(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6150350
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】複数の無線通信技術の共存のための、不要な干渉のタイプによって特徴づけられる周波数帯域の使用
(51)【国際特許分類】
H04W 88/06 20090101AFI20170612BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20170612BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20170612BHJP
【FI】
H04W88/06
H04W16/14
H04W72/04 132
【請求項の数】19
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-530775(P2014-530775)
(86)(22)【出願日】2012年9月13日
(65)【公表番号】特表2014-527380(P2014-527380A)
(43)【公表日】2014年10月9日
(86)【国際出願番号】US2012055082
(87)【国際公開番号】WO2013040162
(87)【国際公開日】20130321
【審査請求日】2015年8月11日
(31)【優先権主張番号】61/534,675
(32)【優先日】2011年9月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/611,174
(32)【優先日】2012年9月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502188642
【氏名又は名称】マーベル ワールド トレード リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】カイ、イン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ジファン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ロウ、フイ−リング
(72)【発明者】
【氏名】ペトロヴィク、ヴラダン
(72)【発明者】
【氏名】リ、チュシャン
【審査官】
米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/083568(WO,A1)
【文献】
国際公開第2010/018820(WO,A1)
【文献】
ZTE,Modelling of interference avoidance for in-device coexistence,3GPP TSG-RAN WG2 #71 R2-104640,2010年 8月17日
【文献】
3GPP TR 36.816 V2.0.0(2011-05),2011年 6月 8日
【文献】
3GPP TS 36.101 V10.3.0(2011-06),2011年 6月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、2
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロング・ターム・エボリューション・チャネルにおいて通信するように構成される第1のトランシーバであって、
前記ロング・ターム・エボリューション・チャネルは、第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域に分割され、
前記第2の周波数領域は、(i)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域の間にあり、(ii)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域より広い帯域幅を有し、(iii)ロング・ターム・エボリューション・データ・チャネルを割り当てるために使用され、(iV)チャネル帯域幅外の周波数への帯域外放射により特徴づけられ、
前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域は、(i)ロング・ターム・エボリューション制御チャネルを割り当てるために使用され、(ii)前記チャネル帯域幅外の周波数へのスプリアス放射により特徴づけられ、ここで、前記スプリアス放射は、(i)前記帯域外放射を除き、(ii)前記帯域外放射に比較して広帯域放射であり、
前記第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域の1つを選択するように構成されるコントローラと、
前記選択された周波数領域内の第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するように構成されるトランスミッタと、
を有する前記第1のトランシーバと、
前記選択された周波数領域に基づいて、(i)前記第2の周波数領域、または(ii)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域内の1つ以上の周波数チャネルを選択するように構成されるアービタと、
前記アービタによって選択された前記1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するように構成される第2のトランシーバと、
を備え、
前記第1の周波数領域、前記第2の周波数領域及び前記第3の周波数領域の少なくとも1つは、複数の周波数サブ領域に分割され、
WiFi帯域により近い周波数サブ領域は、前記WiFi帯域からより遠い周波数サブ領域よりも幅が狭い、
装置。
【請求項2】
前記第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、
前記第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、
前記第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のプロトコル及び前記第2のプロトコルの各々は工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記選択された周波数領域を示す情報信号を提供するように更に構成され、
