【実施例】
【0050】
本発明の洗浄剤組成物に用いるアルキルエーテルカルボン酸塩は、例えば以下のようにして製造することができる。なお、断りのない限り「%」は質量%を示す。
【0051】
製造例1
攪拌および温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]1144g(6.14モル)、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]60.2g(0.281モル)、水酸化カリウム2.68g(0.0478モル)を仕込み、減圧脱水を行った。次いで、エチレンオキサイド(EO)996g(22.6モル)を155℃にて導入し、反応温度155℃、反応圧力0.4MPaで2時間反応を行った。反応終了後、80℃、6kPaの減圧条件で30分間攪拌し、未反応のエチレンオキサイドを除去した後、窒素を導入し常圧にし、4.82g(0.0482モル)の90%乳酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌し、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレート(以下、「生成AE」ともいう)を得た。
攪拌機能、温度調節機能及び酸素ガス導入管を取り付けたガラス製反応容器に、上記生成物90g(0.2モル)と、48%水酸化ナトリウム水溶液16.7g(水酸化ナトリウムとして0.2モル)、パラジウム−白金−ビスマス系触媒(活性炭にパラジウム4%、白金1%及びビスマス5%を担持、含水率50%)0.9g、水494.4gをそれぞれ仕込んだ。攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、酸素を27モル%(対生成AE/時間)の割合で吹き込みながら、反応温度70℃で3.5時間接触酸化反応を行った。反応率は89%であった。
反応終了後、反応液から触媒を濾別し、アルキルエーテルカルボン酸Na塩の水溶液を得た。続いて、35%塩酸を加え、分液操作を実施し、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC1とする。
【0052】
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC1は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/ミリスチル基=95/5、平均炭素数は12.1、nの平均値は2.8、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%、n≧6の成分の合計量は14質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.20:1.17:0.94:0.69であった。
【0053】
分析方法2による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC1は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/ミリスチル基=95/5、平均炭素数は12.1、nの平均値は2.8、n=0の成分を14.7質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は36.1質量%、n≧6の成分の合計量は12.5質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.22:1.23:1.06:0.83であった。
【0054】
製造例2
製造例1に倣い、デシルアルコール[商品名:カルコール1098、花王製]、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]、セチルアルコール[商品名:カルコール6098、花王製]を質量比10/70/15/5に混合した原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC2とする。
【0055】
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC2は、一般式(1)において、M=H、R
1はデシル基/ラウリル基/ミリスチル基/パルミチル基=10/70/15/5、平均炭素数は12.3、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は33質量%、n≧6の成分の合計量は18質量%であった。
【0056】
分析方法2による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC2は、一般式(1)において、M=H、R
1はデシル基/ラウリル基/ミリスチル基/パルミチル基=10/70/15/5、平均炭素数は12.3、nの平均値は3.3、n=0の成分を15.2質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は31.4質量%、n≧6の成分の合計量は21.6質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.07:1.00:0.85:0.67であった。
【0057】
製造例3
製造例1に倣い、デシルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はデシル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は33質量%、n≧6の成分の合計量は18質量%であった。
【0058】
製造例4
製造例1に倣い、ラウリルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は33質量%、n≧6の成分の合計量は18質量%であった。
【0059】
製造例5
製造例1に倣い、ミリスチルアルコールを原料にEOを反応させ、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はミリスチル基、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は33質量%、n≧6の成分の合計量は18質量%であった。
