(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した特許文献1に記載の従来技術では、タッチパネルの表示内容を見ながらタッチパネルを操作しなければならないので、使い勝手が悪い。特にタッチパネルの表示内容が変わった場合には、ユーザはその都度、タッチパネルの表示内容を視認する必要がある。
【0006】
また、非特許文献1に記載の従来技術では、ユーザはタッチパネルを操作することにより、表示装置の表示画面上の目的の操作ボタンの位置までカーソルを移動させてから該操作ボタンを選択することになるので、目的の操作ボタンの位置までカーソルを移動させる手間がかかる。例えば表示画面上で離れた場所に在る2つの操作ボタンを交互に選択する場合には、操作ボタンの選択の度に一々カーソルを次に選択する操作ボタンの位置まで移動させなければならず、使い勝手が悪い。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、ユーザが操作する手元のタッチ面を見なくても遠隔で被操作装置の操作を行うことができると共に、タッチ面の操作の簡略化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る遠隔操作システムは、遠隔操作装置と、前記遠隔操作装置との間で通信する遠隔操作制御装置とを有する遠隔操作システムであり、前記遠隔操作装置は、所定の大きさの面を有し、前記面に対する直接または間接の接触の有無および該接触された前記面内の位置を示すタッチ入力情報を入力するタッチ入力部と、前記入力されたタッチ入力情報に基づいたタッチイベントを前記遠隔操作制御装置へ送信するタッチイベント送信部と、を備え、前記遠隔操作制御装置は、前記遠隔操作装置から前記タッチイベントを受信するタッチイベント受信部と
、前記受信されたタッチイベントで示される位置に対応する
被操作装置の操作インタフェース上の位置を判定するタッチ位置判定部と、前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の画面であって前記判定された位置を示す情報を重ねて表示させる画面、を作成する操作インタフェース画面作成部と、前記作成された画面を表示装置に表示させる操作インタフェース画面表示部と、前記受信されたタッチ終了のタッチイベントに基づく前記判定された位置に対応する前記操作インタフェース上の領域に基づいて操作コマンドを決定する操作コマンド決定部と、前記決定された操作コマンドを前記被操作装置へ出力する操作コマンド出力部と、を備え
、前記遠隔操作制御装置は、前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の一部を、前記表示装置に表示させる画面の領域に決定する操作インタフェース表示領域決定部をさらに備える、ことを特徴とする。
【0009】
(2)本発明に係る遠隔操作システムにおいては、上記(1)の遠隔操作システムにおいて、前記遠隔操作制御装置は、前記操作インタフェースの情報を前記遠隔操作装置へ送信する操作インタフェース送信部をさらに備え、前記遠隔操作装置は、前記遠隔操作制御装置から前記操作インタフェースの情報を受信する操作インタフェース受信部と、前記受信された操作インタフェースの情報で示される操作インタフェースを表示画面に表示する操作インタフェース表示部と、をさらに備える、ことを特徴とする。
【0011】
(
3)本発明に係る遠隔操作システムにおいては、上記(1)
又は(2)のいずれかの遠隔操作システムにおいて、前記遠隔操作制御装置は、複数の操作インタフェース候補を記憶する操作インタフェース候補記憶部と、前記操作インタフェース候補記憶部の複数の操作インタフェース候補の中から、前記被操作装置に対する操作の状況に応じた操作インタフェース候補を、前記表示装置に表示させる画面の操作インタフェースに決定する操作インタフェース決定部と、をさらに備える、ことを特徴とする。
【0012】
(
4)本発明に係る遠隔操作システムにおいては、上記(1)から(
3)のいずれかの遠隔操作システムにおいて、前記遠隔操作装置は、前記遠隔操作制御装置から、前記決定された操作コマンドに関する前記タッチ入力部の前記面に対する操作の情報である操作情報を受信する操作情報受信部と、前記受信された操作情報の履歴を記憶する操作履歴記憶部と、前記記憶されている操作情報の履歴を前記遠隔操作制御装置へ送信する操作履歴送信部と、をさらに備え、前記遠隔操作制御装置は、前記操作情報を前記遠隔操作装置へ送信する操作情報送信部と、前記遠隔操作装置から、前記操作情報の履歴を受信する操作履歴受信部と、前記受信された操作情報の履歴に基づいて、前記表示装置に表示させる画面の操作インタフェース上の操作ボタンの配置または形状を調整する操作ボタン調整部と、をさらに備える、ことを特徴とする。
