特許第6150529号(P6150529)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6150529着信時プレゼンス情報表示機能を有する電話端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6150529
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】着信時プレゼンス情報表示機能を有する電話端末
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20170612BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20170612BHJP
   H04M 3/58 20060101ALI20170612BHJP
【FI】
   H04M3/42 Z
   H04M1/00 S
   H04M3/58
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-7114(P2013-7114)
(22)【出願日】2013年1月18日
(65)【公開番号】特開2014-138357(P2014-138357A)
(43)【公開日】2014年7月28日
【審査請求日】2015年7月1日
【審判番号】不服2016-11160(P2016-11160/J1)
【審判請求日】2016年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(72)【発明者】
【氏名】永野 秀和
【合議体】
【審判長】 大塚 良平
【審判官】 山中 実
【審判官】 吉田 隆之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−258889(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/42, H04M 1/00, H04M 3/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレゼンス情報を表示する電話端末であって、
所定のサーバから1以上の所定の者の行き先に係るプレゼンス情報を定期的または不定期に取得するプレゼンス情報取得手段と、
前記取得した所定の者の行き先に係るプレゼンス情報と、前記所定の者が所属する所属グループと、を対応付けて蓄積するプレゼンス情報蓄積手段と、
前記プレゼンス情報蓄積手段に蓄積されている所定の者の行き先に係るプレゼンス情報を自端末に表示するプレゼンス情報表示手段と、
着信が到来した際に、当該着信が自端末を着信先とする個別着信であるか、または自端末を含む所定の所属グループ(自グループ)宛の着信であるグループ着信か、を判定する着信種別判定手段と、を有し、
着信が到来した際に、前記着信種別判定手段が当該着信は個別着信ではなくグループ着信と判定したならば、自グループに属するユーザのプレゼンス情報を前記プレゼンス情報蓄積手段から検索し、当該グループに属するユーザプレゼンス情報が存在するならば、前記プレゼンス情報表示手段は、当該ユーザの行き先に係るプレゼンス情報を抽出して自端末に表示することを特徴とする着信時プレゼンス情報表示機能を有する電話端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレゼンス情報を表示する電話端末に関し、特に電話着信時にプレゼンス情報を表示するプレゼンス情報表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
社員の行き先、戻り時間を記したプレゼンス情報を他の社員に周知する方法としてホワイトボードに直接記載する方法がある。また特許文献1に記載のように、外出先でGPS等から現在地情報取得し、社内に通知することで、社内のPC上で社員の行き先、戻り時間を記したプレゼンス情報を閲覧することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−102392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では手元にPCがない場合、あるいはPCが起動するまでの間、当該PCのユーザが他の社員の行き先、戻り時間を記したプレゼンス情報の確認ができないため、ユーザ宛の電話着信に代理応答した場合、発信者が取り次いで欲しい人がどこにいるか、確認できず、PCの起動が完了するまで発信者を待たせてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タブレットを有する据置型の電話装置において電話着信時に着信種別を判別し、その着信種別に対応した社員の行き先、戻り時間を記したプレゼンス情報を表示させ、代理応答時に発信者が取り次いで欲しい人の所在を速やかに確認できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例えば、本発明は、プレゼンス情報を表示する電話端末であって、所定のサーバから1以上の所定の者の行き先に係るプレゼンス情報を定期的または不定期に取得するプレゼンス情報取得手段と、前記取得した所定の者の行き先に係るプレゼンス情報と、前記所定の者が所属する所属グループと、を対応付けて蓄積するプレゼンス情報蓄積手段と、前記プレゼンス情報蓄積手段に蓄積されている所定の者の行き先に係るプレゼンス情報を自端末に表示するプレゼンス情報表示手段と、着信が到来した際に、当該着信が自端末を着信先とする個別着信であるか、または自端末を含む所定の所属グループ(自グループ)宛の着信であるグループ着信か、を判定する着信種別判定手段と、を有し、着信が到来した際に、前記着信種別判定手段が当該着信は個別着信ではなくグループ着信と判定したならば、自グループに属するユーザのプレゼンス情報を前記プレゼンス情報蓄積手段から検索し、当該グループに属するユーザプレゼンス情報が存在するならば、前記プレゼンス情報表示手段は、当該ユーザの行き先に係るプレゼンス情報を抽出して自端末に表示することを特徴とする。

【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電話着信時に着信種別を判別し、その着信種別に対応した社員の行き先、戻り時間を記したプレゼンス情報を表示することで、代理応答時に発信者が取り次いで欲しい人の所在を速やかに確認できるようにすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るIP電話システムの概略構成図である。
図2図2は、事業所据置型電話端末1の概略機能構成図である。
図3図3は、本実施の形態係るIP電話システムの第一の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図4図4は、本実施の形態係るIP電話システムの第二の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図5図5は、本実施の形態係るIP電話システムの第三の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図6図6は、事業所据置型電話端末1の動作を説明する為のフロー図である。
図7図7は、プレゼンス記憶部107の登録内容例を模式的に表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の一実施の形態について説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態に係るIP電話システムの概略構成図である。
【0011】
図示するように、本実施の形態に係るIP電話システムは、LAN7に接続する事業所据置電話端末1−1および事業所据置電話端末1−2(以後、事業所据置電話端末1と称する場合もある)と、プレゼンスサーバ2と、ネットワーク5に接続し、ゲートウェイ4を介してLAN7に接続する携帯電話端末3−1および携帯電話端末3−2(以後、携帯電話端末3と称する場合もある)と、外部電話機器6とから構成される。
【0012】
事業所据置電話端末1は、大型の表示パネル10を具備し、電話着信があったときに大型の表示パネル10にプレゼンスサーバ2から受信したプレゼンス情報を表示する。
【0013】
プレゼンスサーバ2は、携帯電話端末3が送信するプレゼンス情報を蓄積し、所定のユーザのプレゼンス情報の要求があった事業所据置電話端末1に対して該当するユーザのプレゼンス情報を送信する。
【0014】
携帯電話端末3は、操作者手動により、現在地、帰社時間等のプレゼンス情報の入力が可能であり、プレゼンスサーバ2に対して、ネットワーク5を介して入力されたプレゼンス情報を送信する。また、定期的または不定期にプレゼンス情報の更新を送信するようにしてもよい。
【0015】
図2は、事業所据置型電話端末1の概略機能構成図である。
【0016】
