(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
エルビニア・カロトボーラ細菌に対して抗菌活性がなく、かつ土壌表面の植物病害の原因となる真菌に対する防除活性を有する化合物を有効成分とする植物の軟腐病の防除剤であって、前記防除活性を有する化合物は、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリデン)−o−トルイジン、ジメチル=4,4’−(o−フェニレン)ビス(3−チオアロファナート)、2,4,5,6−テトラクロロ−1,3−ベンゼンジカルボニトリル、N−(3,5−ジクロロフェニル)−1,2−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシイミド、3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド、4−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ピロール−3−カルボニトリル及びN−(4−メチル−6−プロパ−1−イニルピリミジン−2−イル)アニリンからなる群から選択された少なくとも一種の化合物であって、その有効量をアスパラガス、エンダイブ、カラー、カリフラワー、キャベツ、コンニャク、サントウサイ、セルリー、ダイコン、タバコ、タマネギ、チンゲンサイ、トマト、ナス、ニンジン、ネギ、ハクサイ、ハナッコリー、パセリ、バレイショ、ブロッコリー、ラッキョウ、レタス、ワサビ及びナタネからなる群から選択される少なくとも一種である野菜類の栽培土壌に混和することなく施用後、野菜類の種子の播種又は野菜類の苗の定植を行うことを特徴とする軟腐病の防除剤。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明における軟腐病の防除剤及び防除方法は、有効成分としてエルビニア・カロトボーラ細菌に対して抗菌活性がなく、かつ土壌表面の真菌に対する防除活性を有する化合物を用いるものである。
「エルビニア・カロトボーラ細菌に対して抗菌活性がない」とは、エルビニア・カロトボーラ細菌の生育を阻害しないこと、より具体的にはエルビニア・カロトボーラ細菌の生育を1000ppmで阻害しないことを意味する。エルビニア・カロトボーラ細菌の生育阻害試験は公知の方法に従って行えばよく、例えば、本明細書に記載の方法に従って行えばよい。
「土壌表面の真菌に対する防除活性を有する」とは、土壌表面に存在する真菌(例えば、植物病害の原因となる真菌等)に対する防除活性を有することを意味する。本発明の有効成分の具体例としては、ストロビルリン系化合物、アゾール系化合物、カルボキシアミド系化合物、スルホンアミド系化合物、有機塩素系化合物、ジカルボキシイミド系化合物、フェニルピロール系化合物、アニリノピリミジン系化合物及びグアニジン系化合物からなる群から選択された少なくとも一種の殺菌剤が例示できる。
【0008】
前記殺菌剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む、又は日本植物防疫協会試験コード)を以下に例示する。
前記ストロビルリン系化合物としては、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、クレソキシムメチル(kresoxim-methyl)、メトミノストロビン(metominostrobin)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、オリザストロビン(oryzastrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、エネストロブリン(enestroburin)等が挙げられる。中でも、アゾキシストロビン、クレソキシムメチルが好ましい。
【0009】
前記アゾール系化合物としては、トリアジメホン(triadimefon)、ビテルタノール(bitertanol)、トリフルミゾール(triflumizole)、エタコナゾール(etaconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、ペンコナゾール(penconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、マイクロブタニル(myclobutanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ファーコナゾールシス(furconazole-cis)、プロクロラズ(prochloraz)、メトコナゾール(metconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、シプコナゾール(sipconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、トリアジメノール(triadimenol)、フルトリアホール(flutriafol)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、トリシクラゾール(tricyclazole)、プロベナゾール(probenazole)、シメコナゾール(simeconazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、イプコナゾール(ipconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、ベノミル(benomyl)、チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、カーベンダジム(carbendazim)、チアベンダゾール(thiabendazole)、フベリアゾール(fuberiazole)、シアゾファミド(cyazofamid)、イマザリル(imazalil)、アミスルブロム(amisulbrom;別名アミブロドール(amibromdole))、等が挙げられる。中でも、トリフルミゾール、シアゾファミド、アミスルブロム、チオファネートメチルが好ましい。
【0010】
前記カルボキシアミド系化合物としては、カルボキシン(carboxin)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、チフルザミド(thifluzamide)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ボスカリド(boscalid)、ビキサフェン(bixafen)、フルオピラム(fluopyram)、イソチアニル(isotianil)、3−(ジフロロメチル)−1−メチル−N−[(1RS,4SR,9RS)−1,2,3,4−テトラヒドロ−9−イソプロピル−1,4−メタノナフタレン−5−イル]ピラゾール−4−カルボキサミドと3−(ジフロロメチル)−1−メチル−N−[(1RS,4SR,9SR)−1,2,3,4−テトラヒドロ−9−イソプロピル−1,4−メタノナフタレン−5−イル]ピラゾール−4−カルボキサミドの混合物(イソピラザム(isopyrazam))、ジメトモルフ(dimethomorph)、フルモルフ(flumorph)、S-2200等が挙げられる。中でも、ペンチオピラド、ボスカリドが好ましい。
【0011】
前記スルホンアミド系化合物としては、フルスルファミド(flusulfamid)等が挙げられる。
【0012】
前記有機塩素系化合物としては、フサライド(fthalide)、クロロタロニル(chlorothalonil)、キントゼン(quintozene)等が挙げられる。中でも、クロロタロニルが好ましい。
【0013】
前記ジカルボキシイミド系化合物としては、プロシミドン(procymidone)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinclozolin)等が挙げられる。中でも、プロシミドン、イプロジオンが好ましい。
【0014】
前記フェニルピロール系化合物としては、フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)等が挙げられる。中でも、フルジオキソニルが好ましい。
【0015】
前記アニリノピリミジン系化合物としては、メパニピリム(mepanipyrim)、ピリメサニル(pyrimethanil)、シプロジニル(cyprodinil)、フェリムゾン(ferimzone)等が挙げられる。中でも、メパニピリムが好ましい。
【0016】
前記グアニジン系化合物としては、イミノクタジン(iminoctadine)、ドディン(dodine)、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン酢酸塩等が挙げられる。中でも、イミノクタジンアルベシル酸塩が好ましい。
【0017】
本発明の有効成分は、一種又は二種以上を適宜選択して使用することができる。
【0018】
本発明の軟腐病の防除剤は、本発明の有効成分に、通常の農薬の製剤方法に準じて各種補助剤を配合し、乳剤、粉剤、水和剤、液剤、粒剤、懸濁製剤等の種々の形態に製剤することができる。その際、本発明の有効成分と前記補助剤とを一緒に混合・製剤してもよいし、或いは、別々に製剤してそれらを混合してもよい。ここにいう補助剤としては、担体、乳化剤、懸濁剤、増粘剤、安定剤、分散剤、展着剤、湿潤剤、浸透剤、凍結防止剤、消泡剤等が挙げられ、必要により適宜添加すればよい。
【0019】
前記担体としては、固体担体と液体担体に分けられ、固体担体としては、澱粉、砂糖、セルロース粉、シクロデキストリン、活性炭、大豆粉、小麦粉、もみがら粉、木粉、魚粉、粉乳等の動植物性粉末;タルク、カオリン、ベントナイト、有機ベントナイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、ゼオライト、ケイソウ土、ホワイトカーボン、クレー、アルミナ、シリカ、硫黄粉末、消石灰等の鉱物性粉末等が挙げられる。また、液体担体としては、水;大豆油、綿実油等の植物油;牛脂、鯨油等の動物油;エチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ケロシン、灯油、流動パラフィン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素類;クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類;酢酸エチルエステル、脂肪酸のグリセリンエステル等のエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等の含硫黄化合物類、或いは、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
【0020】
前記乳化剤としては、種々のものが用いられるが、ノニオン系界面活性剤やアニオン系界面活性剤で乳化剤として作用するもの等が挙げられる。
【0021】
前記懸濁剤としては、商品名Veegum R(三洋化成(株)製)等が挙げられる。
【0022】
前記増粘剤としては、カルボネート類、シリケート類及びオキシド類等の無機粒子;尿素ホルムアルデヒド縮合物等の有機物質等が挙げられる。
【0023】
