【氏名又は名称原語表記】REPUBLIC OF KOREA(NATIONAL FISHERIES RESEARCH AND DEVELOPMENT INSTITUTE)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バイオフラック用水槽の一側には、自動飼料供給システムが形成され、前記バイオフラック用の水槽または貯水槽には、水中ポンプと撹拌機で構成され、攪拌システムと空気供給装置が設置されたことを特徴とする、請求項1記載のアクアフォニックを利用した都心型バイオフラック養殖システム
前記空気供給装置はバイオフラック用水槽の底に線形または閉鎖される多角現象を有するブロワーで成り立ち、プロテインスキマーからなる循環濾過装置がバイオフラック用水槽の一側に形成されるされたことを特徴とする、請求項2記載のアクアフォニックを利用した都心型バイオフラック養殖システム。
植物種苗を定着させて飼育水を疎通させ、水耕栽培できる栽培槽が形成され、栽培槽の両側には、飼育水を供給と排水のための栽培水管が挿入される栽培水管挿入孔が形成され、栽培槽に連結される栽培水管の一側は、飼育水を供給する飼育水管と接続され、飼育水管は浮力材で囲まれ飼育水管内の飼育水の保温と共に栽培槽を水面に浮かせることができように浮力を形成し、
栽培槽の下部には、栽培槽錘が形成されて、栽培水管の水平軸を中心に回転可能にして使用した養殖飼育水を植物を栽培に利用して浄化させた後、養殖生物の飼育水に再使用することを特徴とする多辺形バイオフラックアクアフォニック植物栽培システム
前記栽培槽には、上部に栽培植物を定着させることができる栽培盆挿入孔が一つ以上形成されて、一定の体積を持って上面が開放されて、栽培水管が挿入される栽培水管を挿入孔が形成された根収容管が着脱可能なように結合されたことを特徴とする、請求項4記載の多辺形バイオフラックアクアフォニック植物栽培システム
前記栽培槽の側面に形成される栽培水管挿入孔は、高さ調節をできるように一つ以上形成され、選択的位置で栽培水管と接続され栽培植物の根が水に浸かる程度を調節できるようにしたことをを特徴とする、請求項4記載の多辺形バイオフラックアクアフォニック植物栽培システム
【背景技術】
【0002】
一般的に、陸上水槽式や露地などで造成された養殖場は、継続的に新しい水を供給して排出する方法で飼育過程で発生する飼育水は、時間の経過とともに飼料と生物が排出する老廃物や周囲の環境から栄養塩である硝酸塩や燐酸塩などが流入して発生する富栄養化が原因で水質が悪化する。これを処理するためには多くの費用が伴い、実際に飼育排水の処理施設を正常的に揃えず、そのまま河川や地下に排出され、環境汚染を引き起こしている。
【0003】
既存の飼育水水質を改善するための方法としては化学的方法と物理的方法が公知されており、化学的な方法は、光合成抑制剤、除草剤などの化学薬品を投入して、藻類などの増殖を抑制し、凝集剤などを投入して残滓物を沈殿させる方法があるが、これらの方法は、定期的に薬品を投入しなければ効果が維持されることにより、投入される化学薬品により養殖場内の魚類などが正常的に成長することができず、食用としての安定性も確保することができない。
【0004】
また、物理的方法の一つである飼育水を循環させながらフィルタを用いて濾過する方法は、高価なフィルタを頻繁に交換しなければならない問題点があり、もう一つの方法である凝集、沈殿、濾過施設を設置して、高分子凝集剤として凝集して沈殿した残滓物を濾過施設で脱水して処理する方法は、処理装置を設置するために、かなりの面積の敷地と初期設備投資が必要で、継続的に多くの運転費用がかかる問題点がある。
【0005】
一方、産業化と環境汚染による食べ物に対する不信が日々高まり、環境に優しい方法で生産された農水産物の需要が増加しているが、農漁村では、WTO体制の強化とFTA拡大などで1次産業である農水産業に困難が加重されている。
【0006】
したがって農漁村の活性化のため新しい所得源の創出、技術先進化を通した競争力の向上と自然環境汚染、人力が及ばない自然災害などによる養殖生産の不安定を解消し、海や川などの水源が遠く離れた都市と同じ場所でも養殖可能な陸上飼育施設の開発が求められている。
【0007】
最近では、養殖技術の発展により対象生物を海ではなく、陸上の水槽で養殖する技術が確立されており、これをさらに発展させ、都心などで建物や建築構造物などを利用して、制御された施設内で、層別、水槽別、様々な魚介類を養殖する概念の複合ビルディング養殖が登場している。
【0008】
複合ビルディング養殖とは、海から離れた陸上でITを養殖技術に組み合わせて自動化、無人化を通して様々な魚介類を大量に養殖する技術として層別、水槽別個別管理が可能で、病気の予防や拡散防止が容易である。また、魚種生育に伴うサイズ別分離入植が可能であり、生産性の向上と出荷時期などの調整が可能で、養殖魚種の付加価値を高めることができる。
【0009】
しかし、複合ビルディング養殖が行われるためには、養殖魚類が使用した後、汚染された飼育水を再活用できる技術を確保する必要があり、このような飼育水の再活用のために開発された様々な養殖方法が開発されている。
【0010】
特にバイオフラック技術(BioFloc technology)は従属栄養細菌と養殖魚種を一緒に養殖して従属栄養細菌が水槽水中の有機副産物を藻類(algae)より10〜100倍早く分解して水を浄化させることで従属栄養細菌に分解された有機副産物は再び養殖魚種にタンパク質餌になって、水の交換や水処理などの濾過過程が必要のない養殖方法である。
【0011】
しかし、現在のバイオフラック技術を利用した飼育水浄化システムには限界があり、新たな飼育水を供給する必要性があり、水槽に収容する魚類の個体数が増加すると、飼育水浄化効率が落ちるので、これを増加させる方法が必要である。最近では、これらの問題点を根本的に解決するために飼育水の交換せず、限られた飼育水を継続的に循環させて再利用するアクアフォニック養殖法が多くの関心を集めている。
【0012】
アクアフォニック(Aquaponics)は、魚の養殖(Aqualculture)と水耕栽培(Hydroponics)を融合した技術である。水槽で魚を育て、魚の排泄物と消尽されていない魚の飼料など飼育水の水質を悪化させる汚染源を循環させ水耕栽培する植物に供給し、植物の根は、水中に溶け込んだ魚の排泄物などの有機物で栄養を摂取し、魚に有害なアンモニアを浄化させて魚にきれいな水を返すシステムである。
