(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
シリンダ錠(22)にメカニカルキー(25)を挿入するためのメカニカルキー挿入孔(37)を有するケーシング(35)に、シャッター板(36)が、前記メカニカルキー挿入孔(37)を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔(37)を開放する開き位置間で移動することを可能として収容されるシリンダ錠の保護装置において、前記シャッター板(36)を前記閉じ位置に規制する規制状態ならびに前記シャッター板(36)の前記開き位置への作動を許容する規制解除状態を切替え可能とした閉じ位置規制手段(56)と、その閉じ位置規制手段(56)の規制状態を解除して規制解除状態とし得る規制状態解除手段(65)と、前記シャッター板(36)を前記開き位置側に付勢する開き方向付勢手段(62)と、該開き方向付勢手段(62)よりも大きな付勢力を前記閉じ位置側に向けて前記シャッター板(36)に及ぼすことを可能とした閉じ方向付勢手段(63)と、少なくとも前記シャッター板(36)の前記閉じ位置から前記開き位置への作動時には前記閉じ方向付勢手段(63)の機能を停止するとともに前記メカニカルキー(25)の所定回動位置での前記メカニカルキー挿入孔(37)からの引き抜き操作に応じて前記閉じ方向付勢手段(63)から前記シャッター板(36)に付勢力が作用するようにして前記閉じ方向付勢手段(63)から前記シャッター板(36)への付勢力伝達を制御する閉じ位置側付勢力制御手段(94)とを備えることを特徴とするシリンダ錠の保護装置。
前記規制状態解除手段(65)が、マグネットキー(27)で解錠されるマグネット錠(66)を含むとともに、解錠状態での前記マグネットキー(27)の所定の操作に応じて作動して前記閉じ位置規制手段(56)の規制状態を解除するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ錠の保護装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、添付の
図1〜
図18を参照しながら説明すると、先ず
図1において、イグニッションスイッチ21のスイッチング態様の切換ならびにステアリングのロック状態およびアンロック状態を切換を可能として、車両たとえば自動二輪車に用いられるシリンダ錠22のシリンダボディ23に保護装置24が取付けられる。
【0012】
図2において、前記シリンダ錠22を解錠操作するためのメカニカルキー25は、横断面形状を長方形として直線状に延びる携帯ケース26に収容された状態、ならびに
図2で示すように前記携帯ケース26から突出した状態を切換えることを可能として前記携帯ケース26の一端部に支持されており、この携帯ケース26の他端部にマグネットキー27が設けられる。
【0013】
前記携帯ケース26の他端部側面には、正方形の凹部28と、該凹部28の中央部に配置される円形突部29と、前記凹部28内で前記円形突部29の周囲に配置される4個の収容凹部30とが形成されており、4個の前記収容凹部30のうち選択された3個の収容凹部30にマグネット31がそれぞれ収容された状態で、前記円形突部29を嵌合させる円形孔32を中央部に有する蓋部材33を前記凹部28に嵌合して貼着することで、前記マグネットキー27が構成される。しかも前記マグネット31は、そのN極およびS極のいずれか一方を前記収容凹部30の外端側に臨ませるようにして前記収容凹部30に収容される。
【0014】
図3〜
図6を併せて参照して、前記保護装置24は、前記シリンダボディ23の一端部を覆うケーシング35と、該ケーシング35内に収容されるシャッター板36とを備える。
【0015】
前記シリンダ錠22に前記メカニカルキー25を挿入するためのメカニカルキー挿入孔37を有する前記ケーシング35は、前記シリンダボディ23が結合されるボディ38と、該ボディ38を前記シリンダボディ23とは反対側から覆うようにして前記ボディ38に締結されるカバー部材39と、該カバー部材39で覆われるようにして前記ボディ38に締結される内側カバー板40とから成る。
【0016】
ところで前記シリンダ錠22に挿入された前記メカニカルキー25は、図示しないステアリングハンドルをロック状態とするロック(LOCK)位置からオフ(OFF)位置を経てオン(ON)位置に回動することが可能であり、オン位置で前記イグニッションスイッチ21を導通して図示しないエンジンに点火することができる。また前記メカニカルキー25は、ロック位置およびオフ位置のいずれの状態でもシリンダ錠22に対する挿脱操作が可能である。
【0017】
前記カバー部材39の表面には、前記メカニカルキー挿入孔37に対応した開口部42を有するカバーシート41が貼着されており、このカバーシート41には、LOCK、OFFおよびONの各位置が前記開口部42の周囲に配置されるようにして表示される。
【0018】
