(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基板の主面上に形成された、概ね平行であって、同一直線上に存在することなく第1の方向に延在するとともに前記第1の方向と異なる第2の方向に配置された平行なn(但し、n≧1)本の第1の直線配線部と、平行なn(但し、n≧1)本の第2の直線配線部と、
前記第1の直線配線部の前記第1の方向の端部であり前記第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第1の端部と、前記第2の直線配線部の前記第1の方向の端部であり前記第2の方向の(n−k+1)番目(但し、n≧k≧1)の第2の端部とを結ぶn(但し、n≧1)本の第3の配線部と、
前記第1の直線配線部の前記第1の方向とは逆方向の端部であり前記第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第3の端部と、前記第2の直線配線部の前記第1の方向とは逆方向の端部であり前記第2の方向の(n−k)番目(但し、n≧k≧1)の第4の端部とを結ぶn−1(但し、n≧1)本、または、前記第1の直線配線部の前記第1の方向とは逆方向の端部であり前記第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第3の端部と、前記第2の直線配線部の前記第1の方向とは逆方向の端部であり前記第2の方向の(n−k+2)番目(但し、k≧2)の第4の端部とを結ぶn−1(但し、n≧2)本の第4の配線部とを有し、
前記第3の配線部のうち最内周の配線部である第5の配線部の内周側に沿う線である第1の内周線を通る第1の接線を起点とする前記第1の接線の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと前記第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする前記第1の接線で区切られる前記第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、
前記負の領域および前記第1の接線上に前記第1の内周線を全て含むとともに、前記第1の接線と接する前記第1の内周線上には、前記第1の接線との距離が0となる第1および第2の極大点を有し、
前記第1および第2の極大点を結ぶ第1の直線と前記第1の内周線とで仕切られる閉曲面が存在するように、前記第1および第2の極大点が存在する平面コイルを有し、
第1および第2の磁気検出素子を有し、
前記平面コイルと絶縁されるとともに互いに離間して配置された前記第1および第2の磁気検出素子を前記平面コイル上に垂直に射影した第1および第2の射影範囲のそれぞれと、前記第1の直線配線部及びその線間である第1の領域および前記第2の直線配線部及びその線間である第2の領域のそれぞれとが重なっている領域を有し、
前記第1の磁気検出素子と前記第5の配線部との第1の最短距離および前記第2の磁気検出素子と前記第5の配線部との第2の最短距離が、前記第1の磁気検出素子と前記第1の直線配線部の前記第1の方向の端部との第3の最短距離および前記第2の磁気検出素子と前記第2の直線配線部の前記第1の方向の端部との第4の最短距離と同一もしくは大きくなる平面コイルを有する磁気検出装置。
前記第1の極大点と前記第2の極大点間に存在する前記第5の配線部において、電流経路の線幅が前記第1の端部および前記第2の端部における電流経路の線幅より広い部分を有する請求項1に記載の平面コイルを有する磁気検出装置。
前記n(但し、n≧2)本の第3の配線部のうち、前記第3の配線部の内周の配線部である2からk(但し、n≧k≧2)番目までの内周側に沿う線である前記2からk(但し、n≧k≧2)番目までの内周線を通る2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線を起点とする前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線の法線方向である2からk(但し、n≧k≧2)番目の第3の方向である第3の方向ベクトルと前記第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線で仕切られる前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第3の方向ベクトル側を2からk(但し、n≧k≧2)番目の正の領域、そうでない側を2からk(但し、n≧k≧2)番目の負の領域とする場合に、
前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の負の領域および前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線上に前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の内周線を全て含むとともに、前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線との距離が0となる前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線と接する前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の内周線上には、2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1および第2の極大点を有し、
前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1および第2の極大点を結ぶ2からk(但し、n≧k≧2)番目の第2の直線と前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の内周線とで仕切られる閉曲面が存在するように、前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1および第2の極大点が存在する請求項1または2に記載の平面コイルを有する磁気検出装置。
前記2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1および第2の極大点間に存在するk−1(但し、n≧k≧2)本の前記第3の配線部のうちの少なくとも一本の配線部において、電流経路の線幅が前記第1の端部および前記第2の端部における電流経路の線幅より広い部分を有する請求項3に記載の平面コイルを有する磁気検出装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0022】
