特許第6152486号(P6152486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6152486
(24)【登録日】2017年6月2日
(45)【発行日】2017年6月21日
(54)【発明の名称】フレキシブル・パッケージ構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20170612BHJP
   H01L 25/065 20060101ALI20170612BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20170612BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20170612BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20170612BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20170612BHJP
【FI】
   H01L23/12 501F
   H01L25/08 C
   H01L25/08 H
   H01L23/28 F
   H05K3/46 Q
   H05K3/46 U
【請求項の数】55
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-550460(P2016-550460)
(86)(22)【出願日】2014年9月26日
(65)【公表番号】特表2016-539512(P2016-539512A)
(43)【公表日】2016年12月15日
(86)【国際出願番号】US2014057648
(87)【国際公開番号】WO2016048347
(87)【国際公開日】20160331
【審査請求日】2015年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】チア,ボク エン
(72)【発明者】
【氏名】コン,ジャクソン チュン ペン
(72)【発明者】
【氏名】ペリアマン,シャンガル
(72)【発明者】
【氏名】スキナー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】チュウ,イェン シアン
(72)【発明者】
【氏名】マー,キング タト
(72)【発明者】
【氏名】アブド ラザク,リザ エッフェンディ
(72)【発明者】
【氏名】ウーイ,クーイ チー
【審査官】 秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−029958(JP,A)
【文献】 特開2013−136821(JP,A)
【文献】 特開2012−114334(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0170231(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 23/28
H01L 25/065
H01L 25/07
H01L 25/18
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、当該方法は:
複数のシリコンダイをフレキシブル基板に埋め込むステップと;
前記埋め込まれたダイの上に可撓性インターポーザ層を形成するステップと;
前記可撓性インターポーザ層とは反対側の基板の上に薄膜熱分配層を形成するステップと;
前記ダイ及び前記インターポーザ層を含む基板を成形するステップと;
前記成形された基板を硬化するステップと;を含む、
方法。
【請求項2】
前記複数のシリコンダイのうちの1つの上に別のダイを積層するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のシリコンダイのうちの1つにシリコン貫通ビアを形成するとともに、該ビアを積層されたダイに電気的に接続するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記可撓性インターポーザ層は、前記フレキシブル基板への電気経路を提供するための埋め込まれた金属再配線層を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記可撓性インターポーザ層は、金属層を担持するエラストマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記可撓性インターポーザ層を形成するステップは、金属層及び誘電体層を複数回交互配置して形成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記薄膜熱分配層は、銅系複合材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のシリコンダイを前記可撓性インターポーザ層に接合するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
接合するステップは、表面活性化接合又は熱圧着するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記成形するステップは、巻取り鋳造、曲げ又は折畳みするステップを含む、請求項1
に記載の方法。
【請求項11】
パッケージであって、当該パッケージは:
フレキシブル基板に埋め込まれた複数のシリコンダイと;
該埋め込まれたダイの上の可撓性インターポーザ層と;
該可撓性インターポーザ層とは反対側の基板の上の薄膜熱分配層と;を備えており、
前記ダイ及び前記インターポーザ層を含む前記フレキシブル基板を湾曲した形状に成形して硬化させ、それによって前記フレキシブル基板をその形状に保持する、
パッケージ。
【請求項12】
前記複数のシリコンダイのうちの少なくとも1つのダイは、別のダイの上に積層される、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項13】
積層されたダイを別のダイに接続するシリコン貫通ビアをさらに有する、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記可撓性インターポーザ層は、前記フレキシブル基板への電気経路を提供するための埋め込まれた金属再配線層を含む、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項15】
前記可撓性インターポーザ層は、金属層を担持するエラストマーを含む、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項16】
前記可撓性インターポーザ層は、金属層及び誘電体層を複数回交互に配置することを含む、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項17】
前記薄膜熱分配層は、銅系複合材料を含む、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項18】
前記複数のシリコンダイは、前記可撓性インターポーザ層に電気的に結合され且つ接合される、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項19】
接合は、表面活性化接合又は熱圧着によるものである、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項20】
第2のフレキシブル基板に埋め込まれた複数の第2のシリコンダイをさらに含み、前記第2のフレキシブル基板は、第1のフレキシブル基板とは反対側の前記可撓性インターポーザ層と電気的に接触する、請求項11に記載のパッケージ。
【請求項21】
前記可撓性インターポーザ層とは反対側の第2の基板の上の薄膜熱分配層をさらに含む、請求項11のパッケージ。
【請求項22】
電子計算システムであって、当該電子計算システムは:
電源と;
表示装置と;
フレキシブル基板に埋め込まれた複数のシリコンダイ、該埋め込まれたダイの上の可撓性インターポーザ層、及び該可撓性インターポーザ層とは反対側の基板の上の薄膜熱分配層を有する半導体計算装置パッケージと;を備えており、
前記ダイ及び前記インターポーザ層を含む前記フレキシブル基板を湾曲した形状に成形して硬化させ、それによって、フレキシブル基板をその形状に保持する、
