特許第6149162号(P6149162)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6149162測光方法、測光装置、端末、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6149162
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】測光方法、測光装置、端末、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G03B 7/091 20060101AFI20170607BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20170607BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20170607BHJP
   H04N 5/235 20060101ALI20170607BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
   G03B7/091
   G06F3/0488
   G06F3/0484 150
   H04N5/235 100
   H04N5/232 933
【請求項の数】9
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-537122(P2016-537122)
(86)(22)【出願日】2014年11月19日
(65)【公表番号】特表2016-535307(P2016-535307A)
(43)【公表日】2016年11月10日
(86)【国際出願番号】CN2014091557
(87)【国際公開番号】WO2016015402
(87)【国際公開日】20160204
【審査請求日】2015年1月16日
(31)【優先権主張番号】201410373717.0
(32)【優先日】2014年7月31日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513224180
【氏名又は名称】小米科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xiaomi Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秦 秋平
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 涛
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 霖
【審査官】 井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−136568(JP,A)
【文献】 特開2014−010717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 7/091
G06F 3/0484
G06F 3/0488
H04N 5/232
H04N 5/235
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより入力された、測光領域に位置するタッチスポットを取得するステップと、
タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定するステップと、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割するステップと、
上記目標領域内の画像点に対して測光を行うステップと、を含み、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割するステップは、
上記タッチスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記タッチスポットとの間の色距離を計算し、上記初期測光領域の画像境界スポットと隣接する、上記目標領域を構成する目標領域スポット、上記背景領域を構成する背景領域スポット、或いは上記目標領域と上記背景領域とを分割する分割スポットを含む属性付与待ちの付与待ちスポットと上記画像境界スポットとの間の色距離を計算するステップと、
最小の色距離に対応する第1の付与待ちスポットを取得するステップと、
上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成するステップと、
第N(Nが2以上の自然数)の付与済みスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記第Nの付与済みスポットとの間の色距離を計算するステップと、
最小の色距離に対応する第Nの付与待ちスポットを取得するステップと、
全ての上記付与待ちスポットの属性を決定するまで、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定するステップと、を含む
ことを特徴とする測光方法。
【請求項2】
上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定するステップは、
上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むか否かを判断するステップと、
目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、上記第Nの付与待ちスポットを分割スポットと決定し、さもなければ、続いて、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポットのみであるか否かを判断するステップと、
目標領域スポットのみであると、上記第Nの付与待ちスポットを目標領域スポットと決定し、さもなければ、上記第Nの付与待ちスポットを背景領域スポットと決定するステップとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記のタッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定するステップは、
上記タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む1〜8%の領域を上記初期測光領域として特定するステップを含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ユーザにより入力された、測光領域に位置するタッチスポットを取得するためのタッチスポット取得モジュールと、
タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定するための初期測光領域特定モジュールと、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割するための画像分割モジュールと、
上記目標領域内の画像点に対して測光を行うための測光モジュールとを含み、
上記画像分割モジュールは、
上記タッチスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記タッチスポットとの間の色距離を計算し、上記初期測光領域の画像境界スポットと隣接する、上記目標領域を構成する目標領域スポット、上記背景領域を構成する背景領域スポット、或いは上記目標領域と上記背景領域とを分割する分割スポットを含む属性付与待ちの付与待ちスポットと上記画像境界スポットとの間の色距離を計算するための第1の色距離計算ユニットと、
最小の色距離に対応する第1の付与待ちスポットを取得するための第1の付与待ちスポット取得ユニットと、
上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成するための第1の付与待ちスポット属性決定ユニットと、
第N(Nが2以上の自然数)の付与済みスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記第Nの付与済みスポットとの間の色距離を計算するための第Nの色距離計算ユニットと、
最小の色距離に対応する第Nの付与待ちスポットを取得するための第Nの付与待ちスポット取得ユニットと、
全ての上記付与待ちスポットの属性を決定するまで、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定するための第Nの付与待ちスポット属性決定ユニットと、を含む
ことを特徴とする測光装置。
【請求項5】
上記第Nの付与待ちスポット属性決定ユニットは、第1の判断サブユニット、分割スポット決定サブユニット、第2の判断サブユニット、目標領域スポット決定サブユニット及び背景領域スポットサブユニットを含み、
第1の判断サブユニットは、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むか否かを判断し、目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、分割スポット決定サブユニットをトリガーし、さもなければ、第2の判断サブユニットをトリガーし、
上記分割スポット決定サブユニットは、目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、上記第Nの付与待ちスポットを分割スポットと決定し、
上記第2の判断サブユニットは、続いて、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポットのみであるか否かを判断し、目標領域スポットのみであると、目標領域スポット決定サブユニットをトリガーし、さもなければ、背景領域スポットサブユニットをトリガーし、
上記目標領域スポット決定サブユニットは、上記第Nの付与待ちスポットを目標領域スポットと決定し、
上記背景領域スポットサブユニットは、上記第Nの付与待ちスポットを背景領域スポットと決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
上記初期測光領域特定モジュールは、上記タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む1〜8%の領域を上記初期測光領域として特定する
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な指令を記憶するためのメモリと、を含み、
上記プロセッサは、
ユーザにより入力された、測光領域に位置するタッチスポットを取得し、
タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定し、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、
上記目標領域内の画像点に対して測光を行うように配置され、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割することは、
上記タッチスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記タッチスポットとの間の色距離を計算し、上記初期測光領域の画像境界スポットと隣接する、上記目標領域を構成する目標領域スポット、上記背景領域を構成する背景領域スポット、或いは上記目標領域と上記背景領域とを分割する分割スポットを含む属性付与待ちの付与待ちスポットと上記画像境界スポットとの間の色距離を計算すること
最小の色距離に対応する第1の付与待ちスポットを取得すること
上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成すること
第N(Nが2以上の自然数)の付与済みスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記第Nの付与済みスポットとの間の色距離を計算すること
最小の色距離に対応する第Nの付与待ちスポットを取得すること
全ての上記付与待ちスポットの属性を決定するまで、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定することを含む
ことを特徴とする端末。
【請求項8】
プロセッサに実行されることにより、請求項1〜3のいずれか1項に記載の測光方法を実現することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【相互参照】
【0001】
本願は、出願番号がCN201410373717.0であって、出願日が2014年7月31日である中国特許出願に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容を本願に援用する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、端末技術分野に関し、特に、測光方法測光装置、端末、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
測光は、被写体の輝度を測定する過程であり、カメラが自動的に露出することによりフィルムに現像する基礎であり、精確な測光及び正確な測光方式の選択は、撮影創作の起点となる。
【0004】
デジタルカメラを例として、デジタルカメラの測光システムの測光方式は、一般的にTTL(ThroughThe Lens)を採用する。測光センサーは、撮影光路に置かれ、反射ミラーから測光素子に反射された光に対して測光を行う。測定した光の強度データがカメラのプロセッサに伝送され、自動露出による計算がされた後、露出の組み合わせ、即ち、撮影の絞り及びシャッター速度の組み合わせを決定する。測光方式は、測光センサーが撮影範囲内で測定する異なる領域、面積の大きさ及び計算用重みの差異に基づいて、平均測光、中央重点測光、スポット測光、マトリックス測光等のモードに分けられる。
