(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、グラフェントランジスタを備える半導体装置、及びグラフェントランジスタを備える半導体装置の効率的な動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を達成するための本発明の一実施形態による半導体装置は、テスト電圧を生成する電圧生成器と、前記テスト電圧に基づいてゲート・ソース電圧を印加されるグラフェントランジスタと、前記ゲート・ソース電圧が前記グラフェントランジスタのディラック電圧であるかどうかを検出し、前記ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧であるかどうかを示すフィードバック信号を出力する検出器と、を備え、前記フィードバック信号は、前記電圧生成器に印加される。
【0007】
前記検出器は、前記ゲート・ソース電圧が印加された前記グラフェントランジスタがオフ状態であるかどうかを検出し、前記グラフェントランジスタが前記オフ状態であると検出されれば、前記ゲート・ソース電圧を前記ディラック電圧として検出する。
【0008】
前記検出器は、前記グラフェントランジスタの前記オフ状態如何を、前記グラフェントランジスタのドレイン・ソース電圧及びドレイン・ソース電流のうち一つ以上に基づいて検出する。
【0009】
前記フィードバック信号が、前記ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧ではないと示していれば、前記電圧生成器は、前記テスト電圧を変更する。
【0010】
前記電圧生成器は、保存部に保存されているデータに基づいて前記テスト電圧を生成する電圧調節部と、前記フィードバック信号に基づいて、前記保存部に保存されている前記データを調節する保存調節部と、を備える。
【0011】
前記電圧調節部は、第1可変抵抗器及び第2可変抵抗器を備え、前記電圧調節部は、前記第1可変抵抗器の第1抵抗及び前記第2可変抵抗器の第2抵抗の比に基づいて前記テスト電圧を生成し、前記第1抵抗及び前記第2抵抗の比は、前記データに基づいて定められる。
【0012】
検出区間中、前記保存調節部は、前記テスト電圧が周期的に増大するように前記データを変更する。
【0013】
前記検出区間は、イネーブル信号に基づいて開始し、前記フィードバック信号が、前記ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧であると示していれば、完了する。
【0014】
前記イネーブル信号は、製造時点、パワーオン時点及び初期化時点のうち一つ以上の時点で前記検出区間の開始を示す。
【0015】
前記グラフェントランジスタは、グラフェンを含む第1領域に形成されており、前記電圧生成器及び前記検出器は、前記グラフェンを含んでいない第2領域に形成されている。
【0016】
前記第2領域に形成されており、前記第2領域から入力信号を受信し、前記入力信号が変換された出力信号を出力する信号変換器をさらに備え、前記出力信号は、前記第1領域に提供される。
【0017】
前記入力信号はオフ電圧及び電源電圧を含み、前記信号変換器は、前記オフ電圧を前記ディラック電圧に変換し、前記電源電圧を前記グラフェントランジスタの動作電圧に変換する。
【0018】
前記技術的課題を達成するための本発明の他の実施形態による半導体装置は、第1テスト電圧を生成する電圧生成器と、前記第1テスト電圧に基づいて第1ゲート・ソース電圧を印加されるグラフェントランジスタと、前記第1ゲート・ソース電圧が前記グラフェントランジスタのディラック電圧であるかどうかを検出し、前記第1ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧であるかどうかを示す第1フィードバック信号を出力する検出器と、を備え、前記第1フィードバック信号は、前記電圧生成器に印加される。
【0019】
前記第1フィードバック信号が、前記第1ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧ではないと示していれば、前記電圧生成器は第2テスト電圧を生成し、前記グラフェントランジスタは、前記第2テスト電圧に基づいて第2ゲート・ソース電圧を印加され、前記検出器は、前記第2ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧であるかどうかを検出し、前記第2ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧であるかどうかを示す第2フィードバック信号を出力し、前記第2フィードバック信号は、前記電圧生成器に印加される。
【0020】
