特許第6152458号(P6152458)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6152458
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】柑橘類果実様飲料及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/00 20060101AFI20170612BHJP
   C12G 3/06 20060101ALI20170612BHJP
【FI】
   A23L2/00 B
   C12G3/06
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-158817(P2016-158817)
(22)【出願日】2016年8月12日
【審査請求日】2016年10月18日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1) ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年2月18日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0218.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年2月18日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年2月18日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/products/sour/mogitate/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0329_2.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/tvcm.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_sengen01_15/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年3月29日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_kashou01_15/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_60/player/ index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_30/player/index.php
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_15/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年4月5日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_24chousen01_mkg/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年4月28日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_himitsu01/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月2日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/lineup.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月2日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月19日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0519.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月24日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0524.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月24日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/cp/160524−160530/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://www.asahibeer.co.jp/park/sp/movie/mogitate_kodawari01_30/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_kodawari01_30/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_kodawari01_15/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年5月27日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0527_2.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日平成28年6月17日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/cp/160617−160627/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/mogitate/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://www.asahibeer.co.jp/park/movie/mogitate_nonstop01_30/ ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_nonstop01_30/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://cm.asahibeer.co.jp/contents/movie/mogitate_nonstop01_15/player/index.php ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/news/2016/0621_3.html ▲1▼ウェブサイトの掲載日 平成28年6月21日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス http://www.asahibeer.co.jp/n
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (2)▲1▼開催日 平成28年6月2日及び6月3日 ▲2▼学会名、開催場所 日本食品化学学会 第22回 総会・学術大会 高知市文化プラザかるぽーと 高知県高知市九反田2−1で発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (3) ▲1▼発行日 平成28年2月19日 ▲2▼刊行物 「毎日新聞」平成28年2月19日 朝刊 7面 ▲3▼公開者 株式会社 毎日新聞社(東京都千代田区一ツ橋1−1−1) ▲1▼発行日 平成28年2月19日 ▲2▼刊行物 「産経新聞」平成28年2月19日 朝刊 10面 ▲3▼公開者 株式会社 産業経済新聞社(東京都千代田区大手町1丁目7番2号) ▲1▼発行日 平成28年2月19日 ▲2▼刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年2月19日 朝刊 8面 ▲3▼公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1) ▲1▼発行日 平成28年2月19日 ▲2▼刊行物 「日本経済新聞」平成28年2月19日 朝刊 13面 ▲3▼公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7) ▲1▼発行日 平成28年5月12日 ▲2▼刊行物 「オズマガジン 6月号」 平成28年5月12日 第116頁 ▲3▼公開者 スターツ出版株式会社 (東京都中央区京橋1−3−1 八重洲口大栄ビル7F) ▲1▼発行日 平成28年5月19日 ▲2▼刊行物 「日本経済新聞」平成28年5月19日 朝刊 15面 ▲3▼公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7) ▲1▼発行日 平成28年5月20日 ▲2▼刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年5月20日 16面 ▲3▼公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1) ▲1▼発行日 平成28年5月20日 ▲2▼刊行物 「下野新聞」 平成28年5月20日 経済面 ▲3▼公開者 株式会社 下野新聞社(栃木県宇都宮市昭和一丁目8番11号) ▲1▼発行日 平成28年5月23日 ▲2▼刊行物 「日経MJ(流通新聞)」 平成28年5月23日 3面 ▲3▼公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7) ▲1▼発行日 平成28年6月2日 ▲2▼刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年6月2日 15面 ▲3▼公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1) ▲1▼発行日 平成28年6月9日 ▲2▼刊行物 「日経産業新聞」 平成28年6月9日 15面 ▲3▼公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼発行日 平成28年6月14日 ▲2▼刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年6月14日 朝刊 33面 ▲3▼公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1) ▲1▼発行日 平成28年6月15日 ▲2▼刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年6月15日 朝刊 17面 ▲3▼公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1) ▲1▼発行日 平成28年6月16日 ▲2▼刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年6月16日 11面 ▲3▼公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2) ▲1▼発行日 平成28年6月16日 ▲2▼刊行物 「埼玉新聞」平成28年6月16日 朝刊 5面 ▲3▼公開者 株式会社 埼玉新聞社 (埼玉県さいたま市北区吉野町2−282−3) ▲1▼発行日 平成28年6月17日 ▲2▼刊行物 「日経産業新聞」 平成28年6月17日 15面 ▲3▼公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7) ▲1▼発行日 平成28年6月21日 ▲2▼刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年6月21日 15面 ▲3▼公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1) ▲1▼発行日 平成28年6月21日 ▲2▼刊行物 「日本経済新聞」平成28年6月21日 朝刊 33面 ▲3▼公開者 株式会社 日本経済新聞社(東京都千代田区大手町1−3−7) ▲1▼発行日 平成28年7月8日 ▲2▼刊行物 「埼玉新聞」平成28年7月8日 朝刊 5面 ▲3▼公開者 株式会社 埼玉新聞社 (埼玉県さいたま市北区吉野町2−282−3) ▲1▼発行日 平成28年7月16日 ▲2▼刊行物 「産経新聞」平成28年7月16日 朝刊 8面 ▲3▼公開者 株式会社 産業経済新聞社(東京都千代田区大手町1丁目7番2号) ▲1▼発行日 平成28年7月16日 ▲2▼刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年7月16日 3面 ▲3▼公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2) ▲1▼発行日 平成28年7月20日 ▲2▼刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年7月20日 16面 ▲3▼公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼発行日 平成28年7月26日 ▲2▼刊行物 「東京讀賣新聞」平成28年7月26日 朝刊 10面 ▲3▼公開者 株式会社 読売新聞グループ本社(東京都千代田区大手町1−7−1) ▲1▼発行日 平成28年7月31日 ▲2▼刊行物 「産経新聞」平成28年7月31日 朝刊 4面 ▲3▼公開者 株式会社 産業経済新聞社(東京都千代田区大手町1丁目7番2号) ▲1▼発行日 平成28年8月1日 ▲2▼刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年8月1日 6面及び7面 ▲3▼公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2) ▲1▼発行日 平成28年8月1日 ▲2▼刊行物 月刊販促会議 2016年9月号 平成28年8月1日 ▲3▼公開者 株式会社 宣伝会議(東京都港区南青山3−11−13 新青山東急ビル9F) ▲1▼発行日 平成28年8月2日 ▲2▼刊行物 「北海道新聞」平成28年8月2日 朝刊 12面 ▲3▼公開者 株式会社 北海道新聞社(北海道札幌市中央区大通西3−6) ▲1▼発行日 平成28年8月4日 ▲2▼刊行物 「フジサンケイビジネスアイ」平成28年8月4日 6面 ▲3▼公開者 株式会社 日本工業新聞社(東京都千代田区大手町1−7−2) ▲1▼発行日 平成28年8月4日 ▲2▼刊行物 「日刊工業新聞」 平成28年8月4日 16面 ▲3▼公開者 株式会社 日刊工業新聞社(東京都中央区日本橋小網町14−1) ▲1▼発行日 平成28年8月6日 ▲2▼刊行物 「毎日新聞」平成28年8月6日 朝刊 7面 ▲3▼公開者 株式会社 毎日新聞社(東京都千代田区一ツ橋1−1−1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (4) ▲1▼展示日 平成28年4月3日 ▲2▼展示場所 電車内中刷り広告、電車内窓上広告(山手線、常磐線、横須賀線、総武線快速、つくばエクスプレス、京浜東北線、根岸線、横浜線、南武線、鶴見線、相模線、埼京線、りんかい線、中央線快速、中央総武線各駅停車、京葉線、青梅線、五日市線、武蔵野線、銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線、有楽町線、半蔵門線、南北線、副都心線、東葉高速鉄道、埼玉高速鉄道)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (5) ▲1▼開催日 平成28年2月26日 ▲2▼集会名、開催場所 アサヒビール2016戦略発表会 品川プリンスホテル(東京都港区高輪4丁目10−30) ▲1▼配布日 平成28年2月26日 ▲2▼配布場所 アサヒビール2016戦略発表会 品川プリンスホテル
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (6) ティザーCM ▲1▼テレビCM、広告の放送日 平成28年3月29日 ▲2▼テレビ放送番組、公開者ともに、平成28年9月12日付けの新規性の喪失の例外証明書提出書に記載の「別添資料1」の(1)に記載のとおり 通常CM ▲1▼テレビCM、広告の放送日 平成28年4月5日、5月8日〜11日、27日、30日 ▲2▼テレビ放送番組、公開者ともに平成28年9月12日付けの新規性の喪失の例外証明書提出書に記載の「別添資料1」(2)及び(3)に記載のとおり
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (7) ▲1▼放送日 平成28年2月18日 ▲2▼テレビ放送番組 :株式会社テレビ東京 ワールドビジネスサテライト http://www.tv−tokyo.co.jp/wbs/ http://www.tv−tokyo.co.jp/mv/wbs/feature/post_106535/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (8) ▲1▼会見日 平成28年2月18日 ▲2▼会見場所 三菱ビル コンファレンススクエア エムプラス(東京都千代田区丸の内2−5−2 三菱ビル 10階会議室「グランド」)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (9) ▲1▼販売日 最初の出荷日平成28年3月25日(但し、アサヒビール株式会社から販売先への出荷日を販売日とする。) ▲2▼販売した場所 沖縄アサヒ販売株式会社(沖縄県浦添市字城間1985−1オリオン会館4階)