【0060】
製造例6
製造例1に倣い、ラウリルアルコール、セチルアルコールを質量比20/80に混合した原料にEO付加し、EO付加モル数3.55モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/パルミチル基=20/80、nの平均値は3.1、n=0の成分を16質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は33質量%、n≧6の成分の合計量は18質量%であった。
【0061】
製造例7
製造例1に倣い、ラウリルアルコールを原料にEO反応させ、EO付加モル数3.05モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC23とする。
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC23は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、nの平均値は2.4、n=0の成分を18質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は43質量%、n≧6の成分の合計量は9質量%であった。
【0062】
分析方法2による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC23は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、nの平均値は2.7、n=0の成分を17.4質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37.8質量%、n≧6の成分の合計量は13.7質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.14:1.02:0.79:0.58であった。
【0063】
製造例8
製造例1に倣い、ラウリルアルコールを原料にEO反応させ、EO付加モル数4.05モルのアルキルエトキシレートを得た。これを実施例1同様、酸化反応を行い、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC24とする。
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC24は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、nの平均値は3.6、n=0の成分を11質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は31質量%、n≧6の成分の合計量は24質量%であった。
【0064】
分析方法2による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC24は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、nの平均値は3.5、n=0の成分を11.4質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は30.6質量%、n≧6の成分の合計量は22.2質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R
1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.31:1.38:1.25:1.06であった。
【0065】
製造例9
製造例1と同様にして、アルコールのEO付加物(生成AE)を得た。これを反応温度75℃、反応時間4時間にした以外は、製造例1と同様に酸化反応を行った。この結果、反応率は98%であった。さらに、得られたアルキルエーテルカルボン酸塩を塩酸処理することにより、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC9とする。
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、EC9は、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/ミリスチル基=95/5、平均炭素数は12.1、nの平均値は3.0、n=0の成分を14質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は34質量%、n≧6の成分の合計量は17質量%であった。
また、R
1がラウリル基である各成分の組成比は、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.21:1.24:1.04:0.83であった。
【0066】
製造例10
攪拌および温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]1144g(6.14モル)、ミリスチルアルコール[商品名:カルコール4098、花王製]60.2g(0.281モル)、水酸化カリウム2.6g(0.0478モル)を仕込み、減圧脱水を行った。次いで、エチレンオキサイド(EO)718g(16.3モル)を155℃にて導入し、反応温度155℃、反応圧力0.4MPaで2時間反応を行った。反応終了後、冷却し、80℃、6kPaの減圧条件で30分間攪拌し、未反応のエチレンオキサイドを除去した後、窒素を導入し常圧にし、4.82g(0.0482モル)の90%乳酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌し、EO付加モル数2.55モルのアルキルエトキシレートを得た。
攪拌、温度調節機能を取り付けたガラス製反応容器に、上記生成物600g(2.00モル)を仕込み、攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウム256g(2.20モル)及び水酸化ナトリウム88g(2.20モル)を分割して加えながら、5時間反応を行った。反応終了後、35%塩酸をpHが2.8になるまで加え、酸型化し油層を分取し、アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC11とする。