前記安定剤としては、エポキシ化動植物油、非イオン系ポリオキシエチレン型界面活性剤、陰イオン系ポリオキシエチレン型界面活性剤、多価アルコール及び塩基性物質等が挙げられる。
【0024】
前記分散剤としては、ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン酸の塩、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、フェノールスルホン酸塩、フェノールスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩のような陰イオン系の界面活性剤;オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油のような非イオン系の界面活性剤等が挙げられる。
【0025】
前記展着剤としては、アルキル硫酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、リグニンスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0026】
前記湿潤剤としては、当技術分野で公知のように、陽イオン、陰イオン、両性イオン又は非イオン型の界面活性剤等が挙げられる。
【0027】
前記浸透剤としては、脂肪族アルコールアルコキシレート、鉱油、植物油、鉱油もしくは植物油のエステル等が挙げられる。
【0028】
前記凍結防止剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
【0029】
前記消泡剤としては、商品名Rhodorsil 432(ローディア日華(株)製)、商品名Anti-mousse(BELCHIM CROP PROTECTION製)等が挙げられる。
【0030】
本発明の有効成分と各種補助剤との配合割合は重量比で1:100000〜100000:1程度、望ましくは1:1000〜1000:1程度である。
これら製剤品の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈して使用することができる。
【0031】
また、本発明の軟腐病の防除剤は、他の農薬、肥料、薬害軽減剤等と混用、或いは、併用することができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示す場合がある。他の農薬としては、除草剤、殺菌剤、抗生物質、植物ホルモン、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤等が挙げられる。なお、特に記載がない場合であってもこれら農薬に塩、アルキルエステル、水和物、異なる結晶形態、各種構造異性体等が存在する場合は、当然それらも含まれる。
【0032】
前記除草剤の有効成分としては、下記するもの(一般名;一部ISO申請中を含む)が挙げられる。
(1)2,4−D、2,4−Dブトチル(2,4-D-butotyl)、2,4−Dブチル(2,4-D-butyl)、2,4−Dジメチルアンモニウム(2,4-D-dimethylammonimum)、2,4−Dジオールアミン(2,4-D-diolamine)、2,4−Dエチル(2,4-D-ethyl)、2,4−D−2−エチルヘキシル(2,4-D-2-ethylhexyl)、2,4−Dイソブチル(2,4-D-isobutyl)、2,4−Dイソオクチル(2,4-D-isoctyl)、2,4−Dイソプロピル(2,4-D-isopropyl)、2,4−Dイソプロピルアンモニウム(2,4-D-isopropylammonium)、2,4−Dナトリウム(2,4-D-sodium)、2,4−Dイソプロパノールアンモニウム(2,4-D-isopropanolammonium)、2,4−Dトロールアミン(2,4-D-trolamine)、2,4−DB、2,4−DBブチル(2,4-DB-butyl)、2,4−DBジメチルアンモニウム(2,4-DB-dimethylammonium)、2,4−DBイソオクチル(2,4-DB-isoctyl)、2,4−DBカリウム(2,4-DB-potassium)、2,4−DBナトリウム(2,4-DB-sodium)、ジクロロプロップ(dichlorprop)、ジクロロプロップブトチル(dichlorprop-butotyl)、ジクロロプロップジメチルアンモニウム(dichlorprop-dimethylammonium)、ジクロロプロップイソオクチル(dichlorprop-isoctyl)、ジクロロプロップカリウム(dichlorprop-potassium)、ジクロロプロップ−P(dichlorprop-P)、ジクロロプロップ−Pジメチルアンモニウム(dichlorprop-P-dimethylammonium)、ジクロロプロップ−Pカリウム(dichlorprop-P-potassium)、ジクロロプロップ−Pナトリウム(dichlorprop-P-sodium)、MCPA、MCPAブトチル(MCPA-butotyl)、MCPAジメチルアンモニウム(MCPA-dimethylammonium)、MCPA−2−エチルヘキシル(MCPA-2-ethylhexyl)、MCPAカリウム(MCPA-potassium)、MCPAナトリウム(MCPA-sodium)、MCPAチオエチル(MCPA-thioethyl)、MCPB、MCPBエチル(MCPB-ethyl)、MCPBナトリウム(MCPB-sodium)、メコプロップ(mecoprop)、メコプロップブトチル(mecoprop-butotyl)、メコプロップナトリウム(mecoprop-sodium)、メコプロップ−P(mecoprop-P)、メコプロップ−Pブトチル(mecoprop-P-butotyl)、メコプロップ−Pジメチルアンモニウム(mecoprop-P-dimethylammonium)、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル(mecoprop-P-2-ethylhexyl)、メコプロップ−Pカリウム(mecoprop-P-potassium)、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)のようなフェノキシ系;2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、ジカンバブトチル(dicamba-butotyl)、ジカンバジグリコールアミン(dicamba-diglycolamine)、ジカンバジメチルアンモニウム(dicamba-dimethylammonium)、ジカンバジオールアミン(dicamba-diolamine)、ジカンバイソプロピルアンモニウム(dicamba-isopropylammonium)、ジカンバカリウム(dicamba-potassium)、ジカンバナトリウム(dicamba-sodium)、ジクロベニル(dichlobenil)、ピクロラム(picloram)、ピクロラムジメチルアンモニウム(picloram-dimethylammonium)、ピクロラムイソオクチル(picloram-isoctyl)、ピクロラムカリウム(picloram-potassium)、ピクロラムトリイソプロパノールアンモニウム(picloram-triisopropanolammonium)、ピクロラムトリイソプロピルアンモニウム(picloram-triisopropylammonium)、ピクロラムトロールアミン(picloram-trolamine)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルブトチル(triclopyr-butotyl)、トリクロピルトリエチルアンモニウム(triclopyr-triethylammonium)、クロピラリド(clopyralid)、クロピラリドオールアミン(clopyralid-olamine)、クロピラリドカリウム(clopyralid-potassium)、クロピラリドトリイソプロパノールアンモニウム(clopyralid-triisopropanolammonium)、アミノピラリド(aminopyralid)のような芳香族カルボン酸系;その他ナプタラム(naptalam)、ナプタラムナトリウム(naptalam-sodium)、ベナゾリン(benazolin)、ベナゾリンエチル(benazolin-ethyl)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、ダイフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr-sodium)、フルオキシピル(fluroxypyr)、フルオキシピル−2−ブトキシ−1−メチルエチル(fluroxypyr-2-butoxy-1-methylethyl)、フルオキシピルメプチル(fluroxypyr-meptyl)、クロロフルレノール(chlorflurenol)、クロロフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)等のように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされているもの。
(2)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、メトベンズロン(metobenzuron)、テブチウロン(tebuthiuron)、ジメフロン(dimefuron)、イソウロン(isouron)、カルブチレート(karbutilate)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトクスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、ターブメトン(terbumeton)、トリエタジン(trietazine)のような尿素系;シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、ターブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、トリアジフラム(triaziflam)、ターブトリン(terbutryn)、プロパジン(propazine)、メタミトロン(metamitron)、プロメトン(prometon)、インダジフラム(indaziflam)のようなトリアジン系;ブロマシル(bromacil)、ブロマシルリチウム(bromacyl-lithium)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)のようなウラシル系;プロパニル(propanil)、シプロミッド(cypromid)のようなアニリド系;スエップ(swep)、デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)のようなカーバメート系;ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニルオクタノエート(bromoxynil-octanoate)、ブロモキシニルヘプタノエート(bromoxynil-heptanoate)、アイオキシニル(ioxynil)、アイオキシニルオクタノエート(ioxynil-octanoate)、アイオキシニルカリウム(ioxynil-potassium)、アイオキシニルナトリウム(ioxynil-sodium)のようなヒドロキシベンゾニトリル系;その他ピリデート(pyridate)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンナトリウム(bentazone-sodium)、アミカルバゾン(amicarbazone)、メタゾール(methazole)、ペンタノクロール(pentanochlor)等のように植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(3)パラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)のような4級アンモニウム塩系等のように、それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされているもの。