基板(図示せず)の主面上に形成された、平面コイル20を形成する概ね平行であって、同一直線上に存在することなく第1の方向に延在するとともに第1の方向と異なる第2の方向に配置された平行なn(但し、n≧1)本の第1の直線配線部1と、平行なn(但し、n≧1)本の第2の直線配線部2と、平面コイル20と絶縁されるとともに互いに離間して配置された第1および第2の磁気検出素子(14、15)を平面コイル20上に垂直に射影した第1および第2の射影範囲のそれぞれと、第1の直線配線部1及びその線間である第1の領域および第2の直線配線部2及びその線間である第2の領域のそれぞれとが重なっている領域を有する磁気検出装置内の第1および第2の磁気検出素子(14、15)に対し、平面コイル20が発生する磁界によりバイアス磁界、帰還磁界等を印加する一般的な例(比較形態1)を
図2に示す。ここで、帰還磁界とは、第1および第2の磁気検出素子(14、15)が検出する外部磁界を打ち消すように発生する磁界であり、バイアス磁界とは第1および第2の磁気検出素子(14、15)に印加される決められた方向および強度の磁界を指すものである。なお、説明のため、n=1とする
【0023】
ここで、
図2の紙面上の上方向をY方向(以降、第1の方向と称する)とし、平面コイル20を形成する第1の直線配線部1の第1の方向の端部であり第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第1の端部と第2の直線配線部2の第1の方向の端部であり第2の方向の(n―k+1)番目(但し、n≧k≧1)の第2の端部とを結ぶn(但し、n≧1)本の配線部を第3の配線部3とする。ここで、最内周側の配線部のみを説明のため第5の配線部4と称する。
【0024】
また、第1の直線配線部1の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第3の端部と、第2の直線配線部2の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向の(n―k)番目(但し、n≧k≧1)の第4の端部とを結ぶn−1(但し、n≧1)本、または、第1の直線配線部1の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第3の端部と、第2の直線配線部2の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向の(n―k+2)番目(但し、k≧2)の第4の端部とを結ぶn−1(但し、n≧2)本の第4の配線部16を有する。
図2の示される比較形態では、n=k=1なので、第3の端部と第4の端部を接続する第4の配線が存在しない。n≧2以上の場合に、平面コイルを基板の主面の法線方向から見て、n―1本の右回り、または、左回りの第4の配線16が存在することになる。
【0025】
第1および第2の直線配線部(1、2)の形状は、第1および第2の直線配線部(1、2)の上方または下方に絶縁層(図示せず)を介して平面コイル20と絶縁されて配置される磁気検出素子(14、15)に印加するバイアス磁界もしくは帰還磁界を発生するのに適した形状となっている。なお、平面コイル20が発生する外部磁界をそのまま検出してもよい。このため、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状および配置位置は、磁気検出素子(14、15)側からの要求により決定される。磁気検出素子(14、15)側から見ると、第1および第2の直線配線部(1、2)が発生する磁界は、ともにその向きが必要とされる方向に向いている状態が、最も多くの磁界を利用できる事になる。
【0026】
このため、第1および第2の直線配線部(1、2)は、それぞれが互いに平行となる配置が最も適した配置であると考えられる。
【0027】
しかし、第1および第2の直線配線部(1、2)が発生する磁界の内、磁気検出素子(14、15)が必要とする方向成分が、その必要な強さを満足すれば良く、必ずしも理想配置である必要はない。第1もしくは第2の直線配線部(1、2)が発生する磁場の強さをHa、その内磁気検出素子(14、15)が必要な方向成分をHx、それら2つの方向のなす角度をθとすると、
Hy = Ha・cosθ
の関係にある。このため、θが8度の場合でも磁気検出素子(14、15)にかかる磁場の強さの減少分は全体の1%未満、また、θが25度の場合でも磁気検出素子(14、15)にかかる磁場の強さの減少分は全体の10%未満となる。
【0028】
つまり、θは、磁気検出素子(14、15)が必要とする磁場の強さと、第1および第2の直線配線部(1、2)が発生する磁場の強さの関係で設定する事が出来る。このため、第1および第2の直線配線部(1、2)は互いに平行である状態が最も効率がよいものの、必ずしも平行である必要はない。なお、本実施形態、比較形態で、概ね平行であるとは、cosθの変化率がsinθより小さい0度から45度とする。また、磁気検出素子(14、15)にかかる磁場の強さの減少分が全体の1%未満である8度未満が好ましい。特に、cosθの変化率が0である0度(平行)が特に好ましい。なお、第2の直線配線部2の延在する方向は、第1の直線配線部1の第1の方向と同一の方向となはらないが、実質的に同一の方向であるとする。また、第2の方向については、第1の直線配線部1の第1の方向を基準に方向を決定するものとする。
【0029】
また第3の配線部3は、第1および第2の端部を結ぶ直線形状となっている。この形状が電流経路としては最短距離となるため、第3の配線部3は一般的にはこの直線状の配線部形状が用いられる。
【0030】
なお、本実施形態、比較形態で説明する磁気検出素子(14、15)および平面コイルは、半導体基板、あるいは、絶縁基板などの基板の主面上に形成される。半導体基板としては、シリコン基板、ゲルマニウムシリコン基板などが挙げられ、絶縁基板としては、アルミナ基板、石英基板、ガラス基板、エポキシ樹脂基板などが挙げられ、その形態は特に問われるものではない。
【0031】
なお、本実施形態、比較形態で説明する磁気検出素子(14、15)は、磁気抵抗素子、スピンバブル型巨大磁気抵抗素子、トンネル型磁気抵抗素子、ホール素子などが挙げられ、その形態は特に問われるものではない。
