特許第6150900号(P6150900)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6150900近赤外(NIR)発光材料を有する美容用組成物及びその方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6150900
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】近赤外(NIR)発光材料を有する美容用組成物及びその方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/19 20060101AFI20170612BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 19/06 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 7/00 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 1/12 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 1/10 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 1/04 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 5/06 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 3/02 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 9/04 20060101ALI20170612BHJP
   A61K 33/24 20060101ALI20170612BHJP
   A61K 33/30 20060101ALI20170612BHJP
   A61K 33/06 20060101ALI20170612BHJP
   A61K 31/409 20060101ALI20170612BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20170612BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20170612BHJP
   A61P 17/08 20060101ALI20170612BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20170612BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20170612BHJP
【FI】
   A61K8/19
   A61K8/49
   A61Q19/08
   A61Q19/00
   A61Q19/06
   A61Q7/00
   A61Q1/12
   A61Q1/10
   A61Q1/04
   A61Q5/02
   A61Q5/12
   A61Q5/06
   A61Q17/04
   A61Q3/02
   A61Q9/04
   A61K33/24
   A61K33/30
   A61K33/06
   A61K31/409
   A61P17/00
   A61P17/14
   A61P17/08
   A61P17/10
   A61Q11/00
【請求項の数】12
【全頁数】50
(21)【出願番号】特願2015-545796(P2015-545796)
(86)(22)【出願日】2013年12月4日
(65)【公表番号】特表2016-505552(P2016-505552A)
(43)【公表日】2016年2月25日
(86)【国際出願番号】US2013072975
(87)【国際公開番号】WO2014093071
(87)【国際公開日】20140619
【審査請求日】2015年7月30日
(31)【優先権主張番号】61/735,582
(32)【優先日】2012年12月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513161449
【氏名又は名称】イーエルシー マネージメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100118773
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 節
(74)【代理人】
【識別番号】100122389
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 栄一
(74)【代理人】
【識別番号】100111741
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 夏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100169971
【弁理士】
【氏名又は名称】菊田 尚子
(74)【代理人】
【識別番号】100187481
【弁理士】
【氏名又は名称】小原 淳史
(72)【発明者】
【氏名】ビックフォード,ウィリアム ロバート
【審査官】 岩下 直人
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/077458(WO,A1)
【文献】 特表2016−505553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/19
A61K 8/49
A61K 31/409
A61K 33/06
A61K 33/24
A61K 33/30
A61P 17/00
A61P 17/08
A61P 17/10
A61P 17/14
A61Q 1/04
A61Q 1/10
A61Q 1/12
A61Q 3/02
A61Q 5/02
A61Q 5/06
A61Q 5/12
A61Q 7/00
A61Q 9/04
A61Q 11/00
A61Q 17/04
A61Q 19/00
A61Q 19/06
A61Q 19/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に近赤外(NIR発光材料を含む、皮膚、頭皮及び/又は毛髪への局所適用のための美容用又は皮膚用組成物であって、
前記NIR発光材料は、周囲の光、日中の光、UV光又は蛍光の発光源への曝露によって継続的に活性化され、
前記NIR発光材料は、MgSiO:Eu2+,Dy3+,Mn2+;Eu2+,Dy3+,Mn2+でドープされたCa0.2Zn0.9Mg0.9Si;SrAl:Eu2+,Dy3+,Er3+;Li、Zn2+、Ca2+、Mg2+及びDy3+からなる群から選択される共ドーパントを有するか、又は有さないLaGaGe14:Cr3+;LnGaGe14:Cr3+(Ln=Y、Gd、La又はLu);LiGa:Cr3+;MGaGe14:Cr3+(M=Sr又はCa);LaGaSiO14:Cr3+;LaGa5.5Nb0.514:Cr3+;LaGaGeO14:Cr3+;GdGa12:Cr3+;mRの共ドーパントを有するか、又は有さないZnGaGe(x+(3y/2)+2z):tCr3+(式中、Rが、アルカリ土類イオン、ランタニドイオン及びLiイオンからなる群から選択される共ドーパントであり、x、y及びzが1〜5の整数であり、tが0.01〜5mol%であり、mが0〜5mol%である);のリン光体、並びにそれらの組合せからなる群より選択され、
前記NIR発光材料が、前記組成物中に、コラーゲンの生成を刺激すること、エラスチンの生成を刺激すること、皮膚における細孔のサイズを低減すること、皮膚におけるしわのサイズ及び/又は深さを低減すること、セルライトの出現を低減すること、皮膚における炎症を低減すること、皮膚の色調を均一化すること、座瘡を治療すること、座瘡の瘢痕の出現を低減すること、毛包の成長サイクルを刺激すること、フケを引き起こす脂漏性炎症を低減すること、並びに脂肪組織の低減を刺激することの少なくとも1つを前記NIR発光材料の活性化後に達成するのに十分な量で存在する、前記組成物
【請求項2】
周囲の光、日中の光、UV光又は蛍光の発光源への曝露後に、少なくとも時間から週間にわたり、NIR光を持続的に発する、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項3】
少なくとも時間から週間にわたり、NIR光を持続的に発する、請求項に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項4】
NIR発光材料の活性化が、分から0分の時間にわたって進行する、請求項に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項5】
無水、水性ベース又は固体である、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項6】
溶液、美容液、ゲル、クリーム、ローション、トナー、ムース、スプレー、軟膏、エッセンス、ペースト又は固体の形態である、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項7】
NIR発光材料が、00nm〜00μmの範囲にある粒径を有する、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項8】
NIR発光材料が、00nm〜0μmの範囲にある粒径を有する、請求項に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項9】
NIR発光材料が、組成物中に、.001重量%〜5重量%の範囲にある量で存在する、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項10】
油、界面活性剤、皮膜形成剤、顔料、粉末及び増粘剤からなる群から選択される美容成分を含む、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項11】
保湿剤、湿潤剤、植物抽出物、日焼け防止剤、及びDNA修復酵素からなる群から選択される美容成分を含む、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【請求項12】
ファンデーション、ブラッシュ、アイシャドウ、コンシーラー、リップグロス、リップバーム、リップスティック、マスカラ、シャンプー、ヘアコンディショナー、顔用もしくは毛髪用マスク、顔用もしくは毛髪用美容液、ヘアスタイリングローションもしくはバーム、毛髪染料、日焼けケア製品、ネイルラッカー、脱毛剤、角質除去剤、又は顔用もしくはボディ用保湿剤もしくはトリートメント製品の形態である、請求項1に記載の美容用又は皮膚用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2012年12月11日出願の米国特許仮出願第61/735,582号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、長期の利益を有する美容用配合物に関する。より詳細には、本発明は、近赤外(NIR)光を発する材料を組み込んでいる、ボディ用の、とりわけ皮膚、頭皮及び/又は毛髪用の美容製品を対象とする。
【背景技術】
【0003】
大抵の人が、年齢を感じさせない若々しい外観を維持したいと思っている。消費者は、彼らのしわを消すことになって彼らが若く見えることを保つ次の製品又はトリートメントを、とりわけ皮膚を若返らせるための、より安全でより効果的な方法及び製品を、常に探している。コラーゲン及びエラスチンは、皮膚が若く見えることを保つ、皮膚の構成成分である。コラーゲン分子は、一緒に集まって長く細い原線維を形成し、エラスチンと共に束を形成して、これが皮膚層をしなやかにし、したがって皮膚の延展に耐えるのを助ける。しかし、これらの構成成分は、人々が歳をとるにつれて低減する。その上、日光への曝露、喫煙及び環境ストレスが、皮膚のコラーゲン及びエラスチンを変化させて劣化させる。とりわけ日光への曝露は、酵素の群であるマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)を誘導して、コラーゲンの束を劣化させ混乱させ、おそらくはしわの形成の一因となる。ヒアルロン酸注射剤、ビタミンC化合物又はビタミンA化合物(例えばレチノイド)の局所適用を含む種々の方法が、コラーゲンの損失を押し上げる又は阻止するために使用されてきた。皮膚切除術、化学的皮膚剥離、電気刺激、マイクロニードルを打ち込んだローラーを利用したコラーゲン誘導療法(CIT)、皮膚充填剤、レーザ治療等を含む他の方法が、皮膚を動かすことによって、且つコラーゲン新生の治癒及び/又は刺激を誘発することによって、皮膚の外観を改善するといわれている。しかしながら、強烈な方法、とりわけ皮膚切除術及び化学的剥離は、皮膚に破壊的であって、さらに発赤及び瘢痕を含む長期的な副作用が潜在的にあることが観察されてきた。その上、これらの処置の全てが、高額な処置であり、専門家のみが実施できる。
【0004】
低出力レーザ療法(LLLT)としても知られるフォトバイオモジュレーションが、創傷の治癒を含む有益な臨床効果へつながることが最近報告された。これは、そこで低エネルギーレーザ又はLED(発光ダイオード)アレイへの曝露が細胞機能を刺激する技術である。負傷又は外傷によって損傷を受けた細胞中で、エネルギーが生成するミトコンドリアは遮断され、その結果、ATPの形態であるエネルギーの生成は、低減する又は完全に止まることが観察された。これらの細胞が、正常な周波数で、LLLTの手段によって赤外光又は近赤外光へ曝露されるとき、ミトコンドリアは再活性化して、ほぼ直ちに二リン酸アデノシン5’(ADP)の生成を開始し、これが、遊離酸素一重線と連結して、細胞中の代謝過程のエネルギー源である三リン酸アデノシン5’(ATP)を生成する。より詳細には、細胞レベルでのフォトバイオモジュレーションの機序は、ミトコンドリア呼吸鎖構成成分の活性化を含み、遠赤外スペクトルから近赤外スペクトルまでの範囲で強力な吸収性を有して細胞増殖及び細胞保護を促進する膜内在性タンパク質であるシトクロムオキシダーゼによる光の吸収によって惹起される、シグナル伝達カスケートに帰着すると考えられる。この療法の効果は、レーザ光の色(波長)、強度、及び供給される総エネルギー量に関係があるように見える。レーザ照射の正しい線量は、創傷の治癒の、速度及び質の改善のみならず、鎮痛、炎症、免疫系機能化、及び神経再生の、速度及び質の改善にも効果があるといわれる。
【0005】
LLLT療法は、コラーゲン新生を刺激し、コラーゲン線維を引き締め、エラスチンの生成を刺激することがさらに観察されており、これらの全てが、浸潤性が最小でありつつ、広がった細孔及びしわの出現を低減することを含む、皮膚のきめ又はトポグラフィの外観の改善に有益であるといわれている。加えて、治癒、及び休止状態になった毛包の成長相を刺激するために、並びにフケを引き起こす脂漏性炎症を低減するために、LED装置が、NIR光を頭皮へ適用するのに使用されてきた。LLLT療法が、特定の遺伝子の発現を調整することによって直接的に、且つDNA合成及び修復に関係した遺伝子の発現を調整することによって間接的に、直接間接の双方によって細胞の成長を刺激し、細胞の代謝を刺激することが報告された。他の研究は、LLLT治療がセルライトの出現を低減するのに有用であることを示唆した。適度な運動との組合せによるLLLT療法もまた、脂肪の低減及び体重の低下で役目を担うことも報告された。この研究の結果は、NIR光が、熱的機序及び非熱的機序によって作用することを示した。熱的効果には、組織の温度の上昇、組織の酸素分圧の上昇、及び組織の血流の上昇を伴う、療法上の温感領域の発生が挙げられる。NIR光は、通常は緩徐性である、組織の代謝及び脂肪分解速度を押し上げ、可動化した脂肪が、運動の間、筋系において燃焼する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
NIR発光材料が、以前はレーザ等のNIR発光装置でしか実現されなかった利益をもたらすために、現在まで、局所的な美容製品中へ組み込まれてこなかったというのが、本出願人らの理解である。レーザ又はLED等の装置の使用、又は療法を適用する皮膚科医を必要としない、皮膚及び毛髪の療法又は若返りを実現させる方法及び製品を消費者へ提供することは有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中にNIR発光材料を含む、美容用又は皮膚用組成物を提供することである。
【0008】
本発明の目的はまた、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR光を持続的に発するNIR発光材料を含む、美容用又は皮膚用組成物を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR発光材料を、少なくとも1つの皮膚、頭皮、毛髪及び/又は体に有益な作用剤との組合せで含む、美容用又は皮膚用組成物を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中にNIR発光材料を含む、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激するための美容用又は皮膚用組成物を提供することである。
【0011】
本発明の目的はまた、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR発光材料を、少なくとも1つの、皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な作用剤との組合せで含む、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激するための美容用又は皮膚用組成物を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、
固形体と、
該固形体に付随するNIR発光材料と
を含む、
皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激するための基材を提供することである。
【0013】
本発明のまたさらなる目的は、
こうした処置を必要とする、皮膚、頭皮及び/又は毛髪へ、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中にNIR発光材料を含む、美容用又は皮膚用組成物を適用するステップと、
該組成物を、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激するのに十分な時間、皮膚、頭皮及び/又は毛髪と接触させて保持し、そこで、該組成物を、皮膚、頭皮及び/又は毛髪へ適用する前、適用している間、適用した後に、該組成物がNIR発光材料を活性化させるのに十分な時間、UV光又は蛍光へ曝露するステップと
を含む、
皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激する方法を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、
こうした処置を必要とする、皮膚又は毛髪へ、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR発光材料を、少なくとも1つの、皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な作用剤との組合せで含む、美容用又は皮膚用組成物を適用するステップと、
該組成物を、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激するのに十分な時間、皮膚、頭皮及び/又は毛髪と接触させて保持し、そこで、該組成物を、皮膚、頭皮及び/又は毛髪へ適用する前、適用している間、適用した後に、該組成物がNIR発光材料を活性化させるのに十分な時間、UV光又は蛍光へ曝露するステップと
を含む、
皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激する方法を提供することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、
脂肪組織を含有してこうした改善を必要とする少なくとも1つの体の部位へ、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、脂肪組織上に熱的効果をもたらすことが可能であるNIR発光材料を含む、美容用又は皮膚用組成物を適用するステップと、
