特許第6149064号(P6149064)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6149064
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】鋸及び鋸用の替え刃
(51)【国際特許分類】
   B27B 21/04 20060101AFI20170607BHJP
   B23D 49/11 20060101ALI20170607BHJP
   B23D 61/16 20060101ALI20170607BHJP
   B23D 61/12 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
   B27B21/04 B
   B23D49/11
   B23D61/16
   B23D61/12 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-90800(P2015-90800)
(22)【出願日】2015年4月27日
(65)【公開番号】特開2016-203560(P2016-203560A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2017年2月3日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515100684
【氏名又は名称】戸矢 光春
(74)【代理人】
【識別番号】110002413
【氏名又は名称】特許業務法人ベリーベスト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】240000224
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人 ベリーベスト法律事務所
(72)【発明者】
【氏名】戸矢 光春
【審査官】 豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−057602(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3144260(JP,U)
【文献】 特開2002−205494(JP,A)
【文献】 実開昭55−050743(JP,U)
【文献】 実公平1−11387(JP,Y2)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0250423(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27B 21/00 − 21/08
B23D 49/10 − 49/16
B23D 61/12 − 61/16
B43K 29/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が把持するための鋸柄と、
該鋸柄の一端に連結される鋸板とを備え、
該鋸板には、長手方向側辺に、該鋸柄側に余地部を残して形成される鋸刃と、
該余地部に形成される、鉛筆を削る刃部とを有し、
該刃部が該鋸刃と非同一線上に位置するよう、該刃部が形成されている箇所の該余地部が凹陥状に形成されていることを特徴とする鋸。
【請求項2】
該刃部が、該余地部において、より該鋸柄側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鋸。
【請求項3】
使用者が把持するための鋸柄の一端に連結可能な鋸板を備え、
該鋸板には、長手方向側辺に、該鋸柄と連結される側に余地部を残して形成される鋸刃と、
該余地部に形成される、鉛筆を削る刃部とを有し、
該刃部が該鋸刃と非同一線上に位置するよう、該刃部が形成されている箇所の該余地部が凹陥状に形成されていることを特徴とする鋸用の替え刃。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋸及び鋸用の替え刃に関し、より詳しくは、木材等の被切断材(以下、「被切断材」という。)を切断することができるとともに、被切断材に墨付けを行うための鉛筆(以下、「鉛筆」という。)をも削ることができる鋸及び鋸用の替え刃に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者(被切断材を切断する者のこと。以下同じ。)は、鉛筆を用いて被切断材に墨付けを行う際、鉛筆芯の露出が少ない場合には、被切断材への墨付けを行いやすくすべく、鉛筆を削ることで、鉛筆芯を露出させ、当該芯の先端を尖らせる必要がある(鉛筆の切削作業)。
