(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る光音響プローブ(光音響画像化装置用プローブ)の分解斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る光音響プローブの斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る光音響画像化装置のブロック構成図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る超音波プローブ先端部の側面図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る光源上部カバーの斜視図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係る光源上部カバーの背面図と側面図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る光音響プローブの斜視図である。
【
図9】本発明の第2実施形態に係る光源上部カバーの背面斜視図である。
【
図10】本発明の第2実施形態に係る光源上部カバーの正面図である。
【
図11B】
図11Aの状態からフック部が係止した状態へ変化した状態を示す断面図である。
【
図12】本発明の第3実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図である。
【
図13】本発明の第3実施形態に係る光音響プローブの斜視図である。
【
図14】本発明の第3実施形態に係る光音響プローブにおいて開閉部を開けた状態を示す斜視図である。
【
図15】本発明の第3実施形態に係る光源上部カバーの上面図である(開閉部が閉状態でロックされていない)。
【
図16】本発明の第3実施形態に係る光源上部カバーの上面図である(開閉部が開状態)。
【
図17】本発明の第3実施形態に係る光源上部カバーの上面図である(開閉部が閉状態でロック済)。
【
図18】本発明の第4実施形態に係る光音響プローブの一部斜視図である。
【
図19】本発明の第4実施形態に係るロック機構を示す上面図である。
【
図20】本発明の第4実施形態に係るロック機構を示す上面図である。
【
図21】本発明の第4実施形態に係るロック機構を示す上面図である。
【
図22】本発明の第5実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図である。
【
図23】本発明の第6実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図である。
【
図24】本発明の第7実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図である。
【
図25】本発明の第7実施形態に係る光音響プローブにおける光照射ユニットの装着を示す斜視図である。
【
図26】本発明の第7実施形態に係る光照射ユニットの裏面を示す斜視図である。
【
図27】本発明の第7実施形態に係る光照射ユニットを超音波プローブに装着した状態を示す側面図である。
【
図28】本発明の第8実施形態に係る光音響プローブの一部斜視図である。
【
図29】本発明の第9実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図である。
【
図30】本発明の第10実施形態に係る光音響プローブの概略一部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1実施形態>
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。まず、本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態に係る光音響画像化装置用プローブ(以下、光音響プローブ)の分解斜視図を
図1に、組み立て後の斜視図を
図2に示す。なお、本実施形態に係る光音響プローブを備えた光音響画像化装置の構成については後述する。
【0022】
図1、2に示す光音響プローブ1は、超音波を被検体(生体)に発信すると共に被検体内にて反射された超音波を検出する超音波プローブ11と、被検体に光を照射可能に構成された光照射ユニット12A及び12Bを備えている。ここでは、超音波プローブ11として所謂リニア方式としているが、これに限らず、コンベックス方式やセクタ方式のものとしてもよい。