前記アービタは、前記コントローラによって提供された前記情報信号に基づいて、前記1つ以上の周波数チャネルを選択するように更に構成される、
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の装置を備える1つ以上の集積回路。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の装置を備える電子通信デバイス。
【請求項8】
電子デバイスのための方法であって、
ロング・ターム・エボリューション・チャネルを第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域に分割するステップであって、
前記第2の周波数領域は、(i)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域の間にあり、(ii)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域より広い帯域幅を有し、(iii)ロング・ターム・エボリューション・データ・チャネルを割り当てるために使用され、(iv)チャネル帯域幅外の周波数への帯域外放射により特徴づけられ、
前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域は、(i)ロング・ターム・エボリューション制御チャネルを割り当てるために使用され、(ii)前記チャネル帯域幅外の周波数へのスプリアス放射により特徴づけられ、ここで、前記スプリアス放射は、(i)前記帯域外放射を除き、且つ(ii)前記帯域外放射に比較して広帯域放射である、ステップと、
前記第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域の1つを選択するステップと、
前記選択された周波数領域内の第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するステップと、
前記選択された周波数領域に基づいて、(i)前記第2の周波数領域、または(ii)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域内の1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
前記1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するステップと、
を備え、
ロング・ターム・エボリューション・チャネルを第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域に分割する前記ステップは、前記第1の周波数領域、前記第2の周波数領域及び前記第3の周波数領域の少なくとも1つを、複数の周波数サブ領域に分割するステップを有し、
WiFi帯域により近い周波数サブ領域は、前記WiFi帯域からより遠い周波数サブ領域よりも幅が狭い、
方法。
【請求項9】
前記第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、
前記第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、
前記第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである、
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のプロトコル及び前記第2のプロトコルの各々は工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記選択された周波数領域を示す情報信号を提供するステップと、
前記情報信号に基づいて、前記1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
を更に備える請求項8から請求項11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
電子デバイス内のコンピュータに、
ロング・ターム・エボリューション・チャネルを第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域に分割するステップであって、
前記第2の周波数領域は、(i)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域の間にあり、(ii)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域より広い帯域幅を有し、(iii)ロング・ターム・エボリューション・データ・チャネルを割り当てるために使用され、(iv)チャネル帯域幅外の周波数への帯域外放射により特徴づけられ、
前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域は、(i)ロング・ターム・エボリューション制御チャネルを割り当てるために使用され、(ii)前記チャネル帯域幅外の周波数へのスプリアス放射により特徴づけられ、ここで、前記スプリアス放射は、(i)前記帯域外放射を除き、(ii)前記帯域外放射に比較して広帯域放射である、ステップと、
前記第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域の1つを選択するステップと、
前記選択された周波数領域内の第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するステップと、
前記選択された周波数領域に基づいて、(i)前記第2の周波数領域、または(ii)前記第1の周波数領域及び第3の周波数領域内の1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
前記1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
ロング・ターム・エボリューション・チャネルを第1の周波数領域、第2の周波数領域、及び第3の周波数領域に分割する前記ステップは、前記第1の周波数領域、前記第2の周波数領域及び前記第3の周波数領域の少なくとも1つを、複数の周波数サブ領域に分割するステップを有し、
