(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6149296
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】一体化光学キャビティを備えた複合二重共通光路干渉計
(51)【国際特許分類】
G01B 9/02 20060101AFI20170612BHJP
【FI】
G01B9/02
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-513558(P2014-513558)
(86)(22)【出願日】2012年5月22日
(65)【公表番号】特表2014-515498(P2014-515498A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】US2012038942
(87)【国際公開番号】WO2012166427
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2015年5月22日
(31)【優先権主張番号】13/117,291
(32)【優先日】2011年5月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100090468
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 剛
(72)【発明者】
【氏名】フランコヴィッチ,ジョン ウェストン
(72)【発明者】
【氏名】リー,クリストファー アラン
(72)【発明者】
【氏名】リッツェンバーガー,マイケル ジョセフ
【審査官】
八木 智規
(56)【参考文献】
【文献】
特表2008−525801(JP,A)
【文献】
特開2004−294432(JP,A)
【文献】
特開2007−263748(JP,A)
【文献】
特開2003−269923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 9/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1測定アームを備えている第1干渉計、
第2測定アームを備えている第2干渉計、
前記第1測定アームと前記第2測定アームとを支持するための土台、および、
前記第1測定アームと前記第2測定アームとにそれぞれ含まれる参照光学素子、
を有してなる複合共通光路干渉計であって、
前記第1測定アームと前記第2測定アームとには、試験物体からの試験ビームと前記参照光学素子の各々からの参照ビームとの両方を送るための光学経路が、それぞれ含まれており、
前記第1測定アームの前記参照光学素子および前記第2測定アームの前記参照光学素子の参照面が、固定間隔および固定配向で維持されるように、その間が連結部材で連結されることにより一体化測定キャビティが形成されており、
前記一体化測定キャビティが前記土台に接続され、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子がそれとは別々に前記土台に接続されることにより、前記第1測定アームの前記参照光学素子が、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子との間での障害の伝達が制限されるように、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子から絶縁されていること、を特徴とする複合共通光路干渉計。
【請求項2】
前記第2測定アームの前記参照光学素子と前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子との間での障害の伝達を制限するように、前記第2測定アームの前記参照光学素子が、前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子から絶縁されており、さらに、前記一体化測定キャビティが、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子および前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子とは無関係に、前記土台に接続されていることを特徴とする請求項1記載の複合共通光路干渉計。
【請求項3】
前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子とは無関係に、前記2つの参照光学素子と前記試験物体とが単体として障害を受容するように前記試験物体を据え付けるための支持体を、前記一体化測定キャビティが該一体化測定キャビティ内に含んでいることを特徴とする請求項1記載の複合共通光路干渉計。
【請求項4】
前記第1測定アームの前記参照光学素子と前記第2測定アームの前記参照光学素子との間の前記連結部材が、前記第1測定アームの前記参照光学素子と前記第2測定アームの前記参照光学素子との間の熱的に安定したスペーサを含むことを特徴とする請求項1記載の複合共通光路干渉計。
【請求項5】
前記第1測定アームの前記参照光学素子が、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子に接続されていないことを特徴とする請求項1記載の複合共通光路干渉計。
【請求項6】