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】西塚 太一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 克哉
(72)【発明者】
【氏名】水谷 浩平
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 たまみ
(72)【発明者】
【氏名】和田 華奈子
(72)【発明者】
【氏名】波多野 稔子
(72)【発明者】
【氏名】小林 稔
(72)【発明者】
【氏名】菊池 かおり
(72)【発明者】
【氏名】祝部 綾子
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 聖子
【審査官】 吉田 知美
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−038096(JP,A)
【文献】 特開2007−282593(JP,A)
【文献】 特開2002−180081(JP,A)
【文献】 特開2004−018613(JP,A)
【文献】 特開2008−031230(JP,A)
【文献】 特開2015−180715(JP,A)
【文献】 特開2016−116493(JP,A)
【文献】 特開2004−168936(JP,A)
【文献】 特開2015−123008(JP,A)
【文献】 特開2008−194015(JP,A)
【文献】 特開平11−209294(JP,A)
【文献】 特開2009−203438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/00−2/40
C12G 3/00−3/14
C11B 9/00−9/02
CAplus/WPIDS/FSTA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柑橘類果実様飲料であって、
シトラールと、ノナナールとを含んでなり、
前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
3≦X≦10 (数式1)
0.23≦Y≦0.43 (数式2)
である関係を満たすものである、柑橘類果実様飲料。
【請求項2】
前記数式1が、4.5≦X≦10であり、及び、
前記数式2が、0.23≦Y≦0.43である、請求項1に記載の柑橘類果実様飲料。
【請求項3】
劣化臭生成抑制剤又は劣化臭消臭剤をさらに含んでなる、請求項1又は2に記載の柑橘類果実様飲料。
【請求項4】
前記柑橘類果実様飲料のpHが、2以上7以下である、請求項1〜3の何れか一項に記載の柑橘類果実様飲料。
【請求項5】
前記柑橘類果実様飲料が、アルコール飲料又はノンアルコール飲料である、請求項1〜4の何れか一項に記載の柑橘類果実様飲料。
【請求項6】
柑橘類果実様飲料を製造する方法であって、
シトラールと、ノナナールとを混合してなり、
前記混合が、前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
3≦X≦10 (数式1)
0.23≦Y≦0.43 (数式2)
である関係を満たすように行われる、柑橘類果実様飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柑橘類果実様飲料及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シトラールは、柑橘類果実様香味、特に、レモン様香味を有する成分としてよく知られている。
また、シトラールは、熱、光、酸素、酸性等の外因的要因又は経時的要因によって、その化学構造が変化することが知られている。その結果、シトラールを含有した飲料は、柑橘類果実様香味(特に、レモン様香味)が経時的に減少することから、シトラールによる柑橘類果実様香味感、とりわけ、柑橘類果実(特に、レモン果実)をもぎたて搾り立てした際の果汁感又は新鮮感(フレッシュ感)が失われることがある。このため、シトラールによる柑橘類果実様香味感を低減させることなく、寧ろ、促進させることができる柑橘類果実様飲料が存在すれば、益々、消費者の嗜好に沿うものとなる。
【0003】
従来、果汁感を付与できるものとして、特許文献1(特開2016−106537号公報)では、柑橘系香料と、2-メチル-3-フランチオールとを含有した、容器詰めアルコール飲料が提案されている。また、特許文献2(特開2016−116493号公報)では、レモンらしさを向上させるために、(a)ノナナールと、(b)サフロール、メチルオイゲノール、又はミリスチシンを1ppb以上含有した、低レモン果汁含有飲料が提案されている。
【0004】
しかしながら、本願発明者等によれば、未だ、シトラールと併用され、シトラールによる柑橘類果実様香味感、とりわけ、柑橘類果実をもぎたて搾り立てした際の果汁感及び新鮮感を十分に付与し、促進させることができる、柑橘類果実様飲料は見出されていない。
【0005】
よって、今尚、柑橘類果実香味感を促進増進させ、シトラールと併用され、シトラールによる柑橘類果実様香味感を促進増強することが可能な物質とを組み合わせた、柑橘類果実様飲料の開発が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016−106537号公報
【特許文献2】特開2016−116493号公報
【発明の概要】
【0007】