【0013】
(
5)本発明に係る遠隔操作システムにおいては、上記(1)から(
3)のいずれかの遠隔操作システムにおいて、前記遠隔操作制御装置は、前記決定された操作コマンドに関する前記タッチ入力部への操作情報の履歴を記憶する操作履歴記憶部と、前記記憶されている操作情報の履歴に基づいて、前記表示装置に表示させる画面の操作インタフェース上の操作ボタンの配置または形状を調整する操作ボタン調整部と、をさらに備える、ことを特徴とする。
【0014】
(
6)本発明に係る遠隔操作制御装置は、遠隔操作装置との間で通信する遠隔操作制御装置であり、前記遠隔操作装置から、所定の大きさの面に対する直接または間接の接触の有無および該接触された前記面内の位置を示すタッチ入力情報に基づいたタッチイベントを受信するタッチイベント受信部と
、前記受信されたタッチイベントで示される位置に対応する
被操作装置の操作インタフェース上の位置を判定するタッチ位置判定部と、前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の画面であって前記判定された位置を示す情報を重ねて表示させる画面、を作成する操作インタフェース画面作成部と、前記作成された画面を表示装置に表示させる操作インタフェース画面表示部と、前記受信されたタッチ終了のタッチイベントに基づく前記判定された位置に対応する前記操作インタフェース上の領域に基づいて操作コマンドを決定する操作コマンド決定部と、前記決定された操作コマンドを前記被操作装置へ出力する操作コマンド出力部と、
前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の一部を、前記表示装置に表示させる画面の領域に決定する操作インタフェース表示領域決定部と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
(
7)本発明に係る遠隔操作制御方法は、遠隔操作装置との間で通信する遠隔操作制御装置の遠隔操作制御方法であり、前記遠隔操作制御装置が、前記遠隔操作装置から、所定の大きさの面に対する直接または間接の接触の有無および該接触された前記面内の位置を示すタッチ入力情報に基づいたタッチイベントを受信するタッチイベント受信ステップと
、前記受信されたタッチイベントで示される位置に対応する
被操作装置の操作インタフェース上の位置を判定するタッチ位置判定ステップと、前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の画面であって前記判定された位置を示す情報を重ねて表示させる画面、を作成する操作インタフェース画面作成ステップと、前記作成された画面を表示装置に表示させる操作インタフェース画面表示ステップと、前記受信されたタッチ終了のタッチイベントに基づく前記判定された位置に対応する前記操作インタフェース上の領域に基づいて操作コマンドを決定する操作コマンド決定ステップと、前記決定された操作コマンドを前記被操作装置へ出力する操作コマンド出力ステップと、
前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の一部を、前記表示装置に表示させる画面の領域に決定する操作インタフェース表示領域決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
(
8)本発明に係るコンピュータプログラムは、遠隔操作装置との間で通信する遠隔操作制御装置のコンピュータに、前記遠隔操作装置から、所定の大きさの面に対する直接または間接の接触の有無および該接触された前記面内の位置を示すタッチ入力情報に基づいたタッチイベントを受信するタッチイベント受信ステップと
、前記受信されたタッチイベントで示される位置に対応する
被操作装置の操作インタフェース上の位置を判定するタッチ位置判定ステップと、前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の画面であって前記判定された位置を示す情報を重ねて表示させる画面、を作成する操作インタフェース画面作成ステップと、前記作成された画面を表示装置に表示させる操作インタフェース画面表示ステップと、前記受信されたタッチ終了のタッチイベントに基づく前記判定された位置に対応する前記操作インタフェース上の領域に基づいて操作コマンドを決定する操作コマンド決定ステップと、前記決定された操作コマンドを前記被操作装置へ出力する操作コマンド出力ステップと、