脂肪組織上のNIR光の熱的効果を発生させるのに十分な時間、少なくとも1つの体の部位を運動させつつ、該組成物を、少なくとも1つの体の部位の皮膚と接触させて保持し、それによって脂肪組織中の脂肪分解速度を上げて体の部位における脂肪の低減率を押し上げ、そこで、該組成物を、少なくとも1つの体の部位の皮膚へ適用する前、適用している間、適用した後に、NIR発光材料を活性化させるのに十分な時間、UV光又は蛍光へ曝露するステップと
を含む、
体組成を改善する方法を提供することである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の他の態様及び目的は、この後に続く記載及び特許請求の範囲から、より明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1a】その表面上にNIR発光粒子を組み込んでいる繊維又は毛の側面図である。
図1b図1aの繊維又は毛の、1b−1bの線に沿って切り取った断面図である。
図2a】埋め込まれたNIR発光粒子を全体的に組み込み、且つ繊維の表面の一部の上にNIR発光粒子を組み込んでいる、繊維又は毛の側面図である。
図2b図2aの繊維又は毛の、2b−2bの線に沿って切り取った断面図である。
図3a】その表面上にNIR発光粒子を組み込んでいるシートの上面透視図である。
図3b図3aのシートの、3b−3bの線に沿って切り取った断面図である。
図4a】埋め込まれたNIR発光粒子を全体的に組み込み、且つシートの表面の一部の上にNIR発光粒子を組み込んでいる、シートの上面透視図である。
図4b図4aのシートの、4b−4bの線に沿って切り取った断面図である。
図5】下のシートの上面がNIR発光粒子を組み込んでいる多層シートの上面透視分解立体図である。
図6】本発明による繊維を組み込んでいる織布の説明図である。
図7】本発明による繊維を組み込んでいる凝集状先端片を有する美容アプリケータの一部の説明図である。
図8】埋め込まれたNIR発光粒子を組み込んでいる泡状先端片を有する別の美容アプリケータの一部の説明図である。
図9】埋め込まれたNIR発光粒子を含有している櫛状先端片を備えた美容アプリケータの一部の説明図である。
図10】本発明による毛を組み込んでいるブラシ先端片を備えた美容アプリケータの一部の説明図である。
図11】本発明による毛を組み込んでいるブラシ先端片を備えた美容アプリケータの一部の、別の実施形態の説明図である。
図12】本発明による毛を組み込んでいるブラシ先端片を備えた美容アプリケータの一部の、別の実施形態の説明図である。
図13】本発明による毛を組み込んでいるヘアブラシの説明図である。
図14】本発明による毛を組み込んでいる歯ブラシの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
長期持続的リン光現象は、よく知られている。可視領域における長期持続的リン光体は、セキュリティ標識、非常ルート標識、安全指標、及び暗い環境での又は夜間でのコントロールパネルの指標等の種々の分野で、よく開発されて広く適用されている。加えて、日光への曝露後に可視光を発する材料がよく知られており、例えば暗闇で輝くステッカー、玩具等である。リップスティック等の暗闇で輝く美容製品において、発光材料、例えばZnS:Cuリン光体を使用することもまた知られている。これらの製品は、紫外線(UV)照射へ曝露されたときに暗闇で輝く。対照的に、ヒトの目で検出可能な放射光に波長が最も近い光スペクトルの領域であるNIR域(波長650〜900nm)における、長期持続的リン光体の研究及び開発は、それらの可視的なカウンターパートと比べ、進歩がより緩慢であった。NIRは、見るための光が不十分なときの、光ファイバー電気通信での使用、及びゴーグル等の暗視装置での使用で最も一般に知られている。こうした装置は、周囲の可視光の光子を電子に変換することによって作動し、次いでこれは、化学的方法及び電気的方法によって増幅され、変換されて可視光へ戻る。残光を伴うNIR持続的リン光体もまた知られている。これらのリン光体は、励起のために日光(UV光)を必要とし、数分から数時間までの発光期間を示す。
【0019】
驚くことに、出願人らの知識によれば、NIR発光材料を組み込んで、以前は装置の使用によってのみ観察された利益を、体へ、とりわけ皮膚、頭皮及び/又は毛髪へもたらすことができる美容配合物は、今日まで存在していない。それどころか、日光への曝露が、皮膚上の、さらには毛髪上の、有害な効果(即ち日焼け、皮膚のしわを含む成熟前老化、皮膚がん等)に付随するため、励起のために延長された期間のUV光への曝露を必要としないNIR発光材料を美容用及び/又は皮膚用の製品中へ組み込むことが望まれている。加えて、NIR発光期間が、レーザ又はLED装置への曝露によって付与されるその時間よりも長い間続くと、こうした製品のユーザに評価されるであろう。さらに、適用するのにレーザ等の装置又は道具を必要としない製品が、消費者に高く評価されるであろう。したがって、本発明は、励起のためにUV光への最小の曝露しか必要とせずに永続性のある発光期間を示すNIR発光材料を組み込んでいる美容製品及び美容方法、即ちNIR光を発する装置によってもたらされる、回数を分けた又は個別の処置から獲得可能な効果とは対照的な、長期持続的な効果を提供することに関する。加えて、本発明の利益は、高額な、熟練の専門家へのオフィス訪問なしに実現することができる。
【0020】
本発明の一態様では、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中にNIR光を発する材料を組み込んでいる美容用又は皮膚用組成物が提供される。
【0021】
本発明の組成物で獲得可能な療法上の利益として、限定されないが、皮膚におけるコラーゲン及び/又はエラスチンの生成の刺激、皮膚における細孔のサイズを低減することによる、皮膚におけるしわのサイズ及び/又は深さを低減することによる、皮膚におけるセルライトの出現の低減による、皮膚のきめの改善、皮膚における炎症の低減、皮膚の色調を均一化すること、座瘡の治療、皮膚上に瘢痕を残す座瘡の出現の低減、DNA合成及び修復の促進、休止状態の毛包を含む毛包の成長相の刺激による、毛髪のキューティクルの平滑化による、且つ脂漏性炎症の低減等による毛髪及び頭皮の若返りを含む、LLLT療法の使用で獲得可能な利益のうちの任意のものが挙げられる。
【0022】
NIR光を発して、皮膚、頭皮及び/又は毛髪を含むヒトの体での使用に毒性でない任意の材料が、本発明の組成物中で使用されてよい。有用なNIR発光材料として、限定されないが、非常誘導標識、発光塗料、及びインビボの画像診断等の用途で広く使用されるタイプの無機発光材料が挙げられ、例えば、限定されないが、MgSiO:Eu2+,Dy3+,Mn2+;Eu2+、Dy3+、Mn2+でドープされたCa0.2Zn0.9Mg0.9Si;SrAl:Eu2+,Dy3+、Er3+;Li、Zn2+、Ca2+、Mg2+及びDy3+等の共ドーパントを有するか、又は有さないLaGaGe14:Cr3+;LnGaGe14:Cr3+(Ln=Y、Gd、La又はLu);LiGa:Cr3+;MGaGe14:Cr3+(M=Sr又はCa);LaGaSiO14:Cr3+;LaGa5.5Nb0.514:Cr3+;LaGaGeO14:Cr3+;GdGa12:Cr3+;ZnGaGe10:0.5%Cr3+;のリン光体、及びセラミック−金属複合材、例えばホウ素粉末を含むもの、例えばヘアスタイリングアイロンで使用されるもの等である。
【0023】
NIR発光材料はまた、有機発光材料、例えば画像診断法でのプローブとして典型的に使用されるもの、例えば天然又は合成のポリマー、ペプチド、グルコース類似体、ウシ血清アルブミン及びシリカに封入されている蛍光金ナノクラスター等に結合している近赤外蛍光(NIRF)プローブも含んでよい。加えて、ヘムに関係する分子、例えばポルフィリンを(ヘムを)含有しているタンパク質、即ちミトコンドリアにおいて見出されるシトクロムが、NIR光の受光体であり発光体であると報告されており、これらの天然分子、並びにヘムを含有している葉緑素、Pt−ポルフィリン環系等が、本発明の組成物及び方法における使用で企図される。2つ以上の異なるNIR発光材料の使用が、個々の材料によってもたらされる単なる添加効果よりも、増幅効果又は相乗効果を有し得ることが企図される。
【0024】
本発明の組成物において有用であるNIR発光材料は、例えば約1分から約10分という短期間の曝露の間、UV光又は蛍光を吸収することによって活性化される。好ましくは、NIR発光材料は、UV光へのわずかな最小の曝露後に、永続的な近赤外の輝きを発する。「永続的な」は、NIR発光期間が、UV光又は蛍光への初期のわずかな短い曝露後に、少なくとも約1時間から数週間まで、例えば約6週間まで、その間の全期間を含み、例えば少なくとも約8時間から約2週間までであることを意味する。より好ましくは、NIR発光期間は、少なくとも約24時間から約1週間である。しかしながら、本発明の組成物中のNIR発光材料は、一旦、体に適用されると、組成物が体と接触して保持する間、延長された期間のUV光又は蛍光への曝露によって継続的に再活性化又は再チャージできることが理解されよう。
【0025】
本発明のこの態様の好ましい一実施形態では、美容用又は皮膚用組成物は、UV光への最小曝露後に、約2週間までの間、近赤外の輝きを吸収し発するNIR発光材料を含む。こうした「持続的な」NIR発光材料は、NIR光の認められた発光体である三価クロムイオンの電子を含有する。UV光へ曝露されたとき、基底状態にある三価クロムイオンの電子は、より高度なエネルギー状態へ急速に動く。電子が基底状態に戻るにつれ、エネルギーがNIR光として放出される。しかし、三価クロムイオンからの発光期間は、比較的短い(即ち数ミリ秒)。クロムイオンに基づく長期持続的なルミネセンス材料のルミネセンスは、励起が止まった後、長時間続く。長期持続的なルミネセンス材料は、2つの活性センターである発光体及びトラップを含有する。発光体は、励起された後に放射光を発する。トラップは、放射光は発しないが、励起エネルギーを蓄積して発光体へ徐放する。こうした長期持続的なルミネセンス材料の1つのクラスは、クロムでドープした亜鉛ガロゲルマナートのNIR持続的リン光体を利用し、そこで亜鉛とガロゲルマナートとのマトリックス(「トラップ」)が、三価クロムイオン(「発光体」)を受容する。これらのリン光体の一般化学式は、ZnGaGe(x+(3y/2)+2z):tCr3+,mRと記すことができ、式中、Rは、アルカリ土類イオン、ランタニドイオン及びLiイオンからなる群から選択される共ドーパントであり、x、y及びzは、1〜5の整数であり、tは、0.01〜5mol%であり、mは、0〜5mol%である。この材料の1つの例は、式ZnGaGe10:0.5%Cr3+で表すことができる。これらの材料は、わずか約1分という短い間、UV光又は蛍光への曝露によって活性化される。蓄積エネルギーが室温で放出されてクロムイオンへ戻るにつれ、該化合物は、約2週間までの間にわたりNIR光を持続的に発する。材料は、例えばセラミックのディスク、又は2〜5μmの粒径を有する粉末等の微粉末の形態に作製することができる。粉末形態は、美容用及び/又は皮膚用の種々の製品中へ組み込まれてよく、これは、該製品へ、持続的なNIR光、又は励起後の残光を発する能力を授けることができる。
【0026】
本発明のさらなる態様は、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR発光材料を、少なくとも1つの、皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な作用剤との組合せで含む、美容用又は皮膚用組成物に関する。
【0027】
利用されるNIR発光材料は、本明細書中で上に挙げたNIR発光材料のうちの任意のものであってよい。
【0028】
本発明の組成物において有用な、皮膚、頭皮及び毛髪に有益な作用剤として、皮膚、頭皮及び毛髪への利益に帰着する、美容用又は皮膚科療法用の任意のこうした成分が挙げられる。療法上の作用剤又は有益な作用剤は、特に限定されないが、好ましいのは、本明細書中で以下に、より詳細に記載されるように、皮膚におけるコラーゲン及び/又はエラスチンの生成を刺激する成分、皮膚における細孔のサイズを低減することにより、皮膚におけるしわのサイズ及び/又は深さを低減することにより、皮膚におけるセルライトの出現を低減すること等により、皮膚のきめを改善する成分、皮膚における炎症を低減する成分、皮膚の色調を均一化する成分、座瘡を治療する成分、皮膚上に瘢痕を残す座瘡の出現を低減する成分、DNA合成及び修復を刺激する成分、又は休止状態の毛包を含む毛包の成長相を刺激することにより、脂漏性炎症を低減すること等により、毛髪又は頭皮を若返らせる成分等である。
【0029】
コラーゲン新生を刺激する成分として、限定されないが、ビタミンC及びその誘導剤、例えばアスコルビン酸テトラヘキシルデシル、レチノイド、上皮成長因子(EGF)及びダイズ抽出物が挙げられる。エラスチンの生成を刺激する成分として、限定されないが、ビタミンC及びアルグロン酸が挙げられる。こうした成分は、皮膚のきめを改善し、細孔のサイズを低減し、しわのサイズ及び/又は深さを低減し、セルライトの出現を低減することが報告されている。
【0030】
皮膚のきめを改善することが観察される他の成分として、限定されないが、ペプチド、例えばアルゲリリン(アセチルヘキサペプチド−3)、マトリキシル(パルミトイルテトラペプチド−7及びパルミトイルオリゴペプチド)、ヘビのペプチド及び銅のペプチド、αヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、βヒドロキシ酸、例えばサリチル酸、コエンザイムQ10(ユビキノン)、セラミド、及びビタミンAが挙げられる。セルライトの出現を改善するといわれるさらなる作用剤として、脂肪分解を促進することでも示されるメチルキサンチン(例えばカフェイン、アミノフィリン及びテオフィリン)、及び緑茶抽出物、例えばEGCGが挙げられる。
【0031】
皮膚における炎症を低減する成分として、限定されないが、ナイアシンアミド、クエルセチン、サリチル酸、αビサボロール、EGF、コーヒーベリー抽出物及びグリチルリジン酸二カリウムが挙げられる。
【0032】
抗座瘡剤として、限定されないが、過酸化ベンゾイル、サリチル酸、ウィローバーク抽出物、ナイアシンアミド、没食子酸エピガロカテキン(EGF)、亜鉛、酵母βグルカン、ノコギリパルメット抽出物、レチノイド、ノビレチン、テトライソパルミチン酸アスコルビル、グリチルリジン酸二カリウム、αビサボロール、硫黄及びクエルセチンが挙げられる。
【0033】
皮膚上に瘢痕を残す座瘡の出現を低減する成分として、限定されないが、ヒドロキノン及びその誘導剤等の脱色成分、例えばアルブチン、コウジ酸、アゼライン酸、ビタミンC及びE、αヒドロキシ酸、ナイアシンアミド、カンゾウ抽出物、ザクロ抽出物、エラグ酸、及びフェルラ酸が挙げられる。
【0034】
頭皮を、とりわけ毛包を刺激する成分として、限定されないが、ミノキシジル(6−ピペリジン−1−イルピリミジン−2,4−ジアミン3−オキシド)、シナモンバーク油、ビタミンB5、カプサイシン、及びペパーミント[メンタピペリタ(Mentha piperita)]が挙げられる。抗フケ活性物質として、限定されないが、アロエベラ、ヤシ油、チャノキ油、オレガノ油、ビオラトリコロル(Viola tricolor)、蜂蜜、アボカド抽出物、モナルダフィスツロサ(Monardo fistulosa)(ヤグルマハッカ属)、ラクトバチルスカゼイ(Lactobacillus casei)及びラクトバチルスパラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトフェリン、ビタミンB(ビオチン)、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB(ニコチンアミド又はナイアシンアミド)、亜鉛、カシス種子オイル、マグネシアミルク及びボスウェリアセラタ(Boswellia serrata)抽出物が挙げられる。
【0035】
DNA合成及び修復を刺激する療法上の成分として、限定されないが、それぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれている米国特許第5,077,211号、第5,190,762号、第5,272,079号及び第5,296,231号に開示されているDNA修復酵素が挙げられ、こうしたDNA修復酵素の1つの例は、AGI Dermaticsから、INCI名アラビドプシスタリアナ(Arabidopsis Thaliana)抽出物を有する商品名Roxisomes(登録商標)で購入することができる。これは、単独で存在してよく、又はレシチンと水との混和物にあってよい。このDNA修復酵素は、8−オキソ−ジグアニンに基づく突然変異の損傷を修復するのに有効であることが知られる。
【0036】
使用できる別のタイプのDNA修復酵素は、O−6−メチルグアニンに基づく突然変異の損傷を修復するのに有効であることが知られるものである。これは、AGI Dermaticsにより、INCI名ラクトバチルス発酵物(Lactobacillus ferment)を有する商品名Adasomes(登録商標)で販売されており、これは、これ自体が、又はレシチンと水との混和物で、本発明の組成物へ添加されてよい。
【0037】
使用できる別のタイプのDNA修復酵素は、T−T二量体を修復するのに有効であることが知られるものである。この酵素は、生物の又は植物の材料との混合物中に存在する。こうした成分の例は、AGI Dermaticsにより商品名Ultrasomes(登録商標)又はPhotosomes(登録商標)で販売されている。Ultrasomes(登録商標)は、ミクロコッカス(Micrococcus)ライセート(ミクロコッカスの種の制御された溶解の最終生成物)とレシチンと水との混合物を含む。Photosomes(登録商標)は、プランクトン抽出物(これはバイオマスの抽出物であり、以下の生物のうちの1つ以上からの酵素が挙げられる:タラソプランクトン、緑色微細藻、珪藻、窒素を固定する緑色がかった青色の海草)と水とレシチンとの混合物を含む。
【0038】
別のタイプのDNA修復酵素は、ビフィダ(Bifida)ライセート又はビフィダ発酵ライセート等の種々の不活化された細菌ライセートの構成成分であってよく、後者は、ビフィド細菌からのライセートであり、これは、ビフィド細菌を培養して不活性化して次いで分解したときに、代謝生成物及び細胞質画分を含有する。この材料は、INCI名ビフィダ発酵ライセートを有する。
【0039】
他の適切なDNA修復酵素として、Endonuclease Vが挙げられ、これは、バクテリオファージT4のdenV遺伝子によって生成されることができる。さらに適切なのは、T4エンドヌクレアーゼ、O−6−メチルグアニン−DNAメチルトランスフェラーゼ、フォトリアーゼ、ベースグリコシラーゼ、例えばウラシル−及びヒポキサンチン−DNAグリコシラーゼ、アピリミジン性/アプリン性エンドヌクレアーゼ、DNAエキソヌクレアーゼ、損傷に基づくグリコシラーゼ(例えば3−メチルアデニン−DNAグリコシラーゼ)、単独の又は複合体にあるコレンドヌクレアーゼ[例えば大腸菌(E.coli)uvrA/uvrB/uvrCエンドヌクレアーゼ複合体]、APEXヌクレアーゼ、これは「APE」と称されることが多い多官能性DNA修復酵素である)、ジヒドロ葉酸レダクターゼ、末端トランスフェラーゼ、ポリメラーゼ、リガーゼ、及びトポイソメラーゼである。
【0040】
他のタイプの適切なDNA修復酵素は、円滑にされる修復のタイプによって分類されてよく、BER(塩基除去修復)又はBER因子酵素、例えばウラシル−DNAグリコシラーゼ(UNG)、一本鎖選択的単官能性ウラシルDNAグリコシラーゼ(SMUG1)、3,N(4)−エテノシトシングリコシラーゼ(MBD4)、チミンDNA−グリコシラーゼ(TDG)、A/G−特異性アデニンDNAグリコシラーゼ(MUTYH)、8−オキソグアニンDNAグリコシラーゼ(OGG1)、エンドヌクレアーゼIII様(NTHL1)、3−メチルアデニンDNAグリコシダーゼ(MPG)、DNAグリコシラーゼ/APリアーゼ(NEIL1又は2)、APエンドヌクレアーゼ(APEX1及び2)、DNAリガーゼ(LIG3)、リガーゼ付属因子(XRCC1)、DNA 5’−キナーゼ/3’−ホスファターゼ(PNKP)、ADP−リボシルトランスフェラーゼ(PARP1又は2)が挙げられる。
【0041】
DNA修復酵素の別のカテゴリーとして、損傷を直接逆転させると考えられるもの、例えばO−6−MeGアルキルトランスフェラーゼ(MGMT)、1−meAジオキシゲナーゼ(ALKBH2又はALKBH3)が挙げられる。
【0042】
DNA/タンパク質の架橋を修復するために操作可能な、まだ別のカテゴリーの酵素には、Tyr−DNAホスホジエステラーゼ(TDP1)が挙げられる。
【0043】
また適切なのは、MMR(ミスマッチ除去修復)DNA修復酵素であり、例えばMutSタンパク質相同体(MSH2)、ミスマッチ修復タンパク質(MSH3)、mutS相同体4(MSH4)、MutS相同体5(MSH5)、又はG/Tミスマッチ結合タンパク質(MSH6)、DNAミスマッチ修復タンパク質(PMS1、PMS2、MLH1、MLH3)、増加した減数分裂後分離2様タンパク質(PMS2L3)、又は増加した減数分裂後分離2様の4偽遺伝子(PMS2L4)である。