本願発明者等は、今般、シトラールと併用され、シトラールによる柑橘類果実様香味感、とりわけ、柑橘類果実をもぎたて搾り立てした際の果汁感及び新鮮感を付与し、促進することができる物質として、ノナナールが優れた化合物であることを見出した。本願発明は、係る知見に基づいてなされたものである。
【0008】
従って、本態様によれば、柑橘類果実様飲料であって、
シトラールと、ノナナールとを含んでなり、
前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
3≦X≦10 (数式1)
0.23≦Y≦0.43 (数式2)
で表される関係を満たすものを提案することができる。
【0009】
〔好ましい態様〕
好ましい態様は以下の通りである。
〔1〕 柑橘類果実様飲料であって、
シトラールと、ノナナールとを含んでなり、
前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
3≦X≦10 (数式1)
0.23≦Y≦0.43 (数式2)
である関係を満たすものである、柑橘類果実様飲料。
〔2〕 前記数式1が、4.5≦X≦10であり、及び、
前記数式2が、0.23≦Y≦0.43である、〔1〕に記載の柑橘類果実様飲料。
〔3〕 劣化臭生成抑制剤又は劣化臭消臭剤をさらに含んでなる、〔1〕又は〔2〕に記載の柑橘類果実様飲料。
〔4〕 前記柑橘類果実様飲料のpHが、2以上7未満である、〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載の柑橘類果実様飲料。

〔5〕 前記柑橘類果実様飲料が、アルコール飲料又はノンアルコール飲料である、〔1〕〜〔4〕の何れか一項に柑橘類果実様飲料。
〔6〕 柑橘類果実様飲料を製造する方法であって、
シトラールと、ノナナールとを混合してなり、
前記混合が、前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
3≦X≦10 (数式1)
0.23≦Y≦0.43 (数式2)
である関係を満たすように行われる、柑橘類果実様飲料の製造方法。
【0010】
本発明によれば、シトラールと、ノナナールを採用することにより、柑橘類果実様飲料に、シトラールによる柑橘類果実様香味感(特に、レモン果実様香味)、とりわけ、柑橘類果実(特に、レモン果実)をもぎたて搾り立てした際の果汁感、新鮮感及び爽快感を継続付与し、促進させることが可能となる。この結果、本発明による柑橘類果実様飲料は、外因的要因又は経時的要因によっても、柑橘類果実をもぎたて搾り立てした際の果汁感、新鮮感及び爽快感を継続的に備えてなることとなる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔定義〕
(シトラール)
シトラール(C1016O)は、ゲラニアールとネラール(立体異性体)という化合物として存在し、一般には、精油に含まれる芳香成分の一つとして知られている。シトラールは、レモングラス、メリッサ(レモンバーム)、レモンバーベナ等の植物に多く含まれており、また、オレンジ、グレープフルーツ、ユズ、レモン、ライム等の柑橘系果実、並びに、山椒、生姜等の野菜に含まれている。
また、シトラール香料(柑橘系香料)は、強いレモン香を呈し、抗菌作用、鎮痙及び発汗作用に優れるという効果を有することから、従来、様々な飲食料品及び生活用品に使用されている。
しかし、シトラールは、柑橘類果実様香味(特に、強いレモン様香味)を有するものであるが、柑橘類果実様飲料に、例えば低濃度(例えば、一桁mg/Lオーダー)で含有させた場合、十分な柑橘類果実様香味を呈することは困難である。
また、シトラールは、加熱、光、酸性物質、酸素等の外因的要因により、また、柑橘類果実様飲料の保存、搬送、陳列等による経時的要因により、シトラールの化学構造が、環化、水和、異性化等の反応により変化し、その結果、劣化化学物質、例えば、p−クレゾール、p−サイメン、p−メチルアセトフェノンの化合物に変化する。しかもこれら劣化化合物は臭気を放ち、柑橘類果実様飲料に好ましくない臭い(悪臭)及び味を付与することがある。
【0012】
(ノナナール)
ノナナール:(C918O)は、多くの植物及び果実の精油中に見出され、一般には、精油に含まれる芳香成分の一つとして知られている。
本発明にあっては、ノナナールは、シトラールに併用されて、シトラールによる柑橘類果実様香味感を促進するものとして使用される。
具体的には、ノナナールは、シトラール含有柑橘類果実様飲料に混合されると、柑橘類果実様飲料に、柑橘類果実〔例えば、レモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジ〕をもぎたて搾り立てした際の果汁感又は新鮮感を継続付与し、促進させる。
【0013】
(含有量)
本発明にあっては、含有量は、本明細書において特にことわりがない限り、基本的に、mg/L、即ち、ppm(質量/体積)にて表す。
【0014】
〔柑橘類果実様飲料〕
柑橘類果実様飲料は、柑橘系果実様香味を有する飲料、好ましくは、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム等の果実様香味を持った飲料である。
【0015】
(シトラールとノナナール)
本発明による柑橘類果実様飲料は、主成分として、シトラールと、ノナナールとを含んでなり、前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、以下の数式1及び数式2:
3≦X≦10 (数式1)
0.23≦Y≦0.43 (数式2)
で表される関係を満たすものを提案することができる。
【0016】
好ましい態様によれば、
前記数式1が、4.5≦X≦10であり、及び、
前記数式2が、0.23≦Y≦0.43である、柑橘類果実様飲料を提案することができる。
【0017】
(pH値)
別の好ましい態様によれば、柑橘類果実様飲料のpHは、2以上7未満であり、好ましくは、3以上5以下である。