前記技術的課題を達成するための本発明のさらに他の実施形態によるグラフェントランジスタを備える半導体装置の動作方法が提供される。前記半導体装置の動作方法は、テスト電圧を生成する段階と、前記テスト電圧に基づいて前記グラフェントランジスタにゲート・ソース電圧を印加する段階と、前記ゲート・ソース電圧が前記グラフェントランジスタのディラック電圧であるかどうかを検出する段階と、前記ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧であるかどうかを示すフィードバック信号を生成する段階と、前記フィードバック信号に基づいて前記テスト電圧の変更如何を定める段階と、を含む。
【0021】
前記ゲート・ソース電圧が前記グラフェントランジスタのディラック電圧であるかどうかを検出する段階は、前記グラフェントランジスタに前記ゲート・ソース電圧を印加して、前記グラフェントランジスタがオフ状態であるかどうかを検出する段階と、前記グラフェントランジスタが前記オフ状態であると検出されれば、前記ゲート・ソース電圧を前記ディラック電圧として検出する段階と、を含む。
【0022】
前記テスト電圧は、保存部に保存されているデータに基づいて生成される。
【0023】
前記フィードバック信号に基づいて前記テスト電圧の変更如何を定める段階は、前記フィードバック信号が、前記ゲート・ソース電圧が前記ディラック電圧ではないと示していれば、前記保存部に保存されているデータを変更する段階と、前記変更されたデータに基づいて前記テスト電圧を変更する段階と、を含む。
【0024】
第2領域から受信された入力信号を変換する段階と、前記入力信号が変換された出力信号を第1領域に供給する段階と、をさらに含み、前記第1領域は、前記グラフェントランジスタが形成されている領域である。
【0025】
前記入力信号はオフ電圧及び電源電圧を含み、前記入力信号を変換する段階は、前記オフ電圧を前記ディラック電圧に変換する段階と、前記電源電圧を前記グラフェントランジスタの動作電圧に変換する段階と、を含む。
【発明の効果】
【0026】
本発明の実施形態によれば、グラフェントランジスタを備える半導体装置、及びグラフェントランジスタを備える半導体装置の効率的な動作方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。
【0029】
本発明の実施形態は、当業者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施形態は色々な他の形態に変形され、本発明の範囲が下記の実施形態に限定されるものではない。かえって、これらの実施形態は、本開示をさらに充実かつ完全にし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。
【0030】
本明細書で使われた用語は、特定の実施形態を説明するために使われ、本発明を制限するためのものではない。本明細書で使われたように、単数の形態は文脈上他の場合を明確に示すものでなければ、複数の形態を含む。また、本明細書で使われる“含む。(comprise)”及び/または“含む(comprising)”は、言及した形状、数字、段階、動作、部材、要素及び/またはこれらグループの存在を特定するものであり、一つ以上の他の形状、数字、動作、部材、要素及び/またはこれらグループの存在または付加を排除するものではない。本明細書で使われたように、用語“及び/または”は、当該列挙された項目のうちいずれか一つ及び一つ以上のあらゆる組み合わせを含む。
【0031】
本明細書で第1、第2などの用語が、多様な部材、領域及び/または部位を説明するために使われるが、これら部材、部品、領域、層及び/または部位は、これら用語により限定されてはならない。これら用語は、特定順序や上下、または優劣を意味するものではなく、ただ、一つの部材、領域または部位を他の部材、領域または部位と区別するために使われる。したがって、以下で述べる第1部材、領域または部位は、本発明の趣旨を逸脱せずに第2部材、領域または部位を称することができる。
【0032】
以下、本発明の実施形態は、本発明の実施形態を概略的に示す図面を参照して説明する。図面において、例えば、製造技術及び/または公差によって、図示された形状の変形が予想される。したがって、本発明の実施形態は、本明細書に示した領域の特定形状に制限されてはならず、例えば、製造上招来される形状の変化を含まねばならない。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態による半導体装置を示す図面であり、
図2は、
図1の半導体装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0034】
図1及び
図2を参考にすれば、半導体装置SCDは、グラフェントランジスタGTr、電圧生成器VGEN及び検出器DTECを備える。
【0035】
グラフェントランジスタGTrは、半導体としてグラフェンを用いたトランジスタである。以下、グラフェントランジスタと区別するためにグラフェンではない半導体を用いたトランジスタは、一般トランジスタという。一般トランジスタは、主にシリコンを半導体として用いる。本明細書で特別にグラフェントランジスタと称しないトランジスタは、いずれも一般トランジスタであると仮定する。