【0005】
なお、スポット測光(Spot metering)の測光範囲は、ファインダー画面中央の画面全体の面積の約1〜3%を占める領域である。スポット測光は、基本的に測光領域外の他の景物の輝度により影響されない。よって、スポット測光を利用して被写体或いは背景の各領域を便利に検出できる。
【0006】
タッチパネル技術の成熟及びそれの幅広い応用に伴って、タッチパネルが搭載されたカメラ及びスマートフォンにおいて、ユーザは、必ずしも中央の位置を選択する必要はなく、プレビュー画面上の任意のスポットをクリックすることによりピント合わせの位置を選択でき、スポット測光の作用及び容易性を大幅に向上させた。
【0007】
スポット測光の従来技術において、まず、測光スポットを確認し、測光スポットは、プレビュー画面の中央スポットであってもよく、或いはユーザがタッチパネルを介して選択されたプレビュー画面上の任意のスポットであってもよい。そして、当該測光スポットを中心に矩形或いは円形の領域を形成するが、当該領域が境界に当たれば中心領域に移動させるようにする。測光を行う場合、測光範囲は当該領域である。図1に示す撮影場面を例とし、ユーザがタッチパネル上の人物の左手(図における白いスポットの位置)をクリックし、手を測光スポットとする場合、測光領域は、図における白枠領域である。
【0008】
しかしながら、上記スポット測光の技術案において、実際の測光結果がユーザの本意と大きく異なる可能性がある。図1に示すように、ユーザがもともと左手の皮膚領域を測光範囲として測光を行おうとしたが、実際の測光範囲が左手の皮膚領域と共に左手の袖口と右手の袖口部位の服装部分を含む。服装部分の輝度が測光範囲における左手の肌色の輝度と近い場合、服装部分が最終的な測光結果に対する影響が少ないが、服装部分の色が左手の肌色と大きく異なる場合、最終的な測光結果に対して大きい影響を与え、この場合、測光結果により露出の組み合わせを調整した後のイメージの輝度が予想より暗くなる。
【発明の概要】
【0009】
従来技術において存在する問題を解決するために、本開示は、測光方法測光装置、端末、プログラム及び記録媒体を提供し、測光の精確性を向上させることができる。
【0010】
本開示の実施例の第1方面によれば、測光方法を提供し、当該測光方法は、
ユーザにより入力された、測光領域に位置するタッチスポットを取得するステップと、
タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定するステップと、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割するステップと、
上記目標領域内の画像点に対して測光を行うステップと、を含む。
【0011】
さらに、上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割するステップは、
上記タッチスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記タッチスポットとの間の色距離を計算し、上記初期測光領域の画像境界スポットと隣接する、上記目標領域を構成する目標領域スポット、上記背景領域を構成する背景領域スポット、或いは上記目標領域と上記背景領域とを分割する分割スポットを含む属性付与待ちの付与待ちスポットと上記画像境界スポットとの間の色距離を計算するステップと、
最小の色距離に対応する第1の付与待ちスポットを取得するステップと、
上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成するステップと、
上記第N(Nが2以上の自然数)の付与済みスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記第Nの付与済みスポットとの間の色距離を計算するステップと、
最小の色距離に対応する第Nの付与待ちスポットを取得するステップと、
全ての上記付与待ちスポットの属性を決定するまで、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定するステップと、を含む。
【0012】
さらに、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定するステップは、
上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むか否かを判断するステップと、
目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、上記第Nの付与待ちスポットを分割スポットと決定し、さもなければ、続いて、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポットのみであるか否かを判断するステップと、
目標領域スポットのみであると、上記第Nの付与待ちスポットを目標領域スポットと決定し、さもなければ、上記第Nの付与待ちスポットを背景領域スポットと決定するステップとを含む。
【0013】
さらに、上記のタッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定するステップは、
上記タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む1〜8%の領域を上記初期測光領域として特定するステップを含む。
【0014】
本開示の実施例の第2方面によれば、測光装置を提供し、当該測光装置は、
ユーザにより入力された、測光領域に位置するタッチスポットを取得するためのタッチスポット取得モジュールと、
タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定するための初期測光領域特定モジュールと、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割するための画像分割モジュールと、
上記目標領域内の画像点に対して測光を行うための測光モジュールとを含む。
【0015】
さらに、上記画像分割モジュールは、
上記タッチスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記タッチスポットとの間の色距離を計算し、上記初期測光領域の画像境界スポットと隣接する、上記目標領域を構成する目標領域スポット、上記背景領域を構成する背景領域スポット、或いは上記目標領域と上記背景領域とを分割する分割スポットを含む属性付与待ちの付与待ちスポットと上記画像境界スポットとの間の色距離を計算するための第1の色距離計算ユニットと、
