(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
《第1実施形態》
以下、本発明の第1実施形態に係るストッパ装置10について、
図1〜
図25を参照しながら説明する。なお、理解を容易にするため、XYZ座標を設定し、適宜参照する。
【0019】
ストッパ装置10は、例えば、コンベアベルト上を搬送されるワークを所定位置で停止させるために用いられる。ストッパ装置10は、
図1に示すように、Z軸方向に昇降するロッド20を有している。ロッド20が、下死点の位置(第2位置)から、+Z方向に上昇して、上死点の位置(第1位置)に移動した場合に、ロッド20の先端が、コンベアベルト上を搬送されているワークに当接する。また、ストッパ装置10は、
図2及び
図3に示すように、上述したロッド20に加えて、コイルばね30、支持ユニット40、筐体50、ジョイントアーム60、ねじ軸70、支持ユニット80、モータユニット90を有している。
【0020】
ロッド20は、
図4に示すように、ロッド本体21と、ロッド本体21内に収納されたショックアブソーバ22と、ロッド本体21の+Z側の先端に配置されたワーク当接部23と、ロッド本体21の下端(−Z側の端部)に固定されたボルト29とを有している。
【0021】
ロッド本体21は、略円筒状の部材で、支持ユニット40に対して、Z軸方向に往復移動可能に配置されている。ロッド本体21には、ショックアブソーバ22を挿入するための挿入孔21aと、挿入孔21aからZ軸方向に貫通する貫通孔21bとが形成されている。貫通孔21bの内周面には、雌ねじ部が形成されている。
【0022】
ショックアブソーバ22は、ワーク当接部23がワークに当接したときに生じる衝撃を緩和する。ショックアブソーバ22は、例えば、油圧式のショックアブソーバから構成されている。ショックアブソーバ22の上端には、偏角アダプタ24が取り付けられている。偏角アダプタ24は、ワークがワーク当接部23に当接したときの衝撃の力を、Z軸方向の力に変換するとともに、その力をショックアブソーバ22に伝達する。本実施形態におけるショックアブソーバ22の対荷重は、比較的重量の大きなワークに対応できる150kgである。しかしながら、これに限らず、ショックアブソーバ22の対荷重は、150kg以外であってもよい。例えば、ショックアブソーバ22の対荷重は、80kgであってもよい。
【0023】
ワーク当接部23は、
図4及び
図5に示すように、レバーブラケット25と、レバー26と、2つのローラ27と、レバーロック金具28とを有している。
【0024】
レバーブラケット25は、ロッド本体21の+Z側の先端部に固定されている。このレバーブラケット25は、+Z方向に突出する一対の突出部25R,25Lを有している。突出部25R,25Lには、X軸方向に貫通する円形の孔が形成されている。また、レバーブラケット25の+Y側の面には、
図6に示すように、切欠部25aが形成されている。切欠部25aは、Z軸方向に沿った溝状に形成されている。
【0025】
レバー26は、
図5に示すように、レバーブラケット25の突出部25Rと突出部25Lとの間に配置されている。レバー26は、略三角柱状に形成されている。レバー26の上端部(+Z側の端部)及び下端部(−Z側の端部)には、
図4に示すように、それぞれX方向に貫通する円形の孔26a、26bが形成されている。このレバー26の下端部に形成された孔26bと、突出部25R、25Lに形成された孔とには、レバーピン26cが挿入されている。これにより、レバー26は、レバーブラケット25に対して、X軸回りに回動可能に支持される。また、レバー26とレバーブラケット25とには、スプリングS1が取り付けられている。スプリングS1の一端は、レバーピン26cに固定されている。スプリングS1の他端は、レバーブラケット25の−Y側の面に固定されている。スプリングS1は、レバーブラケット25に対して、レバー26を回転方向R1に付勢する。
【0026】
ローラ27は、円板状に形成され、コンベアベルトの搬送路上を搬送されるワークに当接する。ローラ27は、例えば、金属材料からなる。ただし、これに限られず、ポリアセタール樹脂等の樹脂材料からなっていてもよいし、これら以外の素材からなっていてもよい。ローラ27の中心には、孔が形成されている。ローラ27の中心に形成された孔と、レバー26の上端部に形成された孔26aとに、ローラピン27aが挿入されている。これにより、ローラ27は、レバー26に対して、X軸回りに回動可能に支持される。なお、本実施形態においては、ローラ27の数は、2つである。しかしながら、これに限られず、2つ以外であってもよい。例えば、ローラ27の数は、1つであってもよい。