(4)ニトロフェン(nitrofen)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンナトリウム(acifluorfen-sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、ホメサフェンナトリウム(fomesafen-sodium)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、アクロニフェン(aclonifen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen-ethyl、HC−252)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)のようなジフェニルエーテル系;クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)のような環状イミド系;その他オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、チジアジミン(thidiazimin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、アザフェニジン(azafenidin)、イソプロパゾール(isopropazole)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)、フルポキサム(flupoxam)、フルアゾレート(fluazolate)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyraclonil)、フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)等のように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされているもの。
(5)ノルフルラゾン(norflurazon)、クロリダゾン(chloridazon)、メトフルラゾン(metflurazon)のようなピリダジノン系;ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone,BAS−670H)、ピラスルフォトール(pyrasulfotole)のようなピラゾール系;その他アミトロール(amitrole)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、メトキシフェノン(methoxyphenone)、クロマゾン(clomazone)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione,AVH−301)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフェンゾコートメチルサルフェート(difenzoquat-metilsulfate)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビフルブタミド(beflubutamid)等のようにカロチノイド等の植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされているもの。
(6)ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロホップ(diclofop)、ピリフェノップナトリウム(pyriphenop-sodium)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップ−P(fluazifop-P)、フルアジホップ−P−ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトチル(haloxyfop-etotyl)、ハロキシホップ−P(haloxyfop-P)、ハロキシホップ−P−メチル(haloxyfop-P-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ−P(quizalofop-P)、キザロホップ−P−エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ−P−テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサプロップ−P(fenoxaprop-P)、フェノキサプロップ−P−エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、メタミホッププロピル(metamifop-propyl)、メタミホップ(metamifop)、クロジナホッププロパルギル(clodinafop-propargyl)、クロジナホップ(clodinafop)、プロパキザホップ(propaquizafop)のようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系;アロキシジムナトリウム(alloxydim-sodium)、アロキシジム(alloxydim)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)のようなシクロヘキサンジオン系;その他、フラムプロップ−M−メチル(flamprop-M-methyl)、フラムプロップ−M(flamprop-M)、フラムプロップ−M−イソプロピル(flamprop-M-isopropyl)等のようにイネ科植物に特異的に除草効力が強く認められるもの。
(7)クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロリムロン(chlorimuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、スルホメツロン(sulfometuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンスルフロン(bensulfuron)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、メトスルフロン(metsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、ハロスルフロン(halosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、イオドスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron-methyl-sodium)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリベヌロン(tribenuron)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、フォーラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフルオキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリフルオキシスルフロンナトリウム(trifloxysulfuron-sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、メソスルフロン(mesosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron、TH−547)、NC−620、国際公開公報WO2005092104に記載されている化合物のようなスルホニルウレア系;フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、フロラスラム(florasulam)、ペノクススラム(penoxsulam)、ピロクススラム(pyroxsulam)のようなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系;イマザピル(imazapyr)、イマザピルイソプロピルアンモニウム(imazapyr-isopropylammonium)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマゼタピルアンモニウム(imazethapyr-ammonium)、イマザキン(imazaquin)、イマザキンアンモニウム(imazaquin-ammonium)、イマザモックス(imazamox)、イマザモックスアンモニウム(imazamox-ammonium)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz-methyl)、イマザピック(imazapic)のようなイミダゾリノン系;ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan,KUH−021)のようなピリミジニルサリチル酸系;フルカーバゾン(flucarbazone)、フルカーバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、プロポキシカーバゾンナトリウム(propoxycarbazone-sodium)、プロポキシカーバゾン(propoxycarbazone)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系;その他グリホサート(glyphosate)、グリホサートナトリウム(glyphosate-sodium)、グリホサートカリウム(glyphosate-potassium)、グリホサートアンモニウム(glyphosate-ammonium)、グリホサートジアンモニウム(glyphosate-diammonium)、グリホサートイソプロピルアンモニウム(glyphosate-isopropylammonium)、グリホサートトリメシウム(glyphosate-trimesium)、グリホサートセスキナトリウム(glyphosate-sesquisodium)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