前記第2測定アームの前記参照光学素子が前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子に接続されていないものであり、かつ前記一体化測定キャビティが、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子および前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子とは無関係に、前記土台に接続されていることを特徴とする請求項5記載の複合共通光路干渉計。
【請求項7】
試験物体を測定するための第1測定アームと第2測定アームとを備えている複合共通光路干渉計用の、支持系であって、
前記第1測定アームの参照光学素子と前記第2測定アームの参照光学素子との間の連結部材であって、前記参照光学素子と合わさって、前記参照光学素子の参照面を固定間隔および固定配向で維持する一体化測定キャビティを形成する、連結部材、
前記第1測定アームの前記参照光学素子であって、前記第1測定アームの前記参照光学素子と前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子との間での障害の伝達を制限するように、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子から絶縁されている、前記第1測定アームの前記参照光学素子、
前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子とは無関係に前記一体化測定キャビティを支持するための、第1支持体、および、
前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子を支持するための、第2支持体、
を備えていることを特徴とする支持系。
【請求項8】
前記第2測定アームの前記参照光学素子が前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子に接続され、かつ前記第1支持体が前記一体化測定キャビティを、前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子を介して支持していることを特徴とする請求項7記載の支持系。
【請求項9】
前記第2測定アームの前記参照光学素子が、前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子から、前記第2測定アームの前記参照光学素子と前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子との間での障害の伝達を制限するように絶縁されており、さらに、前記第1支持体が、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子および前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子とは無関係に、前記一体化測定キャビティを支持していることを特徴とする請求項7記載の支持系。
【請求項10】
前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子および前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子が相互に接続されており、かつ前記第2支持体が、前記第1測定アームの前記参照光学素子以外の素子と前記第2測定アームの前記参照光学素子以外の素子とを支持していることを特徴とする請求項7記載の支持系。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、その内容が引用されその全体が参照することにより本書に組み込まれる、2011年5月27日に出願された米国特許出願第13/117291号の優先権の利益を米国特許法第120条の下で主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、相互に関連付けられた測定アームを備えている複合共通光路干渉計に関し、特に、2つの測定アームのうち少なくとも一方が両測定アームのフィゾー参照光学素子にアクセスできる、フィゾー干渉計に関する。
【背景技術】
【0003】
部品アセンブリを含む不透明部品の干渉計による2面測定とは、2つの側面間の比較をするために2つの側面を別々に測定し、その別々の測定値を互いに関連付けるものである。部品のパラメータ比較には、3次元の形、輪郭、平坦度、平行度、および厚さが含まれる。
【0004】
特に、夫々の平坦度を判定するなどのために2つの側面を個々に両方測定することと、平行度や厚さを判定するなどのために2つの側面を互いに関連付けて測定することといった両方の目的のために、不透明部品の対向側面を測定するのは、従来の干渉法では実現が困難である。例えば、平坦度を判定するために別々の干渉計を用いて2つの側面を個々に測定することはできるが、各干渉計により生成されるのは他方には関係のない相対寸法である。
【0005】