【0013】
アクアフォニックシステムは、植物や魚介類だけでなく、環境有用微生物が含まれ、環境有用微生物を利用して、アンモニア、亜硝酸などの汚染物質を分解したり、新しい有機物に転換させ、餌に再利用可能にする。飼育水内には微生物 - 植物プランクトン - 動物プランクトン - 養殖生物の間に健康な生態系のバランスを維持させると、環境有用微生物群に飼育水内に優占するため、寄生虫やビブリオ等の病原菌が外部から流入されても、競争で押され、病気を起こすのは難しい。
【0014】
また、アクアフォニックシステムは、既存の養殖場から排出される飼育水による環境汚染を減らすことができる。養殖生物の排泄物や飼料かすなどが多量に含まれている飼育水を外部に排出する周辺河川や沿岸を汚染させ、富栄養化を起こし緑藻や赤潮を誘発し、これによる水質悪化を処理するために多くの費用がかかる。
【0015】
しかし、閉鎖された養殖システムであるアクアフォニックシステムを使用すると飼料かす、養殖生物の排泄物などが環境有用微生物によって天然有機物に変換されて再利用することができ、水耕栽培植物や植物プランクトンと動物プランクトン及び養殖生物につながる安定的な生態系を築きバランスを維持させ水系に排出される排水量を低減させ、環境改善効果をもたらす。
【0016】
また、環境に優しく、飼料およびエネルギーの効率が高いだけでなく、自然環境や地理的立地条件に制限されず、年中安定した有機農水産物の生産と供給システムの構築が可能である。アクアフォニックシステムを駆動するための一般的な構成は魚類などの養殖生物を飼育できる水槽と水槽内の飼育水を水耕栽培槽に移せるポンプと飼育水によって水耕栽培される植物の栽培槽を含む。
【0017】
しかし、いずれの方法にしろ、初期設備に多くの費用がかかり、既存の養殖場をアクアフォニックシステムに移行する際に栽培槽の配置などの切り替えが容易ではない。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<1> バイオフラックシステム
本発明のバイオフラックシステムは、一定の広さと深さに形成されたバイオフラック構造枠が複層で形成され、水槽枠に着脱が可能なバイオフラック水槽と水槽に形成された排水パイプと接続された貯水槽が設置されて、バイオフラック水槽環境を調節できる自動飼料供給システム、冷却貯水槽システム、加温貯水槽システム、空気供給システム、攪拌システムで構成される。
【0031】
1.バイオフラック水槽
図1は本発明のバイオフラックシステムの構成を示す。本発明のバイオフラック水槽は、バイオフラック養殖を目的に使用される水槽として生物に有害な物質が湧出されないFiber glass素材を主補強材として耐腐食性を有する水槽であり、酸素とエアリフトが設置されるPLANTである。
【0032】
水槽の規格とサイズは5,000Lx1,500Wx1,000(700)Hmmx8T程度が好ましく、排水管の口径は75A適切である。水槽は、内部に中間仕切りが形成されたトラック形態でトラックの中間仕切りは、堅固に製作する必要があり曲がらないよう補強する。
【0033】
水槽の構造は、水槽の隅の部分に固形物質が沈殿しないように円満な形となり、添え木は十分な水圧に耐えるよう補強をすることが適切であり、モールドを使用して堅固性を増加させることができる。水槽の内部の補強材を含むすべての最終的な仕上げはGelcoatingして仕上げて外部に曲がりや割れることがないように十分な厚さのフランジで補強するようにして、水槽外部は曲がりや割れることがないように十分な厚さのフランジで補強するようにする。また、水槽はUVコーティング処理されたアクリル透視窓を設置して、外部からの生物状態を確認することができるようにする。
【0034】
水槽の材質はFiberglass(FRP)主補強材とし、特殊unsaturatedpolester resinを積層して硬化させたプラスチックで形成させた後、ゲルコートでコーティング処理することにより、水槽は耐久性の強化と同時に、飼育生物に害な有毒成分と、自体細菌保菌力が検出されることを防止することができ、収容する生物に異常が生じること防ぐことができる。
【0035】
水槽制作作業は構造物の表面に発生した錆や複数の不純物をセンディンググラインダーまたはサンドペーパーで完全に除去した後、乾燥された状態で、表面を滑らかにするセンディング作業;樹脂液を塗り、その上にガラス織布を置いた後、気泡除去とガラス織布に樹脂液が染み構造物と密着することができる含浸作業;含浸作業を繰り返して、ガラス織布を付けタンク内部にライニングをし、適正な厚さを形成する積層作業;表面塗膜(ケルコート層)用の不飽和ポリエステル樹脂を使用して積層面と一体になるようにFRPゲルコートコーティングを表面保護層形成作業に成すことができる。
【0036】
前記作業のセンディング作業時には、必要に応じて、プリマ作業(接着剤)が可能で、含浸作業時には、樹脂液を塗った構造物の上にガラス織布を置く過程では、繊維の方向が乱れないように注意して、ガラス織布を置いた後、ローラーを使用して、ガラス織布の糸が乱れたり、ガラス織布が壊れないように注意して肉眼で見える気泡をなくし細かい部分は鉄ローラーを使用して、気泡がなく、表面が平坦に作業することが適切である。
【0037】
2.バイオフラック構造枠
本発明の構造枠は、トラック水槽2段複層構造の形態で水槽構造の間隔は、1、2層になっており、1階の作業空間の確保のために柱の間隔を3M以上維持する。バイオフラック構造枠はsus304で材質で行い、5,000Lx1,500Wx3,200Hmmサイズが適切で、1階の管理空間を確保するための干渉部分を最大限に減らすことが適切である。
【0038】
前記水槽枠の製作過程は、ステンレス鋼を曲げ屈曲加工、プレス加工、切断および切削加工、単位パネル成形加工の過程で行う。前記の製作段階過程中溶接部位は、溶接後susスプレーなどを利用して、腐食を防止し、ステンレス鋼の材料保管、加工、運搬中に傷や摩擦傷を出さないようにする。
【0039】
2.貯水槽