【0027】
レバーロック金具28は、ワークとの当接によって回転方向R1回りに回動したレバー26が、ショックアブソーバ22の反発力等によって、回転方向R1とは逆方向の回転方向R2回りに回動しないように、レバー26を係止するための部材である。レバーロック金具28は、
図5及び
図6に示すように、レバーブラケット25にねじ部材28aによって、X軸回りに回転可能に取り付けられている。
【0028】
レバーロック金具28は、
図7に示すように、回転方向R1回りに回動するレバー26の端部26dを摺動させて案内する案内面28bと、案内面28bの下方に形成された被係合部28cと、を有している。一方、レバー26の端部26d近傍には、被係合部28cに係合する係合部26eが形成されている。また、
図5に示すように、レバーロック金具28とレバーピン26cとには、スプリングS2が取り付けられている。スプリングS2は、引張コイルばねから構成されている。スプリングS2は、
図7を参照するとわかるように、レバー26の端部26dに対して、レバーロック金具28の案内面28bを、回転方向R3に付勢する。
【0029】
図8に示すように、レバー26が回転方向R1回りに回動した場合に、レバー26の係合部26eは、レバーロック金具28の被係合部28cに係合する。この係合によって、レバー26が、ショックアブソーバ22の反発力等によって、いったん回転方向R1に回動した後に、回転方向R2回りに回動することを制限する。また、レバーロック金具28は、ロッド20が下方(−Z方向)に移動した場合に、支持ユニット40に当接する当接部28dを有している。
【0030】
ボルト29は、
図4に示すように、雄ねじ部29Aと、首部29Bと、頭部29Cとから構成されている。雄ねじ部29Aは、ロッド本体21の貫通孔21bに、−Z側からねじ込まれている。
【0031】
コイルばね30は、ジョイントアーム60に対して、ロッド20がXY平面に平行に揺れ動くように、ロッド20とジョイントアーム60とを接続する。コイルばね30は、圧縮コイルばねから構成されている。コイルばね30の上端(+Z側の端部)は、ロッド本体21の下面(−Z側の面)に接触している。コイルばね30の下端(−Z側の端部)は、ジョイントアーム60に接触している。
【0032】
支持ユニット40は、
図2及び
図3に示すように、シリンダー部41と、シリンダー部41の+Z側の端部から張り出したフランジ部42とから構成された本体部を有する。シリンダー部41は、略円筒形状に形成され、フランジ部42は、略正方形角柱形状に形成されている。フランジ部42は、Z軸方向に直交する方向に筐体50から張り出されるように形成されている。詳しくは、フランジ部42は、正面方向(−Y方向)、側面方向(+X方向、−X方向)、及び背面方向(+Y方向)のいずれの方向にも張り出されるように形成されている。また、支持ユニット40は、本体部に加えて、すべり軸受43と、スクレーパ44と、ストッパリング45と、ストッパプレート46と、キャップ47と、ロッド回り止め部材48と、シート部材49とを有する。
【0033】
支持ユニット40の本体部には、Z軸方向に貫通する貫通孔40aが形成されている。貫通孔40aには、すべり軸受43を介して、ロッド本体21が挿入されている。このすべり軸受43により、ロッド本体21は、支持ユニット40に対して、Z軸方向に移動可能に配置される。
【0034】
スクレーパ44は、ストッパ装置10内への埃等の浸入を防ぐ部材である。スクレーパ44は、弾性の素材からなる。スクレーパ44は、貫通孔40aの上側(+Z側)の開口近傍に取り付けられる。
【0035】
ストッパリング45は、+Z方向に移動したジョイントアーム60が、支持ユニット40や筐体50に直接接触することを防止するための部材である。ストッパリング45は、例えば、樹脂からなる。ストッパリング45は、
図9に示すように、中央に貫通孔が形成された円筒形状に形成されている。ストッパリング45は、ストッパプレート46を介して、シリンダー部41の下側(−Z側)に固定されている。