前記ケーシング35には、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔37を開放する開き位置(
図4で示す位置)間で作動することを可能として前記シャッター板36が収容されており、このシャッター板36は前記カバー部材39および前記内側カバー板40間に配置される。
【0019】
前記カバー部材39は、前記ボディ38の前記シリンダ錠22とは反対側の一部を嵌合させるようにして該ボディ38を覆うものであり、略長方形の椀状に形成される。このカバー部材39の周縁部の周方向に間隔をあけた複数箇所たとえば3箇所にボス部39aが一体に形成される。一方、前記ボディ38には、前記ボス部39aにそれぞれ当接する複数個たとえば3個の支持部38aが一体に形成されており、前記シリンダ錠22側から前記支持部38aに挿通されるねじ部材43が前記ボス部39aにねじ込まれることによって前記ボディ38に前記カバー部材39が締結される。
【0020】
前記内側カバー板40は、前記シャッター板36を摺接させるようにして前記ボディ38に固定されるものであり、複数箇所で前記ボディ38に位置決め、係合された前記内側カバー板40は、1つのねじ部材44で前記ボディ38に締結される。
【0021】
前記メカニカルキー挿入孔37は、前記内側カバー板40に設けられる円形の第1孔45と、第1孔45に対応して前記カバー部材39に設けられる円形の第2孔46とで構成され、前記シャッター板36は、前記第1孔45および前記第2孔46間に介在することで前記メカニカルキー挿入孔37を閉じることになる。
【0022】
図7を参照して、前記シャッター板36は、扇状に形成されるとともにその扇の要部に対応した位置に円形の支持孔47を有する回動基部36aと、前記支持孔47の半径方向に沿って前記回動基部36aから延出される連結腕部36bと、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じ得る形状を有して前記連結腕部36bに連設される蓋部36cと、この蓋部36cが前記メカニカルキー挿入孔37を開放した状態にあるときに前記メカニカルキー挿入孔37を前記回動基部36aとの間に挟むようにして前記蓋部36cから延出される規制腕部36dとを一体に有するように形成される。
【0023】
このシャッター板36は、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じる閉じ位置と、前記メカニカルキー挿入孔37を開放する開き位置(
図4で示す位置)との間で作動することを可能として前記支持孔47に挿通される支軸48で回動可能に支持される。
【0024】
前記回動基部36aの前記内側カバー板40側に臨む面には、前記支持孔47および前記支軸48の中心軸線を中心として円弧状に延びる係止突部49が一体に突設され、前記回動基部36aの前記カバー部材39側に臨む面には操作軸50が一体に突設され、この操作軸50を挿通させる挿通孔51,52が、前記支持孔47および前記支軸48の中心軸線を中心とした円弧状に形成されるようにして前記カバー部材39および前記カバーシート41に設けられる。
【0025】
また前記規制腕部36dの先端部の前記内側カバー板40側に臨む面には、係止凹部53と、その係止凹部53から前記規制腕部36dの先端側に向かうにつれて前記内側カバー板40から遠ざかるように傾斜した傾斜面54とが形成される。
【0026】
前記シャッター板36の前記閉じ位置は閉じ位置規制手段56で規制されるものであり、この閉じ位置規制手段56は、前記シャッター板36を前記閉じ位置に規制する規制状態と、前記シャッター板36の前記開き位置への作動を許容する規制解除状態とを切替え可能であり、第1および第2規制部材57,58を備える。
【0027】
図8〜
図10を併せて参照して、第1規制部材57は、前記ボディ38および前記内側カバー板40間に配置される平板状の回動板部57aと、前記内側カバー板40に設けられた第1貫通孔59を貫通して前記シャッター板36の前記支持孔47に挿通されるようにして前記回動板部57aに立設される前記支軸48と、前記シャッター板36における前記係止突部49の周方向一端部49aに当接、係合することを可能として前記回動板部57aに立設される第1係合突部57bと、前記支軸48と同軸にして前記回動板部57aに直角に連設されて前記ボディ38内に回動自在に挿入される円筒部57cと、該円筒部57cの軸方向中間部から半径方向外方に突出する第1受圧突部57dとを有するように形成され、前記内側カバー板40には、前記支軸48の中心軸線まわりに第1係合突部57bが回動することを可能として第1係合突部57bを挿通させる長孔60が、前記支軸48の中心軸線を中心として円弧状に延びるようにして設けられる。
【0028】