こういった困難を克服するため、2つの共通光路干渉計の端と端とを合わせて、その夫々の参照面が不透明試験部品にまたがる測定キャビティを形成するように配置した。1つの干渉計は、不透明試験部品の第1側面上と、その干渉計の参照面上の、対応する点間の距離を測定する。他方の干渉計は、不透明試験部品の第2側面上と、その干渉計の参照面上の、対応する点間の距離を測定する。この2つの重複する干渉計の少なくとも一方が、2つの参照面上の対応する点間の距離も測定する。不透明試験部品の対向側面上の点間の距離は、2つの側面と2つの参照面の相対的な測定値から算出することができる。不透明試験部品の各側面を個々に定義しかつ他方の側面と空間的に関連付けて、不透明試験部品の3次元表現を構築することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、対向側面の測定を行う範囲の共通配向で2つの測定アームを維持するために、2つの測定アームは共にボルト締めされる。この構造的な接続を通じて、いずれかの測定アームでの機械的および熱的な不安定さが、他方に伝わってしまう可能性がある。例えば、衝撃、振動を含めた機械的な変位や、温度または圧力の変化は、2つの参照面の相対配向に影響を与える可能性があり、これにより2つの測定アームによって得られた測定値間の比較が複雑になる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、その好ましい実施形態の中でも特に、関連した測定値を得るためにある意味では端と端とを合わせて相互に接続されているが、望ましくない相互の影響を低減するために別の意味では接続されていない、2つの測定アームを備えている、複合共通光路干渉計(すなわち、1つの測定アームは2つの共通光路干渉計の夫々に対するものである)を特徴としたものである。例えば、熱的に安定した連結部材が2つの測定アームの参照光学素子を相互に接続して、両方の測定アームに対して一体化測定キャビティを提供する。しかしながら、2つの参照光学素子が異なる動的影響(すなわち、障害)を受けることのないように、参照光学素子から測定アームの少なくとも一方の残部を切り離し、かつこの残部を参照光学素子とは無関係に支持する。2つの測定アームを相互に接続した場合の主な利益は一体化測定キャビティにより実現され、一方2つの測定アームを相互に接続した場合の主な不利益は、少なくとも一方のアームの残部を切り離す、あるいは絶縁することによって、回避される。
【0008】
2つの連結された参照光学素子は共通の光学参照キャビティを形成し、このキャビティ内で試験物体を、両方の参照光学素子に関連付けて測定することができる。各測定アームの物体ビームと参照ビームとの間の任意の光路差は、共通の光学参照キャビティ内で生成される。物体ビームおよび参照ビームは、2つの測定アーム夫々の残部の内部を、共通光路に沿って伝播する。共通光路に沿って伝播している間、物体ビームに影響を与える熱的または機械的不安定さなどの影響は、共通して伝播している参照ビームに同様の影響を与える。
【0009】
共通の光学参照キャビティ内の物体面および参照面からの反射が重複することにより形成される干渉縞は、3つの主な理由により、2つの測定アームに影響を与える熱的および機械的影響に拘わらず安定したままとなる。第1に、共通の光学参照キャビティは一体化測定キャビティとして形成されているため、参照面の一方に影響を与える任意のこのような動的影響は、他方の参照面にも同様に影響を与える。第2に、2つの測定アームの夫々の残部内の物体ビームおよび参照ビームは共通経路に沿って伝播するため、物体ビームまたは参照ビームの一方に影響を与える任意のこのような動的影響は、物体ビームまたは参照ビームの他方にも同様に影響を与える。第3に、一体化測定キャビティは測定アームの少なくとも一方の残部から絶縁されていて、2つの測定アーム間の異なった、すなわち位相のずれた障害が、一体化測定キャビティに応力を加えるのを防いでいる。
【0010】
試験物体は、試験物体が一体化測定キャビティと同じ動的影響を受けるように、一体化測定キャビティ内で支持することが好ましい。好適には、一体化測定キャビティへの動的影響をさらに制限するために、共通の光学参照キャビティを両方の測定アームの残部から絶縁するよう、2つの測定アームの参照光学素子は、その2つの測定アームの夫々の残部から構造的に切り離される。
【0011】
少なくとも2つの実質的に独立した支持系が好適には使用される。例えば1つの支持系を使用して、測定アームの1つを一体化測定キャビティと共に支持してもよく、また別の支持系を使用して、他方の測定アームの残部を支持してもよい。あるいは、一体化測定キャビティを両方の測定アームの残部から構造的に切り離してもよく、かつ2つの測定アームの残部を、一体化測定キャビティとは無関係に構造的に相互に接続してもよい。1つの支持系を使用して一体化測定キャビティを支持してもよく、また別の支持系を使用して、両方の測定アームの相互に接続された残部を支持してもよい。2つの測定アームの残部が相互に接続されていない場合には、3つの実質的に独立した支持系を使用して、一体化測定キャビティと測定アームの残部夫々とを別々に支持してもよい。
【0012】
複合共通光路干渉計としての本発明の1つの形態は、第1測定アームを備えている第1干渉計と、第2測定アームを備えている第2干渉計とを含んでいる。土台が、第1測定アームと第2測定アームとを支持している。第1測定アームおよび第2測定アームの夫々が、参照光学素子と、試験物体からの試験ビームおよび各参照光学素子からの参照ビームの両方を送るための光学経路とを含んでいる。第1測定アームの参照光学素子は、第1測定アームの参照光学素子と第1測定アームの残部との間での障害の伝達を制限するように、第1測定アームの残部から絶縁されている。第1測定アームの参照光学素子と第2測定アームの参照光学素子との間の連結部材が、参照光学素子と合わさって、参照光学素子の参照面を固定間隔および固定配向で維持する一体化測定キャビティを形成している。一体化測定キャビティは、第1測定アームの残部とは無関係に土台に構造的に接続されている。