電子計算システム。
【請求項23】
方法であって、当該方法は:
複数のダイを基板に取り付けるステップと;
該取り付けられたダイの側部をオーバーモールドするステップと;
前記オーバーモールドされたダイに可撓性インターポーザ層を形成するステップと;
モールド材料の上に金属パッド及び配線を形成するステップと;
前記複数のダイのうちの少なくとも1つのダイを前記形成された金属パッド及び配線に接続するステップと;
前記ダイ及び前記インターポーザ層を含む基板を成形するステップと;
を含む、
方法。
【請求項24】
前記金属パッド及び配線を形成するステップは、フォトリソグラフィを用いるステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記金属パッド及び配線を形成するステップは、パターニングされたパッシベーション層の上に金属を適用するとともに該金属層をバックグラインドするステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記接続するステップは、それぞれのダイ上のパッドと前記モールド材料上に形成された金属パッドとの間のワイヤボンドを用いて接続するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記接続するステップは、それぞれの少なくとも1つダイにおけるシリコン貫通ビアを、形成された金属パッドに接続するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記モールド材料の上に形成された金属パッドの上に追加のダイを取り付けるステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
パッケージであって、当該パッケージは:
フレキシブル基板上の第1のダイと;
該第1のダイを埋め込む第1のモールド材料層と;
前記埋め込まれた第1のダイ上の可撓性インターポーザ層と;
該第1のモールド材料層の上の配線層と;
該配線層の上であって前記配線層に電気的に結合された第2のダイと;
該第2のダイを埋め込む第2のモールド材料層と;を備えており
第1のダイ、第2のダイ、及び前記インターポーザ層を含む前記フレキシブル基板を湾曲した形状に硬化させ、それによって前記フレキシブル基板をその形状に保持する、
パッケージ。
【請求項30】
前記第1のダイは、前記配線層に電気的に結合される、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項31】
前記第1のダイは、前記第1のダイの上面から前記第1のダイ内の回路に延びるような、前記第1のダイのシリコン貫通ビアを介して前記配線層に電気的に結合される、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項32】
前記第2のダイは、前記第2のダイの底部に形成された配線パッドを介して前記配線層に電気的に結合される、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項33】
前記フレキシブル基板は、熱伝導性を有しており、第1のダイに熱的に結合される、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項34】
前記配線層を前記フレキシブル基板に結合するモールド貫通ビアを含む、請求項33に記載のパッケージ。
【請求項35】
フレキシブル基板は、再配線層を含み、第1のダイに電気的に結合される、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項36】
前記再配線層は、ワイヤボンドにより前記第1のダイに結合される、請求項35に記載のパッケージ。
【請求項37】
前記第2のダイは、前記第1のダイの上に存在しておらず、前記第2のダイは、前記第1のダイから横方向にずらされて配置されている、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項38】
前記第2のダイを外部装置に接続するために、前記配線層に結合された前記第1のモールド材料の上に電気的接触領域をさらに含む、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項39】
記配線層は、前記可撓性インターポーザの上に形成される、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項40】
前記配線層の上に第3のダイをさらに含み、前記第2のダイ及び前記第3のダイが、前記配線層によって結合される、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項41】
前記配線層は、前記第2のダイに電気的に接続される金属パッドを含む、請求項29に記載のパッケージ。
【請求項42】
電子計算システムであって、当該システムは:
電源と;
表示装置と;
フレキシブル基板上の第1のダイ、該第1のダイを埋め込む第1のモールド材料層、前記埋め込まれた第1のダイ上の可撓性インターポーザ層、前記第1のモールド材料層の上の配線層、該配線層の上であって前記配線層に電気的に結合された第2のダイ、及び該第2のダイを埋め込む第2のモールド材料層を有する半導体計算装置パッケージと;を備えており
第1のダイ、第2のダイ、及び前記インターポーザ層を含む前記フレキシブル基板を湾曲した形状に硬化させ、それによって前記フレキシブル基板をその形状に保持する、
システム。
【請求項43】
方法であって、当該方法は:
複数のダイを基板に取り付けるステップと;
前記取り付けられたダイ及び基板を熱伝導性モールド材料を用いてオーバーモールドするステップと;
前記オーバーモールドされたダイに可撓性インターポーザ層を形成するステップと;
前記モールド材料の上にヒートスプレッダとして熱伝導層を配置するステップと;
前記ダイ及び前記インターポーザ層を含む基板を成形するステップと;
を含む、
方法。
【請求項44】
前記モールド材料は、前記ダイから前記ヒートスプレッダに熱を伝導する熱伝導性材料で充填される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記ヒートスプレッダは、銅又はアルミニウムの熱伝導性材料から形成される、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記ヒートスプレッダを前記基板に接続するように配置する前に、前記モールド材料を貫通する熱伝導性ビアを形成するステップをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
前記基板は、接地面を含んでおり、前記ビアは、前記基板の前記接地面に結合される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
パッケージであって、当該パッケージは:
基板と;
前記基板上であって、前記基板に接続されたダイと;
該ダイ及び前記基板を埋め込む熱伝導性モールド材料と;
前記埋め込まれたダイ上の可撓性インターポーザ層と;
該モールド材料の上のヒートスプレッダと;を備えており
前記ダイ及び前記インターポーザ層を含む基板を湾曲した形状に硬化させ、それによって前記基板をその形状に保持する、
パッケージ。
【請求項49】
前記モールド材料は、熱伝導性材料で充填される、請求項48に記載のパッケージ。
【請求項50】
前記ヒートスプレッダは、銅又はアルミニウムの熱伝導性材料から形成される、請求項48に記載のパッケージ。
【請求項51】
前記ヒートスプレッダを前記基板に接続するために前記モールド材料を貫通する熱伝導性ビアをさらに含む、請求項48に記載のパッケージ。
【請求項52】
前記基板は、接地面を含み、前記ヒートスプレッダは、前記基板の前記接地面に結合される、請求項51に記載のパッケージ。
【請求項53】
前記ヒートスプレッダに熱的に結合された複数の放熱フィンをさらに含む、請求項48に記載のパッケージ。
【請求項54】
前記モールド材料は、前記パッケージを曲げることを可能にするような複数の切り溝を含む、請求項48に記載のパッケージ。
【請求項55】
電子計算システムであって、当該システムは:
電源と;
表示装置と;