前記受信されたタッチ開始のタッチイベントに基づく前記判定された位置を含む前記操作インタフェース上の領域の一部を、前記表示装置に表示させる画面の領域に決定する操作インタフェース表示領域決定ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザが操作する手元のタッチ面を見なくても遠隔で被操作装置の操作を行うことができると共に、タッチ面の操作の簡略化を図ることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る遠隔操作システム1の構成を示すブロック図である。
図1において、遠隔操作システム1は、遠隔操作装置2と遠隔操作制御装置3を有する。遠隔操作装置2と遠隔操作制御装置3は、有線または無線により通信接続されており、相互にデータを送受可能である。
【0020】
被操作装置100は、遠隔操作システム1により操作される対象の装置である。被操作装置100として、例えば、地上波放送や衛星放送、ケーブルテレビ放送等の放送を視聴するためのテレビ受像機、AV(audio visual)機器、空調装置などが挙げられる。
【0021】
遠隔操作制御装置3は、被操作装置100と有線または無線により通信接続されている。遠隔操作制御装置3は、遠隔操作装置2からの入力信号に基づいて、被操作装置100へ操作コマンドを出力する。被操作装置100は、遠隔操作制御装置3から入力された操作コマンドに従って動作する。
【0022】
なお、遠隔操作制御装置3は、単独の装置として設けられてもよく、又は、被操作装置100に具備されてもよい。
【0023】
以下、
図1に示す遠隔操作システム1の実施例を順次説明する。
【実施例1】
【0024】
図2は本発明の実施例1に係る遠隔操作装置2の構成を示すブロック図である。
図3は本発明の実施例1に係る遠隔操作制御装置3の構成を示すブロック図である。
【0025】
まず
図2を参照して本発明の実施例1に係る遠隔操作装置2の構成を説明する。
図2において、遠隔操作装置2はタッチ入力部21とタッチイベント送信部22を備える。タッチ入力部21は、所定の大きさの面(以下、タッチ面と称する)を有し、該タッチ面に対する直接または間接の接触の有無および該接触された該タッチ面内の位置を示すタッチ入力情報を入力する。タッチ入力部21として、例えば、タッチパッドまたはタッチパネルを利用できる。
【0026】
タッチイベント送信部22は、タッチ入力部21から入力されたタッチ入力情報に基づいたタッチイベントを、遠隔操作制御装置3へ送信する。タッチイベントは、タッチ面への接触の開始を示す「タッチ開始イベント」と、タッチ面への接触の継続を示す「タッチ継続イベント」と、タッチ面への接触の終了を示す「タッチ終了イベント」とがある。タッチ開始イベントは、タッチ開始時のタッチ面内の接触位置を示すタッチ開始位置情報を有する。タッチ終了イベントは、タッチ終了時のタッチ面内の接触位置を示すタッチ終了位置情報を有する。タッチ継続開始イベントは、タッチ開始後からタッチ終了前までのタッチ面への接触位置を示すタッチ継続位置情報を有する。
【0027】
次に
図3を参照して本発明の実施例1に係る遠隔操作制御装置3の構成を説明する。
図3において、遠隔操作制御装置3は、タッチイベント受信部31と操作インタフェース表示判定部32とタッチ位置判定部33と操作インタフェース画面作成部34と操作インタフェース画面表示部35と操作コマンド決定部36と操作コマンド出力部37を備える。これら各部は相互にデータを送受可能なように接続されている。
【0028】
タッチイベント受信部31は、遠隔操作装置2からタッチイベントを受信する。操作インタフェース表示判定部32は、タッチイベント受信部31で受信されたタッチイベントに基づいて「被操作装置100の操作インタフェース(以下、単に操作インタフェースと称する)」の表示の有無を判定する。この判定条件は予め定められている。例えば、受信されたタッチイベントがタッチ開始イベントまたはタッチ継続イベントである場合には、操作インタフェースの表示ありとし、操作インタフェースの表示を行うようにする。一方、受信されたタッチイベントがタッチ終了イベントである場合には、操作インタフェースの表示なしとし、操作インタフェースを非表示にする。これにより、タッチ開始からタッチ継続中の間は操作インタフェースが表示される。
【0029】
操作インタフェースは、被操作装置100の特定の動作を指示する操作コマンドに対応する操作ボタンが配置されるものである。操作インタフェースには、一つ又は複数の操作ボタンが配置される。ユーザは、操作インタフェース上の操作ボタンを選択することによって、該選択した操作ボタンに対応する操作コマンドにより被操作装置100を動作させることができる。