【0003】
このとき、効率よく(迅速かつきれいに)鉛筆を削るためには、通常、鋸刃ではなく、カッターナイフ等を用いる必要があるが(鋸刃の形状からして、鋸刃では鉛筆を効率よく削ることができない)、従来の鋸には、鋸板の長手方向の一側辺又は両側辺に、被切断材を切断するための鋸刃のみが形成されており、他の種類の刃(カッター刃等)が形成されていないことから、使用者が、従来の鋸を用いた被切断材の切断作業中に、鉛筆を削る際には、その都度、鋸から別の刃物(カッターナイフ等)に持ち替えなければならない。
【0004】
すなわち、従来の鋸には、鉛筆を効率よく削ることのできない鋸刃(一種類の刃)のみが形成されており、鉛筆を効率よく削ることができるカッター刃等が形成されていないことから、使用者は、一つの鋸(従来の鋸)で、被切断材の切断作業及び鉛筆の切削作業の両方を行うことができず、結果として、被切断材の切断作業全体が非効率になるという問題が生じていたのである。
【0005】
ここで、鋸に関するものではないが、鋸刃と他の種類の刃が形成されるものとして、平板状の逆L字形で刃体部と支保部との構成一体となる鎌体を形成し、上部の刃体部の内側となる横方向に鎌刃渡り部を形成し、刃体部の背部後端に突起部と垂直となる鉈刃渡り部を設け、刃体部から下方に延長した支保部の内側で垂直となる適宜位置に鋸刃を設け、支保部の下方の適宜位置に湾曲形成した湾曲グリップ螺着部を形成し、湾曲グリップ螺着部に複数個のネジ孔をあけ握り手グリップを螺着したことを特徴とする鎌体一体型草刈鎌が知られている(特許文献1参照)。
【0006】
この特許文献1に記載の鎌体一体型草刈鎌は、上部の刃体部の内側となる横方向に鎌刃渡り部を形成し、刃体部の背部後端に突起部と垂直となる鉈刃渡り部を設け、刃体部から下方に延長した支保部の内側で垂直となる適宜位置に鋸刃を設けていることから、刈り取り作業の状況に対応した効率的な使用が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−159555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載されている鎌体一体型草刈鎌には、鋸刃と他の種類の刃が形成されているものの、鉛筆を効率よく削ることができると思われる鎌刃(鎌刃渡り部)と鉈刃(鉈刃渡り部)は、それぞれ、上部の刃体部の内側と刃体部の背部後端に設けられており、いずれも握り手グリップから離れた場所に位置していることから、使用者は、これを用いて、効率よく安定して鉛筆を削ることができない。
【0009】
すなわち、鉛筆芯を露出させ、当該芯の先端を、効率よく安定して尖らせるためには、刃を繊細に操作する必要があるところ(小さく刃を動かして鉛筆を削る必要がある)、これら鎌刃及び鉈刃は、いずれも握り手グリップから離れた場所に位置しており、使用者が、握り手グリップを把持しながら、これら鎌刃又は鉈刃によって、鉛筆を削ろうとしても、これら鎌刃又は鉈刃は、握り手グリップをわずかに動かすだけで、大きく動かされることになることから、使用者は、これら鎌刃又は鉈刃を、鉛筆に対して繊細に操作することができず、鉛筆芯の先端を、効率よく安定して尖らせる(削る)ことができないのである(握り手グリップを把持しながら、これら鎌刃又は鉈刃を小さく動かすことは困難であることから、特許文献1に記載されている鎌体一体型草刈鎌では、鉛筆を大雑把に削ることしかできない)。
【0010】
なお、特許文献1に記載されている鎌体一体型草刈鎌を、鉛筆に対して繊細に操作すべく、刃体部の上部付近を把持して、鉛筆を削ることも考えられるが、係る鎌体一体型草刈鎌には、刃体部の上部付近に複数の刃(鎌刃、鉈刃及び鋸刃)が設けられていることから、このようにして鉛筆を削ると、使用者は指を切るおそれがあり、安全に鉛筆の切削作業を行うことができない。
【0011】
