特許第6154195号(P6154195)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6154195
(24)【登録日】2017年6月9日
(45)【発行日】2017年6月28日
(54)【発明の名称】液晶ディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1333 20060101AFI20170619BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20170619BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20170619BHJP
【FI】
   G02F1/1333
   G02F1/13357
   G09F9/00 350Z
   G09F9/00 302
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-107616(P2013-107616)
(22)【出願日】2013年5月22日
(65)【公開番号】特開2013-246442(P2013-246442A)
(43)【公開日】2013年12月9日
【審査請求日】2016年3月22日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0056184
(32)【優先日】2012年5月25日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2012-0127641
(32)【優先日】2012年11月12日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】安 ▲じゅん▼ ▲そく▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 宰 賢
【審査官】 磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−093939(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1024692(KR,B1)
【文献】 韓国登録特許第10−0872864(KR,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0007236(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1333
G02F 1/13357
G09F 9/00
F21S 2/00
F21V 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示する液晶パネルと、
前記液晶パネルに映像表示のための光を提供するバックライトユニットと、
前記液晶パネルと前記バックライトユニットとを一つのモジュールにパッケージングするためのトップシャーシおよびボトムシャーシと、
前記ボトムシャーシの強度補強のために、前記ボトムシャーシの内側面に装着される強度補強部材と、を含み、
前記バックライトユニットは、複数の光源が装着された少なくとも一つの光源印刷回路ボード(PCB)を含み、
前記強度補強部材は、前記ボトムシャーシの内側面の一部領域を占有し、前記強度補強部材によって占有されていない前記ボトムシャーシの内側面の残りの領域に前記少なくとも一つの光源PCBが装着される、
液晶ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記強度補強部材は、複数のセルが形成されたハニカム形状を有する請求項1に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項3】
前記強度補強部材のそれぞれのセルは、六角柱状を有する請求項2に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項4】
前記強度補強部材は、波状を有する請求項1に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項5】
前記強度補強部材は、エッグプレート(egg plate)形状を有する請求項1に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項6】
前記強度補強部材は、複数の凸部および複数の凹部を含み、4つの凸部の間に1つの凹部が配置され、4つの凹部の間に1つの凸部が配置される請求項5に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項7】
前記強度補強部材をカバーするカバー部材を更に含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項8】
前記光源PCBと前記ボトムシャーシとの間には、前記光源の発生熱を前記ボトムシャーシに伝達するためのヒートシンクが配置される請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項9】
前記ヒートシンクは、前記トップシャーシに直接締結される請求項に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項10】
前記液晶ディスプレイ装置は、前記光源の発生熱を外部に放出するための少なくとも一つのヒートシンクを更に含み、
前記ヒートシンクは、前記ボトムシャーシおよび前記光源PCBを支持するように配置される請求項1乃至9のいずれか1項に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項11】