【0032】
ここで、平面コイルと絶縁されるとともに互いに離間して配置された第1および第2の磁気検出素子(14、15)の一部もしくは全てを平面コイル20上に垂直に射影した第1および第2の射影範囲のそれぞれと、第1の直線配線部1及びその線間である第1の領域および第2の直線配線部2及びその線間である第2の領域のそれぞれとが重なっている領域を有しているので、平面コイルにより発生する磁界により、第1および第2の磁気検出素子(14、15)に対しバイアス磁界もしくは帰還磁界を印加することが可能となっている。
【0033】
ここで、平面コイルに使用される材料は、金属、合金、金属酸化物、金属窒化物などから適宜選択すればよい。また、既存の成膜方法(スパッタ、蒸着)、メッキ法などにより基板上に形成され、既存のエッチング法、リフトオフ法などにより所望の形状に加工され、その形態は特に問われるものではない。
【0034】
次に、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状および配置位置を変えずに、平面コイル20より外形を小型化した例を
図3に示す(比較形態2)。第1および第2の直線配線部(1、2)の線長、線幅および配置位置を変えずに、平面コイル30外形を小型化するには、第1の方向を狭めるしかなく、第3の配線部3が直線形状である限り、必然的に第3の配線部3は電流経路の線幅が狭くなってしまう。この手法で小型化を進めていくと、第3の配線部3の電流経路の線幅は徐々に狭くなり、第3の配線部3の電流経路の線幅が零となる位置が小型化の限界点となってしまう。
【0035】
本実施形態の平面コイル40形状を使用して、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状および配置位置を変えずに、平面コイル20より外形を小型化した実施形態1を
図4に示す。なお、
図2の比較形態1と
図4の実施形態1とは、第3の配線部3においても電流経路の線幅は同一として説明する。ここで、第3の配線部3のうち最内周の配線部を第5の配線部4、第5の配線部4の内周側に沿う線を第1の内周線5とするが、
図2の比較形態1、
図3の比較形態2、
図4の実施形態1のように第3の配線部3が1本の場合はこの配線部が最内周となり第3の配線部3と第5の配線部4は同一となる。
【0036】
また、
図4の実施形態1において、第3の配線部3のうち最内周の配線部である第5の配線部4の内周側に沿う線である第1の内周線5を通る第1の接線6を起点とする第1の接線6の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする第1の接線6で区切られる第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、負の領域および第1の接線6上に第1の内周線5を全て含むとともに、第1の接線6と接する第1の内周線5上には、第1の接線6との距離が0となる第1および第2の極大点(7、8)を有し、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5とで仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する平面コイル40形状とする事により、平面コイル40外形の小型化が達成できる。
【0037】
ここで、
図4の実施形態1においては、第1の内周線5を、第1の直線配線部1側の第1の端点より第2の直線配線部2方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第1の極大点7、同じように第1の内周線5を、第2の直線配線部2側の第2の端点より第1の直線配線部1方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第2の極大点8としている。
【0038】
図2の比較形態1の第1の内周線5の位置は第1の接線6上となる一方、
図4の実施形態1の第1の内周線5において、第1および第2の極大点(7、8)との間の内周線は、第1の接線6より平面コイル40内側方向(負の領域)に存在し、
図2の比較形態1に比べて平面コイル40内側方向へ入り込む形状となっている。つまり、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5で仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する形状となっている。
【0039】
ここで、
図4の実施形態1の第1および第2の極大点(7、8)を抜き出したものを
図5に示す。第1の内周線5と第1の接線6は2つの線分で接する形状となっており、第1の内周線5と第1の接線6が接する2つの線分の内、片方の線分内の点を第1の極大点7、他方の線分内の点を第2の極大点8としている。
【0040】
図6に、別の第1および第2の極大点(7、8)の例を示す。
図6の例は、第1の内周線5と第1の接線6は、線分および点で接する形状となっており、第1の内周線5と第1の接線6が接する線分内の点を第1の極大点7、第1の内周線5と第1の接線6が接する点を第2の極大点8としている。
図6の例に示すよう、第1の内周線5と第1の接線6の接する線分での接触でも点での接触でもどちらでも良く、また、その組み合わせでも良い。
【0041】
いずれの場合においても、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5で仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する形状となる。
【0042】
また、
図4の実施形態1と
図2の比較形態1の第3の配線部3は、電流経路の線幅が同一のため、
図4の実施形態1は
図2の比較形態1に比べて、平面コイル40内側方向へ入り込む形状の第1の内周線5の形状に沿う形で、第3の配線部3が、平面コイル40内側方向へ入り込む形状となり、
図4の実施形態1の平面コイル40外形は小型化となっている。
【0043】
