(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6150772
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】燃料タンク用逆止弁
(51)【国際特許分類】
B60K 15/04 20060101AFI20170612BHJP
F02M 37/00 20060101ALI20170612BHJP
【FI】
B60K15/04 C
F02M37/00 301M
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-171362(P2014-171362)
(22)【出願日】2014年8月26日
(65)【公開番号】特開2016-43867(P2016-43867A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2016年9月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 敏男
【審査官】
諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−290574(JP,A)
【文献】
特開2006−206042(JP,A)
【文献】
特開2010−281438(JP,A)
【文献】
特開2007−22216(JP,A)
【文献】
特開2015−143566(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0116202(US,A1)
【文献】
独国特許出願公開第102009020330(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 11/00−15/10
F02M 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンク用逆止弁であって、
流体の流路を画定する筒体と、
前記筒体の燃料タンク側の開口を開閉するために、枢軸を介して前記筒体に軸支されたフラップと、
前記フラップを閉方向に付勢するべく、前記枢軸に装着されたコイル部を含むねじりコイルばねとを備え、
前記枢軸が、前記コイル部により巻回される大径部、並びに、前記筒体及び前記フラップのいずれか一方に設けられた軸孔に突入する第1小径部を含み、
前記第1小径部は、前記大径部に隣接するとともに、前記大径部に対して、前記ねじりコイルばねが前記フラップへの付勢力の反力によって前記枢軸に圧接する側に、偏心して配置されることを特徴とする燃料タンク用逆止弁。
【請求項2】
前記大径部及び前記第1小径部の外周面が、前記圧接する側において概ね同一面上に位置することを特徴とする請求項1に記載の燃料タンク用逆止弁。
【請求項3】
前記枢軸が前記筒体側に一体形成され、前記軸孔は前記フラップ側に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料タンク用逆止弁。
【請求項4】
前記筒体は、前記開口を形成する一端側から該筒体の軸線の方向に突出する支柱部を備え、前記枢軸は、前記筒体に対して接線方向を向くように、前記支柱部と一体形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料タンク用逆止弁。
【請求項5】
前記枢軸は、前記支柱部から左右側方に向けて延出するように形成され、一端に前記第1小径部、他端に前記第1小径部と同軸の第2小径部が形成され、
前記フラップは、前記軸孔が形成された一対のアームを備えることを特徴とする請求項4に記載の燃料タンク用逆止弁。
【請求項6】
前記支柱部に、前記フラップの全開位置を規定するストッパが設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の燃料タンク用逆止弁。
【請求項7】
前記軸孔が、前記フラップが閉位置にあるときに前記開口の面に直交する方向に延在する長孔をなすことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料タンク用逆止弁。
【請求項8】