【0023】
光照射ユニット12A及び12Bは、それぞれ光源上部カバー121と、LED光源部122と、光源下部カバー123を備えている。LED光源部122は光源下部カバー123に載置され、保護のため光源下部カバー123を光源上部カバー121によって封じる。即ち、光源上部カバー121と光源下部カバー123から成るカバーによってLED光源部122は収容される。このように構成された光照射ユニット12A及び12Bは、超音波プローブ11の正面側と背面側にそれぞれ超音波プローブ11を挟み込むように配され、超音波プローブ11に固定される。この固定方法については後に詳述する。
【0024】
なお、
図2に示すように、光源上部カバー121には電源ケーブル20を通すための孔部20Aが設けられ、孔部20Aを通された電源ケーブル20はLED光源部122に接続される。電源ケーブル20によってLED光源部122に電力が供給される。電源ケーブル20の一端は、光音響画像化装置の本体部(不図示)に接続される。
【0025】
ここで、光音響プローブ1を備えた本実施形態に係る光音響画像化装置のブロック構成を
図3に示す。
図3に示す光音響画像化装置100は、光音響プローブ1の他に、駆動電源部101、光源駆動回路102、画像生成部30、及び画像表示部40を備えている。駆動電源部101、光源駆動回路102、画像生成部30、及び画像表示部40は、例えば光音響画像化装置100の本体部(不図示)に設けられる。
【0026】
図3では、光音響プローブ1に含まれる光照射ユニット12A及び12Bを便宜上、光照射ユニット12として表記している。光照射ユニット12に含まれるLED光源部122は、基板上に実装されるLED素子122Aを有している。なお、LED素子122Aは、単体でもよいし、直並列接続された複数のもの等でもよい。
【0027】
また、光音響プローブ1に含まれる超音波プローブ11(
図2)は、音響電気変換部111を内蔵している。音響電気変換部111は、被検体150表面に押し当てられる超音波プローブ11の先端部(
図2のZ方向下端部)近傍に、正面左右方向(
図2のX方向)に複数配列される不図示の超音波振動子から構成される。
【0028】
この超音波振動素子は、電圧を印加すると振動により超音波を発生し、振動(超音波)が加わると電圧を発生する圧電素子である。なお、音響電気変換部111と被検体150表面の間には音響インピーダンスの差を調整する調整層(不図示)が介在している。この調整層は、超音波振動素子から発生した超音波を効率良く被検体150内へ伝播し、且つ被検体150内からの超音波(光音響波も含む)を効率良く超音波振動素子に伝播させる機能を有する。
【0029】
光源駆動回路102は、駆動電源部101から電力を供給される。LED素子122Aは、光源駆動回路102から送られる駆動信号によってパルス発光し、被検体150へLED光を照射する。光源駆動回路102からLED光源部122への駆動信号の出力に電源ケーブル20(
図2)が用いられる。
【0030】
LED素子122Aから出射されたパルス光は、光源下部カバー123(
図1)を介して被検体150内へ散乱しながら入射され、被検体150内の光吸収体(生体組織)により吸収される。光吸収体が光を吸収すると、断熱膨張により弾性波である光音響波(超音波)が発生する。発生した光音響波は、被検体150内を伝播し、超音波振動素子(音響電気変換部111)により電圧信号に変換される。
【0031】
また、超音波振動素子(音響電気変換部111)は超音波を発生して被検体150内へ超音波を送り、被検体150内で反射された超音波を受信して電圧信号を生成することも行う。つまり、本実施形態の光音響画像化装置100は、光音響イメージングに加えて、超音波イメージングも可能となっている。
【0032】
画像生成部30は、受信回路301、A/Dコンバータ302、受信メモリ303、データ処理部304、光音響画像再構成部305、検波・対数コンバータ306、光音響画像構築部307、超音波画像再構成部308、検波・対数コンバータ309、超音波画像構築部310、画像合成部311、制御部312、及び送信制御回路313を備えている。
【0033】
受信回路301は、複数の超音波振動素子から一部の超音波振動素子を選択し、選択された超音波振動素子についての電圧信号(検出信号)を増幅させる処理を行う。
【0034】
光音響イメージングの場合は、例えば、複数の超音波振動素子を正面左右方向(
図2のX