また第2規制部材58は、前記ボディ38および前記内側カバー板40間に配置される平板状の連結板部58aと、前記係止凹部53に係合することを可能としつつ前記内側カバー板40に設けられた第2貫通孔61を貫通するようにして前記連結板部58aの一端部に突設される第2係合突部58bと、前記支軸48と平行に延びるようにして前記連結板部58aの他端部から前記ボディ38内に挿入される棒状部58cと、該棒状部58cから半径方向外方に突出する第2受圧突部58dと有するように形成される。
【0029】
前記シャッター板36は、開き方向付勢手段であるコイル状の第1ねじりばね62で前記開き位置側に付勢されるものであり、この第1ねじりばね62は、前記シャッター板36の回動基部36aおよび前記内側カバー板40間で前記支軸48を囲繞するように配置され、この第1ねじりばね62の一端部62aは前記内側カバー板40に係合され、第1ねじりばね62の他端部62bは前記シャッター板36における係止突部49の周方向他端部49bに当接、係合される。
【0030】
また前記シャッター板36には、第1ねじりばね62よりも大きな付勢力を発揮する閉じ方向付勢手段であるコイル状の第2ねじりばね63で前記閉じ位置側に向けての付勢力を及ぼすことが可能である。この第2ねじりばね63は、その一部を前記円筒部57c内に挿入するようにして該円筒部57cおよび前記ボディ38間に設けられており、この第2ねじりばね63の一端部63aは前記ボディ38に係合され、第2ねじりばね63の他端部は、軸方向に延びて前記円筒部57cの内面に形成される溝(図示せず)に係合される。
【0031】
第2ねじりばね63は、前記第1規制部材57の第1係合突部57bが前記シャッター板36の係止突部49の周方向一端部49aに当接した状態で前記第1規制部材57とともに前記シャッター板36を前記閉じ位置側に付勢するばね力を発揮するとともに、前記第1規制部材57をその回動板部57aが前記内側カバー板40に近接させる方向に向けて付勢する軸方向ばね力も発揮する。
【0032】
前記シャッター板36を前記閉じ位置側に付勢する第2ねじりばね63のばね力が、前記シャッター板36を前記開き位置側に付勢する第1ねじりばね62のばね力よりも大きいので、第1規制部材57の第1係合突部57bが前記シャッター板36の係止突部49の周方向一端49aに当接した状態では、前記閉じ位置に在る前記シャッター板36の前記開き位置側への回動は規制され、前記シャッター板36は前記閉じ位置で規制されることになる。
【0033】
また前記第2規制部材58の前記棒状部58cおよび前記ボディ38間には、第1のコイルばね64が縮設されており、この第1のコイルばね64が発揮するばね力により、第2規制部材58は前記第2係合突部58bを前記内側カバー板40から突出させる側に付勢されており、前記第2係合突部58bが前記シャッター板36の前記係止凹部53に係合することによっても前記シャッター板36が前記閉じ位置で規制されることになる。
【0034】
前記閉じ位置規制手段56による前記シャッター板36の前記閉じ位置での規制状態は規制状態解除手段65によって解除し得るものであり、この規制状態解除手段65は、前記マグネットキー27で解錠されるマグネット錠66を含み、該マグネット錠66の解錠状態での前記マグネットキー27の所定の操作に応じて作動して前記閉じ位置規制手段56の規制状態を解除するように構成され、この実施の形態において前記マグネットキー27の所定の操作は押し込み操作である。
【0035】
ところで前記ケーシング35の前記ボディ38には、前記内側カバー板40からオフセットした部分で前記カバー部材39側に開口するスライド支持孔67が、前記支軸48の中心軸線と平行に延びるとともに略長方形の横断面形状を有するようにして設けられる。このスライド支持孔67の前記カバー部材39と反対側の端部には、前記スライド支持孔67に侵入した塵埃や水を抜くために格子状に形成される受け部68(
図12参照)が配置され、この受け部68は前記ボディ38に一体に形成される。また前記カバー部材39には、前記スライド支持孔67に対応して略長方形状に形成される第1のマグネットキー挿入孔69が設けられる。
図3で示すように、前記カバー部材39の裏面には、第1のマグネットキー挿入孔69を閉じる蓋部材70がピン71を介して回動可能に支承されており、この蓋部材70はばね72によって閉じ側に付勢される。
【0036】
図11を併せて参照して、前記マグネット錠66は、前記ケーシング35の前記ボディ38で回動可能に支承されるロータ74を備え、このロータ74は、円盤部74aと、該円盤部74aの一端から半径方向外方に張り出す鍔部74bと、その鍔部74bの周方向1箇所から外側方に延びる連結腕部74cと、該連結腕部74cの外端から前記円盤部74aと同一側に突出する第3係合突部74dとを一体に有し、非磁性材料によって形成される。
【0037】
