(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6153722
(24)【登録日】2017年6月9日
(45)【発行日】2017年6月28日
(54)【発明の名称】人工軽量骨材およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
C04B 14/02 20060101AFI20170619BHJP
C04B 14/18 20060101ALI20170619BHJP
C04B 14/14 20060101ALI20170619BHJP
C04B 38/00 20060101ALI20170619BHJP
【FI】
C04B14/02 B
C04B14/18
C04B14/14
C04B38/00 303Z
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-286355(P2012-286355)
(22)【出願日】2012年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-129187(P2014-129187A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2015年12月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】501173461
【氏名又は名称】太平洋マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088719
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 博史
(72)【発明者】
【氏名】野口 雅朗
(72)【発明者】
【氏名】和知 秀樹
【審査官】
岡田 隆介
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭50−022010(JP,A)
【文献】
特開平08−283082(JP,A)
【文献】
特開2011−219353(JP,A)
【文献】
特開昭58−099128(JP,A)
【文献】
特開2007−320805(JP,A)
【文献】
特開2012−131648(JP,A)
【文献】
特開2010−076986(JP,A)
【文献】
特開2008−050185(JP,A)
【文献】
特開2011−126762(JP,A)
【文献】
特開2012−116690(JP,A)
【文献】
特開2010−053029(JP,A)
【文献】
特開2012−091978(JP,A)
【文献】
特開2013−112578(JP,A)
【文献】
米国特許第04931211(US,A)
【文献】
米国特許第05002696(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 2/00−32/02
C04B 40/00−40/06
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末の発泡体からなり、前記膨張性岩石粉末からの発泡率が2倍以上であって、3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有することを特徴とする人工軽量骨材。
【請求項2】
強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末を、850℃〜950℃で5分以上加熱して発泡させ、前記膨張性岩石粉末からの発泡率が2倍以上であって3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有する人工軽量骨材を製造することを特徴とする製造方法。
【請求項3】
平均粒径0.3〜5mmの黒曜石粉末を用いる請求項2の製造方法。
【請求項4】
加熱炉として、ロータリーキルン、流動層焼成炉、箱型焼成炉を用いる請求項2または請求項3に記載する製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子強度が大きく発泡率の高い軽量骨材とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
軽量コンクリートを製造する際に軽量骨材が用いられている。軽量コンクリートを構造物に使用した場合、構造物全体を軽量化できるため、柱や壁に掛かる荷重を減らすことができ、建設コストも削減できるメリットがある。また地震にも強くなる利点がある。軽量骨材には人工軽量細骨材、天然軽量骨材、副産軽量骨材などがあり、軽量コンクリートには主に人工軽量細骨材が使用されており、JIS A 5002に構造用人工軽量骨材が規定されている。
【0003】