前記液晶ディスプレイ装置は、前記液晶パネルおよび前記バックライトユニットの装着を補助するミドルモールドを更に含み、前記ヒートシンクは、前記ミドルモールドに直接締結される請求項10に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項12】
前記強度補強部材は、アルミニウムで製造される請求項1乃至11のいずれか1項に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に係る液晶ディスプレイ装置として備えられる曲面ディスプレイ装置。
【請求項14】
前記曲面ディスプレイ装置は、55インチ以上の大型テレビに適用される請求項13に記載の曲面ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイモジュールに関し、より詳細には、ボトムシャーシに強度補強部材が装着された液晶ディスプレイモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
LCD(Liquid Crystal Display)とよく称される液晶ディスプレイ装置は、液晶パネルとバックライトユニットとを含み、液晶パネルとバックライトとは、前面シャーシとボトムシャーシとによって一つのモジュールでパッケージングされるのが、一般的である。
【0003】
このような液晶ディスプレイ装置は、平面ディスプレイ装置または曲面ディスプレイ装置に適用されてよい。液晶ディスプレイ装置が、平面ディスプレイ装置に適用される場合、ボトムシャーシは、製造時の平坦度を保持しなければならず、液晶ディスプレイ装置が曲面ディスプレイ装置に適用される場合、ボトムシャーシは、製造時の曲率を保持しなければならない。そうでない場合、液晶ディスプレイ装置によって提供される映像の品質が低下してしまう。
【0004】
しかし、ボトムシャーシの強度が変形防止に十分ではない場合、ボトムシャーシは、自重、外力または熱等によって変形されてよい。よって、ボトムシャーシに変形防止に十分な強度を与えるための方策が求められる。
【0005】
従来からボトムシャーシの強度を補強するために、その表面にビージング(beading)構造を形成させる方式が知られている。しかし、ビージング構造だけでは、ボトムシャーシの強度を補強するのに限界があって、液晶ディスプレイ装置が大型化するほど、ボトムシャーシの変形を防止するのに不足してしまう側面があった。
【0006】
一方、ボトムシャーシの変形を防止するために、ボトムシャーシを厚くする方策が工夫されてよい。しかし、このような方策による場合、製造コストが高くなるだけではなく、ディスプレイ装置の厚さおよび重さが増加してしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特開第2011−0310538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、比較的に安い製造コストで液晶ディスプレイ装置に備えられるボトムシャーシの強度を大きく向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、映像を表示する液晶パネルと、前記液晶パネルに映像表示のための光を提供するバックライトユニットと、前記液晶パネルと前記バックライトユニットとを一つのモジュールにパッケージングするためのトップシャーシおよびボトムシャーシと、前記ボトムシャーシの強度補強のために、前記ボトムシャーシの内側面に装着される強度補強部材とを含むことを特徴とする液晶ディスプレイ装置を提供する。
【0010】
前記強度補強部材は、複数のセルを有するハニカム形状を有してよい。
【0011】
前記強度補強部材のそれぞれのセルは、六角柱状を有してよい。
【0012】
前記強度補強部材は、波状を有してよい。
【0013】
前記強度補強部材は、エッグプレート(egg plate)形状を有してよい。
【0014】
前記強度補強部材は、複数の凸部および複数の凹部を含み、4つの凸部の間に1つの凹部が配置され、4つの凹部の間に1つの凸部が配置されてよい。
【0015】
前記液晶ディスプレイ装置は、前記強度補強部材をカバーするカバー部材を更に含んでよい。
【0016】
前記強度補強部材は、前記ボトムシャーシに付着され、前記カバー部材は前記強度補強部材に付着されてよい。
【0017】
前記強度補強部材と前記ボトムシャーシとの間の付着および前記カバー部材と前記強度補強部材との間の付着は、接着剤を通して行われてよい。
【0018】
前記接着剤は、ホットメルト接着剤であってよい。
【0019】
前記バックライトユニットは、複数の光源が装着された少なくとも一つの光源印刷回路ボード(PCB)を含み、前記強度補強部材は、前記ボトムシャーシの内側面の一部領域を占有し、前記強度補強部材によって占有されていない前記ボトムシャーシの内側面の残りの領域に前記少なくとも一つの光源PCBが装着されてよい。
【0020】
前記光源PCBと前記ボトムシャーシとの間には、前記光源の発生熱を前記ボトムシャーシに伝達するためのヒートシンクが配置されてよい。
【0021】
前記ヒートシンクは、前記トップシャーシに直接結合されてよい。
【0022】
前記バックライトユニットは、複数の光源が装着された少なくとも一つの光源印刷回路ボード(PCB)を含み、前記液晶ディスプレイ装置は、前記光源の発生熱を外部に放出するための少なくとも一つのヒートシンクを更に含み、前記ヒートシンクは、前記ボトムシャーシおよび前記光源PCBを支持するように配置されてよい。