【0036】
支持ユニット40には、貫通孔40aの+Y側に形成されたねじ穴40bと、ねじ穴40bのさらに+Y側に形成された挿入孔40cとが形成されている。
【0037】
挿入孔40cは、Z軸方向に貫通して形成されている。この挿入孔40cは、
図10に示すように、ねじ軸70の鉛直上方を貫通するように形成されている。挿入孔40cには、+Z側からキャップ47が取り付けられる。キャップ47は、例えば、樹脂からなる。キャップ47が、挿入孔40cに取り付けられることにより、挿入孔40cの開口が覆われる。
【0038】
ねじ穴40bには、
図2及び
図3に示すように、ロッド回り止め部材48が取り付けられる。ロッド回り止め部材48は、Z軸方向を長手方向とする円柱状の部材である。ロッド回り止め部材48の下端部(−Z側の端部)近傍の外周面には、雄ねじ面が形成されている。ロッド回り止め部材48の下端部は、ねじ穴40bに捻じ込まれる。これにより、ロッド回り止め部材48は、支持ユニット40の本体部に固定される。ロッド回り止め部材48の上端部(+Z側の端部)は、
図6に示すように、切欠部25a内に配置される。
【0039】
フランジ部42の上面には、
図5に示すように、シート部材49が配置されている。シート部材49は、ロッド20が−Z方向に移動してきた場合に、レバーロック金具28の当接部28dが当接する部材である。このシート部材49は、例えば、金属からなる。シート部材49は、2本のねじ部材によってフランジ部42に固定されている。
【0040】
筐体50は、
図2及び
図3に示すように、ジョイントアーム60及びねじ軸70等を収納することで、これらを保護する部材である。筐体50は、フレーム51と、上部カバー52と、キャップ53と、下部カバー54とを有する。なお、
図3においては、下部カバー54を割愛している。
【0041】
フレーム51は、
図9に示すように、+Z側及び−Z側に開口を有する略角筒状に形成されている。フレーム51の+Z側の開口は、支持ユニット40と上部カバー52とによって覆われている。フレーム51は、例えば、アルミニウム合金を押出成形することにより形成される。
【0042】
フレーム51の+Z側の開口には、XY平面に平行な2つの端面51a、51bと、端面51aと端面51bとの間に形成されたXZ平面に平行な側面51cとが形成されている。端面51aは、平面視で(+Z側から視て)略正方形状に形成され、端面51bよりも鉛直方向上側(+Z側)にオフセットされた面として構成されている。端面51aには、支持ユニット40が、複数のねじ部材によって取り付けられる。これにより、端面51aは、支持ユニット40のフランジ部42を支持する支持面として機能する。
【0043】
上部カバー52は、YZ断面がL字形状になるように形成された部材である。上部カバー52は、例えば、2本のねじ部材によって、端面51b及び側面51cに固定される。上部カバー52には、Z軸方向に貫通する挿入孔52aが形成されている。この挿入孔52aは、
図10に示すように、ねじ軸70の鉛直上方を貫通するように形成されている。挿入孔52aには、+Z側からキャップ53が取り付けられる。キャップ53は、例えば、樹脂からなる。キャップ53が、挿入孔52aに取り付けられることにより、挿入孔52aの開口が覆われる。
【0044】
下部カバー54は、
図2に示すように、支持ユニット80とともに、フレーム51の−Z側の開口を覆う部材である。下部カバー54は、例えば、複数のねじ部材によって、フレーム51の下面に固定されている。
【0045】
上述のように構成された筐体50には、
図10に示すように、支持ユニット40が取り付けられる。支持ユニット40が取り付けられると、筐体50の上部カバー52の+Z側の面52bと、支持ユニット40のフランジ部42の下面との間に、切欠部55が形成される。
【0046】
ジョイントアーム60は、
図4に示すように、ねじ軸70の回転運動を、ロッド20の直線運動に変換する。ジョイントアーム60は、ジョイントアーム本体61と、ジョイントアーム本体61に取り付けられたナット62とを有している。
【0047】
ジョイントアーム本体61は、
図3に示すように、両端(−Y側の端部及び+Y側の端部)に形成された2つの円筒部と、これらの円筒部を連結する連結部とから構成されている。ジョイントアーム本体61は、例えば、鋳造により、一体成形される。
【0048】