前記ねじりコイルばねの一方の延出端部は前記筒体の外周に当接し、前記ねじりコイルばねの他方の延出端部は前記フラップの外面に当接することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料タンク用逆止弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクと給油管との接続部に使用される逆止弁に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用の燃料タンクにおいて、給油口と燃料タンクとを繋ぐ給油管の先端を燃料タンク内に突入させ、その突入端に逆止弁(ICV: Inlet Check Valve)を設け、燃料タンク内の燃料液体及び燃料蒸気の給油口側への逆流を抑制する技術が公知である(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載された燃料タンク用逆止弁は、筒体(パイプ)と、筒体に軸支されたフラップ(弁体)と、フラップを閉方向に付勢するねじりコイルばね(スプリング)とを備える。フラップを開閉させるべく支持する枢軸(支軸)は、筒体に設けられた受入孔に挿入される先端部と、ねじりコイルばねのコイル部が装着される拡径部とを有する。拡径部を設けることにより、コイル部の内周と枢軸との隙間が小さくなり、枢軸は、ねじりコイルばねをガタつきなく保持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−22216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の逆止弁は、枢軸の先端部と拡径部との間に段差があるため、ねじりコイルばねが枢軸の軸線方向に移動した場合に、ねじりコイルばねのコイル部の一部がこの段差にはまり込んで、逆止弁が作動不良を起こすおそれがあった。一方、枢軸の段差をなくすため、先端部の径を拡径部と同じ径に拡大すると、枢軸を受け入れる軸孔も大きくする必要が生じる。すると、軸孔を大きくするためのスペースを確保するため、流路断面積を削らなければならないという問題が生じる。
【0006】
以上の背景に鑑み、本発明は、ねじりコイルばねのコイル部の一部が枢軸の段差にはまり込むことを防止し、フラップが正常に開閉できる燃料タンク用逆止弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、燃料タンク用逆止弁(2)であって、流体の流路を画定する筒体(6)と、前記筒体の燃料タンク(16)側の開口を開閉するために、枢軸(40)を介して前記筒体に軸支されたフラップ(8)と、前記フラップを閉方向に付勢するべく、前記枢軸に装着されたコイル部(50)を含むねじりコイルばね(10)とを備え、前記枢軸が、前記コイル部により巻回される大径部(48)、並びに、前記筒体及び前記フラップのいずれか一方に設けられた軸孔(60)に突入する第1小径部(44)を含み、前記第1小径部は、前記大径部に隣接するとともに、前記大径部に対して、前記ねじりコイルばねが前記フラップへの付勢力の反力によって前記枢軸に圧接する側に、偏心して配置されることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、ねじりコイルばねが圧接する側において枢軸は、第1小径部と大径部との段差が小さいため、ねじりコイルばねのコイル部の一部が枢軸の段差にはまり込んでかみ込むことを抑制でき、フラップの作動不良を防止できる。また、第1及び第2小径部が大径部に対して小径であるため、軸孔の設けるためのスペースを小さくでき、筒体の外径を拡げずとも流路断面積を確保できる。
【0009】
上記の発明において、前記大径部及び前記第1小径部の外周面が、前記圧接する側において概ね同一面上に位置することが好ましい。
【0010】
この構成によれば、ねじりコイルばねが圧接する側において枢軸は、第1小径部と大径部との段差がないため、ねじりコイルばねのコイル部の一部が枢軸の段差にはまり込んでかみ込むことを防止でき、フラップが作動不良を起こすことなく、スムーズに開閉する。
【0011】
上記の発明において、前記枢軸が前記筒体側に一体形成され、前記軸孔は前記フラップ側に設けられることが好ましい。
【0012】
大径部が存在するため、枢軸の素材を金属等の素材にしなくても十分な強度を確保できる。そのため、枢軸と筒体との双方を樹脂等の素材とし、本構成のように一体成形することができる。この構成によれば、枢軸を別体とする場合に比べて、部材を成形するための金型を簡略化できる。
【0013】