基板、該基板上であって前記基板に接続されたダイ、該ダイ及び前記基板を埋め込む熱伝導性モールド材料、前記埋め込まれたダイ上の可撓性インターポーザ層、前記モールド材料の上のヒートスプレッダ、及び第2のダイを有する半導体計算装置デバイスパッケージと;を備えており
前記ダイ、第2のダイ、及び前記インターポーザ層を含む前記基板を湾曲させた形状に硬化させ、それによって前記基板をその形状に保持する、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップパッケージの分野、具体的には、湾曲した形状のパッケージについて可撓性を有するパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体及びマイクロメカニカルのダイ又はチップは、外部環境に対して保護するためによくパッケージ化されている。パッケージは、物理的な保護、安定性、外部接続、及びいくつかの場合には、パッケージ内部のダイへの冷却を提供する。典型的には、チップ又はダイは、基板に取り付けられ、次に、基板に取り付けられたカバーが、ダイの上に配置される。あるいはまた、ダイは、カバーに取り付けられ、次に、パッケージ基板が、ダイ上に形成される。
【0003】
より多くの機能を各ダイに追加し、且つ複数のダイを単一のパッケージに取り付ける傾向がある。これによって、パッケージがより大きくなり、パッケージの特殊性を増大させる。携帯電話等の非常に大容積の製品が、高度に特殊化した目的で構築されたコンポーネントから利益を得ることができる一方、低容積の製品は、利益を得ることができない。より小さな容積及びより特殊化した製品について、既存の複数の小さなダイから選択するのは、安価な場合がある。これによって、製品に提供される機能性により柔軟性を付与することが可能になり、より小さなパッケージダイを製品に使用することが可能になる。
【0004】
現在のパッケージ技術は、剛性を有する予備含浸されたガラス繊維やシリコンを用いて、様々なダイを担持するとともに、これらダイを互いに接続する。これは、ダイを保持し且つダイによって使用される配線層について安定したプラットフォームを提供する。しかしながら、剛性基板は、デバイスに取り付けるために、幅広で、平坦な、剛性位置を必要とする。あらゆるモノのインターネット化によって、更なる自動化、接続性の拡張、マイクロエレクトロニクスが、多種多様の異なるモノについて所望されている。これらのマイクロエレクトロニクス用途は、衣類、筆記用アクセサリー、医療機器、及び広範囲の小ポケットサイズの及び着用可能なモノを含み得る。このような多くのモノは、デバイスパッケージについて幅広で、平坦な、剛性位置を提供していない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】実施形態に係るフレキシブル・パッケージの側断面図である。
図1B】実施形態に係る図1Aの部分拡大図である。
図2A】実施形態に係る図1Aのフレキシブル・パッケージを形成する段階の一連の側面図である。
図2B】実施形態に係る図1Aのフレキシブル・パッケージを形成する段階の一連の側面図である。
図2C】実施形態に係る図1Aのフレキシブル・パッケージを形成する段階の一連の側面図である。
図2D】実施形態に係る図1Aのフレキシブル・パッケージを形成する段階の一連の側面図である。
図2E】実施形態に係る図1Aのフレキシブル・パッケージを形成する段階の一連の側面図である。
図2F】実施形態に係る図1Aのフレキシブル・パッケージを形成する段階の一連の側面図である。
図2G】実施形態に係る図1Aのフレキシブル・パッケージを形成する段階の一連の側面図である。
図2H】実施形態に係る図2Gのフレキシブル・パッケージの上面図である。
図2I】実施形態に係る、丸めた後の図2Gのフレキシブル・パッケージの上面図である。
図2J】実施形態に係る、湾曲形成した後の図2Gのフレキシブル・パッケージの部分的に切り取られた上面図である。
図3】実施形態に係る代替のフレキシブル・パッケージの側断面図である。
図4】実施形態に係る図3のフレキシブル・パッケージの上面図である。
図5A】実施形態に係る図4のパッケージに示される配線経路を形成するために、モールド材料上にフォトリソグラフィを行う例示的なプロセスフローの各段階を示す側断面図である。
図5B】実施形態に係る図4のパッケージに示される配線経路を形成するために、モールド材料にフォトリソグラフィを行う例示的なプロセスフローの各段階を示す側断面図である。
図5C】実施形態に係る図4のパッケージに示される配線経路を形成するために、モールド材料にフォトリソグラフィを行う例示的なプロセスフローの各段階を示す側断面図である。
図5D】実施形態に係る図4のパッケージに示される配線経路を形成するために、モールド材料にフォトリソグラフィを行う例示的なプロセスフローの各段階を示す側断面図である。
図5E】実施形態に係る図4のパッケージに示される配線経路を形成するために、モールド材料にフォトリソグラフィを行う例示的なプロセスフローの各段階を示す側断面図である。
図5F】実施形態に係る図4のパッケージに示される配線経路を形成するために、モールド材料にフォトリソグラフィを行う例示的なプロセスフローの各段階を示す側断面図である。
図6】実施形態に係る代替のフレキシブル・パッケージの側断面図である。
図7】実施形態に係る図6のフレキシブル・パッケージの上面図である。
図8A】実施形態に係る図6のフレキシブル・パッケージを形成する各段階の一連の側面図である。
図8B】実施形態に係る図6のフレキシブル・パッケージを形成する各段階の一連の側面図である。
図8C】実施形態に係る図6のフレキシブル・パッケージを形成する各段階の一連の側面図である。
図8D】実施形態に係る図6のフレキシブル・パッケージを形成する各段階の一連の側面図である。
図8E】実施形態に係る図6のフレキシブル・パッケージを形成する各段階の一連の側面図である。
図9】実施形態に係るパッケージに一体型EMI遮蔽に組み込むコンピュータデバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の実施形態は、添付図面の図において、限定としてではなく、例として示される。同様の参照符号は、同様の要素を指す。
ウェアラブル装置用途のための低プロファイルで且つ高集積システムを組み立てる方法について説明する。シリコンデバイスに埋め込まれた状態の複数の層の薄膜フレキシブル基板が、1つ以上の可撓性インターポーザを介して相互接続される。シリコンデバイスは、とりわけ、中央処理装置、メモリ、センサー、及び電源管理コントローラを含み得る。低プロファイルのフレキシブル・パッケージは、パッケージシステムの上部又は下部に1つ以上の薄膜熱分配層を有する。
【0007】
これによって、ダイに埋め込まれた薄膜及び可撓性インターポーザを用いて、高集積化され且つ低プロファイルェのウェアラブル装置が提供される。シリコンデバイスについての熱条件は、薄膜熱分配層を用いて改善される。また、非常に異種のデバイスを集積してもよい。デバイス及び入力/出力機能は、様々なシリコンデバイスを使用し且つ機能IPブロックを再区分することによってセグメント化することができる。システム全体は、様々な位置に曲がるように可撓性を有しており、かなり大きいシリコン占有面積を有するような非常に複雑なシステムオンチップ(SoC)パッケージと比べて短時間で市場に提供することができる。
【0008】
パッケージが通常とは異なる位置に嵌入するように曲げられた場合には、冷却機能の制限によって、SoCプロセッサ等のシステムの消費電力及び性能を制限し得る。積層(stack)ダイパッケージアセンブリのモールド成形領域を、パッケージレベルで一体化したヒートスプレッダ及び追加の接地面の両方として使用して、改善した信号帰還経路及びパッケージアセンブリ全体のノイズ遮蔽を提供することによって、熱をシリコンデバイスからより容易に放散することができる。より高い性能を得るために、追加のヒートシンクを、パッケージレベルで一体化したヒートスプレッダに結合してもよい。
【0009】
図1Aは、種々の様々な形状因子に適応することができるようなシリコンダイ用のパッケージ101の側断面図である。パッケージは、2つの層L1,L2を有しており、複数のダイを複数の層にどの様に組み合わせることができるかを示している。しかしながら、いくつかの実施形態では、1つの層L1のみが必要とされる。パッケージの基部102は、銀や銅めっき等の熱伝導性材料で形成された熱分配層である。可撓性インターポーザ108が、2つの層L1,L2の間に位置付けされる。