【0036】
図3は、グラフェントランジスタの特性を示す図面である。x軸は、グラフェントランジスタのゲート・ソース電圧Vgsを表し、y軸は、グラフェントランジスタのドレイン・ソース電流Idsを表す。
図3は、グラフェントランジスタのドレイン・ソース電圧は一定であると仮定したものである。
【0037】
図3を参考にすれば、グラフェントランジスタのディラック電圧Vdrを基準として、ゲート・ソース電圧Vgsに対するドレイン・ソース電流Idsの関係が変わる。
【0038】
ゲート・ソース電圧Vgsがディラック電圧Vdrより大きければ、ゲート・ソース電圧Vgsが増大するほどドレイン・ソース電流Idsも増大する。ゲート・ソース電圧Vgsがディラック電圧Vdrより小さければ、ゲート・ソース電圧Vgsが増大するほどドレイン・ソース電流Idsは減少する。
【0039】
ゲート・ソース電圧Vgsがディラック電圧Vdrと同じならば、ドレイン・ソース電流Idsは最小電流Iminになる。すなわち、グラフェントランジスタのゲート・ソース電圧Vgsがディラック電圧Vdrになれば、グラフェントランジスタの伝導性が最小になる。以下、ディラック電圧Vdrは、グラフェントランジスタの伝導性を最小にするゲート・ソース電圧Vgsであると定義する。ディラック電圧Vdrは、ディラックポイントに対応する。また、グラフェントランジスタの伝導性が最小になる場合、グラフェントランジスタがオフ状態であるという。
【0040】
ところが、ディラック電圧Vdrは常に固定されるものではない。ディラック電圧Vdrは、電荷を帯びる不純物によりシフトされる。
【0041】
図3のようにディラック電圧Vdrがシフトされた場合を仮定する。ディラック電圧Vdrがシフトされる前、動作電圧Vopに対する電流利得は、第1電流利得dI1という。ディラック電圧Vdrがシフトされた後、動作電圧Vopに対する電流利得は、第2電流利得dI2という。第1電流利得dI1と第2電流利得dI2とを比較すれば、第2電流利得dI2は、第1電流利得dI1より小さい。
【0042】
ディラック電圧Vdrがシフトされる場合、電流利得が減少し、グラフェントランジスタ動作にエラーが発生し、漏れ電流が発生する。
【0043】
再び
図1ないし
図3を参考にすれば、電圧生成器VGENは、テスト電圧Vtを生成する(S110)。グラフェントランジスタGTrに、テスト電圧Vtに基づいてゲート・ソース電圧Vgsが印加される(S120)。
【0044】
検出器DTECは、ゲート・ソース電圧VgsがグラフェントランジスタGTrのディラック電圧Vdrであるかどうかを検出する(S130)。ディラック電圧Vdrであるかどうかを検出するために、検出器DTECは、グラフェントランジスタGTrのオフ状態如何を検出できる。グラフェントランジスタGTrがオフ状態であると検出されれば、検出器DTECは、ゲート・ソース電圧Vgsをディラック電圧Vdrに検出できる。検出器DTECは、グラフェントランジスタGTrのオフ状態如何を、グラフェントランジスタGTrのドレイン・ソース電圧Vds及びドレイン・ソース電流Idsのうち一つ以上に基づいて検出できる。
【0045】
検出器DTECは、ゲート・ソース電圧Vgsがディラック電圧Vdrであるかどうかを示すフィードバック信号Sfbを出力する(S140)。フィードバック信号Sfbは、電圧生成器VGENに印加される。
【0046】
電圧生成器VGENは、フィードバック信号Sfbに基づいてテスト電圧Vtの変更如何を定める(S150)。フィードバック信号Sfbが、ゲート・ソース電圧Vgsがディラック電圧Vdrではないと示していれば、電圧生成器VGENはテスト電圧Vtを変更できる。電圧生成器VGENは、ゲート・ソース電圧Vgsがディラック電圧Vdrであることを示すフィードバック信号Sfbを印加されるまで、テスト電圧Vtを変更できる。
【0047】
このように、本発明の実施形態によれば、グラフェントランジスタGTrのディラック電圧Vdrを検出できる。ディラック電圧Vdrを検出することで、グラフェントランジスタの誤動作が防止される。
【0048】
図4は、
図1の半導体装置に備えられる電圧発生器の一例を示す図面である。
【0049】
図4を参考にすれば、電圧発生器VGENは、保存部SU、保存調節部SREG及び電圧調節部VREGを備える。
【0050】
電圧調節部VREGは、保存部SUに保存されているデータDTAに基づいてテスト電圧Vtを生成する。保存調節部SREGは、保存部SUを制御して保存部SUに保存されるデータDTAを調節できる。保存調節部SREGは、フィードバック信号Sfbに基づいてデータDTAを調節できる。
【0051】
電圧調節部VREGは、第1可変抵抗器110と第2可変抵抗器120、増幅器130、トランジスタ140及びキャパシタ150を備える。トランジスタ140は、P型トランジスタでありうる。第1可変抵抗器110の抵抗を第1抵抗Rd1、第2可変抵抗器120の抵抗を第2抵抗Rd2という。