)、グルホシネート−P(glufosinate-P)、グルホシネート−Pアンモニウム(glufosinate-P-ammonium)、グルホシネート−Pナトリウム(glufosinate-P-sodium)、ビラナホス(bilanafos)、ビラナホスナトリウム(bilanafos-sodium)、シンメチリン(cinmethylin)等のように植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(8)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリン(nitralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)のようなジニトロアニリン系;ベンスリド(bensulide)、ナプロパミド(napropamide)、プロピザミド(propyzamide)、プロナミド(pronamide))のようなアミド系;アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)のような有機リン系;プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、バーバン(barban)、カルベタミド(carbetamide)のようなフェニルカーバメート系;ダイムロン(daimuron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモブチド(bromobutide)、メチルダイムロン(methyldymron)のようなクミルアミン系;その他アシュラム(asulam)、アシュラムナトリウム(asulam-sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルタール(chlorthal)、ジフェナミド(diphenamid)等のように植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(9)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S−メトラクロール(S-metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド−P(dimethenamid-P)、プロピソクロール(propisochlor)、ジメタクロール(dimethachlor)のようなクロロアセトアミド系;モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベルノレート(vernolate)、ペブレート(pebulate)、シクロエート(cycloate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、ジアレート(diallate)、トリアレート(tri-allate)、オルベンカルブ(orbencarb)のようなチオカーバメート系;その他エトベンザニド(etobenzanid)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、トリディファン(tridiphane)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、オキサジクロメフォン(oxaziclomefone)、インダノファン(indanofan)、ベンフレセート(benfuresate)、ピロキサスルフォン(pyroxasulfone、KIH−485)、ダラポン(dalapon)、ダラポンナトリウム(dalapon-sodium)、TCAナトリウム(TCA-sodium)、トリクロロ酢酸(trichloroacetic acid)等のように植物のタンパク質生合成、或いは、脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(10)ザントモナス キャンペストリス(
Xanthomonas campestris)、エピココロシルス ネマトソルス(
Epicoccosirus nematosorus)、エピココロシルス ネマトスペラス(
Epicoccosirus nematosperus)、エキセロヒラム モノセラス(
Exserohilum monoseras)、ドレクスレラ モノセラス(
Drechsrela monoceras)等のように植物に寄生することで除草効力を示すとされているもの。
(11)MSMA、DSMA、CMA、エンドタール(endothall)、エンドタールジカリウム(endothall-dipotassium)、エンドタールナトリウム(endothall-sodium)、エンドタールモノ(N,N−ジメチルアルキルアンモニウム)(endothall-mono(N,N-dimethylalkylammonium))、エトフメセート(ethofumesate)、ソディウムクロレート(sodium chlorate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid、ノナン酸(nonanoic acid))、ホスアミン(fosamine)、ホスアミンアンモニウム(fosamine-ammonium)、ピノキサデン(pinoxaden)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone、HOK−201)、アクロレイン(aclolein)、スルファミン酸アンモニウム(ammonium sulfamate)、ボラックス(borax)、クロロ酢酸(chloroacetic acid)、クロロ酢酸ナトリウム(sodium chloroacete)、シアナミド(cyanamide)、メチルアルソン酸(methylarsonic acid)、ジメチルアルソン酸(dimethylarsinic acid)、ジメチルアルソン酸ナトリウム(sodium dimethylarsinate)、ジノターブ(dinoterb)、ジノターブアンモニウム(dinoterb-ammonium)、ジノターブジオールアミン(dinoterb-diolamine)、ジノターブアセテート(dinoterb-acetate)、DNOC、硫酸第一鉄(ferrous sulfate)、フルプロパネート(flupropanate)、フルプロパネートナトリウム(flupropanate-sodium)、イソキサベン(isoxaben)、メフルイジド(mefluidide)、メフルイジドジオールアミン(mefluidide-diolamine)、メタム(metam)、メタムアンモニウム(metam-ammonium)、メタムカリウム(metam-potassium)、メタムナトリウム(metam-sodium)、イソチオシアン酸メチル(methyl isothiocyanate)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンタクロロフェノールナトリウム(sodium pentachlorophenoxide)、ペンタクロロフェノールラウレート(pentachlorophenol laurate)、キノクラミン(quinoclamine)、硫酸(sulfuric acid)、ウレアサルフェート(urea sulfate)等のような(1)〜(10)に記載されていない除草効力を示すとされているもの。
【0033】
前記殺菌剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む、又は日本植物防疫協会試験コード)としては、例えば、
5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンのようなトリアゾロピリミジン系化合物;
フルアジナム(fluazinam)のようなピリジナミン系化合物;
キノメチオネート(quinomethionate)のようなキノキサリン系化合物;
マンネブ(maneb)、ジネブ(zineb)、マンゼブ(mancozeb)、ポリカーバメート(polycarbamate)、メチラム(metiram)、プロピネブ(propineb)、チラム(thiram)のようなジチオカーバメート系化合物;
シモキサニル(cymoxanil)のようなシアノアセトアミド系化合物;
メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル−M(metalaxyl-M)、メフェノキサム(mefenoxam)、オキサジキシル(oxadixyl)、オフレース(ofurace)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル−M(benalaxyl-M、別名キララキシル(kiralaxyl、chiralaxyl))、フララキシル(furalaxyl)、シプロフラム(cyprofuram)のようなフェニルアミド系化合物;
ジクロフルアニド(dichlofluanid)のようなスルフェン酸系化合物;
水酸化第二銅(cupric hydroxide)のような無機銅や、有機銅(oxine Copper)のような銅系化合物;
ヒメキサゾール(hymexazol)のようなイソキサゾール系化合物;
ホセチルアルミニウム(fosetyl-Al)、トルクロホスメチル(tolclofos-Methyl)、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネート、エジフェンホス(edifenphos)、イプロベンホス(iprobenfos)のような有機リン系化合物;
キャプタン(captan)、キャプタホル(captafol)、フォルペット(folpet)のようなN−ハロゲノチオアルキル系化合物;
フルトラニル(flutolanil)、メプロニル(mepronil)、ゾキサミド(zoxamide)、チアジニル(tiadinil)のようなベンズアニリド系化合物;
トリホリン(triforine)のようなピペラジン系化合物;
ピリフェノックス(pyrifenox)のようなピリジン系化合物;
フェナリモル(fenarimol)、フルトリアフォル(flutriafol)のようなカルビノール系化合物;
フェンプロピディン(fenpropidin)のようなピペリジン系化合物;
フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、スピロキサミン(spiroxamine)、トリデモルフ(tridemorph)のようなモルフォリン系化合物;
フェンチンヒドロキシド(fentin hydroxide)、フェンチンアセテート(fentin acetate)のような有機スズ系化合物;
ペンシキュロン(pencycuron)のような尿素系化合物;
ジエトフェンカルブ(diethofencarb)のようなフェニルカーバメート系化合物;
ファモキサドン(famoxadone)のようなオキサゾリジノン系化合物;
エタボキサム(ethaboxam)のようなチアゾールカルボキサミド系化合物;
シルチオファム(silthiopham)のようなシリルアミド系化合物;