ジョイントアーム本体61の−Y側の端部に形成された円筒部には、貫通孔61aが形成されている。貫通孔61aは、Z軸方向を貫通しているとともに、座ぐり部61bが形成されている。座ぐり部61bには、コイルばね30の下端(−Z側の端部)が配置される。この座ぐり部61bに、コイルばね30が配置されることにより、
図4に示すように、コイルばね30がロッド20を上方(+Z方向)に押し上げる。また、ロッド20を上方(+Z方向)に押し上げることにより、ボルト29の頭部29Cが、ジョイントアーム本体61の下面(−Z側の面)に接触する。また、貫通孔61aは、その内径が、ボルト29の首部29Bの外径よりも、やや大きく形成されている。
【0049】
図3に示すように、ジョイントアーム本体61の+Y側の端部に形成された円筒部にも、貫通孔61cが形成されている。貫通孔61cは、貫通孔61aと同様に、Z軸方向に貫通している。この貫通孔61cには、上側(+Z側)から、ナット62が嵌め込まれる。さらに、ナット62は、ボルトによって、ジョイントアーム本体61に固定されている。
【0050】
上述のように構成されたジョイントアーム60とロッド本体21との間には、コイルばね30が配置される。ロッド20は、
図4を参照するとわかるように、このコイルばね30により、ジョイントアーム60に直接接触せずに、ジョイントアーム60に対して浮いた状態で配置される。また、ジョイントアーム本体61に形成された貫通孔61aと、ボルト29の首部29Bとの間には、所定のクリアランスが形成されている。このクリアランスによって、ロッド20は、ジョイントアーム60に対して、XY平面に平行に揺れ動くことが可能になる。
【0051】
ねじ軸70は、ロッド20の移動方向(Z軸方向)に平行になるように設けられている。ねじ軸70は、
図3に示すように、ねじ軸本体71と、調整部材72とを有する。なお、本実施形態において、モータユニット90の出力軸92の回転運動を、ロッド20の直線運動に変換する変換機構部は、ナット62とねじ軸70とで構成されている。
【0052】
ねじ軸本体71は、外周面が螺旋状のねじ面から構成されている雄ねじ部71Aと、雄ねじ部71Aの−Z側に形成された首部71Bと、首部71Bの−Z側に形成された頭部71Cとから構成される。雄ねじ部71Aには、ジョイントアーム60のナット62が螺合される。雄ねじ部71Aは、摺動抵抗の小さなボールねじ等ではなく、摺動抵抗の大きな台形ねじから構成されている。ねじ軸本体71の+Z側の端面(詳しくは、ねじ軸本体71の雄ねじ部71Aの+Z側の端面)には、ねじ穴73が形成されている。
【0053】
調整部材72は、六角穴からなる係合穴74が形成されたねじ部材から構成されている。調整部材72は、ねじ穴73に捻じ込まれることで、ねじ軸本体71に固定されている。本実施形態においては、調整部材72には、比較的、市場流通性が高く、安価なねじ部材が用いられる。
【0054】
上述のように構成されたねじ軸70の+Z側の端部は、
図2及び
図3に示すように、ストッパリング45の貫通孔に、内周面から離間した状態で挿入されている。
【0055】
支持ユニット80は、ねじ軸70を回転可能に支持する。支持ユニット80には、Z軸方向に貫通する貫通孔80aが形成されている。この貫通孔80aには、玉軸受81が嵌め込まれている。玉軸受81は、押さえ部材82によって固定されている。この玉軸受81内には、ねじ軸70の首部71Bが配置される。これにより、ねじ軸70が、支持ユニット80に回転可能に支持される。
【0056】
モータユニット90は、モータ本体91と、モータ本体91を収納するモータハウジングと、ケーブル93とを有する。
【0057】
モータ本体91は、例えば、ステッピングモータであり、出力軸92、ロータ、ステータ、エンコーダ、減速器等を有している。モータ本体91には、コントローラ100からケーブルを介して電力が供給される。モータ本体91に電力が供給されることによって、モータ本体91のロータが回転する。このロータの回転運動は、例えば、減速器によって所定の減速比で減速され、出力軸92に出力される。出力軸92は、ねじ軸本体71の頭部71Cに、止めねじ等によって固定されている。これにより、出力軸92は、ねじ軸70とともに回転する。
【0058】
上述のように構成されたストッパ装置10には、