図12で示すように、前記ケーシング35の前記ボディ38には、前記ロータ74の前記鍔部74bおよび前記連結腕部74cを回動可能に嵌合させる嵌合凹部75と、該嵌合凹部75に外端を開口するとともに前記スライド支持孔67の側面に内端を開口させて前記ロータ74の前記円盤部74aを回動可能に嵌合する円形の嵌合孔76と、前記第3係合突部74dが挿入されるようにして前記嵌合凹部75に外端を開口するとともに前記スライド支持孔67の側面に内端を開口させた長孔77とが設けられており、前記長孔77は、前記嵌合凹部75および前記嵌合孔76内での前記ロータ74の回動を許容するようにして該ロータ74の回動軸線を中心とした円弧状に形成される。
【0038】
前記嵌合凹部75は、
図3で示すように、前記ロータ74の前記円盤部74a内に嵌合して前記ロータ74の回動を支持する支持突部78aを一体に有するとともに1つのねじ部材79で前記ボディ38に締結される蓋部材78で閉じられており、前記支持突部78aの基部および前記ロータ74間にOリング80が介装される。
【0039】
前記支持突部78aの先端部には、マグネットから成る複数個たとえば3個のピン81が前記ロータ74における前記円盤部74aの一端に設けられる4つの係止凹部82のうちの3つに係合する位置ならびにその係合を解除する位置間での移動を可能として摺動可能に嵌合されており、各ピン81は、個別に対応した第2のコイルばね83によって前記ロータ74に係合する側に弾発付勢される。
【0040】
3つの前記ピン81は、前記ロータ74における前記円盤部74aの他端に前記マグネットキー27が対向配置されたときに、該マグネットキー27が有する3つのマグネット31に対応する位置に配置されるようにして前記係止凹部82に嵌合される。しかも前記マグネットキー27における前記マグネット31の前記マグネット錠66側の極と同一極が係止凹部82の内端側に配置されるようにして、前記ピン81が配置されており、前記ロータ74における前記円盤部74aの他端に対向する位置に正規のマグネットキー27を配置することで第2のコイルばね83の弾発付勢力に抗して前記ピン81を前記ロータ74との係合を解除する側に移動させることができ、それによって前記ロータ74の回動が許容されることになる。
【0041】
前記ケーシング35における前記ボディ38の前記スライド支持孔67には、前記ケーシング35への前記マグネットキー27の挿入に応じて該マグネットキー27とともに移動するスライドケース84がスライド可能に収容される。
【0042】
このスライドケース84は、有底かつ矩形の横断面形状を有する第2のマグネットキー挿入孔85が設けられるようにして矩形の箱状に形成されるものであり、このスライドケース84の前記第2のマグネットキー挿入孔85には、前記蓋部材70をあけて前記カバー部材39の第1のマグネットキー挿入孔69から前記携帯ケース26とともにマグネットキー27が挿入される。
【0043】
前記第2のマグネットキー挿入孔85に前記マグネットキー27とともに挿入される前記携帯ケース26の先端部は、前記第2のマグネットキー挿入孔85の閉塞端壁に当接されるものであり、前記携帯ケース26とともに前記マグネットキー27を押し込むことで前記スライドケース84は前記スライド支持孔67内をスライド移動する。しかもこのスライドケース84と、前記カバー部材39と反対側の前記スライド支持孔67の端部に設けられる前記受け部68との間には、第3のコイルばね86が縮設されており、第3のコイルばね86が発揮するばね力で前記スライドケース84は前記カバー部材39に近接する側にばね付勢されている。
【0044】
前記スライドケース84の前記マグネット錠66側に臨む側壁には、前記第2のマグネットキー挿入孔85に挿入されたマグネットキー27を前記マグネット錠66側に臨ませる窓87が前記スライド支持孔67の延出方向に沿って長い楕円形状に形成されており、前記スライドケース84は、前記マグネットキー27の挿入に応じて該マグネットキー27とともに移動することで前記マグネット錠66におけるロータ74の閉塞端外面に前記マグネットキー27を対向させることによってマグネット錠66を解錠する解錠位置までの前記マグネットキー27の挿入操作を可能とするだけでなく、前記解錠位置から前記マグネットキー27をさらに押し込むことによる押し込み位置までの移動が可能である。
【0045】
前記スライドケース84には、前記マグネット錠66の鎖錠状態では前記ロータ74で移動が規制されるようにしつつ該ロータ74の第3係合突部74dに係合される可動係合部材88が保持されており、前記スライドケース84の前記押し込み位置側への移動に応じて前記ロータ74を回動駆動する側に前記可動係合部材88を押圧する弾発力を発揮する第4のコイルばね89が前記スライドケース84および前記可動係合部材88間に設けられる。
【0046】
前記可動係合部材88は、前記第3係合腕部74dを係合させる係止溝90を有して前記ロータ74の前記連結腕部74c側に開放した略C字状に形成される。また前記スライドケース84には、前記第2規制部材58側ならびに前記ロータ74の前記第3係合腕部74d側を開口させた収容孔91が、前記スライド支持孔67の延出方向両端を閉じるようにして設けられており、前記可動係合部材88は該収容孔91内に収容され、この収容孔91内に収容される前記第4のコイルばね89が、前記スライドケース84および前記可動係合部材88間に縮設される。
