特許第6153015号(P6153015)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6153015
(24)【登録日】2017年6月9日
(45)【発行日】2017年6月28日
(54)【発明の名称】コンテナ扉ロック装置のカムとカム受け
(51)【国際特許分類】
   E05B 83/10 20140101AFI20170619BHJP
   E05C 9/08 20060101ALI20170619BHJP
【FI】
   E05B83/10
   E05C9/08
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-247098(P2016-247098)
(22)【出願日】2016年12月5日
【審査請求日】2016年12月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594171643
【氏名又は名称】金 龍明
(72)【発明者】
【氏名】金 龍明
【審査官】 小野 郁磨
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6032508(JP,B1)
【文献】 特開2013−119735(JP,A)
【文献】 実開昭56−041072(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 83/10
E05C 9/08
B60J 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロックロッド上下端に設けられたカムの両側には二股に分かれた爪、及び、二股に分かれた係合部が設けられ、他方、カム受けにはカムを受け入れる凹所が構成され、その一側のT字形部材は側面から見るとT字を90度横に回転させた形に構成され、当該T字形部材のT字の縦線の下端に相当する部分がドアヘッダー、又は、ドアシルに固着され、カムとカム受けが噛み合うとき、カムの二股に分かれた爪がT字形部材のT字の縦線に相当する部分を挟み、且つ、T字形部材のT字の横線の左部分と右部分に相当する部分の後面に二股に分かれた爪の前面がそれぞれ当接する構成と成し、又、凹所の他側にはカムの二股に分かれた係合部の股部分に係合する突起がドアヘッダー、又は、ドアシルに固着されているドアロック装置において、カム受けのT字形部材の、T字の横線に相当する部分の、凹所側の面と前面とが成す角を角張った角に構成し、カムの二股に分かれた爪の後面に突起を形成し、カムとカム受けとが正常に噛み合わず、カム受けの前面にカムの後面が接触しながらカムが、カム受けに正常に噛み合う角度まで回動しようとするとき、カムとカム受けとが正常に噛み合う角度に至る途中でカムの二股に分かれた爪の後面に形成された突起がカム受けのT字形部材のT字の横線に相当する部分の凹所側の面と前面とが成す角張った角に引っ掛かり、カムの回動が抑止される構成としたカムとカム受け。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテナ扉ロック装置の部品であるカムとカム受けの構造に関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
輸出入コンテナの内、図1、又は、図3のように扉の閉じ方が不完全なものが一定程度発生している。図1の矢印(3)が示す部分の拡大写真が図2であるが、閉じ方が不完全だと矢印(4)が示す部分に隙間が生じ、輸送途中に風雨や波浪の水しぶきに因ってコンテナ内の貨物に濡れ損等のカーゴダメージを発生させてしまう。扉が不完全な閉じ方をしているコンテナを発見した場合、図3のようにドアハンドル(13)はハンドル受け(14)に掛けられ、且つ、シール(15)によって封印されており、コンテナ扉を閉め直すことが出来ない為、図3の如くアルミテープとシーラー等によって隙間を塞ぐ処置を施すが手間がかかり、なお且つ、カーゴダメージを完全に防ぐことは出来ていない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本課題を解決するためカムとカム受けの構造を次の様にする。従来品のカムに図8のようにカム(1)の二股に分かれた爪(6)の背面に突起(7)を設け、又、従来品のカム受け(2)は図6のようにT字形部材の凹所(9)側に面する面(8)とT字形部材の前面(10)とが成す角は丸みを持っているが、本発明では図9のようにT字形部材の凹所(9)側に面する面(8)とT字形部材の前面(10)とが成す角を角張った角(11)に構成する。この様にすると、ロックロッド(12)に設けられているドアハンドル(13)を操作し、コンテナ扉を閉めようとする際、ロックロッド(12)上下端に設けられているカム(1)のどちらかが図14のようにカム受け(2)と噛み合っていない場合、カム受け(2)のT字形部材のT字の横線部分の前面(10)とカム(1)の二股に分かれた爪(6)の背面とが接触しながらカム(1)が回動することとなり、結果、図13のようにカム(1)の二股に分かれた爪(6)の背面に設けられた突起(7)とカム受け(2)に設けられた角張った角(11)とが引っ掛かり、図15に示すようにドアハンドル(13)がドア面と角度を成すためドアハンドル(13)をハンドル受け(14)に掛けることが出来なくなり、コンテナ扉を閉める動作をやり直さざるを得なくなるため、結果的にコンテナ扉の不完全な閉じ方を防止できる。なお、図11図12図13における線分(18)はそれぞれ当該図面におけるドアハンドル(13)のドア面に対する角度を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】コンテナの右扉上部のカムとカム受けが正常に噛み合っていない状態を示す写真
図2図1の矢印(3)が示す部分を上から見た拡大写真
図3】コンテナの右扉が正常に閉まっておらず、右扉の上部と左右扉の合わせ目にアルミテープとシーラーとによって隙間を塞ぐ処置を施したコンテナ扉の写真
図4図3の矢印(5)が示す部分を斜め下から見た拡大写真
図5】従来品のカムの斜視図
図6】従来品のカム受けの斜視図
図7】従来品のカムの背面の斜視図
図8】本発明のカムの背面の斜視図
図9】本発明のカム受けの斜視図
図10】従来品のカムとカム受けが正常に噛み合っている状態を示す平面図
図11】本発明のカムとカム受けが正常に噛み合っている状態を示す平面図
図12】従来品のカムとカム受けが噛み合い損ねた状態を示す平面図
図13】本発明のカムとカム受けが噛み合い損ねた状態を示す平面図
図14】本発明のカムとカム受けが正常に噛み合わず、カム受けのT字形部材のT字の横線に相当する部分の前面にカムの二股に分かれた爪の背面が接触しながらカムが回動する時の動作説明図
図15】コンテナ右扉の左上のカムとカム受けが図13に示す状態となった時の右扉の斜視図
図16図3のシール(15)周りの拡大写真
【符号の説明】
【0005】
1 カム
2 カム受け
3 矢印
4 矢印
5 矢印
6 カムの二股に分かれた爪
7 突起
8 T字形部材のT字の横線に相当する部分の凹所(9)側に面する面
9 カム受けの凹所
10 T字形部材のT字の横線に相当する部分の前面
11 T字形部材のT字の横線に相当する部分の角張った角
12 ロックロッド
13 ドアハンドル
14 ハンドル受け
15 シール
16 二股に分かれた係合部
17 突起
18 線分
19 ドアヘッダー又はドアシルの面を示す線
20 溶接部分
21 カムとカム受けが図13に示す状態となった部分
【要約】      (修正有)
【課題】コンテナ扉の不完全な閉じ方を防止できるコンテナ扉ロック装置のカムとカム受けを提供する。
【解決手段】コンテナ扉を閉めようとする際、ロックロッド(12)上下端に設けられているカム(1)のどちらかがカム受け(2)と噛み合っていない場合、カム受け(2)のT字形部材のT字の横線部分の前面(10)とカム(1)の二股に分かれた爪(6)の背面とが接触しながらカム(1)が回動するように、T字形部材の凹所(9)側に面する面(8)とT字形部材の前面(10)とが成す辺を角張った角(11)となるように構成した。
【選択図】図13
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16