【0010】
2つの層は、それぞれ、フレキシブル基板110,112から形成される。シリコンダイは、ポリ樹脂モールド材料等の種々の様々な材料から形成される基板に埋め込まれる。第1の層L1は、可撓性インターポーザ108に取り付けられた第1のダイ104と、インターポーザに結合された積層ダイ106とを有するように示される。ダイは、表面実装、ボールグリッド、熱圧縮接合、表面活性化接合、又は任意の他の取り付け手法を使用して取り付けることができる。積層ダイでは、下側ダイは、下側ダイ上のパッドと上部スタック上のシリコン貫通ビアを用いて、上側ダイに取り付けられる。インターポーザ又は任意の所望の他の技術は、2つのダイを結合するために交互に使用してもよい。
【0011】
第2の層L2では、2つの追加のダイ114,116が、第1層のダイと同様に、フレキシブル基板に埋め込まれる。これによって、全てのダイを、他のダイに又は任意の所望する外部装置に結合することが可能になる。この例では、全ての配線接続は、2つの層の間に延びる可撓性インターポーザを介して行われる。ダイは、封止層110,112に埋め込まれ、それによって、それらダイが、所定の位置にしっかりと保持され且つインターポーザに接続される。封止層は、この例では、パッケージ基板として機能する。インターポーザ及び封止層は、パッケージを任意の所望の形状に成形することができるように、可撓性を有する。熱分配層102は、封止層の片面又は両面に適用され、ダイからの熱を外部環境に放散する。示されるように、その熱分配層は、下側層L1に取り付けられる。
【0012】
図1Bは、図1Aのパッケージの一部をより詳細に示している。示されるように、可撓性インターポーザ108は、金属配線層142を有することができる。金属配線層は、インターポーザの1つ以上の層に存在してもよい。誘電材料146を、金属層同士の間に用いてもよい。金属層は、ダイ114又は積層ダイ106のコンタクト及びランド(図示せず)に取り付けるためのパッド148と、ビア140に接続するためのパッドとを含むことができる。ビアは、封止層を貫通して、穴開け、エッチング、又は穿孔され、外部システムやコンポーネントのための接続部を形成することができる。ビアは、ヒートスプレッダに接続するようにも使用され、インターポーザからの熱及びこのインターポーザに接続されたダイからの熱をヒートスプレッダに伝導することができる。ビアは、パッケージが、以下でより詳細に説明するように、その最終的な構成に折り畳まれ又は丸められた場合に、パッケージの別の部分への接続を確立するコンタクトを有してもよい。
【0013】
図2A図2Hは、ウェアラブル用途の可撓性を有する又は丸めることが可能なシステムインパッケージ(SiP)101についての単純化された組立プロセスフローを示す。図2Aは、一時的なキャリア103の側断面図である。CPU、PCH、センサー、無線チップ及びDRAMメモリ等の1つ以上のシリコンデバイス114,116は、接着剤、はんだ、又は他の方法によってキャリアに取り付けられる。一時的なキャリア103は、金属、シリコン、又は任意の他の適切な剛性材料であってもよい。シリコンデバイスは、積層構造に埋め込みダイ106を含んでもよい。積層ダイは、互いに垂直方向のシリコン貫通ビア相互接続を有することができる。いずれのシリコンデバイスも、上面又は下面にコンタクトを有しており、パッケージ内の他のデバイス又は外部装置と接続することができる。
【0014】
図2Bにおいて、ダイは、基板112に埋め込まれる。薄膜フレキシブル基板は、ダイを保護し且つダイ及び他の層を互いに電気的に絶縁するフレキシブルな封止材料である。封止材料は、ポリエステル(マイラー(登録商標))、ポリイミド(カプトン(登録商標))、アラミド、ガラス繊維エポキシ、シリコン複合材料を含む種々の様々な異なる材料から形成することができる。代替材料は、ポリシロキサン、エポキシ樹脂、アクリレート(例えば、ポリメチルメタクリレート)、UV硬化型且つO/HO開始剤のポリウレタン・ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリイミド、ポリアミド、高密度ポリエチレン(HDPE)、ビスマレイミド・トリアジン(BT)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、アラミド、及びポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む。フレキシブルな封止材料は、材料の選択に応じて、このプロセスステップの間に半硬化させてもよい。
【0015】
図2Cにおいて、垂直方向チャネル138は、封止材料を貫通して一時的なキャリア103まで形成される。垂直方向チャネルは、機械的又はレーザによって光学的に穿孔され、又は他の方法で形成してもよい。垂直方向チャネルは、特定の実装態様に応じて、任意の所望のパターン又は構造であってもよい。さらに、追加のチャネルを穿孔して、パッケージの可撓性を向上させてもよい。切り溝が、封止材料に穿孔され又は封止材料を貫通して切り開かれ、折り畳まれる又は丸められた場合に、封止材料を切り溝に圧入することが可能になる。切り溝は、直線状の面、又はこの切り溝がその開口部で幅広となるように傾斜させることができる。
【0016】
図2Dにおいて、チャネルは、銅等の導体で充填されて、封止材料を貫通する導電性ビアを形成する。これは、化学的蒸着法及びプラズマ蒸着法を含む種々の様々な充填及び堆積プロセスを用いて行うことができる。ビアは、所望の電気的特性に応じて、充填又はめっきすることができる。図2Eにおいて、電気接点150が、各ビアの上部に適用され、且つキャリアが取り外される。キャリアは、接着剤を除去することによって、エッチング、又は他の方法で取り外すことができる。
【0017】
図2Fは、パッケージの複数の層L1,L2の分解側面図である。薄膜フレキシブル基板は、シリコンデバイス104,106,114,116が基板内に埋め込まれた状態で、1つ以上の、この場合には2つの薄層110,112として準備される。
図2Fは、2つの層110,112の間のインターポーザ108も示している。薄膜フレキシブル基板層(L1/L2)におけるシリコンデバイス同士の間の電気的相互接続は、可撓性インターポーザ層の金属配線層を用いて形成することができる。可撓性インターポーザ層は、シリコンデバイス同士の間に電気的経路を提供するような埋め込まれた金属再配線層142(e−RDL)を有する。薄膜フレキシブル基板及びインターポーザは、エラストマー系の材料化合物から形成してもよい。2つの層が示されているが、これより多くの又はより少ない層が、各層の間にインターポーザを含む基板の追加の層を追加することによって使用することができる。これは、薄膜フレキシブル基板層のうちの複数の層について可能になる。
【0018】
可撓性を有する又は丸めることが可能なパッケージ100は、パッケージ基部又は上層に1つ以上の薄膜熱分配層又はヒートスプレッダ102も含む。薄膜熱分配層は、銀又は銅系の複合材料又はナノ複合材料から形成されて、効率的な熱分配をデバイスに亘って提供することができる。薄膜熱分配層は、別の実施形態では、パッケージの上層にも存在する或いは上層に選択的に取り付けてもよい。別の実施形態では、熱分配層、例えば銀又は銅めっきは、電気めっき、スパッタリング、又は蒸着プロセスによってパッケージの基部層110の裏面に直接的に形成してもよい。
【0019】
上述したように、パッケージの可撓性を向上させるために、切り溝(図示せず)を、パッケージの封止材料又はフレキシブル基板の一方又は両方に切り込むでもよい。切り溝は、丸められた部分の内側で、この実施例ではダイの底部における封止材料内に切り込まれる。これは、任意のヒートスプレッダがこの表面に適用される前であって、可撓性インターポーザが2つの基板同士の間に配置される前に、行うことができる。切り溝は、V字形のチャネル又は溝として横方向に切り込まれ、すなわち換言すると、パッケージが曲げられる又は丸められる軸線に対して平行に切り込むことができる。
【0020】
図2Gにおいて、コンポーネントが一緒に接合される。これは、一緒に結合された後のコンポーネントの相対的な位置を示す概略図であり、基本的には図1Aと同じである。埋め込みダイを有する基板層は、インターポーザに接合され、且つインターポーザの再配線層に結合される。一実施例では、インターポーザ及び再配線層が、基部層110等の複数の基板層のうちの1つの層の上に形成される。次に、第2の基板層を基部層の上に取り付けることができる。薄膜基板、インターポーザ及び熱分配層を整列させ、且つ例えば表面活性化接合(SAB)又は熱圧着(TCB)を含む種々の様々な接合プロセスを通して一体化することができる。次に、随意に、熱分配層を、例えばめっき法により一方の外側面又は他方の外側面に追加してもよい。