貯水槽は、バイオフラック水槽などで発生したスラッジなどを貯水槽に移送し、空気と酸素を供給して生物学的にスラッジを活性化し、濾過して再使用するための沈殿槽としての水中ポンプを設置して、必要時に水槽に供給するため、カップリングを設置して水槽に供給できる構造となる。
【0040】
貯水槽の内部には、バイオフィルターを通過した濾過水がオーバーフロアして濾過できるように濾過材支持台と濾過材を設置する。低低位の水位が付着された水中ポンプを設置して、吐出口にカップリングを設置して濾過された飼育水がバイオフラック水槽と接続できるように両足配管ラインにカップリングを設置する。貯水槽は飼育水の溢れ現象を防止するためにオーバーフロアとドレインを設置することが適切である。
【0041】
貯水槽の材質はPVCで形成されて2000x1000x800Hmmサイズに設置するのが望ましい。貯水槽には、濾過材が設置され、濾過材の濾過度は10MUで低密度、中密度、高密度の順に設置して、初期段階でバクテリア増殖のために環境条件を合わせるのが適切である。
【0042】
貯水槽の構造はバイオフラック水槽で発生したスラッジを貯水槽に流入することができるよう配管し、供給海水と淡水を貯水槽に供給できるようにする。貯水槽の内部に流量調節盤を設置して、バイオフィルターを設置して浮遊性固形物とスラッジを濾過できるように設置する。
【0043】
また、貯水槽のバイオフィルターには、空気を曝気できるように分散機を設置して、純粋酸素を供給して、微生物が活性化できるようにし、供給された純粋酸素を溶解できるように溶解分散機を設置することができる。
【0044】
3.自動飼料供給システム
自動飼料供給システムは、水槽上部に設置された設置台に固定され、バイオフラック水槽に必要な飼料の量を一定の時間に供給するための装備として、飼料自動供給コントローラーを含み飼育する魚類の習性を考慮して、摂餌量を決定し、パネル操作部に入力して、設定、定期的にチェックして、飼料摂餌量と未摂餌量のデータを作成し、これを自動飼料給餌機コントロールに入力して使用する。
【0045】
自動飼料供給システムの湿度が高い水槽から常に塩分に露出しながら使用するため、錆の発生が低いアクリル材質で形成することが適切であり、電子制御装置や部品は、外部に露出されないように構成する。飼料自動供給コントローラの給餌容量は3Lで給餌回数と給餌時間は、1〜99回の範囲内で任意調節が可能であり、飼料サイズも任意に調節することができる。
【0046】
前記飼料自動供給コントローラーの制御方式は、定量調節装置を回転量に調節する定量制御;タイマーによる給餌の時間と給餌回数による散布制御; DC12V制御方式でデジタル制御が可能なモーター制御;秒設定が可能な動作時間制御で行われ、約5Mのリード線にモニターシステムと接続して形成する。
【0047】
4.冷却と加温貯水槽システム
ア)冷却貯水槽システム
冷却貯水槽システムは、バイオフラックシステム水槽から供給された飼育水をアクアフォニック水槽に一定の水温で供給するためのシステムとして、チタニウム冷却機から供給された冷却水を水槽内部にパイプを設置して、一定の水温で維持した後、低低位の水中ポンプでアクアフォニックシステムに供給することを目的とする。
【0048】
貯水槽システムのチタニウム冷却機は水槽の飼育水を魚介類の最適の生態条件に合うように維持するための装置として、水温を大気の温度よりも低く維持するために設置する。具体的な実施例として冷却機はチタニウム材質で形成されて冷却能力は2400kcal、圧縮機の容量1Hp、流配口直径25mm、補充タンクは20Lで2台が設置され、電源は、単相220Vが適切である。
【0049】
冷却機はコンパクトな外観とデザイン(空冷式一体型)で行われ、ポンプ及び熱交換器を冷却機本体の内部に設置する。また、循環モーターを設置して、冷却貯水槽により海水用と淡水用貯水槽に間接熱交換をできるようにして、水温に応じて動作できるように全自動システムを設置する。前記冷却機は空冷式装置としての騒音が少なく腐食のない長所がある。空冷式装置の動作原理は空気を冷却材にして、ファンを使用して伝熱管の外面に空気を強制通風させて内部の流体を冷却させると、熱交換器を作動して循環水を冷却させる原理で働く。
【0050】
冷却機の内部に設置された熱交換器はチタニウム材質を使用するのが適切でチタニウム冷却機配管は保温する必要があり、バイパスを設置する。チタニウム冷却機の外部はABS材質で構成されて腐食性がほとんどなく、冷却速度および負荷変動に優れた利点がある。
【0051】
また、冷却機のすべての構成機器は、海水に腐食に強い素材を使用して、耐久性が必要であり、蒸発器は、海水に腐食されないSUS316Lとチタニウムチューブ施設で形成されコントロールボックスは、人体工学的に設計されてチェックおよび操作が便利に設置することが適切である。また、高圧警報、過電流、冷水不足、冷却機異常発生時の警告灯の動作で異常の有無を確認することができ、異常発生時に警報ランプなどのアラーム機能を表示する便利な機能を設置して、様々な温度変化や冷却速度と負荷変動に対応も可能である。
【0052】
本発明の冷却貯水槽は緩衝貯水槽として、バイオフラックで発生した各種の栄養分をアクアフォニックシステムに供給するために、適正水温維持を目的として設置する。冷却貯水槽はPVCの材質の1500x700x1000Hmmの大きさで設置するのが望ましい。冷却貯水槽の水槽は、淡水と海水用で分離され、各水槽には、ドレインと、オーバーフローワをそれぞれ設置することができる。水槽にはバイオフラックから供給される栄養成分などを淡水と海水貯水槽にそれぞれ供給できるようにバルブなどを配管、設置して貯水槽に空気を曝気できるように分散機が設置され、淡水と海水用水槽に供給される原給水を冷却槽に支持台を設置して接続する。
【0053】
水槽内部の底には、支持台を設置して熱交換機を設置することができる。熱交換機はエクセルパイプやチタニウムパイプで十分な冷却が行われるように設置して交換や清掃が容易なように補強台を設置することが適切である。冷却貯水槽の水中ポンプは腐食性のない材質で形成されて低水位センサーが取り付けられ、水槽内部に設置されてアクアフォニックに供給できるように接続する構造となる。
【0054】
イ)加温貯水槽システム