上記規格の人工軽量骨材は、膨張頁岩、膨張粘土、膨張スレート、フライアッシュを主原料とし、これを粉砕して粒度調製した後に加熱焼成して発泡させることによって製造されるものである。例えば、膨張頁岩を原料として粉砕した粉砕物を成形して焼成してなる人工軽量材が知られている(特開2009−234892号公報)。この他に、酸性火山岩類、酸性火山噴出物、凝灰岩などを主原料に使用して焼成発泡させてなる人工軽量骨材(特開平7−291685号公報)、シラスを原料に使用して焼成発泡させてなる人工軽量骨材(特開平05−201749号公報)などが知られている。
【0004】
さらに、真珠岩や黒曜石などの岩石粉を原料とし、これを焼成発泡させてなる人工軽量骨材がパーライトとして知られている(特開2010−76986号公報)。黒曜石や真珠岩は高温で加熱されると内部の結晶水が水蒸気になって膨張し、内部に気泡を有する中空粒子になる。一般に黒曜石では結晶水が2%程度なので、内部の気泡が小さいセルに囲まれた独立気泡を有する発泡粒子になり、真珠岩では結晶水が3〜5%とやや多いので気泡が爆裂してセルが崩れた連続気泡を有する発泡粒子になる。
【0005】
従来のパーライトは粒子強度が小さいため、コンクリートやモルタルに使用した場合、混練時や施工時に粒子が破損して軽量性が保たれず、また、コンクリートやモルタルの強度が低下するなどの問題がある。また、市販の人工軽量骨材はほとんどがJISのM品(絶乾密度1.3〜1.8g/cm
3)であり、絶乾密度が1.3未満の細骨材は少ない。また、高性能人工軽量細骨材は製造時の造粒が非常に難しく、さらに焼成時に融着が起こりやすく、歩留まりが悪いため、製造が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−234892号公報
【特許文献2】特開平7−291685号公報
【特許文献3】特開平05−201749号公報
【特許文献4】特開2010−76986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の人工軽量骨材(パーライト)における上記問題を解決したものであり、粒子強度が大きいうえに嵩密度が十分に小さい人工軽量骨材とその製造方法を提供する。具体的には、本発明は、好ましくは、嵩密度が0.5g/cm
3以下(発泡率2.5倍以上)であって、3kg加圧残存率が80%以上の粒子強度を有する人工軽量骨材とその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の構成を有する人工軽量骨材とその製造方法に関する。
〔1〕強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末
の発泡体からなり、前記膨張性岩石粉末からの発泡率が2倍以上であって、3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有することを特徴とする人工軽量骨材。
〔2〕強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末を、850℃〜
950℃で5分以上加熱して発泡
させ、前記膨張性岩石粉末からの発泡率が2倍以上であって3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有する人工軽量骨材を製造することを特徴とする製造方法。
〔3〕平均粒径0.3〜5mmの黒曜石粉末を用いる上記[2]の製造方法。
〔4〕加熱炉として、ロータリーキルン、流動層焼成炉、箱型焼成炉を用いる上記[2]または上記[3]に記載する製造方法。
【0009】
〔具体的な説明〕
本発明の軽量骨材は、強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末
の発泡体からなり、前記膨張性岩石粉末からの発泡率が2倍以上であって、3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有することを特徴とする人工軽量骨材である。
【0010】
本発明の軽量骨材は、強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末を原料
にした発泡体である。強熱減量は主に結晶水などの含有水分に基づいており、強熱減量が0.5wt%未満では含有水分量が少ないため加熱焼成しても十分に発泡しない。一方、強熱減量が1.5wt%を上回ると含有水分量が多すぎて過発泡になり、気泡が爆裂して表面に開気泡を有する粒子が多くなる。表面に開気泡を有する粒子は強度が低く、またコンクリートに配合したときに粒子内部にセメント等が流入するので軽量粒子として用いることができない。強熱減量はJIS R 5202に従って測定される。
【0011】