【0018】
(任意成分)
本発明にあっては、柑橘類果実様飲料は、必要に応じて、任意成分を含んでなるものであってよい。任意成分としては、劣化臭生成抑制剤、劣化臭消臭剤(マスキング剤)、色素、果汁、エキス、香料、甘味料、酸味料、pH調整剤、酸化防止剤、保存料、ビタミン類、旨み成分、食物繊維、安定化剤、乳化剤等が挙げられる。これら任意成分は、厚生労働省、消費者庁等において定められたガイドライン及び関連法規(食品衛生法等)に規定されたものを用いる。
【0019】
〈劣化臭生成抑制剤又は劣化臭消臭剤〉
好ましい態様にあっては、シトラール劣化化合物による劣化臭対策として、劣化臭生成抑制剤又は劣化臭消臭剤(マスキング剤)を添加することができる。
【0020】
劣化臭生成抑制剤としては、カリン抽出物、マンゴー抽出物、マンゴスチン抽出物、ミロバラン抽出物、ザクロ抽出物、カカオ抽出物、アシタバ抽出物、アボカド抽出物、オオバコ抽出物、ルブス抽出物、オリーブ果実及び葉抽出物、バンレイシ属植物の果皮抽出物、杜仲葉抽出物、エンメイソウ抽出物、ハイビスカス抽出物、ビート抽出物、ライチ種子抽出物、月見草種子抽出物、タヒボ抽出物、グァバ葉抽出物、マリーゴールド抽出物、ブラッククミン抽出物、マリアアザミ抽出物、アーティチョーク抽出物、アイブライト抽出物、エキナセアプルプレア抽出物、エキナセアアングスティフォリア抽出物、エキナセアパリダの抽出物;エピガロカテキン、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート;酵素処理ルチン、クエルセチン、フェルラ酸、カフェー酸、ロズマリン酸、シリンガ酸、没食子酸、エリオシトリン、エリオシトリン含有物、分子内に共役二重結合を有するジカルボン酸又はその金属塩(例えば、フマール酸、イタコン酸及びこれらの金属塩)等から選択される一種又は二種以上の混合物を用いることができる。
【0021】
劣化臭生成抑制剤の含有量は、柑橘類果実様飲料全質量に対して、0.001mg/L以上1000mg/L以下であり、より好ましくは、0.01mg/L以上100mg/L以下である。
【0022】
劣化臭消臭剤としては、難消化性デキストリン、バニリン、マルトール、エチルマルトール、オクタン酸エチル、2−ウンデカノン、エチルピルベート、メチルジャスモネート、メチルジヒドロジャスモネート、ジエチルマロネート、メチルベータナフチルケトン、マルトールイソブチレート、メントール、ラウリン酸、アセトイン、シンナミルアセテート、ベンジルアセテート、α−ターピネオール、クベボール、δカジネン等から選択される一種又は二種以上の混合物を用いることができる。
【0023】
劣化臭消臭剤の含有量は、柑橘類果実様飲料全質量に対して、0.0001mg/L以上100mg/L以下であり、より好ましくは、0.001mg/L以上10mg/L以下である。
【0024】
〈酸味料〉
酸味料の具体例としては、アジピン酸、クエン酸、クエン酸(三)ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸及びこれらの塩(カリウム塩、ナトリウム塩)が挙げられる。酸味料は、pH調整剤としても使用可能である。
【0025】
〈甘味料〉
甘味料としては、例えば、果糖、砂糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖、麦芽糖、ショ糖、高果糖液糖、糖アルコール、オリゴ糖、はちみつ、サトウキビ搾汁液(黒糖蜜)、水飴、ステビア末、ステビア抽出物、羅漢果末、羅漢果抽出物、甘草末、甘草抽出物、ソーマトコッカスダニエリ種子末、ソーマトコッカスダニエリ種子抽出物などの天然甘味料や、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、アスパルテーム、サッカリンなどの人工甘味料などが挙げられる。
【0026】
また、高甘味度甘味料、糖類及び糖アルコールが挙げられる。高甘味度甘味料の具体例としては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム(K)、キシリトール、グリチルリチン酸二ナトリウム、サッカリン、サッカリンカルシウム、サッカリンナトリウム、スクラロース、ネオテーム、アラビノース、カンゾウ抽出物、キシロース、ステビア、タウマチン、ラカンカ抽出物、ラムノース及びリボースが挙げられる。糖類の具体例としては、異性化糖、ブドウ糖、果糖、砂糖、麦芽糖及び乳糖が挙げられる。糖アルコールの具体例としては、還元麦芽糖水飴、エリスリトール、キシリトール及びマルチトールが挙げられる。
【0027】
〈色素〉
色素の具体例としては、カラメル、アントシアニン色素、フラボノイド色素、カロテノイド色素、キノン色素、ポリフィリン、ジケトン色素、ベタシアニン色素、アザフィロン色素、クチナシ色素等が挙げられる。
【0028】
(飲料)
柑橘類果実様飲料は、果汁飲料、野菜飲料、スポーツドリンク、ハチミツ飲料、豆乳、ビタミン補給飲料、ミネラル補給飲料、栄養ドリンク、滋養ドリンク、乳酸菌飲料、乳飲料などのソフト飲料;果汁入り炭酸飲料、乳類入り炭酸飲料、エキス入り飲料等の炭酸飲料;緑茶、紅茶、ウーロン茶、ハーブティー、ミルクティー、コーヒー飲料等の嗜好飲料、アルコール飲料;又はノンアルコール飲料のいずれであってよもよい。
【0029】
ノンアルコール飲料は、実質的にアルコールを含まないアルコールテイストの飲料である。ノンアルコール飲料には、ノンアルコールビール(ビールテイスト飲料)、ノンアルコールワイン、ノンアルコールカクテル、ノンアルコール酎ハイ(酎ハイテイスト飲料)、ノンアルコール日本酒及びノンアルコール焼酎(焼酎テイスト飲料)等が含まれる。ノンアルコール飲料のアルコール濃度は、酒税法上は温度15度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量が1%未満であると定義される。