上記の発明において、前記筒体は、前記開口を形成する一端側から該筒体の軸線の方向に突出する支柱部(32)を備え、前記枢軸は、前記筒体に対して接線方向を向くように、前記支柱部と一体形成されることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、全開位置に移動したフラップが、筒体の中心軸に対して周壁側に近接した位置に配置できるため、燃料流体の流路断面積を大きくすることができる。
【0015】
上記の発明において、前記枢軸は、前記支柱部から左右側方に向けて延出するように形成され、一端に前記第1小径部、他端に前記第1小径部と同軸の第2小径部(46)が形成され、前記フラップは、前記軸孔が形成された一対のアームを備えることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、部材の構成が簡素になり、フラップの筒体への組み付けも容易になる。
【0017】
上記の発明において、前記支柱部に、前記フラップの全開位置を規定するストッパ(52)が設けられていることが好ましい。
【0018】
この構成によれば、フラップの全開位置が規定されるため、フラップの開き過ぎによる作動不良や、各部材の損傷を防止することができる。
【0019】
上記の発明において、前記軸孔が、前記フラップが閉位置にあるときに前記開口の面に直交する方向に延在する長孔をなすことが好ましい。
【0020】
この構成によれば、フラップの閉位置において、フラップが開口面に直交する方向に移動できるため、閉位置に移動したフラップが弁座に対して均等に付勢され、シール性が向上する。
【0021】
上記の発明において、前記ねじりコイルばねの一方の延出端部(64)は前記筒体の外周に当接し、前記ねじりコイルばねの他方の延出端部(66)は前記フラップの外面に当接することを特徴とすることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、簡易な構成でフラップを閉方向に付勢することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ねじりコイルばねのコイル部の一部が枢軸の段差にはまり込んでかみ込むことが抑制され、フラップの作動不良を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図4】
図2における軸支構造のフラップを省略した拡大斜視図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明に係る燃料タンク用逆止弁の実施形態を説明する。
【0026】
図1及び
図2に示すように、逆止弁2は、給油管4の一端側に取り付けられた筒体6と、筒体6に取り付けられたフラップ8と、フラップ8を閉方向に付勢するねじりコイルばね10とを備える。
【0027】
給油管4は、両端が開口した円管である管本体12と、管本体12の外周面に突設された円環状のフランジ14とを備える。管本体12及びフランジ14は、樹脂材料から一体に成形されている。
図1に示すように、給油管4は、管本体12の一端側が燃料タンク16の壁18に形成された貫通孔20に挿通され、フランジ14が貫通孔20を通過せずに壁18の外面であって貫通孔20の周縁に当接するように溶着される。管本体12の中間部に対して、燃料タンク16内に配置される端部のある側を内端側といい、燃料タンク16外に配置される端部がある側を外端側という。管本体12の内端には、管本体12の内孔を開閉する逆止弁2が取り付けられている。管本体12の外端には、給油ノズルを受容する給油口(図示しない)に連通する可撓性のホース又はパイプ24が接続される。
【0028】
管本体12の外端側は、ホース又はパイプ24の一端に挿入される。例えば、図示しない冠状のバンドと管本体12とがホース又はパイプ24を挟持することによって、管本体12とホース又はパイプ24とが締結される。管本体12の内端側の外周面には、複数の筒体係止爪28が形成されている。本実施形態では、筒体係止爪28は、周方向において等間隔(90°間隔)で4つ設けられている。
【0029】
図1及び
図2に示すように、筒体6は、両端が開口した円筒形をなす筒本体30と、筒本体30の内端側から筒体6の軸線方向に突出した支柱部32とを備える。筒体6は、樹脂材料から成形されている。筒本体30には、給油管4の筒体係止爪28に係止される係止孔34が設けられている。本実施形態では、係止孔34は、周方向において等間隔(90°間隔)で4つ設けられている。筒体6の外端側に給油管4の内端側を嵌入させ、係止孔34に筒体係止爪28を係止させることにより、筒体6は、給油管4に取り付けられている。また、