図示するように、事業所据置型電話端末1は、LANインターフェイス部101と、通信制御部102と、大型の表示パネル10を含むマンマシンインターフェイス部103と、プレゼンス要求入力部104と、プレゼンス要求部105と、プレゼンス情報受信部106と、プレゼンス情報記憶部107と、プレゼンス情報加工部108と、プレゼンス情報表示部109と、呼制御部110と、着信グループ番号登録部111と、自端末番号登録部112と、代表着信番号登録部113と、着信種別判定部114と、を備えている。
【0017】
LANインターフェイス部101は、LAN7に接続するためのインターフェイスである。
【0018】
通信制御部102は、プレゼンス情報要求部105および呼制御部110からのデータがLANインターフェイス部101に渡されるように制御し、LANインターフェイス部101からのデータがプレゼンス情報受信部106および呼制御部110に渡されるように制御する。
【0019】
マンマシンインターフェイス部103は、電話着信時に操作者に受信したプレゼンス情報を表示したり、操作者から指示や音声を受け付けたりするためのインターフェイスであり、大型の表示パネル10の表示装置、各種キー、ボタン等の入力装置、およびマイク、スピーカーハンドセットからなる音声入出力装置を備えている。
【0020】
プレゼンス情報要求入力部104は、マンマシンインターフェイス部103を介して利用者が特定ユーザの行き先に係るプレゼンス情報要求の入力を受け付ける。プレゼンス情報要求の入力を受け付けたプレゼンス情報要求入力部104は、入力されたプレゼンス情報要求をプレゼンス情報要求部105に渡す。
【0021】
プレゼンス情報要求部105は、プレゼンス情報要求入力部104から受け取ったプレゼンス情報要求を通信制御部102、LANインターフェイス部101を介してLAN7に接続されたプレゼンスサーバ2にプレゼンス情報の要求を行う。
【0022】
プレゼンス情報受信部106は、LANインターフェイス部101、通信制御部102を介してLAN7に接続されたプレゼンスサーバ2よりプレゼンス情報を受信する。受信後、受信したプレゼンス情報をプレゼンス情報記憶部107に記憶する。
【0023】
図7は、プレゼンス情報記憶部107の登録内容例を模式的に表した図である。図示するようにプレゼンス情報記憶部107には、レコード1070毎にユーザ名を登録するフィールド1071と、所属グループ名を登録するフィールド1072と、ユーザの外出先を登録するフィールド1073と、ユーザの帰宅時間を登録するフィールド1074と、ユーザの連絡先を登録するフィールド1075を有する。
【0024】
プレゼンス情報加工部108は、着信種別判定部114から個別着信やグループ着信といった着信種別情報を受け取ると、着信種別情報が代表着信である場合には、全てのプレゼンス情報をプレゼンス情報記憶部107から取りだし、取り出した情報をプレゼンス情報表示部109に渡す。着信種別情報がグループ着信である場合には、プレゼンス情報記憶部107から該当するグループに属するユーザのプレゼンス情報を取り出して、プレゼンス情報表示部109に渡す。着信種別情報が無応答転送である場合には、プレゼンス情報記憶部107から該当するユーザのプレゼンス情報を取り出してプレゼンス情報表示部109に渡す。
【0025】
プレゼンス情報表示部109は、マンマシンインターフェイス部103を介してプレゼンス情報加工部108から受け取ったプレゼンス情報を大型の表示パネル10に表示する。
【0026】
呼制御部110は電話の発着信通話に係る制御を行う。
【0027】
呼制御部110はLANインターフェイス部101、通信制御部102を介して着信を受けると、着信情報を着信種別判定部114に渡し、マンマシンインターフェイス部103を介して着信鳴動を行う。
【0028】
着信グループ番号登録部111は、マンマシンインターフェイス部103を介して自端末の所属グループ及び着信グループ番号の入力を受け付け、自端末の所属グループ及び着信グループ番号を登録する。
【0029】
自端末番号登録部112は、マンマシンインターフェイス部103を介して自端末を利用するユーザ名と、自端末電話番号の入力を受け付け、自端末電話番号を登録する。
【0030】
代表着信番号登録部113は、マンマシンインターフェイス部103を介して自端末に着信させる代表電話番号の入力を受け付け、自端末に着信させる代表電話番号を登録する。
【0031】