加温貯水槽システムはアクアフォニックシステムで発生した栄養成分などをバイオフラックシステムに供給して水槽で一定の水温を維持して供給するために加温貯水槽内に設置されたチタニウムヒーターを使用してして海水用ポンプでバイオフラックシステムに供給する原理で動作する。
【0055】
加温貯水槽システムのチタニウムヒーター発熱部は海水に腐食性のないチタニウムで形成され、直接水槽内部に触れられない。また、ヒーターと接続された電線は完全に防水できるように密封され、チタニウムヒーターに水感知センサーを取り付けて、水槽内部に低水位の場合は、自動的にセンサーが感知して自動的に電源を消すよう温度調節機と連動して、設置することが適切である。具体的な実施例として、前記チタニウムヒーターのチタニウム冷却機は、加温能力が2400Kcalであり、電力量は2KW、20Aに2台設置され温度調節は自動設定またはデジタル方式で行い、電源は単相220V、60Hzで設置することが適切である。
【0056】
加温貯水槽システムの海水用ポンプは、飼育水を1次的に濾過できるストレナ付着形で各種固形物を濾過し、固形物を観察しやすいように透明窓が付着されており、分解組み立てが簡単にリンロクする構造となる。海水用ポンプは、淡水/海水に使用できる一体型で腐食性のないプラスチックポンプで形成され、ポンプは24時間365日フル稼動されるため、並列式に配置して負荷を最小限に抑えるようにする。
【0057】
具体的な実施例として、前記海水用ポンプは最大流量16m3/hr、最大揚程17m、倍直径は50mmで形成され、動力は単相220/110V、0.5Hpに2台設置されるのが適切である。海水用ポンプはストレナ、ストレナカバー、ストレナハウジングを含む本体モーター、シールハウジング、モーターハウジングブラキット、モーターベースディフューザー、シャフトシール、インペラー、異物質を容易に分離できるリンロックエンジニアリングPPからなる。
【0058】
前記海水用ポンプのストレナとインペラを含む部分を延長せずに分解することができ、一次的な濾過のためのストレナ付着と透明なカバーが設置され逆流防止のためのチェックバルブが設置される。加温貯水槽システムの加温貯水槽は、アクアフォニックシステムで発生した栄養成分などが加温水槽に流入して一定の水温を維持した後、バイオフラックシステムに供給するため緩衝貯水槽としての材質はPVCで形成されて1500x700x1000Hmmサイズで設置されるのが適切である。
【0059】
加温貯水槽は、アクアフォニックから供給される栄養成分などを淡水と海水貯水槽でそれぞれ供給できるようにバルブなどを配管して設置する。加温貯水槽は淡水、海水用に分離され、各水槽には、ドレインとオーバーフロアと貯水槽に空気を曝気できるように分散機をそれぞれ設置する。水槽の内部には、低水位センサーを付け、腐食性のない材質で形成された海水用ポンプを設置して、バイオフラックに供給できるように連結して設置する。
【0060】
5.空気供給システムと攪拌システム
空気供給システムのブロワーはバイオフラック水槽と貯水槽などにAIRを供給するもので、使用簡単で軽量で小型のサイズで最大の性能を発揮することができ、運転および操作が簡単で、点検および保守が便利な構造でなければならない。空気の吸入、吐出過程で発生する流体力学的な熱、騒音や振動を最小限にする構造で設置されることが適切である。リングブラワーの仕様は、動力0.15KW、電源220V、60Hz、定圧0.2Kg/cm
2、風量150LPMに形式はダイヤフラム方式で有/倍直径は、16Aに設置するのが適切である。
【0061】
ブラワーのケーシング、振動部分は、2つのDIAPHPAGM(特殊合成ゴム製品)の間に支持されているRODが左右で振動される構造で、長期間の使用で耐久力が高く、電子振動による構造で機械的に摩擦している部分がなく、電力消耗が非常に少なく、高性能であるため、運転効率が非常に高い長所がある。また、ブラワーの設置時には、空気が流れる回路と振動部位に騒音を最大限に減らす構造に設計して騒音が非常に少なくするのが適切である。
【0062】
ブラワーの構造は、圧力対吐出風量は性能曲線と定格電流で連続運転が可能に設計され、配管と付属装備を含み、設置されたカバー、ケーシングなどの主要部品を容易に分解と再組み立てができ、機械的摩擦が全く無く給油をしないため、常に清潔な空気を供給できる利点がある。
【0063】
また、電子振動による構造として機械的に摩擦される部分がなく、電力消耗が非常に少なく、永久磁石に作用する電磁石を2個装着して、完全バランス、小型の振動機で強力で吐出される風量が常に均一、安定した風量を供給することができる。空気供給システムの分散機は、8X11mm形態の透明ホース、8x6区酸素分岐管、分散機で構成される。
【0064】
図2は本発明の非常酸素供給システムの概念図を示す。非常酸素供給システムは、空気供給システムが正常に動作する場合、酸素発生機の正常運転と供給状態を監視し、酸素濃度の低下、酸素の漏洩、塞がり現象のような酸素供給状態が問題になる場合には自動供給で事故を予防でき、酸素発生機で酸素量が不足しているときにも、手動バルブを開いて追加的に酸素供給をさせることができる非常酸素供給システムを設置する。
【0065】
撹拌システムは、バイオフラック水槽内で水中ポンプミキサーを設置して、バイオフラックを水中で攪拌して沈殿を防止し、流れを円滑にするためのシステムで攪拌システムの水中ポンプは、プラスチックで形成され仕様は動力300w、吐出流量は120LPMが適切である。撹拌システムの攪拌機は、インジェクタ攪拌機としての材質はABSで形成し、攪拌機の仕様は使用圧力が0.5Kg/cm
2以上、摂取量は3.6m3/ hr程度が適切である。
【0066】
6.精密循環濾過装置
バイオフラック精密循環濾過装置は、水槽から発生する飼料残留物、溶存有機物、排泄物やバイオフラックなどの水中に存在するタンパク質を吸着して外部に自動泡形態で排出させて水槽の水質を安定化させ、循環濾過システムで生物学的濾過の負荷を減しながら、生物の溶存酸素と受容密度などを増加させ、養殖環境を改善する。基本的な精密濾過した後、殺菌して再使用できる濾過システムで海水に腐食性のない材質を使用して、システム一体型で移動が容易なように運搬具を製作する。
【0067】