【0030】
タッチ位置判定部33は、タッチイベント受信部31により受信されたタッチイベントで示される位置に対応する操作インタフェース上の位置を判定する。タッチ面内の位置と、操作インタフェース上の位置との対応関係は、予め定められている。
【0031】
操作インタフェース画面作成部34は、タッチイベント受信部31で受信されたタッチ開始イベントのタッチ開始位置情報に基づいてタッチ位置判定部33により判定された位置(操作インタフェース上の操作開始位置)を含む操作インタフェース上の領域の画面(操作インタフェース画面)を作成する。このとき、操作インタフェース画面作成部34は、タッチイベント受信部31で受信された各タッチイベント(タッチ開始イベント、タッチ継続イベント、タッチ終了イベント)の位置情報(タッチ開始位置情報、タッチ継続位置情報、タッチ終了位置情報)に基づいてタッチ位置判定部33により判定された位置(操作インタフェース上の操作開始位置、操作継続位置、操作終了位置)を示す情報(例えば、矢印等の図形)を、操作インタフェース画面上に重ねて表示させるようにする。
【0032】
操作インタフェース画面表示部35は、操作インタフェース画面作成部34により作成された操作インタフェース画面を表示装置に表示させる。操作インタフェース画面を表示させる表示装置は、遠隔操作制御装置3に具備されてもよく、又は、被操作装置100に具備されてもよく、又は、独立した表示装置であってもよい。例えば、被操作装置100であるテレビ受像機の表示画面上に操作インタフェース画面を重ねて表示させてもよい。又は、被操作装置100である画像記録媒体の再生機器に接続される表示装置の表示画面上に操作インタフェース画面を重ねて表示させてもよい。
【0033】
操作コマンド決定部36は、タッチイベント受信部31で受信されたタッチ終了イベントのタッチ終了位置情報に基づいてタッチ位置判定部33により判定された位置(操作インタフェース上の操作終了位置)に対応する操作インタフェース上の領域に基づいて、操作コマンドを決定する。操作インタフェース上の領域と操作コマンドとの対応関係は、予め定められている。
【0034】
操作コマンド出力部37は、操作コマンド決定部36により決定された操作コマンドを被操作装置100へ出力する。
【0035】
次に、
図4を参照して本実施例1に係る遠隔操作システム1の動作を説明する。
図4は、本発明の実施例1に係る遠隔操作制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0036】
(ステップS1)遠隔操作制御装置3は、遠隔操作装置2から受信したタッチイベントに基づいてタッチ開始か否かを判断する。遠隔操作装置2から受信されたタッチイベントがタッチ開始イベントである場合に、タッチ開始と判断される。タッチ開始と判断された場合にはステップS2に進む。
【0037】
(ステップS2、S3)遠隔操作制御装置3は、遠隔操作装置2から受信したタッチイベントに基づいて操作インタフェースの表示の有無を判定する。この判定の結果、操作インタフェースの表示ありの場合にはステップS4に進み、操作インタフェースの表示なしの場合にはステップS1に戻る。
【0038】
(ステップS4)遠隔操作制御装置3は、遠隔操作装置2から受信したタッチイベントで示される位置に対応する操作インタフェース上の位置を判定する。
【0039】
(ステップS5)遠隔操作制御装置3は、遠隔操作装置2から受信したタッチ開始イベントのタッチ開始位置情報に基づいて判定された操作インタフェース上の操作開始位置を含む操作インタフェース上の領域の操作インタフェース画面を作成する。この操作インタフェース画面には、遠隔操作装置2から受信された各タッチイベント(タッチ開始イベント、タッチ継続イベント、タッチ終了イベント)の位置情報(タッチ開始位置情報、タッチ継続位置情報、タッチ終了位置情報)に基づいて判定された操作インタフェース上の操作開始位置、操作継続位置、操作終了位置を示す情報が、操作インタフェース画面上に重ねて表示される。
【0040】
(ステップS6)遠隔操作制御装置3は、ステップS5で作成された操作インタフェース画面を表示装置に表示させる。
【0041】
(ステップS7)遠隔操作制御装置3は、遠隔操作装置2から受信したタッチイベントに基づいてタッチ終了か否かを判断する。遠隔操作装置2から受信されたタッチイベントがタッチ終了イベントである場合に、タッチ終了と判断される。タッチ終了と判断された場合にはステップS8に進み、タッチ終了と判断されなかった場合にはステップS4に戻る。
【0042】