イプロバリカルブ(iprovalicarb)、ベンチアバリカルブ−イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、メチル[S−(R,S)]−[3−(N−イソプロポキシカルボニルバリニル)−アミノ]−3−(4−クロロ−フェニル)プロパオネート(バリフェナール(valiphenal))のようなアミノアシッドアミドカーバメート系化合物;
フェナミドン(fenamidone)のようなイミダゾリジン系化合物;
フェンヘキサミド(fenhexamid)のようなハイドロキシアニリド系化合物;
シフルフェナミド(cyflufenamid)のようなオキシムエーテル系化合物;
フェノキサニル(fenoxanil)のようなフェノキシアミド系化合物;
アントラキノン系化合物;
クロトン酸系化合物;
2,3−ジメチル−6−t−ブチル−8−フルオロ−4−アセチルキノリンのような4−キノリノール誘導体化合物;
2−(2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)−2−(3−(2−メトキシフェニル)チアゾリジン−2−イリデン)アセトニトリルのようなシアノメチレン系化合物;
その他の化合物として、ピリベンカルブ(pyribencarb)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、ピロキロン(pyroquilon)、ジクロメジン(diclomezine)、キノキシフェン(quinoxyfen)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)クロルピクリン(chloropicrin)、ダゾメット(dazomet)、メタムナトリウム塩(metam-sodium)、ニコビフェン(nicobifen)、メトラフェノン(metrafenone)、UBF−307、ジクロシメット(diclocymet)、プロキンアジド(proquinazid)、マンジプロパミド(mandipropamid)、フルオピコリド(fluopicolide)、カルプロパミド(carpropamid)、メプチルジノキャップ(meptyldinocap)、6−t−ブチル−8−フルオロ−2,3−ジメチルキノリン−4−イルアセテート、3−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルピリジン、4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2,5−ジクロロ−3−トリフルオロメチルピリジン、4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジン、N−[(3’,4’−ジクロロ−1,1−ジメチル)フェナシル]−3−トリフルオロメチル−2−ピリジンカルボキサミド、N−[(3’,4’−ジクロロ−1,1−ジメチル)フェナシル]−3−メチル−2−チオフェンカルボキサミド、N−[(3’,4’−ジクロロ−1,1−ジメチル)フェナシル]−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾールカルボキサミド、N−[[2’−メチル−4’−(2−プロピルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−3−トリフルオロメチル−2−ピリジンカルボキサミド、N−[[2’−メチル−4’−(2−プロピルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−3−メチル−2−チオフェンカルボキサミド、N−[[2’−メチル−4’−(2−プロピルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾールカルボキサミド、N−[[4’−(2−プロピルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−3−トリフルオロメチル−2−ピリジンカルボキサミド、N−[[4’−(2−プロピルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−3−メチル−2−チオフェンカルボキサミド、N−[[4’−(2−プロピルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−1−メチル−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾールカルボキサミド、N−[[2’−メチル−4’−(2−ペンチルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−3−トリフルオロメチル−2−ピリジンカルボキサミド、N−[[4’−(2−ペンチルオキシ)−1,1−ジメチル]フェナシル]−3−トリフルオロメチル−2−ピリジンカルボキサミド、S−2188(fenpyrazamine)、ZF−9646、BCF−051、BCM−061及びBCM−062;等が挙げられる。
【0034】
前記抗生物質としては、ストレプトマイシン(streptomycin)、バリダマイシン(validamycin)、カスガマイシン(kasugamycin)、ポリオキシン(polyoxins)、アベルメクチン(avermectin)、エマメクチンベンゾエート(emamectin benzoate)、ミルベメクチン(milbemectin)、ミルベマイシン(milbemycin)、スピノサッド(spinosad)、イベルメクチン(ivermectin)、レピメクチン(lepimectin)、DE−175、アバメクチン(abamectin)、エマメクチン(emamectin)、スピネトラム(spinetoram)等が挙げられる。
【0035】
前記植物ホルモンとしては、オーキシン、ジベレリン、サイトカイニン、アブシジン酸、エチレン、ブラシノステロイド、ジャスモン酸、フロリゲン、ストリゴラクトン、サリチル酸等が挙げられる。
【0036】
前記殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、或いは、殺土壌害虫剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む、又は試験コード)としては、例えばプロフェノホス(profenofos)、ジクロルボス(dichlorvos)、フェナミホス(fenamiphos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、EPN、ダイアジノン(diazinon)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、アセフェート(acephate)、プロチオホス(prothiofos)、ホスチアゼート(fosthiazate)、カズサホス(cadusafos)、ジスルホトン(dislufoton)、イソキサチオン(isoxathion)、イソフェンホス(isofenphos)、エチオン(ethion)、エトリムホス(etrimfos)、キナルホス(quinalphos)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジメトエート(dimethoate)、スルプロホス(sulprofos)、チオメトン(thiometon)、バミドチオン(vamidothion)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、プロパホス(propaphos)、ホサロン(phosalone)、ホルモチオン(formothion)、マラチオン(malathion)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、シアノホス(cyanophos)、トリクロルホン(trichlorfon)、メチダチオン(methidathion)、フェントエート(phenthoate)、ESP、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、フェンチオン(fenthion)、ヘプテノホス(heptenophos)、メトキシクロル(methoxychlor)、パラチオン(parathion)、ホスホカルブ(phosphocarb)、デメトン-S-メチル(demeton-S-methyl)、モノクロトホス(monocrotophos)、メタミドホス(methamidophos)、イミシアホス(imicyafos)、パラチオン−メチル(parathion-methyl)、テルブホス(terbufos)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホスメット(phosmet)、ホレート(phorate)のような有機リン酸エステル系化合物;
カルバリル(carbaryl)、プロポキスル(propoxur)、アルジカルブ(aldicarb)、カルボフラン(carbofuran)、チオジカルブ(thiodicarb)、メソミル(methomyl)、オキサミル(oxamyl)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、ピリミカルブ(pirimicarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、フラチオカルブ(furathiocab)、イソプロカルブ(isoprocarb)、メトルカルブ(metolcarb)、キシリルカルブ(xylylcarb)、XMC、フェノチオカルブ(fenothiocarb)のようなカーバメート系化合物;
カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、ベンスルタップ(bensultap)、チオスルタップナトリウム(thiosultap-sodium)のようなネライストキシン誘導体;
ジコホル(dicofol)、テトラジホン(tetradifon)、エンドスルファン(endosulfan)、ジエノクロル(dienochlor)、ディルドリン(dieldrin)のような有機塩素系化合物;
酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、シヘキサチン(cyhexatin)のような有機金属系化合物;
フェンバレレート(fenvalerate)、ペルメトリン(permethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、テフルトリン(tefluthrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フルフェンプロックス(flufenprox)、シフルトリン(cyfluthrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルバリネート(fluvalinate)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、ピレスリン(pyrethrins)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、テトラメスリン(tetramethrin)、レスメスリン(resmethrin)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ビフェントリン(bifenthrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、アクリナトリン(acrinathrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、アレスリン(allethrin)、ガンマシハロトリン(gamma-cyhalothrin)、シータシペルメトリン(theta-cypermethrin)、タウフルバリネート(tau-fluvalinate)、トラロメスリン(tralomethrin)、プロフルスリン(profluthrin)、ベータシペルメトリン(beta-cypermethrin)、ベータシフルトリン(beta-cyfluthrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、フェノトリン(phenothrin)、イミデート(imidate)、フルメトリン(flumethrin)のようなピレスロイド系化合物;