図5に示すように、筒本体30の外周面には、後述のねじりコイルばね10の第1延出端部64を受容する受容溝36が筒体6の軸線方向に沿って設けられている。筒本体30の内端の内周側には、肩部38が形成されており、肩部38には、弁座を構成するようにOリング等のシール部材(図示せず)が取り付けられている。
【0030】
支柱部32は、筒本体30の内端の外周側の、受容溝36に隣接する位置から、筒体6の軸線方向に突出するように形成されている。
図3〜5に示すように、支柱部32の突出端側には、フラップ8を開閉可能に支持するための枢軸40と、枢軸40の内端側の一部を覆うブロック部42とが設けられている。枢軸40は、一端側に形成された第1小径部44と、他端側に形成された第2小径部46と、第1小径部44及び第2小径部46間に形成されて第1小径部44に隣接する大径部48とを含む。枢軸40は、支柱部32が取り付けられた位置における筒本体30の周壁に対して接線方向を向くように配置される。ブロック部42は、第2小径部46と大径部48との間に配置され、筒本体30の軸線方向に支柱部32の基端側と整合する位置に配置される。
【0031】
大径部48は、筒本体30の軸線方向に受容溝36と整合する位置に配置されており、ねじりコイルばね10のコイル部50の内周面を支持するようにコイル部50に挿入される。ブロック部42の大径部48側の側面は、ねじりコイルばね10に当接して、ねじりコイルばね10が第2小径部46側に移動することを規制する。ブロック部42には、筒体6の中心軸に向かって突設されたストッパ片52が形成されている。ストッパ片52は、フラップ8の全開位置においてフラップ8の外面に当接することによって、フラップ8の全開位置を規定する。フラップ8の全開位置は、閉位置から枢軸40を中心に約90°回転した位置である。第1小径部44及び第2小径部46は、互いに同径かつ同軸であるが、大径部48に対しては、小径であって、ねじりコイルばね10が枢軸40に圧接する側(本実施形態では、
図4における紙面手前右下方)に偏心している。ここで、ねじりコイルばね10が枢軸40に圧接しているのは、フラップ8に対する付勢力の反力のためである。また、第1小径部44の外周面及び大径部48の外周面は、ねじりコイルばね10が圧接する側において概ね同一面上に位置する。
【0032】
第1小径部44の軸線方向長さは、第2小径部46の軸線方向長さよりもわずかに長い。第2小径部46の遊端は、筒本体30の径方向内側に向かうにつれて突出長さが短くなるように傾斜している。これは、後述するようにフラップ8の筒体6への取り付けを容易にするためである。
【0033】
図1及び
図2に示すように、フラップ8は、円板状のフラップ本体54と、フラップ本体54の外面に突設された一対のアーム56と、一対のアーム56の間に配置されてフラップ本体54の外面に突設されたばね支持片58とを備える。フラップ8は、樹脂を素材とする成形品であって、筒体6の内端側開口を開閉可能に、筒体6に軸支される。
【0034】
フラップ8が、閉位置にあるときに筒体6の内端側開口を燃料タンク16からシールするように、フラップ本体54の径は、筒本体30の内径及び図示しないシール部材の内径よりも大きく、筒本体30の外径よりも小さい。
【0035】
一対のアーム56は、各々正面視で概ね直角三角形形状をなして弾性を有する平板からなり、互いに平行に配置される。フラップ8の閉位置においては、一対のアーム56の直角三角形形状の一辺がフラップ本体54の中心付近から筒本体30の外周面までフラップ本体54の外面に沿って延在し、これと直交する一辺が概ね筒本体30の外周面の延長面にそって筒体6の軸線方向に沿って延在している。一対のアーム56には、それぞれ外周端側に平板を直交するように貫通する1つの軸孔60が設けられている。一方のアーム56の第1軸孔60aには、枢軸40の第1小径部44の遊端が突入し、他方のアーム56の第2軸孔60bには、枢軸40の第2小径部46の遊端が突入している。このように枢軸40の両端が1対の軸孔60に突入して支持されることにより、フラップ8は、筒体6の内端側開口を開閉可能に筒体6に軸支される。第1軸孔60aを有するアーム56は、ねじりコイルばね10の第1小径部側への移動を規制する。なお、一対の軸孔60は、長孔をなし、その延在方向は、フラップ本体54に直交する方向、すなわち、フラップ8の閉位置における筒体6の内端側の開口面に直交する方向である。このため、フラップ8は、閉位置の近傍において、弁座に対して略直交するように移動でき、弁座に対して均等に付勢され、良好にシールすることができる。