ユーザは、タッチ位置が目的の操作ボタンの位置である場合にはタッチを終了し、操作ボタンの選択を行う。一方、ユーザは、タッチ位置が目的の操作ボタンの位置でない場合には目的の操作ボタンの位置までタッチを継続しながらタッチ位置をずらす。ユーザがタッチを継続しながらタッチ位置をずらした場合には、ステップS4、S5、S6により、ずらされたタッチ位置(操作継続位置)を示す情報(例えば、矢印等の図形)が操作インタフェース画面上に重ねて表示される。これにより、ユーザは、操作インタフェース画面により自分の操作位置を把握できるので、操作インタフェース画面を見ながら、容易に、目的の操作ボタンの位置までタッチを継続しながらタッチ位置をずらすことができる。
【0043】
(ステップS8)遠隔操作制御装置3は、遠隔操作装置2から受信したタッチ終了イベントのタッチ終了位置情報で示されるタッチ終了位置に対応する操作インタフェース上の操作終了位置を判定する。
【0044】
(ステップS9)遠隔操作制御装置3は、ステップS8で判定された操作インタフェース上の操作終了位置に対応する操作インタフェース上の領域に基づいて操作コマンドを決定する。
【0045】
(ステップS10)遠隔操作制御装置3は、ステップS9で決定された操作コマンドを被操作装置100へ出力する。
【0046】
上述した実施例1によれば、遠隔操作装置2を操作するユーザは、遠隔操作制御装置側の表示装置に表示される操作インタフェース画面を見ながらタッチ面を操作することができる。このため、ユーザは手元のタッチ面を見なくても遠隔で被操作装置100の操作を行うことができる。なお、操作インタフェース上の操作ボタンの配置は、被操作装置100の取扱説明書などにより、予めユーザに報知しておくことが挙げられる。
【0047】
さらに、ユーザがタッチを開始したタッチ面の位置およびタッチを終了したタッチ面の位置に基づいて操作コマンドが決定されるので、ユーザは直接的に操作ボタン(操作コマンドに対応)の位置にタッチすればよく、タッチ面の操作の簡略化を図ることができる。例えば遠隔操作制御装置側の表示装置の表示画面上で離れた場所に在る2つの操作ボタンを交互に選択する場合には、各操作ボタンに対応するタッチ面の位置を順番に直接的にタッチすればよく、非特許文献1に記載の従来技術のように操作ボタンの選択の度に一々カーソルを次に選択する操作ボタンの位置まで移動させる手間は不要となる。
【実施例2】
【0048】
実施例2は実施例1の変形例である。
図5は本発明の実施例2に係る遠隔操作装置2の構成を示すブロック図である。
図6は本発明の実施例2に係る遠隔操作制御装置3の構成を示すブロック図である。
【0049】
図5において
図2に対応する部分には同一の符号を付している。
図5の実施例2に係る遠隔操作装置2は、
図2の実施例1に係る遠隔操作装置2に対してさらに操作インタフェース受信部41と操作インタフェース表示部42を備える。
図6において
図3に対応する部分には同一の符号を付している。
図6の実施例2に係る遠隔操作制御装置3は、
図3の実施例1に係る遠隔操作制御装置3に対してさらに操作インタフェース送信部43を備える。
【0050】
図6の遠隔操作制御装置3において、操作インタフェース送信部43は、操作インタフェースの情報を遠隔操作装置2へ送信する。
図5の遠隔操作装置2において、操作インタフェース受信部41は、遠隔操作制御装置3から操作インタフェースの情報を受信する。操作インタフェース表示部42は、操作インタフェース受信部41により受信された操作インタフェースの情報で示される操作インタフェースを表示画面に表示する。例えば、遠隔操作装置2は、自己のタッチパネルの表示画面上に操作インタフェースを表示する。
【0051】
図7は、本発明の実施例2に係る遠隔操作装置2の表示画面210の構成例を示す図である。この
図7の例では、遠隔操作装置2はタッチパネルを有する。
図7において、タッチパネルの表示画面210には操作インタフェースが表示されている。この
図7の操作インタフェースの例は、記録媒体の再生機器の操作インタフェースの例であり、該操作インタフェースには再生用の複数の操作ボタンが配置されている。
【0052】
図8は、本発明の実施例2に係る遠隔操作制御装置側の表示装置400の表示画面410の構成例を示す図である。この
図8の表示画面410には、
図7の表示画面210に表示される操作インタフェースに対応する操作インタフェースが表示されている。
図7において、ユーザ300は再生操作ボタン220の領域にタッチしている。これにより、