【0047】
前記マグネットキー27および前記スライドケース84を前記解錠位置からさらに押し込むと、スライドケース84の移動による押圧力が第4のコイルばね89および前記可動係合部材88を介して前記ロータ74の連結腕部74cに伝達され、マグネット錠66が解錠状態にあることで回動可能な状態にある前記ロータ74が、前記可動係合部材88の移動に応じて回動する。
【0048】
また前記スライドケース84には、前記第1規制部材57の前記円筒部57cに設けられた第1受圧突部57dに前記回動基部36a側から係合し得る第1押圧突部84aが突設されており、前記マグネットキー27で前記スライドケース84を押し込むのに応じて、第1受圧突部57dに第1押圧突部84aを係合させた前記スライドケース84が、前記解錠位置からさらに押し込まれると、第2ねじりばね63の軸方向弾発力に抗して前記第1規制部材57が押し下げられることで、第1規制部材57の第1係合突部57bが、前記シャッター板36の係止突部49との係合を解除する位置まで移動することになり、シャッター板36を閉じ位置で規制する第1規制部材57の規制が解除される。この際、第1規制部材57の前記支軸48が前記シャッター板36の前記支持孔47から離脱することはなく、シャッター板36の前記支軸48による回動支持は維持される。
【0049】
また前記可動係合部材88には、第2規制部材58の前記棒状部58cに設けられた第2受圧突部58dに前記連結板部58a側から係合し得る第2押圧突部88aが、前記係止溝90と反対側で前記可動係合部材88から突出するようにして設けられており、前記マグネットキー27で前記スライドケース84を押し込むのに応じて、第2受圧突部58dに第2押圧突部88aを係合させた前記スライドケース84が、前記解錠位置からさらに押し込まれると、第2規制部材58の第2係合突部58bが、前記シャッター板36の係止凹部53との係合を解除する位置まで移動することになり、シャッター板36を閉じ位置で規制する第2規制部材58の規制も解除される。なおマグネット錠66が解錠されないままで前記スライドケース84を異種キーや不正部材で無理やり押し込むと、スライドケース84の移動に応じて第1規制部材57による前記シャッター板36の閉じ位置での規制は解除されるが、マグネット錠66の前記ロータ74が回動することはなく、前記可動係合部材88の移動も阻止されているので、前記スライドケース84は第4のコイルばね89を圧縮しつつスライドすることになり、第2規制部材58による前記シャッター板36の閉じ位置での規制が解除されることはなく、シャッター板36は閉じ位置で規制されたままである。
【0050】
すなわち前記規制状態解除手段65は、前記マグネット錠66と、前記スライドケース84と、前記可動係合部材88と、前記第3および第4のコイルばね86,89とで構成される。
【0051】
前記シャッター板36を前記閉じ位置に規制した前記閉じ位置規制手段56の規制状態が、上述の規制状態解除手段65で解除された状態で前記シャッター板36には第2ねじりばね63のばね力は作用しておらず、前記シャッター板36は、
図6で示したように、第1ねじりばね62のばね力で開き位置側に自動的に回動する。
【0052】
この際、シャッター板36の係止突部49は第1規制部材57の第1係合突部57bに、前記支軸48の軸線に沿う方向で近接、対向する位置となり、前記スライドケース84からマグネットキー27を抜き取ることで、前記スライドケース84が第3のコイルばね86のばね力で元の位置に戻ることによって第1押圧突部84aから第1受圧突部57dに作用していた押圧力が解除されても、シャッター板36の係止突部49に前記第1係合突部57bが軸方向で当接することにより、第1規制部材57は押し下げられたままである。また前記第2規制部材58は、第2押圧突部88aから第2受圧突部58dに作用していた押圧力の解除によって元の位置まで第1のコイルばね64のばね力で復帰する。
【0053】
第2ねじりばね63から前記シャッター板36への付勢力伝達は、閉じ位置側付勢力制御手段94によって制御されるものであり、この閉じ位置側付勢力制御手段94は、少なくとも前記シャッター板36の前記閉じ位置から前記開き位置への作動時には第1ねじりばね62の機能を停止するとともに、前記シャッター板36が開き位置にある状態での前記メカニカルキー25の所定回動位置での前記メカニカルキー挿入孔37からの引き抜き操作に応じて第2ねじりばね63の付勢力を前記シャッター板36に作用させる。
【0054】