WiFi帯域により近い周波数サブ領域は、前記WiFi帯域からより遠い周波数サブ領域よりも幅が狭い、
プログラム。
【請求項14】
前記第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、
前記第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、
前記第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項16】
前記第1のプロトコル及び前記第2のプロトコルの各々は工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項17】
前記選択された周波数領域を示す情報信号を提供するステップと、
前記情報信号に基づいて、前記1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
を更に前記コンピュータに実行させる、請求項13から請求項16のいずれか1つに記載のプログラム。
【請求項18】
前記アービタは、
チャネルマップを採用して、前記第1のトランシーバによって採用された周波数サブ領域に基づいて、前記1つ以上の周波数チャネルを選択し、
前記チャネルマップを使用して、前記第2のトランシーバにチャネルを割り当てる、
請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記アービタは、プログラマブルな閾値又は周波数オフセットを使用して、前記第1のトランシーバ及び前記第2のトランシーバの動作領域の間にギャップを付与することによって、前記第2のトランシーバにチャネルを割り当てる、
請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2012年9月12日に出願された「複数の無線通信技術の共存のための、不要な干渉のタイプによって特徴づけられる周波数帯域の使用(Using Frequency Bands Characterized by Type of Unwanted Interference for Coexistence Among Multiple Wireless Communication Technologies」と題する米国実用特許出願第13/611、174号の優先権を主張し、2011年9月14日に出願された「デバイス内共存干渉回避のための周波数動作指標(Frequency Operation Indication for In−device Co−existence Interference Avoidance、)」と題する米国仮特許出願第61/534、675号の利益を主張するものであり、それらの開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概ね、無線通信の分野に関する。より具体的には、本開示は、隣接または重複する周波数帯域を使用する異なる無線通信技術間の干渉の回避に関する。
【背景技術】
【0003】
携帯機器プラットフォーム向けの複数の無線技術の普及は、単一の無線通信デバイス上に複数の無線通信技術を統合する必要性を生み出した。しかしながら、これらの技術の幾つかの周波数帯域は、十分近いために干渉をもたらす。例えば、免許不要の2.4GHzの工業・科学・医療(ISM:Industrial, Scientific and Medical)周波数帯域は、モバイル無線規格(MWS:Mobile Wireless Standard)技術によって使用される周波数帯域の幾つかに隣接しているために隣接チャネル干渉をもたらす。スマートフォンのような多くの電子デバイスにおいて、ISM及びMWSの両方の技術は同一のデバイスに実装されている。例えば、スマートフォンは、通話用にLTE(ロング・ターム・エボリューション)を、ローカル・エリア・ネットワーク用にWiFiを、及びヘッドセット用にブルートゥースを採用できる。スマートフォンからのLTE送信は、ブルートゥース及びWiFi着信信号との隣接チャネル干渉を引き起こすであろう。同様に、スマートフォンからのブルートゥース及びWiFi送信は、LTE着信信号との隣接チャネル干渉を引き起こすであろう。この隣接チャネル干渉は、スマートフォンにおいてだけでなく、接続されたMWS基地局においても、性能を著しく低下させる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
総体的に、1つの態様において、1つの実施形態は、複数の周波数領域の1つを選択するように構成されるコントローラと、コントローラによって選択された複数の周波数領域の1つ内の第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するように構成されるトランスミッタであって、各周波数領域は、トランスミッタがそれぞれの周波数領域内の第1の無線信号を送信するのに応答して生成される不要な干渉のそれぞれのタイプによって特徴づけられる、トランスミッタと、を備える第1のトランシーバと、コントローラによって選択された複数の周波数領域の1つに基づいて1つ以上の周波数チャネルを選択するように構成されるアービタと、アービタによって選択された1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するように構成される第2のトランシーバと、を含む装置を特徴とする。
【0005】
本装置の実施形態は、次の特徴の1つ以上を含むことができる。幾つかの実施形態では、第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、且つ、第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである。幾つかの実施形態では、第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、且つ、第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである。幾つかの実施形態では、第1のプロトコル及び第2のプロトコルの各々は、工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである。幾つかの実施形態では、コントローラは、更に、情報信号を提供するように構成され、ここで、情報信号は、コントローラによって選択された複数の周波数領域の1つを示し、且つ、アービタは、更に、コントローラによって提供された情報信号に基づいて、1つ以上の周波数チャネルを選択するように構成される。幾つかの実施形態では、不要な干渉のタイプは、スプリアス放射及び帯域外放射を含む。幾つかの実施形態は、本装置を含む1つ以上の集積回路を含む。幾つかの実施形態は、本装置を含む電子通信デバイスを含む。