図2に示すように、ケーブル等を介して、コントローラ100及び図示しないティーチングペンダントが接続される。コントローラ100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、記憶部、入力部、及び上記各部を相互に接続するシステムバスを含んで構成され、モータユニット90に電力を供給するとともに、モータ本体91の動作を制御する。モータ本体91の動作の内容は、このティーチングペンダントによって設定され、コントローラ100の記憶部に記憶される。コントローラ100のCPUは、記憶部からプログラムやデータを読み出して、プログラムの実行等を行う。
【0059】
ストッパ装置10は、
図11に示すように、設置対象であるコンベアベルト150に設置される。コンベアベルト150は、例えば、複数のコンベアローラ151と、ストッパ装置10を固定するための取付け台152とを有している。
【0060】
図12に示すように、取付け台152には、取付け溝部152aが形成されている。取付け溝部152aは、XY断面が略U字形状になるように形成されている。ストッパ装置10は、水平方向(XY平面に平行な方向)にスライドさせることで、取付け台152の取付け溝部152aに取り付けられる。ストッパ装置10が取付け溝部152aに取り付けられると、
図13に示すように、支持ユニット40のフランジ部42は、取付け台152の上面(+Z側の面)に配置される。なお、取付け台152の一部は、
図11に示すように、上部カバー52とフランジ部42との間に形成された切欠部55に配置される。ストッパ装置10は、
図13に示すように、4本のボルト153によって取付け台152に固定される。
【0061】
次に、モータユニット90に電源が供給されている場合のストッパ装置10の動作を、
図4、
図11、
図14〜
図20を用いて説明する。この場合のストッパ装置10の動作は、例えば、コントローラ100の記憶部に記憶されたプログラムをCPUが実行することで、開始され又は進行する。
【0062】
先ず、ロッド20が、
図14に示す下死点の位置(第2位置)から、
図15に示す上死点の位置(第1位置)に移動するまでの動作について説明する。なお、ロッド20が下死点の位置にある場合の、支持ユニット40の上面(+Z側)からローラ27の上端までの高さをL1とする。また、ロッド20が上死点の位置にある場合の、支持ユニット40の上面(+Z側)からローラ27の上端までの高さをL2とする。
【0063】
ロッド20が、
図14に示すように、下死点の位置にある場合、コントローラ100(
図2参照)は、モータ本体91の出力軸92を、所定の方向に回転させる。出力軸92が回転することで、出力軸92に固定されたねじ軸70が、出力軸92とともに回転する。そして、ねじ軸70の回転運動に伴って、ナット62は、
図15に示すように、例えば、+Z方向に直線運動をする。これにより、ジョイントアーム60が、上方(+Z方向)に移動する。
【0064】
ジョイントアーム60が、上方(+Z方向)に移動すると、コイルばね30とともに、ロッド20も上方(+Z方向)に移動する。やがて、ロッド20は、上死点の位置まで移動する。ロッド20が、上死点の位置まで移動することにより、
図16に示すように、ロッド20のワーク当接部23が、搬入されるワークWの搬送路150aと交わる位置まで移動する。
【0065】
搬入されるワークWに当接すると、
図17に示すように、レバー26が、レバーピン26c回りに回動する。そのため、このレバー26の回動によって、ワークWとワーク当接部23とが当接したときの衝撃力が、偏角アダプタ24を介して、ショックアブソーバ22に伝達される。これにより、ショックアブソーバ22が、ワークWに当接したときの衝撃を緩和する。
【0066】
また、ワークWとワーク当接部23とが当接したときの衝撃力が、比較的大きい場合には、
図18に示すように、レバー26は、大きく回動する。この場合、レバー26の回動に伴って、レバー26の係合部26eは、レバーロック金具28の被係合部28cに係合する。この係合によって、レバー26が、ショックアブソーバ22の反発力等によって、逆方向に回動してしまうことを防ぐ。
【0067】
また、コイルばね30により、ロッド20は、ジョイントアーム60に対して浮動するように配置されているため、Y軸方向に衝撃が加わると、
図4を参照するとわかるように、ロッド20が、XY平面に平行に揺れ動く。これにより、コイルばね30が、Y軸方向の衝撃を吸収する。