バイオフラック精密循環濾過装置は、移動式でUPVC/PVC材質で形成され1400x1400x2500Hmmサイズが適切で、装置の処理容量は、15m3/hr、濾過度は3mu、総動力1.5Hp有/倍口径50A、接続ピーティングは、PVCカップリングからなるのが一般的である。
【0068】
バイオフラック精密循環濾過装置のポンプは、湧水を一次的に濾過できるストレナ付着形で各種大きな固形物を濾過し、固形物を容易に観察できるように透明窓が付着されており、分解組み立てが簡単なリンロク構造で淡水/海水に使用できる一体型である。また、腐食性のないプラスチックポンプでできており、逆流防止のためのチェックバルブが含まれ、ポンプの最大流量は26m3/hr、最大揚程は27mが適切である。
【0069】
バイオフラック精密循環濾過装置のプロテインスキマーは、本発明者らによる韓国登録特許第10-0983021号を使用することができる。ただし処理流量は15m3/hr以上でなければならない。装置の構成は、ベースと本体、ベンチュリインジェクタ、bubble collection cup、spray nozzle、solenoid valve、control panelで構成される。
【0070】
前記スキマーの本体は、海水に腐食されないPVC/FRP材質で製作して圧力が3Kg/cm
2も維持できるようにし、海水中に有機物が十分に反応して凝集することができ、一定の圧力と流量が維持できるように製作される。気泡集積場(bubble collection cup)は、透明な材質で、本体と分離が容易なようにフランジ形態となり、一定の時間に定期的に集められた気泡を洗浄できるように制御装置と洗浄装置を設置する。
【0071】
ポンプは、インジェクターノズールの詰まり防止と正常な動作のため海水中に存在する各種異物を濾過できるストレナが付着されており、透明窓が付着され固形物質を除去するための分解、組み立てが容易なリンロク構造となり、ネジとボルトを使用しない一体型エンジニアリングPPポンプとして腐食や騒音がない海水専用ポンプで構成される。気泡注入機はオゾンや空気を使用時に逆流しないようにする。オゾンや空気を精密に調節できるように腐食性のない精密バルブが設置されInjectorは正確な容量のairが注入できる優れた製品として腐食性のない非金属性材料からなる。
【0072】
スキマーは、ポンプと、本体などが一体型で、常に一定の流量と水位が維持するよう調節バルブを設置して、Control panelはスキマーに関連するすべての電気的な制御装置などを調節できるようにして、海水に腐食性がなく、防水性のパネルでなければならない。
【0073】
バイオフラック精密循環濾過装置の濾過装置は、濾過器内に精密度を持ったフィルターを内部に固定して濾過する精密濾過器としてフィルター交換を容易にしたネジ式の内部に高強度のPPストレナバスケットで支持するようにした濾過装置である。ハウジング材質はPPで構成され、処理流量は10m3/ hr以上が適正である。装置の構成は、濾過器ベース、濾過器本体、圧力計、エレメントからなる。
【0074】
バイオフラック精密循環濾過装置には多重殺菌装置が設置され、多重殺菌装置は、海水中の細菌を殺菌する装置として最も殺菌力が強い光を照射して、細菌のDNAを破壊して水槽で発生する細菌藻類などの繁殖を抑制して魚類などの魚病を予防し、生物学的濾過器の安定性を維持するための流水式殺菌装置である。多重殺菌装置の最大処理流量23m3/hr以上で、流入口および吐出口の直径は50mmが適切で殺菌機を内部に入れて水を殺菌する装置としての材質は、腐食性のないプラスチックで作られており、殺菌を一定に保つことができように偏心のない構造となり、外部から自動有無を確認できるようにする。
【0075】
バイオフラック水槽殺菌と消毒処理のためのオゾン発生機は酸素を前処理として使用してオゾンを発生する機器として飼育水中の湧水を殺菌して、溶存有機物の凝集効果を増大させながら殺菌する装置として、オゾン発生量は10g/hr、オゾン濃度3〜5%吐出圧力は最大1kg/cm
2が適切である。
【0076】
オゾン発生機は、放電管材質がセラミックプレートで作られ、低効率のガラスとパイレックス(登録商標)と不安全なセラミックコーティング方式を除いた信頼性の高い高温、高圧で製作されたセラミックプレート方式である。
【0077】
適用周波数は中、高周波としてのオゾン発生機の効率を最大化するために商用周波数ではなく、中、高周波方式で放電方式は、コロナ放電方式でなければならない。空冷式の冷却方式を使用し、原料ガスは、酸素、空気供給方式の場合、窒素酸化物を形成し、オゾン発生管の急激な性能低下をもたらし、オゾン濃度を低下させるので、酸素供給方式とする。オゾンの濃度は、酸化反応がよく進行できるオゾン濃度3〜5%前後とする。
【0078】
7.バイオフラックモニタリングシステム
バイオフラックシステムの監視システムは、水質を監視するシステムでエビ養殖場の水質の物理的な変化を現場測定及び、水分析に依存し、水質をモニタリングすることができる。水質の物理的な変化を現場測定及び水質分析から遠隔監視方式に変更して、効率を向上し、急な水質の変化に対して科学的、合理的に接近できるシステムである。
【0079】
遠隔監視設備システムは、エビ養殖場に監視制御設備を構築して、水質の物理的な変化を事務室(管制室)からリアルタイムで監視することにより、アラーム機能またはSMSを通して水質事故の備えに寄与する。
遠隔監視システムは、監視機能、記録機能、データ蓄積機能、アラーム機能を持つことができる。遠隔監視システムの監視機能は、計測器と付帯設備自体に対する測定値、通信状態に対するすべてを監視することができる。もし通信不良や異常事態が発生した場合、その内容に対する指針を遅滞なく表示するようにする。
【0080】
記録機能は、データを分析して、自動または任意に報告書を作成して、Troubleに対するEvent記録を作成し、データ蓄積機能は、システム運用に必要な有用なデータを選択して、永久保存することができ、警報機能は、各センサの沸点汚染濃度監視中に異常濃度が発生した場合high-low警報が可能なようにして濃度区間は設定に応じて変わることがある。
【0081】
監視システムは、多項目水質測定装置に接続された指示計(RTMS-DL)と事務室管制コンピュータとの通信は、既存に設置されている有線通信ケーブルを使用して、リアルタイムでDATAを送信して水質を監視することができる。計測設備はエビ養殖場の水質をリアルタイムで水質管制PCにデータを送信し、遠隔監視制御できるシステムを備える。
