特許第6150619号(P6150619)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6150619
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】デュアルレーザヘッド
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/08 20140101AFI20170612BHJP
   B23K 26/382 20140101ALI20170612BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20170612BHJP
   B23K 26/36 20140101ALI20170612BHJP
【FI】
   B23K26/08 H
   B23K26/382
   B23K26/00 N
   B23K26/00 P
   B23K26/36
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-115533(P2013-115533)
(22)【出願日】2013年5月31日
(65)【公開番号】特開2013-248669(P2013-248669A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2016年2月8日
(31)【優先権主張番号】12170208.8
(32)【優先日】2012年5月31日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513137880
【氏名又は名称】アジ シャルミール ニュー テクノロジーズ ソシエテ・アノニム
【氏名又は名称原語表記】Agie Charmilles New Technologies SA
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ディノ カタルド パガネッリ
【審査官】 竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−55477(JP,A)
【文献】 特開2007−190587(JP,A)
【文献】 特開2013−180295(JP,A)
【文献】 特開2012−170956(JP,A)
【文献】 特開2001−147399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00 − 26/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザビームを放射するための可動のレーザヘッド(4)を有する、レーザ切削によって被加工物を機械加工するためのレーザ工作機械において、
前記レーザヘッド(4)のハウジングの中には、2つ以上のレーザ源(8)が組み込まれており、
各レーザ源は、異なる種類のレーザビームを放射し、
前記レーザヘッド(4)の中に組み込まれた前記2つ以上のレーザ源(8)は、前記被加工物の機械加工のためにいずれか1つのみが選択的に動作
前記レーザヘッド(4)は1つのガルバノメータ(2)を有し、前記ガルバノメータ(2)を介して、2つのレーザ源(8)の前記レーザビームが、機械加工すべき前記被加工物へと方向付けられ
前記レーザヘッド(4)は、カメラ(9)を有し、前記カメラ(9)は、画像撮影のために前記レーザヘッドに設置された前記ガルバノメータ(2)を使用する
ことを特徴とするレーザ工作機械。
【請求項2】
第1レーザ源によって放射される第1の種類のレーザビームは、穴あけ作業のために適しており、
第2レーザ源によって放射される第2の種類のレーザビームは、前記被加工物上での彫刻作業のために適している、
ことを特徴とする請求項1記載のレーザ工作機械。
【請求項3】
第1の種類のレーザビームを形成する第1レーザ源は、20msのシングルパルスの持続時間に、1000Hzから持続波(CW)までの範囲にある周波数で、1500Wの強度のレーザパルスを放射する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ工作機械。
【請求項4】
第2の種類のレーザビームを形成する第2レーザ源は、20Wから最大で250Wまでの強度のレーザパルスを放射する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のレーザ工作機械。
【請求項5】
前記第2の種類のレーザビームを形成する第2レーザ源は50Wの強度のレーザパルスを放射する、
ことを特徴とする請求項4記載のレーザ工作機械。
【請求項6】
前記第2の種類のレーザビームを形成する第2レーザ源は100Wの強度のレーザパルスを放射する、
ことを特徴とする請求項4記載のレーザ工作機械。
【請求項7】
前記第1の種類のレーザビームは、前記被加工物の彫刻後の処理、マイクロ穴あけ、マイクロ溶接、マイクロ切断、又は、局所的な硬化用の熱処理のために使用される、
ことを特徴とする請求項3記載のレーザ工作機械。
【請求項8】
前記カメラはサーマルカメラである、
