特許第6152466号(P6152466)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6152466荷揚用ゴンドラ及びこれを使用する荷揚方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6152466
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】荷揚用ゴンドラ及びこれを使用する荷揚方法
(51)【国際特許分類】
   B66C 1/22 20060101AFI20170612BHJP
【FI】
   B66C1/22 A
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-229987(P2016-229987)
(22)【出願日】2016年11月28日
【審査請求日】2016年12月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500458387
【氏名又は名称】高揚工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120019
【弁理士】
【氏名又は名称】八木 敏安
(72)【発明者】
【氏名】小南 高治
【審査官】 今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭50−035847(JP,A)
【文献】 実開昭55−092682(JP,U)
【文献】 特開平06−171861(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 1/00 − 3/20
B66F 9/00 − 11/04
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物載置部となる底面及び少なくとも二方の壁からなり、吊り下げ用部材を備えた荷揚げ用ゴンドラであって、
ゴンドラ上の荷物載置面の中央部にコンベアを、両端部にガイドローラのレールを備え、
当該レール上には、転動体を有し、転動体は固定ベルトが固定可能なものであり、固定ベルトは物品の固定が可能なものであることを特徴とする荷揚げ用ゴンドラ。
【請求項2】
請求項1の荷揚げ用ゴンドラ上に荷物を載置し、転動体及び固定ベルトによって荷物にベルトをかけて、荷物を荷揚げ用ゴンドラに固定し、
これを吊り下げ用部材を利用して揚重機によって吊り下げ、所定位置にまで荷揚げ用ゴンドラを揚げ、
搬入先の開口部に荷揚げ用ゴンドラを固定し、コンベアを稼働することで、コンベア上の荷物とともにガイドローラ上の転動体も移動し、荷物を荷揚げ用ゴンドラコンベアから屋内に移動し、
所定の位置まで移動させた後に転動体に固定したベルトを外し、更にコンベアを稼働することで、荷物を屋内に移動することを特徴とする荷揚げ方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷揚用ゴンドラ及びこれを使用する荷揚方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビルの上層階にサーバー等の大型の電子機器のような大型物品を搬入する場合、これを直接揚重機で吊り下げて、ビルに設けられた搬入口から搬入する。このような搬入方法において屋内に荷物を移送する方法としては、図8に示したように、足場を組みこの足場の上に荷物を下ろし、その後屋内に搬入する方法、図9に示したように、手動チェーンブロックで人力を用いて物品を傾けて屋内に搬入する方法等が知られている。
【0003】
しかし、足場を組むのはコスト・時間がかかるため非常に効率の悪い方法となる。また、手動チェーンブロックで人力を用いて物品を傾ける方法は、搬入開口に玉はずし者が近寄らなければならないため、墜落や基材落下の危険があり、これを避けるための慎重な操作が必要とされる。
【0004】
空港で使用される荷物運搬車は、荷物を荷台に載置して上下させ、コンベアを利用して荷物を出し入れしている。しかし、これは揚重機を利用して吊り下げる目的のゴンドラにおいて、コンベアを使用するものではない。特許文献1には、コンベアを利用して資材の搬入を行うリフト装置が記載されている。しかし、当該発明はリフト中の荷物の搬入・搬出に関してコンベアを使用するものであり、揚重機吊り下げによる荷物搬入に使用するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−252056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記に鑑み、大型の電子機器のような大型物品を揚重機を用いてビルに搬入する際に安全・簡便かつ確実に作業を行うことができる荷揚用ゴンドラ及びこれを使用した荷揚方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、荷物載置部となる底面及び少なくとも2の面に設けられた壁からなり、吊り下げ用部材を備えた荷揚げ用ゴンドラであって、