【0044】
また適切なのは、ヌクレオチド除去修復(NER)酵素として知られるDNA修復酵素であり、色素性乾皮症候群C−補体タンパク質(XPC)、RAD23出芽酵母(S.cerevisiae)相同体(RAD23B)、カルトラクチンのイソ型(CETN2)、RFAタンパク質1、2又は3(RPA1、2又は3)、3’〜5’DNAヘリカーゼ(ERCC3)、5’〜3’DNAヘリカーゼ(ERCC2)、塩基性転写因子(GTF2H1、GTF2H2、GTF2H3、GTF2H4、GTF2H5)、CDK活性化キナーゼ(CDK7、CCNH)、サイクリンG1−相互作用タンパク質(MNAT1)、DNA除去修復タンパク質ERCC−l又はRAD−51、除去修復相互補体1(ERCC1)、DNAリガーゼ1(LIG1)、ATP依存ヘリカーゼ(ERCC6)等のものが挙げられる。
【0045】
また適切なのは、相同組換えを円滑にするカテゴリーのDNA修復酵素とすることができ、限定されないが、DNA修復タンパク質RAD51相同体(RAD51、RAD51L1、RAD51B等)、DNA修復タンパク質XRCC2、DNA修復タンパク質XRCC3、DNA修復タンパク質RAD52、ATPアーゼ(RAD50)、3’エキソヌクレアーゼ(MRE11A)等が挙げられる。
【0046】
DNAポリメラーゼであるDNA修復酵素もまた適切であり、DNAポリメラーゼβサブユニット(POLB)、DNAポリメラーゼγ(POLG)、DNAポリメラーゼサブユニットΔ(POLD1)、DNAポリメラーゼIIサブユニットA(POLE)、DNAポリメラーゼΔ補助タンパク質(PCNA)、DNAポリメラーゼζ(POLZ)、MAD2相同体(REV7)、DNAポリメラーゼη(POLH)、DNAポリメラーゼκ(POLK)等が挙げられる。
【0047】
「編集及びプロセシングヌクレアーゼ」と称されることが多い、種々のタイプのDNA修復酵素として、3’−ヌクレアーゼ、3’−エキソヌクレアーゼ、5’−エキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼ等が挙げられる。
【0048】
DNA修復酵素の他の例として、DNAヘリカーゼ、例えばATP DNAヘリカーゼ等が挙げられる。
【0049】
DNA修復酵素は、植物抽出物、細菌ライセート、生物性材料等の構成成分として存在してよい。例えば、植物抽出物は、DNA修復酵素を含有することができる。
【0050】
本発明のさらなる態様によれば、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生/若返りの特性を刺激する美容用又は皮膚用組成物が提供される。これらの組成物は、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR光を発する材料を組み込む。
【0051】
利用されるNIR発光材料は、本明細書で上に挙げたNIR発光材料のうちの任意のものであってよい。
【0052】
治癒、再生及び/又は若返りの特性として、限定されないが、皮膚におけるコラーゲンの生成を刺激すること、皮膚におけるエラスチンの生成を刺激すること等の抗老化処置、皮膚のきめを改善することにより、皮膚における細孔のサイズを低減することにより、皮膚におけるしわのサイズ及び/又は深さを低減することにより、且つ皮膚におけるセルライトの出現を低減することにより、皮膚の表面を修復させること、DNA合成及び修復の刺激、皮膚における炎症の低減、皮膚の色調を均一化すること、座瘡の治療、皮膚上に瘢痕を残す座瘡の出現の低減、DNA合成及び修復の刺激、及び休止状態の毛包を含む毛包の成長相の刺激及び脂漏性炎症を低減することを含む毛髪及び/又は頭皮の若返りが挙げられる。
【0053】
本発明のこの態様の好ましい一実施形態によれば、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激する美容用又は皮膚用組成物は、NIR発光材料を、少なくとも1つの皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な成分との組合せで含有する。
【0054】
NIR発光材料、及び皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な成分は、本明細書で上に挙げたもののうちの任意のものであってよい。
【0055】
皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な成分は、本明細書で上に記載したものである。特に好ましい皮膚に有益な成分は、コラーゲン新生、又はエラスチンの生成を刺激するものである。
【0056】
本発明の美容用及び/又は皮膚用組成物は、種々の形態において見出されてよく、例えば油又はアルコール等の有機溶媒を含有する無水組成物、又は水性ベースの、溶液、美容液、ゲル、クリーム、ローション、トナー、ムース、スプレー、軟膏、エッセンス、ペーストを含む水性の形態、又はスティック、マイクロカプセル等の固体の形態、カラー美容組成物を含む、手のための、顔用の、唇用の、毛髪用又はボディ用の任意の美容製品、例えばファンデーション、ブラッシュ、アイシャドウ、コンシーラー、リップグロス、リップバーム、リップスティック、マスカラ等、並びにシャンプー、コンディショナー、マスク、美容液、スタイリングローション及びバームを含むヘアケア製品の形態、日焼けケア製品、脱毛剤、角質除去剤等の形態である。NIR発光材料は、組成物の水性相又は非水性相のいずれかに分散されてよい。
【0057】
NIR発光材料は、本発明の組成物中に、約0.001重量%〜約99.99重量%の範囲の量で存在してよく、これらの量の間の任意の量を含み、例えば約0.01重量%〜約75重量%の範囲、例えば約0.1重量%〜約30重量%の範囲、又は別の例では約0.1重量%〜約5重量%の範囲で存在してよい。NIR発光材料の粒径は、約100nm〜約100μmの範囲にあってよく、これらの粒径の間の任意の粒径を含み、例えば約500nm〜約20μmの範囲にあってよい。好ましくは、該粒径は、約250nm〜約10μmの範囲にあり、例えば約1μm〜約5μmの範囲にある。
【0058】
本発明の組成物において有用なNIR発光材料は粒子の形態で使用されてよいが、該材料はまた、限定されないが、ミクロスフェア、例えば中空ミクロスフェア、リポソーム等の小胞を含む美容用及び/又は皮膚用の成分と共に使用されることで知られる任意の送達系の中に、カプセル化され又は封入されてもよいことが理解されよう。
【0059】
使用されてよい中空ミクロスフェアの例として、1つ以上のエチレン性不飽和モノマーを重合して、エチレン性不飽和モノマーのホモポリマーもしくはコポリマー、又はエチレン性不飽和モノマーと1つ以上の有機基とのコポリマーを形成することによって得られる少なくとも1つの合成ポリマーを含むものがある。適切であり得るエチレン性不飽和モノマーの例として、例えば、塩化ビニリデン、塩化ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸及びそれに対応するC〜C20脂肪族又は芳香族のエステル、メタクリル酸及びそれに対応するC〜C20脂肪族又は芳香族のエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルピロリドン、スチレン等のアルケン、エチレン、プロピレン、ブチレン、メチルペンテン、1,3−ブタジエン等が挙げられる。中空ミクロスフェアのポリマー性シェルはまた、ポリエステル、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリケトン、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリ乳酸、ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリメチルメタクリラート、ポリアクリラート、及び上に列挙したポリマーのコポリマー等の、適切な合成ポリマーからも構成される。特に好ましい一実施形態では、中空ミクロスフェアの変形可能なポリマー性シェルは、塩化ビニリデン、アクリロニトリル及び/又はメチルメタクリラートのコポリマーから形成される。
【0060】
中空ミクロスフェアの好ましい例は、塩化ビニリデン、アクリロニトリル及びメチルメタクリラートのコポリマーから構成される変形可能なポリマー性シェルを有するものであり、イソブタン又はイソペンタンから構成される膨張可能な流体が使用されてよく、ジョージア州ダルースにあるExpancel,Inc.から商品名EXPANCEL(登録商標)で市販されている。EXPANCEL(登録商標)中空ミクロスフェアは、種々の形態で市販されており、例えば、乾燥の、湿潤の、膨張していない又は予め膨張している形態である。乾燥して膨張していないミクロスフェア[EXPANCEL(登録商標)DU]と、乾燥して膨張しているミクロスフェア[EXPANCEL(登録商標)DE]との双方が、本発明において、NIR発光材料を封入して安定化させるのに使用することができる。EXPANCEL(登録商標)DUミクロスフェアは、平均粒径が約6〜約40ミクロンを範囲とし、密度が約1〜1.3g/cmである。EXPANCEL(登録商標)DEミクロスフェアは、平均粒径が約20〜約150ミクロンを範囲とし、密度が約0.03〜0.07g/cmである。
【0061】
カプセル化が、NIR発光材料の制御放出又は遅延放出をもたらすために使用されてよく、又はそれは、皮膚、頭皮又は毛髪へのNIR発光を妨げることなく、NIR発光材料の放出を完全に阻止することができる。好ましくは、美容用又は局所用組成物におけるそれらの所望の活性に付属する又は付随する、封入されたNIR発光材料の物理的及び/又は化学的な特性は、負の影響を受けず、逆に、有意により大きいミクロスフェア、小胞、リポソーム等は、構造及び空間の改善された安定性を授けることができる。
【0062】
ミクロスフェアは、皮膜形成性材料で被覆されてよく、又はさもなければ表面処理されてよく、これは、ミクロスフェアのそれぞれの上に液体不透過性の膜を形成する。このようにして、ミクロスフェアは、周囲の環境の中で溶媒から封止され、このことが、ミクロスフェアのポリマー性シェルを潜在的に再膨張させて、封入されたNIR発光材料の早期の放出を引き起こすことがある。親水性又は疎水性のいずれかの、液体不透過性の膜を生成することが可能な任意の材料を使用することができる。適切な材料として、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらのC〜C10アルキルエステル、エチレン、プロピレン又はビニルピロリドンを含むエチレン性不飽和モノマーから構成される天然又は合成のホモポリマー又はコポリマー、室温での粘度が一般に約200,000〜約10,000,000センチポイズを範囲とするオルガノシロキサンであるシリコーンガム、動物の、植物の、シリコーンの又は鉱物性のワックス、有機エステルもしくは炭化水素油、又はトリメチルシロキシシリケートもしくはポリメチルシルセスキオキサン等のシリコーン樹脂、セルロース性ポリマー、脂肪酸(例えば、室温で、液体、固体又は半固体であり得る、約6〜約40個の炭素原子を有する脂肪カルボン酸)、脂肪アルコール(例えば、室温で、液体、固体又は半固体であり得る、約6〜約50個の炭素原子を有するアルコール)、並びに無機材料等の皮膜形成性材料が挙げられる。例として、皮膜形成性材料は、アルキルシリコーンポリマー、例えば脂肪アルキルメチルシロキサン、例えばセチルジメチコン、ステアリルジメチコン又はベヘニルジメチコン、又は他の改質されたシロキサン、例えば典型的にジメチコンコポリオール又はセチルジメチコンコポリオールと称されるポリオキシアルキレン化シリコーンを含んでよい。例えば、ミドランドにあるDow Corning Corporationから商品名Dow Corning(登録商標)MH 1107 Fluidで市販されているポリメチルハイドロジェンシロキサンを、皮膜形成性材料として使用することができる。このポリメチルハイドロジェンシロキサン材料は、触媒(例えば、亜鉛オクトアート、鉄オクトアート、ジブチルスズジラウラート、及びスズオクトアート)の存在下で加熱硬化して、ミクロスフェアの上の架橋されたジメチコンから構成される固体、液体不透過性の膜を形成することができる無色のシリコーン液体である。別の例として、シロキサン樹脂をジオルガノシロキサンと反応させて形成される、Dow Corningにより商品名BIO−PSAで市販されているシリコーンコポリマーもまた、皮膜形成性材料として使用することができる。Dow Corningから市販されている種々のタイプのBIO−PSA材料が使用されてよく、Dow Corning(登録商標)7−4404 Fluid、7−4405 Fluid及び7−4411 Fluid(ジメチルシロキサンで処理されて、美容用上許容される溶媒中に分散されているトリメチル化ケイ素、例えばオクタメチルトリシロキサン、イソドデカン又はデカメチルテトラシロキサンを含有する)が挙げられる。
【0063】
本発明の組成物は、美容用上及び/又は皮膚科学上許容される追加の成分を含有してよく、それらとして、本明細書で以下に記載されるものが挙げられる。
【0064】
適切な美容液又はゲルは、約1〜99%の水、及び任意選択で約0.001〜30%の水性相増粘剤を一般に含むことになる。本明細書中で挙げられた他の成分は、述べられたパーセンテージの範囲で存在してよい。
【0065】
典型的な皮膚用のクリーム又はローションは、約5〜98%の水、1〜85%の油、及び約0.1〜20%の1つ以上の界面活性剤を含む。好ましくは、界面活性剤は、非イオン性であり、シリコーン又は有機非イオン性界面活性剤の形態であってよい。
【0066】
ファンデーション、ブラッシュ、アイシャドウ等の典型的なカラー美容用組成物は、好ましくは、約5〜98%の水、1〜85%の油、及び約0.1〜20%の1つ以上の界面活性剤、さらに、約0.1〜65%の、顔料である、又は顔料と粉末との組合せである、粒子を含む。
【0067】
組成物が、水溶液、分散液又はエマルションの形態である場合、水に加えて、水性相は、1つ以上の水性相構造化剤、即ち、組成物の水性相の粘度を増加し、又は組成物の水性相を密にする薬剤を含むことができる。組成物が美容液又はゲルの形態である場合、これは特に望ましい。水性相構造化剤は、NIR発光材料と適合性があるべきであり、且つ該配合物中の他の成分とも適合性があるべきである。存在する場合、水性相構造化剤の適切な範囲は、全組成物重量の約0.01〜30%、好ましくは、約0.1〜20%、好ましくは、約0.5〜15%である。そのような薬剤の例として、限定されないが、以下に記載のものを含めた、多様なアクリラート系の増粘剤、天然又は合成ガム、ポリサッカリド等が挙げられる。水性相増粘剤はまた、該組成物中で成分を安定化させるのにも寄与し、且つ角質層中への浸透性を向上させるのにも寄与する。こうした構造化剤として、以下のものが挙げられる:
【0068】
A.ポリサッカリド
ポリサッカリドは、適切な水性相増粘剤であることができる。そのようなポリサッカリドの例として、寒天、アガロース、アリカリゲネスポリサッカリド、アルギン、アルギン酸、アカシアガム、アミロペクチン、キチン、デキストラン、カシアガム、セルロースガム、ゼラチン、ゲランガム、ヒアルロン酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ペクチン、スクレロチウムガム、キサンタンガム、ペクチン、トレハロース、ゼラチン等の天然由来材料が挙げられる。
【0069】
B.アクリラートポリマー
多様な型の合成ポリマー性増粘剤も又適切である。1つの型として、モノマーA及びBから構成されるアクリル酸ポリマー性増粘剤が挙げられ、ここで、Aは、アクリル酸、メタクリル酸、及びその混合物からなる群から選択され、Bは、C1〜22アルキルアクリラート、C1〜22アルキルメタクリラート、及びその混合物からなる群から選択される。一実施形態では、モノマーAは、1つ以上のアクリル酸又はメタクリル酸を含み、モノマーBは、C1〜10、最も好ましくはC1〜4アルキルアクリラート、C1〜10、最も好ましくはC1〜4アルキルメタアクリラート、及びその混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、モノマーBは、1つ以上のメチルもしくはエチルアクリラート又はメタクリラートである。アクリル酸コポリマーは、ポリマー重量の約10〜60%、好ましくは、20〜50%、より好ましくは、25〜45%の範囲の固体含量であり、残りが水である水溶液で供給することができる。アクリル酸コポリマーの組成物は、約0.1〜99部のモノマーAと、約0.1〜99部のモノマーBとを含むことができる。アクリル酸ポリマー溶液として、商標CapigelでSeppic,Inc.から販売されているものが挙げられる。モノマーA、B、及びCのコポリマーであるアクリル酸ポリマー増粘剤も又適切であり、ここで、A及びBは、上に定義された通りであり、Cは、一般式:
【0070】
【化1】
[式中、Zは、−(CHであり、mは、1〜10であり、nは、2〜3であり、oは、2〜200であり、Rは、C10〜30直鎖又は分枝鎖アルキルである。]を有する。上の二次増粘剤の例は、A及びBが、上に定義された通りであり、CがCOであり、n、o、及びRが、上に定義された通りであるコポリマーである。そのような二次増粘剤の例として、商標Acrysol ICS−1でRohm & Haasから販売されているアクリラート/ステアレス−20メタクリラートコポリマーが挙げられる。
【0071】
少なくとも1つの親水性単位と脂肪鎖を含む少なくとも1つのアリルエーテルとを含むアクリラート系アニオン性両親媒性ポリマーも又適切である。親水性単位が、エチレン性不飽和アニオン性モノマー、より詳細には、アクリル酸、メタクリル酸又はその混合物等のビニルカルボン酸を含み、脂肪鎖を含むアリルエーテル単位が、式:
CH=CR’CHOB
[式中、R’は、H又はCHを指し、Bは、エチレンオキシ基を指し、nは、ゼロ、又は1〜100の範囲の整数であり、Rは、炭素原子8〜30個、好ましくは、10〜24個、さらにより好ましくは、炭素原子12〜18個を含むアルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール及びシクロアルキル基から選択される炭化水素基を指す。]
のモノマーに対応するものが好ましい。この場合では、R’がHを指し、nが10に等しく、Rがステアリル(C18)基を指すの場合がより好ましい。この型のアニオン性両親媒性ポリマーは、両方の全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第4,677,152号及び第4,702,844号において記載され、調製される。こうしたアニオン性両親媒性ポリマーのなかでもとりわけ、20〜60重量%のアクリル酸及び/又はメタクリル酸と、5〜60重量%の低級アルキルメタクリラートと、2〜50重量%の上に記載したような脂肪鎖を含むアリルエーテルと、0〜1重量%の、周知の共重合性ポリエチレン性不飽和モノマー、例えば、ジアリルフタラート、アリル(メト)アクリラート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジメタクリラート及びメチレンビスアクリルアミドである架橋剤とから形成されたポリマー。そのようなポリマーの市販例は、メタクリル酸と、エチルアクリラートと、ステアリルアルコール又はステアレス−10ポリエチレングリコール(EO単位10個を有する)エーテルとの架橋ターポリマー、特に、メタクリル酸と、エチルアクリラートとステアレス−10アリルエーテル(40/50/10)との架橋ターポリマー30%を含む水性エマルションである名称SALCARE SC80及びSALCARE SC90でAllied Colloids社から販売されているものである。
【0072】
メタクリル酸、メチルメタクリラート、メチルスチレンイソプロピルイソシアナート及びPEG−40ベヘナートモノマーのコポリマーであるポリアクリラート−3、ナトリウムアクリロイルジメチルタウラート、ナトリウムアクリラート、アクリルアミド及びビニルピロリドンモノマーのコポリマーであるポリアクリラート−10、又はナトリウムアクリロイルジメチルアクリロイルジメチルタウラート、ナトリウムアクリラート、ヒドロキシエチルアクリラート、ラウリルアクリラート、ブチルアクリラート、及びアクリルアミドモノマーのコポリマーであるポリアクリラート−11等のアクリレートコポリマーも又適切である。
【0073】
1つ以上のアクリル酸基が、置換長鎖アルキル(6〜40、10〜30等の)基を有する架橋アクリラート系ポリマー、例えば、C10〜30アルキルアクリラートと、アクリル酸、メタクリル酸、又はスクロースのアリルエーテルもしくはペンタエリトリトールのアリルエーテルと架橋したその単純エステルの1つの1つ以上のモノマーとのコポリマーであるアクリラート/C10〜30アルキルアクリラートクロスポリマーも又、適切である。そのようなポリマーは、商標Carbopol又はPemulenで普通に販売されており、CTFA名としてカルボマーを有する。