方向)に隣接する2つの領域に分割し、1回目の光照射のときはそのうち1つの領域を選択し、2回目の光照射のときに残りの1つの領域を選択する。また、超音波イメージングの場合は、例えば、複数の超音波振動素子のうち一部の隣接する超音波振動素子から成るグループを切替えながら超音波を発生させ(所謂リニア電子スキャン)、受信回路301でも上記グループを切替えながら選択する。
【0035】
A/Dコンバータ302は、受信回路301からの増幅後の検出信号をデジタル信号に変換する。受信メモリ303は、A/Dコンバータ302からのデジタル信号を保存する。データ処理部304は、受信メモリ303に保存された信号を光音響画像再構成部305または超音波画像再構成部308へ振り分ける機能を有する。
【0036】
光音響画像再構成部305は、光音響波の検出信号に基づき位相整合加算処理を行い、光音響波のデータを再構成する。検波・対数コンバータ306は、再構成された光音響波のデータについて対数圧縮処理、及び包絡線検波処理を行う。そして、光音響画像構築部307は、検波・対数コンバータ306による処理後のデータを画素毎の輝度値データに変換する。即ち、
図2におけるXZ平面上の画素毎の輝度値データとして光音響画像データ(グレースケール)が生成される。
【0037】
一方、超音波画像再構成部308は、超音波の検出信号に基づき位相整合加算処理を行い、超音波のデータを再構成する。検波・対数コンバータ309は、再構成された超音波のデータについて対数圧縮処理、及び包絡線検波処理を行う。そして、超音波画像構築部310は、検波・対数コンバータ309による処理後のデータを画素毎の輝度値データに変換する。即ち、
図2におけるXZ平面上の画素毎の輝度値データとして超音波画像データ(グレースケール)が生成される。
【0038】
画像合成部311は、上記光音響画像データと上記超音波画像データを合成し、合成画像データを生成する。ここで画像合成については、超音波画像に対して光音響画像を重畳させてもよいし、光音響画像と超音波画像を並列に並べてもよい。画像表示部40は、画像合成部311により生成された合成画像データに基づいて画像を表示する。
【0039】
なお、画像合成部311は、光音響画像データまたは超音波画像データのいずれかをそのまま画像表示部40へ出力してもよい。
【0040】
また、制御部312は、光源駆動回路102に光トリガー信号を送り、光源駆動回路102に駆動信号を送信させる。
【0041】
また、送信制御回路313は、制御部312からの指示により、音響電気変換部111に駆動信号を送信し、超音波を発生させる。なお、制御部312は、他にも受信回路301等を制御する。
【0042】
ここで、LED素子122Aの発光波長としては、近赤外領域の波長、例えば、750nm、850nm、930nm、1210nm等に設定することができる。例えば、750nmの波長の光は、血液中の酸化ヘモグロビンに対する吸収率が高く、850nmの波長の光は、血液中の還元ヘモグロビンに対する吸収率が高い。また、LED素子122Aの波長は、光照射ユニット12Aと12Bとで同一としてもよいし、異なるものとしてもよい。例えば、光照射ユニット12Aでは750nm、光照射ユニット12Bでは850nmと設定してもよい。
【0043】
更に、LED素子122Aは、複数の波長のものを組み合わせたものとしてもよい。この場合、光源駆動回路102は、それぞれの波長のLED素子ごとに駆動信号を送信する。
【0044】
なお、LED光源部122においては、基板上に記憶部122B、接続検出部122C、及び送信部122Dも実装されるが、これらについては後述する。
【0045】
次に、光照射ユニット12A及び12Bの超音波プローブ11への取付方法について
図4〜
図6も参照して説明する。
【0046】
図1に示すように、超音波プローブ11の筐体における正面及び背面には、左右方向(X方向)に延在する凸部11Aと、矩形状の凹部11Bが設けられる(背面側は
図1では不図示)。凸部11Aは、超音波プローブ11のほぼ端から端までにかけて設ける。また、
図4に示す超音波プローブ11の側面図のように、凸部11Aは側面視で根元より先へ行くほど幅が広くなる形状となっている。
【0047】
また、光源上部カバー121の詳細構成について
図5、
図6を用いて説明する。
図5は光源上部カバー121の斜視図であり、
図6は光源上部カバー121の
図5におけるA方向(背面側)から視た平面図(紙面左方)と側面図(紙面右方)を示す。
【0048】
光源上部カバー121は、基台部1211と、基台部1211から突設された壁部1212を有している。基台部1211の長手方向両端部にはそれぞれ光源下部カバー123(