着信種別判定部114は、呼制御部110から着信情報を受け取ると、着信グループ番号登録部111、自端末番号登録部112、代表着信番号登録部113により登録された内容を元に当該着信種別がグループ着信、または個別着信、または代表着信、または無応答転送着信のいずれかであることを判定する。着信種別が判定すると、判定した着信種別情報をプレゼンス情報加工部108に渡す。
【0032】
図3は、本実施の形態係るIP電話システムの第一の動作例を説明するためのシーケンス図である。ここでは説明の簡略化のため、事業所据置電話端末1と、プレゼンスサーバ2と、携帯電話端末3と、ゲートウェイ4と、外部電話機器6との構成で説明する。
【0033】
また、ここでは事業所据置電話端末1には予め着信グループ番号、自端末番号、代表着信番号がそれぞれ登録されているものとする。
【0034】
事業所据置電話端末1は、利用者によりユーザAの行き先に係るプレゼンス情報要求の入力を受け付けると、ユーザAのプレゼンス情報要求をプレゼンスサーバ2に送信する(S101)。
【0035】
プレゼンスサーバ2は受け取ったプレゼンス情報要求を記憶する(S102)。
【0036】
ここで、携帯電話端末3を使用しているユーザAがプレゼンス情報記憶部107の登録内容に準じた必要情報(ここでは外出先名、戻り時間、連絡先)を入力したとする(S103)。
【0037】
携帯電話端末3は、入力された情報を外出中プレゼンス情報としてプレゼンスサーバ2に送信する(S104)。
【0038】
プレゼンスサーバ2は、携帯電話端末3を使用するユーザAから外出中のプレゼンス情報を受信すると、当該プレゼンス情報を要求した端末を特定し(S105)、受信したプレゼンス情報を事業所据置電話端末1に対して送信する(S106)。
【0039】
事業所据置電話端末1は、受信したプレゼンス情報をプレゼンス情報記憶部107に記憶する(S107)。
【0040】
ここで、外部電話機器6からゲートウェイ4を介して着信があったとする(S108,S109)。
【0041】
事業所据置電話端末1は、着信鳴動し(S110)、着信種別判定を行う(S111)。ここでは着信種別は代表着信であると特定し、記憶しているユーザAのプレゼンス情報を表示する(S112)。このときユーザA以外のユーザのプレゼンス情報も記憶しているようであれば、全てのプレゼンス情報を表示する。
【0042】
図4は、本実施の形態係るIP電話システムの第二の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0043】
また、ここでは事業所据置電話端末1には着信グループ番号登録操作、自端末番号登録操作、代表着信番号登録は行われているものとする。ここでは説明の簡略化のため、事業所据置電話端末1−1〜事業所据置電話端末1−3と、プレゼンスサーバ2と、携帯電話端末3と、ゲートウェイ4との構成で説明する。
【0044】
事業所据置電話端末1−1は、利用者によりグループXを構成するメンバーの行き先に係るプレゼンス情報要求の入力を受け付けると、グループXのプレゼンス情報要求をプレゼンスサーバ2に送信する(S201)。
【0045】
事業所据置電話端末1−2もまた、利用者によりグループXを構成するメンバーの行き先に係るプレゼンス情報要求の入力を受け付けると、グループXのプレゼンス情報要求をプレゼンスサーバ2に送信する(S202)。
【0046】
プレゼンスサーバ2は受け取ったプレゼンス情報要求を自装置内にプレゼンス情報要求を記憶する(S203)。
【0047】
ここで、携帯電話端末3を使用しているユーザAがプレゼンス情報記憶部107の登録内容に準ずる必要情報(ここでは、使用しているユーザAが属するグループ名、外出先名、戻り時間、連絡先)を入力したとする(S204)。
【0048】
携帯電話端末3は、入力された情報を外出中プレゼンス情報としてプレゼンスサーバ2に送信する(S205)。
【0049】
プレゼンスサーバ2は、携帯電話端末3を使用するユーザAから外出中のプレゼンス情報を受信すると、当該プレゼンス情報を要求した端末を特定し(S206)、受信したプレゼンス情報を事業所据置電話端末1−1,事業所据置電話端末1−2に対して送信する(S207)。
【0050】
事業所据置電話端末1−1,事業所据置電話端末1−2は、受信したプレゼンス情報をプレゼンス情報記憶部107にて更新する(S208,S209)。
【0051】
ここで、事業所据置電話端末1−3を利用する利用者がグループXに対して電話発信したとする(S210)。ゲートウェイ4は受信したグループXへの発信パケットを同一グループである事業所据置電話端末1−1,事業所据置電話端末1−2に対して中継する(S211)。
【0052】