【0030】
アルコール飲料は、ビール、酎ハイ、カクテル、発泡酒等が挙げられる。ベースとなるアルコールは、飲料として許可されたアルコールであってよく、べースアルコールとしては、醸造酒又は蒸留酒(好ましい)であってよい。蒸留酒としては、好ましくは、焼酎、ウォッカ、ジン、ラム等であってよい。アルコール飲料は、そのアルコール含有量は特に限定されるものではないが、柑橘類果実様飲料の特性、酒税法等を考慮して適宜調整できる。アルコール含有量は30体積%以下、より好ましくは9体積%以下が好ましく、より好ましくは、3体積%以上9体積%以下、さらに好ましくは7体積%以上9体積%以下である。
【0031】
〔柑橘類果実様飲料の製造方法〕
柑橘類果実様飲料の製造方法は、シトラールと、ノナナールとを混合してなり、
前記混合が、前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、
前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、下記数式1及び数式2:
3≦X≦10 (数式1)
0.23≦Y≦0.43 (数式2)
で表される関係を満たすように行われるものである。
【0032】
より具体的な、柑橘類果実様飲料の製造態様は概説すると以下の通りである。シトラール及びノナナールと、任意成分と、飲用水(炭酸水)、必要に応じてベースアルコールとを所定の量で準備し、これらを混合する。次に、混合液を冷却し、必要に応じてカーボネーションを行う。その後、容器に充填・密封することにより、所望の柑橘類果実様香味の飲料を得ることができる。容器に充填する前に膜ろ過フィルターを用いてろ過してもよい。また、濃厚な状態で中間液を作成した後に、炭酸水を添加して飲料を調製してもよい。
【0033】
〔容器詰め飲料〕
別の好ましい態様によれば、柑橘類果実様飲料を容器に詰めた容器詰飲料を提案することができる。容器詰飲料とすることにより、柑橘類果実様香味感、とりわけ、柑橘類果実をもぎたて搾り立てした際の果汁感及び新鮮感を付与し、促進させると伴に、柑橘類果実様飲料の提供利便性、流通利便性、保存性、品質劣化防止を図ることが可能となる。
容器は、内容物が漏洩しない材料であれば、ビニール、プラスチック、ガラス、金属、紙、木又は皮等で、様々な形状で形成された容器に詰めることができる。より好ましい態様によれば、容器の内外に、光、熱、酸素、紫外線等を遮断するための素材(たとえば、金属箔)を備えたものであってよい。
【実施例】
【0034】
以下の実施例により、本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は下記実施例に限定して解釈されるものではない。また、以下の実施例は、本発明の実施態様の一例を示すものであるが、これら実施例により当業者は本発明の全ての範囲について容易に実施することができること当然に理解するものである。
【0035】
〔分析〕
実施例、比較例の飲料中に含まれる各成分は、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)を用いて定量を行った。GC/MS分析の手順は以下の通りであった。
【0036】
(シトラール分析方法)
〈分析用試料調製〉
試料を5.0g秤量し、内部標準としてリナロール−d5を200μl添加した上で、45mLの水で希釈した。次にアセトニトリル浸漬および加熱にてコンディショニングを行ったTwister(PDMS,0.5mm×20mm)を希釈した試料に投入し、40℃2時間の撹拌吸着反応を行ったものを分析用試料として調製した。なお、試料調製は2点並行して行った。
【0037】
〈定量方法〉
分析用試料中のシトラールの量は、内部標準(リナロール−d5)とのピーク面積比から計算した。また、同一試料について2点並行で行った分析値の平均値を試料中の成分量であるものとして定量を行った。
【0038】
〈GC条件〉
装置:測定には昇温気化型注入口(CIS4,Gerstel社製)、加熱脱着ユニット(TDU, Gerstel社製)およびLTMカラム(1st:DB−WAX,20m×0.18mm;0.3μm、2nd:DB−5,10m×0.18mm;0.4μm,Agilent Technologies社製)を搭載した7890B GC System(Agilent Technologies社製)、5977A MSD(Agilent Technologies社製)を使用した。
TDU:20℃(1min)−(720℃/min)−250℃(3min)
CIS:−50℃(1.5min)−(12℃/min)−240℃(60min)
スプリット比:30:1
注入口圧:508.28kPa
ベント圧:314.11kPa
1stカラム温度:40℃(3min)−(5℃/min)−180℃(0min)
2ndカラム温度:40℃(31min)−(5℃/min)−200℃(0min)
MSD:Scan mode,m/z 29−230, 20Hz, EI
【0039】
(ノナナール分析方法)
「ノナナール」は、非特許文献(Vesely, P. et al.; Analysis of aldehydes in beer using solid−phase microextraction with on−fiber derivatization and gass chromatography/mass spectrometry. J. Agric. Food Chem. 2003, 51, 6941−6944)に記載された方法に基づいて分析した。
【0040】