【0021】
図2Hは、図2Gの組立後のパッケージの上面図である。図2G及び図2Iに示されるように、シリコンデバイスは、2つの基板間の所定の位置に交互に配置される。これは、高いレベルのデバイスの可撓性及びより大きな曲げ角度を提供する。シリコンデバイスは、交互に配置される構成で位置付けされており、それによって、ダイは、別のダイの真上には存在しておらず、同一基板内の各ダイの間に所定の空間が存在する。
【0022】
図2Hは、下部基板110の2つのダイ104,106と、上部基板112の2つのダイ114,116とを示している。ダイは、接続線118の簡略化されたパターンで接続され、シリコンデバイスを互いに及び任意の外部装置に接続する。図示の実施例では、2つのグループの外部コネクタ120,122が存在しており、パッケージの各端部に1つが存在する。これは、いくつかの用途では、より便利な接続を可能にする。例えば、電力を一端に供給し、データを他端に供給してもよい。2つの異なる接続領域を、任意の適切な方法で分割して、任意の所望の形状因子に適合してもよい。ビア140の上部に接続する表面パッド150も、示されている。表面接触パッドは、湾曲され、折り畳まれ、又は曲がったパッケージ構成を有した状態で外部接続を行うために特に有用である。
【0023】
図2Iにおいて、パッケージ101は円筒状に丸められており、それによって、基部層110及び薄膜ヒートスプレッダ102が、円筒状パッケージの外側に存在している。低プロファイルのフレキシブル・パッケージは、巻取り等の適切なプロセスによって最初に成形される。次に、成形されたパッケージは、硬化され、所望の形状を保持することができる。例えば、硬化プロセスを使用して、基板材料を硬化させ、それによって、その形状を保持することができる。
【0024】
図2Jは、図2Iの丸められた形状の代わりに形成された代替の湾曲パッケージ形状の断面図である。図2Jは、湾曲した又は波形状に形成された2つの封止層110,112を示している。湾曲パッケージは、封止層の1つ又は両方を介してスライスされた切り溝152を使用して、部分的に曲げることが可能となる。切り溝によって、封止材料を曲げたときに、封止材料の圧縮力を減少させる。シリコンデバイス116,106,114は、曲げるために必要とされない。切り溝の交互配置位置によって、封止材料をデバイスの周りに曲げることができる。接触パッド150によって、外部接続を可能にする。
【0025】
フレキシブルで且つ丸めることが可能なパッケージは、種々の様々な用途を有している。円筒状構成によって、SiPを、様々な通信、認証、セキュリティ機能を備えたスマートペン等の種々の様々なウェアラブル用途で使用するのが可能になる。このようなパッケージは、布、ガラス、靴、財布、リストバンド等の他のウェアラブル用途にも用いることができる。パッケージは、代わりに、円筒形状ではない他の湾曲形状に曲げてもよい。パッケージは、複数の方向に湾曲させることができ、それによって、他の湾曲形状に適合させることができる。
【0026】
図3は、フレキシブル・パッケージの代替構成の側断面図である。パッケージは、パッケージ基板302を有する。シリコンデバイスは、ボールグリッド、ランドグリッド、又は他の取り付け技術を用いて基板に接続される。ダイは、次に、ダイ及び基板を覆う封止材料304の層に埋め込まれる。封止材料は、上述したように同じ材料であってもよく、又はモールド材料は、図1A及び図1Bの実施例と同様にこの実施例でも使用することができる。金属パッド及び経路324が、次に、モールド材料の第1層の上に形成される。追加のシリコンデバイスは、デバイスを基板に結合させた方法と同様に、金属パッドに接続される。モールド材料306の第2の層は、デバイス及び第1のモールド材料の上に形成され、パッケージを密封し、デバイスを所定位置に保持する。
図(2J)の実施例のように、切り溝を、上部モールド材料306の上部に切りこむことができる。追加の切り溝は、配線層324を追加する前に、下部モールド材料304の上部に切り込むことができる。
【0027】
図4は、同じパッケージを上面図として示しており、モールド材料306の上層が透明にされている。この図では、シリコンデバイスのそれぞれを確認することができる。モールド上の金属パッド及び経路層は、シリコンデバイスが、はんだボールやワイヤボンド接続用のパッドを使用してどの様に接続されるかを示すために上面図で示されている。
パッケージのモールド材料における電気経路が、マルチチップ(又はマルチチップ積層ダイ)パッケージアセンブリにおけるモジュール同士又はダイ同士の間に直接的な電気接続を確立するための追加の手段を提供する。これは、特定のインターポーザ層の代わりに用いてもよい。図3に示されるように、モールド材料が、経路層及びパッド用の基板として使用される。
【0028】
説明したように、底部ダイは、パッケージ基板に最初に取り付けられる。残りの構造は、次に、オーバーモールドされる。次に、フォトリソグラフィをモールド材料に使用して、金属パッド及び金属配線を形成することができる。モールド材料上のこれらの金属パッド及び金属配線は、マルチチップパッケージのダイを電気的に接続するように機能する。金属配線に加えて、ダイの能動面又は裏面を、シリコン貫通ビアを用いて電気的に接続することができる。金属パッドは、はんだボール又はワイヤボンディング322を用いて、又は所望の他の方法で接続することができる。
【0029】
基板は、オーバレイされた誘電体層及び積層された金属配線の層及び上面及び下面にはんだがレジスト層を含む従来のミニPCB(コア又はコアレス)であってもよい。基板は、可撓性に適合した従来のパッケージ基板であってもよい。基板は、エラストマー材料内で封止された金属配線又は金属再配線層(例えば、ワイヤーメッシュ又は金属トレース)を含むフレキシブル基板であってもよい。上述したように、モールド材料は、とりわけ、任意のポリマー/ポリ樹脂モールド材料、又はエラストマー材料であってもよい。
【0030】
図3は、パッケージ基板302に取り付けられた複数のダイを含むマルチチップパッケージ・アセンブリを側断面図として示す。ダイは、十分なコンポーネントを提供して、強力に接続されたコンピュータシステムを形成する。シリコンデバイスは、プロセッサ310、チップセット又はコプロセッサ318、メモリ314、ラジオ320、MEMs/センサー316、電源制御部312、及び任意の他の所望のコンポーネントを含む。金属パッド及び金属配線は、モールド材料の上に置かれ、マルチチップパッケージ上で様々なモジュール同士又はシリコンデバイス同士の間で電気的相互接続部として機能する。
【0031】
金属配線層は、モジュール間通信のための電気経路の総数を増大させ、且つ積層パッケージ又は単層パッケージに使用することができる。電気経路の増大は、ウェアラブル装置用のマルチチップパッケージ・アセンブリにおける高密度モジュール集積を容易にする。少ない電気経路は、単一のマルチチップパッケージ・アセンブリに効率的に集積されるようなモジュールの数を制限することがある。モールド材料上に形成された接続は、より短く、より直接的に接続することができる。モジュールは、中間ダイ又はパッケージ基板を通過させることなく、モールド材料上で金属配線によって互いに直接的に接続することができる。これは、パッケージのモジュール同士の間の通信速度及び効率を向上させる。
【0032】
また、パッケージ基板の厚さや金属層の数は、パッケージ基板302からパッケージモールド材料304にいくつかの金属配線を移動させることによって、減少させることができる。これは、マルチチップパッケージ・アセンブリのコストを削減するのに必要な基板の量を減少させる。
【0033】
図5A図5Fは、モールド材料上でフォトリソグラフィを実行して、例えば図4に示される配線経路を形成するための例示的なプロセスフローを示す側断面図である。図5Aでは、パッシベーション層が、モールド材料の上にコーティングされている。埋め込みダイ及びパッケージ基板は、簡略化のため図示していない。パッシベーション層は、二酸化ケイ素(SiO)及び他の誘電又は絶縁材料から形成してもよい。図5Bでは、フォトレジスト層が、パッシベーション層の上に塗布され、露光され且つ現像されて、所望のパターンを形成する。図5Cでは、パッシベーション層は、露光したパッシベーション層を除去することによりパターン化されたフォトレジストに基づいてパターニングされる。図5Dでは、フォトレジスト層は、パターニングされたパッシベーション層を残して除去される。