以上の通り、n=1の場合について説明したがn≧2の場合について説明する。一般的に平面コイル40は所望の抵抗値で設計される。従って、最内周である第5の配線部4以外の第3の配線部3が直線であった場合であり、かつ、最内周の配線部である第5の配線部4の内周側に沿う線である第1の内周線5を通る第1の接線6を起点とする第1の接線6の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする第1の接線6で区切られる第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、負の領域および第1の接線6上に第1の内周線5を全て含むとともに、第1の接線6と接する第1の内周線5上には、第1の接線6との距離が0となる第1および第2の極大点(7、8)を有し、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5とで仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する平面コイル形状となっている場合、仮に第5の配線部4を直線とした場合は平面コイルの抵抗値を合わせるためには、真の第5の配線部4と仮の配線部との差である配線部を平面コイルに割るふる必要が生じるので大型になってしまう。つまり、n≧2の場合においても、最内周の配線部である第5の配線部4を規定すればよい。
【0044】
次に
図2の比較形態1において、第3の配線部3の両端部側がR付の配線部となっている例を
図7に示す(比較形態3)。
【0045】
また、本実施形態の平面コイル80形状を使用して、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状および配置位置を変えずに、平面コイル70より外形を小型化した実施形態2を
図8に示す。
【0046】
なお、
図7の比較形態3と
図8の実施形態2とも第3の配線部3は、本数はn=1、電流経路の線幅は同一として説明する。ここで、第3の配線部3のうち最内周の配線部を第5の配線部4、第5の配線部4の内周側に沿う線を第1の内周線5とするが、
図7の比較形態3、
図8の実施形態2のように第3の配線部3が1本の場合はこの配線部が最内周となり第3の配線部3と第5の配線部4は同一となる。
【0047】
また、
図8の実施形態2において、第3の配線部3のうち最内周の配線部である第5の配線部4の内周側に沿う線である第1の内周線5を通る第1の接線6を起点とする第1の接線6の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする第1の接線6で区切られる第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、負の領域および第1の接線6上に第1の内周線5を全て含むとともに、第1の接線6と接する第1の内周線5上には、第1の接線6との距離が0となる第1および第2の極大点(7、8)を有し、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5とで仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する平面コイル80形状とする事により、平面コイル80外形の小型化が達成できる。
【0048】
ここで、
図8の実施形態2においては、第1の内周線5を、第1の直線配線部1側の第1の端点より第2の直線配線部2方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第1の極大点7、同じように第1の内周線5を、第2の直線配線部2側の第2の端点より第1の直線配線部1方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第2の極大点8としている。
【0049】
図7の比較形態3の第1の内周線5の位置は第1の接線6上となる一方、
図8の実施形態2の第1の内周線5において、第1および第2の極大点(7、8)との間の内周線は、第1の接線6より平面コイル80内側方向(負の領域)に存在し、
図7の比較形態3に比べて平面コイル80内側方向へ入り込む形状となっている。つまり、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5で仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する形状となっている。
【0050】
ここで、
図8の実施形態2と
図7の比較形態3の第3の配線部3は、電流経路の線幅が同一のため、
図8の実施形態2は
図7の比較形態3に比べて、平面コイル80内側方向へ入り込む形状の第1の内周線5の形状に沿う形で、第3の配線部3が、平面コイル80内側方向へ入り込む形状となり、
図8の実施形態2の平面コイル80外形は小型化となっている。
【0051】
以上の通り、n=1の場合について説明したがn≧2の場合について説明する。一般的に平面コイル80は所望の抵抗値で設計される。従って、最内周である第5の配線部4以外の第3の配線部3が直線であった場合であり、かつ、最内周の配線部である第5の配線部4の内周側に沿う線である第1の内周線5を通る第1の接線6を起点とする第1の接線6の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする第1の接線6で区切られる第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、負の領域および第1の接線6上に第1の内周線5を全て含むとともに、第1の接線6と接する第1の内周線5上には、第1の接線6との距離が0となる第1および第2の極大点(7、8)を有し、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5とで仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する平面コイル形状となっている場合、仮に第5の配線部4を直線とした場合は平面コイルの抵抗値を合わせるためには、真の第5の配線部4と仮の配線部との差である配線部を平面コイルに割るふる必要が生じるので大型になってしまう。つまり、n≧2の場合においても、最内周の配線部である第5の配線部4を規定すればよい。
【0052】
次に
図7の比較形態3において、第1の直線配線部1の第1の端部と第2の直線配線部2の第2の端部とを結んだ直線が第1の方向と直交しない場合、すなわちオフセットされた配置位置となっている例を
図9に示す(比較形態4)。
【0053】
また、本実施形態の平面コイル1000形状を使用して、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状および配置位置を変えずに、平面コイル90より外形を小型化した実施形態3を