【0074】
1つの特に適切な型の水性相増粘剤は、アンモニウムアクリロイルジメチルタウラート/VPコポリマーであるAristoflex AVC、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、トリラウレス−4、及びポリグリセリル−2セスキイソステアラートを含む混合物中に分散したAVCで見られるのと同じポリマーであるAristoflex AVL、又はアンモニウムアクリロイルジメチルタウラート/ベヘネス−25メタクリラートクロスポリマーであるAristoflex HMB等、商標AristoflexでClariantから販売されるアクリラート系ポリマー性増粘剤である。
【0075】
C.高分子量PEG又はポリグリセリン
重合度が1,000〜200,000の範囲である多様なポリエチレングリコール(PEG)誘導体も又、水性相増粘剤として適切である。そのような成分は、PEG−45M等1000を単位とする重合度を後ろにつけた「PEG」という記号表示によって示され、PEG−45Mとは、エチレンオキシド反復単位45,000個を有するPEGを意味する。適切なPEG誘導体の例として、PEG2M、5M、7M、9M、14M、20M、23M、25M、45M、65M、90M、115M、160M、180M等が挙げられる。
【0076】
反復部分の数が、15〜200、好ましくは、約20〜100の範囲であるグリセリン反復部分であるポリグリセリンも又、適切である。適切なポリグリセリンの例として、CTFA名ポリグリセリン−20、ポリグリセリン−40等が挙げられる。
【0077】
本発明の組成物が無水性又はエマルションの形態である事象では、組成物は、油相を含むことになる。油性成分は、皮膚を湿潤化させる特性及び皮膚を保護する特性にとって望ましい。適切な油として、限定されないが、本明細書に記載のものを含めて、シリコーン、エステル、植物油、合成油が挙げられる。油は、揮発性であっても、不揮発性であってもよく、好ましくは、室温で注ぐことができる液体の形態である。「揮発性」という用語は、油が、20℃で測定可能な蒸気圧、又は少なくとも水銀約2mmの蒸気圧を有することを意味する。「不揮発性」という用語は、油が、20℃で水銀約2mm未満の蒸気圧を有することを意味する。適切な油として、以下のものが挙げられる:
【0078】
A.揮発油
適切な揮発油は、一般に、25℃で約0.5〜5センチストークスの範囲の粘度を有し、例えば、直線状シリコーン、環式シリコーン、パラフィン性炭化水素、又はその混合物が挙げられる。揮発油は、皮膚に適用後、スキンケア組成物のより速やかな乾燥を促進するのに使用することができる。スキンケア製品が混合肌又は脂性肌を有する消費者のために配合されている場合、揮発性油が、より望ましい。肌のタイプに関する「混合」という用語は、顔のいくつかの場所(例えばTゾーン)が脂性であり、他の場所が普通である肌を意味する。
【0079】
1.揮発性シリコーン
環式シリコーンは、組成物中で使用できる1つの型の揮発性シリコーンである。そのようなシリコーンは、一般式:
【0080】
【化2】
[式中、n=3〜6、好ましくは、4、5、又は6である。]を有する。
【0081】
直線状揮発性シリコーン、例えば、一般式:
(CHSi−O−[Si(CH−O]−Si(CH
[式中、n=0、1、2、3、4、又は5、好ましくは、0、1、2、3、又は4である。]を有するものも又適切である。
【0082】
環式及び直線状揮発性シリコーンは、Dow Corning Corporation及びGeneral Electricを含めた多様な販売元から市販されている。Dow Corning直線状揮発性シリコーンは、商標Dow Corning244、245、344、及び200流体で販売されている。こうした流体として、ヘキサメチルジシロキサン(粘度0.65センチストークス(短縮名cst))、オクタメチルトリシロキサン(1.0cst)、デカメチルテトラシロキサン(1.5cst)、ドデカメチルペンタシロキサン(2cst)及びその混合物が挙げられ、粘度測定はすべて、25℃においてである。
【0083】
適切な分枝揮発性シリコーンとして、メチルトリメチコン、即ち、一般式:
【0084】
【化3】
を有する分枝揮発性シリコーン等のアルキルトリメチコンが挙げられる。
【0085】
メチルトリメチコンは、商標TMF−1.5でShin−Etsu Siliconesから購入することができ、25℃で粘度が1.5センチストークスである。
【0086】
2.揮発性のパラフィン性炭化水素
揮発性油として、炭素原子5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個、より好ましくは、炭素原子8〜16個を有する多様な直鎖又は分枝鎖パラフィン性炭化水素も又、適切である。適切な炭化水素として、両方が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第3,439,088号及び第3,818,105号に開示されているペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トリデカン、及びC8〜20イソパラフィンが挙げられる。
【0087】
好ましい揮発性のパラフィン性炭化水素は、分子量が70〜225、好ましくは、160〜190、沸点範囲が30〜320、好ましくは、60〜260C、及び25℃の粘度が約10cst.未満である。そのようなパラフィン炭化水素は、商標ISOPARSでEXXONから、及びPermethyl Corporationから市販されている。適切なC12イソパラフィンは、Permethyl Corporationにより商品名Permethyl 99Aで製造されている。市販されている種々のC16イソパラフィン、例えばイソヘキサデカン(登録商標はPermethyl Rである)もまた適切である。
【0088】
B.不揮発油
多様な不揮発油も又、本発明の組成物で使用するために適切である。不揮発油は、一般に、25℃の粘度が約5〜10センチストークス超であり、25℃で最大1,000,000センチポアズの粘度範囲であってよい。不揮発油の例として、限定されないが、以下が挙げられる。
【0089】
1.エステル
適切なエステルは、モノ−、ジ−、及びトリエステルである。組成物は、以下の群、又はその混合物から選択される1つ以上のエステルを含むことができる。
【0090】
(a)モノエステル
モノエステルは、式R−COOHを有し、式中、Rが、炭素原子2〜45個を有する直鎖もしくは分枝鎖で飽和もしくは不飽和アルキル、又はフェニルであるモノカルボン酸と、式R−OHを有し、式中、Rが、炭素原子2〜30個を有する直鎖もしくは分枝鎖で飽和もしくは不飽和アルキル、又はフェニルであるアルコールの反応によって形成されるエステルとして定義される。アルコールと酸の両方は、1つ以上のヒドロキシル基で置換することができる。酸又はアルコールの一方又は両方のいずれかが、「脂肪」酸であっても「脂肪」アルコールであってもよく、直鎖もしくは分枝鎖で飽和もしくは不飽和形態で炭素原子約6〜30個、より好ましくは、炭素原子12、14、16、18、又は22個を有することができる。本発明の組成物で使用できるモノエステルの例として、ヘキシルラウラート、ブチルイソステアラート、ヘキサデシルイソステアラート、セチルパルミタート、イソステアリルネオペンタノアート、ステアリルヘプタノアート、イソステアリルイソノナノアート、ステアリルラクタート、ステアリルオクタノアート、ステアリルステアラート、イソノニルイソノナノアート等が挙げられる。
【0091】
(b)ジエステル
適切なジエステルは、二カルボン酸と脂肪族もしくは芳香族アルコールの、又は少なくとも2つの置換ヒドロキシル基を有する脂肪族もしくは芳香族アルコールとモノカルボン酸の反応生成物である。二カルボン酸は、炭素原子約2〜30個を含むことができ、直鎖もしくは分枝鎖で飽和もしくは不飽和形態であってよい。二カルボン酸は、1つ以上のヒドロキシル基で置換することができる。脂肪族又は芳香族アルコールは又、炭素原子約2〜30個を含むことができ、直鎖もしくは分枝鎖で飽和もしくは不飽和形態であってよい。好ましくは、1つ以上の酸又はアルコールは、脂肪酸又は脂肪アルコールである、即ち、炭素原子約12〜22個を含む。二カルボン酸は又、αヒドロキシ酸であってよい。エステルは、二量体又は三量体形態であってよい。本発明の組成物中で使用できるジエステル油の例として、ジイソートアリールマラート、ネオペンチルグリコールジオクタノアート、ジブチルセバカート、ジセテアリール二量体ジリノレアート、ジセチルアジパート、ジイソセチルアジパート、ジイソノニルアジパート、ジイソステアリル二量体ジリノレアート、ジイソステアリルフマラート、ジイソステアリルマラート、ジオクチルマラート等が挙げられる。
【0092】
(c)トリエステル
適切なトリエステルは、三カルボン酸と脂肪族又は芳香族アルコールの反応生成物、あるいは3つ以上の置換ヒドロキシル基を有する脂肪族又は芳香族アルコールとモノカルボン酸の反応生成物を含む。上記のモノ−及びジエステルと同様に、酸及びアルコールは、炭素原子2〜30個を含み、飽和もしくは不飽和で直鎖もしくは分枝鎖であってよく、1つ以上のヒドロキシル基で置換することができる。好ましくは、1つ以上の酸又はアルコールは、炭素原子12〜22個を含む脂肪酸又は脂肪アルコールである。トリエステルの例として、トリアラキジン、トリブチルシトラート、トリイソステアリルシトラート、トリC12〜13アルキルシトラート、トリカプリリン、トリカプリリルシトラート、トリデシルベヘナート、トリオクチルドデシルシトラート、トリデシルベヘナート、又はトリデシルココアート、トリデシルイソノナノアート等のアラキドン酸、クエン酸、又はベヘン酸のエステルである。
【0093】
組成物で使用するために適切なエステルは、そのテキストの全体が参照により本明細書に組み込まれている「エステル」の分類でC.T.F.A. Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第11版、2006年にさらに記載されている。
【0094】
2.炭化水素油
1つ以上の不揮発性炭化水素油を組成物中に組み込むことが望ましい場合がある。適切な不揮発性炭化水素油として、パラフィン性炭化水素及びオレフィン、好ましくは、炭素原子約20個超を有するものが挙げられる。そのような炭化水素油の例として、C24〜28オレフィン、C30〜45オレフィン、C20〜40イソパラフィン、水素化ポリイソブテン、ポリイソブテン、ポリデセン、水素化ポリデセン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、スクアレン、スクアラン、及びその混合物が挙げられる。1つの好ましい実施形態では、そのような炭化水素は、約300〜1000ダルトンの範囲の分子量を有する。
【0095】
3.脂肪酸のグリセリルエステル
脂肪酸の合成又は天然産のグリセリルエステル、又はトリグリセリドは又、組成物中で使用するために適切である。植物源と動物源の両方を使用することができる。そのような油の例として、ヒマシ油、ラノリン油、C10〜18トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/トリグリセリド、甘扁桃油、杏仁油、ゴマ油、カメリナサティヴァ油、タマヌ種子油、ココナツ油、コーン油、綿実油、アマニ油、インク油、オリーブ油、パーム油、イリペバター、菜種油、大豆油、ブドウ種子油、ヒマワリ種子油、くるみ油等が挙げられる。
【0096】
改良された天然脂肪又は油である脂肪酸モノ−、ジ−、及びトリグリセリド等の合成もしくは半合成グリセリルエステル、例えば、グリセリン等、ポリオールのモノ−、ジ−又はトリエステルも又、適切である。一例では、脂肪(C12〜22)カルボン酸は、1つ以上の反復グリセリル基と反応する。グリセリルステアラート、ジグリセリルジイオソステアラート、ポリグリセリル−3イソステアラート、ポリグリセリル−4イソステアラート、ポリグリセリル−6リシノレアート、グリセリルジオレアート、グリセリルジイソテアラート、グリセリルテトライソステアラート、グリセリルトリオクタノアート、ジグリセリルジステアラート、グリセリルリノレアート、グリセリルミリスタート、グリセリルイソステアラート、PEGヒマシ油、PEGグリセリルオレアート、PEGグリセリルステアラート、PEGグリセリルタロワート等。
【0097】
4.不揮発性シリコーン
水溶性と水不溶性両方の不揮発性シリコーン油は又、組成物中で使用するために適切である。そのようなシリコーンは、好ましくは、25℃で約5〜800,000cst超、好ましくは、20〜200,000cstの範囲の粘度を有する。適切な水不溶性シリコーンとして、アモジメチコン等のアミン官能性シリコーンが挙げられる。
【0098】
例えば、そのような不揮発性シリコーンは、以下の一般式:
【0099】
【化4】
[式中、x又はyの少なくとも1つが存在し、Aはアルキルシロキシエンドキャップ単位であるという条件で、R及びR’は、それぞれ独立に、C1〜30直鎖もしくは分枝鎖で飽和もしくは不飽和アルキル、フェニル又はアリール、トリアルキルシロキシであり、x及びyは、それぞれ独立に、1〜1,000,000である。]を有することができる。Aが、メチルシロキシエンドキャップ単位、詳細には、トリメチルシロキシであり、R及びR’が、それぞれ独立に、C1〜30直鎖もしくは分枝鎖アルキル、フェニル、又はトリメチルシロキシ、より好ましくは、C1〜22アルキル、フェニル、又はトリメチルシロキシ、最も好ましくは、メチル、フェニル、又はトリメチルシロキシであり、得られたシリコーンが、ジメチコン、フェニルジメチコン、ジフェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、又はトリメチルシロキシフェニルジメチコンであることが好ましい。他の例として、そのようなアルキルジメチコンは、室温で注ぐことができる液体であるという条件で、セチルジメチコン等のアルキルジメチコンが挙げられ、ここで、少なくとも1つのRが、脂肪アルキル(C12、C14、C16、C18、C20、又はC22)であり、他のRが、メチルであり、Aが、トリメチルシロキシエンドキャップ単位であり、フェニルトリメチコンは、商標556 FluidでDow Corning Corporationから購入することができる。トリメチルシロキシフェニルジメチコンは、商標PDM−1000でWacker−Chemieから購入することができる。液体シリコーンワックスとも呼ばれるセチルジメチコンは、Fluid 2502としてDow Corningから、又は商標Abil Wax 9801、又は9814でDeGussa Care & Surface Specialtiesから購入することができる。
【0100】
5.フッ素化油
限定されないが、フッ素化シリコーン、フッ素化エステル、又はペルフルオロポリエーテルを含めた多様な型のフッ素化油も又、組成物中で使用するために適切である。トリメチルシリルエンドキャップドフルオロシリコーン油、ポリトリフルオロプロピルメチルシロキサン等のフルオロシリコーン、及び参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,118,496号に開示されたもの等の類似のシリコーンが、特に適切である。ペルフルオロポリエーテルとして、すべてが参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,183,589号、第4,803,067号、第5,183,588号に開示されたものが挙げられ、これは、商標FomblinでMontefluosから市販されている。
【0101】
組成物が、無水性又はエマルションの形態である場合、化粧品組成物中に1つ以上の油相構造化剤を含むことが望ましい場合がある。「油相構造化剤」という用語は、粘度を増加する、又は油相を構造化する、油相に可溶性又は分散性である成分又は成分の組合せを意味する。油相構造化剤は、特に組成物の油相を形成している非極性油中に分散される場合、NIR発光材料と適合性がある。「適合性がある」という用語は、油相構造化剤とNIR発光材料とが、一般に安定である美容製品中へ配合されることが可能であることを意味する。構造化剤は、増加した粘度を有する液体組成物、半固体、又は一部の場合では自己支持できる固体の組成物を提供するのに十分な量で存在することができる。構造化剤自体は、液体、半固体、又は固体形態で存在することができる。構造化剤の提案された範囲は、全組成物重量の約0.01〜70%、好ましくは、約0.05〜50%、より好ましくは、約0.1〜35%である。適切な油相構造化剤として、シリコーン系又は有機系であるものが挙げられる。これは、合成、天然、又は両方を組み合わせたポリマー又は非ポリマーであってよい。こうした油相構造化剤として、以下のものが挙げられる:
【0102】
A.シリコーン構造化剤
化粧品組成物中に組み込まれた場合、油相の粘度を増加できるような程度の粘度をシリコーンに提供する重合度を有するシリコーンエラストマー、シリコーンガム、シリコーンワックス、及び直線状シリコーン等の多様な油相構造化剤は、シリコーン系であってよい。シリコーン構造化剤の例として、限定されないが、以下のものが挙げられる。
【0103】
1.シリコーンエラストマー
本発明の組成物中で使用するための適切なシリコーンエラストマーとして、白金金属触媒の存在下でSiH含有ジオルガノシロキサンと末端オレフィン性不飽和を有するオルガノポリシロキサン又はα−ωジエン炭化水素を反応させ、付加反応硬化することによって形成されるものが挙げられる。そのようなエラストマーは又、ヒドロキシル末端ジオルガノポリシロキサンとSiH含有ジオルガノポリシロキサン又はα−ωジエンの間の脱水素反応を介して有機スズ化合物の存在下でオルガノポリシロキサン組成物を縮合−硬化すること、又はヒドロキシル末端ジオルガノポリシロキサンと加水分解性オルガノシロキサンの間の縮合反応を使用して有機スズ化合物又はチタナートエステルの存在下でオルガノポリシロキサン組成物を縮合−硬化すること、有機ペルオキシド触媒の存在下で熱硬化するオルガノポリシロキサン組成物をペルオキシド硬化すること等の他の反応方法によって形成することができる。
【0104】
適切であり得る1つの型のエラストマーは、それぞれの分子中に少なくとも2つの低級アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン又はα−ωジエンと、それぞれの分子中に少なくとも2つのケイ素結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと、白金型触媒とを付加反応硬化することによって調製される。ビニル等の低級アルケニル基は、分子中で任意の位置に存在することができるが、一方又は両方の分子末端上の末端オレフィン性不飽和が好ましい。この構成成分の分子構造は、直鎖、分枝直鎖、環式、又はネットワークであってよい。こうしたオルガノポリシロキサンの例として、メチルビニルシロキサン、メチルビニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ−末端ジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ−末端ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ−末端ジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ−末端ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ−末端ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ−末端メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、及びジメチルビニルシロキシ−末端ジメチルシロキサン−メチル(3,3,−トリフルオロプロピル)シロキサンコポリマー、デカジエン、オクタジエン、ヘプタジエン、ヘキサジエン、ペンタジエン、又はテトラジエン、又はトリジエンが挙げられる。
【0105】
硬化は、本明細書に記載の触媒を使用する触媒反応下でジメチルメチル水素シロキサン中のケイ素結合水素原子とシロキサン又はα−ωジエンの付加反応によって進行する。高度に架橋した構造を形成するためには、メチル水素シロキサンは、架橋剤としての機能を最適にするためにそれぞれの分子中に少なくとも2つのケイ素結合水素原子を含まなければならない。
【0106】
ケイ素結合水素原子とアルケニル基の付加反応で使用される触媒は、場合によりアルコール又はケトン中に溶解され、この溶液が任意選択でエージングされた塩化白金酸、塩化白金酸−オレフィン錯体、塩化白金酸−アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸−ジケトン錯体、白金黒、及び担持白金によって具体的に例示される。