<2> アクアフォニックス植物栽培室
【0082】
アクアフォニックス植物栽培室は植物栽培が行われるアクアフォニック栽培台と植物栽培のための環境を造成する複合環境制御システム、照度制御システム、結露防止システムで構成される。
図3は本発明のアクアフォニック植物栽培室のシステムの構成を示す。
アクアフォニックス植物栽培室は人工光を利用する多段形となり、植物栽培に適した最適な環境を提供するために、外部ケースは、クリーンパネル(EPS75T以上、鉄板の厚さ0.45T、難燃3級)で形成されるのが適切である。アクアフォニックス植物栽培室には、外部環境と隔離、高湿度運転にも問題のないコーティング剤が表面に含有して、栽培室内部に清浄無菌状態を維持でき、床と内部の連結部位は完全密閉が可能な非硬化性密封材(エポキシコーティング)3mm以上で加工し、密閉度を増加させる。
【0083】
1.栽培台
アクアフォニック栽培台は
湛液水耕(DFT)栽培台、薄膜水耕(NFT)栽培台、育苗栽培台から選択される1つ以上で構成できる。室内アクアフォニックスの構成は水耕栽培方法に応じて、
湛液耕(DFT)2set、薄膜水耕(NFT)2set、育苗栽培機1setで構成され、アクアフォニックス水耕栽培台と育苗機の光源は、植物光合成効率を高めることができる光量で製作された蛍光灯を使用する。
【0084】
湛液水耕(DFT)栽培栽培台は代植物が最適の生長条件を備えるように液栽培方式DFT(DeepFlowTechnique)を適用して栽培台のサイズは1setあたり4078x740 x 2000(H)の3段で構成する。
【0085】
養液栽培ベッドはステンレス材質の棚型で水耕栽培正式版(発泡スチロール)と互換可能でなければならない。栽培台の棚には堅固に製作して人が上がって他の作業をしてもねじれ現象や曲がり現象があってはならず、培養液の漏れがないように棚を隙間なく製作する。
【0086】
薄膜水耕(NFT)栽培栽培台は養液栽培方式のNFT(NuftientFilmTechnique)を適用して、栽培台のサイズは1setあたり4078 x 740 x 2000(H)の3段で構成する。養液栽培ベッドは、複合PVC材質の配管形でベッドとベッドの蓋が分離され、ベッド管理が容易でなければならない。
【0087】
また、水耕栽培用のポートと円形水耕栽培用スポンジが活用されるように製作する必要があり、栽培台の棚は堅固に製作して人が登り他の作業をしても、ねじれ現象や曲がり現象があって、培養液の漏れがないように棚を隙間なく製作し、栽培台の棚と柱はステインレスで製作して錆の発生を防げるように構成する。
【0088】
2.栽培台の光源
栽培台の使用光源は三波長蛍光灯を使用し、光量を高めるために高照度もリフレクターを適用する。LAMP熱荷重(HEATLOAD)により生じた温度偏差を効率的になくし光量は、光源から20cmの距離でPPFD値が150μmol/ m2/s以上を照査するように構成する。
【0089】
育苗栽培台はLAMPの熱荷重(HEATLOAD)により生じた温度偏差を効率的になくし光度は5,000LUX以上で3波長蛍光灯を使用する。栽培台のサイズは1350 x 700 x 2100で4段形で構成されるのが適切で電線と蛍光灯はKS製品を使用する。
【0090】
蛍光灯安定器(BALLAST)は省エネとLAMPの寿命延長のために電子式安定器(KS)を使用して、栽培台は調節台を設置して高低と水平調節が可能に設置し、栽培台は蛍光灯を多段制御ができるように製作する必要があり、コントローラー(照度制御)と互換できるように設置する。
【0091】
棚は堅固に製作して人が登り、他の作業をしてもねじれ現象や曲がり現象がないことが適切で、栽培台の棚と柱はステンレスで製作して錆の発生を防ぐ。培養液の漏れがないように棚を隙間なく設置して、水と液体を保管するため、一般的な鉄板ではなくステンレスで製作する。
【0092】
栽培台の蛍光灯制御機能は、培養器蛍光灯多段制御が可能でLUX調節機能(3段階制御)の時間を設定して、使用者が照度を任意に制御できる機能を内蔵する。蛍光灯のON/OFF時間の自由設定可能であり、一日の蛍光灯のON、OFF、時間を使用者が自由に設定可能である。
【0093】
照明装置は、共通的にどのようなランプを使用しても一括的な動作特性で電流波形が安定して低い波高率と安定した光出力を得ることができ、ランプの寿命を延長する必要がある。無負荷時安定器は発振を停止しPower Loss及び不良を防止する機能を持ってなければならない。異常の有無を確認する約5秒から10秒のOn/Offで事前に信号を提供し、正常結線とランプ交換時に自動的通常の点灯(AutoReset)をしなければならない。
【0094】
室内アクアフォニックスはそれぞれの植物の生育条件が異なるので品種変更時の生育環境を変化できるプログラムを設置する。すなわち、温度、湿度、光周気、清浄度を統合的に管理し、生育条件を究明できる複合環境制御システムを適用したコントロールシステムで構築する。
【0095】
栽培室は有機的な複合環境制御システムの有機的制御で、すべての空調システムの自動化が可能であり、これらのデータをモニタリングシステムで確認、及び研究データとして活用可能である。
【0096】
3.アクアフォニックス照度制御システム。
アクアフォニックスの照度制御システム(LIGHT CONTROLLER)は照度制御の時間設定は、24Hのデジタルタイマーが設備されて、20cmの距離基準150μmol/m2/sの照度を持つ。PCへの温湿度データ記録への依拠しPCとの通信が可能なコントローラが使用され、温度の高温離脱時の蛍光灯を強制OFF設定機能を有する。
【0097】
蛍光灯による継続的な温度上昇を抑制するために強制に切る機能と温度の低温離脱時の蛍光灯を強制ON設定機能:温度が下ることを防止するために蛍光灯を強制的にオンする機能を持って停電後の復電時にも自動的に照度の制御が行われるようにし、タイマーを調節することにより、昼夜を変えて運転することができる。
【0098】
アクアフォニックス植物栽培室は空気の密閉外部環境と露出がされていない密閉性が維持されている構造となって、アクアフォニックス植物栽培室内の高さは2.5Mで施工し、アクアフォニックス植物栽培室はTHK75mmEPSクリーンパネル(原頭)で施工する。