【0006】
総体的に、1つの態様において、1つの実施形態は、電子デバイスのための方法を特徴とし、その方法は、複数の周波数領域の1つを選択するステップであって、各周波数領域は、電子デバイスがそれぞれの周波数領域内の第1の無線信号を送信するのに応答して生成される不要な干渉のそれぞれのタイプによって特徴づけられる、ステップと、複数の周波数領域の1つ内の第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するステップと、コントローラによって選択された複数の周波数領域の1つに基づいて、1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するステップと、を含む。
【0007】
本方法の実施形態は、次の特徴の1つ以上を含むことができる。幾つかの実施形態では、第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、且つ、第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである。幾つかの実施形態では、第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、且つ、第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである。幾つかの実施形態では、第1のプロトコル及び第2のプロトコルの各々は、工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである。幾つかの実施形態は、情報信号を提供するステップであって、情報信号は複数の周波数領域の1つを示す、ステップと、情報信号に基づいて1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、を含む。幾つかの実施形態では、不要な干渉のタイプは、スプリアス放射及び帯域外放射を含む。
【0008】
総体的に、1つの態様において、1つの実施形態は、電子デバイス内のコンピュータによって実行可能な命令を具現化するコンピュータ可読媒体を特徴とし、その命令は、複数の周波数領域の1つを選択するステップであって、各周波数領域は、電子デバイスがそれぞれの周波数領域内の第1の無線信号を送信するのに応答して生成される不要な干渉のそれぞれのタイプによって特徴づけられる、ステップと、複数の周波数領域の1つ内の第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するステップと、コントローラによって選択された複数の周波数領域の1つに基づいて、1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、その1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するステップと、を含む機能を実行する。
【0009】
コンピュータ可読媒体の実施形態は、次の特徴の1つ以上を含むことができる。幾つかの実施形態では、第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、且つ、第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである。幾つかの実施形態では、第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、且つ、第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである。幾つかの実施形態では、第1のプロトコル及び第2のプロトコルの各々は工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである。幾つかの実施形態では、上述の機能は、更に、情報信号を提供するステップであって、情報信号は複数の周波数領域の1つを示す、ステップと、情報信号に基づいて1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、を含む。幾つかの実施形態では、不要な干渉のタイプは、スプリアス放射及び帯域外放射を含む。
【0010】
1つ以上の実施の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。他の特徴は、説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】1つの実施形態に係る通信システムの構成要素を示す。
【0012】
【
図2】不要な干渉のタイプに従った周波数領域の選択を視覚的に示す。
【0013】
【
図3】1つの実施形態に係る
図1のユーザ機器に対する処理を示し、その実施形態では、アービタが、LTEデバイスによって使用されたLTEチャネルに基づいて、WiFiチャネルをWiFi MACに割り当てる。
【0014】
【
図4】1つの実施形態に係る
図1のユーザ機器に対する処理を示し、その実施形態では、アービタが、WiFi MACによって使用されたWiFiチャネルに基づいて、LTEチャネルをLTEデバイスに割り当てる。
【0015】
本明細書で使用される各参照番号の先頭桁(群)は、参照番号が最初に現れる図面の番号を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の実施形態は、1つ以上の無線信号によって使用された周波数領域に基づいて、複数の無線通信技術の共存を提供し、各周波数領域は、それぞれの周波数領域内の無線信号の送信によって生成される不要な干渉のそれぞれのタイプによって特徴づけられる。幾つかの場合において、無線通信技術は隣接周波数帯域を使用し、そのために隣接チャネル干渉を引き起こす。例えば、モバイル無線規格(MWS)技術によって使用される幾つかの帯域は、工業・科学・医療(ISM)周波数帯域に隣接している。他の場合において、干渉は、部分的にまたは完全に重複する周波数帯域を使用する無線通信技術に起因する。例えば、WiFi及びブルートゥースの両方はISM周波数帯域を使用する。