本発明の軽量骨材は、ガラス質の割合が90wt%以上のものが原料として用いられる。ガラス質の成分は主にシリカであり、アルミナなどが含まれる。ガラス質の割合が90wt%未満であると、ガラス中に含まれる結晶質部分によってガラスの均一性を損なうので発泡に悪影響を及ぼす。また、鉱物中の結晶質部分には発泡成分が含まれていないので発泡せず、発泡率が低下する。ガラス質の割合は、粉末X線回折のハローのピーク高さを測定して算出することができる。ガラスと結晶質(石英)を一定割合混合し、内標準として蛍石を使用し、測定したXRDパターンからベースラインからのガラスのハローの高さと内標準の高さを測定し、各混合割合ハローと内標準とピーク高さ比から検量線を作成する。この検量線を使用し、原料をXRDで測定してガラス質の割合が算出される。
【0012】
一般にガラス質の膨張性岩石として黒曜石および真珠岩が知られている。黒曜石および真珠岩は石基全体がガラス質であり、ガラス質の割合が90wt%以上である。また、黒曜石および真珠岩は結晶水を有し、焼成すると膨張する。通常、黒曜石の含有水分量は約2wt%程度であり、真珠岩の含有水分量は約3〜5wt%程度であるので、強熱減量が0.5〜1.5wt%のものは主に黒曜石であり、真珠岩は強熱減量が1.5wt%を上回るようになるので、本発明の人工軽量骨材の原料は黒曜石が好ましい。
【0013】
本発明の軽量骨材は、発泡率が2倍以上であって、3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有する。発泡率は原料の精石(原料岩石を粉砕して粒度を揃えたもの)の嵩密度Doと発泡粒子の嵩密度Dvの体積比(Dv/Do)によって表される。
発泡率が2倍未満の粒子は発泡が不十分であり、軽量化の効果が小さい。
【0014】
本発明の軽量骨材は3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有する。3kg加圧下の残存率とは、ランダムに選別された試料粒子を金属製シリンダに入れ、シリンダ内径と同径の円柱(棒)をシリンダ上部から挿入し、棒の上から3kgの重りを載せて加圧し、加圧後に試料を取出し、破損していない粒子の数(n)を全試料粒子数(m)に対する比(n/m)で示したものである。なお、3kgの重りは棒と重りの合計重量にすればよい。残存率が高いほど粒子強度が大きい。
市販の真珠岩パーライトはこの3kg加圧下の残存率試験において全ての粒子が破損し、残存率がゼロ%であるのに対して、本発明の人工軽量骨材は発泡率が2倍以上でありながら残存率が80%以上であり、粒子強度が大きい。
【0015】
本発明の軽量骨材は、強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末を、850℃〜
950℃で、5分以上加熱焼成して発泡させることによって製造することができる。焼成温度が850℃を下回ると粒子の発泡が不十分になり、未発泡粒子の割合が多くなるので、軽量骨材として使用できない。一方、焼成温度が
950℃を上回ると過剰発泡になり、粒子表面に開口する気泡が多く、粒子の強度が低下する。焼成時間は上記焼成温度域で5分以上が好ましい。5分未満では未発泡粒子の量が多くなる。
【0016】
本発明の軽量骨材は、通常の焼成温度よりも低温域でゆっくり焼成することによって、発泡率が高く、かつ粒子強度の大きい軽量骨材にしたものである。このような焼成を行うための焼成炉としては、回転炉(ロータリーキルン)、固定した箱型炉、連続焼成のトンネル炉、流動層焼成炉などが好ましい。気流焼成炉は焼成温度域での滞留時間が短いので適さない。
【0017】
本発明の軽量骨材は、強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末(主に黒曜石粉末)を原料とし、従来の焼成温度よりはやや低温でゆっくり焼成して発泡させるので、原料粉末に発泡剤を加える必要がない。従来の人工軽量骨材では、未発泡粒子が生じないように、原料粉末に発泡剤を加えて造粒したものを焼成したものが知られているが、本発明の人工軽量骨材は発泡剤を加える必要がなく、従って造粒する必要がない。
【0018】
本発明の軽量骨材は原料粉末を造粒する必要がないので、粒径が細骨材程度の軽量骨材を得ることができる。具体的には、粒径が0.3〜5mmの原料粉末を用いることができる。原料粉末の粒径が0.3mm未満では発泡が起こり難い、またロータリーキルンなどの焼成炉の内壁に溶けた原料が融着しやすい場合がある。一方、原料粉末の粒径が5mmより大きいと粒子内部に熱が伝わり難く、十分に発砲されない。
【0019】
強熱減量が0.5〜1.5wt%であってガラス質の割合が90wt%以上の膨張性岩石粉末(主に黒曜石粉末)を加熱発泡させることによって、発泡率が2倍以上、好ましくは2〜4倍であって、内部に独立気泡を有し、粒子表面に気泡が開口せず、3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有する人工軽量骨材を得ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の軽量骨材は、発泡率が好ましくは2〜4倍であって、3kg加圧下の残存率が80%以上の強度を有するので、コンクリートやモルタルに使用した場合、混練時や施工時に粒子が破損することが少なく、軽量化材料として信頼性よく使用することができる。