図10に示す。
【0054】
なお、
図9の比較形態4と
図10の実施形態3とも第3の配線部3は、本数はn=1、電流経路の線幅は同一として説明する。ここで、第3の配線部3のうち最内周の配線部を第5の配線部4、第5の配線部4の内周側に沿う線を第1の内周線5とするが、
図9の比較形態4、
図10の実施形態3のように第3の配線部3が1本の場合はこの配線部が最内周となり第3の配線部3と第5の配線部4は同一となる。
【0055】
また、
図10の実施形態3において、第3の配線部3のうち最内周の配線部である第5の配線部4の内周側に沿う線である第1の内周線5を通る第1の接線6を起点とする第1の接線6の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする第1の接線6で区切られる第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、負の領域および第1の接線6上に第1の内周線5を全て含むとともに、第1の接線6と接する第1の内周線5上には、第1の接線6との距離が0となる第1および第2の極大点(7、8)を有し、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5とで仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する平面コイル1000形状とする事により、平面コイル1000外形の小型化が達成できる。
【0056】
ここで、
図10の実施形態3においては、第1の内周線5を、第1の直線配線部1側の第1の端点より第2の直線配線部2方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第1の極大点7、同じように第1の内周線5を、第2の直線配線部2側の第2の端点より第1の直線配線部1方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第2の極大点8としている。
【0057】
図9の比較形態4の第1の内周線5の位置は第1の接線6上となる一方、
図10の実施形態3の第1の内周線5において、第1および第2の極大点(7、8)との間の内周線は、第1の接線6より平面コイル1000内側方向(負の領域)に存在し、
図9の比較形態4に比べて平面コイル1000内側方向へ入り込む形状となっている。つまり、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5で仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する形状となっている。
【0058】
ここで、
図10の実施形態3と
図9の比較形態4の第3の配線部3は、電流経路の線幅が同一のため、
図10の実施形態3は
図9の比較形態4に比べて、平面コイル1000内側方向へ入り込む形状の第1の内周線5の形状に沿う形で、第3の配線部3が、平面コイル1000内側方向へ入り込む形状となり、
図10の実施形態3の平面コイル1000外形は小型化となっている。
【0059】
以上の通り、n=1の場合について説明したがn≧2の場合について説明する。一般的に平面コイル1000は所望の抵抗値で設計される。従って、最内周である第5の配線部4以外の第3の配線部3が直線であった場合であり、かつ、最内周の配線部である第5の配線部4の内周側に沿う線である第1の内周線5を通る第1の接線6を起点とする第1の接線6の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする第1の接線6で区切られる第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、負の領域および第1の接線6上に第1の内周線5を全て含むとともに、第1の接線6と接する第1の内周線5上には、第1の接線6との距離が0となる第1および第2の極大点(7、8)を有し、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5とで仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する平面コイル形状となっている場合、仮に第5の配線部4を直線とした場合は平面コイルの抵抗値を合わせるためには、真の第5の配線部4と仮の配線部との差である配線部を平面コイルに割るふる必要が生じるので大型になってしまう。つまり、n≧2の場合においても、最内周の配線部である第5の配線部を4規定すればよい。
【0060】
次に
図2の比較形態1において、第3の配線部3が本数n=2となっている例を
図11に示す(比較形態5)。
【0061】
また、本実施形態の平面コイル120形状を使用して、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状および配置位置を変えずに、平面コイル110より外形を小型化した実施形態4を
図12に示す。
【0062】
なお、
図11の比較形態5と
図12の実施形態4とも第3の配線部3は、電流経路の線幅およびその線間距離は同一として説明する。ここで、第3の配線部3のうち最内周の配線部を第5の配線部4、第5の配線部4の内周側に沿う線を第1の内周線5とする。
【0063】
また、
図12の実施形態4において、第3の配線部3のうち最内周の配線部である第5の配線部4の内周側に沿う線である第1の内周線5を通る第1の接線6を起点とする第1の接線6の法線方向である第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする第1の接線6で区切られる第3の方向ベクトル側を正の領域、そうでない側を負の領域とする場合に、負の領域および第1の接線6上に第1の内周線5を全て含むとともに、第1の接線6と接する第1の内周線5上には、第1の接線6との距離が0となる第1および第2の極大点(7、8)を有し、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5とで仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する平面コイル120形状であると同時に、n(但し、n≧2)本の第3の配線部3のうち、第3の配線部3の内周の配線部である2からk(但し、n≧k≧2)番目までの内周側に沿う線である2からk(但し、n≧