ジフルベンズロン(diflubenzuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、トリフルムロン(triflumuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、フルアズロン(fluazuron)のようなベンゾイルウレア系化合物;
ジフルベンズロン(diflubenzuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、トリフルムロン(triflumuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、フルアズロン(fluazuron)のようなベンゾイルウレア系化合物;
メトプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ジオフェノラン(diofenolan)のような幼若ホルモン様化合物;
ピリダベン(pyridaben)のようなピリダジノン系化合物;
フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フィプロニル(fipronil)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、エチピロール(ethiprole)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、アセトプロール(acetoprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)のようなピラゾール系化合物;
イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、クロチアニジン(clothianidin)、ニジノテフラン(nidinotefuran)、ジノテフラン(dinotefuran)のようなネオニコチノイド;
テブフェノジド(tebufenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)のようなヒドラジン系化合物;
ピリダリル(Pyridaryl)、フロニカミド(flonicamid)のようなピリジン系化合物;
スピロディクロフェン(spirodiclofen)のようなテトロニック酸系化合物;
フルアクリピリム(fluacrypyrim)のようなストロビルリン系化合物;
フルフェネリム(flufenerim)のようなピリジナミン系化合物;
ジニトロ系化合物、有機硫黄化合物、尿素系化合物、トリアジン系化合物、ヒドラゾン系化合物、また、その他の化合物として、ブプロフェジン(buprofezin)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、アミトラズ(amitraz)、クロルジメホルム(chlordimeform)、シラフルオフェン(silafluofen)、トリアザメイト(triazamate)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、インドキサカルブ(indoxacarb)、アセキノシル(acequinocyl)、エトキサゾール(etoxazole)、シロマジン(cyromazine)、1,3−ジクロロプロペン(1,3-dichloropropene)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート(bifenazate)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマット(spirotetramat)、プロパルギット(propargite)、クロフェンテジン(clofentezine)、メタフルミゾン(metaflumizone)、フルベンジアミド(flubendiamide)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、クロラントラニルプロール(chlorantraniliprole)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazone)、フェナザキン(fenazaquin)、ピリダベン(pyridaben)、アミドフルメット(amidoflumet)、クロロベンゾエート(chlorobenzoate)、スルフルアミド(sulfluramid)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、メタアルデヒド(metaldehyde)、HGW-86、リアノジン(ryanodine)、フルフェンリム(flufenerim)、ピリダリル(pyridalyl)、スピロジクロフェン(spirodiclofen)、ベルブチン(verbutin)、チアゾリルシナノニトリル(thiazolylcinnanonitrile)、アミドフルメット(amidoflumet)のような化合物;AKD−1022、IKA−2000等が挙げられる。更に、
Bacillus thuringiensis aizawai、
Bacillus thuringiensis kurstaki、
Bacillus thuringiensis israelensis、
Bacillus thuringiensis japonensis、
Bacillus thuringiensis tenebrionis、
Bacillus thuringiensisが生成する結晶タンパク毒素、昆虫病原ウイルス剤、昆虫病原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤等のような微生物農薬;アザディラクチン(azadirachtin)、ロテノン(rotenone)のような天然物;ディート(deet)のような忌避剤等が挙げられる。
【0037】
前記肥料としては、液体肥料、活力剤、活性剤、葉面液肥等が挙げられる。
【0038】
前記薬害軽減剤としては、炭酸カルシウム剤等が挙げられる。
【0039】
なお、本発明の有効成分と他の農薬との配合割合は重量比で1:10000〜10000:1程度、望ましくは1:1000〜1000:1程度である。
また、本発明の有効成分と肥料との配合割合は重量比で1:100000〜100000:1程度、望ましくは1:1000〜1000:1程度である。
また、本発明の有効成分と薬害軽減剤との配合割合は重量比で1:100000〜100000:1程度、望ましくは1:1000〜1000:1程度である。
これらの他の農薬、肥料、薬害軽減剤等は、単独又は2種以上を混合して用いることができる。また、本発明の有効成分と他の農薬、肥料、薬害軽減剤等は各々別々に製剤したものを施用時に混合して使用しても、両者を一緒に製剤して使用してもよい。
【0040】
次に、本発明の軟腐病の防除剤である本発明の有効成分の栽培土壌への施用について説明する。各施用方法の態様は、例えば、次の通りである。
1.植物の栽培土壌に施用し、農業用マルチシートを張り、その後農業用マルチシートの植穴を介して植物の種子の播種又は植物の苗の定植を行う
2.植物の栽培土壌に農業用マルチシートを張り、植物の種子を播種又は植物の苗を定植するために必要な植穴を開けてから施用し、その後前記植穴を介して植物の種子の播種又は植物の苗の定植を行う
3.植物の種子の播種又は植物の苗の定植を行った後、栽培土壌に施用する
4.植物の栽培土壌に施用した後、植物の種子の播種又は植物の苗の定植を行う
好ましいのは前記1〜4に記載する防除方法において、栽培土壌表面に施用することである。さらに好ましいのは前記1〜4に記載する防除方法において、栽培土壌に混和することなく栽培土壌表面に施用することである。
【0041】
本発明の軟腐病の防除剤の土壌への施用はじょうろ、噴霧器、手動式散粒機、電動散粒機、散粉機等の適当な器具を使用して、例えば、散布、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒等を行うことができる。また、セルトレイの土壌に散布して、セルの土壌ごと定植してもよい。
【0042】
本発明の軟腐病の防除剤の土壌への施用の前又は後において、マルチフィルム、機能性マルチ、農ポリ、生分解性プラスチック製マルチフィルム等の通常の農業用マルチシートを用いることができる。
【0043】
本発明の軟腐病の防除方法においては、本発明の有効成分の栽培土壌への施用量が0.025〜2.5g/m
2、好ましくは0.05〜1g/m
2になるように施用する。これらの栽培土壌への施用量は、製剤の形態及び施用する方法、施用対象植物、施用時期、場所及び軟腐病の発生状況等によって適当に変更できる。
【0044】
本発明においては、軟腐病の防除対象となる植物としては、野菜類等が挙げられ、野菜類としてはアスパラガス、エンダイブ、カラー、カリフラワー、キャベツ、コンニャク、サントウサイ、セルリー、ダイコン、タバコ、タマネギ、チンゲンサイ、トマト、ナス、ニンジン、ネギ、ハクサイ、ハナッコリー、パセリ、バレイショ、ブロッコリー、ラッキョウ、レタス、ワサビ、ナタネ等が挙げられる。
【実施例】
【0045】
以下に本発明の実施例を比較例とともに説明する。但し、本発明はこれら実施例のみに限られるものではない。
【0046】
実施例1
(1)薬液の調製
1)アゾキシストロビン(アミスター20フロアブル)の調製
200g/Lのアゾキシストロビン(アミスター20フロアブル〔商品名〕、シンジェンタジャパン(株)製)を薬量が250g ai/10a(0.25g/m
2、1250mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
2)シアゾファミド(ランマンフロアブル)の調製
100g/Lのシアゾファミド(ランマンフロアブル〔商品名〕、石原産業(株)製)を薬量が250g ai/10a(0.25g/m
2、2500mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
3)アミスルブロム(ライメイフロアブル)の調製
177g/Lのアミスルブロム(ライメイフロアブル〔商品名〕、日産化学工業(株)製)を薬量が250g ai/10a(0.25g/m