【0021】
また、本発明の軽量骨材は発泡剤が不要であり、造粒する必要がないので、粒径が細骨材レベルの軽量骨材を得ることができる。具体的には、例えば、平均粒径0.3〜1mmの黒曜石粉末を原料にして焼成発泡させることによって、平均粒径0.6〜5mmの粒子が90wt%以上の人工軽量細骨材を得ることができる。
【0022】
さらに、本発明の軽量骨材は、内部に独立気泡を有し、粒子表面に気泡が開口しない閉気孔であるため、吸水率が格段に低く、概ね吸水率は5%以下であり、浮水率は90%以上である。また、本発明の軽量骨材は、球状であるので流動性がよく、コンクリートやモルタルに混合しやすく、均一に分散しやすい。
【実施例】
【0023】
本発明の実施例を以下に示す。以下の原料を使用した。
(イ)黒曜石A(SiO
2含有率75.6wt%、ig.loss0.8wt%、嵩密度1.24g/cm
3、融点1010℃、ガラス質99wt%、粒径0.4〜1.2mm)
(ロ)黒曜石B(SiO
2含有率76.0wt%、ig.loss0.4wt%、ガラス質98wt%、粒径0.4〜1.2mm、比較試料)
(ハ)真珠岩A(SiO
2含有率75.5wt%、ig.loss2.2wt%、ガラス質97wt%、粒径0.4〜1.2mm、比較試料)
(ニ)流紋岩A(SiO
2含有率72wt%、ig.loss0.4wt%、ガラス質68wt%、粒径0.4〜1.2mm、比較試料)
【0024】
嵩密度、発泡率を以下のように測定した。
〔嵩密度〕一定容積S(cm
3)の容重枡に試料を充填し、開口からはみ出た部分をすり切り、全体の重量G1を測定し、これから容器の重量G2を差し引いて粉末重量G3(g)を求め、上記容積Sに対する粉末重量G3〔G3/S〕g/cm
3を嵩密度とした。
〔発泡率〕原料の精石(原料岩石を粉砕して粒度を揃えたもの)の嵩密度Doと発泡粒子の嵩密度Dvの体積比(Dv/Do)によって算出した。
【0025】
粒子強度(加圧残存率)を以下のように測定した。
粒子の強度を測定する指標として、試料粒子に圧力をかけて破損せずに残存する粒子数の割合(加圧残存率)で粒子強度を判定した。ランダムに選別された試料粒子50個を内径14mmの金属製シリンダに入れ、シリンダ内径と同径の円柱(棒)をシリンダ上部から挿入し、棒の上から3kgの重りを載せて加圧した。加圧後に試料を取出し、破壊していない
粒子数(残存粒子数)をカウントし、50個当たりの残存粒子数の比を3kg加圧残存率とした。なお、市販品(太平洋パーライト社製黒曜石系パーライト4号品)はこの加圧試験で50個すべて破損し、3kg加圧残存率はゼロであった。
【0026】
〔実施例1〕
表1に示す焼成条件下で原料粉末を焼成して人工軽量細骨材を製造した。この人工軽量細骨材について、嵩密度、発泡率、3kg加圧残存率を測定し、この結果を表1に示した。
表1に示すように、回転炉、流動層焼成炉、箱型炉で焼成した骨材は発泡率が高く、本発明の発泡率に達している(試料No.A1,A2,A3)。一方、気流炉で焼成した試料B1は、焼成時間が瞬間のため発泡倍率が小さく、殆ど発泡していない。
また、強熱減量(ig.loss)が0.4%の黒曜石Bを用いた試料B2は、発泡率が格段に小さく、未発泡粒子が多い。
さらに、真珠岩Aを回転炉で焼成した試料B3は発泡が起こりにくい。真珠岩Aは強熱減量(ig.loss)が2.2wt%と多く、そのため黒曜石とはガラスの構造が異なり、ガラス内部に微細なひびが無数に存在しており、加熱時にひびから発泡成分が気化し外部へ逃げていく。その結果、発泡成分が少なくなり、発泡が起こりにくくなる。
真珠岩Aを気流炉で焼成した試料B4は、発泡率が13.9倍と高いが、過剰発泡のために粒子強度が小さく、従って3kg加圧残存率はゼロである。
また、ガラス質の割合が少ない流紋岩Aを用いた試料B5は、結晶質部分には発泡成分が含まれていないので、結晶質部分は発泡せず、発泡成分が含まれているガラス質部分のみの発泡になるので発泡し難い。
【0027】
【表1】
【0028】
〔実施例2〕
回転焼成炉を用い、焼成条件を変えて黒曜石Aを焼成し、軽量細骨材を製造した。このパーライトについて、嵩密度、発泡率、3kg加圧残存率を測定し、表2に示した。
表2に示すように、焼成温度850℃で発泡が開始される。焼成温度が高くなると嵩密度は小さくなり、軽量になるが、3kg加圧残存率は徐々に低下し、粒子強度が次第に弱くなる(試料C1〜C4)。
焼成温度が825℃では殆ど発泡しない(試料C5)。焼成温度が875℃では焼成時間が1分では殆ど発泡せず(試料C6)、焼成時間が3分でも発泡率が小さく,軽量化できない(試料C7)。
一方、焼成温度が1000℃では発泡率は高くなるが、粒子強度が著しく低下する(試料C8)。また、原料の融点を超える1050℃で焼成すると、焼成時間が5分では回転焼成炉内に原料が融着して焼成できず(試料C9)、焼成時間を1分に短くすると発泡するが過剰発泡になり、粒子強度は非常に小さくなる(試料C10)。
【0029】
【表2】