そこで、本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、被切断材を切断することができるとともに、鉛筆を、効率よく安全かつ安定して削ることができる鋸及び鋸用の替え刃を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明に係る鋸は、使用者が把持するための鋸柄と、該鋸柄の一端に連結される鋸板とを備え、該鋸板には、長手方向側辺に、該鋸柄側に余地部を残して形成される鋸刃と、該余地部に形成される、鉛筆を削る刃部とを有し、該刃部が該鋸刃と非同一線上に位置するよう、該刃部が形成されている箇所の該余地部が凹陥状に形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明に係る鋸は、請求項1に記載の発明に係る鋸において、該刃部が、該余地部において、より該鋸柄側に形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項の発明に係る鋸用の替え刃は、使用者が把持するための鋸柄の一端に連結可能な鋸板を備え、該鋸板には、長手方向側辺に、該鋸柄と連結される側に余地部を残して形成される鋸刃と、該余地部に形成される、鉛筆を削る刃部とを有し、該刃部が該鋸刃と非同一線上に位置するよう、該刃部が形成されている箇所の該余地部が凹陥状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明は、鋸板の長手方向側辺に、鋸柄側に余地部を残して形成される鋸刃と、余地部に形成される、鉛筆を削る刃部とを有することから、使用者は、一つの刃物(本発明に係る鋸)で、被切断材を切断することができるとともに、鉛筆を、効率よく安全かつ安定して削ることができる。すなわち、本発明では、鉛筆を削る刃部が、鋸柄側に形成される余地部に形成されており(刃部と鋸柄の距離が近接している)、使用者は、鋸柄を把持しながら、刃部によって、鉛筆を削る際、鋸柄の動きに合わせて、容易に刃部を操作することが可能であることから(刃部を鉛筆に対して繊細に操作することができる)、鉛筆芯の先端を、効率よく安全かつ安定して尖らせる(削る)ことができるのである。また、本発明では、刃部が鋸刃と非同一線上に位置するよう、刃部が形成されている箇所の余地部が凹陥状に形成されていることから、使用者が、被切断材の切断作業中に、刃部によって指等を切ることを防止することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、刃部が、余地部において、より鋸柄側に形成されていることから、使用者は、鋸柄を把持しながら、刃部によって、鉛筆を削る際、より鋸柄の動きに合わせて、容易に刃部を操作することができる。
【0019】
請求項に記載の発明は、鋸板の長手方向側辺に、鋸柄と連結される側に余地部を残して鋸刃が形成されるとともに、余地部には、鉛筆を削る刃部が形成されていることから、本発明では、被切断材の切断作業及び鉛筆の切削作業の両方を行うことができる鋸用の替え刃を提供することができる。また、本発明では、刃部が鋸刃と非同一線上に位置するよう、刃部が形成されている箇所の余地部が凹陥状に形成されていることから、使用者が、被切断材の切断作業中に、刃部によって指等を切ることを防止することができる鋸用の替え刃を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例1に係る鋸の右側面図である。
図2】本発明の実施例1に係る鋸の変形例を表す右側面図である。
図3】本発明の実施例1に係る鋸の変形例を表す右側面図である。
図4】本発明の実施例1に係る鋸の変形例(鋸用の替え刃として変形した例)を表す右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を用いて本発明の詳細を説明する。
【実施例1】
【0022】
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係る鋸100の形態について説明する。
【0023】
図1は本発明の実施例1に係る鋸の右側面図である。
【0024】
図1に示すように、鋸100は、鋸柄10及び鋸板20を備える。
【0025】
[鋸柄10]
図1に示すように、鋸柄10は棒状からなり、断面視において、円形状にて形成される(図示略)。鋸柄10の一端は、後述する鋸板20の一端と連結されており、使用者は、鋸柄10を把持することで、鋸100を操作することができるようになっている(鋸100を操作して、被切断材の切断作業及び鉛筆の切削作業を行うことができる(この点については後述する))。