【0107】
本発明の組成物で使用するための適切なシリコーンエラストマーの例は、粉末形態であっても、揮発性もしくは不揮発性シリコーン等の溶媒、又はパラフィン性炭化水素もしくはエステル等のシリコーン相溶性ビヒクル中に分散もしくは可溶化されていてもよい。シリコーンエラストマー粉末の例として、Shin−EtsuのKSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−103、KSP−104、KSP−105等のビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサンクロスポリマー、フッ素−シリコーンエラストマーであるShin−EtsuのKSP−200等、フルオロアルキル基を含むハイブリッドシリコーン粉末、及びフェニル置換シリコーンエラストマーであるShin−EtsuのKSP−300等、フェニル基を含むハイブリッドシリコーン粉末、並びにDow ComingのDC9506が挙げられる。シリコーン相溶性ビヒクル中に分散したシリコーンエラストマー粉末の例として、商標9040もしくは9041でのDow Corning Corporation、商標SFE839でのGE Silicones、又は商標KSG−15、16、18でのShin−Etsu Siliconesを含めた多様な供給会社によって供給されるジメチコン/ビニルメチコンクロスポリマーが挙げられる。KSG−15は、CTFA名としてシクロペンタシロキサンジメチコン/ビニルメチコンクロスポリマーを有する。KSG−18は、INCI名としてフェニルトリメチコン/ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスコポリマーを有する。シリコーンエラストマーは又、商標GransilでGrant Industriesから購入することができる。商標KSG−31、KSG−32、KSG−41、KSG−42、KSG−43、及びKSG−44でShin Etsuから供給されるラウリルジメチコン/ビニルメチコンクロスポリマー等の長鎖アルキル置換を有するシリコーンエラストマーも又、適切である。本発明で有用である架橋オルガノポリシロキサンエラストマー及びこれを作製するための方法は、さらに、それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第4,970,252号、米国特許第5,760,116号、米国特許第5,654,362号及び日本国特許出願である特開昭61−18708号公報に記載されている。シリコーンエラストマーを、本発明の組成物中へ組み込むことが特に望ましく、それは、それらが該組成物へ優れた「感触」をもたらし、美容配合物中で非常に安定であり、且つ比較的安価であるためである。
【0108】
2.シリコーンガム
1つ以上のシリコーンガムも又、油相構造化剤として使用するために適切である。「ガム」という用語は、ガム様テクスチャを有するシリコーンを提供するのに十分な重合度を有するシリコーンポリマーを意味する。ある種の場合、ガムを形成するシリコーンポリマーは、架橋していてもよい。シリコーンガムは、通常、25℃で約500,000〜1億cst、好ましくは、約600,000〜2000万、より好ましくは、約600,000〜1200万cstの範囲の粘度を有する。本明細書に記載の範囲はすべて、すべての下位範囲、例えば、550,000、925,000、350万を含む。
【0109】
組成物中で使用されるシリコーンガムとして、限定されないが、一般式:
【0110】
【化5】
[式中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素原子1〜30個を有するアルキル、アリール、又はアラルキルであり、Xは、OH又はC1〜30アルキル、又はビニルであり、いかなる場合でもx、y、又はzのうちの2つ以下がゼロであり、さらにx、y、及びzを、シリコーンガムの粘度が25℃で少なくとも約500,000cst、最大約1億センチストークスまでの範囲であるようにするという条件で、x、y、又はzは、ゼロであってよい。]のものが挙げられる。Rが、メチル又はOHである場合が好ましい。
【0111】
そのようなシリコーンガムは、純粋な形態で、Wacker−Chemie又はDow Corning等を含めた多様なシリコーン製造会社から購入することができる。そのようなシリコーンガムとして、商標CM3092、Wacker−Belsil1000、又はWacker−Belsil DM3096でWacker−Belsilから販売されるものが挙げられる。ジメチコノールとも呼ばれる、XがOHであるシリコーンガムは、商標1401でDow Corning Corporationから市販されている。シリコーンガムは又、揮発性又は不揮発性シリコーン等、シリコーン相溶性ビヒクル中の溶液又は分散液の形態で購入することができる。そのような混合物の例は、INCI名ジメチコンを有する商標HL−88でBarnet Siliconesから購入することができる。
【0112】
3.シリコーンワックス
別の型の油相構造化剤として、室温で半固体又は固体であるアルキルシリコーンワックスと通常呼ばれるシリコーンワックスが挙げられる。「アルキルシリコーンワックス」という用語は、シロキサンに半固体又は固体特性を与える置換長鎖アルキル(C16〜30等の)を有するポリメチルシロキサンを意味する。そのようなシリコーンワックスの例として、商標Abil Wax 9800でDeGussa Care & Surface Specialtiesから、又は商標2503でDow Corningから購入できるステアリルジメチコンが挙げられる。別の例は、商標Gransil A−18でGransil Industriesから購入できるビス−ステアリルジメチコン、又はベヘニルジメチコン、ベヘノキシジメチコンである。
【0113】
4.ポリアミド又はシリコーンポリアミド
ポリアミド又はシリコーンポリアミド等多様な型のポリマー性化合物も又、油相構造化剤として適切である。
【0114】
シリコーンポリアミドという用語は、本明細書でさらに説明されるようにシリコーンモノマー及びアミド基を含むモノマーから構成されるポリマーを意味する。シリコーンポリアミドは、好ましくは、一般式:
【0115】
【化6】
の部分を含む。Xは、炭素原子約1〜30個を有する直線状又は分枝アルキレンであり、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、1つ以上のヒドロキシル又はハロゲン基で置換されてもよいC1〜30直鎖又は分枝鎖アルキル、1つ以上のC1〜30アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシル、又はアルコキシ基で置換されてもよいフェニル、又は一般式:
【0116】
【化7】
を有するシロキサン鎖であり、
Yは、
(a)
(i)一般式RCONRを有する1つ以上のアミド基、又は、
(ii)C5〜6環状環、又は
(iii)1つ以上のC1〜10アルキル基で置換されてもよいフェニレン、又は
(iv)ヒドロキシ、又は
(v)C3〜8シクロアルカン、又は
(vi)1つ以上のヒドロキシ基で置換されてもよいC1〜20アルキル、又は
(vii)C1〜10アルキルアミン
で置換されてもよい炭素原子約1〜40個を有する直線状又は分枝アルキレン、又は
(b)TR
[式中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、C1〜10直線状又は分枝アルキレンであり、Tは、CRであり、ここでRが、水素、三価原子N、P、又はAl、又は1つ以上のヒドロキシルもしくはハロゲン基で置換されてもよいC1〜30直鎖又は分枝鎖アルキル、1つ以上のC1ー30アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシル、又はアルコキシ基で置換されてもよいフェニル、又は一般式:
【0117】
【化8】
を有するシロキサン鎖である。]である。
【0118】
、R、R、及びRが、C1〜10、好ましくは、メチルであり、X及びYが直線状又は分枝アルキレンである場合が好ましい。
一般式:
【0119】
【化9】
[式中、a及びbは、それぞれ独立に、約60〜120℃の範囲の融点、及び約40,000〜500,000ダルトンの分子量を有するシリコーンポリアミドポリマーを提供するのに十分である。]を有するシリコーンポリアミドが好ましい。本発明の組成物中で使用できる1つの型のシリコーンポリアミドは、PPG−3ミリスチルエーテルを含む組成物で販売されるCTFA名ナイロン−611/ジメチコンコポリマーを有する商標Dow Corning2−8178ゲル化剤でDow Corning Corporationから購入することができる。
【0120】
商標Uniclear及びSylvaclearでArizona Chemicalから購入されるもの等のポリアミドも又、適切である。そのようなポリアミドは、エステル末端であっても、アミド末端であってもよい。エステル末端ポリアミドの例として、限定されないが、一般式:
【0121】
【化10】
[式中、nは、エステル基数が、エステルとアミド基の合計数の約10%〜50%の範囲であるようなアミド基単位数を示し、Rは、それぞれ独立に、炭素原子少なくとも4個を含むアルキル又はアルケニル基であり、R基の少なくとも50%がC30〜42炭化水素であるという条件で、Rは、それぞれ独立に、C4〜42炭化水素基であり、Rは、それぞれ独立に、少なくとも2個の炭素原子、水素原子、及び任意選択で1つ以上の酸素もしくは窒素原子を含む有機基であり、Rは、それぞれ独立に、R及びRの両方が結合した窒素原子が、R−N−Rによって定義される複素環部分を形成し、基Rの少なくとも50%が水素原子を表すように、水素原子、C1〜10アルキル基、又はRに対する、もしくは別のRに対する直接結合である。]を有するものが挙げられる。
【0122】
油相ゲル化剤として使用できるエステル及びアミド末端ポリアミドの一般的な例として、両方がCTFA名エチレンジアミン/水素化二量体ジリノレアートコポリマー/ビス−ジ−C14〜18アルキルアミドを有する商標Sylvaclear A200VもしくはA2614V、Sylvaclear AF1900V、CTFA名ビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化二量体ジリノレアートコポリマーを有するSylvaclear C75V、CTFA名ポリアミド−3を有するSylvaclear PA1200V、Sylvaclear PE400V、Sylvaclear WF1500V、又はINCI名エチレンジアミン/ステアリル二量体ジリノレアートコポリマーもしくはエチレンジアミン/ステアリル二量体ジタラートコポリマーを有するUniclear 100VG等のUniclearでArizona Chemicalから販売されるものが挙げられる。適切なポリアミドの他の例として、商標Versamid(Versamid 930、744、1655等の)でHenkelから、又はブランド名Onamid SもしくはOnamid CでOlin Mathieson Chemical Corp.から販売されるものが挙げられる。
【0123】
5.天然又は合成有機ワックス
動物、植物、又は鉱物ワックス等1つ以上の天然又は合成ワックスも又、油相構造化剤として適切である。好ましくは、そのようなワックスは、約50〜150℃、より好ましくは、約65〜100℃等のより高い融点を有する。そのようなワックスの例として、ポリエチレン又は合成ワックス等フィッシャートロプシュ合成によって作製されるワックス、又はヤマモモ、キャンデリラ、地ろう、アカシア、蜜ろう、セレシン、セチルエステル、花ろう、シトラスワックス、カルナバろう、ホホバろう、木ろう、ポリエチレン、微結晶、米ぬか、ラノリンワックス、ミンク、モンタン、ヤマモモ、ウリキュリ、地ろう、パームカーネルワックス、パラフィン、アボカドワックス、リンゴワックス、セラックろう、サルビアワックス、麦芽外殻ワックス、グレープワックス、及びPEG6−20蜜蝋やPEG−12カルナウバろう等そのポリアルキレングリコール誘導体等多様な植物ワックス、又はヒドロキシステアリン酸(例えば、12−ヒドロキシステアリン酸)、トリステアリン、トリベヘニン等そのエステルを含めた脂肪酸もしくは脂肪アルコールが挙げられる。
【0124】
6.モンモリロナイト鉱物
組成物中で使用できる1つの型の構造化剤は、ヘクトライト、ベントナイト、及びステアラルコニウムベントナイト、ヘクトライト、Quaternium−18ヘクトライト等の第四級化ヘクトライト等の鉱物を第四級アンモニウム化合物と反応させることによって得られるその第四級化誘導体等の天然もしくは合成モンモリロナイト鉱物、アタパルジャイト、プロピレンカルボナート等のカルボナート、ベントン等が挙げられる。
【0125】
7.シリカ及びシリカート
組成物中で使用できる別の型の構造化剤は、シリカ、シリカート、シリカシリラート、及びそのアルカリ金属又はアルカリ土類金属誘導体である。こうしたシリカ及びシリカートは、一般に、微粒子形態で存在し、例えば、シリカ、シリカシリラート、マグネシウムアルミニウムシリカート等が挙げられる。
【0126】
組成物は、1つ以上の界面活性剤を、特にエマルション形態で含むことができる。しかし、そのような界面活性剤は、組成物が無水性であっても使用することができ、極性を有する成分、例えば、顔料の分散の助けになる。そのような界面活性剤は、シリコーンであっても、有機系であってもよい。界面活性剤は、油中水又は水中油型いずれかを安定に形成する助けになる。存在する場合、界面活性剤は、全組成物重量の約0.001〜30%、好ましくは、約0.005〜25%、より好ましくは、約0.1〜20%の範囲であってよい。
【0127】
A.シリコーン界面活性剤
適切なシリコーン界面活性剤として、両親媒特性を有する、例えば、親水性基と親油性基とを含むポリオルガノシロキサンポリマーが挙げられる。こうしたシリコーン界面活性剤は、室温で液体であっても、固体であってもよい。
【0128】
1.ジメチコンコポリオール又はアルキルジメチコンコポリオール
使用できる1つの型のシリコーン界面活性剤は、一般に、ジメチコンコポリオール又はアルキルジメチコンコポリオールと呼ばれる。この界面活性剤は、約2〜18の範囲にある親水性物質/親油性物質バランス(HLB)を有する油中水又は水中油型界面活性剤のいずれかである。好ましくは、シリコーン界面活性剤は、約2〜12、好ましくは、約2〜10、最も好ましくは、約4〜6の範囲にあるHLBを有するノニオン性界面活性剤である。「親水性基」という用語は、オルガノシロキサンポリマー主鎖上に置換された場合、ポリマーの置換部分に親水特性を与える基を意味する。親水性を与える基の例は、ヒドロキシ−ポリエチレンオキシ、ヒドロキシル、カルボキシラート、及びその混合物である。「親油基」という用語は、オルガノシロキサンポリマー主鎖上に置換された場合、ポリマーの置換部分に親油特性を与える有機基を意味する。親油性を与える有機基の例は、C1〜40直鎖もしくは分枝鎖アルキル、フルオロ、アリール、アリールオキシ、C1〜40ヒドロカルビルアシル、ヒドロキシ−ポリプロピレンオキシ、又はその混合物である。
【0129】
1つの型のシリコーン界面活性剤は、一般式:
【0130】
【化11】
[式中、pは、0〜40(2、3、4、13、14、15、16、17、18等のその間及びサブ範囲にあるすべての数を含む範囲)であり、PEは、(−CO)−(−CO)−Hであり、ここでaとbの両方が同時に0であることができないという条件下でaは、0〜25であり、bは、0〜25であり、x及びyは、それぞれ独立に、両方が同時に0であることができないという条件下で0〜100万の範囲である。]を有する。1つの好ましい実施形態では、x、y、z、a、及びbは、ポリマーの分子量が、約5,000〜約500,000、より好ましくは、約10,000〜100,000の範囲であり、最も好ましくは、約50,000であるような数であり、ポリマーは、一般に、ジメチコンコポリオールと呼ばれる。
【0131】
1つの型のシリコーン界面活性剤は、長鎖アルキルがセチル又はラウリルになるようなpであるものであり、この界面活性剤は、一般に、それぞれセチルジメチコンコポリオール又はラウリルジメチコンコポリオールと呼ばれる。
【0132】
一部の場合、ポリマー中のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド反復単位の数は又、シロキサン主鎖上に15個のエチレングリコール単位と、10個のプロピレングリコール単位とを含む置換基を有するジメチコンを指すPEG−15/PPG−10ジメチコンとも呼ばれるジメチコンポリオールのようなものとして指定される。上の一般構造中の1つ以上のメチル基が長鎖アルキル(例えば、エチル、プロピル、ブチル等)、又はメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル等のエーテルで置換されることも可能である。
【0133】
シリコーン界面活性剤の例は、CTFA名シクロテトラシロキサン(及び)シクロペンタシロキサン(及び)PEG/PPG−18ジメチコンを有する商標Dow Corning 3225C Formulation Aid、又はCTFA名シクロペンタシロキサン(及び)PEG/PPG−18/18ジメチコンを有する5225C Formulation Aid、又はCTFA名PEG/PPG−18/18ジメチコンを有するDow Coming 190 Surfactant、又はCTFA名ラウリルPEG/PPG−18/18メチコンを有するDow Corning 193 Fluid、Dow Corning5200でDow Corningから販売されるもの、又はGoldschmidtから販売されるCTFA名セチルPEG/PPG−14/14ジメチコンを有するAbil EM90、又はGoldschmidtから販売されるCTFA名ビス−セチルPEG/PPG−14/14ジメチコンを有するAbil EM97、又はポリグリセリル−4イソステアラートとヘキシルラウラートとを又含む混合物中のCTFA名セチルPEG/PPG−10/1ジメチコンを有するAbil WE 09、又はCTFA名PEG−11メチルエーテルジメチコンを有するShin−Etsu Siliconesから販売されるKF−6011、又はCTFA名PEG/PPG−20/22ブチルエーテルジメチコンを有するShin−Etsu Siliconesから販売されるKF−6012、又はCTFA名PEG−9ジメチコンを有するShin−Etsu Siliconesから販売されるKF−6013、又はCTFA名PEG−3ジメチコンを有するShin−Etsu Siliconesから販売されるKF−6015、又はCTFA名PEG−9メチルエーテルジメチコンを有するShin−Etsu Siliconesから販売されるKF−6016、又はCTFA名PEG−10ジメチコンを有するShin−Etsu Siliconesから販売されるKF−6017、又はCTFA名ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンを有するShin−Etsu Siliconesから販売されるKF−6038である。
【0134】
2.架橋シリコーン界面活性剤
しばしば乳化エラストマーと呼ばれる多様な型の架橋シリコーン界面活性剤も又、適切である。これは、シリコーンエラストマーが、ポリオキシアルキレン化基等の少なくとも1つの親水性基を含むことを除いて、セクション「シリコーンエラストマー」として上に記載されたように通常、調製される。通常、こうしたポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーは、ケイ素に結合した少なくとも1つの水素を含むジオルガノポリシロキサンと少なくとも2つのエチレン性不飽和基を含むポリオキシアルキレンの架橋付加反応によって得ることができる架橋オルガノポリシロキサンである。少なくとも1つの実施形態では、ポリオキシアルキレン化架橋オルガノポリシロキサンは、例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,236,986号、米国特許第5,412,004号、米国特許第5,837,793号及び米国特許第5,811,487号に記載されているように、任意選択で白金触媒の存在下で、それぞれケイ素に結合した少なくとも2つの水素を含むジオルガノポリシロキサンと少なくとも2つのエチレン性不飽和基を含むポリオキシアルキレンの架橋付加反応によって得られる。
【0135】