ことを特徴とする請求項記載のレーザ工作機械。
【請求項9】
前記レーザヘッドは、ダイオード又はフォトセンサを有し、
前記ダイオード又はフォトセンサは、信号受信のため、及び、前記被加工物の表面によって反射された前記レーザビームの強度を測定することによって前記レーザ源の出力を評価するために前記レーザヘッド内に設置されたガルバノメータを使用する、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載のレーザ工作機械。
【請求項10】
前記レーザ工作機械は、前記レーザ工作機械の内部に位置する作業エリア全体の画像を撮影するために、プロセス監視カメラを有する、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載のレーザ工作機械。
【請求項11】
前記プロセス監視カメラは、IPカメラの形態のプロセス監視カメラである、
ことを特徴とする請求項10記載のレーザ工作機械。
【請求項12】
前記レーザ工作機械は、5軸のレーザ工作機械である、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載のレーザ工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の、レーザ切削によって被加工物を機械加工するためのレーザ工作機械及びレーザヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザ切削によって被加工物を機械加工するためのレーザ工作機械は、一般的に公知である。例えば欧州特許公開公報第2301706号は、このような装置に関して考えられる技術構成を記載している。
【0003】
このような、レーザ切削によって被加工物を機械加工するための公知のレーザ工作機械に関して考えられる配置構成を図1に示す。図示した工作機械のレーザヘッド1は、5つの機械軸と共に動作し、レーザ焦点の位置決めと、工作機械の内部に配置される3次元の固形の被加工物(図示せず)の表面に放射されるレーザビームの方向付けとを可能にする。例えば被加工物ホルダや、図1に示すような3つの軸(デカルトのX,Y,Z系)で線形に可動するレーザヘッド等のような、いくつかの機械構成が考えられる。好ましくは、高い正確性とフレキシビリティを可能にするために、被加工物ホルダ又はレーザヘッドはさらに、2つの回転軸上にて高精度で回転することができる。
【0004】
ますます大型化する被加工物に対して、レーザ機械加工プロセスを使用したいという要望が増加している(例えば、車及びトラックのダッシュボード又はバンパーを製造するためのモールドを製造するため)。これにより、寸法の大きな新しいレーザ工作機械を設計する必要性が生じる。
【0005】
また今日では、航空機産業において、タービンを穴あけするという用途とともに、渦を最適化するために排気孔に彫刻したいという要望も存在する。これらの用途のためには、まず穴あけ用レーザヘッドの下で穴あけを実施し、その後に適切な彫刻用レーザヘッドの下でレーザ彫刻を実施する必要がある。要求される機械特性が著しく異なるため、同じ1つのレーザヘッドを用いて両方の機械加工ステップを達成することは不可能である。従前では、レーザ穴あけと後続のレーザ彫刻は、常に別々のレーザ工作機械において実施されてきた。すなわち被加工物を、まず穴あけ用レーザヘッドの下に移動させた後、次の工作機械の彫刻用レーザヘッドの下に移動させていたのである。
【0006】
上記の実施方法は、比較的小型の被加工物に対しては可能である。というのは、比較的小型の被加工物は、例えば予めクランプ装置に取り付けて機械から機械へと移動させるのが容易だからである。しかしながら比較的大型、嵩高、かつ重量のある被加工物に対しては、上記の実施方法は困難であり、さらには、機械加工すべき被加工物の寸法という点から調整不良のリスクが増加するせいで、製造精度にネガティブな影響を及ぼし得る。この他に、製造のために2つのレーザ工作機械が必要となり、それによって製造ラインに必要な投資が増加し、もちろん製造コストも増加してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許公開公報第2301706号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の課題は、上記の問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の課題は、請求項1の特徴部分に記載の可動のレーザヘッドを有する、レーザ切削によって被加工物を機械加工するためのレーザ工作機械を提供することによって解決される。
【0010】
本発明の構成によれば、可動のレーザヘッドのハウジングの中に、別々の専用の種類のレーザビームを放射する2つのレーザ源が組み込まれている。これら2つのレーザビームは、好ましくは同一の入力光学軸を有する(同一線上)。使用されるガルバノメータモジュールは、2つのサーボモータによって回転する2つのミラーを含む(ガルバノメータ)。ガルバノメータは、レーザビームを非常に高速に2つの方向に移動させることができる。これによって、使用されているFθレンズに比例した被加工物上の表面をカバーすることができる。本発明のデュアルレーザヘッドにより、単一の1つの5軸レーザ工作機械において、上述した穴あけと彫刻の2つの機械加工ステップを組み合わせることが可能となる。