【0017】
図1は、1つの実施形態に係る通信システム100の構成要素を示す。記載の実施形態において、通信システム100の構成要素は1つの形態で提示されているが、他の実施形態は他の形態を特徴とすることができる。例えば、通信システム100の構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実装することができる。
【0018】
図1を参照すると、通信システム100は、複数の無線技術を使用する通信が可能なユーザ機器(UE:user equipment)102を含む。ユーザ機器102は、本明細書に記載の機能を実行可能ないかなる種類の電子デバイスとしても実装可能である。例えば、ユーザ機器102は、スマートフォン、タブレット・コンピュータ等として実装することができる。ユーザ機器102の構成要素は1つ以上の集積回路として実装することができる。
【0019】
ユーザ機器102は、異なる無線技術を採用する複数のトランシーバを含む。
図1の例では、トランシーバは、モバイル無線規格(MWS)トランシーバ及び工業・科学・医療(ISM)帯域トランシーバを含む。他の実施形態では、その代わりに、他の数のトランシーバ及び無線技術の他の組み合わせを採用することができる。例えば、MWSトランシーバは、ロング・ターム・エボリューション(LTE)トランシーバ、マイクロ波アクセスの世界規模相互運用(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)トランシーバ等を含むことができ、そしてISM帯域トランシーバは、WiFiトランシーバ、ブルートゥース・トランシーバ、ZigBee(登録商標)トランシーバ等を含むことができる。トランシーバは、2つのMWSトランシーバまたは2つのISMトランシーバを含むことができる。ISM帯域機器は、全地球測位システム(GPS:global positioning system)受信機、周波数変調(FM:frequency modulation)ラジオ受信機等の受信専用デバイスも含むことができる。
【0020】
図1の例では、トランシーバは、WiFiメディア・アクセス・コントローラ(MAC:media access controller)104及びLTEデバイス108を含む。各トランシーバは、それぞれ、1つ以上のアンテナを使用して通信する。特に、WiFi MAC104は1つ以上のアンテナ110を使用し、LTEデバイス108は1つ以上のアンテナ114を使用する。幾つかの実施形態では、1つ以上のアンテナ110、114は結合することができる。
【0021】
WiFi MAC104は、レシーバ(WiFi Rx)116、トランスミッタ(WiFi Tx)118、及びWiFiコントローラ106を含む。LTEデバイス108は、レシーバ(LTE Rx)120、トランスミッタ(LTE Tx)122、及びLTEコントローラ112を含む。WiFi MAC104は、無線WiFiプロトコル信号124(本明細書ではWiFi信号124とも称される)を送信及び受信するアンテナ110を使用する。LTEデバイス108は、無線LTEプロトコル信号126(本明細書ではLTE信号126とも称される)を送信及び受信するアンテナ114を使用する。
【0022】
ユーザ機器102もアービタ128を含む。アービタ128、LTEコントローラ112、及びWiFiコントローラ106は、1つ以上のプロセッサとして実装することができる。様々な実施形態に係るプロセッサは、1つ以上の集積回路として作製することができる。アービタ128は、チャネル・マップ138を含む。チャネル・マップ138は、アービタ128の内部メモリ、アービタ128の外部のメモリ等に格納することができる。アービタ128は、情報信号130、132をトランシーバ104、108から受信し、制御信号134、136をトランシーバ104、108に提供する。アービタ128は、情報信号130をWiFI MAC104から受信し、制御信号134をWiFI MAC104に提供する。アービタ128は、情報信号132をLTEデバイス108から受信し、制御信号136をLTEデバイス108に提供する。幾つかの実施形態では、情報信号130、132及び制御信号134、136の全てが使用されるとは限らない。
【0023】
情報信号130、132は、それぞれ、無線信号124、126によって使用される周波数領域の指標を含む。無線信号124、126によって使用される周波数領域の指標は、レシーバ116、120によって受信される無線信号124、126によって使用される周波数領域の指標、無線信号124、126を送信するためにトランスミッタ118、122によって採用され、無線信号124、126によって使用される周波数領域の指標等を含む。それらの周波数領域は現在の周波数領域のみならず計画した将来の周波数領域も含むことができる。
【0024】
従来の手法では、指摘した周波数領域は、その周波数領域内の無線信号の送信によって生成される不要な干渉のタイプにかかわらず選択される。しかしながら、マルチ・トランシーバ・デバイス内の1つのトランシーバによって生成される異なるタイプの不要な干渉は、異なる程度に、マルチ・トランシーバ・デバイス内の他のレシーバのチャネルに影響を与える。本開示は、2つのタイプの不要な干渉、すなわち、スプリアス放射及び帯域外放射を考慮する。しかしながら、本明細書に記載の方式は、他のタイプの不要な干渉にも容易に拡張されることが理解されよう。
【0025】
スプリアス放射及び帯域外放射は、所望の信号が送信される周波数チャネルを基準にして定義される。帯域外放射は、変調処理に起因するチャネル帯域幅のすぐ外側の周波数への放射であるが、スプリアス放射を除く。スプリアス放射は、チャネル帯域幅の外側にある周波数への放射であるが、帯域外放射を除く。スプリアス放射は、高調波放射、寄生放射、相互変調成分、及び周波数変換成分を含む。
【0026】
記載の実施形態によれば、トランシーバの周波数領域は、チャネル内の無線信号の送信によって生成される不要な干渉のタイプに従って選択される。
図2は、20MHzのLTEチャネル202に対してこの選択を視覚的に示す。