図1)とのネジ止めのための孔部1211Aが形成される。また、壁部1212には、長手方向に延在する凹部1212Aと、孔部1212B内に形成された板バネ状のフック部1212Cが設けられる。
【0049】
図6に示すように、凹部1212Aは、壁部121の長手方向の一端から他端より所定の距離の位置までに形成されると共に、側面視で壁面部121内部へ行くほど幅が広がる形状となっている。
【0050】
このような構成の光源上部カバー121を有した光照射ユニット12A(又は12B)を超音波プローブ11に取り付ける際は、超音波プローブ11の側面から凹部1212Aを凸部11Aに嵌合させ、そのまま光源上部カバー121(光照射ユニット)をスライドさせる。このとき、板バネ状のフック部1212Cは付勢に反して持ち上がった状態で超音波プローブ11の表面上を摺動する。
【0051】
スライドさせてゆくと、凹部1212A端部の壁部W(
図6)に凸部11Aの端部が当接され、それ以上スライドさせることが不可能となる。そのタイミングにおいて、フック部1212Cが付勢により凹部11Bに嵌合される。これにより、光源上部カバー121の抜け止めとなる。なお、光照射ユニットを取り外す場合は、フック部1212Cを持ち上げて先と逆方向に光源上部カバー121をスライドさせることで、容易に取り外しが可能となる。
【0052】
このように本実施形態によれば、光照射ユニット12A及び12Bを超音波プローブ11に対して容易に着脱可能としている。従って、複数の種類(波長等)のLED光源部122を有した光照射ユニットを用いる場合でも、一本の超音波プローブ11に対して着脱すればよいので、コスト等で有利となる。
【0053】
また、先述したように、本実施形態では、LED光源部122の基板上に記憶部122Bが実装されている。この記憶部122B内には、LED素子122Aの特徴を表す情報が記憶される。例えば、波長、波長組み合わせ類、温度係数、シリアルナンバー、封止樹脂の厚さ、反射板の有無、光量、順方向電圧、定格電流値等の情報が記憶される。
【0054】
そして、接続検出部122Cは、例えば光源上部カバー121をスライドさせてフック部1212Bが超音波プローブ11の凹部11Bに嵌合して光照射ユニットが固定されたときにオンとなるスイッチを含むように構成され、当該スイッチがオンとなったことを検出することにより光照射ユニットと超音波プローブ11の接続を検出する。
【0055】
接続検出部122Cが上記接続を検出すると、送信部122Dは、記憶部122Bに記憶された情報を制御部312へ送信する。この送信は、有線でも無線によってもよい。有線の場合は、例えば電源ケーブル20を用いてもよい。
【0056】
制御部312は、送信部122Dから送られたLED素子122Aに関する情報に基づき、各種制御を行うことができる。一例としては、波長の異なる光照射ユニット12A及び12Bのそれぞれから送られる光量の情報に基づき、光量の違いを補正するよう受信回路301での増幅率を制御する等である。
【0057】
<第2実施形態>
以下に上記第1実施形態の様々な変形例について説明する。ここでは、第2実施形態について説明する。本実施形態に係る光音響プローブの一部分解斜視図を
図7に、組み立て後の斜視図を
図8に示す。
【0058】
図7、8に示す光音響プローブ2は、超音波プローブ21と、光照射ユニット22A及び22Bを備えている。超音波プローブ21の筐体における正面側と背面側にはフック部21Aと、位置決め用のボス部21Bが設けられる。光照射ユニット22A(及び22B)は、光源上部カバー221と、光源下部カバー223、及びこれらによって構成されるケースに収容されるLED光源部(不図示)から構成される。
【0059】
ここで、光源上部カバー221の詳細構成について説明する。
図9は光源上部カバー221の背面斜視図であり、基台部2211から突設された壁部2212の壁面には長手方向に延在する長孔である位置決め孔部2212Aと、超音波プローブ21のフック部21Aを挿入するための取付け孔部2212Bが設けられる。取付け孔部2212Bより更に奥側にはフック部H1及びH2が配されている。
【0060】
図10は光源上部カバー221の正面図(
図9の対向側)であり、カバー部2212Cによってフック部H1及びH2の位置規制、及び外れ防止がなされる。
【0061】
図11Aは、