【0099】
清浄度の高い植物栽培室、陽圧を高め装備室の陽圧を下げ清浄度が高い室で、低い室で空気が押し出せる構造となり、清浄度の陽圧は、植物栽培室>装備室となる。
【0100】
4.複合環境制御コントローラ
アクアフォニックス植物栽培室の複合環境制御コントローラ(温度、湿度、照度、換気)は、植物栽培室内の環境制御機能と恒温、恒湿機コントロール、栽培台の蛍光灯コントロール機能、複合機能を含んでいる。
【0101】
環境制御機能は栽培室内で現在の温湿度表示し、栽培室内の温度、湿度範囲を設定して、最適な条件設定が可能である。また、温湿度設定範囲に離脱した場合、アラーム機能を持ち、蛍光灯による継続的な温度上昇と下降を抑制する機能で、温度高温・低温離脱時の蛍光灯を強制オン、オフ設定機能を有する。
【0102】
恒温恒湿機コントロールは、恒温恒湿機の現在動作状態を表示し、時間帯別の温湿度調節と変更設定可能:24時間の日較差を置いて植物生長実験に有利であるようにする。機器異常発生時に警報が発生可能である。ROTARY(交代)運転機能でCompressor、再熱Heater、加湿Heater各ステップ別の稼働時間を均等に分配することにより、一部分の無理な運転を防止し、時間による交番運転が可能である。
【0103】
停電復帰時順次起動機能で停電後、電源復帰時、様々な装備が同時に起動される際に発生する過負荷を防止するために、各機器ごとにSTART時間を調整できるように製作される。
【0104】
COMPRESSOR保護機能として冬または配管LINEが長い場合、最初は稼動Lowpressureの頻繁な動作でCompressorの焼損を防止できるように製作され、Compressor異常時自動切替機能:Compressor運転中に異常発生時、他のCompressorで自動切替されて運転される。
【0105】
また、運転/停止機能が設置され、運転/停止状態記憶機能とは、MICOMが運転または停止状態を記憶しているので、停電になり復帰時停電になる前の状態に自動復帰して、自動RESET機能にNOISE、SURGE電圧、落雷、電圧Drop(入力電圧98V以下)などによりMICOM内のCPUが動作を止まったり、異常な動作をしたときに自動的にMICOMがRESETされる機能である。
【0106】
PID機能(PWM出力):冷房、暖房、加湿、除湿などの制御を、現在の温度値を設定温度の大小に応じて、一定周期での割合を変えて連続的に負荷電力を付与することにより、常に一定の室内、温、湿度を維持することができる。
【0107】
ダクトは亜鉛鉄板で形成されることが一般的で角型ダクトは、低速ダクトにすることが適切である。植物の栽培室の生育条件に、温度、湿度、清浄度(CLASS)を維持できるように恒温恒湿機上部のダクト配管が天井に接続されてディフューザーを通して室内に気流が供給されるよう製作して空気の気密性を最大限に具現するために、エアタイトダンパーを施工する。
【0108】
結露防止システムは植物の栽培、育苗、純化などの生育実験を目的とするシステムとして、温度と湿度を常に一定に維持する。結露防止システムは、HOT GASBYPASS方式を使用して、温度と湿度の偏差を最小化し、温度±0.2℃、湿度±5%の偏差内で運転されるシステムである。既存の恒温恒湿方式を脱皮して外部に捨てられる廃熱を回収して再活用することにより、エネルギー消費量の減少効果と冷媒GASをBY-PASSして圧縮気状態を理想的に作り機器の寿命を延長させる機能を備える。
【0109】
温度と湿度と照度の調節は複合環境制御コントローラで行いPID制御を通して作物が必要とする最適、最高の環境を提供する。室温補償と補正はELETRIC-HEATER(電気ヒーター)でせずに、理論冷凍サイクルでCOMPRESSOR(圧縮気)吐出ガス(過熱蒸気)を利用してEVAPORATOR(蒸発器)で直接噴射(HOT-GASBY-PASS)して栽培室の空気の質(IAQ:IndoorAirQuality)を向上させ、温度、湿度、光、気流に敏感な植物体が外部の気象条件に関係なく、常に一定の生育環境を造成する。
【0110】
<3> アクアフォニックス植物栽培システム
アクアフォニックス植物栽培システムは、養殖生物の飼育水を利用して、食用または観賞用植物を栽培すると同時に、飼育水を濾過または浄化して、養殖生物の飼育水として再使用する循環濾過式アクアフォニックスシステムで、栽培植物を安着させ、飼育水を疎通させて水耕栽培できる栽培槽(100)の下部に栽培槽錘(120)が形成されて栽培槽を貫通する水平軸を中心に回転可能なように構成される。
【0111】
図4は本発明に係る栽培盆と栽培槽の構成を示す分解斜視図である。栽培盆(140)を充
填材(150)で充
填後、栽培植物(500)や植物種苗、種を植栽する。このとき、充
填材(150)は一般的に水耕栽培の使用される暗面、ココフィート、パーライトなどの人工土壌や、スポンジまたは発泡スチロールを使用することができ、人工土壌の場合、栽培植物の根を支持させるのに容易で栽培する飼育水の固形分を、一部濾過することができる。栽培盆(140)は栽培水が栽培植物に十分に到達できるよう透過性が良い網地などの材質で作られる。栽培植物(500)または植物種苗、種が植栽された栽培盆は栽培盆(140)が上段でかかるように栽培盆挿入孔(170)が一つ以上形成された栽培棚(100a)に安着される。
【0112】
栽培棚(100a)の両側面には、再排水管(210)が挿入できる栽培水管挿入孔(170)が形成されており飼育水管(200)で分枝した栽培水管(210)を通して飼育水が栽培槽(100)で栽培水を供給する。また、栽培盆挿入孔(170)が形成された栽培棚(100a)の下部面の両端には、根収容管(110)を栽培棚の下段に締結できる根収容管締結部(130)が形成されて栽培しようとする植物の種類と栽培条件に合った根収容管を選択して、組み立てでき、栽培中必要な場合根収容管を分離して、内底面のスラッジを除去するにも容易である。
【0113】