図8において、表示画面410には、ユーザ300のタッチ開始位置に対応する操作インタフェースの領域(再生操作ボタン220に対応する再生操作ボタン420を含む領域)の操作インタフェース画面が表示されている。さらに、表示画面410には、ユーザ300のタッチしている位置を示す矢印425が表示されている。これにより、ユーザ300は、遠隔操作装置2の表示画面210を見なくても、遠隔操作制御装置側の表示画面410上の操作インタフェース画面を見ながら、所望の操作ボタンの位置を把握して該操作ボタンを選択することができる。
【0053】
本実施例2では、ユーザ300は、遠隔操作装置2の表示画面210に操作インタフェースが表示されるので、操作インタフェース上の操作ボタンの配置を事前に知らなくても、遠隔操作装置2の表示画面210に表示された操作インタフェースを視認することによって操作インタフェース上の操作ボタンの配置を把握できる。
【実施例3】
【0054】
実施例3は実施例2の変形例である。
図9は本発明の実施例3に係る遠隔操作制御装置3の構成を示すブロック図である。遠隔操作装置2は
図5と同じである。
図9において
図6に対応する部分には同一の符号を付している。
図9の実施例3に係る遠隔操作制御装置3は、
図6の実施例2に係る遠隔操作制御装置3に対してさらに操作インタフェース表示領域決定部51を備える。
【0055】
図9の遠隔操作制御装置3において、操作インタフェース表示領域決定部51は、タッチイベント受信部31により受信されたタッチ開始イベントのタッチ開始位置情報に基づいてタッチ位置判定部33により判定された操作インタフェース上の操作開始位置を含む操作インタフェース上の領域の一部を、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の領域に決定する。例えば、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の領域として、操作開始位置を中心とした所定の大きさの範囲(例えば、操作開始位置を中心とした円形の範囲)とする。又は、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の領域として、操作開始位置に最も近い操作ボタンおよび該操作ボタンに隣接する操作ボタンのみを含む範囲とする。また、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の領域の決定方法として、操作インタフェースの種類に応じて固定したり、又は、ユーザにより設定可能としたりすることが挙げられる。
【0056】
また、操作コマンドの誤入力を防止するために、操作コマンドを決定する操作方法として、ユーザがタッチを終了する際に、素早くタップしたり、又は、ダブルタップしたり、又は、フリックしたりするなど、タッチ面に対する所定の操作を組み合わせるようにしてもよい。例えば
図10の表示画面410には、
図7の表示画面210に表示される操作インタフェースに対応する操作インタフェースが表示されている。
【0057】
図7において、ユーザ300は再生操作ボタン220の領域でタッチ終了することにより再生操作ボタン220を選択している。これにより、
図10において、表示画面410には、該選択された再生操作ボタン220に対応する再生操作ボタン420の選択を確認するための操作インタフェース画面が表示されている。
図10の例では、表示画面410上に、再生操作ボタン420の選択を確認するための操作の仕方を示す矢印430(決定のフリック方向を示す矢印、キャンセルのフリック方向を示す矢印)が表示されている。これにより、ユーザ300は、表示画面410上に表示された矢印430に従って遠隔操作装置2のタッチ面を操作することにより、簡単に再生操作ボタン420の選択の決定またはキャンセルを行うことができる。
【0058】
なお、本実施例3は実施例2の変形例としたが、実施例1に係る遠隔操作制御装置3に対してさらに操作インタフェース表示領域決定部51を備えるようにしてもよい。
【実施例4】
【0059】
実施例4は実施例2の変形例である。
図11は本発明の実施例4に係る遠隔操作制御装置3の構成を示すブロック図である。遠隔操作装置2は
図5と同じである。
図11において
図6に対応する部分には同一の符号を付している。
図11の実施例4に係る遠隔操作制御装置3は、
図6の実施例2に係る遠隔操作制御装置3に対してさらに操作インタフェース候補記憶部61と操作インタフェース決定部62を備える。
【0060】
操作インタフェース候補記憶部61は、複数の操作インタフェース候補を記憶する。操作インタフェース決定部62は、操作インタフェース候補記憶部61に記憶される複数の操作インタフェース候補の中から、被操作装置100に対する操作の状況に応じた操作インタフェース候補を、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の操作インタフェースに決定する。操作の状況と操作インタフェース候補との対応関係は、予め定められている。例えば、操作インタフェース候補記憶部61が、操作の状況と操作インタフェース候補との対応関係を示す情報を記憶してもよい。