図6に注目して、前記閉じ位置側付勢力制御手段94は、前記ボディ38および前記内側カバー板40間に回動可能に収容される円板状のカムプレート95と、該カムプレート95の周方向で第1および第2規制部材57,58間に配置されるようにして前記カムプレート95の外側方に配置されるレバー部材96と、前記カムプレート95の半径方向に摺動することを可能としてカムプレート95に嵌合されるプッシュプレート97と、前記カムプレート95がロック位置に対応した回動位置にあるときに前記プッシュプレート97に当接するようにした従動駒98と、該従動駒98に連結されるスライド部材99とを備える。
【0055】
前記カムプレート95は、前記シリンダ錠22のインナシリンダ(図示せず)に相対回動不能に連結されるものであり、円盤部95aと、該円盤部95aの前記ボディ38側の端部から半径方向外方に張り出す鍔部95bとを一体に有するように形成される。しかも前記第1規制部材57の前記回動板部57aは、前記鍔部95bおよび前記内側カバー板40間に配置される。
【0056】
前記レバー部材96は、その一端部96aを前記カムプレート95における鍔部95bの外周に当接させることを可能とするとともに他端部96bを前記第1規制部材57における回動板部57aに当接させるようにして前記支軸48と平行なピン100で前記ボディ38に回動可能に支承され、前記ピン100は前記レバー部材96に一体に形成される。前記鍔部95bの外周には、前記カムプレート95がロック位置に対応する回動位置にあるときに前記レバー部材96の一端部を収容する凹部101が形成され、前記カムプレート95が前記ロック位置から前記オフ位置または前記オン位置に回動すると、前記レバー部材96の一端部96aを前記凹部101から離脱させて前記鍔部95bの外周に摺接させるように回動することになる。また前記レバー部材96の他端部96bは、第2ねじりばね63の付勢力による前記第1規制部材57の回動方向に対向するようにして前記第1規制部材57の前記回動板部57aに当接する。
【0057】
前記カムプレート95の中央部には、メカニカルキー挿入孔37に対応した矩形の透孔102が横断面形状を矩形として形成されるとともに、内端を前記透孔102に開口させるとともに外端を前記円盤部95aの外周に開口させた嵌合溝103がカムプレート95の半径方向に延びるようにして設けられており、前記プッシュプレート97は前記嵌合溝103に摺動可能に嵌合され、一対のばね104が、前記透孔102を閉鎖する側すなわち前記カムプレート95の半径方向内方に前記プッシュプレート97を付勢するようにして前記カムプレート95および前記プッシュプレート97間に設けられる。
【0058】
前記プッシュプレート97の内端部は前記透孔102を塞ぎ得るように形成され、前記プッシュプレート97の外端部は前記カムプレート95における前記円盤部95aの外周と同一曲率の円弧状に形成される。このプッシュプレート97の内端部が前記透孔102を塞ぐ位置にあるときにはプッシュプレート97の外端部は前記円盤部95aの外周よりも内方位置に在り、前記プッシュプレート97の内端部が前記透孔102を開放する位置にあるときには該プッシュプレート97の外端部は前記円盤部95aの外周に面一に連なる位置にある。
【0059】
図13を併せて参照して、前記従動駒98は、前記カムプレート95に関して前記第2規制部材58と反対側に配置されるものであり、一端部に連結ピン98aを有して前記カムプレート95の外周に沿って延びるとともに前記カムプレート95の前記鍔部95bに一部を重ねることを可能とした従動駒主部98bと、その従動駒主部98bの他端部からカムプレート95の前記円盤部95a側に延びる嵌合部98cと、前記鍔部95bの外方に配置されるようにして前記従動駒主部98bの他端部に連結される短円柱部98dとを一体に有し、前記従動駒主部98bの前記嵌合部98cとは反対側の側面にばね係止凹部105が形成される。
【0060】
前記嵌合部98cの先端部は前記カムプレート95における前記円盤部95aの外周に当接可能であり、前記カムプレート95がロック位置にあるときに、前記嵌合部98cの先端部は前記プッシュプレート97の外端部に当接する。
【0061】
しかも前記ボディ38に設けられた横断面円形の支持突部106を囲繞するとともに一端部107aが前記ボディ38に係合される第3ねじりばね107の他端部107bが、その一部を前記ばね係止凹部105に収容することを可能として前記従動駒98の他端部の短円柱部98dに当接、係合されており、この第3ねじりばね107が発揮するばね力は、前記従動駒98の前記嵌合部98cを前記カムプレート95の円盤部95aの外周に押しつける方向ならびに前記従動駒98を前記第1規制部材57側に押圧する方向で前記従動駒98に作用する。前記プッシュプレート97の移動ならびに前記カムプレート95の回動に伴う前記従動駒98の移動をガイドするために、前記ボディ38には、前記従動駒98における前記短円柱部98dの先端部を嵌合させるガイド凹部109が形成される。
【0062】
前記スライド部材99は、前記従動駒98および前記第1規制部材57間に配置され、前記第1規制部材57に対する近接、離反方向でスライドすることを可能として前記ボディ38に支持されており、前記従動駒98の前記連結ピン98aを回動可能に嵌合する有底の嵌合孔108が前記スライド部材99に設けられる。