k≧2)番目までの内周線を通る2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線を起点とする2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線の法線方向である2からk(但し、n≧k≧2)番目の第3の方向である第3の方向ベクトルと第1の方向である第1の方向ベクトルとのなす角度が90度未満の場合を正とする2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線で仕切られる2からk(但し、n≧k≧2)番目の第3の方向ベクトル側を2からk(但し、n≧k≧2)番目の正の領域、そうでない側を2からk(但し、n≧k≧2)番目の負の領域とする場合に、2からk(但し、n≧k≧2)番目の負の領域および2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線上に2からk(但し、n≧k≧2)番目の内周線を全て含むとともに、2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線との距離が0となる2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1の接線と接する2からk(但し、n≧k≧2)番目の内周線上には、2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1および第2の極大点(12、13)を有し、2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1および第2の極大点(12、13)を結ぶ2からk(但し、n≧k≧2)番目の第2の直線と2からk(但し、n≧k≧2)番目の内周線とで仕切られる閉曲面(図示せず)が存在するように、2からk(但し、n≧k≧2)番目の第1および第2の極大点(12、13)が存在する平面コイル120形状とする事により、平面コイル120外形の小型化が達成できる。
【0064】
ここで、
図12の実施形態4において、第1の内周線5を、第1の直線配線部1側の第1の端点より第2の直線配線部2方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第1の極大点7、同じように第1の内周線5を、第2の直線配線部2側の第2の端点より第1の直線配線部1方向にたどっていった場合、第1の接線6と第1の内周線5との距離が最初に0となる点を第2の極大点8としている。
【0065】
また同時に、
図12の実施形態4において、2番目の内周線10を、第1の直線配線部1側の第1の端点より第2の直線配線部2方向にたどっていった場合、2番目の第1の接線11と2番目の内周線10との距離が最初に0となる点を2番目の第1の極大点12、同じように2番目の内周線10を、第2の直線配線部2側の第2の端点より第1の直線配線部1方向にたどっていった場合、2番目の第1の接線11と2番目の内周線10との距離が最初に0となる点を2番目の第2の極大点13としている。
【0066】
ここで、
図11の比較形態5の第1の内周線5の位置は第1の接線6上となる一方、
図12の実施形態4の第1の内周線5において、第1および第2の極大点(7、8)との間の内周線は、第1の接線6より平面コイル120内側方向(負の領域)に存在し、
図11の比較形態5に比べて平面コイル120内側方向へ入り込む形状となっている。つまり、第1および第2の極大点(7、8)を結ぶ第1の直線と第1の内周線5で仕切られる閉曲面9が存在するように、第1および第2の極大点(7、8)が存在する形状となっている。
【0067】
また同時に、
図11の比較形態5の2番目の内周線10の位置は2番目の第1の接線11上となる一方、
図12の実施形態4の2番目の内周線10において、2番目の第1および第2の極大点(12、13)との間の内周線は、2番目の第1の接線より平面コイル120内側方向(2番目の負の領域)に存在し、
図11の比較形態5に比べて平面コイル120内側方向へ入り込む形状となっている。つまり、2番目の第1および第2の極大点(12、13)を結ぶ2番目の第2の直線と2番目の内周線10で仕切られる閉曲面(図示せず)が存在するように、2番目の第1および第2の極大点(12、13)が存在する形状となっている。
【0068】
ここで、
図12の実施形態4と
図11の比較形態5の第3の配線部3は、電流経路の線幅およびその線間距離が同一のため、
図12の実施形態4は
図11の比較形態5に比べて、平面コイル120内側方向へ入り込む形状の第1の内周線5の形状に沿う形で、第3の配線部3が、平面コイル120内側方向へ入り込む形状となり、
図12の実施形態4の平面コイル120外形は小型化となっている。
【0069】
次に
図4の実施形態1において、第1および第2の極大点(7、8)間に存在する第5の配線部4の電流経路の線幅を広くした例を示す。
【0070】
図13は、
図4の実施形態1と同一の第1の内周線5を持ち、第3の配線部3の平面コイル130外周は
図2の比較形態1と同一形状とし、平面コイル40より低抵抗化した例である(実施形態5)。
【0071】
ここで、
図13の実施形態5は、第1および第2の極大点(7、8)間に存在する第5の配線部4において、電流経路の線幅が、第1の端部および第2の端部における電流経路の線幅より広くなっており、
図4の実施形態1に比べ平面コイル130の直流抵抗が低抵抗化されていると同時に、
図2の比較形態1に比べても平面コイル130の直流抵抗が低抵抗化されている。
【0072】
また、
図14に、
図13の実施形態5の第3の配線部3と同等の直流抵抗であり、電流経路が最短距離となる一般的な直線状の第3の配線部3を持つ平面コイル140の例を示す(比較形態6)。
【0073】
図13の実施形態5の第3の配線部3の直流抵抗が
図2の比較形態1の第3の配線部3の直流抵抗に比べ低抵抗化された分、
図14の比較形態6の第3の配線部3は、低抵抗化のため
図1の比較形態1より電流経路の線幅を広くさせなければならない。第3の配線部3が一般的な直線状の形状である限りは、第1の直線配線部1および第2の直線配線部2の形状を維持するために、電流経路の線幅が広くなった分は、平面コイル140外周方向へ膨らむことになる。つまり、
図14の比較形態6は、第3の配線部3の電流経路の線幅の増加分、
図2の比較形態1に比べ平面コイル140の外形が大型化することになる。よって、