【0052】
第1可変抵抗器110及び第2可変抵抗器120は、直列に連結されている。第1抵抗Rd1及び第2抵抗Rd2の比に基づいて、テスト電圧Vtとバイアス電圧VBBとの間の分割電圧Vdvが生成される。バイアス電圧VBBは負の電圧でありうる。分割電圧Vdvは、次の数式のように定められる。
【0053】
Vdv=[(Vt−VBB)Rd1/(Rd1+Rd2)]+VBB (数式1)
【0054】
増幅器130は、第1基準電圧Vref1と分割電圧Vdvとを入力されて、増幅電圧を出力する。増幅電圧は、トランジスタ140のゲート端子に印加される。
【0055】
分割電圧Vdvが第1基準電圧Vref1より小さければ、増幅電圧はロー状態になってトランジスタ140がターンオンされる。トランジスタ140のターンオンでキャパシタ150が充電され、テスト電圧Vtは段々増大する。分割電圧Vdvも数式1によって段々増大する。
【0056】
分割電圧Vdvが段々増大して第1基準電圧Vref1より大きくなれば、増幅電圧はハイ状態になってトランジスタ140がターンオフされる。トランジスタ140のターンオフでキャパシタ150は放電されて、テスト電圧Vtが低減する。
【0057】
分割電圧Vdvが低減して第1基準電圧Vref1より小さくなれば、再びトランジスタ140がターンオンされてテスト電圧Vtが増大する。
【0058】
すなわち、トランジスタ140のターンオン及びターンオフが反復して、分割電圧Vdvは第1基準電圧Vref1に収められ、テスト電圧Vtは次の数式に定められる。
【0059】
Vt=[(Vref1−VBB)(Rd1+Rd2)/Rd1]+VBB (数式2)
【0060】
第1抵抗Rd1及び第2抵抗Rd2の比は、保存部SUに保存されているデータDTAにより調節され、データDTAは、保存調節部SREGにより調節される。したがって、データDTAが変われば、テスト電圧Vtが変わる。
【0061】
図5は、
図1の半導体装置に備えられる電圧発生器の他の例を示す図面である。
図5の電圧発生器は、
図4の電圧発生器が変形されたものでありうる。したがって、
図4と重なる内容は省略する。
【0062】
図5を参考にすれば、第1、第2可変抵抗器110a、110bは、複数の抵抗器R0〜R8及び複数のスイッチトランジスタS0〜S7を備える。保存部SUは、複数のラッチL0〜L7を備える。保存調節部SREGは、カウンタCOUN及びANDゲートANDを備える。
図5は例示であるため、
図5により複数の抵抗器R0〜R8の数、複数のスイッチトランジスタS0〜S7数及び複数のラッチL0〜L7の数が制限されるものではない。
【0063】
各スイッチトランジスタS0〜S7のドレイン端子とソース端子とは、対応する抵抗器R0〜R7の両端に連結されている。例えば、第2スイッチトランジスタS2は、第2抵抗器R2の両端に連結されている。各スイッチトランジスタS0〜S7のゲート端子は、対応するラッチL0〜L7に連結されている。例えば、第3スイッチトランジスタS3は、第3ラッチL3に連結されている。
【0064】
各スイッチトランジスタS0〜S7のターンオン如何は、対応するラッチL0〜L7により制御される。例えば、第3ラッチL3に‘0’が保存されているならば、第3スイッチトランジスタS3はターンオフされる。
【0065】
カウンタCOUNから出力されるデータDTAは、保存部SUの複数のラッチL0〜L7に保存される。例えば、データDTAのサイズが8ビットである場合、データDTAの最下位ビットから最上位ビットまでは、順次に第0ラッチL0から第7ラッチL7まで保存される。もし、データDTAが‘0b1100 1000’ならば、第0ラッチL0にはLSBである‘0’が保存され、第1ラッチL1には2番目のビットである‘0’が保存される方法で、複数のラッチL0〜L7にデータDTAが保存される。ただし、これは例示であり、データDTAが複数のラッチL0〜L7に保存される方法は多様である。
【0066】
もし、第0ラッチL0から第7ラッチまで順次に‘1100 1000’が保存されているならば、第3、第6及び第7トランジスタS3、S6、S7がターンオンされる。したがって、第1抵抗Rd1は‘R0+R1+R2’になり、第2抵抗Rd2は‘R4+R5+R8’になる。
【0067】
複数の抵抗器R0〜R8の抵抗は多様に設定される。各抵抗器R0〜R8の抵抗は同一であるか、または互いに異なる。また、複数の抵抗器R0〜R8の抵抗は、データDTAの値が増加するほど‘(Rd1+Rd2)/Rd1’が増加するように設定されてもよい。この場合、データDTAの値が増加するほどテスト電圧Vtが増加する(数式2参照)。
【0068】
保存調節部SREGのカウンタCOUNは、データDTAの値を調節する。カウンタCOUNは、リセット端子RT、クロック端子CT及び出力端子OTを備える。リセット端子RTは、リセット信号RSTを印加され、クロック端子CTは、ANDゲートANDの出力であるゲート出力信号Sagを印加される。出力端子OTは保存部SUと連結されており、データDTAを出力する。出力されたデータDTAは保存部SUに保存される。