2、1412mL製品/10a)、希釈水量が各々150L/10aとなるように調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
上記調製した薬液を、農業用マルチシートを張り、定植用植穴(直径9cmほど)を開けた後、各薬液の処理薬量が0.25g/m
2(10a当り150L)となるように植穴に散布後、風乾させた後に、1試験区が6m
2で30株、2連制となるようにセル成型トレイ(128穴/育苗箱)で4週間育成したハクサイ(品種:無双)の苗を定植した。
【0047】
比較例1
(1)薬液の調製
ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン20水和剤〔商品名〕、北興化学製)を水で1000倍に希釈、調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
農業用マルチシートを張った圃場に、実施例1と同様の方法で育成したハクサイ(品種:無双)の苗を実施例1と同様の方法で定植し、(1)で調製したストレプトマイシン薬液(1回当たり散布量:300L/10a)を3回(定植13日後、20日後及び27日後)にわたって茎葉散布した。
【0048】
試験開始から54日後に各区全株の発病の程度を調査し、下記式により発病株率、発病度及び防除価を算出し、その効果をA乃至Dで判定した。これらの試験結果を表1に示した。なお、軟腐病は難防除病害であるので、効果判定がCの薬剤も十分に実用性がある。
発病株率=(発病株数/調査株数)×100
発病度=〔Σ(程度別発病株数×発病指数)/(調査した株×4)〕×100
防除価=〔1−(処理区発病度/無処理区発病度)〕×100
尚、前記発病指数の評価基準は次の通りである。
[発病指数]
0:発病なし
1:外葉の一部のみに発病(出荷可能)
2:外葉と結球葉の一部に発病(被害部分を除去し、小球として出荷可能であるが、B級品となる)
3:結球葉の大部分が発病し、或いは、それ以上の被害があるもの(出荷不可能)
4:株全体に発病及び枯死
[効果判定]
A:効果は高い(防除価61以上)
B:効果はある(防除価41〜60)
C:効果はあるがその程度は低い(防除価21〜40)
D:効果は低い(防除価20以下)
【0049】
【表1】
【0050】
表1において無処理区の発病は発病度の平均が45.0の中発生条件下の試験であった。ストレプトマイシンを茎葉散布したものの防除効果はD(効果は低い)であったが、アゾキシストロビン及びアミスルブロムの防除効果はC(効果はあるがその程度は低い)であり、軟腐病の防除剤とされているストレプトマイシンより防除効果が高いことが確認され、ハクサイ軟腐病に対する防除効果があることが認められた。また、シアゾファミドの防除効果はD(効果は低い)であるが、軟腐病の防除剤とされているストレプトマイシンと同程度の効果が得られハクサイ軟腐病に対する防除効果があることが認められた。
【0051】
実施例2
(1)薬液の調製
1)アゾキシストロビン(アミスター20フロアブル)の調製
200g/Lのアゾキシストロビン(アミスター20フロアブル〔商品名〕、シンジェンタジャパン(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、2500mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
2)トリフルミゾール(トリフミンWP)の調製
30%w/wのトリフルミゾール(トリフミンWP〔商品名〕、日本曹達(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1667g製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
3)シアゾファミド(ランマンフロアブル)の調製
100g/Lのシアゾファミド(ランマンフロアブル〔商品名〕、石原産業(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、5000mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
4)ペンチオピラド(ガイアWG)の調製
50%w/wのペンチオピラド(ガイアWG〔商品名〕、三井化学アグロ(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1000g製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
5)フルスルファミド(スキャブロックSC)の調製
50g/Lのフルスルファミド(スキャブロックSC〔商品名〕、三井化学アグロ(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、10000mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
6)クロロタロニル(ダコニール1000)の調製
400g/Lのクロロタロニル(ダコニール1000〔商品名〕、住友化学(株)製)を薬量が1000g ai/10a(1.0g/m
2、2500mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
上記調製した薬液を、農業用マルチシートを張り、定植用植穴(直径5cmほど)を開けた後、処理薬量がクロロタロニルについては、1.0g/m
2 (10a当り150L)、その他の薬液については0.5g/m
2(10a当り150L)、となるように植穴に散布後、風乾させた後に、1試験区が2.4m
2で19株、2連制となるようにセル成型トレイ(128穴/育苗箱)で4週間育成したハクサイ(品種:晴舞台65)の苗を定植した。
【0052】
比較例2
(1)薬液の調製
ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン20水和剤〔商品名〕、北興化学製)を水で1000倍に希釈、調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
農業用マルチシートを張った圃場に、実施例2と同様の方法で育成したハクサイ(品種:晴舞台65)の苗を実施例2と同様の方法で定植し、(1)で調製したストレプトマイシン薬液(1回当たりの散布量:300L/10a)を2回(定植27日後及び48日後)にわたって噴霧器にて茎葉散布した。
【0053】
試験開始から64日後に各区全株の発病の程度を調査し、発病度及び防除価を評価した。なお、発病度及び防除価は前記と同様にして求めた。これらの試験結果を表2に示した。なお、軟腐病は難防除病害であるので、効果判定がCの薬剤も十分に実用性がある。
【0054】
【表2】
【0055】
表2において無処理区の発病は発病度の平均が31.6であることから中発生条件下の試験であった。アゾキシストロビン、フルスルファミド、クロロタロニルの防除効果はストレプトマイシンを茎葉散布したものと同等のB判定であり、ハクサイ軟腐病に対する防除効果があることが認められた。また、トリフルミゾール、シアゾファミド、ペンチオピラドも防除効果C(効果はあるがその程度は低い)でありハクサイ軟腐病に対する防除効果があることが認められた。
【0056】
参考試験例1 バレイショ軟腐病菌生育阻害試験
軟腐病菌へ直接防除剤を施用した場合の軟腐病菌生育阻害試験を行った。予め溶解しておいたPSA培地(55℃)に所定量のシアゾファミド(ランマン400SC〔商品名〕、石原産業(株)製)、アミスルブロム(ライメイフロアブル〔商品名〕、日産化学工業(株)製)、ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン水和剤〔商品名〕、北興化学製)の各薬液と軟腐病菌(バレイショ軟腐病菌(
Erwinia carotovora))懸濁液を加え、よく撹拌した後、プレートに広げ、25℃にて4日間培養後、生育の状態を調査した。その後形成されたコロニーを以下の3段階で調査した。
+:無処理区と同等
±:無処理区より明らかに少ない
−:殆ど認められない
これらの試験結果を表3に示した。
【0057】
【表3】
【0058】
表3においてシアゾファミド、アミスルブロムは、軟腐病菌に対して、有効成分濃度1000ppmで処理したにもかかわらずその生育を阻害せず、軟腐病菌に対して直接には抗菌活性が認められなかった。一方、抗生物質であるストレプトマイシンは、有効成分濃度1ppmで、軟腐病菌に対して直接の抗菌活性が認められた。
【0059】
参考試験例2 バレイショ軟腐病菌生育阻害試験
軟腐病菌へ直接防除剤を施用した場合の軟腐病菌生育阻害試験を行った。予め溶解しておいたPSA培地(55℃)に所定量のアゾキシストロビン(アミスター20フロアブル〔商品名〕、シンジェンタジャパン(株)製))、ペンチオピラド(ガイアWG〔商品名〕、三井化学アグロ(株)製)、フルスルファミド(スキャブロックSC〔商品名〕、三井化学アグロ(株)製)、ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン水和剤〔商品名〕、北興化学製)の各薬液と軟腐病菌(バレイショ軟腐病菌(
Erwinia carotovora))懸濁液を加え、よく撹拌した後、プレートに広げ、27℃にて2日間培養後、生育の状態を調査した。その後形成されたコロニーを以下の3段階で調査した。
+:無処理区と同等
±:無処理区より明らかに少ない
−:殆ど認められない
これらの試験結果を表4に示した。
【0060】
【表4】
【0061】
表4においてアゾキシストロビン、ペンチオピラド、フルスルファミドは、軟腐病菌に対して、有効成分濃度1000ppmで処理したにもかかわらずその生育を阻害せず、軟腐病菌に対して直接には抗菌活性が認められなかった。一方、抗生物質であるストレプトマイシンは、有効成分濃度1ppmで、軟腐病菌に対して直接の抗菌活性が認められた。
【0062】
参考試験例3 バレイショ軟腐病菌生育阻害試験
軟腐病菌へ直接防除剤を施用した場合の軟腐病菌生育阻害試験を行った。予め溶解しておいたPSA培地(55℃)に所定量のトリフルミゾール(トリフミンWP〔商品名〕、日本曹達(株)製)、クロロタロニル(ダコニール1000〔商品名〕、住友化学(株)製)、ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン水和剤〔商品名〕、北興化学製)の各薬液と軟腐病菌(バレイショ軟腐病菌(
Erwinia carotovora))懸濁液を加え、よく撹拌した後、プレートに広げ、27℃にて2日間培養後、生育の状態を調査した。その後形成されたコロニーを以下の3段階で調査した。
+:無処理区と同等
±:無処理区より明らかに少ない
−:殆ど認められない
これらの試験結果を表5に示した。
【0063】
【表5】
【0064】
表5においてトリフルミゾール、クロロタロニルは、軟腐病菌に対して、有効成分濃度1000ppmで処理したにもかかわらずその生育を阻害せず、軟腐病菌に対して直接には抗菌活性が認められなかった。一方、抗生物質であるストレプトマイシンは、有効成分濃度10ppmで、軟腐病菌に対して直接の抗菌活性が認められた。
【0065】
実施例3
(1)薬液の調製
1)クレソキシムメチル(ストロビーフロアブル)の調製
442g/Lのクレソキシムメチル(ストロビーフロアブル〔商品名〕、BASF製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1131mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