【0061】
被操作装置100に対する操作の状況として、例えば、文字の入力を行う場面、動画の再生を行う場面、再生される動画を選択する場面、ウェブのブラウジングを行う場面などが挙げられる。例えば、文字の入力を行う場面では、操作インタフェース候補として文字入力キーボードが対応付けられる。また、動画の再生を行う場面では、操作インタフェース候補として
図7に例示される再生操作用の操作インタフェースが対応付けられる。また、再生される動画を選択する場面では、操作インタフェース候補として十字キーが対応付けられる。また、ウェブのブラウジングを行う場面では、URL選択用の操作インタフェースが対応付けられる。操作の状況と操作インタフェース候補との対応関係の設定方法として、被操作装置100の製造時に設定したり、又は、ユーザにより設定可能としたりすることが挙げられる。
【0062】
図12、
図13は、本発明の実施例4に係る表示方法を説明するための表示画面例を示す図である。
図12(1)において、被操作装置100の表示画面110には文字を入力する領域140が表示されており、この被操作装置100に対する操作の状況は文字の入力を行う場面である。そして、
図12(2)において、遠隔操作装置2の表示画面210には、文字の入力を行う場面に対応付けられた操作インタフェース候補である文字入力キーボード230が表示されている。そして、遠隔操作制御装置側の表示装置の表示画面(図示せず)には、
図12(2)の表示画面210と同様に文字入力キーボードが表示される。
【0063】
また、
図13の例では、ユーザ300は、複数の操作インタフェース候補の中から、任意の操作インタフェース候補を選択できるようにしている。
図13において、遠隔操作装置2の表示画面210には、複数の操作インタフェース候補(十字キー、プレーヤ(再生操作用の操作インタフェース)、文字入力(文字入力キーボード))のメニュー領域240が表示されている。該メニュー領域240は、フリック操作により表示または非表示されるようになっている。
図13の表示画面210には、ユーザ300がメニュー領域240の十字キー部分を選択したことによって、十字キー250が表示されている。
【0064】
なお、本実施例4は実施例2の変形例としたが、実施例1又は実施例3に係る遠隔操作制御装置3に対してさらに操作インタフェース候補記憶部61と操作インタフェース決定部62を備えるようにしてもよい。
【実施例5】
【0065】
実施例5は実施例2の変形例である。
図14は本発明の実施例5に係る遠隔操作装置2の構成を示すブロック図である。
図15は本発明の実施例5に係る遠隔操作制御装置3の構成を示すブロック図である。
【0066】
図14において
図5に対応する部分には同一の符号を付している。
図14の実施例5に係る遠隔操作装置2は、
図5の実施例2に係る遠隔操作装置2に対してさらに操作情報受信部71と操作履歴記憶部72と操作履歴送信部73を備える。
図15において
図6に対応する部分には同一の符号を付している。
図15の実施例5に係る遠隔操作制御装置3は、
図6の実施例2に係る遠隔操作制御装置3に対してさらに操作情報送信部81と操作履歴受信部82と操作ボタン調整部83を備える。
【0067】
図15の遠隔操作制御装置3において、操作情報送信部81は、操作情報を遠隔操作装置2へ送信する。操作情報は、操作コマンド決定部36により決定された操作コマンドに関するタッチ面に対する操作の情報である。操作情報として、例えば、タッチ開始位置からタッチ終了位置までの移動方向と移動距離を示す情報(移動ベクトル情報)が挙げられる。
【0068】
図14の遠隔操作装置2において、操作情報受信部71は、遠隔操作制御装置3から操作情報を受信する。操作履歴記憶部72は、操作情報受信部71により受信された操作情報の履歴を記憶する。操作履歴送信部73は、操作履歴記憶部72に記憶されている操作情報の履歴を遠隔操作制御装置3へ送信する。
【0069】
図15の遠隔操作制御装置3において、操作履歴受信部82は、遠隔操作装置2から操作情報の履歴を受信する。操作ボタン調整部83は、操作履歴受信部82により受信された操作情報の履歴に基づいて、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の操作インタフェース上の操作ボタンの配置または形状を調整する。
【0070】