最小の色距離に対応する第1の付与待ちスポットを取得するための第1の付与待ちスポット取得ユニットと、
上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成するための第1の付与待ちスポット属性決定ユニットと、
上記第N(Nが2以上の自然数)の付与済みスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記第Nの付与済みスポットとの間の色距離を計算するための第Nの色距離計算ユニットと、
最小の色距離に対応する第Nの付与待ちスポットを取得するための第Nの付与待ちスポット取得ユニットと、
全ての上記付与待ちスポットの属性を決定するまで、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定するための第Nの付与待ちスポット属性決定ユニットと、を含む。
【0016】
さらに、上記第Nの付与待ちスポット属性決定ユニットは、第1の判断サブユニット、分割スポット決定サブユニット、第2の判断サブユニット、目標領域スポット決定サブユニット及び背景領域スポットサブユニットを含み、
第1の判断サブユニットは、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むか否かを判断し、目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、分割スポット決定サブユニットをトリガーし、さもなければ、第2の判断サブユニットをトリガーし、
上記分割スポット決定サブユニットは、目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、上記第Nの付与待ちスポットを分割スポットと決定し、
上記第2の判断サブユニットは、続いて、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポットのみであるか否かを判断し、目標領域スポットのみであると、目標領域スポット決定サブユニットをトリガーし、さもなければ、背景領域スポットサブユニットをトリガーし、
上記目標領域スポット決定サブユニットは、上記第Nの付与待ちスポットを目標領域スポットと決定し、
上記背景領域スポットサブユニットは、上記第Nの付与待ちスポットを背景領域スポットと決定する。
【0017】
さらに、上記初期測光領域特定モジュールは、上記初期測光領域特定モジュールは、上記タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む1〜8%の領域を上記初期測光領域として特定する。
【0018】
本開示の実施例の第3方面によれば、端末を提供し、当該端末は、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な指令を記憶するためのメモリと、を含み、
上記プロセッサは、
ユーザにより入力された、測光領域に位置するタッチスポットを取得し、
タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定し、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、
上記目標領域内の画像点に対して測光を行うように配置される。
【0019】
本開示の実施例の第4方面によれば、プロセッサに実行されることにより、上記測光方法を実現するプログラムを提供する。
【0020】
本開示の実施例の第5方面によれば、上記プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【0021】
本開示の実施例が提供する技術案は、以下の有益な効果を含む。測光を行う過程で、まず、ユーザにより入力された測光領域に位置するタッチスポットを取得し、そして、タッチパネルで表示される画像全体において上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定し、初期測光領域に含まれる画像を分割することにより、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、最終的に、目標領域内の画像スポットに対して測光を行う。初期測光領域を測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、最終的に目標領域内の画像スポットのみに対して測光を行うため、測光のときに背景領域内の画像スポットが目標領域内の画像スポットに対して必要のない影響を与えることを避けられ、目標領域内の画像スポットに対して測光を行う精確性を大幅に向上させる。
【0022】
以上の一般的な記述及び以下の詳細な記述は、例示のものに過ぎず、本開示を限定するものではないと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
ここでの図面は、明細書の一部分として明細書全体を構成することにより、本開示に合致する実施例を例示するとともに、本開示の原理を解釈するためのものである。
図1】本開示における1つの撮影場面を示す模式的な図である。
図2】本開示の実施例における測光方法を示す例示的なフローチャートである。
図3】本開示における初期測光領域を示す模式的な図である。
図4】本開示におけるステップS203を実現する模式的なフローチャートである。
図5】本開示における第Nの付与待ちスポットの属性を決定する模式的なフローチャートである。
図6】本開示における図1における初期測光領域を決定する模式的な図である。
図7】本開示における図1における目標領域を決定する模式的な図である。
図8】本開示の実施例の測光装置のブロック図である。
図9図8における画像分割モジュールを実現する構造を示す模式的な図である。
図10図9における第Nの付与待ちスポット属性決定ユニットを実現する構造を示す模式的な図である。
図11】本開示の実施例における端末機器の実施例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ここで、図面に示された例示的な実施例を詳細に説明する。以下の内容において、図面を言及するとき、特に説明しない限り、異なる図面における同じ数字が同一または同等の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載の実施の形態は、本発明と一致するあらゆる実施の形態を代表するわけではない。逆に、それらは、添付された特許請求の範囲に詳細に記載される、本発明の一部の方面と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0025】
図2は、例示的な実施例における測光方法を示すフローチャートであり、図2に示すように、測光方法は、端末に適用され、以下のステップを含む。