即ち、内部標準物質としてペンタナールを使用し、試料を固相マイクロ抽出(SPMEファイバー)GC/MS法により、測定した。具体的には、ニードルに結合された固相を有する市販のSPMEファイバー(SPELCO社製、PDMS/DVB,65μm×10mm)を用意し、これを誘導体化試薬であるPFBOA(o−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)−ヒドロキシルアミン)の溶液10mlを採取した20ml容バイアルのセプタムに貫通させることにより、ヘッドスペースにファイバーを露出させ、例えば50℃、10分間で60ppmのPFBOAをSPMEファイバーに固定化した。
【0041】
次に、PFBOAを固定化したSPMEファイバーを、試料溶液0.2g及び水(純度が高いヘキサン洗浄水等が好ましい)9.8gを採取した20ml容バイアルのセプタムに貫通させることにより、ヘッドスペースにSPMEファイバーを露出させて、例えば50℃、60分程度反応させ、固定化されているPFBOAと、ノナナールとの間でオキシム化反応を進行させ、誘導体を形成させた。このようにして、目的成分であるノナナールの誘導化物の抽出を行った。
【0042】
得られた誘導体化物が固定されたSPMEファイバーをGC/MSに注入し、ノナナールを測定した。GC条件は、DB−5ms(30m,0.25mmID,0.50μmF.T) (J&W社製)を用いて、スプリットレス法で注入し、40℃で2分保持した後、10℃/分で140℃まで昇温し、7℃/minで250℃まで昇温、3分保持した後、12℃/minで300℃まで昇温し、300℃にて5分間保持した。分析用試料中のノナナールの量は、内部標準ペンタナールとの面積比から計算した。ここでは、ノナナールのターゲットイオンm/z239を用いて、ペンタナールのターゲットイオン m/z239を用いたピークとの面積比から計算した。
【0043】
〔飲料調製〕
下記処方に従って、実施例と比較例による柑橘類果実様アルコール飲料を調製した。
【0044】
(参考例0:対照)
下記組成表にある通り、レモン風味の炭酸アルコール飲料を調製し、参考例0(対照例)とした。飲料のpHは、3.4であった。ガス圧は2.4〜2.7volに調製した。pHは東亜ディーケーケー社製のpHメーター HM−30Rを用いて測定した。
【0045】
〈組成表〉
95.3%アルコール 96.5ml/L(全体で9.20%)
レモン香料 0.05g/L
(シトラール0.3mg/L;ノナナール0.13mg/L)
クエン酸 4g/L
クエン酸ナトリウム 1.7g/L
アセスルファムK 0.1g/L
スクラロース 0.012g/L
【0046】
(実施例及び比較例)
実施例及び比較例は、シトラールと、ノナナールとの添加量を、下記〔表1〕及び〔表2〕の組成表に従って処方した以外は、参考例0と同様にして、レモン風味のアルコール飲料を調製した。
【0047】
〔評価試験1:含有量対比〕
実施例と比較例における、シトラール含有量と、ノナナール含有量を下記表1に記載した。
【0048】
【表1】
【0049】
〔評価試験2:官能評価試験〕
食品官能評価能力のある男女合わせて13名のパネルにより、実施例及び比較例のアルコール飲料を以下の基準で評価し、その平均値を得て、その結果を、下記表2に記載した。
【0050】
(評価基準1:レモン果汁感)
レモン果汁感は、レモンを搾った際のレモン香味として、以下の評価基準で評価して平均値を下記〔表2〕に記載した。
評価点1:レモン果汁感が極めて弱かった。
評価点2:レモン果汁感が弱かった。
評価点3:参考例0のレモン果汁感と同様であった。
評価点4:本来のレモン果汁感が強かった。
評価点5:本来のレモン果汁感が極めて強かった。
【0051】
(評価基準2:レモン新鮮感(フレッシュ感))
レモン新鮮感は、レモンをもぎたて搾り立ての爽やかなレモン香味として以下の評価基準で評価して平均値を下記〔表2〕に記載した。
評価点1:爽やかなレモン香味感が極めて弱かった。
評価点2:爽やかなレモン香味感が弱かった。
評価点3:参考例0の爽やかなレモン香味感と同様であった。
評価点4:本来の爽やかなレモン香味感が強かった。
評価点5:本来の爽やかなレモン香味感が極めて強かった。
【0052】
【表2】
【0053】
〔総合評価〕
実施例1は、参考例0と比較して、果汁感が感じられた。
実施例2は、参考例0と比較して、果汁感、レモンキャンディな感じ、ボディ感が感じられた。
実施例3は、参考例0と比較して、レモンの皮の感じ、ボディ感、果汁感が感じられた。
実施例4は、参考例0と比較して、果汁感、新鮮感、レモンスカッシュ的な感じが感じられた。
実施例5は、参考例0と比較して、果汁感、新鮮感が感じられた。
実施例6は、参考例0と比較して、トップのレモン感、レモンの皮の感じ、新鮮感、グリーン感が感じられた。
【0054】
比較例1は、参考例0と比較して、溶媒臭がし、苦みがあり、カメムシ的なにおいが感じられた。
比較例2は、参考例0と比較して、苦みが認められた。
比較例3は、参考例0と比較して、ファッティ、オイリーな香りが強く認められた。
比較例4は、参考例0と比較して、グリーンでオイリーな感じが強く感じられた。
比較例5は、参考例0と比較して、エタノール臭や苦味が感じられた。
比較例6は、参考例0と比較して、レモン香気が弱く感じられた。
比較例7は、参考例0と比較して、人工的な香味がし、加熱臭やビタミン臭が感じられた。
【0055】
〔結果〕
シトラールと、ノナナールと、上記数式1及び数式2で表される関係を満たす含有量で含有した柑橘類果実様飲料によれば、柑橘類果実様香味感、とりわけ、柑橘類果実をもぎたて搾り立てした際の果汁感及び爽やかな新鮮感を、付与し、促進させることが理解された。
【要約】
【課題】柑橘類果実様香味を促進させた柑橘類果実様飲料を提供する。
【解決手段】柑橘類果実様飲料であって、シトラールと、ノナナールとを含んでなり、前記シトラールの含有量(mg/L)を「X」とし、前記ノナナールの含有量(mg/L)を「Y」とした場合、3≦X≦10であり、0.23≦Y≦0.43である関係を満たすものである、柑橘類果実様飲料により達成される。
【選択図】なし