【0013】
第2測定アームの参照光学素子は第2測定アームの残部に接続されていてもよく、かつ一体化測定キャビティは、第2測定アームの残部を介して土台に構造的に接続されていてもよい。あるいは、第2測定アームの参照光学素子は、第2測定アームの残部から、第2測定アームの参照光学素子と第2測定アームの残部との間での障害の伝達を制限するように絶縁されていてもよく、さらに、一体化測定キャビティは、第1測定アームの残部および第2測定アームの残部とは無関係に、土台に構造的に接続されていてもよい。
【0014】
試験物体を測定するための第1測定アームと第2測定アームとを備えている複合共通光路干渉計用の、支持系としての本発明の別の形態は、第1測定アームの参照光学素子と第2測定アームの参照光学素子との間の連結部材であって、参照光学素子と合わさって、参照光学素子の参照面を固定間隔および固定配向で維持する一体化測定キャビティを形成する、連結部材を含んでいる。第1測定アームの参照光学素子は、第1測定アームの参照光学素子と第1測定アームの残部との間での障害の伝達を制限するように、第1測定アームの残部から絶縁されている。第1の据付部材が、第1測定アームの残部とは無関係に一体化測定キャビティを支持している。第2の据付部材が、第1測定アームの残部を支持している。
【0015】
第2測定アームの参照光学素子は第2測定アームの残部に構造的に接続されていてもよく、かつ第1の据付部材は一体化測定キャビティを、第2測定アームの残部を介して支持している。あるいは、第2測定アームの参照光学素子は、第2測定アームの残部から、第2測定アームの参照光学素子と第2測定アームの残部との間での障害の伝達を制限するように絶縁されていてもよく、さらに、第1据付部材が、第1測定アームの残部および第2測定アームの残部とは無関係に、一体化測定キャビティを支持していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一体化測定キャビティを共有している2つの測定アームであって、測定アームの一方の残部が一体化参照構造体に構造的に接続された状態である、2つの測定アームと、この2つの測定アームの残部のための2つの別々の支持体とを含んでいる、複合共通光路干渉計を示した図
【
図2】一体化測定キャビティの図であって、試験物体の各対向側面と一体化測定キャビティの隣接する参照面との間の干渉縞、および一体化測定キャビティの参照面間の干渉縞、を生成する、複数の反射を描いた図
【
図3A】試験光学素子の対向側面と一体化測定キャビティの参照面との間で形成される、種々の干渉縞を描いた図
【
図3B】試験光学素子の対向側面と一体化測定キャビティの参照面との間で形成される、種々の干渉縞を描いた図
【
図4】一体化測定キャビティが2つの測定アームの残部から絶縁され、かつ3つの別々の支持体が、一体化測定キャビティと2つの測定アームの残部とに提供されている、類似の複合共通光路干渉計を示した図
【
図5】一体化測定キャビティが2つの測定アームの残部から絶縁され、2つの参照アームの残部が構造的に相互に接続され、かつ2つの別々の支持体が、一体化測定キャビティと、相互に接続された2つの測定アームの残部とに提供されている、類似の複合共通光路干渉計を示した図
【
図7】
図6の一体化測定キャビティの組み立てた状態を示した断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に描かれている複合共通光路干渉計10は、不透明試験部品20の対向する第1側面16および第2側面18(
図2も参照のこと)を測定するための、上方共通光路干渉計12および下方共通光路干渉計14を含んでいる。不透明試験部品20は、共通光路干渉計12および14で伝播される周波数範囲を透過しない材料から形成された部品でもよいし、あるいはこの周波数の規則正しい透過を不可能にするほど拡散する部品でもよい。
【0018】
上方干渉計12および下方干渉計14は、夫々第1照明器22および第2照明器24を含み、これらはコヒーレントな第1測定ビーム46および第2測定ビーム48を出力するための通常の光源26および28とビームシェイパ30および32とを含み得る。例えば、光源26および28は半導体ダイオードレーザでもよく、またビーム成形光学素子30および32は、測定ビーム46および48内の光の分布に影響を与える、ビームエキスパンダおよびビームコンディショナを含んでもよい。
【0019】
第1測定ビーム46および第2測定ビーム48は、夫々上方干渉計12および下方干渉計14内で、第1シャッタ34および第2シャッタ36を通って第1ビームスプリッタ38および第2ビームスプリッタ40まで伝播し、このビームスプリッタで第1測定ビーム46および第2測定ビーム48は第1測定アーム42および第2測定アーム44へと導かれる(例えば、反射される)。一方の干渉計12または14からの光を他方の干渉計14または12からの光と混合させないよう、第1シャッタ34および第2シャッタ36の開閉を共通のプロセッサ/コントローラ100によって調整して、第1測定ビーム46および第2測定ビーム48の一方または他方の伝播を交互に遮断することが好ましい。第1ビームスプリッタ38および第2ビームスプリッタ40は、振幅分割または偏光分割に基づく、ペリクルビームスプリッタ、ビームスプリッタキューブ、またはビームスプリッタプレートの形を取り得る。
【0020】