グループX宛の電話発信を受けた事業所据置電話端末1−1,事業所据置電話端末1−2は、着信鳴動を開始し(S212,S213)、着信種別判定を行う(S214,S215)。ここでは着信種別はグループ着信であると特定し、記憶しているユーザのプレゼンス情報のうち、グループXに属しているユーザのプレゼンス情報を表示する(S216,S217)。
【0053】
図5は、本実施の形態係るIP電話システムの第三の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0054】
また、ここでは事業所据置電話端末1には着信グループ番号登録操作、自端末番号登録操作、代表着信番号登録は行われているものとする。ここでは説明の簡略化のため、事業所据置電話端末1−1〜事業所据置電話端末1−3と、プレゼンスサーバ2と、ゲートウェイ4との構成で説明する。
【0055】
事業所据置電話端末1−2は、ゲートウェイ4を介して事業所据置電話端末1−3に対して電話発信(INVITE)を行ったとする(S301、S302)。
【0056】
事業所据置電話端末1−3は、着信鳴動し(S303)、着信識別判定を行う(S304)。ここでは自端末宛であるため、プレゼンス情報の表示は行わない(S305)。
【0057】
ここでゲートウェイ4において電話応答(200 OK受信)のタイムアウトとなったとする(S306)。このとき、事前に無応答転送が設定済みである場合(S307)、当該転送先に対して無応答転送を実施する(S308,S309)。ここでの転送先は事業所据置電話端末1−1とする。
【0058】
事業所据置電話端末1−3は着信鳴動を停止し(S310)、事業所据置電話端末1−1は着信鳴動を開始する(S311)。
【0059】
事業所据置電話端末1−1は、着信種別判定を行い(S312) 、無応答転送による着信であることを認識すると、プレゼンス情報を表示する(S313)。
【0060】
図6は、事業所据置型電話端末1動作を説明する為のフロー図である。
【0061】
本フロー図は、事業所据置電話端末1に対して電源が投入されたところから開始する。
【0062】
まず、事業所据置電話端末1の利用者によってプレゼンス要求入力操作が行われたか否かを判定する(S401)。プレゼンス情報要求入力操作が行われた場合(S401:YES)、プレゼンス情報要求をプレゼンスサーバに対して送信する(S402)。
【0063】
一方で、プレゼンス情報を受信したか否かを判定する(S403)。プレゼンス情報を受信した場合(S403:YES)、プレゼンス情報を記憶または更新する(S404)。
【0064】
電話着信があると(S405:YES)、着信種別を判定し、自端末への個別着信であるか否かを特定する(S406)。個別着信であると判定した場合(S406:YES)、プレゼンス情報を表示することなく、終話処理が行われる迄待つ(S407)。終話処理が実施される(S407:YES)と、ステップ401に戻り処理を続ける
着信種別がグループ着信である場合(S408:YES)、自グループに合致するユーザのプレゼンス情報が記憶されているか否かを判定する(S409)。
【0065】
自グループに合致するユーザのプレゼンス情報が記憶されている場合(S409:YES)、自グループに合致するユーザのプレゼンス情報を表示し(S410)、終話処理が行われる迄待つ(S411)。終話処理が実施される(S411:YES)と、ステップ401に戻り処理を続ける。
【0066】
自グループに合致するユーザのプレゼンス情報が記憶されていない場合(S410:NO)、プレゼンス情報を表示することなく、終話処理が行われる迄待つ(S411)。終話処理が実施される(S411:YES)と、ステップ401に戻り処理を続ける。
【0067】
着信種別が代表着信である場合(S412:YES)、記憶している全てのユーザのプレゼンス情報を表示し(S413)、終話処理が行われる迄待つ(S411)。終話処理が実施される(S411:YES)と、ステップ401に戻り処理を続ける。
【0068】
着信種別が無応答転送によるものである場合(S415:YES)、無応答転送元のユーザのプレゼンス情報が記憶されているか否かを判定する(S416)。無応答転送元のユーザのプレゼンス情報がある場合(S416:YES)、無応答転送元のユーザのプレゼンス情報を表示し(S417)、終話処理が行われる迄待つ(S418)。終話処理が実施される(S418:YES)と、ステップ401に戻り処理を続ける。無応答転送元のユーザのプレゼンス情報が記憶されていない場合(S416:NO)、プレゼンス情報を表示することなく、終話処理が行われる迄待つ(S411)。終話処理が実施される(S411:YES)と、ステップ401に戻り処理を続ける。