図13の実施形態5は、
図2の比較形態1と同一の平面コイル130の外形となるため、結果的に同一の直流抵抗を持つ
図14の比較形態6に比べ小型化となる。
【0074】
次に
図12の実施形態4において、第1および第2の極大点(7、8)間に存在する第5の配線部4の電流経路の線幅を広くした例を示す。
【0075】
図15は、
図12の実施形態4と同一の第1の内周線5を持ち、第3の配線部3の平面コイル150外周は
図11の比較形態5と同一形状とし、平面コイル120より低抵抗化した例である(実施形態6)。
【0076】
図15の実施形態6は、第1および第2の極大点(7、8)間に存在する第5の配線部4において、電流経路の線幅が、第1の端部および第2の端部における電流経路の線幅より広くなっており、
図12の実施形態4に比べ平面コイル150の直流抵抗が低抵抗化されていると同時に、
図11の比較形態5に比べても平面コイル150の直流抵抗が低抵抗化されている。
【0077】
また、
図16に、
図15の実施形態6の第5の配線部4と同等の直流抵抗であり、電流経路が最短距離となる一般的な直線状の第5の配線部4を持つ平面コイル160の例を示す(比較形態7)。
【0078】
図15の実施形態6の第5の配線部4の直流抵抗が
図11の比較形態5の第5の配線部4の直流抵抗に比べ低抵抗化された分、
図16の比較形態7の第5の配線部4は、低抵抗化のため
図11の比較形態5より電流経路の線幅を広くさせなければならない。第5の配線部4が一般的な直線状の形状である限りは、第1の直線配線部1および第2の直線配線部2の形状を維持するために、電流経路の線幅が広くなった分は、平面コイル150外周方向へ膨らむことになる。つまり、
図16の比較形態7は、第5の配線部4の電流経路の線幅の増加分、
図11の比較形態5に比べ平面コイル160の外形が大型化することになる。よって、
図15の実施形態6は、
図11の比較形態1と同一の平面コイル150の外形となるため、結果的に同一の直流抵抗を持つ
図16の比較形態7に比べ小型化となる。
【0079】
また、
図15の実施形態6において、第5の配線部4の電流経路の線幅の増加分の一部のスペースを、その外周側にある第3の配線部3の線幅を広くするために使用した例を
図17に示す(実施形態7)。
【0080】
ここで、電流経路の線幅は異なっているが、その線間距離は同一のままとする。
図17の実施形態7は第1の極大点7と第2の極大点8間に存在する第5の配線部4と共に、2番目の第1および第2の極大点(7、8)間に存在する2番目の第3の配線部3において、電流経路の線幅が、第1の端部および第2の端部における電流経路の線幅より広い部分を有する形状となっている。つまり、
図15の実施形態6では電流経路の線幅が広くなっているのが第5の配線部4だけに限られているのに比べ、
図17の実施形態7では、より長い電流経路長を低抵抗化できる。よって、同じスペースを使用した場合、一部の第3の配線部3の電流経路の線幅をより広くした
図15の実施形態6よりも、より長い電流経路を低抵抗化した
図17の実施形態7の方が平面コイル170全体の直流抵抗をより低抵抗化する事が可能となる。
【0081】
次に
図11の比較形態5において、第3の配線部3の電流経路の線間距離が広くなっている例を
図18に示す(比較形態8)。
【0082】
また、
図17の実施形態7と同一の第1の内周線5および2番目の内周線10を持ち、第1の直線配線部1、第2の直線配線部2、第3の配線部3の外周が
図18の比較形態8と同一形状とした例を
図19に示す(実施形態8)。
【0083】
図19の実施形態8は、最内周である第1および第2の極大点(7、8)間に存在する第5の配線部4および2番目の第1および第2の極大点(7、8)間に存在する2番目の第3の配線部3において、電流経路の線幅が、第1の端部および第2の端部における電流経路の線幅より広くなっており、
図18の比較形態8に比べて平面コイル190の直流抵抗が低抵抗化されている。
【0084】
また、
図20に、
図19の実施形態8の2本の第3の配線部3と比較し、それぞれが同等の直流抵抗であり、電流経路が最短距離となる一般的な直線状の第3の配線部3を持つ平面コイル200の例を示す(比較形態9)。
【0085】
図19の実施形態8の第3の配線部3の直流抵抗が
図18の比較形態8の第3の配線部3の直流抵抗に比べ低抵抗化された分、
図20の比較形態9の第3の配線部3は、低抵抗化のため
図19の比較形態8より電流経路の線幅を広くさせなければならない。第3の配線部3が一般的な直線状の形状である限りは、第1の直線配線部1および第2の直線配線部2の形状を維持するために、電流経路の線幅が広くなった分は、平面コイル200外周方向へ膨らむことになる。
【0086】
つまり、
図20の比較形態9は、第3の配線部3の電流経路の線幅の増加分、
図18の比較形態8に比べ平面コイル200の外形が大型化することになる。
図19の実施形態8は、
図18の比較形態8と同一の平面コイル190の外形となるため、結果的に同一の直流抵抗を持つ
図20の比較形態9に比べ小型化となる。
【0087】
また、
図21に、
図20の比較形態9の第3の配線部3の電流経路の線幅は同一のまま、電流経路の線間距離を縮めて平面コイル210の外形を
図19の実施形態8と同一とした例を示す(比較形態10)。
【0088】
図21の比較形態10と、
図19の実施形態8は、同一の直流抵抗の第3の配線部3を持つと同時に、平面コイル(210、190)の外形も同一となる。しかし、
図21の比較形態10は、第3の配線部3の電流経路の線間距離を縮めるために、
図19の実施形態8に比べて、第1および第2の直線配線部(1、2)の線長を短く変更せざるをえない。逆に、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状変更無しに
図19の実施形態8と同一の直流抵抗の第3の配線部3を製作するには、
図20の比較形態9の形態をとるしかなく、平面コイル200の外形が大型化してしまう。
【0089】
つまり、第1および第2の直線配線部(1、2)の形状が同一の場合、第1の内周線5および2番目の内周線10が
図12、15、17、19に示した実施形態の形状となることで、平面コイル(120、150、170、190)の外形は小型化されることになる。
【0090】
以上の通り、