【0026】
鋸柄10の長手方向の長さは概ね230mm、外径は概ね20mmに形成される。また、鋸柄10は、例えば、木材、プラスチック等にて形成することができる。
【0027】
[鋸板20]
図1に示すように、鋸板20は板状からなり、側面視において、矩形状にて形成される。鋸板20の長手方向の一方の側辺には、鋸柄10側に余地部21を残して鋸刃22が形成されており、余地部21には、鉛筆を削る刃部23が形成される(刃部23は、鋸柄10の近傍、すなわち、余地部21において、より鋸柄10側に形成される)。なお、上述のとおり、鋸板20の一端は、鋸柄10の一端に連結されている。
【0028】
鋸板20の長手方向の長さは概ね210mm、短手方向の長さは概ね40mm、厚みは概ね5mmに形成される。また、鋸刃22の刃渡りは概ね170mm、余地部21の長さは概ね40mm、刃部23の刃渡りは概ね20mmに形成される。なお、鋸板20、鋸刃22及び刃部23は、例えば、鋼等にて形成することができる。
【0029】
次に、図1を用いて、本発明の実施例1に係る鋸100の使用方法について説明する。なお、ここでは、まず、被切断材の切断作業の流れを説明した上で、本発明の実施例1に係る鋸100の使用方法について説明する。
【0030】
[被切断材の切断作業の流れ]
使用者は、まず、鉛筆を用いて、被切断材に、切断する箇所の墨付けを行う。そして、使用者は、墨付け箇所に従って、被切断材の切断作業を開始する。このとき、使用者は、鋸柄10を把持し、鋸100を操作することで、鋸刃22によって、被切断材を切断する。このように、被切断材の切断作業は、被切断材への墨付けから被切断材を切断するという流れ(工程)で行われる。
【0031】
[本発明の使用方法]
このような被切断材の切断作業の流れの中で、使用者が被切断材へ墨付けを行う際、鉛筆芯の露出が少ない場合には、使用者は、被切断材に鮮明な墨付けを行うことができない。そこで、この場合、使用者は、被切断材に鮮明な墨付けを行うべく、鋸100の刃部23によって、鉛筆の切削作業を行うようにする。
【0032】
具体的には、まず、使用者は、一方の手で鋸柄10を把持するとともに、他方の手で鉛筆を把持し、刃部23を鉛筆の先端に沿え、鋸柄10を操作(鋸柄10を前後に動かす等)することで、刃部23によって鉛筆を削り、鉛筆芯を露出させ、当該芯の先端を尖らせるようにする。
【0033】
このとき、刃部23は、鋸柄10の近傍、すなわち、余地部21において、より鋸柄10側に形成されており、刃部23と鋸柄10の距離は近接していることから、使用者は、鋸柄10の動きに合わせて、刃部23を容易に操作することができる。したがって、使用者は、刃部23を鉛筆に対して、繊細に操作することができることから、鉛筆芯の先端を、効率よく安全かつ安定して尖らせる(削る)ことができる。
【0034】
このように、本発明は、鋸板20の長手方向の一方の側辺に、鋸柄10側に余地部21を残して形成される鋸刃22と、余地部21に形成される、鉛筆を削る刃部23とを有することから、使用者は、一つの刃物(本発明に係る鋸100)で、被切断材を切断することができるとともに、鉛筆を、効率よく安全かつ安定して削ることができる。なお、刃部23は、複数の木材等の間に張られる水糸をも切断することができることから、本発明を用いれば、より建築現場での作業が効率的となる。
【0035】
なお、本実施例では、鋸100(鋸柄10及び鋸板20(余地部21、鋸刃22及び刃部23を含む))を上記寸法にて形成するものとしているが、状況に応じて、これらを他の寸法(大きめ又は小さめ)にて形成することもできる。
【0036】
また、本実施例では、鋸板20の長手方向の一方の側辺に、鋸柄10側に余地部21を残して鋸刃22を形成するものとしているが、鋸刃22を、鋸板20の長手方向の他方の側辺にも形成することができる(すなわち、鋸板20の長手方向の両側辺に鋸刃22を形成する)。このとき、鋸板20の長手方向の他方の側辺に、鋸柄10側に余地部21を残して鋸刃22を形成し、余地部21に刃部23を形成するようにしてもよい(余地部21及び刃部23は、鋸板20の長手方向の両側辺に形成されることになる)。