【0069】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0070】
本実施の形態において、事業所据置型電話端末1は、ゲートウェイ4を介して電話着信を受けた場合に、この電話着信種別に対応したユーザのプレゼンス情報を表示する。具体的には、着信種別判定部114は、呼制御部110から着信情報を受け取ると、着信グループ番号登録部111、自端末番号登録部112、代表着信番号登録部113により登録された内容を元に当該着信種別がグループ着信、または個別着信、または代表着信のいずれかであることを判定し、プレゼンス情報加工部108において、着信種別に応じたプレゼンス情報を作成し、プレゼンス情報表示部109に渡す。プレゼンス情報表示部109は、マンマシンインターフェイス部103を介してプレゼンス情報加工部108から受け取ったプレゼンス情報を大型の表示パネル10に表示する。
【0071】
従って、本実施の形態によれば、タブレットを有する据置型の電話装置において電話着信時に着信種別を判別し、その着信種別に対応した社員の行き先、戻り時間を記したプレゼンス情報を表示させ、代理応答時に発信者が取り次いで欲しい人の所在を速やかに確認できる。
【0072】
本実施の形態において、事業所据置型電話端末1は、ゲートウェイ4を介して電話着信を受けた場合に、当該着信種別が無応答転送の着信であると判定すると、本来着信を受けたユーザのプレゼンス情報を表示する。具体的には、着信種別判定部114は、呼制御部110から着信情報を受け取ると、自端末番号登録部112により登録された内容を元に他ユーザに対する着信情報であることを特定し、プレゼンス情報加工部108において、当該ユーザのプレゼンス情報を作成し、プレゼンス情報表示部109に渡す。プレゼンス情報表示部109は、マンマシンインターフェイス部103を介してプレゼンス情報加工部108から受け取ったプレゼンス情報を大型の表示パネル10に表示する。
【0073】
したがって、本実施の形態によればタブレットを有する据置型の電話装置において電話着信時に無応答転送の着信であることを判別し、その着信種別に対応した社員の行き先、戻り時間を記したプレゼンス情報を表示させ、代理応答時に発信者が取り次いで欲しい人の所在を速やかに確認できる。
【0074】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定される者ではなく。その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0075】
例えば、上記の実施の形態では、電話着信時に着信種別に応じてプレゼンス情報を表示する場合を例に取り説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。待機時に、プレゼンス情報表示部109において、記憶している全てのユーザのプレゼンス情報を、マンマシンインターフェイス部103を介して大型の表示パネル10に表示させ、電話着信時に着信種別に応じて該当するユーザのプレゼンス情報を強調表示させても良い。
【0076】
また、上記の実施の形態において、図2に示す事業所据置型電話端末1の機能構成はASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、およびモデム、NIC(Network Interface Card)等の通信インターフェイスを備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現されるものでもよい。
【符号の説明】
【0077】
1、1−1、1−2、:事業所据置電話端末、2:プレゼンスサーバ、3、3−1、3−2:携帯電話端末、4:ゲートウェイ、5:ネットワーク、6:外部電話機器、7:LAN、10:表示パネル、101:LANインターフェイス部、102:通信制御部、103:マンマシンインターフェイス部、104:プレゼンス情報要求入力部、105:プレゼンス情報要求部、106:プレゼンス情報受信部、107:プレゼンス情報記憶部、108:プレゼンス情報加工部、109:プレゼンス情報表示部、110:呼制御部、111:着信グループ番号登録部、112:自端末番号登録部、113:代表着信番号登録部、114:着信種別判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7