【0068】
次に、ロッド20が、
図15に示す上死点の位置(第1位置)から、
図14に示す下死点の位置(第2位置)に移動するまでの動作について説明する。
【0069】
ロッド20が、上死点の位置にある場合、
図14及び
図15を参照するとわかるように、コントローラ100は、モータ本体91の出力軸92を、所定の方向とは反対の方向に回転させる。出力軸92が回転することで、出力軸92に固定されたねじ軸70が出力軸92とともに回転する。そして、ねじ軸70の回転運動に伴って、ナット62は、例えば、−Z方向に直線運動をする。これにより、ジョイントアーム60が、下方(−Z方向)に移動する。ジョイントアーム60が、下方(−Z方向)に移動すると、ロッド20も下方(−Z方向)に移動する。
【0070】
ロッド20が、下方(−Z方向)に移動していくと、
図19に示すように、レバーロック金具28の当接部28dが、支持ユニット40の上面(+Z側の面)に当接する。詳しくは、レバーロック金具28の当接部28dは、支持ユニット40の上面に配置されたシート部材49に当接する。この当接によって、レバーロック金具28は、レバーロック金具28を支持するねじ28a回りの回転方向R4回りに若干回動する。レバーロック金具28が回動すると、
図20に示すように、レバー26の係合部26eの、レバーロック金具28の被係合部28cへの係合が外れる。この係合が外れると、スプリングS1の弾性回復によって、レバー26は、回転方向R2回りに回動する。また、スプリングS2の弾性回復によって、レバーロック金具28は、回転方向R3回りに若干回動する。以上より、レバー26の係合部26eと、レバーロック金具28の被係合部28cとは、非係合状態となる。
【0071】
さらに、ロッド20が、下方(−Z方向)に移動していくと、やがて、
図14に示す下死点の位置まで移動する。ロッド20が下死点の位置まで移動すると、ワーク当接部23は、
図11に示すように、このコンベアベルト150上のワークWの搬送路150aに交わらない位置まで移動する。これによって、ワークWは、ストッパ装置10によって停止されることなく、+Y方向に搬送される。
【0072】
なお、コントローラ100が、モータ本体91の出力軸92の回転を制御することで、コントローラ100は、上死点の位置(第1位置)と下死点の位置(第2位置)との間の任意の位置に、ロッド20を移動させることができる。
【0073】
続いて、モータユニット90に電源が供給されていない場合の、ロッド20を移動させる方法を、
図21〜
図23を用いて説明する。なお、モータユニット90に電源が供給されていない状態で、ロッド20を移動させる場合には、六角レンチである工具200が用いられる。
【0074】
先ず、
図21に示すように、ストッパ装置10のユーザは、支持ユニット40のキャップ47を挿入孔40cから取り外す。これにより、挿入孔40cの開口が、開放される。続いて、ユーザは、筐体50の上部カバー52のキャップ53を、挿入孔52aから取り外す。これにより、挿入孔52aの開口が、開放されるとともに、ユーザが、挿入孔40c、52aを通して、調整部材72の係合穴74を視認できる状態になる。
【0075】
続いて、ユーザは、
図22に示すように、挿入孔40c、52aに工具200を挿入する。そして、
図23に示すように、工具200の−Z側の端部を、調整部材72の係合穴74に係合させる。この状態で、ユーザが、工具200をZ軸回りに回転させると、ねじ軸70が、工具200とともに回転する。ねじ軸70が回転すると、ナット62が、+Z方向及び−Z方向のいずれかに直線運動をする。これにより、ロッド20が、+Z方向及び−Z方向のいずれかに移動する。
【0076】
以上、説明したように、本第1実施形態におけるストッパ装置10では、ねじ軸70のねじ軸本体71に、工具200が係合する係合穴74が形成されている。このため、ねじ軸70の係合穴74に工具200が係合されることで、ユーザが工具200を用いて手動でねじ軸70を回転させることができる。したがって、電源をオフにした時や停電時など、モータユニット90へ電源が供給されていない場合でも、上死点の位置(第1位置)と下死点の位置(第2位置)との間のロッド20の移動を容易にすることができる。また、モータユニット90へ電源が供給されている場合でも、ユーザは、状況に応じて、手動又は電動によるロッド20の移動を適宜、選択することができる。結果として、モータへの電源の供給の有無に関わらず、ロッド20を移動させることができるようになり、ストッパ装置10の使い勝手を向上させることができる。