【0067】
分析方法1による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/ミリスチル基=94/6、平均炭素数は12.1、nの平均値は2.9、n=0の成分を11質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は37質量%、n≧6の成分の合計量は12質量%であった。
【0068】
分析方法2による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基/ミリスチル基=94/6、平均炭素数は12.1、nの平均値は3.1、n=0の成分を9.9質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は35.4質量%、n≧6の成分の合計量は15.1質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.65:1.92:1.74:1.32であった。
【0069】
製造例11
攪拌および温度調節機能を備えたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール[商品名:カルコール2098、花王製]1196g(6.42モル)、水酸化カリウム2.6g(0.0478モル)を仕込み、減圧脱水を行った。次いで、エチレンオキサイド(EO)846g(19.2モル)を155℃にて導入し、反応温度155℃、反応圧力0.4MPaで2時間反応を行った。反応終了後、冷却し、80℃、6kPaの減圧条件で30分間攪拌し、未反応のエチレンオキサイドを除去した後、窒素を導入し常圧にし、4.82g(0.0482モル)の90%乳酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌し、EO付加モル数3.00モルのアルキルエトキシレート(生成AE)を得た。
攪拌、温度調節機能を取り付けたガラス製反応容器に、上記生成物637g(2.00モル)を仕込み、攪拌条件下、液温を70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウム256g(2.20モル)及び水酸化ナトリウム88g(2.20モル)を分割して加えながら、5時間反応を行った。反応終了後、35%塩酸をpHが2.8になるまで加え、酸型化し油層を分取し、アルキルエーテルカルボン酸を得た。アルキルエーテルカルボン酸を得た。これをEC27とする。
【0070】
分析方法2による、ガスクロマトグラフィーの分析の結果、一般式(1)において、M=H、R
1はラウリル基、平均炭素数は12.0、nの平均値は3.5、n=0の成分を10.9質量%含み、n=1の成分とn=2の成分の合計量は31.2質量%、n≧6の成分の合計量は22.9質量%であった。
また、EO付加モル数の異なる各成分の比率に関しても、R1の組成のうち最大成分の測定値から算出した結果、(n=0成分の質量):(n=1成分の質量):(n=2成分の質量):(n=3成分の質量):(n=4成分の質量)=1:1.45:1.41:1.29:1.07であった。
【0071】
実施例中、EC3に関しては、製造例3、製造例4、製造例5、製造例6で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で10/67.5/10/12.5の比で混合し、EC3とした。
【0072】
実施例中、EC4に関しては、製造例4、製造例5、製造例6で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で78.75/15/6.25の比で混合し、EC4とした。
【0073】
実施例中、EC5に関しては、製造例1で得られたEC1と製造例3で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で60/40の比で混合し、EC5とした。
【0074】
実施例中、EC6に関しては、製造例1で得られたEC1と製造例3で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で40/60の比で混合し、EC6とした。
【0075】
実施例中、EC7に関しては、製造例2で得られたEC2と製造例8で得られたEC24を、各々質量割合で40/60の比で混合し、EC7とした。
【0076】
実施例中、EC8に関しては、製造例1で得られたEC1と製造例3で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、各々質量割合で50/50の比で混合し、EC8とした。
【0077】
実施例中、EC26に関しては、製造例1で得られたEC1と製造例3で得られたアルキルエーテルカルボン酸を、30/70の比で混合し、EC26とした。
【0078】
実施例中、EC12に関しては、製造例10で得られたEC11と製造例11で得られた、EC27を各々質量割合で50/50の比で混合し、EC12とした。
【0079】
実施例中、EC13に関しては、製造例10で得られたEC11とEC22(AKYPO RLM45:花王製)を、各々質量割合で50/50の比で混合し、EC13とした。
【0080】
実施例1〜11、比較例1〜9
表1に示す組成の化合物を用い、皮膚洗浄剤を製造し、起泡性、泡量、泡質及びすすぎ性を評価した。また、5℃における皮膚洗浄剤の外観(低温安定性)を、目視により評価した。結果を表1に併せて示す。
【0081】
(製造方法)
各化合物を、イオン交換水に15質量%加え、更に48%水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH6.2に調整し、皮膚洗浄剤とした。なお、比較例9は、溶解性が著しく悪いため、48%水酸化カリウム水溶液で中和し、pH9.6に調整した。なお、pHの測定は、各皮膚洗浄剤をイオン交換水で20倍に希釈し、25℃において実施した。
【0082】
(評価方法)