図10におけるB−B断面図において、超音波プローブ21のフック部21Aを挿入する様子を示す。フック部H1及びH2は、それぞれバネS1、S2により中央側へ付勢される。フック部21Aを取付け孔部2212Bに挿入してゆくと、フック部21Aによってフック部H1及びH2はバネS1、S2の付勢に反して離間するように移動する。そして、所定の挿入位置において、フック部21Aとフック部H1及びH2が係止され、フック部21Aが抜けなくなる(
図11B)。このとき、ボス部21Bは位置決め孔部2212Aに嵌合され、超音波プローブ21の位置決めがなされる。
【0062】
また、超音波プローブ21を取り外す場合は、フック部H1及びH2を指等で押して(
図10で示す正面側)離間させることで取り外しが可能となる。
【0063】
このような実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0064】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図を
図12に、組み立て後の斜視図を
図13に示す。
【0065】
図12、13に示す光音響プローブ3は、超音波プローブ31と、光照射ユニット32を備えている。光照射ユニット32は、光源上部カバー321、二つのLED光源部322、二つの光源下部カバー323から構成される。各光源下部カバー323に各LED光源部322が載置されて光源上部カバー321によって封じられることで、LED光源部322が収容される。
【0066】
超音波プローブ31の正面側と背面側には、それぞれ位置決め用のボス部31Aが設けられる。光源上部カバー321は、基台部321Aと、基台部321Aに対してヒンジ部H5及びH6によってそれぞれ回動可能に接続された開閉部321B及び321Cを備えている。
【0067】
光源上部カバー321の上面図を
図15に示す。このように、開閉部321Cのヒンジ部H6側と反対側の端部には、上面視で90°の角度で回動可能(
図15の矢印)でネジ回しも可能に構成されたロック部321Dが備えられる。また、開閉部321Bのヒンジ部H5側と反対側の端部には切欠きが設けられた切片部3211が備えられる。
【0068】
ここで、超音波プローブ31を光照射ユニット32に取り付ける場合、
図16に示すように、開閉部321B及び321Cを開けるように回動させた状態で、超音波プローブ31の先端部を基台部321Aの中央に設けられた凹部3212に押し当てる。その状態の斜視図を
図14に示す。
【0069】
そして、
図17に示すように、開閉部321B及び321Cを閉じるように回動させると、開閉部321Bに形成された孔部H3(
図12)がボス部31Aに嵌合し、開閉部321Cに形成された孔部H4が裏側のボス部31Aに嵌合する。そして、ロック部321Dを切片部3211の切欠き部に軸部が通るように回動させて開閉部321B及び321Cが開かないようにし、更にロック部321Dの先端部を把持してネジ回しすることで超音波プローブ11が完全に固定される。
【0070】
超音波プローブ11を取り外す場合は、ロック部321Dの先端部を把持して回動させてネジによる締め付けをゆるめ、上面視で90°回動させれば、開閉部321B及び321Cは開けることが可能となるので、超音波プローブ11を取り外せる。
【0071】
このような本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0072】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態に係る光音響プローブの一部斜視図を
図18に示す。
【0073】
本実施形態は上記第3実施形態の変形例となり、開閉部のロック機構が異なる。
図18に示す光音響プローブ3’では、超音波プローブ31’が載置される基台部321A’に対してヒンジ部(不図示)によって回動可能に接続された開閉部321B’及び321C’が備えられる。
【0074】
そして、開閉部321C’の一端部にはレバー部321D’が回動可能に接続され、レバー部321D’には更にフック部321E’が回動可能に接続される。
【0075】
ここで、超音波プローブ31’を基台部321A’に載置し、開閉部321B’及び321C’を閉めた状態とする。この状態で
図19に示すような上面図の状態であるとする。ここで、
図20のようにフック部321E’を開閉部321B’端部に設けられたフック部3211’に引っ掛けて、レバー部321D’を倒すと、
図21のような状態となり、開閉部321B’及び321C’が閉まった状態で固定され、超音波プローブ31’も固定される。
【0076】