【0026】
ステップS201において、ユーザにより入力された、測光領域に位置するタッチスポットを取得する。
【0027】
ステップS202において、タッチパネルで表示される画像全体において、上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定する。
【0028】
ステップS203において、上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割する。
【0029】
ステップS204において、上記目標領域内の画像スポットに対して測光を行う。
【0030】
ステップS201において、タッチパネルで表示される画像全体における一部領域に対して測光を行う必要がある場合、ユーザがタッチパネルをクリックし、タッチスポットが測光領域に位置する。タッチスポットは、後で画像を分割するときに必要な重要な参考スポットである。
【0031】
ステップS202において、端末は、タッチスポットに基づいて、タッチパネルで表示される画像全体において測光を行う必要のある初期測光領域を特定でき、タッチスポットが当該初期測光領域にある。
【0032】
当該ステップにおいて、測光を行う必要のあるすべての画像スポットを初期測光範囲内に含ませるために、一般的に、当該タッチスポットを中心として、矩形領域を区画し、測光範囲が当該矩形領域内の画像スポットである。
【0033】
しかし、上記初期測光範囲を特定する場合、矩形領域は、大体ユーザが本当に測光を行おうとする画像領域を超える。つまり、初期測光範囲に測光を行う必要のない領域が含まれ、この測光を行う必要のない領域、例えば、図1における左手の袖口と右手の袖口部位の服装部分の画像領域は、本当に測光を行う必要のある画像領域に影響を与えることが多く、最終的な測光結果が精確ではない。
【0034】
このような問題を避けるために、本開示は、ステップS203において、分割アルゴリズムを利用して、初期測光領域に含まれる画像を分割し、最終的に初期測光領域を背景領域と目標領域の2つの部分に分割し、測光を行う必要のない領域を「背景領域」と定義し、タッチスポットを含む最終的に測光領域とする領域を「目標領域」と定義する。
【0035】
当該ステップにおいて、画像を分割することで、測光を行う必要のない画像領域と測光を行う必要のある画像領域を区分し、本当に測光を行う必要のある画像領域を区画する。
【0036】
ステップS204において、端末は、画像の分割を完成した後、本当に測光を行う必要のある目標領域内の画像スポットのみに対して測光を行う。
【0037】
本開示の実施例において、測光を行う過程で、まず、ユーザにより入力された測光領域に位置するタッチスポットを取得し、そして、タッチパネルで表示される画像全体において上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定し、初期測光領域に含まれる画像を分割することにより、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、最終的に、目標領域内の画像スポットに対して測光を行う。初期測光領域を測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、最終的に目標領域内の画像スポットのみに対して測光を行うため、測光のときに背景領域内の画像スポットが目標領域内の画像スポットに対して必要のない影響を与えることを避けられ、目標領域内の画像スポットに対して測光を行う精確性を大幅に向上させる。
【0038】
本開示の技術案を容易に理解するために、以下、上記画像の分割過程について、さらに詳細に説明する。
【0039】
伝統的なスポット測光の範囲がプレビュー画像全体の1〜3%を占め、且つこの割合が具体的な機器に対応するもので、固定の値である。本開示において、目標合焦領域を最大限にカバーするため、測光範囲を適当に拡大し、1〜8%にする。図3に示すように、辺長がLの正方形領域が初期測光領域である。当該正方形は、タッチスポットを中心とし、辺長Lの計算公式は、下記のようである。
【0040】
L = sqrt(W*H*8/100)
上式において、Hは、プレビュー画像の長さであり、Wは、プレビュー画像の幅である。
【0041】
伝統的な処理方法との相違点は、本開示において、最終的に測光領域となる目標領域が必ずしも初期測光領域ではなく、初期測光領域に対して図形を分割する結果に基づいて、最終的に目標領域を特定する必要がある。
【0042】
本開示の画像分割方法を説明する前に、まず、後述のいくつかの用語に対して解釈する。
【0043】
1、隣接スポット:本開示において、1つの画像スポットの隣接スポットは、当該スポットの上下左右の4つの方向に位置するスポットを指す。
【0044】
2、色距離:仮に2つの画像スポットをP1、P2と設定し、P1に対応するRGB色値がP1(r1,g1,b1)で、P2に対応するRGB色値がP2(r2,g2,b2)であり、absが絶対値関数であり、r= abs(r1−r2)、g= abs(g1−g2)、b= abs(b1−b2)となる。P1とP2との間の色距離は、r、g及びbの中の最大の値である。
一般的に、RGBの範囲が[0,255]であり、2つの画像スポットの間の色距離の範囲が同様に[0,255]となる。
【0045】
3、分割スポット:本開示において、当該スポットは、目標領域及び背景領域の両方に交わる画像スポットである。
【0046】
4、付与済みスポット:属性決定済みの画像スポットであり、本開示において、付与済みスポットの属性は、目標領域スポット(タッチスポットを含む)、背景領域スポット(初期測光領域の画像境界スポットを含む)、及び分割スポットの3つのタイプに分けられる。
【0047】
5、付与待ちスポット:付与済みスポットと上下左右に隣接する、その属性が決定されようとする画像スポットである。
【0048】
本開示の好ましい実施例において、上記ステップS203の具体的な実施形態は、図4に示すように、当該画像分割フローは、以下の実行ステップを含む。
【0049】
ステップS401において、上記タッチスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記タッチスポットとの間の色距離を計算し、上記初期測光領域の画像境界スポットと隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記画像境界スポットとの間の色距離を計算し、上記属性は、目標領域スポット、背景領域スポット或いは分割スポットを含む。
【0050】
ステップS402において、最小の色距離に対応する第1の付与待ちスポット及び隣接する第1の付与済みスポットを取得する。
【0051】
ステップS403において、上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成する。