本発明の少なくとも1つの実施形態で使用できるポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーとして、名称KSG−21、KSG−20、KSG−30、KSG−31、KSG−32、KSG−33、ジメチコン中に分散したジメチコン/PEG−10/15クロスポリマーであるKSG−210、PEG−15ラウリルジメチコンクロスポリマーであるKSG−310、イソドデカン中に分散したPEG−15ラウリルジメチコンクロスポリマーであるKSG−320、KSG−330(トリエチルヘキサノイン中に分散した前者)、PEG−10ラウリルジメチコンクロスポリマーとPEG−15ラウリルジメチコンクロスポリマーの混合物であるKSG−340でShin−Etsu Siliconesから販売されているものが挙げられる。
【0136】
その全体が参照により本明細書に組み込まれているPCT/WO2004/024798に開示されているもの等のポリグリセロール化シリコーンエラストマーも又、適切である。そのようなエラストマーとして、ジメチコン中に分散したジメチコン/ポリグリセリン−3クロスポリマーであるKSG−710、又はShin−Etsuの商標KSG−810、KSG−820、KSG−830、又はKSG−840で販売されている、イソドデカン、ジメチコン、トリエチルヘキサノイン等の多様な溶媒中に分散したラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3クロスポリマー等のShin−EtsuのKSGシリーズが挙げられる。商標9010及びDC9011でDow Corningから販売されているシリコーンも又、適切である。
【0137】
1つの好ましい架橋シリコーンエラストマー乳化剤は、そのエラストマー性主鎖に起因する優れた美容効果のみでなく、界面活性特性も提供するジメチコン/PEG−10/15クロスポリマーである。
【0138】
B.有機ノニオン性界面活性剤
本組成物は、1つ以上のノニオン性有機界面活性剤を含むことができる。適切なノニオン性界面活性剤として、アルコールと、アルキレンオキシド、通常、エチレン又はプロピレンオキシドの反応によって形成されるアルコキシル化アルコール、又はエーテルが挙げられる。好ましくは、アルコールは、炭素原子6〜30個を有する脂肪アルコールのいずれかである。そのような成分の例として、ステアリルアルコールとエチレンオキシドの反応によって形成され、エチレンオキシドの反復単位の数が2〜100個の範囲であるステアレス2〜100、ベヘニルアルコールとエチレンオキシドの反応によって形成され、エチレンオキシド単位数が5〜30個の範囲であるベヘネス5〜30、セチル及びステアリルアルコールの混合物とエチレンオキシドの反応によって形成され、分子中のエチレンオキシドの反復単位の数が2〜100個の範囲であるセテアレス2〜100、セチルアルコールとエチレンオキシドの反応によって形成され、エチレンオキシドの反復単位の数が1〜45個の範囲であるセテト1〜45等が挙げられる。
【0139】
他のアルコキシル化アルコールは、脂肪酸及びモノ−、ジ−又は多価アルコールとアルキレンオキシドの反応によって形成される。例えば、C6〜30脂肪カルボン酸及びグルコース、ガラクトース、メチルグルコース等のモノサッカリドである多価アルコールとアルコキシル化アルコールの反応生成物である。例として、PEGグリセリルオレアート、PEGグリセリルステアラート等のグリセリル脂肪酸エステル、又はエチレングリコール反復単位の数が3〜1000の範囲であるPEGジポリヒドロキシステアラート等のPEGポリヒドロキシアルカノアートと反応したポリマー性アルキレングリコールが挙げられる。
【0140】
カルボン酸とアルキレンオキシド又はポリマー性エーテルの反応によって形成されるノニオン性界面活性剤も又、適切である。得られる生成物は、一般式:
【0141】
【化12】
[式中、RCOは、カルボン酸エステル基であり、Xは、水素又は低級アルキルであり、nは、重合アルコキシ基の数である。]を有する。ジエステルの場合、2つのRCO基は、同一である必要はない。好ましくは、Rは、C6〜30直鎖又は分枝鎖で飽和又は不飽和のアルキルであり、nは、1〜100である。
【0142】
モノマー性、ホモポリマー性、又はブロックコポリマー性エーテルも又、ノニオン性界面活性剤として適切である。通常、そのようなエーテルは、モノマー性アルキレンオキシド、一般に、エチレン又はプロピレンオキシドの重合によって形成される。そのようなポリマー性エーテルは、以下の一般式:
【0143】
【化13】
[式中、Rは、H又は低級アルコールであり、nは、モノマー反復単位の数であり、1〜500の範囲である。]を有する。
【0144】
他の適切なノニオン性界面活性剤として、アルコキシル化ソルビタン及びアルコキシル化ソルビタン誘導体が挙げられる。例えば、アルコキシル化、詳細には、ソルビタンのエトキシル化は、ポリアルコキシル化ソルビタン誘導体を提供する。ポリアルコキシル化ソルビタンのエステル化は、ポリソルバート等のソルビタンエステルを提供する。例えば、ポリアルコキシル化ソルビタンは、C6〜30、好ましくは、C12〜22脂肪酸によってエステル化することができる。そのような成分の例として、ポリソルバート20〜85、ソルビタンオレアート、ソルビタンセスキオレアート、ソルビタンパルミタート、ソルビタンセスキイソステアラート、ソルビタンステアラート等が挙げられる。
【0145】
ある種の型の両性、両性イオン、又はカチオン性界面活性剤も又、組成物中で使用することができる。そのような界面活性剤の説明は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,843,193号に記載されている。
【0146】
1つ以上の浸透促進剤を組成物中に含めることが望ましい場合がある。浸透促進剤は、NIR発光材料、及び/又は他の皮膚、頭皮もしくは毛髪に有益な作用剤(存在する場合)が、そこへ組成物が適用されるケラチン表面中へ浸透することを促進する成分である。存在する場合、適切な浸透促進剤は、約0.001〜30%、好ましくは約0.005〜25%、より好ましくは約0.01〜20%を範囲としてよい。適切な浸透促進剤として、限定されないが、飽和もしくは不飽和のC6〜40直鎖もしくは分枝鎖の脂肪酸、又は飽和もしくは不飽和のC6〜40直鎖もしくは分枝鎖の脂肪アルコール等の親油性材料が挙げられる。例として、オレイン酸、リノレン酸、ステアリン酸、オレイルアルコール、リノレイルアルコール等が挙げられる。
【0147】
1つ以上の皮膜形成性成分を本発明の美容用組成物中に含めることが望ましい場合がある。適切な皮膜形成剤は、ケラチン表面上の皮膜の形成に寄与する成分である。いくつかの事例では、皮膜形成剤は、ケラチン表面へ適用された美容製品が3〜16時間を範囲とする間、留まることになるような長期装着の特性又は耐移行の特性をもたらす皮膜を付与することができる。存在する場合、こうした皮膜形成剤は、全組成物重量の約0.01〜50%、好ましくは約0.1〜40%、より好ましくは約0.5〜35%を範囲としてよい。皮膜形成剤は、ポリマーの形態で見出されることが最も多く、天然又は合成のポリマーであってよい。合成である場合、シリコーンポリマー、有機ポリマー、又はシリコーン基と有機基とのコポリマーが許容される。好ましい皮膜形成剤として、限定されないが、以下のものが挙げられる:
【0148】
A.シリコーン樹脂
シリコーン皮膜形成剤の特に適切な1つのタイプは、シリコーン樹脂である。シリコーン樹脂は、一般に、M単位、D単位、T単位及びQ単位の組合せを含む高度に架橋された構造である。
「M」という用語は、一般式:
[Si−(CH−O]0.5
を有する単官能性シロキシ単位を意味する。
M単位がメチル以外(例えばエチル、プロピル、エトキシ等)である事例では、M単位は、その後にプライム記号を有してよく、例えばM’である。
【0149】
「D」という用語は、一般式:
[Si−(CH−O]1.0
を有する二官能性シロキシ単位を意味する。
【0150】
二官能性単位は、メチル以外のアルキル基、例えばエチル、プロピル、アルキレングリコール等で置換されてよく、この事例では、D単位はD’と称されてよく、そこでプライム記号は置換を示す。
【0151】
「T」という用語は、一般式:
[Si−(CH)−O−]1.5
を有する三官能性シロキシ単位を意味する。
三官能性単位は、メチル以外の置換基で置換されてよく、この事例では、それはT’と称されてよい。
「Q」という用語は、一般式:
[Si−O−]2.0
を有する四官能性シロキシ単位を指す。
【0152】
本発明の組成物中で皮膜形成剤として使用できるシリコーン樹脂は、M単位、T単位及びQ単位の高度に架橋された組合せを好ましくは含む。こうした樹脂の例として、Dow Corning Corporationから商品名749 Fluidで、又はGE Siliconesから商品名SR−1000で購入できるトリメチルシロキシシリカートが挙げられる。また適切なのは、T基を高いパーセンテージで含有するシリコーン樹脂であり、例えばWacker−Chemieにより販売されているMK Resinであり、そのCTFA名はポリメチルシルセスキオキサンである。
【0153】
B.シリコーンと有機モノマーとのコポリマー
皮膜形成剤としての使用にまた適切なのは、シリコーンと有機モノマーとのコポリマー、例えばアクリラート、メタクリラート等である。こうした適切な皮膜形成性ポリマーの例として、シリコーンアクリラート又はビニルシリコーンコポリマーと一般に称されるものが挙げられ、例えば3Mにより商品名「Silicone Plus」ポリマー、例えばCTFA名ポリシリコーン−7を有するSA−70で販売されているものであり、且つイソブチルメタクリラートと、n−ブチルで末端ブロックされたポリジメチルシロキサンプロピルメタクリラートとのコポリマーであり、又はイソブチルメタクリラートと反応させた、ジメチルシロキサンとメチル−3−メルカプトプロピルシロキサンとのコポリマーである、CTFA名ポリシリコーン−6を有するVS−70であり、又はCTFA名ポリシリコーン−8を有するVS−80であり、これは、一般式:
【0154】
【化14】
(式中、Rは、アクリラートコポリマー基を表す)
を有する。
【0155】
C.有機ポリマー
皮膜形成剤としてまた適切なものとして、種々のタイプの有機ポリマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、又はそれらの単純C1〜10カルボン酸エステル、例えばメチルメタクリラート、メチルアクリラート等から形成されるポリマーが挙げられる。
【0156】
また適切なのは、種々のタイプの天然ポリマーであり、例えばシェラック、天然樹脂、キチン等である。
【0157】
本発明の組成物は、顔料、不活性微粒子、又はその混合物の形態で微粒子材料を含むことができる。存在する場合、提案された範囲は、全組成物重量の約0.01〜75%、好ましくは、約0.5〜70%、より好ましくは、約0.1〜65%である。組成物が、顔料と粉末の混合物を含むことができる場合、適切な範囲として、約0.01〜75%の顔料及び0.1〜75%の粉末が挙げられ、そのような重量は、全組成物に対する重量である。適切な粒子状材料として、以下のものが挙げられる:
【0158】
A.粉末
微粒子材料は、着色又は無着色(例えば、白色)無顔料粉末であってよい。適切な無顔料粉末として、限定されないが、ビスマスオキシクロリド、チタン化雲母、フュームドシリカ、球状シリカ、ポリメチルメタクリラート、微細化テフロン、窒化ホウ素、アクリラートコポリマー、アルミニウムシリカート、アルミニウムデンプンオクテニルスクシナート、ベントナイト、カルシウムシリカート、セルロース、チョーク、コーンスターチ、珪藻土、フラーズアース、グリセリルデンプン、ヘクトライト、水和シリカ、カオリン、マグネシウムアルミニウムシリカート、マグネシウムトリシリカート、マルトデキストリン、モンモリロナイト、微晶質セルロース、ライススターチ、シリカ、タルク、雲母、二酸化チタン、亜鉛ラウラート、亜鉛ミリスタート、亜鉛ロシナート、アルミナ、アタパルジャイト、炭酸カルシウム、カルシウムシリカート、デキストラン、カオリン、ナイロン、シリカシリラート、シルク粉末、セリサイト、大豆粉、酸化スズ、水酸化チタン、トリマグネシウムホスファート、くるみ殻粉末、又はその混合物が挙げられる。上に記載の粉末は、単独又は組合せいずれかでレシチン、アミノ酸、鉱物油、シリコーン、又は多様な他の薬剤で表面処理することができ、こうした薬剤は、粉末表面をコートし、粒子性状をより親油性にする。
【0159】
B.顔料
微粒子材料は、多様な有機及び/又は無機顔料を含むことができる。有機顔料は、一般に、D&C及びFD&C青、茶、緑、橙、赤、黄等として指定されているアゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントロキノン、及びキサンチン染料を含めた、多様な芳香族型である。有機顔料は、一般に、レーキと呼ばれる認定色添加剤の不溶性金属塩からなる。無機顔料として、酸化鉄、ウルトラマリン、クロム、水酸化クロム色素、及びその混合物が挙げられる。赤、青、黄、茶、黒、及びその混合物の酸化鉄が、適切である。
【0160】
組成物は、保存剤を全組成物重量の0.001〜8%、好ましくは、0.01〜6%、より好ましくは、0.05〜5%含むことができる。限定されないが、安息香酸、ベンジルアルコール、ベンジルヘミホルマール、ベンジルパラベン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3ージオキサン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ジアゾリジニル尿素、カルシウムベンゾアート、カルシウムプロピオナート、カプリリルグリコール、ビグアニド誘導体、フェノキシエタノール、カプタン、クロロヘキシジンジアセタート、クロロヘキシジンジグルコナート、クロロヘキシジンジヒドロクロリド、クロロアセトアミド、クロロブタノール、p−クロロ−m−クレゾール、クロロフェン、クロロチモール、クロロキシレノール、m−クレゾール、o−クレゾール、DEDMヒダントイン、DEDMヒダントインジラウラート、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、ジブロモプロプアミジンジイセチオナート、DMDMヒダントイン等を含めた多様な保存剤が、適切である。1つの好ましい実施形態では、組成物は、パラベンを含まない。
【0161】
1つ以上の湿潤剤を組成物中に含めることもまた望ましい場合がある。存在する場合、こうした湿潤剤は、全組成物重量の約0.001〜25%、好ましくは約0.005〜20%、より好ましくは約0.1〜15%を範囲としてよい。適切な湿潤剤の例として、グリコール、糖類等が挙げられる。適切なグリコールは、モノマー又はポリマー形態であり、例として、エチレンオキシド反復単位4〜200個を有するポリエチレングリコールであるPEG4〜200等のポリエチレン及びポリプロピレングリコール、及びプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール等のC1〜6アルキレングリコールが挙げられる。その一部が又多価アルコールである適切な糖類は又、適切な湿潤剤である。そのような糖類の例として、グルコース、フルクトース、はちみつ、水素化はちみつ、イノシトール、マルトース、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、スクロース、キシリトール、キシロース等が挙げられる。また適切なのは、尿素である。好ましくは、本発明の組成物中で使用される湿潤剤は、C1〜6、好ましくはC2〜4アルキレングリコール、最も特定するとブチレングリコールである。
組成物中に1つ以上の植物抽出物を含むことが望ましい場合がある。その場合、提案された範囲は、全組成物重量の約0.0001〜10%、好ましくは、約0.0005〜8%、より好ましくは、約0.001〜5%である。適切な植物抽出物として、酵母発酵抽出物、パジナパボニカ(Padina pavonica)抽出物、テルムステルモフィリス(Thermus thermophilis)抽出物、カメリナサティヴァ(Camelina sativa)種子油、ボスウェリアセラタ(Boswellia serrata)抽出物、オリーブ抽出物、アリボドプシスタリアナ(Aribodopsis thaliana)抽出物、アカシアデアルバタ(Acacia dealbata)抽出物、アセルサッカリヌム(Acer saccharinum)(砂糖楓)、アシドホルス(acidopholus)、ショウブ属、トチノキ属、アガリクス、リュウゼツラン、アグリモニア(agrimonia)、藻、アロエ、ミカン、アブラナ属、シナモン、オレンジ、リンゴ、ブルーベリー、クランベリー、桃、梨、レモン、ライム、エンドウ、海草、カフェイン、緑茶、カモミール、ウィロウバルク(willowbark)、マルベリー、ポピー、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook第8版、第2巻、頁1646〜1660に記載のものを含めた花、果実、野菜等の植物(ハーブ、根、花、果実、種子)からの抽出物が挙げられる。さらなる具体的な例として、限定されないが、グリチルリザグラブラ(Glycyrrhiza glabra)、サリキスニグラ(Salix nigra)、マクロシクスチスピリフェラ(Macrocycstis pyrifera)、ピルスマルス(Pyrus malus)、サキシフラガサルメントサ(Saxifraga sarmentosa)、ビチスビニフェラ(Vitis vinifera)、モルスニグラ(Morus nigra)、スクテラリアバイカレンシス(Scutellaria baicalensis)、アンテミスノビリス(Anthemis nobilis)、サルビアスクラレア(Salvia sclarea)、ロスマリヌスオフィシアナリス(Rosmarinus officianalis)、シトルスムジカリモヌム(Citrus medica Limonum)、パナキスギンセング(Panax Ginseng)、シエゲスベッキアオリエンタリス(Siegesbeckia orientalis)、フルクツスムム(Fructus mume)、アスコフィルムノドスム(Ascophyllum nodosum)、ビフィダ発酵ライセート(Bifida Ferment lysate)、グリシンソジャ(Glycine soja)抽出物、ベタブルガリス(Beta vulgaris)、ハベルレアロドペンシス(Haberlea rhodopensis)、ポリゴヌムクスピダツム(Polygonum cuspidatum)、シトルスアウランチウムズルシス(Citrus Aurantium dulcis)、ビチスビニフェラ、セラギネラタマリシナ(Selaginella tamariscina)、フムルスルプルス(Humulus lupulus)、シトルスレチクラタペエル(Citrus reticulata Peel)、プニカグラナツム(Punica granatum)、アスパラゴプシス(Asparagopsis)、クルクマロンガ(Curcuma Longa)、メニアンテストリホリアタ(Menyanthes trifoliata)、ヘリアンツスアンヌウス(Helianthus annuus)、ホルドイムブルガル(Hordeum vulgare)、ククミスサチブス(Cucumis sativus)、エベルニアプルナストリ(Evernia prunastri)、エベルニアフルフラセア(Evernia furfuracea)、及びその混合物が挙げられる。
本発明の組成物中に1つ以上の日焼け防止薬を含むことも又、望ましい場合がある。そのような日焼け防止薬として、微粒子形態の化学的UVAもしくはUVB日焼け防止薬又は物理的日焼け防止薬が挙げられる。日焼け防止剤を組成物中に含めると、日中に、さらなる防御が皮膚へもたらされて、皮膚上で又は毛包中で、NIR発光材料及び/又は皮膚もしくは毛髪に有益な作用剤の効果を促進させることになる。こうした日焼け防止化合物として、以下のものが挙げられる:
【0162】
A.化学的UVA日焼け防止薬
所望であれば、組成物は、1つ以上のUVA日焼け防止薬を含むことができる。「UVA日焼け防止薬」という用語は、約320〜400nmの波長範囲にあるUV放射を遮蔽する化学化合物を意味する。好ましいUVA日焼け防止薬は、一般式:
【0163】
【化15】
[式中Rは、H、OR及びNRRであり、Rは、それぞれ独立に、H、C1〜20直鎖又は分枝鎖アルキルであり、Rは、H又はOHであり、Rは、H、C1〜20直鎖又は分枝鎖アルキルである。]を有するジベンゾイルメタン化合物である。
【0164】
が、ORであり、Rは、C1〜20直線状又は分枝アルキル、好ましくは、メチルであり、RがHであり、Rが、C1〜20直鎖又は分枝鎖アルキル、より好ましくは、ブチルである場合が好ましい。
【0165】
この一般式の適切なUVA日焼け防止化合物の例として、4−メチルジベンゾイルメタン、2−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’ジイソプロピルベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、4,4’−ジイソプロピルベンゾイルメタン、2−メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン等が挙げられる。Avobenzoneとも呼ばれる4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが特に好ましい。Avobenzoneは、商標Parsol1789でGivaudan−Roureから、及び商標Eusolex9020でMerck& Co.から市販されている。