【0034】
図5Eでは、銅層又は他の導電性材料層が、パッシベーション層の上にコーティングされる。金属配線は、次に、パッシベーション層のレベルまで銅をバックグラインドすることによって仕上げられる。これによって、銅の間に誘電体を含む銅パターンが残る。銅は、フォトレジストに可能な方法に基づいて、パッド、ライン及び任意の他の所望の形状に成形することができる。金属配線層は、任意の他の所望の方法で形成してもよい。このプロセスフローは、単に例としてのみ提供される。同じ技術が、図1のインターポーザに再配線層を形成するために使用され得る。また、複数の層を図5Eのパターンの上に適用して、より複雑な配線層及びマルチレベルのパターンを形成することができる。
【0035】
図6は、別のフレキシブル・パッケージ又はパッケージの一部の断面図である。パッケージは、接地面604を含む基板602を有している。パッケージは、シリコンデバイスを相互接続するための多数の層を有してもよく、又はそのパッケージは、単に接地又は電源或いはこれら両方を提供することができる。1つ以上のシリコンデバイス606,607は、ボール又はランドグリッドアレイを使用して基板に接続される。モールド材料608の第1層が、次に、これらのダイの上に形成される。
【0036】
示されるパッケージは、上部ダイ610がそれぞれの底部ダイ606に結合された状態の積層ダイアセンブリを含む。特定の実装態様に応じて、複数のスタックが存在してもよい。ダイは、上部ダイのはんだボールから底部ダイのシリコン貫通ビアへの接続を含むように積層される。しかしながら、図1及び図3に示す接続を含むような任意の他のダイ接続を使用してもよい。
パッケージアセンブリは、底部ダイ606の表面積に比べてパッケージ基板602の広い面積に亘って拡がるような底層のモールド材料608でモールド成形される。底層のモールド材料のz高さは、底部ダイのZ高さよりわずかに高く、それによって、モールド材料は、底部ダイを完全に覆う。
【0037】
図6の実施例では、パッケージの底層のモールド成形領域は、一体型ヒートスプレッダとして使用することができる。良好な熱伝導特性を有する特別な断熱材を、パッケージの底層モールド材料として用いることができる。追加の熱伝導層616、例えば銅やアルミニウム等の金属は、パッケージアセンブリの底層モールド成形領域の上に置かれ、メッキされ、スパッタリングされ、又は堆積されて、熱伝導プロセスによって底層モールド成形領域の全表面領域に亘って熱をさらに拡散することができる。底部ダイからの熱は、底層モールド材料の上に伝導され、モールド成形領域の金属層表面の全表面領域に亘って伝わり、自然放熱プロセスによって放散することができる。
【0038】
高い熱伝導性モールド材料612の第2の薄層は、底層モールド成形領域608の上に形成され、金属層616を保護し、依然としてパッケージアセンブリ全体に良好な熱放散を提供することができる。金属層616は、ダイ同士の間、例えば図面の左側のダイ606,610と図面の右側のダイ607との間にヒートスプレッダ層及び接続インターフェイス又は再配線層を含む。
【0039】
一実施形態では、パッケージの底層モールド成形領域上の金属層616は、底層モールド材料608を貫通するワイヤボンドやレーザ穿孔ビア614を用いて、パッケージ基板の接地面604に電気的に接続される。この接続は、ヒートスプレッダ層616を介してパッケージ内に追加の熱放散チャネルを提供する。接続は、(電気的性能を向上させるための)追加の信号帰還経路、及び電磁干渉からSIP内の他の通信シリコンデバイスの遮蔽を提供する。
【0040】
図7は、上層モールド成形領域が透明にされたパッケージの上面図である。2つのシリコンデバイスが、互いに近くに示されている。両方が、ヒートスプレッダ層616によって取り囲まれている。モールド貫通ビア614をめっきして、導電性を向上させてもよい。示される3つのビア以上のビアが存在してもよい。ビアを、2つのダイの間に追加してもよい。
【0041】
両方の層のモールド材料608,612は、高い熱伝導特性を有する熱伝導体であり、電気絶縁体であってもよい。これによって、デバイス606,610をモールド材料を介して冷却することができる。パッケージは、金属(例えば、銅)層等の追加のヒートスプレッダ層(図示せず)を含んで仕上げることができる。金属を、オンモールド(on-mold)ヒートスプレッダとして機能するモールド材料612の上に置いてもよい。金属層をパッケージ基板の接地ピンに電気的に接続して、追加の信号帰還経路及び電磁干渉遮蔽層を提供することができる。
【0042】
追加されたヒートスプレッダ層616は、マルチチップ積層ダイパッケージアセンブリの自然放熱能力を増大させる。これによって、マルチチップ積層ダイパッケージアセンブリがウェアラブル装置用のより背の高いTDPシリコンモジュールを収容するのが可能になる。追加されたヒートスプレッダ層は、マルチチップ積層ダイパッケージアセンブリのノイズ遮蔽の有効性も増大させる。パッケージ基板(又はPCB)用の接地基準面要件を効果的に低減することができる。これによって、基板の厚さ及び層数を、パッケージの全体的なコストを削減するように低減することが可能になる。
【0043】
図8A図8Eは、図8及び図9のパッケージの簡略化した製造プロセスフローの側断面図である。図8Aでは、ダイ806,808が、パッケージ基板802に取り付けられる。この基板は、既に形成されており、接地面804及びダイ用の接続パッドを含む。意図する用途及びダイの特質に応じて、上述した技術のいずれかを使用して、複数のダイを取り付けることができる。2つのダイ808が積層される。全体的なシステム設計に応じて、より多くの又はより少ないスタックを、使用してもよい。
【0044】
図8Bでは、下部モールド材料層810が、基板及びダイの上に形成される。例示される実施例のモールド材料は、基板の大部分を覆っており、且つ低いレベルのダイを覆っている。図8Cでは、銅層又は任意の他の適切な熱伝導層812が、モールド材料810の上に形成される。これは、上述した一体型ヒートスプレッダである。随意に、ヒートスプレッダ層の一部を、経路層及び金属パッドに使用してもよい。
【0045】
図8Dでは、モールド貫通ビアが、ヒートスプレッダ層及びモールド材料を貫通して形成される。ビアは、基板802の接地面804までずっと下に延びている。ビアは、次に、充填又はめっきされ、それらビアが導電性を有し、ヒートスプレッダ層を接地面に接続するのを確実にする。図8Eでは、モールド材料816の第2の層が、ダイ及びヒートスプレッダ層の上に追加される。この層は、基板全体を覆っており、構造体の残りの部分全体の上に保護層として機能することができる。
図8Eの構造を得た後に、SiP全体は、任意の適切な形状に成形され、所望の形状因子に適合させることができる。SiPは、図2Iに示されるように丸められ、曲げられ、湾曲され、又は所望するように折り畳むことができる。
【0046】
本明細書で説明するRDL層は、チップに最も近い第1の誘電体層、金属経路を有する導体層、及びはんだ停止層を有してもよい。チップは、第1の誘電体層を貫通するビアによって金属経路に接続される。金属経路は、銅、アルミニウム、チタン、タングステン、ニッケル、パラジウム、金を含む種々の様々な金属から形成され、又は銅、アルミニウム、チタン、タングステン、ニッケル、パラジウム、及び金のうちの1つ以上を含む金属合金のいずれから形成される。RDLは、パッケージ基板、BBUL(Bumpless Build-Up Layer)、又はダイ上に形成された誘電体及び導電層の交互パターンの形態であってもよい。特定の選択すなわちRDLは、種々の様々なパッケージタイプのいずれかに適するように適合してもよい。
【0047】
本明細書で説明するモールド又はモールド材料は、パッケージの種類及びその使用目的に応じて、種々の様々な材料から形成してもよい。適切なモールド材料は、熱硬化性ポリマー等のプラスチック材料、或いは熱硬化性モールド材料等のエポキシ樹脂又は充填エポキシ樹脂等を含む、或いはこれらから形成してもよい。あるいはまた、アンダーフィル又は他の材料を、ダイを保護するために使用してもよい。