【0052】
当該実施例において、初期の目標領域スポットは、タッチスポットであり、初期の背景領域スポットは、初期測光領域内の画像境界上の全てのスポットであり、初期の付与待ちスポットは、初期の目標領域と隣接する画像スポット、及び初期の背景領域と隣接する画像スポットである。よって、第1の付与待ちスポットの属性は、目標領域スポット或いは背景領域スポットとしかならない。
【0053】
ステップS404において、上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成する。
【0054】
ステップS405において、最小の色距離に対応する第Nの付与待ちスポットを取得する。
【0055】
ステップS406において、全ての上記付与待ちスポットの属性を決定するまで、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定する。
【0056】
当該ステップにおいて、第Nの付与済みスポットの属性は、目標領域スポット、背景領域スポット或いは分割スポットを含み、対応的に、第Nの付与待ちスポットの属性は、目標領域スポット、背景領域スポット或いは分割スポットを含む。
【0057】
全ての付与待ちスポットの属性を決定した後、目標領域スポットが目標領域を構成し、背景領域スポットが背景領域を構成し、目標領域と背景領域とが分割スポットにより分割される。
【0058】
説明すべきことは、上記画像分割フローにおいて、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、第Nの付与待ちスポットの属性を決定する具体的な実施形態は、図5に示したフローのようであり、以下のステップを含む。
【0059】
ステップS501において、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むか否かを判断し、目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、続いてステップS502を実行し、さもなければ、続いてステップS503を実行する。
【0060】
ステップS502において、上記第Nの付与待ちスポットを分割スポットと決定する。
【0061】
ステップS503において、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポットのみであるか否かを判断し、目標領域スポットのみであると、続いてステップS504を実行し、さもなければ、続いてステップS505を実行する。
【0062】
ステップS504において、上記第Nの付与待ちスポットを目標領域スポットと決定する。
【0063】
ステップS505において、上記第Nの付与待ちスポットを背景領域スポットと決定する。
【0064】
当該実施形態によれば、各付与待ちスポットの属性を正確に決定でき、後に行う測光の精確性を大幅に向上させる。
【0065】
以下、具体的な適用場面を用いて上記測光方法を説明する。同じく図1に示す撮影場面を例とし、ユーザがタッチパネル上の人物の左手(図における白いスポット位置)をクリックし、手を測光スポットとする場合、端末システムは、まず、図6に示すように、タッチスポットを含む初期測光領域を決定する。図6に示した初期測光領域において、ユーザが測光しようとする左手画像を含む以外、左手の袖口と右手の袖口部位の服装部分も含まれる。よって、初期測光領域に含まれる画像に対して分割を行う必要があり、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割する。上記の画像分割フローにより、最終的に、図7に示すように、図6に対して画像分割した後に得られた分割スポットを図1にて再現し、全ての分割スポットからなる分割ラインが人物の左手領域を比較的精確に区画できる。最終的に、図7において区画された左手領域内の画像スポットに対して測光を行い、これにより、服装部分の色が左手の肌色と大きく異なる場合に最終の測光結果に影響を与えることを避け、測光の精確性を大幅に向上させる。
【0066】
図8は、例示的な実施例における測光装置を模式的に示す図である。図8を参照し、当該装置は、以下のモジュールを含む。
【0067】
タッチスポット取得モジュール81は、ユーザにより入力された測光領域に位置するタッチスポットを取得する。
【0068】
初期測光領域特定モジュール82は、タッチパネルで表示される画像全体において上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定する。
【0069】
画像分割モジュール83は、上記初期測光領域に含まれる画像に対して分割を行い、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終に測光領域となる目標領域とに分割する。
【0070】
測光モジュール84は、上記目標領域内の画像スポットに対して測光を行う。
【0071】
本開示の実施例において、測光を行う過程で、まず、ユーザにより入力された測光領域に位置するタッチスポットを取得し、そして、タッチパネルで表示される画像全体において上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定し、初期測光領域に含まれる画像を分割することにより、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、最終的に、目標領域内の画像スポットに対して測光を行う。初期測光領域を測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割し、最終的に目標領域内の画像スポットのみに対して測光を行うため、測光のときに背景領域内の画像スポットが目標領域内の画像スポットに対して必要のない影響を与えることを避けられ、目標領域内の画像スポットに対して測光を行う精確性を大幅に向上させる。
【0072】
伝統的なスポット測光の範囲がプレビュー画像全体の1〜3%を占め、且つこの割合が具体的な機器に対応するもので、固定の値である。本開示において、目標合焦領域を最大限にカバーするため、測光範囲を適当に拡大し、1〜8%にする。
【0073】
伝統的な処理方法との相違点は、本開示において、最終的に測光領域となる目標領域が必ずしも初期測光領域ではなく、初期測光領域に対して図形を分割する結果に基づいて、最終的に目標領域を特定する必要がある。
【0074】
本開示の好ましい実施例において、画像分割モジュールの実施形態は、図9に示すように、以下のユニットを含む。
【0075】