ゴンドラ上の荷物載置面の中央部にコンベアを、両端部にガイドローラのレールを備え、
当該レール上には、転動体を有し、転動体は固定ベルトが固定可能なものであることを特徴とする荷揚げ用ゴンドラである。
【0008】
本発明は、上述した荷揚げ用ゴンドラ上に荷物を載置し、転動体及び固定ベルトによって荷物にベルトをかけて、荷物を荷揚げ用ゴンドラに固定し、
これを吊り下げ用部材を利用して揚重機によって吊り下げ、所定位置にまで荷揚げ用ゴンドラを揚げ、
搬入先の開口部に荷揚げ用ゴンドラを固定し、コンベアを稼働することで、コンベア上の荷物とともにガイドローラ上の転動体も移動し、荷物を荷揚げ用ゴンドラコンベアから屋内に移動し、
所定の位置まで移動させた後に転動体に固定したベルトを外し、更にコンベアを稼働することで、荷物を屋内に移動することを特徴とする荷揚げ方法でもある。
【発明の効果】
【0009】
本発明の荷揚用ゴンドラを使用すると、作業者の安全を確保しつつ簡便かつ確実に荷物をビルに搬入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の荷揚げ用ゴンドラの一例を示す図である。
図2】本発明の荷揚げ用ゴンドラの一例を示す図である。
図3】本発明の荷揚げ用ゴンドラを用いた荷揚げ方法の工程の例を示す図である。
図4】本発明の荷揚げ用ゴンドラを用いた荷揚げ方法の工程の例を示す図である。
図5】本発明の荷揚げ用ゴンドラを用いた荷揚げ方法の工程の例を示す図である。
図6】本発明の荷揚げ用ゴンドラを用いた荷揚げ方法の工程の例を示す図である。
図7】本発明の荷揚げ用ゴンドラに使用するコンベアのガイドの一例を示す図である。
図8】従来の荷揚げ方法の一例を示す図である。
図9】従来の荷揚げ方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、荷揚げ用ゴンドラ及びこれを利用した荷揚げ方法に関するものである。すなわち、本発明の荷揚げ用ゴンドラは、上述したような構成によって、荷揚げ時に荷物を転倒しくい安定した状態でゴンドラ中に固定することができ、屋内搬入時においては、作業者の危険を伴うことなく簡便に屋内に搬入することができるものである。
【0012】
本発明の荷揚げ用ゴンドラの一例を図1に示した。以下、この図1の記載に従って本発明を説明する。
本発明の荷物載置部となる底面1及び少なくとも二方の壁2からなる。図1に示したものは、三方に壁を有するものである。この底面上に荷物3を載置するものである。
【0013】
このような荷揚げ用ゴンドラは、吊り下げ用の部材4を有する。当該吊り上げ用部材によって、揚重機を用いて吊り下げ、上下方向に簡単に移動させることができるものである。図1に例示したような荷揚げ用ゴンドラにおいては、吊り下げ用部材4として天秤棒を設けている。吊り下げ用部材としては、取り外し可能なものとして、使用時にのみ取り付けるものであってもよい。
【0014】
本発明の荷揚げ用ゴンドラは、少なくとも二方に壁を有することで、操作の誤りなどによってゴンドラがバランスを崩した場合でも物品を安定に保持することができる。このような壁は、パイプや網からなるフェンスを使用するものであってもよいし、板状の壁であってもよい。少なくとも二方に壁を有するものであるから、三方、四方に壁を有するものであってもよいし、当該壁を使用状態に応じて取り外したり開放したりできるものであってもよい。
【0015】
特に、簡便に荷物3を搬入・搬出しようとすれば、四方すべてが壁で囲まれていれば、壁以上の高さに揚げることが必要であるから、二方のみを壁とするか、搬入口・搬出口となる部位については、取り外したり解放したりできるような壁とすることが望ましい。また、屋根はあってもなくても、どちらでもよい。
【0016】
本発明の荷揚げ用ゴンドラは、ゴンドラ上の荷物載置面にコンベア7を備えるものである。コンベアは、コンベアの回転によってその上に載置した物品を自動的に移送する機能を有するものであり、ベルトコンベア、ローラーコンベア等を使用することができる。特に、ベルトコンベアが簡便で安価であるため、好適に使用することができる。当該コンベアは電動式のものとして、スイッチを入れることで自動的に稼働し、荷物を移送させるものである。
【0017】
本発明の荷揚げ用ゴンドラは、図1に示したもののように、2本以上のベルトコンベア7を設けたものであってもよいし、1本のベルトコンベアを備えたものであってもよい。ベルトコンベアは過剰に幅が広くなると、均一な駆動が困難となり、ベルトのずれを生じやすくなることから、2本のベルトコンベアを備えるものとすることが好ましい。
【0018】
これらの2本のベルトコンベアは、一つのモーターの両方にガイドを設ける形として、1つのモーターで2つのベルトコンベア両方を同時に動かすことが好ましい。これによって、効率よく物品を移動させることができる。
【0019】