【0011】
本発明のデュアルレーザヘッドによれば、嵩高の被加工物でさえも、レーザ工作機械にたった一度だけクランプ及び位置付けすれば良くなる。可動のデュアルレーザヘッドは、ただ被加工物の周りで移動し、クランプされた嵩高の被加工物を移動させる又は再配置する必要なく、所要の機械加工ステップを達成する。
【0012】
本発明によるレーザ機械加工は、レーザビーム乃至レーザスポットを被加工物の表面上で移動させるために、ただ1つのガルバノヘッドを使用するだけで良い。これによって、サーキュラートレパニング又はスパイラルトレパニングにおいて、パーカッション穴あけを実施することができる。パーカッション穴あけの場合、このデュアルレーザヘッドによって、ほぼゼロに至る非常に小さな直径でビームを回転させることができ、これによって形成される孔のエッジ及び形状は向上する。
【0013】
5軸レーザ工作機械は、好ましくはガントリー型で構成され、3つの直線軸に加えて2つの回転軸上で可動するレーザヘッドを備える。
【0014】
航空産業の他に、デュアルレーザヘッドのための他の用途として、例えばガラス、タイヤ用のモールド、熱成形用のモールド等の穴あけ及び彫刻のような用途も考えられる。
【0015】
同一の1つの光学軸上で稼働するマルチソースのレーザ工作機械が求められているので、異なる用途に対して光学系又はノズルを自動的に調整できるようにする必要がある。
【0016】
本発明による可動のレーザヘッドの構成により、特に以下の利点が提供される:
・5軸上で可動するデュアルレーザヘッドにより、レーザ工作機械の高精度の位置付けが可能となる。なぜならこのようなデュアルレーザヘッドは、被加工物をテーブル上に固定させたまま、該被加工物の周りで回転する作業ヘッドであるからである。被加工物の方を移動させた場合には、嵩高の被加工物の重さ及び寸法を考慮すると、精度は必然的に低くなってしまうことであろう。本発明によれば、重くて大型の被加工物(例えば18000kgで4000×3000×1500mmの寸法のモールド)の機械加工が可能となる。
・フレキシビリティがより高くなる。なぜなら本発明のデュアルレーザヘッドは、用途に応じて一方のレーザ源を使用するか、他方のレーザ源を使用するかの選択肢を提供するからである。しかしながらこれら2つのレーザは、決して同時に稼働することはできない。
・さらに、オプションのカメラにより、場合によっては赤外線/可視のビームスプリッタを介して、工作機械の内部の作業エリアを観察する可能性が提供される。オプションのカメラは、工作機械のドアを閉鎖したままにすることにより、較正及び評価のタスクを実施する可能性も提供する。LCDシャッターにより、レーザショットと画像ディスプレイとの同期や、プラズマ損傷の分析などが可能となる。局所的な熱処理のためにレーザを使用する場合には、サーマルカメラを設けることも可能である、又は、レーザに戻ってくる反射レーザ出力を評価するためにダイオードセンサを設けることも可能である。
・さらに、全てのレーザ光学エレメント、カメラ、及び、光学系コンポーネントは、ガルバノヘッドと同時に精確に移動し、これらはレーザヘッドの同一の1つの剛性ハウジングの中に取り付けられている。従って、これら全てのエレメントの間において、位置合わせ不良は起こりえない。
・所要のケーブルは、回転モータの軸の内部に通線されている。擦れや捻れを阻止するために、ガイドによって、ケーブルをローター内の中立軸にセンタリングし直すことができる。機械加工の不正確性を引き起こし得る軸上の寄生トルクも阻止される。
・デュアルレーザヘッドの周りに吸い取りノズルを配置することができ、煙塵を収集して、真空掃除機によって排出することができる。
・好ましくは、照明が装備されたプロセス監視カメラ(IPカメラ)も設けられ、工作機械が適切に機能しているか否かを監視する(例えばインターネットを経由した遠隔操作)。
・オプションとして、ヘッドの側方に配置されたカメラによって、被加工物のポイントにおける工作機械の較正及び位置付けを精確に実施することができる。
・オプションとして、格納式3Dタッチプローブにより、被加工物を3Dで精確に位置付けすることができる。
・さらには、オプションとして設けられるフォトセンサにより、使用されているレーザ源の出力リターンを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】レーザ切削によって被加工物を機械加工するための公知のレーザ工作機械に関して考えられる配置構成を示す図である。
図2】本発明によるレーザ工作機械を示す図である。
図3】本発明のデュアルレーザヘッドの考えられる構成を図示している。
図4】本発明のデュアルレーザヘッドの考えられる実施例を示す側面図である。
図5】本発明のデュアルレーザヘッドの考えられる実施例を示す側面図である。
図6】本発明のデュアルレーザヘッドの考えられる実施例を示す側面図である。