ここで、操作ボタンの配置または形状の調整方法を説明する。操作情報は、タッチ開始位置からタッチ終了位置までの移動方向と移動距離を示す移動ベクトルの情報(移動ベクトル情報)であるとする。
【0071】
まず、操作ボタン調整部83は、操作情報つまり移動ベクトル情報の履歴の中から、移動ベクトルの長さ(移動距離)として異常値を持つ移動ベクトル情報を除外し、残った移動ベクトル情報のみを抽出する。次いで、操作ボタン調整部83は、該抽出された全ての移動ベクトル情報を用いて、移動ベクトルの操作インタフェース画面の操作インタフェース上の操作ボタン領域に含まれない部分の長さの総和が最小になるように、該操作ボタンの配置または形状を変更する。
【0072】
例えば、
図7に示される再生操作ボタン220を選択する際に、ユーザ300が再生操作ボタン220のやや下の位置をタッチしてから、タッチ位置を上にずらし、再生操作ボタン220の位置でタッチを終了したとする。このタッチ開始位置からタッチ終了位置までの移動方向と移動距離を示す移動ベクトル情報は、ユーザ300のタッチに関する癖の情報として利用可能である。このため、該移動ベクトル情報をユーザ300のタッチに関する癖の情報として蓄積し、該蓄積されたユーザ300のタッチに関する癖の情報に基づいて、操作インタフェース画面の操作インタフェース上の再生操作ボタンを、下方向にずらして配置したり、又は、下方向に形状を大きくしたりする。この再生操作ボタンの調整によって、ユーザ300のタッチに関する癖に合わせた操作インタフェースを実現できるので、ユーザ300による使い勝手が向上する。
【0073】
また、本実施例5によれば、遠隔操作装置2が操作履歴記憶部72を備え、遠隔操作制御装置3に対して操作情報の履歴を送信する。このため、例えば、ユーザが自宅の遠隔操作装置2を持って外出し、該遠隔操作装置2から外出先の任意の遠隔操作制御装置3に対して操作情報の履歴を送信することができる。これにより、ユーザ300は外出先でも自宅と同様に、自分のタッチに関する癖に合わせた操作インタフェースを利用できるという、格別の効果が得られる。
【0074】
なお、操作履歴記憶部72は、ユーザ別に操作情報の履歴を蓄積するようにしてもよい。この場合、遠隔操作制御装置3の操作ボタン調整部83は、ユーザ別に、該当する操作情報の履歴を使用して、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の操作インタフェース上の操作ボタンの配置または形状を調整する。これにより、各ユーザのタッチに関する癖に応じた操作インタフェースの調整を行うことができる。
【0075】
また、本実施例5は実施例2の変形例としたが、実施例1、3又は4に係る遠隔操作装置2に対してさらに操作情報受信部71と操作履歴記憶部72と操作履歴送信部73を備え、遠隔操作制御装置3に対してさらに操作情報送信部81と操作履歴受信部82と操作ボタン調整部83を備えるようにしてもよい。
【実施例6】
【0076】
実施例6は実施例5の変形例である。
図16は本発明の実施例6に係る遠隔操作制御装置3の構成を示すブロック図である。遠隔操作装置2は
図5と同じである。
図16において
図15に対応する部分には同一の符号を付している。
図16の実施例6では、遠隔操作制御装置3が操作履歴記憶部72を備える。
【0077】
遠隔操作制御装置3において、操作履歴記憶部72は、遠隔操作装置2ごとに操作情報の履歴を記憶する。操作ボタン調整部83は、操作履歴記憶部72に記憶される操作情報の履歴に基づいて、遠隔操作装置2ごとに、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の操作インタフェース上の操作ボタンの配置または形状を調整する。
【0078】
なお、操作履歴記憶部72は、ユーザ別に操作情報の履歴を記憶するようにしてもよい。この場合、操作ボタン調整部83は、操作履歴記憶部72に記憶される操作情報の履歴に基づいて、ユーザ別に、表示装置に表示させる操作インタフェース画面の操作インタフェース上の操作ボタンの配置または形状を調整する。
【0079】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0080】
例えば、遠隔操作装置2として、スマートホン等の携帯電話端末を利用可能である。
【0081】
また、上述した遠隔操作システム1を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
【0082】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0083】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。