更に、ベルトコンベア7には、図7に示したようなガイド8を設けることが好ましい。すなわち、ベルトコンベア7はその作動時に蛇行しやすく、蛇行を生じると荷物を好適に移送することができなくなってしまう。このため、ガイド8は、ベルトコンベアの裏面(すなわち、荷物を載置する側の反対側)に設けることが好ましい。このようなガイドとしては、凹部を有するよう加工された金属又は樹脂製の物品を使用することができ、当該凸部中をコンベアが通過するようにしたものを挙げることができる。このようなものとすることで、ベルトコンベアの蛇行を避けることができ、安定して移送を行うことができる。
【0020】
本発明の荷揚げ用ゴンドラは、ゴンドラ上の荷物載置面の両端部にガイドローラのレール9を備えるものである。本発明の荷揚げ用ゴンドラを使用する場合、荷物が動いたり転倒したりすることがないように、ゴンドラ上に固定することが必要である。本発明においては、荷物にベルトをかけることによってゴンドラ上に固定するものであり、このような固定においてガイドローラを使用するものである。
【0021】
上記ガイドローラは、レール9上にローラーやベアリングによってレール上を移動する転動体を設けたものである。このような転動体は滑らかな動きをし、かつ、ベルトをかけて物品を固定した場合には、転動体も動かないものとすることができ、これによって安定して物品をゴンドラ上に固定することができるものである。そして、物品を移動させる際には、ゴンドラとともに安定して移動するものである。このようなものは、上述した目的を達成できる限りにおいて特に限定されるものではないが、具体例として例えば、特開2007−232048号に記載されたもの、THK株式会社よりLMガイドとの商品名で販売されているもの等を挙げることができる。
【0022】
上記転動体は、固定ベルト10が固定可能なものである。すなわち、転動体9に荷物を固定するための固定ベルトが直接連結されたもの、または、結合部材や磁石等によって、固定ベルトを固定するもの、等のように、固定ベルトによって荷物をゴンドラ上に固定するに際して、その端部を固定することができるようなものであることが必要である。
【0023】
ここで使用する固定ベルト10は物品を固定できるものであれば特に限定されず、ロープ状、テープ状等の任意の形状のものを使用することができる。
【0024】
このようなガイドローラを使用することで、ベルトをかけた状態のままコンベア7上の物品を移動させることができる。そして、荷物3がコンベアをある程度移動し、安全な位置まで到達した時点でベルトを外すと、ゴンドラへの固定状態が極めて簡便に解除されるため、作業者に大きな負担をかけることなく、そのまま屋内へと移送することができる。
これによって物品がある程度屋内に入るまでの不安定な状態の間、ベルトによって固定された状態を維持することができる上に、固定状態の解除も容易である。これによって、安定した移送を行うことができる点で好ましいものである。
【0025】
このようなベルトの固定は任意の方法で行うことができる。例えば、ベルトの端部をマグネットとして、これをガイドローラの磁石をつけることができるような金属素材からなる固定部材と磁力によって接着する方法、両側のガイドローラの転動体にベルトを固定した状態のものとして、この2本のベルトを任意の公知の部材(例えば、嵌合型の締め付け具、ボタン、面ファスナー等)を使用して相互に固定する方法等を挙げることができる。また、単純に転動体にロープを引っかけたり、結び付けたりすることで固定するものであっても何ら問題ない。
【0026】
図2に示した荷揚げ用ゴンドラは、ゴンドラから突出する形で補助コンベア11を備える態様である。図2の態様においては、ゴンドラ内に設置したコンベアと別にゴンドラの底面1から突出するように設けられた補助コンベア11が設置されている。当該補助コンベア11は、コンベア7と連動して動くものであってもよいし、全く独立したものであってもよい。また、それ自体は電動で動かないが回転することで荷物にわずかな力をかけることで容易に移動させることができるようなロールコンベアであってもよい。当該補助コンベアは、着脱可能なものであってもよいし、必要に応じて折り畳みができるものであってもよい。
【0027】
このような荷揚げ用ゴンドラは、上述した構成を有する物である限りにおいて、その素材や形状を特に限定されるものではなく、公知の任意の素材からなるものを使用することができる。なかでも、アルミニウム、ジュラルミン等のアルミニウム合金からなるものを使用すると軽量化を図ることができる点で好ましいものである。その他、鉄等からなるものも好適に使用することができる。
【0028】
本発明の荷揚げ用ゴンドラを使用した荷揚げは、以下に記載した方法によって行うことができる。なお、このような荷揚げ方法も本発明の一つである。
【0029】
まず、上述した荷揚げ用ゴンドラ20上に荷物を載置し、ガイドローラ上の固定ベルト用フックによって荷物にベルトをかけて、荷物を荷揚げ用ゴンドラに固定する(図3)。すなわち、荷揚げする前に、地上で荷物を荷揚げ用ゴンドラに固定する。この場合、ゴンドラのコンベア上に荷物を載置し、ベルトによって固定する。その際に、ガイドローラ上の固定ベルト用フックにベルトをかけ、このベルトを両側のガイドローラの転動体によって固定することで、荷揚げ用ゴンドラ上に固定する。