【0048】
熱拡散、追加の配線経路、ノイズ遮蔽について本明細書で説明した金属層は、銅、アルミニウム、金、又は非金属を含む他の導電性材料であってもよい。これは、スパッタリング法により、堆積によって、又は他の様々な方法で適用することができる。金属層は、RDLの接地層と物理的に接触し且つ電気的に接続することができる。
【0049】
本明細書に説明されるパッケージは、追加のコーティング又はカバーを含むようにさらに仕上げてもよい。パッケージをモールド材料の別の層で覆ってもよく、又はパッケージの特定のタイプに応じて、そのパッケージをモールド成形されたポリマー被覆又は両方で覆ってもよい。また、追加ダイ、RDL、受動部品、又は他の要素をパッケージに追加して、システムインパッケージ、又は異なるタイプのマルチチップパッケージを形成してもよい。金属層は、保護するためにポリマー又は誘電性樹脂で被覆してもよく、ビアを充填して、パッケージに保護及び物理的安定性を提供してもよい。あるいはまた、ビアを金属でコーティングする代わりに、金属で充填してもよい。
【0050】
図9は、本発明の一実施態様に係るコンピュータ装置100を示している。コンピュータ装置100は、システム基板2を収容する。この基板2は、プロセッサ4及び少なくとも1つの通信パッケージ6を含むが、これらに限定されないような複数のコンポーネントを含むことができる。通信パッケージが、1つ以上のアンテナ16に結合される。プロセッサ4は、基板2に物理的及び電気的に結合される。RF又はデジタルダイパッケージのいずれかの少なくとも1つは、パッケージ内の金属線ビアのパターン及び金属層を用いて遮蔽され且つパッケージを貫通して基板2に電気的に結合される。本発明のいくつかの実装態様では、コンポーネント、コントローラ、ハブ、又はインターフェイスのうちの1つ以上は、上述したように金属被覆されたモールド貫通ビアを使用してダイ上に形成される。
【0051】
その用途に応じて、コンピュータ装置100は、基板2に物理的に且つ電気的に結合される又はされない他の構成要素を含んでもよい。これらの他のコンポーネントは、揮発性メモリ(例えば、DRAM)8、不揮発性メモリ(例えば、ROM)9、フラッシュメモリ(図示せず)、グラフィック・プロセッサ12、デジタル信号プロセッサ(図示せず)、暗号プロセッサ(図示せず)、チップセット14、アンテナ16、タッチスクリーンディスプレイ等の表示装置18、タッチスクリーン・コントローラ20、電池22、音声コーデック(図示せず)、ビデオコーデック(図示せず)、出力増幅器24、全地球測位システム(GPS)デバイス26、コンパス28、加速度計(図示せず)、ジャイロスコープ(図示せず)、スピーカ30、カメラ32、大容量記憶装置(例えばハードディスクドライブ等)、コンパクトディスク(CD)(図示せず)、デジタル多用途ディスク(DVD)(図示せず)、等を含むが、これらに限定されるものではない。これらのコンポーネントは、システム基板に接続される、システム基板2に取り付けられる、又は任意の他のコンポーネントと組み合わせることができる。
【0052】
通信パッケージ6によって、コンピュータ装置100との間でのデータ転送のための無線及び/又は有線の通信が可能になる。用語「無線」及びその派生語は、非固体媒体を介して変調された電磁放射線の使用を介してデータを通信することができるような回路、デバイス、システム、方法、技術、通信チャネル等を説明するために使用してもよい。この用語は、関連するデバイスが、任意のワイヤを含まないことを意味するものではないが、いくつかの実施形態では、それら関連するデバイスは、ワイヤを含まないことがある。通信パッケージ6は、Wi−Fi(IEEE802.11関連規格)、WiMAX(IEEE
802.16関連規格)、IEEE802.20、ロングタームエボリューション(LTE)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)、関連イーサネット(登録商標)を含むがこれらに限定されないような複数の無線又は有線の規格やプロトコルのうちのいずれかだけでなく、任意の有線プロトコル及び3G、4G、5G及びこれを超えるように指定された他の無線プロトコルを実装してもよい。コンピュータ装置100は、複数の通信パッケージ6を含んでもよい。例えば、第1の通信パッケージ6は、Wi−Fi及びブルートゥース(登録商標)等の短距離無線通信専用であってもよく、第2の通信パッケージ6は、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、EV−DO、及び他の規格のような長距離無線通信専用であってもよい。
【0053】
システム100全体又はシステムの任意の部分は、屈曲可能な、フレキシブルな、又は丸めることが可能なパッケージとして構成することができる。システムの一部は、硬質基板上に設けられる一方、システムの別の部分は、フレキシブル又は成形基板上に設けられる。
様々な実装態様では、コンピュータ装置100は、ラップトップ、ネットブック、ノートブック、ウルトラブック、スマートフォン、タブレット、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ウルトラモバイルPC、携帯電話、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、娯楽制御装置、デジタルカメラ、携帯音楽プレーヤ、又はデジタルビデオレコーダとすることができる。更なる実装態様では、コンピュータ装置100は、例えば、データを処理するペン、財布、腕時計、又は電化製品等の他の電子機器であってもよい。
【0054】
実施形態は、1つ以上のメモリチップ、コントローラ、CPU(中央処理装置)、マザーボードを使用して相互接続されたマイクロチップ又は集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、及び/又はフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)の一部として実装され得る。
【0055】
「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」、「様々な実施形態」等についての言及は、そのように説明される本発明の実施形態(複数可)が、特定の特徴、構造、又は特性を含むが、全ての実施形態が、必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含むわけではないことを示す。さらに、いくつかの実施形態は、他の実施形態について説明した特徴のいくつか、全てを有する、或いはいずれも有さなくてもよい。
【0056】
以下の詳細な説明及び特許請求の範囲において、その派生語と併せて「結合される」という用語が使用され得る。「結合される」は、2つ以上の要素が、互いに協働したり、相互作用したりすることを示すために使用されるが、それらの要素には、それら要素の間に介在する物理的又は電気的な要素があってもなくてもよい。
【0057】
特許請求の範囲で使用される際に、特に断らない限り、共通の要素を説明するために、「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数形容詞の使用は、単に同じ要素の異なる例を示すために参照され、そして、そのように説明された要素が、所定の順番で、時間的、空間的に、ランキングで又は他の方法でその順番でしなければならないことを意味するものではない。
【0058】
図面及び前述した説明は、実施形態の例を与える。当業者は、説明した要素の1つ以上を単一の機能的な要素に十分に組み合わせてもよいことを理解するであろう。あるいはまた、特定の要素を、複数の機能的な要素に分割してもよい。一実施形態の要素を、他の実施形態に追加してもよい。例えば、本明細書で説明するプロセスの順序は、変更してもよく、且つ本明細書中に説明した方法に限定されるものではない。また、任意のフロー図の動作は、示される順序で実施する必要はなく、全ての動作を、必ずしも実施する必要はない。さらに、他の動作に依存しないこれらの動作は、他の動作と並行して実施することができる。実施形態の範囲は、これら具体例によって限定されるものではない。構造、寸法、及び使用する材料の違い等の多くの変形形態は、明細書に明示的に記載されているか否かにかかわらず、可能である。実施形態の範囲は、以下の特許請求の範囲に与えられる範囲と少なくとも同じである。