【実施例】
【0018】
図2図3には本発明によるレーザ工作機械が示されている。
【0019】
図2は、本発明による可動のレーザヘッドが装備された5軸ガントリー型レーザ工作機械の1つの実施例を示す。図示されているデュアルレーザヘッド4は、3つの直線軸X,Y,Z上、及び、2つの回転軸A,B上で移動することができる。被加工物(見えない)は、レーザ工作機械の内部にあるテーブル乃至被加工物ホルダ7の上でクランプすることができる。図示されているレーザ工作機械は、レーザヘッドの周囲の煙塵を収集するための組み込み式の真空掃除機3と、Z軸上に組み込まれたスイッチボックスとを有する。工作機械は、嵩高の被加工物を積載するための開口部を有し、この開口部は、例えばスライドドアによって閉じることができる。さらに工作機械の底部には、煙塵吸い取りフード6を設けることができる。テーブル乃至被加工物ホルダ7は、例えばネジ孔マトリクスを備えており、被加工物を固定するために使用される。ホルダ7は、例えば地面の上に直接配置することができる。好ましくは、工作機械の全ての軸上にリニア及びロータリー・アブソリュート・エンコーダが設けられており、このエンコーダにより、電源停止後に起点を再設定する必要性が省略される。
【0020】
図3は、本発明のデュアルレーザヘッド4の考えられる構成を図示している。A軸は、Y軸に対して平行な水平軸を中心にして回転する。B軸は、Z軸と同心である。各軸は、好ましくは"ダイレクトドライブ方式"のサーボモータによって制御される。デュアルヘッドは、1つのコンパクトブロックの中に組み込まれた多数の機能を含む。デュアルヘッドは、複数のコンポーネント及びエネルギ伝達システム(機械式、光学式、電子式、又は、圧縮空気式)と共に、小さい設置面積でパッキングされている。全ての光学系及びガルバノヘッド2は、光学系の長期寿命を保証するために、好ましくは"ホワイトゾーン"と呼ばれる与圧された区画の中に配置されている。レーザ及び電気的なコンポーネントは、塵から保護されたいわゆる"グレーゾーン"の中に配置されている。デュアルレーザヘッド4のハウジングの中には、2つの別個のレーザ源8が組み込まれており、各レーザ源は、異なる種類のレーザビームを放射する。第1レーザ源によって放射される第1の種類のレーザビームは、穴あけ作業のために適している。第2レーザ源によって放射される第2の種類のレーザビームは、被加工物上での彫刻作業のために適している。デュアルレーザヘッドに取り付けられたこれら2つのレーザ源は、同時に稼働することはできない。本発明の別の実施形態においては、3つ以上のレーザ源を有するレーザヘッドを構成することも考えられる。
【0021】
図4,5,6は、本発明のデュアルレーザヘッドの考えられる実施例を示す側面図である。2つの異なるレーザ源8と、カメラ9と、ガルバノメータ2とが見て取れる。上側のレーザ源8は、彫刻用レーザである。図4においてはさらに、この上側のレーザ源からガルバノヘッド2の入力部へのレーザビームの経路が見て取れる。図5においては、下側の第2レーザ源8が稼働している。この第2レーザ源は、別のいくつかの目的のために使用され、特に、被加工物の穴あけ、溶接、切断、又は、彫刻後の処理(例えば熱処理)のために使用される。図6においては、カメラ9が作動しており、このカメラ9は、画像撮影のためにレーザヘッドに設置されたガルバノメータ2を使用する。カメラ9は、いくつかの目的のために使用することができる。例えば、既存の孔の周囲における彫刻のセンタリング、又は、溝の中心(例えばガラスモールドのベント)における彫刻のセンタリングといったような、位置の再設定のために使用することができる。あるいはこのカメラ9を、レーザビームの戻りを分析するために使用することができる(それぞれカメラと組み合わせて、赤外線/可視の分離光学系を用いて、又は、その代わりにダイオードを用いて)。さらなる用途には、三角測量された2つのレーザビームの位置を分析することによる、Z軸上での自動的な再設定が考えられる。
【0022】
第1の種類のレーザビームを形成する第1レーザ源は、20msのシングルパルスの持続時間に、1000Hzから持続波(CW)までの周波数で、1500Wの強度のレーザパルスを放射し、デュアルレーザヘッドの被加工物の穴あけ作業、彫刻後の処理、マイクロ穴あけ、マイクロ溶接、マイクロ切断、又は、局所的な硬化用の熱処理のために使用される。
【0023】
第2の種類のレーザビームを形成する第2レーザ源は、20Wから最大で250Wまでの強度のレーザパルス、好ましくは50W又は100Wのレーザパルスを形成する。このレーザ源は、彫刻作業のために使用される。
【0024】
他のファイバーレーザ源を、切断、溶接、熱処理のために1000Wから2000Wで使用することができる。
【0025】
もちろん、工作機械は、被加工物のフライス削り又は彫刻の目的のためだけに使用することができる。
【0026】
レーザヘッドは、1つのガルバノメータを含み、このガルバノメータを介して、2つのレーザ源のレーザビームが、機械加工すべき被加工物へと方向付けられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6