【0036】
ばね支持片58は、フラップ本体54の外面の中心付近から突設され、その両側面は一対のアーム56に連結している。ばね支持片58の突設高さは、その位置における一対のアーム56の高さに略等しい。ばね支持片58の突設端には、溝状の凹部62が一対のアーム56の延在方向と平行に設けられている。
【0037】
ねじりコイルばね10は、金属線材を巻回して形成されたコイル部50と、コイル部50から延出する第1延出端部64及び第2延出端部66とを備える。コイル部50は、枢軸40の大径部48を包囲するように配置され、第1延出端部64は、筒体6の受容溝36に受容されて筒体6の外周面に当接し、第2延出端部66は、正面視で概ね一対のアーム56の直角三角形形状の斜辺に沿って延在して、その遊端近傍は、フラップ8のばね支持片58の凹部62に受容されてフラップ8の外面に当接する。ねじりコイルばね10は、このように配置されたときに、第1延出端部64及び第2延出端部66が互いに近づくような付勢力を発揮するように構成されており、フラップ8を閉方向に付勢する。また、このとき、ねじりコイルばね10は、第1延出端部64及び第2延出端部66において筒体6及びフラップ8から付勢力の反力を受けるため、コイル部50は、枢軸40の外周面の筒本体30に向いた側から筒体6径方向内側に向いた側にかけての面に圧接する。
【0038】
次に、筒体6に、フラップ8及びねじりコイルばね10を組み付ける手順について説明する。まず、ねじりコイルばね10のコイル部50を、筒体6の枢軸40の大径部48に装着させて、ねじりコイルばね10の第1延出端部64を筒体6の受容溝36に受容させる。次に、ねじりコイルばね10の第2延出端部66の遊端側をフラップ8の凹部62に受容させる。次に、枢軸40の第1小径部44の遊端を第1軸孔60aに挿入し、さらに、第2軸孔60bが形成されたアーム56を第2小径部46の傾斜した遊端面に沿って弾性変形させながらスライド移動させて、第2小径部46の遊端を第2軸孔60bに挿入する。
【0039】
本実施形態に係る逆止弁2は、ねじりコイルばね10のコイル部50が枢軸40の大径部48に圧接する側で、互いに隣接する第1小径部44と大径部48とが概ね同一面上に位置し、両者の間に段差がない。そのため、コイル部50が枢軸40の軸方向において第1小径部44側にずれても段差によって変形することが防止され、段差による変形によって生じるおそれのあったフラップ8の開閉作動の不良を防止することができる。
【0040】
また、枢軸40の第1小径部44及び第2小径部46を受容する軸孔60が、フラップ8の閉位置において筒体6の開口面に直交する長孔からなり、ねじりコイルばね10のばね力がフラップ本体54の中心付近に作用している。そのため、フラップ8は、閉位置で開口面に略直交する方向に付勢されて、シール部材全体に均等な力で圧接し、良好なシール性を確保できる。
【0041】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、枢軸全体、又は枢軸の内の第1及び第2小径部を金属を素材とする部品としてもよい。また、付勢の方向が一対の延出端部が互いに遠ざかる方向であるねじりコイルばねを用い、第1延出端部を筒本体から内端側に突出した支持片の内周面に支持させて、フラップを閉方向に付勢してもよい。このとき、ねじりコイルばねのコイル部は、枢軸の外周面の筒本体を向いた側から筒体の径方向外側を向いた側にかけての面に圧接するため、第1及び第2小径部の大径部に対する偏心方向もその方向とする。また、枢軸をフラップに設け、枢軸の軸孔を筒体に設けてもよい。また、枢軸を筒体及びフラップと別体として構成し、筒体及びフラップの双方に枢軸の軸孔を設けてもよい。この場合、筒体及びフラップの内一方の軸孔を有するアームは、1つとし、他方の軸孔を有する一対のアームの間に配置してもよい。また、筒体は、給油管と一体に成形されてもよい。
【符号の説明】
【0042】
2...逆止弁、6...筒体、8...フラップ、10...ねじりコイルばね、32...支柱部、36...受容溝、40...枢軸、44...第1小径部、46...第2小径部、48...大径部、50...コイル部、52...ストッパ片、56...アーム、58...ばね支持片、60...軸孔、62...凹部、64...第1延出端部、66...第2延出端部