2)イミノクタジンアルベシル酸塩(ベルクートフロアブル)の調製
300g/Lのイミノクタジンアルベシル酸塩(ベルクートフロアブル〔商品名〕、日本曹達(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1667mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
上記調製した薬液を、農業用マルチシートを張り、定植用植穴(直径9cmほど)を開けた後、各薬液の処理薬量が0.5g/m
2(10a当り150L)となるように植穴に散布後、風乾させた後に、1試験区が6m
2で30株、2連制となるようにセル成型トレイ(128穴/育苗箱)で4週間育成したハクサイ(品種:無双)の苗を定植した。
【0066】
比較例3
(1)薬液の調製
オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)1.5%とストレプトマイシン(streptomycin)硫酸塩18.8%を含む薬剤(アグリマイシンWP100〔商品名〕、ファイザー製)を水で1500倍に希釈、調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
農業用マルチシートを張った圃場に、実施例3と同様の方法で育成したハクサイ(品種:無双)の苗を実施例3と同様の方法で定植し、(1)で調製した薬液(1回当たり散布量:300L/10a)を3回(定植21日後、30日後及び39日後)にわたって茎葉散布した。
【0067】
試験開始から51日後に各区全株の発病の程度を調査し、発病度及び防除価を評価した。なお、発病度及び防除価は前記と同様にして求めた。これらの試験結果を表6に示した。なお、軟腐病は難防除病害であるので、効果判定がCの薬剤も十分に実用性がある。
【0068】
【表6】
【0069】
表6において無処理区の発病は発病度の平均が84.6の甚発生条件下の試験であった。アグリマイシンWPを茎葉散布したものの防除効果はD(効果は低い)であったが、クレソキシムメチルの防除効果はC(効果はあるがその程度は低い)であり、イミノクタジンアルベシル酸塩の防除効果はB(効果はある)であり、軟腐病の防除剤とされているストレプトマイシンより防除効果が高いことが確認され、ハクサイ軟腐病に対する防除効果があることが認められた。
【0070】
実施例4
(1)薬液の調製
1)クレソキシムメチル(ストロビーフロアブル)の調製
442g/Lのクレソキシムメチル(ストロビーフロアブル〔商品名〕、BASF製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1131mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
2)チオファネートメチル(トップジンM WP)の調製
70%w/wのチオファネートメチル(トップジンM WP〔商品名〕、日本曹達(株)製)を薬量が1000g ai/10a(1g/m
2、1429g製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
3)ボスカリド(カンタス DF)の調製
50%w/wのボスカリド(カンタス DF〔商品名〕、BASF製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1000g製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
4)プロシミドン(スミレックス WP)の調製
50%w/wのプロシミドン(スミレックス WP〔商品名〕、住化アグロ(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1000g製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
5)イプロジオン(ロブラール500アクア)の調製
400g/Lのイプロジオン(ロブラール500アクア〔商品名〕、バイエルクロップサイエンス(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1250mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
6)フルジオキソニル(セイビアーフロアブル)の調製
200g/Lのフルジオキソニル(セイビアーフロアブル〔商品名〕、シンジェンタジャパン(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、2500mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
7)メパニピリム(フルピカフロアブル)の調製
400g/Lのメパニピリム(フルピカフロアブル〔商品名〕、日本曹達(株)製)を薬量が500g ai/10a(0.5g/m
2、1250mL製品/10a)、希釈水量が150L/10aとなるように調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
上記調製した薬液を、農業用マルチシートを張り、定植用植穴(直径5cmほど)を開けた後、各薬液の処理薬量が0.5g/m
2(10a当り150L)となるように植穴に散布後、風乾させた後に、1試験区が2.5m
2で30株、2連制となるようにセル成型トレイ(128穴/育苗箱)で4週間育成したハクサイ(品種:黄楽60)の苗を定植した。
【0071】
比較例4
(1)薬液の調製
オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)1.5%とストレプトマイシン(streptomycin)硫酸塩18.8%を含む薬剤(アグリマイシンWP100〔商品名〕、ファイザー製)を水で1500倍に希釈、調製した。
(2)ハクサイの病害防除試験
農業用マルチシートを張った圃場に、実施例4と同様の方法で育成したハクサイ(品種:黄楽60)の苗を実施例4と同様の方法で定植し、(1)で調製した薬液(1回当たり散布量:300L/10a)を2回(定植28日後及び42日後)にわたって茎葉散布した。
【0072】
試験開始から49日後に各区全株の発病の程度を調査し、発病度及び防除価を評価した。なお、発病度及び防除価は前記と同様にして求めた。これらの試験結果を表7に示した。なお、軟腐病は難防除病害であるので、効果判定がCの薬剤も十分に実用性がある。
【0073】
【表7】
【0074】
表7において無処理区の発病は発病度の平均が49.5の多発生条件下の試験であった。アグリマイシンWPを茎葉散布したものの防除効果はD(効果は低い)であったが、クレソキシムメチルの防除効果はC(効果はあるがその程度は低い)であり、チオファネートメチルの防除効果はB(効果はある)であり、ボスカリドの防除効果はC(効果はあるがその程度は低い)であり、プロシミドンの防除効果はA(効果は高い)であり、イプロジオンの防除効果はB(効果はある)であり、フルジオキソニルの防除効果はC(効果はあるがその程度は低い)であり、メパニピリムの防除効果はB(効果はある)であり、軟腐病の防除剤とされているストレプトマイシンより防除効果が高いことが確認され、ハクサイ軟腐病に対する防除効果があることが認められた。
【0075】
参考試験例4 バレイショ軟腐病菌生育阻害試験
軟腐病菌へ直接防除剤を施用した場合の軟腐病菌生育阻害試験を行った。予め溶解しておいたPSA培地(55℃)に所定量のクレソキシムメチル(ストロビーDF〔商品名〕、BASF製)、チオファネートメチル(トップジンM WP〔商品名〕、日本曹達(株)製)、ボスカリド(カンタスDF〔商品名〕、BASF製)、プロシミドン(スミレックスWP〔商品名〕、住化アグロ(株)製)、ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン水和剤〔商品名〕、北興化学製)の各薬液と軟腐病菌(バレイショ軟腐病菌(
Erwinia carotovora))懸濁液を加え、よく撹拌した後、プレートに広げ、27℃にて2日間培養後、生育の状態を調査した。その後形成されたコロニーを以下の3段階で調査した。
+:無処理区と同等
±:無処理区より明らかに少ない
−:殆ど認められない
これらの試験結果を表8に示した。
【0076】
【表8】
【0077】
表8においてクレソキシムメチル、チオファネートメチル、ボスカリド、プロシミドンは、軟腐病菌に対して、有効成分濃度1000ppmで処理したにもかかわらずその生育を阻害せず、軟腐病菌に対して直接には抗菌活性が認められなかった。一方、抗生物質であるストレプトマイシンは、有効成分濃度1ppmで、軟腐病菌に対して直接の抗菌活性が認められた。
【0078】
参考試験例5 バレイショ軟腐病菌生育阻害試験
軟腐病菌へ直接防除剤を施用した場合の軟腐病菌生育阻害試験を行った。予め溶解しておいたPSA培地(55℃)に所定量のメパニピリム(フルピカFL〔商品名〕、日本曹達(株)製)ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン水和剤〔商品名〕、北興化学製)の各薬液と軟腐病菌(バレイショ軟腐病菌(
Erwinia carotovora))懸濁液を加え、よく撹拌した後、プレートに広げ、27℃にて2日間培養後、生育の状態を調査した。その後形成されたコロニーを以下の3段階で調査した。
+:無処理区と同等
±:無処理区より明らかに少ない
−:殆ど認められない
これらの試験結果を表9に示した。
【0079】
【表9】
【0080】
表9においてメパニピリムは、軟腐病菌に対して、有効成分濃度1000ppmで処理したにもかかわらずその生育を阻害せず、軟腐病菌に対して直接には抗菌活性が認められなかった。一方、抗生物質であるストレプトマイシンは、有効成分濃度10ppmで、軟腐病菌に対して直接の抗菌活性が認められた。
【0081】
参考試験例6 バレイショ軟腐病菌生育阻害試験
軟腐病菌へ直接防除剤を施用した場合の軟腐病菌生育阻害試験を行った。予め溶解しておいたPSA培地(55℃)に所定量のフルジオキソニル(セイビア−FL〔商品名〕、シンジェンタジャパン(株)製)、イミノクタジンアルベシル酸塩(ベルクートWP〔商品名〕、日本曹達(株)製)、イプロジオン(ロブラールWP〔商品名〕、バイエルクロップサイエンス(株)製)、ストレプトマイシン(streptomycin)(マイシン水和剤〔商品名〕、北興化学製)の各薬液と軟腐病菌(バレイショ軟腐病菌(
Erwinia carotovora))懸濁液を加え、よく撹拌した後、プレートに広げ、27℃にて3日間培養後、生育の状態を調査した。その後形成されたコロニーを以下の3段階で調査した。
+:無処理区と同等
±:無処理区より明らかに少ない
−:殆ど認められない
これらの試験結果を表10に示した。
【0082】
【表10】
【0083】
表10においてフルジオキソニル、イミノクタジンアルベシル酸塩、イプロジオンは、軟腐病菌に対して、有効成分濃度1000ppmで処理したにもかかわらずその生育を阻害せず、軟腐病菌に対して直接には抗菌活性が認められなかった。一方、抗生物質であるストレプトマイシンは、有効成分濃度10ppmで、軟腐病菌に対して直接の抗菌活性が認められた。