測定アーム42および44は、ハウジング51および53内に二重機能光学素子50および52を含み、これらの光学素子は必要なときに試験部品20の照明と結像との両方に寄与する。二重機能光学素子50および52の照明機能によれば、一般に、試験部品20の対向側面16および18の形状に名目上一致するように、測定ビーム46および48の各波面のサイジングおよび成形を行うことができる。
【0021】
図2の拡大図を参照すると、第1測定アーム42および第2測定アーム44は、第1測定ビーム46および第2測定ビーム48の一部を参照ビーム62および64として反射する第1参照面58および第2参照面60を夫々有した、第1参照光学素子54および第2参照光学素子56(例えば、フィゾーウェッジ(Fizeau wedge))をさらに含んでいる。測定ビーム46および48の残りの部分は第1参照光学素子54および第2参照光学素子56を通過して伝播し、また測定ビーム46および48のこの残りの部分のうち特定の横断面は、試験物体20の対向側面16および18から試験物体ビーム66および68として反射し、さらに測定ビーム46および48のこの残りの部分のうち他の横断面は、試験物体20を過ぎて伝播して参照面60および58から試験参照ビーム70および72として反射する。
【0022】
図3Aに示したように、試験物体ビーム66は参照面58で参照ビーム62と結合して、試験物体表面16と参照面58との間の差を示す干渉縞90を形成する。試験参照ビーム70は参照面58で参照ビーム62と結合して、参照面60と参照面58との間の差を示す干渉縞94を形成する。
図3Bに示したように、試験物体ビーム68は参照面60で参照ビーム64と結合して、試験物体表面18と参照面60との間の差を示す干渉縞92を形成する。試験参照ビーム72は参照面60で参照ビーム64と結合して、参照面58と参照面60との間の差を示す干渉縞96を形成する。
【0023】
反射された試験物体ビーム66、試験参照ビーム70、および参照ビーム62は全て、測定アーム42を通り共通光学経路に沿ってビームスプリッタ38まで伝播し、ここでビーム66、70、および62の少なくとも一部が上方干渉計12の記録アーム78内に導かれる(例えば、伝送される)。同様に、反射された試験物体ビーム68、試験参照ビーム72、および参照ビーム64は全て、測定アーム44を通り共通光学経路に沿ってビームスプリッタ40まで伝播し、ここでビーム68、72、および64の少なくとも一部が下方干渉計14の記録アーム80内に導かれる(例えば、伝送される)。
【0024】
記録アーム78内では、第1参照面58で形成された干渉縞90および94がカメラ86の検出面82上に結像される。記録アーム80内では、第2参照面60で形成された干渉縞92および96がカメラ88の検出面84上に結像される。検出面82および84は、試験部品20の対向側面16および18と参照面58および60間で露出している残りの部分とを包含する視野全体に亘ってビーム強度を測定するための、検出アレイを含んでいることが好ましい。二重機能光学素子50および52が、検出面82および84上への参照画像の形成に寄与することが好ましい。しかしながらカメラ86および88は、サイズ変更のために、あるいは検出面82および84上への参照画像の結像を完了させるために、結像光学素子74および76を含んでもよいし、あるいはこれに関連付けてもよい。
【0025】
図1および2で特に留意されたいが、第1測定アーム42および第2測定アーム44内の第1参照光学素子54および第2参照光学素子56は、支柱102および104で構造的に相互に接続されている。図を簡単にするために2つの支柱102および104のみを参照図に示しているが、第1参照光学素子54および第2参照光学素子56の夫々の間に少なくとも3つの接触点を提供するように、円周方向に分かれている3以上の支柱を使用することが好ましい。例えば102および104など少なくとも2つの支柱間には隙間が設けられ、参照光学素子54および56間の測定空間内に試験物体20などの試験物体を挿入したり、またここから取り出したりするためのアクセスが可能になる。2つの参照光学素子54および56の間には、C字状で立体の一部円筒状の接続など他の種類の構造的接続を提供してもよく、この場合には一部円筒状の接続の開口を通じてアクセスは保たれる。
【0026】
図示の支柱102および104や、参照光学素子54および56間の代わりの接続部材は、様々な材料から作製することができる。しかしながら、支柱102および104またはこの代わりの接続部材は、熱的影響に比較的敏感でない材料から作製することが好ましい。低熱膨張率の、INVAR(登録商標)(Imphy Alloys株式会社、フランス)、ニッケル鋼合金などの材料が好ましい。
【0027】
2つの参照面58および60が、光学参照キャビティ108を形成する。また、2つの参照光学素子54および56は、支柱102および104と共に、または代わりの接続部材と共に、一体化測定キャビティ110を形成し、この一体化測定キャビティ110が、光学参照キャビティ108の全体の完全性を保護しかつ保つ。支柱102および104、または代わりの接続部材は、2つの参照面58および60間の一定間隔と相対配向とを維持する。運動学的に見ると、一体化測定キャビティ110によって、2つの参照面58および60は確実に、まるで単体の一部分であるかのように同じ運動を受ける。すなわち、2つの参照面58または60の一方に影響を与える任意の運動は、2つの参照面60または58の他方に同様に影響を与える。ただし、支柱102および104または代わりの接続部材の低熱膨張率により、参照光学素子54および56の一方または両方の温度の変化に付随する、支柱102および104または代わりの接続部材の高さの変化は妨げられる。