栽培棚(110a)栽培水管挿入孔(160)と向き合う根収容管の両側面の位置に栽培水管挿入孔(160)が形成されている。このため、組み立てた栽培槽(100)に栽培水管(210)が栽培棚(100a)と根収容管(110)を貫通して挿入されて根収容管で栽培水を灌水する。また、必要に応じて栽培水管の接続ボール(160)の端と根収容管の端にシリコンやゴム枠などを装着して栽培水が漏水することを防止する(未図示)。
【0114】
図5は、栽培槽(100)が飼育水管(220)から分枝された栽培水管(210)に接続されたとき、接続軸を中心に栽培槽が回転可能な状態を示す栽培槽斜視図である。栽培水管(210)が栽培水管を挿入ボール(160)に接続された時の栽培水管は、栽培槽を支持する軸として作用し、この軸に沿って栽培槽前後で回転移動が可能で、栽培棚(100a)の両側面下段に栽培槽錘(120)が形成され栽培槽を養殖場の環境や構造に沿って配置する際に栽培植物が常に上部に位置できるようになる。栽培槽錘(120)は、金属や高密度プラスチックなどを使用することができ、栽培植物を植栽栽培盆(140)が挿入され、栽培水管(210)を通して根収容管(110)で栽培水が灌水されるときにも栽培槽の方向を掴むことができる重量になるように構成する。前記のように栽培槽が中央水平軸を中心に前後で回転が可能にすることで、栽培槽配列軸(200)に沿って、複数の接続された栽培槽を養殖場の環境や構造に応じて垂直型、水平、階段型に配置するのに容易である。
【0115】
図6は本発明による養殖用水槽、栽培槽およびポンプの接続構造を示した分解斜視図である。養殖水槽(400)からポンプ(300)の入水管(310)に引き上げられた飼育水は飼育水管(200)に供給され、飼育水管(200)から分枝された栽培水管(210)を通して栽培槽(100)に灌水される。前記の養殖水槽(400)は、屋内または屋外に設置された魚介類などの水槽が使用可能であり、本発明の実施例ではバイオフラック養殖用水槽を利用した。養殖水槽(400)内の飼育水の循環を円滑にして、水槽底部にスラッジがたまることを防止し、飼育水内に含まれている有機体の分解と濾過を促進させるためにポンプ(300)の入水管(310)は、水槽内底部に及ぶようにして出水管(320)は水槽上部から飼育水を落下させ、泡沫を起こすようにすることが望ましい。
【0116】
前記飼育水管(200)の外部は浮力材(220)で囲まれ、
図8のように、栽培槽全体が水面上に浮遊することができる。前記の発明のようにアクアフォニックスシステムは、秋、冬の間飼育水の水温を調節することができ自然環境と地理的立地条件に制限されず、年中安定した有機農水産物を供給することができる。飼育水を加温する場合、栽培植物の栽培水が一緒に加温される効果があり、養殖生物の飼育水が栽培水として利用する場合、保温を強化することで、エネルギー効率を高めることができる。
【0117】
飼育水管(200)に供給され、残った飼育水は飼育水管(200)に接続された接続管(230)を通して出水管(320)に出水されながら飼育水の圧力を調整することができる。このとき、接続管(230)は支持フレームの役割をし、ポンプ(300)の性能により、接続管(230)の表裏面を塞ぎ飼育水が流れず支持の役割だけをさせることができる。
【0118】
図7は本発明に従う垂直型アクアポニックス植物栽培システムを表す斜視図である。栽培槽(100)は、栽培槽外部に形成された栽培槽配列軸に沿って複数接続することができ、本発明の実施例では、飼育水管(200)が栽培槽配列軸の役割をする。栽培槽配列軸を地面に垂直に立てた場合、複数の栽培槽栽培水管に接続された軸を中心に回転可能なので、複層の栽培槽を形成することになる。この時、接続管(230)、栽培槽錘(120)または根収容管(110)の下部にLEDなどの光源(250)を装着して光合成を誘導して、熱源として利用することができる。
【0119】
図8は本発明による階段型アクアポニックス植物栽培システムを示す斜視図である。養殖場の環境と構造、及び光源の配置、利用に応じて栽培槽の配列軸(200)を地面に傾斜して配置し、フレーム(520)で支持して栽培槽(100)が階段式に配列することができる。栽培槽の配列軸を傾斜して配置すると、栽培水管が栽培槽を支持する軸に作用して栽培槽が前後に回転運動して常に上部面に向けて固定することになる。これにより、限られた人工光源や自然光を利用しながらも、空間活用を容易にすることができる。
【0120】
図9は本発明による横型アクアフォニックス植物栽培システムを示す斜視図である。飼育水管(200)の外部を囲んでいる浮力材(220)により栽培槽が水面上に浮遊することができるため、養殖場内に栽培槽のための空間を別に確保する必要がなく、日陰に隠蔽されていることを好む養殖動物の場合には隠蔽所としても活用される。前記のように構造の変形が容易で多層で継続的に繋げることもでき、大規模な養殖水槽に水平に広げて水面上に浮上することで、ビルディング養殖以外にも、陸上養殖水槽、屋外湖地でも活用が可能であり、継続的に蓄積されていく硝酸性窒素を除去することでアクアフォニックス植物栽培を通過した水を再使用することができる。
【0121】
図10は本発明による根収容管を示した斜視図である。前記のように栽培槽を養殖水槽の上に浮遊させる場合、ポンプ(300)による灌水なしに栽培槽を浮遊させることができ、根収容管(110)を付加的に組み立てず栽培盆挿入後、すぐに浮遊させることができる。幼い植物など、養殖生物から栽培植物の根を保護する必要がある場合、飼育水の疎通が円滑な根収容管(110a、110b)を栽培棚に締結することができる。
【0122】
また、養殖水槽(400)内の飼育水の円滑な疎通と栽培植物による飼育水の濾過を促進させるために根収容管(110)を締結し栽培槽(100)にポンプ(300)で養殖水槽(400)内底面のスラッジが含まれている飼育水を疎通させることができる。
【0123】
図11は本発明の栽培棚を示した斜視図である。栽培植物に応じて栽培植物の根が栽培水に浸かる程度を調整する必要がある場合は、高さ別の栽培棚(100a、100b)を利用して、これを調節することができる。栽培棚bの場合、栽培棚aの場合に比べて栽培盆の挿入位置が高いが、栽培水管挿入孔の位置は同じであるため、栽培棚aに比べ栽培植物の根が栽培水に浸かる部分が少ない。また、栽培植物により、成長し、大きな根を形成する場合、根収容管の深さを異にして製作された根収容管(未図示)を締結することができる。