【0077】
また、本第1実施形態では、係合穴74は、ねじ軸本体71に固定された調整部材72の頭部72Cに形成されている。このため、従来のストッパ装置10に、簡単な加工を施すだけで、本第1実施形態に係るストッパ装置10を実現することができる。具体的には、従来のストッパ装置10のねじ軸70の端部に、ねじ穴73を形成し、調整部材72を捻じ込むことにより、本第1実施形態に係るストッパ装置10を実現することができる。これにより、従来のストッパ装置10又はその部品を流用することが可能になる。結果として、製造コストを抑制することができる。
【0078】
また、本第1実施形態では、調整部材72には、比較的、市場流通性が高く、安価なねじ部材が用いられる。このため、ストッパ装置10の製造コストを抑制することができる。
【0079】
また、本第1実施形態では、筐体50の上部カバー52の挿入孔52aには、キャップ53が取り付けられている。このため、埃や塵が筐体50内に進入することを防ぐことができる。結果として、ナット62及びねじ軸70等の円滑が動きを確保することができるとともに、ナット62及びねじ軸70等の各部材の劣化を防ぐことができる。
【0080】
また、本第1実施形態では、支持ユニット40は、Z軸方向に直交する方向に筐体50から張り出されたフランジ部42を有している。このため、ストッパ装置10を、コンベアベルト150の取付け台152に取り付ける場合の取付けの自由度を向上させることができる。
【0081】
例えば、
図24に示す従来のストッパ装置300(特開2013−100156号公報に記載されたストッパ装置)の場合、支持ユニット40のフランジ部42は、筐体50から、正面方向(−Y方向)、両側面方向(+X方向、−X方向)に張り出されているが、背面方向(+Y方向)には、張り出されていない。このため、このストッパ装置300を取付け台152に取り付ける場合、
図24に示すように、ストッパ装置300を正面方向(−Y方向)にスライドさせて、取付け台152に取り付ける必要がある。
【0082】
しかしながら、本第1実施形態に係るストッパ装置10では、フランジ部42は、Z軸方向に直交する方向に筐体50から張り出されている。詳しくは、フランジ部42は、正面方向(−Y方向)、両側面方向(+X方向、−X方向)、及び背面方向(+Y方向)のいずれの方向にも張り出されている。このため、
図25に示すように、ストッパ装置10を正面方向(−Y方向)にスライドさせて、取付け台152に取り付けることもできるし、
図12に示すように、側面方向(−X方向)にスライドさせて、取付け台152に取り付けることもできる。また、ストッパ装置10を背面方向(+Y方向)にスライドさせて、取付け台152に取り付けることもできる。したがって、ストッパ装置10を、様々な方向から取付け台152に取り付けることもできるようになる。結果として、ストッパ装置10の取付けの自由度を向上させることができ、ストッパ装置10の使い勝手を向上させることができる。
【0083】
また、本第1実施形態では、支持ユニット40の挿入孔40cには、キャップ47が取り付けられている。このため、ユーザが工具200を挿入孔40cに挿入しないときには、挿入孔40cの開口をキャップ47で塞ぐことができる。したがって、挿入孔40cの開口が、常時、露出することがないため、ストッパ装置10の美観の低下を防ぐことができる。
【0084】
《第2実施形態》
上記第1実施形態においては、
図2に示すように、ねじ軸70の調整部材72は、支持ユニット40のフランジ部42の鉛直下方(−Z側の方向)に形成され、これにより、上部カバー52の挿入孔52aの開口は、フランジ部42に覆われるように形成されている。しかしながら、ねじ軸70が設けられる位置及び挿入孔52aの形成位置は、上記第1実施形態で示した位置に限られない。以下、第2実施形態に係るストッパ装置10Aについて、
図26を参照しながら説明する。
【0085】
図26は、本発明の第2実施形態に係るストッパ装置10Aを示す断面図である。