【0028】
試験部品20は、好適には試験部品20を一体化測定キャビティ110に結び付ける、柱112および114などのスペーサ支持体によって光学参照キャビティ108内に据え付けられる。図には参照光学素子56の参照面60上に置かれている柱112および114(図とは異なり、好適な数は少なくとも3つである)が示されているが、これに代わる接続を、参照光学素子54または56、または支柱102および104、あるいは参照光学素子54および56間の他の構造的接続部材の、いずれかに対して作ってもよい。例えば、支柱102および104から延在している、または一体化測定キャビティ110にそれ自体が構造的に接続されている中間構造から延在している、ワイヤで、試験部品20を代わりに支持することも可能であろう。ワイヤまたは他の微細構造は、試験部品20をできるだけ覆い隠さないようにできるため、参照面60の真上に掛けてもよい。
【0029】
試験部品20を測定ビーム46および48の一部で照明する測定中、試験部品20の対向側面16および18と参照光学素子54および56の参照面58および60との間の一定間隔および配向を維持するよう、試験部品20を、まるで一体化測定キャビティ110の一部分であるかのように据え付けることが好ましい。すなわち、上方干渉計12内で形成された干渉縞90および94と、下方干渉計14内で形成された干渉縞92および96とが、一体化測定キャビティ110全体に影響を与える障害から受ける影響は、最小限に抑えられる。検出面82および84で捉えられた干渉画像90、92、94、および96からの個々の干渉計測は、測定ビーム46および48の波長を細かく分割し得る精度で、波面が伝播する方向における干渉ビーム(例えば、66および62、68および64、70および62、さらに72および64)間の光路長差の測定として行われる。干渉ビーム(例えば、66および62、68および64、70および62、さらに72および64)は、一体化測定キャビティ110外の、測定アーム42および44の残部内の共通の光路長を移動するため、一体化測定キャビティ110外の障害、または一体化測定キャビティ110と測定アーム42および44の残部との間の障害が、測定確度に与える影響は小さい。照明された視野の範囲内で取られる検出面82および84上の測定数は、一般に、例えば検出器アレイ内の検出器の数に基づいて限定される。この測定間の間隔(例えば、検出器間の間隔)は、結像点の期待される点広がり関数に関連して設定されることが好ましく、一般に測定自体で達成される精度よりもかなり大きい。干渉計の設計において取られる通常の予防措置のため、温度変化、圧力変化、空気の動き、および機械的振動などの、干渉計に影響を与えるほとんどの障害は、干渉画像90、92、94、および96全体を、干渉計測を無効にする量まで変位させることができるほどの大きさのものではない。すなわち、測定アーム42および44と記録アーム78および80との残部を通る、干渉画像90、92、94、および96の伝播は、こういった障害に対して著しく感受性が低い。第1の事例では一体化測定キャビティ110によって、こういった障害から干渉画像90、92、94、および96の形成が保護されたが、測定アーム42および44間の一体化測定キャビティ110によって、干渉計12および14はより頑丈になり、また干渉計測に影響を与える可能性のあった障害に対する干渉計12および14の感受性がより低くなる。
【0030】
一体化測定キャビティ110は、既に説明したように、効果的な一体型構造として形成されているだけではなく、
図1の参照光学素子54などの少なくとも1つの参照光学素子が、42などのその測定アームの残部から構造的に切り離されているか、あるいは絶縁されて形成されている。例えば、測定アーム42のハウジング51は、参照光学素子が一体化測定キャビティ110の一部として据え付けられていることとは無関係に、参照光学素子54と直接物理的に接続されていない。その代わりに測定アーム42のハウジング51は、フランジ120とカラー122とを介して、干渉計12を環境的な障害から絶縁するよう、(例えば、御影石の厚板または鋼板のような)相当な質量を好適には有している土台124に据え付けられる。しかしながら一体化測定キャビティ110は、カラー126を通じて測定アーム44のハウジング53に構造的に接続されており、さらに測定アーム44のハウジング53はフランジ128を通じて土台124に構造的に接続されている。1つの参照光学素子54をその測定アーム42の残部から分かれさせることで、2つの参照光学素子54および56は、その異なる測定アーム42および44に関連して異なった動き、移動、または他の障害を受けることはない。一体化測定キャビティ110を1つの測定アーム42から絶縁すると、2つの参照面58および60を一定の間隔および相対配向で維持するための、一体化測定キャビティ110に対する構造的要求が減少する。
【0031】