【0063】
このスライド部材99の前記第1規制部材57側の端部には、前記第1規制部材57の前記回動板部57aに、前記第1規制部材57に対する前記第2ねじりばね63による回動付勢方向と同一方向から当接し得る当接部99aが、前記カムプレート95の前記鍔部95bに軸方向で重なることを可能として一体に設けられる。
【0064】
図6で示すように、前記シャッター板36が開き位置にあって前記カムプレート95がロック位置にあるときには、前記レバー部材96の一端部96aは前記カムプレート95における前記鍔部95bの外周の前記凹部101に収容されており、前記従動駒98は、前記透孔102を閉じた位置にある前記プッシュプレート97の外端部に前記嵌合部98cを当接させた状態にあり、第1規制部材57の第1係合突部57bは前記シャッター板36の前記係止突部49に前記支軸48の軸線に沿う方向で当接した状態にある。この状態で、
図14で示すように、前記メカニカルキー挿入孔37および前記透孔102にメカニカルキー25を挿入すると、前記プッシュプレート97と、該プッシュプレート97の外端部に嵌合部98cを当接させた前記従動駒98とが、前記プッシュプレート97を付勢する前記ばね104のばね力に抗して前記カムプレート95の半径方向外方に押し出され、それによって前記スライド部材99が第1規制部材57に近接する側にスライド作動する。
【0065】
前記メカニカルキー25をロック位置からオフ位置に回動操作すると、
図15で示すように、前記レバー部材96が、その一端部96aを前記カムプレート95の前記鍔部95bの前記凹部101から離脱させて前記鍔部95bの外周に摺接させる位置に回動し、前記レバー部材96の他端部96bが、前記第1規制部材57の前記回動板部57aを
図15の反時計方向に回動させることになる。これによって第1規制部材57が、その第1係合突部57bを前記シャッター板36における前記係止突部49の周方向一端部49aに当接、係合させ得る位置であって前記支軸48の周方向で前記スライドケース84の第1押圧突部84aから第1受圧突部57dをずらせた位置に回動することになり、前記ロック位置において第1係合突部57bが前記シャッター板36の前記係止突部49に当接していた状態が解除されるのに応じて、
図16で示すように、第1規制部材57が第2ねじりばね63の軸方向弾発力で前記回動板部57aを前記シャッター板36に近接させる方向に移動し、第1係合突部57bが第1係止突部49の周方向一端部49aに前記支軸48の周方向で近接、対向し、さらに第2ねじりばね63のばね力で、第1係止突部49の周方向一端部に当接、係合することになる。
【0066】
この際、第1規制部材57の回動が許容されていれば、第1規制部材57から前記シャッター板36に作用する第2ねじりばね63のばね力で前記シャッター板36は閉じ位置側に回動付勢されるが、第1規制部材57の回動は前記レバー部材96および前記スライド部材99によって阻止される。すなわちオフ位置で前記レバー部材96によって前記第1規制部材57の前記回動板部57aが
図15の反時計方向に回動する際に、該回動板部57aは、その一部が前記スライド部材99の先端の前記当接部99aと、前記カムプレート95における鍔部95bとの間を通過するように回動するものであり、第1規制部材57が第2ねじりばね63の軸方向弾発力で前記回動板部57aを前記シャッター板36に近接させる方向に移動することで、前記当接部99aが、
図15で示すように、第2ねじりばね63のばね力による第1規制部材57の回動付勢方向に対向するようにして前記回動板部57aに当接し、第1規制部材57の回動は阻止されている。また前記レバー部材96の他端部96bは前記第1規制部材57の前記回動板部57aに当接したままであり、このレバー部材96の一端部96aは前記カムプレート95における前記鍔部95bの外周に当接しているので、このレバー部材96によっても第1規制部材57の回動は阻止される。
【0067】
前記メカニカルキー25をオン位置まで回動すると、前記カムプレート95は
図17で示す位置まで回動するが、前記レバー部材96、前記従動駒98、前記スライド部材99は、
図15および
図16で示したオフ位置の状態と変化することはなく、第1規制部材57も回動することはない。
【0068】
前記メカニカルキー25をロック位置まで戻してメカニカルキー25を引き抜くと、