図2を参照すると、LTEチャネル202は、2つの領域、すなわち、中央領域(領域0)及び端領域(領域1)に分割される。中央領域0はデータ・チャネルに割り当てられる可能性が高く、端領域1は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)などの制御チャネルに割り当てられる可能性が高い。LTEリリース8及び9では、PUCCH制御チャネルとデータ・チャネルは同時には送信されない。通常、LTEデータ・チャネルはより多くのデータを伝送するので、LTE制御チャネルよりも多くのLTEアップリンク・リソース・ブロックが割り当てられる。例えば、10MHzなどのより広いLTE帯域幅が割り当てられる場合、LTE制御チャネルは通常6未満のリソース・ブロックが割り当てられ、一方、LTEデータ・チャネルは通常10より多いリソース・ブロックが割り当てられる。その結果、中央領域0は帯域外放射により特徴づけられ、一方、端領域1はスプリアス放射で特徴づけられる。
【0027】
記載の実施形態は、この違いを、同一の場所に配置されているWiFi MAC104が利用可能なチャネルの選択の際に採用する。1つの実施形態では、情報信号132は、LTEデバイス108によって採用されたLTE周波数領域をアービタ128に通知する。そのLTE周波数領域に基づいて、アービタ128は、WiFi MAC104による使用に利用可能な1つ以上のWiFi周波数チャネルを選択し、制御信号134を使用して、1つ以上の利用可能な周波数チャネルをWiFi MAC104に通知する。例えば、アービタ128はチャネル・マップ138を採用し、LTEデバイス108によって採用されたLTE周波数領域に基づいて、利用可能な1つ以上のWiFi周波数チャネルを選択する。マッピングの一例を表1に示す。
【表1】
【0028】
表1を参照すると、不要な干渉のタイプによって特徴づけられるLTE周波数領域を採用する利点を見ることができる。LTE領域0は帯域外放射で特徴づけられ、一方LTE領域1はスプリアス放射で特徴づけられる。通常、スプリアス放射は、帯域外放射より広帯域であるので、帯域外放射より多くのWiFiチャネルに影響をもたらす。従って、LTEデバイス108がLTE領域1で送信している場合より、LTEデバイス108がLTE領域0で送信している場合に、より多くのWiFiチャネルが利用可能である。
【0029】
同様なマッピングは他の種類のトランシーバに対して使用することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ユーザ機器102はブルートゥース・トランシーバを含み、アービタ128は、チャネル・マップ138を採用し、LTEデバイス108によって採用されたLTE周波数サブ領域に基づいて、利用可能なブルートゥース周波数チャネルを選択する。マッピングの一例を表2に示す。
【表2】
【0030】
幾つかの実施形態では、LTE周波数領域は不均一な帯域幅を有するLTE周波数サブ領域に分割される。ユーザ機器102において、1つのトランシーバ内の異なるチャネルは他のトランシーバに対して異なるレベルの干渉を起こす。周波数の観点から、LTEチャネルがWiFiチャネルに近いほど、LTE送信はWiFiチャネルにより大きい干渉を起こす。それ故に、幾つかの実施形態では、WiFi帯域により近いLTEサブ領域は、WiFi帯域からより遠いLTEサブ領域より幅が狭い。1つの実施形態では、情報信号132は、LTEデバイス108によって採用されたLTE周波数サブ領域をアービタ128に通知する。そのLTE周波数サブ領域に基づいて、アービタ128は、WiFi MAC104による使用に利用可能な1つ以上のWiFi周波数チャネルを選択し、制御信号134を使って、その1つ以上の利用可能な周波数チャネルをWiFi MAC104に通知する。例えば、アービタ128は、チャネル・マップ138を採用し、LTEデバイス108によって採用されたLTE周波数サブ領域に基づいて、1つ以上の利用可能なWiFi周波数チャネルを選択する。
【0031】
幾つかの実施形態では、アービタ128は、チャネル・マップ138を使用し、上述のようにWiFi MAC104にチャネルを割り当てる。他の実施形態では、アービタ128は、他の方法で、例えば、プログラマブルな閾値または周波数オフセットを使用してLTE動作領域とWiFi動作領域との間に十分な周波数ギャップを付与することによって、チャネルをWiFi MAC104に割り当てることができる。
図2と表1及び2のマッピング及び領域は一例として示されていることに留意されたい。他の実施形態では、異なるマッピング及び領域を特徴とすることができる。
【0032】
図3は、1つの実施形態に係る
図1のユーザ機器102の処理300を示し、その実施形態では、アービタ128は、LTEデバイス108によって使われたLTEチャネルに基づいて、WiFiチャネルをWiFi MAC104に割り当てる。記載の実施形態では、処理300の構成要素は1つの形態で示されているが、他の実施形態では、他の形態を特徴とすることができる。例えば、様々な実施形態では、処理300の幾つかのまたは全ての構成要素は、異なる順序で、同時に、などのように実行可能である。また、処理300の幾つかの構成要素は実行しなくても良いし、お互いに直後に実行しなくても良い。更に、処理300の幾つかのまたは全ての構成要素は、自動的に、すなわち、人の介入なしに実行することができる。
【0033】
図3を参照すると、302において、LTEコントローラ112は、各々が、それぞれの不要な干渉のタイプによって特徴づけられる複数のLTE周波数領域の1つを選択する。LTE周波数領域は、例えば、LTE進化型ノードB(eNBまたはeNodeB)とも称される基地局によって、LTEデバイス108に割り当てられることが可能である。次いで、304において、LTEデバイス108は、選択された周波数領域内の無線信号126をLTEプロトコルに従って送信する。
【0034】