第1の色距離計算ユニット901は、上記タッチスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記タッチスポットとの間の色距離を計算し、上記初期測光領域の画像境界スポットと隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記画像境界スポットとの間の色距離を計算し、上記属性は、目標領域スポット、背景領域スポット或いは分割スポットを含む。
【0076】
第1の付与待ちスポット取得ユニット902は、最小の色距離に対応する第1の付与待ちスポットを取得する。
【0077】
第1の付与待ちスポット属性決定ユニット903は、上記第1の付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第1の付与待ちスポットの属性を決定し、第2の付与済みスポットを生成する。
【0078】
第Nの色距離計算ユニット904は、上記第N(Nが2以上の自然数)の付与済みスポットと上下左右方向に隣接する属性付与待ちの付与待ちスポットと上記第Nの付与済みスポットとの間の色距離を計算する。
【0079】
第Nの付与待ちスポット取得ユニット905は、最小の色距離に対応する第Nの付与待ちスポットを取得する。
【0080】
第Nの付与待ちスポット属性決定ユニット906は、全ての上記付与待ちスポットの属性を決定するまで、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットの属性に基づいて、上記第Nの付与待ちスポットの属性を決定する。
【0081】
なお、上記目標領域スポットが上記目標領域を構成し、上記背景領域スポットが上記背景領域を構成し、上記目標領域と上記背景領域とが上記分割スポットにより分割される。
本開示の他の好ましい実施例において、上記第Nの付与待ちスポット属性決定ユニットの実施形態は、図10に示すように、以下のサブユニットを含む。
【0082】
第1の判断サブユニット1001は、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むか否かを判断し、目標領域スポット及び背景領域スポットの両方とも含むと、分割スポット決定サブユニット1002をトリガーし、さもなければ、第2の判断サブユニット1003をトリガーする。
【0083】
上記分割スポット決定サブユニット1002は、目標領域スポット及び背景領域スポットとも含むと、上記第Nの付与待ちスポットを分割スポットと決定する。
【0084】
上記第2の判断サブユニット1003は、上記第Nの付与待ちスポットと上下左右方向に隣接する付与済みスポットが目標領域スポットのみであるか否かを続けて判断し、目標領域スポットのみであると、目標領域スポット決定サブユニット1004をトリガーし、さもなければ、背景領域スポットサブユニット1005をトリガーする。
【0085】
上記目標領域スポット決定サブユニット1004は、上記第Nの付与待ちスポットを目標領域スポットと決定する。
【0086】
上記背景領域スポットサブユニット1005は、上記第Nの付与待ちスポットを背景領域スポットと決定する。
【0087】
当該実施形態によれば、各付与待ちスポットの属性を正確に決定でき、後に行う測光の精確性を大幅に向上させる。
【0088】
上記実施例における装置に関して、各モジュールが操作を実行する具体的な形態は、既に当該方法に係る実施例で詳細に説明したため、ここで、詳細に説明しない。
【0089】
図11は、例示的な実施例における光を測定するための装置800のブロック図である。例えば、装置800は、携帯電話、コンピューター、デジタル放送端末、メッセージ送受信デバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタント等であってもよい。
【0090】
図11を参照して、装置800は、プロセスアセンブリ802、メモリ804、電源アセンブリ806、マルチメディアアセンブリ808、オーディオアセンブリ810、入出力(I/O)インターフェイス812、センサアセンブリ814、及び通信アセンブリ816のような一つ以上のアセンブリを含んでよい。
【0091】
プロセスアセンブリ802は、一般的には装置800の全体の操作を制御するものであり、例えば、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作と関連する操作を制御する。プロセスアセンブリ802は、一つ以上のプロセッサ820を含み、これらによって命令を実行することにより、上記の方法の全部、或は一部のステップを実現するようにしてもよい。なお、プロセスアセンブリ802は、一つ以上のモジュールを含み、これらによってプロセスアセンブリ802と他のアセンブリの間のインタラクションを容易にするようにしてもよい。例えば、プロセスアセンブリ802は、マルチメディアモジュールを含み、これらによってマルチメディアアセンブリ808とプロセスアセンブリ802の間のインタラクションを容易にするようにしてもよい。
【0092】
メモリ804は、各種類のデータを記憶することにより装置800の操作を支援するように構成される。これらのデータの例は、装置800において操作されるいずれのアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡対象データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオ等を含む。メモリ804は、いずれの種類の揮発性メモリ、不揮発性メモリ記憶デバイスまたはそれらの組み合わせによって実現されてもよく、例えば、SRAM(StaticRandom Access Memory)EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable ProgrammableRead Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、ROM(ReadOnly Member)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、或いは光ディスクである。
【0093】
電源アセンブリ806は、装置800の多様なアセンブリに電力を供給する。電源アセンブリ806は、電源管理システム、一つ以上の電源、及び装置800のための電力の生成、管理及び割り当てに関連する他のアセンブリを含んでもよい。
【0094】
マルチメディアアセンブリ808は、前記装置800とユーザの間に一つの出力インターフェイスを提供するスクリーンを含む。上記の実施例において、スクリーンは液晶モニター(LCD)とタッチパネル(TP)を含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含むことにより、スクリーンはタッチスクリーンを実現することができ、ユーザからの入力信号を受信することができる。タッチパネルは一つ以上のタッチセンサを含んでおり、タッチ、スライド、及びタッチパネル上のジェスチャを検出することができる。前記タッチセンサは、タッチ、或はスライドの動作の境界だけでなく、前記のタッチ、或はスライド操作に係る継続時間及び圧力も検出できる。上記の実施例において、マルチメディアアセンブリ808は、一つのフロントカメラ、及び/又はリアカメラを含む。装置800が、例えば撮影モード、或はビデオモード等の操作モードにある場合、フロントカメラ、及び/又はリアカメラは外部からマルチメディアデータを受信できる。フロントカメラとリアカメラのそれぞれは、一つの固定型の光レンズ系、或は可変焦点距離と光学ズーム機能を有するものであってもよい。