【0037】
また、このとき、鋸刃22を、鋸板20の長手方向の他方の側辺全長に形成してもよい(すなわち、鋸板20の長手方向の他方の側辺には、余地部21及び刃部23は形成されない)。なお、このように、鋸刃22を形成したとしても、鋸板20の長手方向の一方の側辺には、依然として、刃部23が形成されていることから(余地部21に形成される刃部23)、使用者は、一つの刃物(本発明に係る鋸100)で、被切断材を切断することができるとともに、鉛筆を、効率よく安全かつ安定して削ることができる。
【0038】
さらに、本実施例では、刃部23を、鋸柄10の近傍、すなわち、余地部21において、より鋸柄10側に形成するものとしているが、使用者が、鋸柄10の動きに合わせて、刃部23を容易に操作することができるのであれば、余地部21の長さをより長くして、刃部23を、鋸柄10の近傍から、10mmから15mm程度、鋸板20の中央より(鋸板20の他端側(鋸柄10の一端に連結されていない側)方向)に形成するようにしてもよい。
【0039】
また、本実施例では、鋸板20及び余地部21を上記のように形成するものとしているが、これらを例えば、以下のように変形することもできる。なお、以下では、本実施例に係る鋸100と異なる点のみを説明する。
【0040】
図2は、本発明の実施例1に係る鋸の変形例を表す右側面図である。
【0041】
図2に示すとおり、鋸200は、鋸柄30及び鋸板40を備え(鋸板40の一端は、鋸柄30の一端に連結されている)、鋸板40には、長手方向の一方の側辺に、鋸柄30側に余地部41を残して鋸刃42が形成される。余地部41の一部は、凹陥状に形成されていて(凹陥部44)、凹陥部44には、鉛筆を削る刃部43が形成されている(すなわち、刃部43が形成されている箇所の余地部41が凹陥状に形成されている)。
【0042】
このように、鋸200では、刃部43が形成されている箇所の余地部41が、凹陥状に形成されていることから(凹陥部44)、使用者が、鋸200を操作して、鋸刃42によって被切断材を切断している最中に、刃部43が使用者の指等に触れる可能性は、刃部43が鋸刃42と同一線上に形成される場合と比較して、格段に減少されることになる。したがって、鋸200を用いれば、使用者が、被切断材の切断作業中に、刃部43によって指等を切ることを防止することができる。
【0043】
さらに、本実施例では、鋸板20の形状を、側面視において、矩形状にて形成するものとしているが、例えば、これを側面視ナイフ形状にて形成することも可能である(図3の鋸300の鋸板60を参照)。
【0044】
最後に、本実施例では、鋸100の実施形態について説明したが、鋸100の鋸板20を、例えば、以下のように鋸用の替え刃として構成することも可能である。
【0045】
図4は本発明の実施例1に係る鋸の変形例(鋸用の替え刃として変形した例)を表す右側面図である。
【0046】
図4に示すように、鋸用の替え刃400は、基本的に鋸100の鋸板20と同様の構成からなるものであるが、鋸板80の一端(鋸柄70の一端と連結される側)には、嵌合凸部90が形成されており、嵌合凸部90を、鋸柄70の一端に形成される嵌合凹部(図示略)に嵌合することで、鋸板80(鋸用の替え刃400)と鋸柄70を連結することができるようになっている。なお、鋸板80(鋸用の替え刃400)と鋸柄70を連結する方法については、他の公知の連結方法を用いることができる。
【0047】
これにより、鋸用の替え刃400を用いれば、被切断材の切断作業及び鉛筆の切削作業の両方を行うことができる鋸用の替え刃を提供することができる。なお、鋸用の替え刃400の鋸板80、余地部81、鋸刃82及び刃部83については、上記と同様の変更が可能であることは勿論である。
【0048】
このように、本実施例では、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0049】
10 鋸柄
20 鋸板
21 余地部
22 鋸刃
23 刃部
30 鋸柄
40 鋸板
41 余地部
42 鋸刃
43 刃部
44 凹陥部
50 鋸柄
60 鋸板
61 余地部
62 鋸刃
63 刃部
70 鋸柄
80 鋸板
81 余地部
82 鋸刃
83 刃部
90 嵌合凸部
100 鋸
200 鋸
300 鋸
400 鋸用の替え刃






図1
図2
図3
図4