【0166】
他の型のUVA日焼け防止薬として、式:
【0167】
【化16】
を有するテレフタリリデン二ショウノウスルホン酸である商標Mexoryl(商標)で販売されている日焼け防止薬であるecamsule等、二ショウノウスルホン酸誘導体が挙げられる。
【0168】
組成物は、UVA日焼け防止薬を組成物重量の約0.001〜20%、好ましくは、0.005〜5%、より好ましくは、約0.005〜3%含むことができる。本発明の好ましい実施形態では、UVA日焼け防止薬は、Avobenzoneであり、これは、全組成物重量の約3%を超えない量で存在する。
【0169】
B.UVB化学的日焼け防止薬
「UVB日焼け防止薬」という用語は、約290〜320nmの波長範囲にあるUV放射を遮蔽する化合物を意味する。その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第3,215,724号に記載のα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エステルを含めた多様なUVB化学的日焼け防止薬が存在する。α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エステルの1つの特定の例は、Octocryleneであり、これは、2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリラートである。ある種の場合、組成物は、オクトクリレンの全組成物重量の約110%以下を含むことができる。適切な量は、約0.001〜10重量%である。Octocryleneは、商標Uvinul N−539でBASFから購入することができる。
【0170】
他の適切な日焼け防止薬として、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第3,781,417号に記載のベンジリデンショウノウ誘導体が挙げられる。そのようなベンジリデンショウノウ誘導体は、一般式:
【0171】
【化17】
[式中、Rは、p−トリル又はスチリル、好ましくは、スチリルである。]を有する。商標Eusolex 6300でMerckから販売されている脂質可溶性UVB日焼け防止化合物である4ーメチルベンジリデンショウノウが特に好ましい。一般式:
【0172】
【化18】
[式中、R及びRは、それぞれ独立に、C1〜20直鎖又は分枝鎖アルキルである。]を有するシンナマート誘導体も又、適切である。Rが、メチルであり、Rが、分枝鎖C1〜10、好ましくは、Cアルキルである場合が好ましい。好ましい化合物は、Octoxinate又はオクチルメトキシシンナマートとも呼ばれるエチルヘキシルメトキシシンナマートである。この化合物は、商標Parsol MCXでGivaudan Corporationから、又は商標Uvinul MC 80でBASFから購入することができる。ジエタノールアミンメトキシシンナマートを含めたそのようなメトキシシンナマートのモノ−、ジ−、及びトリエタノールアミン誘導体も又、適切である。上の化合物の芳香族エーテル誘導体であるCinoxateも又、許容される。存在する場合、Cinoxateは、全組成物重量の約3%以下で存在するべきである。
【0173】
一般式:
【0174】
【化19】
[式中、RからRは、それぞれ独立に、H、OH、NaOS、SOH、SONa、Cl、R’’、OR’’であり、R’’は、C1〜20直鎖又は分枝鎖アルキルである。]を有する多様なベンゾフェノン誘導体も又、UVB日焼け防止剤として適切である。そのような化合物の例として、ベンゾフェノン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、及び12が挙げられる。ベンゾフェノン誘導体が、ベンゾフェノン3(オキシベンゾンとも呼ばれる)、ベンゾフェノン4(スリソベンゾンとも呼ばれる)、ベンゾフェノン5(スリソベンゾンナトリウム)等である場合が、特に好ましい。ベンゾフェノン3が最も好ましい。
【0175】
一般式:
【0176】
【化20】
[式中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、H、OH、NH、C1〜20直鎖又は分枝鎖アルキルである。]を有するある種のメンチルサリチラート誘導体も又、適切である。R、R、及びRが、メチルであり、Rが、ヒドロキシル又はNHである場合が特に好ましく、その化合物は、名称ホモメンチルサリチラート(Homosalateとも呼ばれる)又はメンチルアントラニラートを有する。Homosalateは、商標Eusolex HMSでMerckから市販されており、メンチルアントラニラートは、商標HeliopanでHaarmann & Reimerから市販されている。存在する場合、Homosalateは、全組成物重量の約15%以下で存在すべきである。
【0177】
一般式:
【0178】
【化21】
[式中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、H、1つ以上のヒドロキシ基で置換されてもよいC1〜20直鎖又は分枝鎖アルキルである。]を有するものを含めた多様なアミノ安息香酸誘導体は、適切なUVB吸収剤である。Rが、H又はC1〜8直線状又は分枝アルキルであり、R及びRが、H、又はC1〜8直鎖又は分枝鎖アルキルである場合が最も好ましい。PABA、エチルヘキシルジメチルPABA(Padimate O)、エチルジヒドロキシプロピルPABA等が特に好ましい。存在する場合、Padimate Oは、全組成物重量の約8%以下で存在すべきである。
【0179】
サリチラート誘導体も又、許容されるUVB吸収剤である。モノ−、ジ−、又はトリエタノールアミンから形成される下記の化合物の誘導体を含めたそのような化合物は、一般式:
【0180】
【化22】
[式中、Rは、直鎖又は分枝鎖アルキルである。]を有する。オクチルサリチラート、TEA−サリチラート、DEA−サリチラート、及びその混合物が、特に好ましい。
【0181】
一般に、UVB化学的日焼け防止薬の存在量は、全組成物重量の約0.001〜45%、好ましくは、0.005〜40%、より好ましくは、約0.01〜35%の範囲であってよい。
【0182】
所望ならば、本発明の組成物は、ある種のSPF(日照保護因子)値が約1〜50、好ましくは、約2〜45、最も好ましくは、約5〜30の範囲になるように製剤することができる。SPF値の計算法は、当技術分野で周知である。
【0183】
1つ以上のチロシナーゼ阻害剤を本発明の組成物中に含めることが望ましい場合がある。こうしたチロシナーゼ阻害剤として、限定されないが、コウジ酸、アルブチン及びヒドロキノンが挙げられる。1つ以上の、さらなる、皮膚に輝きを付与する化合物を、本発明の組成物中に含めることが望ましい場合がある。皮膚に輝きを付与する適切な化合物として、限定されないが、アスコルビン酸及びその誘導剤、例えばリン酸アスコルビルマグネシウム、アスコルビルグルコサミン、パルミチン酸アスコルビルが挙げられる。皮膚に輝きを付与する他の作用剤として、アダパレン、アロエ抽出物、乳酸アンモニウム、アネトール誘導体、リンゴ抽出物、アゼライン酸、竹抽出物、クマコケモモ抽出物、ランの茎、ベプレウルムファルカツム(Bepleurum falcatum)抽出物、ワレモコウ抽出物、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、デオキシアルブチン、1,3−ジフェニルプロパン誘導体、2,5−ジヒドロキシ安息香酸及びその誘導体、2−(4−アセトキシフェニル)−1,3−ジタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジタン、エラグ酸、エスシンオール、エストラゴール誘導体、FADE OUT(Pentapharmから市販)、ファンフェン(Fangfeng)、ウイキョウ抽出物、ガノデルマ属(Ganoderma)抽出物、ガオベン(gaoben)、GATULINE WHITENING(Gattlefosseから市販)、ゲニスチン酸及びその誘導剤、グラブリジン及びその誘導剤、1−アスコルビン酸グルコピラノシル、グルコン酸、グリコール酸、緑茶抽出物、胎盤抽出物、4−ヒドロキシ−5−メチル−3[2H]−フラノン、4−ヒドロキシアニソール及びその誘導体、4−ヒドロキシ安息香酸誘導体、ヒドロキシカプリル酸、アスコルビン酸イノシトール、乳酸、レモン抽出物、リノール酸、MELA WHITE(Pentapharmから市販)、モルスアルバ(Morus alba)抽出物、桑の根の抽出物、ナイアシンアミド、5−オクタノイルサリチル酸、パセリ抽出物、フェリヌスリンテウス(Phellinus linteus)抽出物、焦性没食子酸誘導体、レチノイン酸、レチノール、レチニルエステル(酢酸エステル、プロピオン酸エステル、パルミチン酸エステル、リノール酸エステル)、2,4−レゾルシノール誘導体、3,5−レゾルシノール誘導体、バラ果実抽出物、サリチル酸、3,4,5−トリヒドロキシベンジル誘導体、トラネキサム酸、ビタミンD3及びその類似体、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0184】
組成物中に1つ以上の植物抽出物を含むことが望ましい場合がある。その場合、提案された範囲は、全組成物重量の約0.0001〜10%、好ましくは、約0.0005〜8%、より好ましくは、約0.001〜5%である。適切な植物抽出物として、酵母発酵抽出物、パジナパボニカ(Padina pavonica)抽出物、テルムステルモフィリス(Thermus thermophilis)抽出物、カメリナサチバ(Camelina sativa)種子油、ボスウェリアセラタ(Boswellia serrata)抽出物、オリーブ抽出物、アリボドプシスタリアナ(Aribodopsis thaliana)抽出物、アカシアデアルバタ(Acacia dealbata)抽出物、アセルサッカリウム(Acer saccharinum)(砂糖楓)、アシドホルス(acidopholus)、ショウブ属、トチノキ属、アガリスク、リュウゼツラン、アグリモニア(agrimonia)、藻、アロエ、ミカン、アブラナ属、シナモン、オレンジ、リンゴ、ブルーベリー、クランベリー、桃、梨、レモン、ライム、エンドウ、海草、カフェイン、緑茶、カモミール、ウィロウバルク(willowbark)、マルベリー、ポピー、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook第8版、第2巻、1646〜1660頁に記載のものを含めた花、果実、野菜等の植物(ハーブ、根、花、果実、種)からの抽出物が挙げられる。さらなる具体的な例として、限定されないが、グリチルリザグラブラ(Glycyrrhiza glabra)、サリキスニグラ(Salix nigra)、マクロシクスチスピリフェラ(Macrocycstis pyrifera)、ピルスマルス(Pyrus malus)、サキシフラガサルメントサ(Saxifraga sarmentosa)、ビチスビニフェラ(Vitis vinifera)、モルスニグラ(Morus nigra)、スクテラリアバイカレンシス(Scutellaria baicalensis)、アンテミスノビリス(Anthemis nobilis)、サルビアスクラレア(Salvia sclarea)、ロスマリヌスオフィシアナリス(Rosmarinus officianalis)、シトルスメジカリモヌム(Citrus medica Limonum)、パナキスギンセング(Panax Ginseng)、シエゲスベッキアオリエンタリス(Siegesbeckia orientalis)、フルクツスムム(Fructus mume)、アスコフィルムノドスム(Ascophyllum nodosum)、ビフィダ発酵ライセート、グリシンソジャ(Glycine soja)抽出物、ベタブルガリス(Beta vulgaris)、ハベルレアロドペンシス(Haberlea rhodopensis)、ポリゴヌムクスピダツム(Polygonum cuspidatum)、シトルスアウランチウムズルシス(Citrus Aurantium dulcis)、セラギネラタマリシナ(Selaginella tamariscina)、フムルスルプルス(Humulus lupulus)、シトルスレチクラテペエル(Citrus reticulate Peel)、プニカグラナツム(Punica granatum)、アスパラゴプシス(Asparagopsis)、クルクマロンガ(Curcuma longa)、メニアンテストリホリアタ(Menyanthes trifoliata)、ヘリアンツスアンヌウス(Helianthus annuus)、ホルデウムブルガレ(Hordeum vulgare)、ククミスサチブス(Cucumis sativus)、エベルニアプルナストリ(Evernia prunastri)、エベルニアフルフラセア(Evernia furfuracea)、及びその混合物が挙げられる。
【0185】
1つ以上のDNA修復酵素を本発明の組成物に組み込むこともまた望ましい場合がある。提案された範囲は、1つ以上のDNA修復酵素の約0.00001〜約35%、好ましくは約0.00005〜約30%、より好ましくは約0.0001〜約25%である。本発明の組成物において有用なDNA修復酵素は、本明細書中で上に記載されたものである。
【0186】
本発明のさらなる態様によれば、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における、治癒又は再生/若返りの特性を刺激する美容用又は皮膚用組成物が提供される。これらの組成物は、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR光を発する材料を組み込む。利用されるNIR発光材料は、本明細書中で上に挙げたNIR発光材料のうちの任意のものであってよい。治癒、再生及び/又は若返りの特性として、限定されないが、皮膚におけるコラーゲンの生成を刺激すること、皮膚におけるエラスチンの生成を刺激すること等の抗老化処置、皮膚のきめを改善することにより、皮膚における細孔のサイズを低減することにより、皮膚におけるしわのサイズ及び/又は深さを低減することにより、且つ皮膚におけるセルライトの出現を低減することにより、皮膚の表面を修復すること、DNA合成及び修復の刺激、皮膚における炎症の低減、皮膚の色調を均一化する処置、座瘡の治療、皮膚上に瘢痕を残す座瘡の出現の低減、DNA合成及び修復の刺激、休止状態の毛胞を含む包の成長段階を刺激すること及び脂漏性炎症を低減すること等の毛髪及び/又は頭皮の若返りが挙げられる。
【0187】
本発明のこの態様の好ましい一実施形態によれば、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生/若返りの特性を刺激する美容用又は皮膚用組成物は、NIR発光材料を、少なくとも1つの、皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な成分との組合せで含有する。NIR発光材料、及び皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な成分は、本明細書中で上に挙げたもののうちの任意のものであってよい。皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な成分は、本明細書中で上に検討したもののうちの任意のものであってよい。皮膚に有益な特に好ましい作用剤は、コラーゲン新生、又はエラスチンの生成を刺激するものである。
【0188】
美容製品での使用で知られる任意の従来技術のパッケージングが、本発明の組成物を含有して、配布し又は混合するのに使用されてよい。配合物が、貯蔵の間は相溶性がないことがあるが使用時に混合できる成分を含有している事例では、又は適用時にNIR発光材料と混合される場合に特定の活性物質が最も効能があり得る事例では、付随する別々のノズル又はアプリケータを備えた2つの別々の容器から構成される2連パッケージの使用が企図される。
【0189】
本発明のなおもさらなる態様は、NIR発光材料がUV光又は蛍光への曝露によって活性化されるときにNIR光を皮膚、頭皮及び/又は毛髪へ伝達することによって、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生/若返りの特性を刺激するのに有用な物品中へ組み込むための基材であって、NIR光を、処置されることになる表面へ伝達するのに十分な近さで皮膚、頭皮及び/又は毛髪と接触する又はさもなければそこに位置される、基材に関する。基材は、固形体、及び該固形体の中に又はそこへ確保されたNIR発光材料から形成される。利益がNIR発光材料への近さに付随しているため、皮膚、毛髪又は頭皮との直接の接触は必要でない場合があることが理解されよう。本発明の基材中で有用なNIR発光材料として、本明細書中で上に記載したものが挙げられる。基材の固形体を形成するのに有用な材料は、NIR発光材料が既知の製造方法によって、固形体の中に又はそこへ確保されるのであれば、特に限定されない。こうした材料として、本明細書中で上に記載したような、例えばプラスチック、金属、セラミック、及びそれらの組合せが挙げられる。
【0190】
NIR発光材料は、本明細書中で記載しているように、皮膚に、毛髪及び/又は頭皮に有益なさらなる作用剤の有無に関わらず、粒子状の形態で、又はNIR発光材料を含有する配合物の一部として、固形体の中に又はそこへ確保されてよい。NIR発光材料は、固形体の中に埋め込まれてよく、固形体の表面の中に又はその上へ、又はそれらの組合せで、確保されてよい。NIR発光材料はまた、固形体の表面上へ被覆され又は塗布されてよい。
【0191】
基材の固形体を形成するのに有用な材料として、限定されないが、ポリマー/プラスチック、金属、セラミック、ゲル、スポンジ等の泡状構造物、及び植物繊維(例えば綿、竹、タンピコ、アサ)又は動物繊維(例えば羊毛)等の有機材料が挙げられる。基材は、限定されないが、シート、フィルム、繊維又は毛、布帛、又は繊維又はシートから作製された他の製品、又は任意の三次元の形状、例えば成形された形状もしくは押出された形状を含む種々の形態をとってよい。
【0192】
本発明の一実施形態では、図1a及び1bは、繊維又は毛10の形態である固形体2を有する基材1を示す。NIR発光粒子20が、繊維又は毛10の表面の中に又はそこへ確保されている。図2a及び2bで示されるさらなる実施形態では、NIR発光粒子20’が、繊維又は毛30の中に埋め込まれている。NIR発光粒子20もまた、繊維又は毛30の表面の一部へ又はその中に確保されている。図3a及び3bに示される本発明のまだ別の実施形態では、シートの形態である基材60は、その表面へ又はその中に確保されたNIR発光粒子20が付与されている。図4a及び4bでさらに示されるように、シート80は、全体に埋め込まれたNIR発光粒子20’を有し、NIR発光粒子20もまた、シートの表面の一部へ又はその中に確保される。また企図されるのは、NIR発光粒子20’がその中に全体に埋め込まれているが繊維又はシートの表面上には付与されていない繊維又はシートである。
【0193】
本発明による少なくとも1つのシート状基材は、少なくとも2層の材料を含む複合材又は多層品の中へ組み込まれてよい。多層基材は、接触面と反対の表面上でもしくはその中に、又は基材間の層化された表面に、皮膚、毛髪又は頭皮に直接接触している表面上又はその中に配置されたNIR発光材料を有することができる。これらの構成の任意の組合せもまた企図される。NIR発光材料は、接着剤を介して基材本体へ永久的に固定されるように設計することができ、それらは、永久的に固定されていない基材本体の表面上で、フォーミュラもしくは送達材料の中に存在することができ、又は該材料は、基材本体の表面へ弱結合するように、しかしより強力な力(即ち基材表面上で、適用された分子間力/ファンデルワールス力によって、フィルムの方へ引っ張られ、次いで分散するか、又は接触面へ移動する)によって接触されたときには離れることに適応して設計することができる。図5に示されるのは、シート130の上に層化されたシート120を含む複合材110の分解図である。NIR発光粒子20は、シート130の上面へ又はその中に確保される。本発明において有用な複合材は、2つのシートを有する材料に限定される必要はなく、各シートは、同一の又は異なる材料から形成されてよい。加えて、シート状基材は、NIR発光粒子20、NIR発光粒子20’、又はそれらの組合せを含んでよい。同一の基材の中に又はその上に1つ以上のNIR発光材料を使用することもまた企図される。