【0030】
本発明の荷揚げ用ゴンドラを使用した荷揚げにおいては、荷物搬入口付近に、荷揚げ用ゴンドラ20が固定された際に、そのまま荷物が屋内に移動できる位置に屋内搬送用コンベア21を設置しておいてもよい。すなわち、荷揚げ用ゴンドラ20を所望の位置に載置し、荷物を搬出したあと、屋内で荷物を移送するための屋内搬送用コンベア21を設置してもよい。このような設置を行っておくことで、荷揚げを行った後、屋内での荷物の搬送が容易となる点で好ましい。
【0031】
その後、荷揚げ用ゴンドラ20を揚重機22によって荷揚げする。上述したように本発明の荷揚げ用ゴンドラ20は、吊り下げ用部材を備えたものであるから、揚重機の吊り下げ装置を吊り下げ用部材にかけて、これによって吊り上げることで荷揚げすることができる。このように荷揚げして、荷物を搬送する所望のフロアまで物品を上昇させる。
【0032】
更に、搬入先の開口部に荷揚げ用ゴンドラ20を固定する(図4)。すなわち、荷揚げを行った後、荷物を移送するには、ゴンドラは、建物の開口部付近に固定された状態であることが好ましい。固定されていなければ、好適に移送することができないばかりでなく、転落事故を生じたりする恐れがあるためである。
【0033】
このような固定の具体的な方法は特に限定されず、ゴンドラとビルの開口部の両方に係止部材を設け、ゴンドラの係止部材をビル開口部の係止部材との間に係止させることで、固定する方法、ベルト等で固定する方法、ゴンドラの固定部の下に足場を設けてその上にゴンドラを載置する方法、等の任意の方法を挙げることができる。
【0034】
このように荷揚げ用ゴンドラ20とビルの開口部とが固定されると、荷揚げ用ゴンドラ20内のコンベアと屋内搬送用コンベアとが略連結された状態となり、作業者は両方のコンベアを動かすだけで、ゴンドラ上から屋内へとそのまま物品を移送し、屋内へと搬入することができる。当該工程においては、作業者が物品を持ち上げたり、位置を動かしたりする必要がない。そして、一旦屋内搬送用コンベア上に載置すれば、これを用いて、屋内の所定位置まで移動させることもできるため、簡便かつ安全に物品を移送させることができる。
【0035】
そして、このように固定した後にゴンドラ上のコンベア(必要な場合は、屋内搬送用コンベアも)を稼働させることで、荷物を移送させる(図5)。その際、ガイドローラ上に設けられた固定ベルト用フックも荷物とともにレールに沿って移動させることができるから、荷物はベルトで固定された状態のまま移送される。このため、移送工程において荷物が転倒・転落するようなトラブルが防止される。更に、転倒・転落によって作業者の身に危険が及ぶこともない。
【0036】
このようにして荷物を屋内に移送し、安全を確保した状態で荷物にかけたベルトを外す。荷物の略半分程度が屋内に入り、屋内搬送用コンベア上に載置された状態になれば、転倒等の危険も大幅に減るため、ここでベルトを外したとしても、危険を生じることはない。そして、ベルトを外した後で、再度コンベアを稼働させて荷物を更に移動させて、ゴンドラの外に完全に排出し、完全に屋内搬送用コンベア上に載置された状態とする(図6)。これ以降は屋内搬送用コンベアを用いて、屋内の所定の位置まで物品を移送させることができる。
【0037】
このような一連の工程によって、簡単に荷揚げを行い、ビル内の2階以上の所定階の所定の位置まで簡便・簡単に移送することができる。
【0038】
なお、図3〜6においては屋内搬送用コンベア21を使用する場合の荷揚げ方法を示したが、屋内搬送用コンベア21を使用しない場合には、荷揚げ用ゴンドラ内のコンベアによって屋内へと移送させた後、通常の一般的な方法で所定位置にまで移送させればよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の荷揚げ用ゴンドラ及び荷揚げ方法は、ビルの2階以上のフロアへの重い物品の荷揚げに使用することができる。例えば、サーバー等のような精密機械のビルへの搬送においても好適に使用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 荷物載置部となる底面
2 壁
3 荷物
4 吊り下げ用部材
7 コンベア
9 ガイドローラのレール
10 固定ベルト
11 補助コンベア
20 荷揚げ用ゴンドラ
21 屋内搬送用コンベア
22 揚重機
【要約】
【課題】大型の電子機器のような大型物品を揚重機を用いてビルに搬入する際に安全・簡便かつ確実に作業を行うことができる荷揚用ゴンドラ及びこれを使用した荷揚方法を提供する。
【解決手段】荷物載置部となる底面及び少なくとも2の面に設けられた壁からなり、吊り下げ用部材を備えた荷揚げ用ゴンドラであって、ゴンドラ上の荷物載置面の中央部にコンベアを、両端部にガイドローラのレールを備え、当該レール上には、転動体を有し、転動体は固定ベルトが固定可能なものである荷揚げ用ゴンドラ。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9