このような本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0077】
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図を
図22に示す。
図22に示す光音響プローブ4は、超音波プローブ41と、アタッチメント42と、光照射ユニット43A及び43Bを備えている。
【0078】
超音波プローブ41の正面側と背面側には、それぞれボス部41Aが設けられる。アタッチメント42は、上記第3実施形態における光源上部カバー321(
図12)の一部構造に類似しており、基部42Cに対して開閉部42Aがヒンジ部H7によって回動可能に接続され、基部42Cに対して開閉部42Bがヒンジ部H8によって回動可能に接続される構成となっている。開閉部42A及び42Bには、ボス部41Aが嵌合される孔部421が形成される。また、アタッチメント42は、第3実施形態と同様なロック部42Dも備えている。
【0079】
アタッチメント42を超音波プローブ41に取り付ける場合、開閉部42A及び42Bを開いてから超音波プローブ41を挟み込むように閉じて、ボス部41Aを孔部421に嵌合させる。ここで、ロック部42Dによって開閉部42A及び42Bをロックすることで、超音波プローブ41が固定される。
【0080】
なお、アタッチメントのロック部については、第4実施形態で示したようなものとしてもよい。
【0081】
更に、第1実施形態と同様な構成である光源上部カバー431、LED光源部432、及び光源下部カバー433から成る光照射ユニット43A及び43Bがアタッチメント42に着脱可能となっている。
【0082】
光照射ユニット43A(又は43B)をアタッチメント42に固定する場合は、第1実施形態と同様に、開閉部42A(又は42B)に形成された凸部422に光源上部カバー431に形成された凹部431Aを嵌合させるようにして光源上部カバー431をスライドさせ、光源上部カバー431のフック部431Bを開閉部42A(又は42B)に形成された孔部423に嵌合させる。
【0083】
このような本実施形態によっても、第1実施形態と同様な効果を奏することができる。
【0084】
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態に係る光音響プローブの一部分解斜視図を
図23に示す。
図23に示す光音響プローブ4’ は、超音波プローブ41’と、アタッチメント42’と、光照射ユニット43A’及び43B’を備えている。
【0085】
アタッチメント42’の超音波プローブ41’に対する固定に関する構成は、第5実施形態と同様である(即ち、固定方法も同様である)。また、第2実施形態と同様の構成である光照射ユニット43A’及び43B’がアタッチメント42’に着脱可能となっている。
【0086】
光照射ユニット43A’(又は43B’)をアタッチメント42’に固定する場合は、第2実施形態と同様に、光源上部カバー431の背面に設けられた取付け孔部(不図示)にアタッチメント42’のフック部421’を挿入させてフック部H9、H10をバネによる付勢に反して離間させ、フック部421’をフック部H9、H10に係止させる。このとき、アタッチメント42’のボス部422’が位置決め孔部431Aに嵌合される。
【0087】
このような本実施形態によっても、第1実施形態と同様な効果を奏することができる。
【0088】
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態に係る光音響プローブの分解斜視図を
図24に示す。
図24に示す光音響プローブ5は、経直腸プローブ(又は経膣プローブ)である超音波プローブ51と、光照射ユニット52を備えている。光照射ユニット52は、光源上部カバー52A、LED光源部52B、及び光源下部カバー52Cから構成される。
図25に示すように、光照射ユニット52は超音波プローブ51の先端部に取り付けられる。
【0089】
光照射ユニット52を裏面側から視た斜視図を
図26に示す。光源上部カバー52A内は、超音波プローブ51の先端部が挿入されるための空洞となっている。光源上部カバー52Aにおける超音波プローブ51先端を挿入するための開口部の円周上にLED光源部52Bが配置され、光源上部カバー52Aは光源下部カバー52Cによって封じられる。これにより、LED光源部52Bが保護される。また、光源下部カバー52Cには、対向するよう配されるフック部521が備えられる。
【0090】