図26に示すように、ストッパ装置10Aでは、第1実施形態に係るストッパ装置10にくらべて、ねじ軸70が、ロッド20から+Y側に離れた位置に配置されている。これにより、上部カバー52の挿入孔52aの開口は、フランジ部42の下方から、+Y側にずれた位置に形成される。なお、ストッパ装置10Aでは、第1実施形態に係るストッパ装置10とは異なり、支持ユニット40に、挿入孔40cは形成されていない。
【0086】
以上のように構成されたストッパ装置10Aでは、支持ユニット40に、
図2及び
図3に示されるような挿入孔40cを形成する必要がない。このため、挿入孔40cを形成する工程を割愛することができる。また、挿入孔40cに取り付けられるキャップ47が不要になる。結果として、ストッパ装置10Aの製造コストを抑制することができる。しかしながら、ねじ軸70がロッド20から離れた位置に配置されているため、第1実施形態に係るストッパ装置10にくらべて、筐体50が大型化してしまうおそれがある。このため、ストッパ装置10のコンパクト化の観点からは、第1実施形態に係るストッパ装置10の方が望ましい。
【0087】
《第3実施形態》
上記第1実施形態においては、
図2に示すように、ねじ軸70は、筐体50の内部に収納されている。したがって、ねじ軸70の調整部材72も、筐体50の内部に収納されている。しかしながら、ねじ軸70全体が、筐体50の内部に収納されている必要はない。以下、ねじ軸70の一部が筐体50の外部に露出している第3実施形態に係るストッパ装置10Bについて、
図27を参照しながら説明する。
【0088】
図27は、本発明の第3実施形態に係るストッパ装置10Bを示す断面図である。
図27に示すように、ストッパ装置10Bでは、ねじ軸70の+Z側の端部が、上部カバー52の挿入孔52aから上方(+Z方向)に突出している。すなわち、調整部材72の係合穴74が、挿入孔52aから上方に突出している。
【0089】
このストッパ装置10Bでは、調整部材72の係合穴74が、筐体50の外部に露出しているため、
図23に示すような、工具200を挿入孔52aに挿入する作業を不要にすることができる。このため、工具200を用いて、ねじ軸70を回動させる作業が容易になる。結果として、モータユニット90に電源が供給されていない状態での、ロッド20を移動させる作業が容易になる。
【0090】
ただし、このストッパ装置10Bでは、モータユニット90の出力軸92とともに回転するねじ軸70の一部が、筐体50の外部に露出することになるため、ユーザの安全性の観点からは、第1実施形態に係るストッパ装置10の方が望ましい。なお、筐体50の外部に露出したねじ軸70の一部を、キャップ53Aで覆うようにしてもよい。
【0091】
以上、本発明の実施形態1〜3について説明したが、本発明は上記実施形態等によって限定されるものではない。
【0092】
例えば、本実施形態1〜3においては、調整部材72は、六角穴付きねじ部材である。しかしながら、これに限られず、例えば、プラス形状又はマイナス形状のねじ溝が頭部に形成されたねじ部材であってもよい。この場合、工具200には、プラスドライバー又はマイナスドライバーを用いる。
【0093】
また、調整部材72は、六角ボルトであってもよい。この場合においては、工具200には、スパナやレンチを用いる。また、頭部に蝶のような取手の付いた雄ねじを持つ蝶ボルトであってもよい。なお、調整部材72は、上記した六角穴付きねじ部材や六角ボルト、蝶ボルト以外のものであってもよい。
【0094】
また、本実施形態1〜3においては、調整部材72は、ねじ軸本体71のねじ穴73に捻じ込まれることによって固定されている。しかしながら、これに限らず、調整部材72を、ねじ軸本体71に形成された穴に嵌め込んで、止めねじ等によって回り止めされることにより、調整部材72は固定されてもよい。
【0095】
また、本実施形態1〜3では、ねじ軸70のねじ軸本体71及び調整部材72は、別体の部材である。しかしながら、これに限らず、ねじ軸本体71及び調整部材72は、一体に形成されていてもよい。例えば、
図28に示すように、ねじ軸本体71の+Z側の端部に、直接、係合穴74が形成されていてもよい。これにより、部品点数を少なくすることができる。ただし、従来の装置又は部品を流用できる点で、本実施形態1〜3のストッパ装置10、10A、10Bの方が望ましい。
【0096】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。