各洗浄剤1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、両手で軽く泡立てて、腕全体(肘から先)に泡を広げ、起泡性、泡量及び泡質を評価した。続いて、水道水ですすぎ、その際に、両前腕を摺り合わせながらすすぎを行い、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さから、すすぎ性能を評価した。
各評価は、以下の基準で行い、結果は、パネラー3名の平均値で示した。
【0083】
(1)起泡性:
5;泡立ちが非常に早いと感じた。
4;泡立ちが早いと感じた。
3;泡立ちが普通と感じた。
2;泡立ちがやや遅いと感じた。
1;泡立ちが遅いと感じた。
【0084】
(2)泡量:
5;泡量が非常に多いと感じた。
4;泡量が多いと感じた。
3;泡量が普通と感じた。
2;泡量がやや少ないと感じた。
1;泡量が少ないと感じた。
【0085】
(3)泡質(クリーミーさ):
5;きめ細かく、かつ非常にクリーミーで良好な泡質を感じた。
4;クリーミーで良好な泡質を感じた。
3;ややクリーミーな泡質を感じた。
2;やや軽く粗い泡質を感じた。
1;軽く粗い泡質を感じた。
【0086】
(4)すすぎ性:
5;すすぎ終わり時のストップフィーリングが非常に強いと感じた。
4;すすぎ終わり時のストップフィーリングが強いと感じた。
3;すすぎ終わり時のストップフィーリングが普通と感じた。
2;すすぎ終わり時のストップフィーリングがやや弱いと感じた。
1;すすぎ終わり時のストップフィーリングが弱いと感じた。
【0087】
(5)保存安定性:
皮膚洗浄剤を、5℃の保存庫に1日放置した後、その外観を目視にて観察した。
【0088】
【表1】
【0089】
実施例12〜18、比較例10〜15
実施例1〜11と同様にして、表3に示す各化合物が3質量%となるよう、皮膚洗浄剤を製造し、後記の方法で皮脂残存率及び高温高湿度条件下における肌感触を評価した。結果を表3に併せて示す。
【0090】
(評価方法)
(1)皮脂残存率:
前腕内側部に直径3.5cmの円形をマーキングし、被験部位とする。予め色差計(色彩色差計CR−300、コニカミノルタ社)を用いてL値、a値及びb値を測定して、被験部位の肌色(ΔE
*ab=[(ΔL
*)
2+(a
*)
2+(b
*)
2]
1/2)を求める。表2に示すモデルコメド皮脂にカーボンブラックを2質量%分散させ、これを50℃の湯浴で溶解し、そのうち20μLを被験部位に均一に塗布する。15分放置後、色差計を用いて測色を行う。
各洗浄剤をポンプフォーマーに入れ、被験部位に0.8g(ワンプッシュ)の泡をのせ、人差し指の指先で20回マッサージ洗浄した後、水道水20mLで洗い流す。
5分後、洗浄後の肌色を測色し、下記式より、肌上に残留したモデル皮脂の残留率を求めた。
【0091】
【表2】
【0092】
【数1】
【0093】
(2)高温高湿度条件下における肌感触:
各洗浄剤1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、両手で軽く泡立てて、腕全体(肘から先)に泡を広げ洗浄した。続いて、水道水ですすぎ、タオルで軽く拭き取った。この後、室温40℃相対湿度75%に設定した環境可変室に移動し、入室30秒後の肌感触を評価し、以下の基準で高温高湿度条件下における肌感触のスコア付けを行った。
本試験は専門パネラー1名により実施した。
5;肌のべたつきがなく、すべすべ感が非常に強いと感じた。
4;肌のべたつきがなく、すべすべ感が強いと感じた。
3;肌のすべすべ感が普通と感じた。
2;肌にべたつき感、ひっかかり感、もしくはぬるつき感を強く感じた。
1;肌にべたつき感、ひっかかり感、もしくはぬるつき感を非常に強く感じた。
【0094】
【表3】
【0095】
実施例19、20及び比較例16(石鹸処方市販品)の比較評価:
表4に示す組成の身体洗浄剤を以下の方法により製造し、連日使用による背中の吹き出物軽減効果を評価した。比較例16として使用した石鹸処方市販品は、ダヴ・ビューティモイスチャーボディウォッシュ(ユニリーバ・ジャパン社製)であり、水、ミリスチン酸、ラウリン酸、水酸化K、パルミチン酸、ラウレス硫酸Na、グリセリン、ジステアリン酸グリコール、コカミドプロピルベタイン、PG、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、エチドロン酸、BHT、EDTA−47Na、メチルイソチアゾリノン、香料が含まれるものである。なお、実施例19は、比較に使用した比較例16の石鹸処方市販品と、使用時にほぼ同じ泡量になるよう、処方を調整したものである。
【0096】
(製造方法)
香料を除く各成分を、80℃に加熱した精製水に撹拌しながら加え、溶解した。この後、40℃まで冷却し、香料を加えて均一にして、室温まで冷却して、身体洗浄剤を得た。
【0097】
(評価方法)
背中に吹き出物を有する被験者において、比較例16の洗浄剤を5g手に取り、お湯で泡立てながら、手のひらで全身を洗浄し、40℃のシャワーで洗い流す。この方法で、毎日、夜1回身体を洗った。3週間経過後、背中の写真を撮影した(変化は見られなかった)。
その翌日から、実施例19の洗浄剤を用いて、同様に3週間洗浄を続けた後、同様に、背中の写真を撮影した(写真1)。
さらに、その翌日から、比較例16の洗浄剤を用いて、同様に3週間洗浄を続けた後、同様に、背中の写真を撮影した(写真2)。
撮影した写真を
図1に示す。
【0098】
【表4】
【0099】
図1の結果より、実施例19の身体洗浄剤を連続して用いることにより、背中の吹き出物が大幅に減少し、赤みが減った。これに対し、実施例の使用を止め、比較例16の洗浄剤を用いた場合には、背中の吹き出物が増加し、肌にまだらな赤みが見られた。この結果より、本発明の洗浄剤は、実際の洗浄実験においても皮膚洗浄性が高く、吹き出物の原因と考えられるコメド皮脂の除去効果が高いことから、吹き出物の抑制につながると考えられる。同様の結果は、実施例20でも得られた。
【0100】
実施例21〜24
表5に示す組成の皮膚洗浄剤を常法により製造し、泡性能、すすぎ性、肌感触を評価した。いずれも起泡性、泡量、泡質、すすぎ性が良好で、皮脂洗浄性に優れ、タオルドライ後の肌のべたつきがなかった。また、高温高湿度条件下における肌感触においてもすべすべ感が強いと感じられた。
【0101】
【表5】