【0095】
オーディオアセンブリ810は、オーディオ信号を入出力するように構成されてもよい。例えば、オーディオアセンブリ810は、一つのマイク(MIC)を含み、装置800が、例えば呼出しモード、記録モード、及び音声認識モード等の操作モードにある場合、マイクは外部のオーディオ信号を受信することができる。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリ804に記憶されたり、通信アセンブリ816を介して送信されたりされる。上記の実施例において、オーディオアセンブリ810は、オーディオ信号を出力するための一つのスピーカーをさらに含む。
【0096】
I/Oインターフェイス812は、プロセスアセンブリ802と周辺インターフェイスモジュールの間にインターフェイスを提供するものであり、上記周辺インターフェイスモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、ボリュームボタン、起動ボタン、ロッキングボタンを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0097】
センサアセンブリ814は、装置800に各方面の状態に対する評価を提供するための一つ以上のセンサを含む。例えば、センサアセンブリ814は、装置800のON/OFF状態、装置800のディスプレイとキーパッドのようなアセンブリの相対的な位置決めを検出できる。また、例えば、センサアセンブリ814は、装置800、或は装置800の一つのアセンブリの位置変更、ユーザと装置800とが接触しているか否か、装置800の方位、又は加速/減速、装置800の温度の変化を検出できる。センサアセンブリ814は、何れの物理的接触がない状態にて付近の物体の存在を検出するための近接センサを含んでもよい。センサアセンブリ814は、撮影アプリケーションに適用するため、CMOS、又はCCD図像センサのような光センサを含んでもよい。上記の実施例において、当該センサアセンブリ814は、加速度センサ、ジャイロスコープセンサ、磁気センサ、圧力センサ、及び温度センサをさらに含んでもよい。
【0098】
通信アセンブリ816は、装置800と他の機器の間に有線、又は無線形態の通信を提供する。装置800は、例えばWiFi、2G、3G、或はこれらの組み合わせのような、通信規格に基づいた無線ネットワークに接続されてもよい。一つの例示的な実施例において、通信アセンブリ816は、放送チャンネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号、又は放送に関連する情報を受信する。一つの例示的な実施例において、前記通信アセンブリ816は、近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに含むことにより、近距離通信を推進するようにする。例えば、NFCモジュールは、RFID(RadioFrequency IDentification)技術、IrDA(InfraredData Association)技術、UWB(UltraWide Band)技術、BT(Bluetooth)技術、他の技術に基づいて実現できる。
【0099】
例示的な実施例において、装置800は、一つ以上のASIC(ApplicationSpecific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、DSPD(Digital Signal Processing Device)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品によって実現されるものであり、上記方法を実行する。
【0100】
例示的な実施例において、さらに、命令を含む非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体、例えば命令を含むメモリ804を提供しており、装置800のプロセッサ820により上記命令を実行して上記方法を実現する。例えば、前記非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、ROM、RAM(Random−AccessMemory)、CD−ROM(Compact Disc ROM)、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶デバイス等である。
【0101】
非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、当該記録媒体中の指令がモバイル端末のプロセッサによって実行される際に、移動端末に測光方法を実行させ、上記方法は、
ユーザにより入力された測光領域に位置するタッチスポットを取得するステップと、
タッチパネルで表示される画像全体において上記タッチスポットを含む初期測光領域を特定するステップと、
上記初期測光領域に含まれる画像を分割し、測光を行う必要のない背景領域と上記タッチスポットを含む最終的に測光領域となる目標領域とに分割するステップと、
上記目標領域内の画像点に対して測光を行うステップと、を含む。
【0102】
当業者は、本明細書に開示された発明の詳細を考慮し、実施することにより、本発明の他の実施方案を容易に想定することができる。本出願は、本発明のいかなる変形、用途、又は適応的な変化を含むことを目的としており、いかなる変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般原理に基づき、且つ本開示において公開されていない本技術分野においての公知常識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は、例示的なものを開示しており、本発明の保護範囲と主旨は、特許請求の範囲に記述される。
【0103】
本発明は、上記において開示された構成又は図面に示した構造に限定されるものではなく、本発明の範囲内であれば、様々な補正又は変更を行うことができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲により制限される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11