306において、LTEコントローラ112は、選択されたLTE周波数領域をアービタ128に通知する。具体的には、LTEコントローラ112は、選択されたLTE周波数領域を示す情報信号132を提供する。例えば、情報信号132は、上記の表1に列挙されたLTE周波数領域ビットを含むことができる。308において、情報信号132に応答して、アービタ128は、例えば、上記のように、情報信号132に基づいて、利用可能なWiFi周波数チャネルを選択する。310において、アービタ128は、選択されたWiFi周波数チャネルをWiFi MAC104に通知する。具体的には、アービタ128は、選択されたWiFi周波数チャネルを示す制御信号134を提供する。次に、312において、WiFi MAC104は、1つ以上の選択されたWiFi周波数チャネル上のWiFi信号124を送受信する。
【0035】
本明細書に記載の方式は、また、アービタ128が、WiFi MAC104によって使用されているWiFiチャネルに基づいて、利用可能なLTEチャネルを選択するために使用することができる。
図4は、1つの実施形態に係る
図1のユーザ機器102の処理400を示し、その実施形態では、アービタ128が、WiFi MAC104によって使用されたWiFiチャネルに基づいて、LTEチャネルをLTEデバイス108に割り当てる。記載の実施形態では、処理400の構成要素は1つの形態で提示されているが、他の実施形態では、他の形態を特徴とすることができる。例えば、様々の実施形態では、処理400の幾つかのまたは全ての構成要素は、異なる順序で、同時に、などのように実行可能である。また、処理400の幾つかの構成要素は、実行しなくても良いし、お互いに直後に実行しなくても良い。更に、処理400の幾つかのまたは全ての構成要素は、自動的に、すなわち、人の介入なしに実行することができる。
【0036】
図4を参照すると、402において、WiFiコントローラ106は、各々が、それぞれの不要な干渉のタイプによって特徴づけられる複数のWiFi周波数領域の1つを選択する。次いで、404において、WiFi MAC104は、選択された周波数領域内の無線信号124をWiFiプロトコルに従って送信する。
【0037】
406において、WiFiコントローラ106は、選択されたWiFi周波数領域をアービタ128に通知する。具体的には、WiFiコントローラ106は、選択されたWiFi周波数領域を示す情報信号130を提供する。408において、情報信号130に応答して、アービタ128は、情報信号130に基づいて、例えば、上記に記載した、利用可能なWiFiチャネルの選択の方法と同様な方法で、利用可能なLTE周波数チャネルを選択する。410において、アービタ128は、選択されたLTE周波数チャネルをLTEデバイス108に通知する。具体的には、アービタ128は、選択されたLTE周波数チャネルを示す制御信号136を提供する。次いで、412において、LTEデバイス108は、1つ以上の選択されたLTE周波数チャネル上のLTE信号126を送受信する。
【0038】
様々な実施形態では、次の利点の1つ以上を特徴とする。LTE基地局の観点から、ダウンリンク・リソースは、ユーザ機器102からのWiFi送信との潜在的に高い干渉に起因する不成功の処理に関与することから免れる。従って、ダウンリンク・リソースは、他のユーザ機器102のために使用可能となり、基地局にとって、より良いリソース利用効率をもたらす。ユーザ機器102内のWiFiデバイスの観点から、WiFi受信リソースは、LTEアップリンク・パケットとの潜在的に高い干渉に起因する不成功の受信処理から免れる。これらの利点は、既存の3GPP LTE規格を変更することなく達成されることに留意されたい。
【0039】
本開示の様々な実施形態は、デジタル電子回路で、またはコンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、もしくはそれらの組み合わせで実装することができる。本開示の実施形態は、プログラマブル・プロセッサにより実行される、コンピュータ可読記憶デバイスに実体的に具現化されるコンピュータ・プログラム製品で実施することができる。記載の処理は、入力データに作用し、出力データを生成することによって機能を実行する命令のプログラムを実行するプログラマブル・プロセッサにより実行することが可能である。本開示の実施形態は、データ記憶システムからデータ及び命令を受信するとともにデータ記憶システムへデータ及び命令を送信するように結合された少なくとも1つのプログラマブル・プロセッサ、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスを含むプログラマブル・システム上で実行可能な1つ以上のコンピュータ・プログラムで実施することができる。各コンピュータ・プログラムは、必要に応じて、高級手続き型もしくはオブジェクト指向型プログラミング言語、またはアセンブリもしくは機械言語で実施することが可能であり、いずれの場合においても、言語はコンパイル型またはインタープリタ型言語であることが可能である。適切なプロセッサには、例として、汎用及び専用マイクロプロセッサの両方が含まれる。一般的に、プロセッサは、読み出し専用メモリ及び/またはランダム・アクセス・メモリから命令及びデータを受け取る。一般的に、コンピュータは、データ・ファイルを格納するための1つ以上の大容量記憶デバイスを含む。そのようなデバイスは、内蔵ハード・ディスク及び取り外し可能なディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、光学ディスク、並びに固体ディスクを含む。コンピュータ・プログラム・命令及びデータを実体的に具現化するのに適する記憶デバイスは、EPROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ・デバイスなどの半導体メモリ・デバイスを一例として含む全ての形態の不揮発性メモリ、内蔵ハード・ディスク及び取り外し可能なディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、並びにCD−ROMディスクを含む。前述のいずれもASIC(特定用途向け集積回路)で補うことができるし、またはASICに組み込むことができる。
【0040】
多くの実装が説明された。それにもかかわらず、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な改変を行うことができる。従って、他の実装も添付の特許請求の範囲内である。
[項目1]
複数の周波数領域の1つを選択するように構成されるコントローラと、