【0069】
リセット端子RTにリセット信号RSTが印加されれば、カウンタCOUNは初期化する。
【0070】
保存調節部SREGのANDゲートANDは、ゲート出力信号SagをカウンタCOUNのクロック端子CTに印加する。ゲート出力信号Sagは、イネーブル信号EN、クロック信号CLK及びフィードバック信号SfbがAND演算された信号である。
【0071】
カウンタCOUNは、クロック端子CTに印加されるゲート出力信号Sagに基づいて保存部SUに保存されるデータDTAの値を調節し、調節されたデータDTAを出力端子OTを通じて出力する。
【0072】
図6は、
図5の電圧生成器に印加される信号及び電圧生成器で生成されるテスト電圧の関係の一例を示す図面である。ただし
図6は、説明の便宜のための例示であるだけで、
図6は、電圧生成器の動作を制限するものではない。
【0073】
図5及び
図6を参考にすれば、カウンタCOUNにハイ状態HSのリセット信号RSTが印加されて、カウンタCOUNは初期化する。ANDゲートANDにハイ状態HSのイネーブル信号ENが印加されるまで、カウンタCOUNのクロック端子CLKに印加されるゲート出力信号Sagはロー状態LSであるため、カウンタCOUNが動作しない。
【0074】
イネーブル信号ENがロー状態LSからハイ状態HSに変わりつつ、検出区間DTが開始する。検出区間DT中、カウンタCOUNのクロック端子CTには、クロック信号CLKの波形と同じ波形を持つゲート出力信号Sagが供給される。カウンタCOUNは、検出区間DT内のクロック信号CLKの周期T1〜T5ごとに1ずつ増加するデータDTAの値が増加するデータDTAを出力し、出力されたデータDTAは保存部SUに保存される。
【0075】
検出区間DT内の第1周期T1で、カウンタCOUNの出力端子OTはデータDTAに0(=0b0000 0000)を出力する。検出区間DTが開始する前に、カウンタCOUNはリセット信号RSTにより初期化するので、カウンタCOUNは0からカウンティングを開始する。出力されたデータDTAは保存部SUに保存される。
【0076】
電圧生成器VGENの電圧調節部VREGは、保存部SUに保存されている0のデータDTAに基づいてテスト電圧Vtを生成し、第1周期T1中にテスト電圧Vtは第1テスト電圧Vt1に収められる。
【0077】
第1周期T1中、フィードバック信号Sfbはロー状態LSを維持するので、カウンタCOUNは、第2周期T2でデータDTAの値を、0(=0b000 00000)から1(=0b0000 0001)に増加させる。第2周期T2で電圧生成器VGENは、増加されたデータDTAに基づいてテスト電圧Vtを生成し、第2周期T2中にテスト電圧Vtは、第2テスト電圧Vt2に収められる。
【0078】
これらの方式で、第5周期T5でデータDTAは4(=0b 0000 0100)になり、データDTAに対応するテスト電圧Vtが生成され、第5周期T5中にテスト電圧Vtは第5テスト電圧Vt5に収められる。
【0079】
第5周期T5で、ロー状態LSからハイ状態HSにトリガーされるフィードバック信号Sfbが印加される。トリガーされるフィードバック信号Sfbは、検出器(
図1のDTEC)がディラック電圧(
図3のVdr)を検出することを意味する。これについての詳細な説明は後述する。
【0080】
フィードバック信号Sfbがハイ状態HSに変われば、ゲート出力信号Sagはロー状態LSに変わるので、カウンタCOUNは動作しない。したがって、保存部SUに保存されているデータDTAは4に固定される。
【0081】
イネーブル信号ENに基づいて開始される検出区間DTは、フィードバック信号Sfbに基づいて満了する。
【0082】
検出区間DTは、様々な開始パターンがある。例えば、検出区間DTは、半導体装置(
図1のSCD)の製造時点、パワーオン時点、初期化時点などで開始する。イネーブル信号ENは、製造時点、パワーオン時点、初期化時点のうちいずれか一つ以上の時点で検出区間DTの開始を示しうる。
【0083】
または周期的または非周期的に検出区間DTが開始してもよい。非周期的に検出区間DTを開始する場合、温度補償回路を通じて温度変化が臨界値以上である場合、検出区間DTが開始する。ただし、これは例示であるだけで、検出区間DTの開始条件を制限するものではない。
【0084】
図7は、
図1の半導体装置の一例を示す図面である。
図7は、
図1の半導体装置SCDで検出器DTECを詳細に示すものである。検出器DTECを除外すれば、前述した内容がいずれも適用される。したがって、重なる内容は省略する。
【0085】
図7を参考にすれば、半導体装置SCDの検出器DTECは、電流源210及び増幅器220を備える。電流源210は、基準電流Irを供給する。電流源210は、グラフェントランジスタGTrのドレイン端子に連結されている。増幅器220は、グラフェントランジスタGTrのドレイン端子と連結されている。
【0086】