【0059】
以下の実施例は、更なる実施形態に関連する。様々な実施形態の種々の特徴を、種々の様々な用途に適するように含められ及び他に除外された一部の機能と様々に組み合わせることができる。いくつかの実施形態は、複数のシリコンダイをフレキシブル基板に埋め込むステップと;埋め込まれたダイの上に可撓性インターポーザ層を形成するステップと;可撓性インターポーザ層とは反対側の基板の上に薄膜熱分配層を形成するステップと;ダイ及びインターポーザを含む基板を成形するステップと;成形された基板を硬化するステップと;を含む方法に関する。
【0060】
更なる実施形態は、複数のシリコンダイのうちの1つの上に別のダイを積層するステップ、又は複数のシリコンダイのうちの1つにシリコン貫通ビアを形成するとともに、積層されたダイにビアを電気的に接続するステップを含む。
更なる実施形態では、可撓性インターポーザは、フレキシブル基板への電気経路を提供するための埋め込まれた金属再配線層を含む。可撓性インターポーザは、金属層を担持するエラストマーを含む。可撓性インターポーザを形成するステップは、金属層及び誘電体層を複数回交互配置して形成するステップを含む。薄膜熱分配層は、銅系複合材料を含む。
【0061】
更なる実施形態は、複数のシリコンダイを可撓性インターポーザに接合するステップを含む。
更なる実施形態では、接合するステップは、表面活性化接合又は熱圧着するステップを含む。成形するステップは、丸めるステップを含む。
【0062】
いくつかの実施形態は、フレキシブル基板に埋め込まれた複数のシリコンダイと;埋め込まれたダイの上の可撓性インターポーザ層と;可撓性インターポーザ層とは反対側の基板上の薄膜熱分配層と;を有しており、ダイ及びインターポーザを含むフレキシブル基板を湾曲した形状に成形して硬化させ、それによってフレキシブル基板をその形状に保持するパッケージに関する。
【0063】
更なる実施形態では、複数のシリコンダイのうちの少なくとも1つのダイは、別のダイの上に積層される。
更なる実施形態は、積層されたダイを別のダイに接続するシリコン貫通ビアを含む。
更なる実施形態では、可撓性インターポーザは、フレキシブル基板への電気経路を提供するための埋め込まれた金属再配線層を含む。可撓性インターポーザは、金属層を担持するエラストマーを含む。可撓性インターポーザは、金属層及び誘電体層を複数回交互に配置することを含む。薄膜熱分配層は、銅系複合材料を含む。複数のシリコンダイは、可撓性インターポーザに電気的に結合され且つ接合される。接合は、表面活性化接合又は熱圧着によるものである。
【0064】
更なる実施形態は、第2のフレキシブル基板に埋め込まれた複数の第2のシリコンダイを含んでおり、第2の基板は、第1のシリコン基板とは反対側の可撓性インターポーザと電気的に接触する。更なる実施形態は、可撓性インターポーザとは反対側の第2の基板の上の薄膜熱分配層を含む。
【0065】
いくつかの実施形態は、電源と;表示装置と;フレキシブル基板に埋め込まれた複数のシリコンダイ、埋め込まれたダイの上の可撓性インターポーザ層、及び可撓性インターポーザ層とは反対側の基板の上の薄膜熱分配層を有する半導体計算装置システムと;を含む電子計算システムに関し、ダイ及びインターポーザをフレキシブル基板を湾曲した形状に成形して硬化させ、それによって、フレキシブル基板をその形状に保持する。
【0066】
いくつかの実施形態は、複数のダイを基板に取り付けるステップと;取り付けられたダイをオーバーモールドするステップと;モールド材料上に金属パッド及び配線を形成するステップと;複数のダイのうちの少なくとも1つのダイを形成された金属パッド及び配線に接続するステップと;含む方法に関する。
【0067】
更なる実施形態は、金属パッド及び配線を形成するステップが、フォトリソグラフィを用いるステップを含む。
更なる実施形態では、金属パッド及び配線を形成するステップは、パターニングされたパッシベーション層の上に金属を適用するとともにこの金属層をバックグラインドするステップを含む。接続するステップは、それぞれのダイ上のパッドとモールド材料上に形成された金属パッドとの間のワイヤボンドを用いて接続するステップを含む。接続するステップは、それぞれの少なくとも1つにダイにおけるシリコン貫通ビアを形成された金属パッドに接続するステップを含む。モールド材料上に形成された金属パッドの上に追加のダイを取り付けるステップを含む。
【0068】
いくつかの実施形態は、第1のダイと;第1のダイの上の第1のモールド材料層と;第1のモールド材料層の上の配線層と;配線層の上であってこの配線層に電気的に結合された第2のダイと;第2のダイの上の第2のモールド材料層と;を有するパッケージに関する。
更なる実施形態では、第1のダイは、配線層に電気的に接続される。第1のダイは、第1のダイの上面から第1のダイ内の回路に延びるような、第1のダイのシリコン貫通ビアを介して配線層に電気的に接続される。第2のダイは、第2のダイの底部に形成された配線パッドを介して配線層に電気的結合される。
【0069】
更なる実施形態は、第1のダイより下にフレキシブル基板を含む。
更なる実施形態では、フレキシブル基板は、熱伝導性を有しており、第1のダイに熱的に結合される。
更なる実施形態は、配線層をフレキシブル基板に結合するモールド貫通ビアを含む。
更なる実施形態では、フレキシブル基板は、再配線層を含み、第1のダイに電気的に結合される。再配線層は、ワイヤボンドにより第1のダイに結合される。第2のダイは、第1のダイの上に存在しておらず、第2のダイは、第1のダイから横方向にずらされて配置されている。
【0070】
更なる実施形態は、第2のダイを外部装置に接続するために、配線層に結合された第1のモールド材料の上に電気的接触領域を含む。
更なる実施形態は、第1のモールド材料層の上に可撓性インターポーザを含み、配線層は、可撓性インターポーザの上に形成される。
更なる実施形態は、配線層の上に第3のダイを含み、第2のダイ及び第3のダイが、配線層によって結合される。
更なる実施形態では、配線層は、第2のダイに電気的に接続される金属パッドを含む。
【0071】
いくつかの実施形態は、電源と;表示装置と;第1のダイ、第1のダイの上の第1のモールド材料層、第1のモールド材料層の上の配線層、配線層の上であってこの配線層に電気的に結合された第2のダイ、及び第2のダイの上の第2のモールド材料層を有する半導体計算装置パッケージと;を含む電子計算システムに関する。
【0072】
いくつかの実施形態は、複数のダイを基板に取り付けるステップと;取り付けられたダイ及び基板を熱伝導性モールド材料を用いてオーバーモールドするステップと;モールド材料の上にヒートスプレッダとして熱伝導層を配置するステップと;含む方法に関する。
【0073】
更なる実施形態では、モールド材料は、ダイからヒートスプレッダに熱を伝導する熱伝導性材料で充填される。ヒートスプレッダは、銅又はアルミニウム等の熱伝導性材料から形成される。
更なる実施形態は、ヒートスプレッダを基板に接続するように配置する前に、モールド材料を貫通する熱伝導性ビアを形成するステップを含む。
更なる実施形態では、基板は、接地面を含んでおり、ビアは、基板の接地面に結合される。
【0074】
いくつかの実施形態は、基板と;基板上であってこの基板に接続されたダイと;ダイ及び基板の上の熱伝導性モールド材料と;モールド材料の上にヒートスプレッダと;を含むパッケージに関する。
【0075】
更なる実施形態では、モールド材料は、熱伝導性材料で充填される。ヒートスプレッダは、銅又はアルミニウム等の熱伝導性材料から形成される。
更なる実施形態は、ヒートスプレッダを基板に接続するためにモールド材料を貫通する熱伝導性ビアを含む。
更なる実施形態では、基板は、接地面を含み、ヒートスプレッダは、基板の接地面に結合される。
更なる実施形態は、ヒートスプレッダに熱的に結合された複数の放熱フィンを含む。
更なる実施形態では、モールド材料は、パッケージを曲げることを可能にするような複数の切り溝を含む。
【0076】
いくつかの実施形態は、電源と;表示装置と;基板、基板上であってこの基板に接続されたダイ、ダイ及び基板の上の熱伝導性モールド材料、及びモールド材料の上のヒートスプレッダを有する半導体計算装置パッケージと;を含む電子計算装置システムに関する。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9