光照射ユニット52を超音波プローブ51の先端部に取り付けた状態の側面図を
図27に示す。この状態で、両側のフック部521は、超音波プローブ51の先端部の対向する両側に設けられた凹部511に嵌合され、光照射ユニット52の抜け止めとなる。また、超音波プローブ51の先端部は、光源上部カバー52Aの内面に密着する。
【0091】
また、光源下部カバー52Cの先端に設けられる装着部522(
図27)の径は、超音波プローブ51の先端部のうち先端へ行くほど径が大きくなる根元部分の径よりも小さくしているため、当該根元部分は装着部522によって締め付けられ、荷重を緩和するよう装着部522は
図27の破線矢印方向へ移動しようとし、光照射ユニット52としては装着方向(
図27の実線矢印)へ常に力がかかる。これにより、 光照射ユニット52の抜け防止となる。
【0092】
このような実施形態によっても、光照射ユニット52を超音波プローブ51に対して容易に着脱が可能であるため、第1実施形態と同様な効果を奏することができる。
【0093】
<第8実施形態>
第3実施形態の変形例として、
図28に示すように、光源上部カバー321’ ’における基台部321A’ ’のヒンジ部H5、H6に挟まれた箇所に接して穿刺用ガイドGを設けてもよい。穿刺用ガイドGを介して穿刺針を被検体内へ刺しいれることが可能となる。なお、穿刺用ガイドGは、段階的な角度にて穿刺針を刺しいれることができるようにしてもよいし、無段階の角度にて刺しいれることができてもよい。
【0094】
なお、第5実施形態や第6実施形態で述べたアタッチメントに対して同様に穿刺用ガイドを設けることも可能である。
【0095】
<第9実施形態>
第2実施形態(
図7)では光照射ユニット22A(又は22B)に電源ケーブル23が接続され、光音響画像化装置の本体部から電源ケーブル23を介してLED光源部に電源が供給されるものとしていた。
【0096】
この変形例として、
図29に示すように、光照射ユニット22A’(又は22B’)にコネクタ224’(
図29では雄コネクタ)を設け、光照射ユニット22A’を超音波プローブ21’に取り付けると、第1コネクタ224’と超音波プローブ21’の孔部21C’を介して接合される第2コネクタ(不図示、雌コネクタ)を超音波プローブ21’に内蔵してもよい。なお、コネクタの雌雄の関係は逆でもよい。
【0097】
この場合、光音響画像化装置の本体部(不図示)から電源ケーブル(不図示)で超音波プローブ2’へ供給された電源が第2コネクタ(不図示)、及び第1コネクタ224’を介してLED光源部に供給される。
【0098】
なお、超音波プローブ2’がワイヤレス形式の場合は、LED光源部は低消費電力でもあるのでバッテリー駆動も可能であることから、超音波プローブに内蔵されたバッテリーに第2コネクタが接続されていてもよい。
【0099】
<第10実施形態>
本発明の第10実施形態に係る光音響プローブの概略構成を
図30に示す。
図30に示す光音響プローブ6は、内視鏡を備えたコンベックス型プローブである超音波プローブ61と、それに取り付けられる光照射ユニット62を備えている。超音波プローブ61は、例えば経食道プローブとして用いられる。
【0100】
光照射ユニット62は、基部62Aの両側にそれぞれLED光源部62Bを備え、各LED光源部62Bから出力された光をそれぞれ導光する導光部材62Cを備える構成としている。
【0101】
そして、超音波プローブ61の先端部を両側面から導光部材62Cによって挟み込むようにして、着脱可能に光照射ユニット62が超音波プローブ61に取り付けられる。
【0102】
<その他の変形例>
例えば、第1実施形態等では超音波プローブ11の正面側と背面側に光照射ユニットを取り付ける形態としたが、それに加えて側面側に光照射ユニットを更に着脱可能に取り付けるように構成してもよい。
【0103】
また例えば、超音波プローブに取り付けられる光照射ユニットに対して更に光照射ユニットを着脱可能に取り付けられるようにしてもよい。例えば、第1実施形態(
図1)であれば、光源上部カバー121において超音波プローブ11に設けたような凸部11Aと凹部11Bを設け、別の光照射ユニットをスライドによって取り付けるようにしてもよい。
【0104】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
【0105】
例えば、以上の実施形態では、光源部をLED光源部としたが、その他、半導体レーザー素子や有機発光ダイオード素子等を用いた光源部としてもよい。