増幅器220は、グラフェントランジスタGTrのドレイン端子の電圧である検出電圧Vdと第2基準電圧Vref2とを入力されて、フィードバック信号Sfbを出力する。
【0087】
検出電圧Vdが第2基準電圧Vref2より小さければ、フィードバック信号Sfbはロー状態になる。検出電圧Vdが第2基準電圧Vref2より大きくなれば、フィードバック信号Sfbはロー状態からハイ状態にトリガーされる。
【0088】
フィードバック信号Sfbは、電圧生成器VGENにフィードバックされる。検出器DTECは、フィードバック信号Sfbを保存することができる検出保存部DSUをさらに備える。
【0089】
グラフェントランジスタGTrのゲート端子は、電圧生成器VGENで生成されたテスト電圧Vtを印加される。グラフェントランジスタGTrのソース端子は、接地電圧VSSを印加される。グラフェントランジスタGTrのドレイン端子は、検出器DTECと連結されている。したがって、検出電圧Vdは、グラフェントランジスタGTrのドレイン・ソース電圧である。
【0090】
グラフェントランジスタGTrのドレイン・ソース電流は基準電流Irであって、一定であるので、グラフェントランジスタGTrの検出電圧Vdは、ゲート・ソース電圧であるテスト電圧Vtによって定められる。グラフェントランジスタGTrは、テスト電圧Vtによって抵抗が制御される抵抗器として動作し、検出電圧Vdは、基準電流Ir及び抵抗に定められる。
【0091】
テスト電圧Vtがディラック電圧(
図3のVdr)ならば、グラフェントランジスタGTrはオフされて伝導性が最小になるので、抵抗が最大となる。したがって、検出電圧Vdが最大となる。例えば、検出電圧Vdの最大値は、電源電圧VDDでありうる。
【0092】
第2基準電圧Vref2は、最大検出電圧Vdが検出されるように設定される。例えば、第2基準電圧Vref2が最大ドレイン電圧より若干小さな値に設定されれば、グラフェントランジスタGTrがオフされて検出電圧Vdが最大になれば、フィードバック信号Sfbがロー状態からハイ状態にトリガーされる。フィードバック信号Sfbをトリガーさせるテスト電圧Vtがディラック電圧に検出される。再び
図6を参考にすれば、テスト電圧Vtが第5テスト電圧Vt5である時、フィードバック信号Sfbがロー状態LSからハイ状態HSにトリガーされる。したがって、第5テスト電圧Vt4がディラック電圧に検出される。
【0093】
図8は、
図1の半導体装置の他の例を示す図面である。
【0094】
図8を参考にすれば、グラフェントランジスタGTrのゲート端子は、固定されたゲート電圧Vgfを印加される。グラフェントランジスタGTrのソース端子は、電圧生成器VGENで生成されたテスト電圧Vtを印加される。グラフェントランジスタGTrのドレイン端子は検出器DTECと連結されている。
【0095】
図8の検出器DTECの構造は、
図7の検出器DTECと同一である。したがって、
図7の検出器DTECについて説明した内容が、
図8の検出器DTECにも適用される。
【0096】
ただし、
図7のグラフェントランジスタGTrのゲート端子はテスト電圧Vtを印加され、ソース端子は接地電圧VSSを印加される。すなわち、
図7で、グラフェントランジスタGTrのゲート・ソース電圧はテスト電圧Vtであり、
図8で、グラフェントランジスタGTrのゲート・ソース電圧は、固定されたゲート電圧Vgfとテスト電圧Vtとの差である。また、
図7で、検出電圧Vdは、グラフェントランジスタGTrのドレイン・ソース電圧であるが、
図8で、検出電圧Vdは、テスト電圧VtとグラフェントランジスタGTrのドレイン・ソース電圧との和である。
【0097】
テスト電圧Vtが印加される端子及び検出電圧Vdに差異点はあるが、
図7及び
図8いずれも、グラフェントランジスタGTrに、テスト電圧Vtに基づいてゲート・ソース電圧が印加されるので、グラフェントランジスタGTrのディラック電圧を検出する原理は同一である。
【0098】
電圧発生器VGENは、保存部SU、保存調節部SREG及び電圧調節部VREGを備える。保存部SU及び保存調節部SREGは、
図4ないし
図6で説明した内容が適用される。
【0099】
図8の電圧調節部VREGは、第1可変抵抗器110と第2可変抵抗器120、増幅器130p、130n、トランジスタ140p、140n及びキャパシタ150を備える。
図8の電圧調節部VREGの構造は、
図4及び
図5の電圧調節部VREGの構造とほぼ同一である。ただし、
図8の増幅器130p、130nは、第1増幅器130p及び第2増幅器130p、130nを備え、
図8のトランジスタ140p、140nは、第1トランジスタ140p及び第2トランジスタ140p、140nを備える。第1トランジスタ140pはP型トランジスタであり、第2トランジスタ140nはN型トランジスタである。
【0100】
第1増幅器130pの出力は、第1トランジスタ140pのゲート端子に印加される。第1トランジスタ140pは、分割電圧Vdvが第3基準電圧Vref3より小さな場合にターンオンされ、分割電圧Vdvが第3基準電圧Vref3より大きい場合にターンオフされる。