【0194】
プラスチック又は有機繊維又はシートは、パッチ、包帯等における使用のために、織布及び不織布(例えば、機械的に、熱的に、又は溶媒で、化学物質によって結合されているファブリック)において利用されてよい。例として、繊維10及び30は、NIR発光粒子が埋め込まれているが表面粒子処理を含まない繊維50と一緒に、布帛材料150の中へ、且つNIR発光粒子を一切組み込んでいない繊維160の中へ、織り込まれる(図6に示す)。
【0195】
本発明により生成される、繊維、シート及び布帛は、限定されないが、美容トリートメント製品、ファンデーション製品又は日焼け防止製品等である美容製品で含浸されてよい。任意選択で、こうした製品は、繊維、シート又は布帛中のNIR発光材料と同一又は異なるNIR発光材料を組み込むことができる。
【0196】
図7〜12は、皮膚、毛髪及び/又は頭皮へ、若返りの利益を授けるNIR発光粒子を含む本発明による基材を組み込んでいる美容アプリケータの一部の種々の非限定的な実施形態を示す。図7は、繊維10と30との組合せから作製された凝集状材料で形成され得る先端片250を有する美容アプリケータ240を図示している。NIR発光粒子20’を組み込んでいる泡状先端片270を有するさらなる美容アプリケータ260が、図8に示される。図9に示される美容アプリケータ280は、埋め込まれたNIR発光粒子20’で形成された櫛状先端片290を含む。櫛状先端片は、例えば、成形されたセラミック、成形されたプラスチック、プラスチック又は金属のシートからの切断物等で形成されてよい。さらなる例として、図10は、繊維10及び30から作製されたフェルト材料から形成された先端片310を有するブラシアプリケータ300を例示している。該アプリケータは、例えばリップ製品を適用するために、又は目の輪郭を描くために使用されてよい。マスカラ用ブラシ先端片330を有するブラシ320が、図11に示される。マスカラ用ブラシは、毛10及び30で形成された、ねじったワイヤブラシである。本発明による美容アプリケータのさらなる例は、毛10及び30から形成された先端片350を伴うブラシ340である。該ブラシは、例えばネイルラッカーの適用に使用することができる。
【0197】
本発明において有用なプラスチック基材は、任意の既知の製造方法によって作製されてよく、典型的には、押出法及び/又は成形法を用いて作製される。ポリマー材料は、特別な特性を有する他の材料、例えばNIR発光粒子と、所望であれば添加剤とブレンドされ、添加剤として、例えば、配合工程における、溶融状態にある、パフォーマンスフィラー(例えばガラス、タルク、ナイロン)、放出剤、着色剤等が挙げられる。典型的な配合工程は、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許シリアル番号第2006/0,174,436号(Brezlerの、2006年8月10日に公開されたもの)に記載されている。該配合工程では、ブレンド中に含まれる異なる原料の最も均質な状態を実現させるために、従来技術のプラスチック混合法(特別製のニーダー及び1対の混合スクリューを用いる)が利用される。一旦混合すると、均質な樹脂を、押し出し、次いでペレットへカットし、このペレットは、例えば射出成形、押出成形又はブロー成形(即ち射出又は押出)で使用することができる。最後にプラスチック部品を成形した後も、それらは、配合された樹脂の均質な品質を保持することになり、本発明の観点では、所望の量のNIR発光粒子が部品全体へ分布されていることを含む。
【0198】
NIR発光材料を組み込んでいる配合済み樹脂は、シート、チューブ、ロッド、及びプロファイル、例えば中実又は中空のプロファイルの、リボン、ワイヤー、繊維、フィラメント/毛又は束へと押し出されてよい。フィラメントを作製する典型的な工程は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,311,359号(Brezlerの、2001年11月6日に発行されたもの)に記載されている。NIR発光材料を含有するポリマー樹脂ペレットは、紡糸口金を通して押し出してフィラメント束を形成させ、これを、冷浴中で、固化のためにクエンチする。次いで、該フィラメントを、フィラメントを形づくってそれらの縦強度及び曲げ回復力を改善させた後に切断するという一連の処理に供する。このように生成されたフィラメントは、ブラシの形態へまとめてよく又はねじってよく、ファブリック又は複合表面へと織ってよく、又はファブリックと似ているが、化学物質、機械的な力、熱の使用によって、又は接着剤/溶媒の使用によって、のいずれかにより一緒に結合されている不織材料へと形成してよい。繊維、毛、フィラメント、又は他の束の材料(例えばナイロン及び/又はポリエステル繊維)を、当技術分野で周知の技術を用いて、多様な種類のブラシ中へ組み込んでよい。
【0199】
押出法はまた、流延成形として知られる方法によって、単層及び多層の、シート、フィルム及び袋を産出することもできる。この方法では、複数のシートを層化して、限定されないが、封鎖性、審美性又は強度を含む優れた特性を有するフィルムを生成することができる。正確な加熱及び冷却、並びにこれらのフィルムを伸展させる等の機械的技術が、さらなる強度及び分子配向を製品に授けることができる。流延成形法は、NIR発光粒子と配合された材料とを含有できる、一緒に結合された1つ以上の基材表面を産出することができる。NIR発光粒子はまた、基材の層の上に又はそれらの間に置かれてよく、これらは、例えば接着剤又は溶媒、熱接着又は機械プレス成形によって一緒に保持される。本発明において有用なフィルム材料のいくつかの例として、限定されないが、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、EVOH(エチレンビニルアルコール)、PE(ポリエチレン−例えば高密度、低密度又は直鎖状低密度)が挙げられる。押出法によって形成できる非ポリマーフィルムとして、限定されないが、製紙用パルプ又はアルミニウム箔から形成されたものが挙げられる。好ましくは、該フィルムは、UV光又は蛍光がNIR発光材料へ伝達されるようにし、且つNIR光を、NIR発光材料から、処理されることになる表面へ伝達する。
【0200】
光がそこを通るようにする基材を使用することが望ましい場合には、基材はまた、光フィルタの形態をとることもできる、光の正確な許容的又は排他的な特性が必要とされる場合、NIR発光粒子を組み込むように組み立てられた特定のフィルムを使用することができる。この組合せは、皮膚、頭皮又は毛髪へのNIR光の伝達(即ちNIR光フィルターを通すフィルタ)を可能にし、それと同時に他の可視波長を吸収する。フィルムが、それ自体、NIR発光材料で含浸されないさらなる基材を覆って又はさもなければそこへ付着して層化できることが理解されよう。
【0201】
基材は再使用可能ではあるが、本明細書中で上に挙げた材料のうちの任意のものから形成されてフィルム又はシートへ形成されることが可能な、単回使用のパッチ又はマスクの形態である基材を、一晩使用して使用後に廃棄できることもまた企図される。
【0202】
セラミック、特定のプラスチック及び/又は金属はまた、プラスチック射出成形法、セラミック射出成形(CIM)法、金属射出成形(MIM)法又は粉末射出成形(PIM)法の一環としての焼結法の手段によって、本発明の基材を形成するのに有用な成形された形状又は形成された形状へも作製することができる。こうした方法は周知であり、セラミック、プラスチック又は金属の材料の粉末を、結合剤と合わせるステップと、次いで材料の融点未満の温度へ加熱した後に、圧力を用いて(例えば高温圧縮法又は熱間等方加圧法)、又は圧力なしで(例えば鋳込成形によって)、材料を一緒に融合させるステップ(原子拡散としても知られる)とを一般に含む。製品は、成形し、結合剤除去法に供し、焼結して、結合剤によって以前占められていた細孔の容積の大半を除去する。本発明によれば、NIR発光材料を、セラミック、プラスチック又は金属粉末と混合させてよいこと、又は結着剤中へ組み込んでよいこと、又は「緑色の」又は予焼結された構成成分の細孔の領域中へろ過してよいことが企図される。NIR発光材料がカプセル化される事例では、カプセルが、不利な効果を生ずることなく、材料上で一緒に融合することができることが企図される。
【0203】
本発明の基材の任意の三次元形状又はシートもまた、例えば、ポリウレタン(PU)、ポリ酢酸ビニル(PVA)又はポリエステル(PE)から作製される泡状材料又はスポンジ状材料からも形成されてよい。この方法では、ポリマーと、NIR発光材料を含む及び他の原料とを、パイプ中で又は密閉区中で混合し(例えば撹拌し)加熱して重合反応を起こさせる。次いで、ポリマー混合物を、シート様の表面上へ分配させながら二酸化炭素と合わせ、その膨張を引き起こす。次いで、該スポンジは、上昇するパン生地の大きい切片のようになり、これを、所望のサイズへ切断又は粉砕してよい。1つの例は、セルロース繊維(例えば木材パルプ)、強度のための麻等の他の繊維、及び硫酸ナトリウム結晶から作製されたセルロースのスポンジである。材料を、バットの中で合わせ、型に注入し、次いで加熱する。硫酸ナトリウムが溶融して型の底へ流れるにつれてスポンジの中に穴が創製され、最終的なスポンジ状製品が得られる。
【0204】
NIR発光粒子はまた、コーティング剤、塗料、染料及び/又は装飾物へと合わされてよく、次いで、これは、本発明による基材として使用するための任意の三次元形状の、シート、毛、繊維、フィルム等(即ち固形体)の表面を被覆するのに使用することができる。コーティング剤は、当技術分野で既知の任意の方法によって固形体の表面へ適用してよい。非限定的な例として、コーティング剤は、固形体の表面へ噴霧してよく、又は固形体をコーティング剤中へ浸漬させてよい。
【0205】
本発明による任意の基材は、皮膚、毛髪又は頭皮を処置するのに有用な任意の静的なアプリケータにおける使用に適応されてよい。「静的なアプリケータ」は、アプリケータがその作動のためにバッテリー又はモーターを必要としないことを意味する。例えば、トリートメント製品(例えば保湿剤、美容液、日焼け防止製品)を適用するための、又はメイクアップ製品を適用するための、複数の、毛又は繊維、泡状の構造、セラミックの構造、金属の形態、フィルム等の形態で提供できるこうした基材は、限定されないが、歯ブラシ、ヘアブラシ、又は皮膚洗浄に適応したツールを含む種々のアプリケータ中へ組み込まれてよい。図13に示されるように、ヘアブラシ360が、毛セット370中に毛10及び30を含む。図14に示される歯ブラシ380は、毛10及び30から形成された房390を含む。
【0206】
パッケージングの使用の例は、絞り出しのチューブ、ジャー、キャップ、ディップチューブ、単位用量パッケージ又はボトルであってよく、NIR放射光のレベルへの利益を近くから得られるこれらのパッケージ中に含有することが可能な配合物用である。透明なパッケージング、又は周囲の光又は日中の光によって浸透できる層を有するパッケージングが、パッケージの寿命の間、NIR発光粒子を「再チャージ」させるのに望ましい場合がある。配合物がNIR発光粒子を含有する事象では、透明なパッケージング、又は周囲の光又は日中の光が浸透できる層を有するパッケージングは、相乗的な利益のために、異なるNIR発光材料を組み込んでよい。
【0207】
さらに企図されるのは、美容配合物、美容用パッチ又はアプリケータ、それらの組合せ等の本発明による基材を、NIR発光粒子を活性化させる光源と一緒に組み込んでいる製品を含有するキットである。非限定的な例として挙げることができるのは、ファンデーション製品、アプリケータ等の美容配合物と、UV光の又は蛍光の発光LED光源とを含有するキットである。ファンデーション及び/又はアプリケータ中のNIR発光材料は、ファンデーションを皮膚へ適用する前に又は適用した後に、UV光又は蛍光へ曝露することによって活性化されることができる。こうした光源はまた、ヘアブラシ等の美容ツールを備えたキット中で提供されてよく、又は光源が、ツール自体のボディ中へ組み込まれてよい。
【0208】
本発明のさらなる態様は、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激する方法であって、こうした処置を必要とする皮膚、頭皮又は毛髪へ、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中にNIR光を発する材料を含む美容用又は皮膚用組成物を適用するステップと、該組成物を、皮膚、頭髪及び/又は毛髪への治癒又は再生の特性を刺激するのに十分な時間、皮膚及び/又は毛髪と接触させて保持するステップとを含む、方法に関する。該組成物は、組成物を皮膚、頭皮及び/又は毛髪へ適用する前に、適用している間に又は適用した後に、UV光又は蛍光へ曝露される。有用なNIR発光材料は、本明細書中で上に挙げたものであってもよい。
【0209】
本発明のこの態様の好ましい一実施形態は、皮膚、頭皮及び/又は毛髪における治癒又は再生の特性を刺激する方法であって、こうした処置を必要とする皮膚へ、頭皮へ及び/又は毛髪へ、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、NIR光を発する材料を、少なくとも1つの、皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な作用剤との組合せで含む、美容用又は皮膚用組成物を適用するステップと、該組成物を、皮膚、頭皮及び/又は毛髪への治癒又は再生の特性を刺激するのに十分な時間、皮膚、頭皮及び/又は毛髪と接触させて保持するステップとを含む、方法に関する。治癒又は再生の特性は、本明細書中で上に記載されている。有用な、皮膚、頭皮及び/又は毛髪に有益な作用剤、又は治療上の作用剤は、本明細書中で上に挙げたものであってよい。本発明の方法は、NIR発光レーザ又はLED装置の不存在下で実行される。
【0210】
NIR発光材料を含む、皮膚、頭皮及び/又は毛髪への局所適用のための製品は、1回又は多数回の、高額な、専門家のオフィスへの訪問の必要性なしに、且つNIR光を送達するための器具又は装置の必要性なしに、ユーザにより自己適用されることに適応している。加えて、専門家のオフィスではNIR光が限定的な時間内に適用される一方で、本発明の美容組成物及び方法において有用なNIR発光材料は、NIR光を発し続け、したがって、皮膚又は毛髪の療法の利益を、専門家により適用される療法の不連続な期間の結果で可能であるよりも、数時間、さらには数日長く延長させる。レーザ療法とは対照的に、例えば、本発明の組成物から発せられるルミネセンスは、周囲の又は直接のNIR光が最小又は不在である環境において、終日及び終夜、発することができる。その上、NIR発光材料と、皮膚、頭皮又は毛髪に有益な作用剤、例えば療法上の活性成分との組合せは、いずれかが単独で使用されたときのNIR発光材料又は療法上の活性物質の使用の場合と比べ、処置の効能を改善させ延期させることが期待される。皮膚、頭皮及び/又は毛髪の療法上の作用剤と、持続性のNIR発光材料とを合わせた本発明の組成物の効果は、皮膚、頭皮又は毛髪の最も効能のある処置を付与することが期待され、それは、NIR発光の効果が、製品が皮膚、頭皮及び/又は毛髪と接して留まりつつ、2週間まで又はそれより長く、例えば約6週間続くことができるためである。
【0211】
頭皮、毛髪又は皮膚に有益な又は活性な追加の成分の有無を問わず、NIR発光材料を含有して、皮膚、頭皮及び/又は毛髪へ適用されて、例えば顔用の清浄剤、シャンプー、又は頭皮、毛髪もしくは皮膚のための、中で付けたままにする/上に付けたままにするトリートメント製品、例えば保湿剤又はマスク等の本発明の美容用及び/又は皮膚用組成物は、典型的には、皮膚、頭皮及び/又は毛髪の洗浄等によって取り除かれるまで、約1分から約72時間の範囲の間、それらの数値の間の全時間を含み、例えば約1時間から約24時間の範囲で、皮膚、頭皮及び/又は毛髪と接触して留まる。ネイルラッカーは、約2週間まで爪と接触して留まることがあり、且つNIR発光材料に加えて、例えば活性成分を含んでよく、これが、爪床に有益であり、爪の成長を促進させる。
【0212】
本発明の組成物として、6週間まで又はそれ以上、体と接触して留まるNIR発光材料を組み込んでいる製品もまた挙げられ、例えば、一時的、半永久的及び永久的を含む全てのタイプの毛髪用染料、並びに延長された期間、毛幹に結合してそれと付随して留まり、継続的な療法上の効果を毛髪及び/又は頭皮へもたらす、他の任意のヘアートリートメント製品も挙げられることがまた企図される。こうした製品はまた、本明細書中で上に検討したようなさらなる活性成分を含有してよい。NIR発光材料及び該活性成分は、毛髪及び/又は頭皮へ、例えば活性成分の毛幹中への浸透性の向上としてもたらされる等の相乗的な利益をもたらすように互いに補完し合うことが、さらに企図される。
【0213】
本発明の組成物を適用する方法は、組成物の、最終的に意図された使用に依存することになる。組成物は、必要ベースで、又は予め設定されたスケジュールに従って、皮膚、毛髪又は頭皮へ適用されてよい。組成物は、任意の、保湿剤、ファンデーション、メイクアップ等の適用前に、例えば清浄な皮膚へ直接適用されてよい。代替法では、こうした組成物は、保湿剤の上に適用されてよく、任意選択でファンデーション及び/又はメイクアップの上に適用されてよい。本発明による組成物は、該組成物を、皮膚、毛髪及び/又は頭皮へ適用する前に、適用している間に又は適用した後に、少なくとも約1分間、NIR発光材料を活性化させるためにUV光又は蛍光へ曝露される。それぞれの回に適用する量、適用する面積、適用する期間及び適用する頻度は、ユーザの特定の必要性に応じて広く多様化することができる。例えば、該美容組成物は、数日から数か月又はさらには数年の間、且つ1日に1回又は2回から、約1週から6週に1回までを範囲とする頻度で適用することができる。
【0214】
一例として、本発明の組成物は、永久的なスキンケアのレジメンの一部として、毎日のベースで就寝前に適用されてよい。具体的には、顔面を洗浄し、就寝時刻直前に組成物を皮膚へ適用する。本発明の組成物は、例えば、ナイトクリーム又はナイトリペア又は若返りの美容液として配合されてよく、これは、個体の顔へ就寝前に適用して濯ぎ落とさなくてよい。さらなる例として、本発明の組成物は、顔用又は毛髪用のオーバーナイトのマスクとして配合されてよく、これは、それぞれ顔へ又は毛髪へ就寝前に適用して一晩その上に残し、翌朝濯ぎ落としてよい。一旦UV光又は蛍光へ曝露してNIR発光材料を活性化させると、組成物は、NIR光を、夜を通じて且つ夜を超えて持続的に発し、UV光又は蛍光によるさらなる任意の励起の不在下で、連続した有益な効果をもたらす。
【0215】
本発明のさらなる態様は、体組成を改善する方法であって、脂肪組織を含有してこうした改善を必要とする少なくとも1つの体の部位の皮膚へ、美容上又は皮膚科学上許容されるビヒクル中に、脂肪組織上に熱的効果をもたらすことが可能なNIR発光材料を含む、美容用及び/又は皮膚用組成物を適用するステップと、それによって体の部位の脂肪組織における脂肪分解を高めて体の部位における脂肪の低減率を押し上げるために、脂肪組織上でNIR光の熱的効果を発生させるのに十分な時間、少なくとも1つの体の部位を運動させつつ、該組成物を少なくとも1つの体の部位の皮膚に接触させて保持し、そこで該組成物が、少なくとも1つの体の部位の皮膚へ組成物を適用する前に、適用している間に、適用した後に、UV光又は蛍光へ曝露されるステップとを含む、方法に関する。
【0216】
本発明のこの態様の好ましい一実施形態では、NIR発光材料を含む美容用及び/又は皮膚用組成物は、セルライト低減剤をさらに含有してよい。こうした成分として、限定されないが、脂肪分解の促進においてもまた示されるメチルキサンチン(例えばカフェイン、アミノフィリン及びテオフィリン)、並びに緑茶抽出物、例えばEGCGが挙げられる。
【0217】
本発明は、本明細書中で上に、特定の実施形態、特徴及び態様に言及して記載したが、本発明はそのように限定されず、他の変形、変動、用途及び実施形態への利用においてむしろ拡大するものであり、したがって、全てのこうした他の変形、変動、用途及び実施形態は、本発明の精神及び範囲にあると見なされることが認められよう。
【符号の説明】
【0218】
1 基材
2 固形体
10 繊維又は毛
20 NIR発光粒子
20’ NIR発光粒子
30 繊維又は毛
50 繊維又は毛
60 シート状基材
80 シート状基材
110 複合材
120 シート状基材
130 シート状基材
150 布帛材料
160 繊維
240 美容アプリケータ
250 凝集状先端片
260 美容アプリケータ
270 泡状先端片
280 美容アプリケータ
290 櫛状先端片
300 ブラシアプリケータ
310 ブラシ先端片
320 ブラシ
330 マスカラ用ブラシ先端片
340 ブラシ
350 ブラシ先端片
360 ヘアブラシ
370 毛
380 歯ブラシ
390 房
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14