図12、15、17、19に示した実施形態の通り、第3の配線部3が2本存在する場合について説明したが、第3の配線部3が3本以上の場合も同様である。但し、第3の配線部3がn本の場合、少なくとも最内周である第5の配線部4(k=1)からk番目(k≦n)までの第3の配線部3について、規定すれば小型化は実現可能である。例えば、k=1の第3の配線部3が直線であり、k=2の第3の配線部3の2番目の内周線10において、2番目の第1および第2の極大点(12、13)との間の2番目の内周線10が、2番目の第1および第2の極大点(12、13)を結ぶ2番目の第1の接線11より平面コイル(120、150、170、190)内側方向(2番目の負の領域)に存在し、平面コイル(120、150、170、190)内側方向へ入り込む形状となっている場合は、k=1とk=2とに対応する第5の配線部4と第3の配線部3とを入れ替えれば小型化になることから明らかといえる。
【0091】
次に
図4の実施形態1において、第1の極大点7と第2の極大点8間に存在する第5の配線部4において、電流経路の線幅を広くしたもうひとつの例を示す。
【0092】
図1は、
図3の実施形態1と同一の第1の内周線5を持ち、第3の配線部3の平面コイル100外周は
図2の比較形態1と
図4の実施形態1の中間にある形状とし、平面コイル40より低抵抗化した例である(実施形態9)。
【0093】
図1の実施形態9は、第1の極大点7と第2の極大点8間に存在する第5の配線部4において、電流経路の線幅が、第1の端部および第2の端部における電流経路の線幅より広くなっており、
図4の実施形態1に比べると、平面コイル100の直流抵抗が低抵抗化されている。
【0094】
ここで、
L:
図2の比較形態1の第5の配線部4の電流経路の線路長
ΔL:
図1の実施形態9の第5の配線部4の電流経路の線路長の
図2の比較形態1
に比べての増加分
W:
図2の比較形態1の第5の配線部4の電流経路の平均線幅
ΔW:
図1の実施形態9の第5の配線部4の電流経路の平均線幅の
図2の比較形態
1に比べての増加分
Rs:平面コイル(100、20)を構成する導体のシート抵抗
とする。
【0095】
図2の比較形態1の第5の配線部4の抵抗R1は、
R1=Rs・(L/W) (式1)
【0096】
図1の実施形態9の第5の配線部4の抵抗R2は、
R2=Rs・(L+ΔL)/(W+ΔW) (式2)
【0097】
すなわち、式1、式2より、R1>R2となる条件は、
Rs・L/W>Rs・(L+ΔL)/(W+ΔW)
よって、
ΔW/W>ΔL/L (式3)
となるような適当なΔWおよびΔLを選ぶことにより、
図1の実施形態9は
図2の比較形態1に比べても直流抵抗を低抵抗化することができる。
【0098】
さらに、
図1の実施形態9は
図2の比較形態1に比べ平面コイル100の外形が小型化となっているため、
ΔW/W>ΔL/L
となるような適当なΔWおよびΔLを選ぶことにより、
図1の実施形態9は
図2の比較形態1に比べて平面コイル100の外形の小型化と直流抵抗の低抵抗化を両立させることもできる。
【0099】
実施形態1から9において、第3の配線部3の平面コイル内側へ入り込む部分は、それぞれの比較形態に比べ、磁気検出素子(14、15)に近づく形状となっている。したがって、第3の配線部3が磁気検出素子(14、15)に近づくにつれ、第3の配線部3が磁気検出素子(14、15)に与える磁界も強くなってくる。
【0100】
一方、第1および第2の直線配線部(1、2)の第1の方向の長さは、それぞれ、第1および第2の磁気検出素子(14、15)より長く設定されるのが一般的である。その長さは、磁気検出素子(14、15)にかかる磁界の大きさが、磁気検出素子(14、15)の中央部と第1の方向の端部との間で差が十分小さく、第1および第2の直線配線部(1、2)より先の磁気検出素子(14、15)より距離が離れた第3の配線部3からの磁界は、磁気検出素子(14、15)に対して与える影響が十分小さいと判断される長さとなる。
【0101】
このため、磁気検出素子(14、15)に与える第3の配線部3からの磁界を十分少なくするには、磁気検出素子(14、15)と第3の配線部3との間に、この距離を保つ必要がある。
【0102】
つまり、第1の磁気検出素子(14、15)と第5の配線部4との第1の最短距離および第2の磁気検出素子(14、15)と第5の配線部4との第2の最短距離が、第1の磁気検出素子(14、15)と第1の直線配線部1の第1の方向の端部との第3の最短距離および第2の磁気検出素子(14、15)と第2の直線配線部2の第1の方向の端部との第4の最短距離と同一もしくは大きくなるように第5の配線部4を設けることで、磁気検出素子(14、15)に与える第3の配線部3からの磁界を十分少なくできる。
【0103】
また、第1の直線配線部1の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第3の端部と、第2の直線配線部2の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向の(n―k)番目(但し、n≧k≧1)の第4の端部とを結ぶn−1(但し、n≧1)本、または、第1の直線配線部1の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向のk番目(但し、n≧k≧1)の第3の端部と、第2の直線配線部2の第1の方向とは逆方向の端部であり第2の方向の(n―k+2)番目(但し、k≧2)の第4の端部とを結ぶn−1(但し、n≧2)本の第4の配線部16に対し、本実施形態に開示された第3の配線部3と同様な形状を適用することもできる。
【0104】
図22の実施形態10は、第1および第2の直線配線部(1、2)と第3の配線部3は
図17の実施形態7と同一であり、第4の配線部16に、
図17の実施形態7の2番目の第3の配線部3と同等な構成を、第1の方向と直交する軸に対し対称として適用した例である。これにより、さらに平面コイル220を小型化し、低抵抗化することもできる。また、第1の磁気検出素子(14、15)と第4の配線部16との第5の最短距離および第2の磁気検出素子(14、15)と第4の配線部16との第6の最短距離が、第1の磁気検出素子(14、15)と第1の直線配線部1の第1の方向とは逆方向の端部との第7の最短距離および第2の磁気検出素子(14、15)と第2の直線配線部2の第1の方向とは逆方向の端部との第8の最短距離と同一もしくは大きくなるように第4の配線部16を設けることで、磁気検出素子(14、15)に与える第4の配線部16からの磁界を十分少なくできる。