参照光学素子54の、測定アーム42の残部からの切離しは、いくつかの従来の接続を除去するか、あるいは第1事例においてこのような接続を作らないようにすることにより達成することができる。参照光学素子54をその測定アーム42の残部から切り離す概念は、参照光学素子が物理的にその測定アームの残部に連結されている従来の共通光路干渉計に対する変更形態を強調するのに特に有用である。一体化測定キャビティ110は測定アーム42に、別々の据付部材を経由している場合を除いて構造的に接続されていないことが好ましいが、測定キャビティ110および測定アーム42間で有害な障害を伝えることなく、測定キャビティ110を測定アーム42と位置合わせする、あるいは測定キャビティ110と測定アーム42との間の空間を光学的または環境的に絶縁するといった目的のために、振動絶縁装置、絶縁体、またはバッフルを使用してもよい。
【0032】
図4に描かれている複合共通光路干渉計130は、複合共通光路干渉計130の機械的支持の手法の違いを強調するために、
図1の複合共通光路干渉計10と光学的に一致したものとするよう意図されている。従って、複合共通光路干渉計10の光学部品に適用されている同じ参照番号を、複合共通光路干渉計130の光学部品に適用する。さらに、複合共通光路干渉計130は複合共通光路干渉計10の一体化測定キャビティ110を組み込んでいる。一体化測定キャビティ110と2つの測定アーム42および44の残部とが、共通の土台132に据え付けられているという違いがある。
【0033】
一体化測定キャビティ110は共通の土台132の上に直接据え付けられている。共通の土台132は土台124と同様に、複合共通光路干渉計130をその周辺環境内での振動や他の障害から絶縁するように、相当な質量を有したものであることが好ましい。測定アーム42のハウジング51から突出しているフランジ134と、フランジ134を共通の土台132に構造的に接続するカラー136とが纏って、測定アーム42の残部を一体化測定キャビティ110とは無関係に共通の土台132に接続させる。測定アーム44のハウジング53から突出しているフランジ138が、測定アーム44の残部を一体化測定キャビティ110とは無関係に共通の土台132に構造的に接続させる。すなわち、一体化測定キャビティ110の参照光学素子54および56は、その2つの測定アーム42および44の残部から機械的に切り離され、かつ一体化測定キャビティ110と2つの測定アーム42および44の残部との夫々は、共通の土台132によって別々に支持されている。
【0034】
図1および4の複合共通光路干渉計10および130に光学的に一致している別の複合共通光路干渉計150が、
図5に描かれている。ここでも共通の光学部品は、複合共通光路干渉計10および130の光学部品の参照番号と同じものを共有する。複合共通光路干渉計150も同様に、複合共通光路干渉計10および130の一体化測定キャビティ110を組み込んでいる。
【0035】
複合共通光路干渉計130と同様に、一体化測定キャビティ110は共通の土台152の上に直接据え付けられ、共通の土台152自体は前述の実施形態の土台124および132に類似したものである。フランジ154が測定アーム42のハウジング51から突出し、かつフランジ156が測定アーム44のハウジング53から突出している。共通のカラー158が2つのフランジ154および156間に延在し、測定アーム42および44のハウジング51および53を構造的に相互に接続している。共通のカラー158の長さの途中に形成された肩部160によって、2つのハウジング51および53は共通の土台152に構造的に接続されている。参照光学素子54および56とは無関係に、測定アーム42および44の残部は互いに機械的に相互に接続されて、共通の土台152に一緒に接続されている。2つの測定アーム42および44の残部は互いに構造的に接続されているが、一体化測定キャビティ110の参照光学素子54および56は、測定アーム42および44の両方の残部から機械的に切り離されたままである。この配置のため、測定アーム42または44のいずれかに影響を与える何らかの障害は測定アーム42および44間で伝わり得るが、一体化測定キャビティ110はこういった障害から絶縁される。測定アーム42および44の残部間、特にハウジング51および53間を直接接続すると、2つの干渉計12および14の間で、照明および結像光学素子を、特に二重機能光学素子50および52を位置合わせするのに役立つ。
【0036】
図6および7は一例の一体化測定キャビティ170をより詳細に描いたものであり、このキャビティは前述の例の一体化測定キャビティ110の代用とすることができる。一体化測定キャビティ170の主な構成要素が、
図6の分解図に分かれて示されている。この主な構成要素には、上方フィゾーアセンブリ172、フィゾースペーサ装置174、予荷重位置決め装置176、および下方フィゾーアセンブリ178が含まれる。
【0037】
上方フィゾーアセンブリ172は環状ハウジング180を含み、また環状ハウジング180は好適にはアルミニウムから作製され、光を伝送するための開口182と、参照光学素子として機能する参照面188を含んだフィゾーウェッジ186を受け入れる、凹部184とを有している。好適には鋼鉄または別の強磁性材料から作製された磁気透過性リング190が、フィゾーウェッジ186を包囲している環状ハウジング180の底部に取り付けられている。一対の位置決めピン192が、アセンブリ172の底部表面から突出している。
【0038】
フィゾースペーサ装置174は、C字状カラー196と3つのスペーサピン198、200、および202とを備えている。3つのスペーサピン198、200、および202は、Invarなどの熱的に安定した材料から作製することが好ましい。さらに、3つのスペーサピン198、200、および202の夫々は、鋼球を含む、端部キャップまたは他の付属品として形成され得る丸みを帯びた端部を有し、隣接する構造体(例えば、フィゾーウェッジ186の参照面188)との点接触を実現する。