図18で示すように、前記カムプレート95のプッシュプレート97が前記透孔102を閉じる位置に戻るので、前記従動駒98を介して前記スライド部材99が第1規制部材57との係合を解除する位置まで戻り、また前記カムプレート95における前記鍔部95bの外周の凹部101が前記レバー部材96の一端部96aに対応する位置となるので、第1規制部材57は、前記レバー部材96をその一端部96aが前記凹部101に収容されるように回動駆動することができ、それによって前記シャッター板36が、第2ねじりばね63のばね力から第1ねじりばね62のばね力を減算したばね力で前記閉じ位置に自動的に回動することになり、このシャッター板36への閉じ位置への回動によって該シャッター板36の前記規制腕部36dの先端部の傾斜面54は、第2規制部材58の第2係合突部58bに当接して第2規制部材58を第1のコイルばね64の付勢力に抗して押し下げ、前記規制腕部36dの先端部の前記係止凹部53に第2規制部材58の第2係合突部58bが係合することになる。
【0069】
すなわち閉じ位置側付勢力制御手段94は、前記シャッター板36の前記閉じ位置から前記開き位置への作動時には第1ねじりばね62の機能を停止し、前記シャッター板36が開き位置にある状態での前記メカニカルキー25のロック位置での前記メカニカルキー挿入孔37からの引き抜き操作に応じて第1ねじりばね62の付勢力を前記シャッター板36に作用させることになる。
【0070】
ところでメカニカルキー25をオフ位置でメカニカルキー挿入孔37から引き抜くこともあり、この場合、前記閉じ位置側付勢力制御手段94は第2ねじりばね63の付勢力を前記シャッター板36に作用させることはないので、オフ位置で前記シャッター板36が閉じ位置側に自動的に回動することはない。そこで前記操作軸50の前記ケーシング35からの突出部を回動操作することで、前記シャッター板36を閉じ位置に回動することは可能であるが、この際、第1規制部材57は、前記スライド部材99および前記レバー部材96で回動が阻止された状態にあるので、前記シャッター板36は第1規制部材57を置き去りにしたままで回動することになり、前記シャッター板36の閉じ位置は、その係止凹部53に前記第2規制部材58の第2係合突部58bが係合することで規制される。またシャッター板36を開く際には、前記スライドケース84に前記マグネットキー27を挿入して押し下げればよく、第2規制部材58が押し下げられることで前記係止凹部53から第2係合突部58bが離脱して第2規制部材58による前記シャッター板36の閉じ位置での規制が解除され、前記シャッター板36には第2ねじりばね63のばね力は作用していないので、前記シャッター板36は第1ねじりばね62のばね力で開き位置に自動的に回動することになる。
【0071】
次にこの実施の形態の形態の作用について説明すると、シリンダ錠22のシリンダボディ23に取付けられる保護装置24は、シャッター板36を閉じ位置に規制する規制状態ならびに前記シャッター板36の前記開き位置への作動を許容する規制解除状態を切替え可能とした閉じ位置規制手段56と、その閉じ位置規制手段56の規制状態を解除して規制解除状態とし得る規制状態解除手段65と、前記シャッター板36を前記開き位置側に付勢する第1ねじりばね62と、第1ねじりばね62よりも大きな付勢力で前記シャッター板36に前記閉じ位置側に付勢することを可能とした第2ねじりばね63と、少なくとも前記シャッター板36の前記閉じ位置から前記開き位置への作動時には前記第2ねじりばね63の機能を停止するとともに前記メカニカルキー25の所定回動位置(ロック位置)でのメカニカルキー挿入孔37からの引き抜き操作に応じて前記第2ねじりばね63から前記シャッター板36に付勢力が作用するようにして前記第2ねじりばね63から前記シャッター板36への付勢力伝達を制御する閉じ位置側付勢力制御手段94とを備えている。
【0072】
したがって前記規制状態解除手段65が前記閉じ位置規制手段56による規制状態を解除すると、シャッター板36の閉じ位置から開き位置への作動時に閉じ位置側付勢力制御手段94によって第2ねじりばね63の機能は停止されることで、前記シャッター板36は、第1ねじりばね62から加わる付勢力で閉じ位置から開き位置に自動的に回動する。また前記シャッター板36が開き位置となった状態でメカニカルキー挿入孔37からシリンダ錠22側に挿入したメカニカルキー25をロック位置でメカニカルキー挿入孔37から引き抜くと、閉じ位置側付勢力制御手段94が、第1ねじりばね62よりも大きなばね付勢力を発揮する第2ねじりばね63からシャッター板36に付勢力を及ぼすことを許容することによって、第2ねじりばね63からの付勢力がシャッター板36に及ぶことでシャッター板36が閉じ位置に自動的に回動することになり、シャッター板36が閉じ位置および開き位置間で自動的に動くようにして操作性を高めることができる。
【0073】
また前記規制状態解除手段65が、マグネットキー27で解錠されるマグネット錠66を含むとともに、解錠状態での前記マグネットキー27の所定の操作(押し込み操作)に応じて作動して前記閉じ位置規制手段56の規制状態を解除するように構成されるので、マグネットキー27を用いた簡単な操作で閉じ位置規制手段56の規制状態を解除することができる。
【0074】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。