【0101】
第2増幅器130nの出力は、第2トランジスタ140nのゲート端子に印加される。第2トランジスタ140nは、分割電圧Vdvが第4基準電圧Vref4より大きい場合にターンオンされ、分割電圧Vdvが第4基準電圧Vref4より小さな場合にターンオフされる。
【0102】
テスト電圧Vtの生成初期に、分割電圧Vdvが第3基準電圧Vref3より小さく、第4基準電圧Vref4よりも小さいならば、第1トランジスタ140pのみターンオンされて正のテスト電圧Vtが生成される。
【0103】
初期の分割電圧Vdvが第3基準電圧Vref3より大きく、第4基準電圧Vref4よりも大きいならば、第2トランジスタ140nのみターンオンされて負のテスト電圧Vtが生成される。
【0104】
初期の分割電圧Vdvは、接地電圧VSSとバイアス電圧VBBとの間で第1抵抗Rd1及び第2抵抗Rd2の比に基づいて定められる。多様な第1抵抗Rd1及び第2抵抗Rd2の比に基づいて、テスト電圧Vtは、負の電圧から正の電圧まで多様に生成される。
【0105】
図9は、本発明の他の実施形態による半導体装置を示す図面である。
【0106】
図9を参考にすれば、半導体装置SCDは、第1領域RG1及び第2領域RG2を備える。第1領域RG1は、グラフェンを含む領域であり、第2領域RG2は、グラフェンを含んでいない領域である。グラフェントランジスタGTrは、第1領域RG1に形成される。電圧生成器VGEN(
図1)及び検出器DTEC(
図1)は、第2領域RG2に形成される。第2領域RG2は、グラフェンの代わりにシリコン(Si)を含む。第2領域RG2に形成されるトランジスタ(例えば、
図4の140)は、グラフェントランジスタではない一般トランジスタである。
【0107】
第1領域RG1は、第1パッドPD1を備え、第2領域RG2は、第2パッドPD2を備える。第1領域RG1の第1パッドPD1と第2領域RG2の第2パッドPD2とは、信号線SLを通じて連結される。
図9では、各領域RG1、LA2が一つのパッドPD1、PD2を備えると示したが、これは例示に過ぎない。各領域RG1、RG2は、複数のパッドを備え、各パッドを通じて、第1領域RG1は第2領域RG2と信号を交換できる。
【0108】
図10は、本発明のさらに他の実施形態による半導体装置を示す図面である。
【0109】
図10を参考にすれば、半導体装置SCDは、第1層LA1及び第2層LA2を備える。第1層LA1は、グラフェンを含む層であり、第2層LA2は、グラフェンを含んでいない層である。グラフェントランジスタGTrは、第1層LA1に形成される。電圧生成器VGEN(
図1)及び検出器DTEC(
図1)は、第2層LA2に形成される。第2層LA2は、グラフェンの代わりにシリコン(Si)を含む。第2層LA2に形成されるトランジスタ(例えば、
図4の140)は、グラフェントランジスタではない一般トランジスタである。
【0110】
第1層LA1は、第1パッドPD1を備え、第2層LA2は、第2パッドPD2を備える。第1層LA1の第1パッドPD1と第2層LA2の第2パッドPD2とは、信号線SLを通じて連結される。
図10では、各層LA1、LA2が一つのパッドPD1、PD2を備えると示したが、これは例示に過ぎない。各層LA1、LA2は複数のパッドを備え、各パッドを通じて、第1層LA1は第2層LA2と信号を交換できる。
【0111】
図10では、第1層LA1と第2層LA2との間に、パッドPD1、PD2を用いて信号を交換すると示したが、第1層LA1と第2層LA2とは、コンタクトなどの公知の方法で信号を交換してもよい。
【0112】
図9及び
図10のように、グラフェントランジスタが形成される領域RG1またはLA1と、グラフェンを用いない一般トランジスタが形成される領域RG2またはLA2とは、物理的に分離される。
【0113】
図11は、本発明のさらに他の実施形態による半導体装置を示す図面である。
【0114】
図11を参考にすれば、半導体装置SCDの第1領域RG1及び第2領域RG2を備える(
図9参照)。または半導体装置SCDは、
図10のように垂直的に第1層LA1及び第2層LA2を備えてもよい。
【0115】
第1領域RG1には、複数のグラフェントランジスタGTr1〜GTrNが形成される。第2領域RG2には、電圧生成器VGEN、検出器DTEC及び信号変換器CONVが形成される。
【0116】
半導体装置SCDは、電圧生成器VGEN及び検出器DTECを通じて第1グラフェントランジスタGTr1のディラック電圧Vdrを検出する。ディラック電圧Vdrの検出のために、第1領域RG1の複数のグラフェントランジスタGTr1〜GTrNのうち一つの第1グラフェントランジスタGTr1が用いられる。第1グラフェントランジスタGTr1から検出されたディラック電圧Vdrは、複数のグラフェントランジスタGTr1〜GTrNに共通するディラック電圧Vdrであると仮定できる。
【0117】