【0039】
予荷重位置決め装置176は、取付ベース206と調節可能なC字状カラー208とを含んでいる。取付ベース206は、ボルト締めされるように配置されているか、あるいはそうでなければ下方フィゾーアセンブリ178に締結されている。調節可能なC字状カラー208は、取付ベース206上で種々の高さに調節することができ、また調節可能なC字状カラー208の上方表面214から露出している一対の磁石210および212を支持している。3つのスペーサピン198、200、および202が予荷重位置決め装置176を通って延在できるよう、隙間が設けられている。上方フィゾーアセンブリを下方フィゾーアセンブリ178に対しておおよそ位置決めするために、アセンブリ172の底部表面から突出している位置決めピン192を受けるための凹部216が設けられている。
【0040】
下方フィゾーアセンブリ178は環状ハウジング220を含み、また環状ハウジング220は好適にはアルミニウムから作製され、光を伝送するための開口222と、参照光学素子として機能する参照面228を含んだフィゾーウェッジ226を受け入れる、凹部224とを有している。
【0041】
特に
図7を参照すると、一体化測定キャビティ170は、(a)予荷重位置決め装置176の取付ベース206を下方フィゾーアセンブリ178の環状ハウジング220にボルト締めする、(b)スペーサ装置174のスペーサピン198、200、および202の一端を、フィゾーウェッジ226の参照面228上に直接据え付ける、および(c)上方フィゾーアセンブリ172内のフィゾーウェッジ186の参照面188を、スペーサピン198、200、および202の他端上に直接据え付ける、ことによって組み立てられる。上方フィゾーアセンブリ172の底部表面から突出している位置決めピン192が、この組立てを誘導する。調節可能なC字状カラー208は、磁石210および212を上方フィゾーアセンブリ172の磁気透過性リング190近傍に位置付けるよう鉛直に調節可能であり、予荷重力を提供して、アセンブリを2つの参照面188および228と共に、3つのスペーサピン198、200、および202の対向端部に係合させかつクローン摩擦によって所定位置に保持された状態で保持する。一旦このように組み立てられると、一体化測定キャビティ170は、参照面188および228間で所望の空間と配向を維持した単体として機能する。フィゾースペーサ装置174のC字状カラー196は、予荷重位置決め装置176の調節可能なC字状カラー208内に共通の配向でちょうど収まり、試験部品20などの試験部品を一体化測定キャビティ170内に据え付ける際に通すことが可能な隙間空間を提供する。
【0042】
所望の予荷重を提供するものとして磁石210および212が図示されているが、予荷重はバネまたは重力を含む、他の手段で提供することもできるであろう。フィゾーウェッジ186および226間または上方フィゾーアセンブリ172および下方フィゾーアセンブリ178間に固体接続を形成することによって、より恒久的な間隔および配向を参照面188および228間に提供してもよい。
【0043】
上方共通光路干渉計12および下方共通光路干渉計14の据付け方の違いをより明確に識別するために、
図1、4、および5の上記実施形態は同一の光学系を用いて描かれている。しかしながら、上方共通光路干渉計12および下方共通光路干渉計14は、一体化測定キャビティ内で生成される試験ビームおよび参照ビームが共通経路に沿って検出器まで移動することを条件に、様々な形を取ることができる。実際には、一体化測定キャビティの照明経路および結像経路は、試験ビームおよび参照ビームが検出器まで同じ結像経路を取ることを条件に別々であってもよい。結合される干渉計の配向を変化させてもよく、例えば、2つの干渉計の測定アームを、共通の水平方向に配向してもよい。参照することにより本書に組み込まれる、Kulawiec他による米国特許第7,268,887号明細書が、本発明に従って配置し得る複合共通光路干渉計の例を開示している。
【0044】
一体化測定キャビティは、衝撃、振動、および温度または圧力変動などの、有害な障害を伝えないように、2つの測定アームのうちの少なくとも1つと構造的に接続されていないことが好ましい。しかしながら、複合干渉計の性能を低下させる可能性もあり得る有害な障害を防ぐのにさらに役立つ、種々の形の絶縁装置を使用して、他の一致した目的のために一体化測定キャビティを測定アームに接続してもよい。
【符号の説明】
【0045】
10、130、150 複合共通光路干渉計
12 上方共通光路干渉計
14 下方共通光路干渉計
16 第1側面
18 第2側面
20 試験部品
42 第1測定アーム
44 第2測定アーム
46 第1測定ビーム
48 第2測定ビーム
51、53 ハウジング
54 第1参照光学素子
56 第2参照光学素子
58 第1参照面
60 第2参照面
62、64 参照ビーム
66、68 試験物体ビーム
70、72 試験参照ビーム
82、84 検出面
102、104 支柱
110、170 一体化測定キャビティ
120、128、134、138、154、156 フランジ
122、126、136、158 カラー
124、132、152 土台
160 肩部
174 フィゾースペーサ装置
176 予荷重位置決め装置
198、200、202 スペーサピン