上記コントローラによって選択された上記複数の周波数領域の上記1つ内の第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するように構成されるトランスミッタであって、各周波数領域は、上記トランスミッタがそれぞれの周波数領域内の上記第1の無線信号を送信するのに応答して生成される不要な干渉のそれぞれのタイプによって特徴づけられる、トランスミッタと、
を備える第1のトランシーバと、
上記コントローラによって選択された上記複数の周波数領域の上記1つに基づいて、1つ以上の周波数チャネルを選択するように構成されるアービタと、
上記アービタによって選択された上記1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するように構成される第2のトランシーバと、
を備える装置。
[項目2]
上記第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、
上記第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
項目1に記載の装置。
[項目3]
上記第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、
上記第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである、
項目1に記載の装置。
[項目4]
上記第1のプロトコル及び上記第2のプロトコルの各々は工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
項目1に記載の装置。
[項目5]
上記コントローラは、上記コントローラによって選択された上記複数の周波数領域の上記1つを示す情報信号を提供するように更に構成され、
上記アービタは、上記コントローラによって提供された上記情報信号に基づいて、上記1つ以上の周波数チャネルを選択するように更に構成される、
項目1に記載の装置。
[項目6]
上記不要な干渉のタイプは、
スプリアス放射と、
帯域外放射と、
を備える、項目1に記載の装置。
[項目7]
項目1に記載の装置を備える1つ以上の集積回路。
[項目8]
項目1に記載の装置を備える電子通信デバイス。
[項目9]
電子デバイスのための方法であって、
複数の周波数領域の1つを選択するステップであって、各周波数領域は、上記電子デバイスがそれぞれの周波数領域内の第1の無線信号を送信するのに応答して生成される不要な干渉のそれぞれのタイプによって特徴づけられる、ステップと、
上記複数の周波数領域の上記1つ内の上記第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するステップと、
上記コントローラによって選択された上記複数の周波数領域の上記1つに基づいて、1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
上記1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するステップと、
を備える方法。
[項目10]
上記第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、
上記第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
項目9に記載の方法。
[項目11]
上記第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、
上記第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである、
項目9に記載の方法。
[項目12]
上記第1のプロトコル及び上記第2のプロトコルの各々は工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
項目9に記載の方法。
[項目13]
上記複数の周波数領域の上記1つを示す情報信号を提供するステップと、
上記情報信号に基づいて、上記1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
を更に備える、項目9に記載の方法。
[項目14]
上記不要な干渉のタイプは、
スプリアス放射と、
帯域外放射と、
を備える、項目9に記載の方法。
[項目15]
電子デバイス内のコンピュータによって実行可能な命令を具現化するコンピュータ可読媒体であって、上記命令は
複数の周波数領域の1つを選択するステップであって、各周波数領域は、上記電子デバイスがそれぞれの周波数領域内の第1の無線信号を送信するのに応答して生成される不要な干渉のそれぞれのタイプによって特徴づけられる、ステップと、
上記複数の周波数領域の上記1つ内の上記第1の無線信号を、第1のプロトコルに従って送信するステップと、
上記コントローラによって選択された上記複数の周波数領域の上記1つに基づいて、1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
上記1つ以上の周波数チャネル内のみの第2の無線信号を、第2のプロトコルに従って送受信するステップと、
を備える機能を実行する、コンピュータ可読媒体。
[項目16]
上記第1のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルであり、
上記第2のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
項目15に記載のコンピュータ可読媒体。
[項目17]
上記第1のプロトコルは工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルであり、
上記第2のプロトコルはモバイル無線規格(MWS)プロトコルである、
項目15に記載のコンピュータ可読媒体。
[項目18]
上記第1のプロトコル及び上記第2のプロトコルの各々は工業・科学・医療(ISM)帯域プロトコルである、
項目15に記載のコンピュータ可読媒体。
[項目19]
上記機能は、
上記複数の周波数領域の上記1つを示す情報信号を提供するステップと、
上記情報信号に基づいて、上記1つ以上の周波数チャネルを選択するステップと、
を更に備える、項目15に記載のコンピュータ可読媒体。
[項目20]
上記不要な干渉のタイプは、
スプリアス放射と、
帯域外放射と、
を備える、項目15に記載のコンピュータ可読媒体。