または、複数のグラフェントランジスタGTr1〜GTrNごとにディラック電圧Vdrを検出してもよい。または、複数のグラフェントランジスタGTr1〜GTrNを、隣接するグラフェントランジスタ同士でグループ化できる。各グループ当り一つのグラフェントランジスタのディラック電圧Vdrを検出し、各グループに共通のディラック電圧として用いてもよい。ディラック電圧Vdrを検出する方法は、前述したので省略する。
【0118】
グラフェントランジスタGTrをオフさせるディラック電圧Vdrと、一般トランジスタをオフさせるオフ電圧とは相異なる。また、グラフェントランジスタGTrを駆動する動作電圧と、一般トランジスタを駆動する電源電圧とは相異なる。したがって、第1領域RG1と第2領域RG2との間に信号を交換する時、ディラック電圧Vdrとオフ電圧との差と、動作電圧と電源電圧との差によって漏れ電流が発生する恐れがある。
【0119】
これを防止するために、信号変換器CONVは、一般トランジスタの信号をグラフェントランジスタGTrの信号に変換できる。信号変換器CONVは、第2領域RG2から入力信号INを受信し、入力信号INが変換された出力信号OUTを出力する。出力信号OUTは、第1領域RG1に提供される。
【0120】
図12は、
図11の信号変換器の一例を示す図面であり、
図13は、
図12の信号変換器の入力信号及び出力信号の関係の一例を示す図面である。
【0121】
図11ないし
図13を参考にすれば、信号変換器CONVは、一般トランジスタのオフ電圧Voff(例えば、0V)をディラック電圧Vdrに変換するか、または一般トランジスタの電源電圧VDDをグラフェントランジスタGTrの動作電圧Vopに変換する。
【0122】
信号変換器CONVは、複数のトランジスタTR1〜TR4及びインバータINVを備える。この時、第1及び第2トランジスタTR1、TR2は、P型トランジスタであり、第3及び第4トランジスタTR3、TR4は、N型トランジスタである。
【0123】
第1トランジスタTR1は、動作電圧Vopを印加されるソース端子、入力信号INを印加されるゲート端子、第3トランジスタTR3のドレイン端子及び第4トランジスタTR4のゲート端子と連結されるドレイン端子を備える。
【0124】
第2トランジスタTR2は、動作電圧Vopを印加されるソース端子、インバータINVを通じて反転された入力信号INを印加されるゲート端子、第4トランジスタTR4のドレイン端子及び第3トランジスタTR3のゲート端子と連結されるドレイン端子を備える。
【0125】
第3及び第4トランジスタTR3のソース端子は、ディラック電圧Vdrを印加される。ディラック電圧Vdrは、電圧生成器VGENから供給される。
【0126】
信号変換器CONVの出力端子は、第2トランジスタTR2のドレイン端子、第3トランジスタTR3のゲート端子及び第4トランジスタTR4のドレイン端子に連結されている。
【0127】
入力信号INが一般トランジスタのオフ電圧Voffである場合、第1トランジスタTR1はターンオンされ、第4トランジスタTR4のゲート端子は動作電圧Vopを印加されて、第4トランジスタTR4はターンオンされる。したがって、出力信号OUTはディラック電圧Vdrになる。この時、第2トランジスタTR1は、反転された入力信号INによってターンオフされ、第3トランジスタTR3のゲート端子はディラック電圧Vdrを印加されて、第3トランジスタTR3はターンオフされる。
【0128】
入力信号INが電源電圧VDDである場合、第2、第3トランジスタTR2、TR3がターンオンされ、第1、第4トランジスタTR1、TR4はターンオフされる。したがって、信号変換器CONVの出力信号OUTは動作電圧Vopになる。
【0129】
このように、信号変換器CONVは、一般トランジスタのオフ電圧VoffをグラフェントランジスタGTrのディラック電圧Vdrに変換し、一般トランジスタの電源電圧VDDを、グラフェントランジスタGTrの動作電圧Vopに変換する。信号変換器CONVは、出力信号OUTを第1領域RG1に供給でき、第1領域RG1のグラフェントランジスタGTrは、ディラック電圧Vdr及び動作電圧Vopに駆動される。
【0130】
このように、本発明の実施形態によれば、グラフェントランジスタを備える半導体装置、及びグラフェントランジスタを備える半導体装置の効率的な動作方法を提供が提供される。
【0131】
本発明の実施形態によれば、グラフェントランジスタのディラック電圧を検出できる。ディラック電圧を検出することで、グラフェントランジスタの誤動作が防止される。
【0132】
また、検出されたディラック電圧をグラフェントランジスタの駆動に使用することで、漏れ電流の発生が低減する。
【0133】
以上のように図面及び明細書で最適の実施形態が開示された。ここで特定の用語が使われたが、これは単に本発明を説明するための目的で使われたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により定められねばならない。