【0023】
前記ヒートシンクは、前記トップシャーシに直接結合されてよい。
【0024】
前記液晶ディスプレイ装置は、前記液晶パネルおよび前記バックライトユニットの装着を補助するミドルモールドを更に含み、前記ヒートシンクは、前記ミドルモールドに直接結合されてよい。
【0025】
前記強度補強部材は、アルミニウムで製造されてよい。
【0026】
前記液晶ディスプレイ装置は、55インチ以上の大型テレビに適用されてよい。
【0027】
上記目的を達成するために、本発明は、曲面ディスプレイ装置として、映像を表示する液晶パネルと、前記液晶パネルに映像表示のための光を提供するバックライトユニットと、前記液晶パネルと前記バックライトユニットとを一つのモジュールにパッケージングするためのトップシャーシおよびボトムシャーシと、前記ボトムシャーシの強度補強のために、前記ボトムシャーシの内側面に装着される強度補強部材とを含むことを特徴とする曲面ディスプレイ装置を提供する。
【0028】
前記強度補強部材は、複数のセルを有するハニカム形状を有してよい。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように、本発明によれば、ボトムシャーシに強度補強部材が装着されることにより、ボトムシャーシの強度が大きく補強でき、よって、自重、外力、熱等によってボトムシャーシが変形されることが最小限化することができる。よって、本発明が平板ディスプレイ装置に適用される場合、ボトムシャーシの良好な平坦度を保持することができ、本発明が曲面ディスプレイ装置に適用される場合、その初期曲率を安定的に保持することができる。結論として、ボトムシャーシの過度な変形によってディスプレイ装置が提供する映像の品質が低下することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第1実施形態を概略に示す断面図である。
図2図1に示す液晶ディスプレイ装置の右側端部領域を拡大した断面図である。
図3図1の液晶ディスプレイ装置に備えられたボトムシャーシおよびボトムシャーシに装着された部品を示す斜視図である。
図4図3に示す部品を分解して示す斜視図である。
図5図1の液晶ディスプレイ装置に備えられる強度補強部材の代案としての実施形態を概略に示す斜視図である。
図6図1の液晶ディスプレイ装置に備えられる強度補強部材の別の代案としての実施形態を概略に示す斜視図である。
図7図2の類似図として、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第2実施形態を示す断面図である。
図8図2の類似図として、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第3実施形態を示す断面図である。
図9図2の類似図として、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第4実施形態を示す断面図である。
図10】本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第5実施形態を概略に示す断面図である。
図11図10に示す液晶ディスプレイ装置の右側端部領域を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第1実施形態を概略に示す断面図であり、図2は、図1に示す液晶ディスプレイ装置の右側端部領域を拡大した断面図である。
【0032】
図1および図2を参照すると、液晶ディスプレイ装置(LCD装置)100は、各種液晶ディスプレイ装置に適用可能であり、大型ディスプレイ装置(例えば、55インチ以上のテレビ)に適用されるのに、特に適している。そして、図1に示すように、液晶ディスプレイ装置100は、一種の平面ディスプレイ装置である。
【0033】
液晶ディスプレイ装置100は、液晶パネル110と、バックライトユニット120と、トップシャーシ130と、ボトムシャーシ140およびミドルモールド150を含む。
【0034】
液晶パネル110は、映像を表示する部品として、上板111および下板112を含む。上板111と下板112との間には、液晶(図示せず)が配置される。図示はされていないが、上板111には、前方偏光フィルタおよびカラーフィルタ層が備えられ、下板112には後方偏光フィルタおよびTFTアレイが備えられる。
【0035】
TFTアレイのスイッチング動作によって液晶ディスプレイ装置100の各画素に対応する液晶分子の配列が調節されることにより、液晶パネル110から映像が表示されてよい。液晶パネル110の動作原理は、既に公知となっているため、それに対するより詳細な説明は省略する。
【0036】
バックライトユニット120は、液晶パネル110に映像表示のための光を提供するためのものである。それに、バックライトユニット120は、少なくとも一つの光源印刷回路ボード(光源PCB)121と、それぞれの光源印刷回路ボード121に装着される複数の光源122と、液晶パネル110の後方に配置される導光板123と、導光板123の後方に配置される反射シート124と、液晶パネル110と導光板123との間に配置される複数の光学シート125とを含む。
【0037】
本実施形態においては、導光板170の右側および左側に光源PCB121が一つずつ備えられ、それぞれの光源PCBに備えられた複数の光源122は、導光板123のエッジ面(edge surface)123aを対向するように配置される。例として、光源122は発光ダイオード(LED)として備えられてよい。光源122から放出された光は、導光板123のエッジ面123aを介して導光板123の内部に入射され、入射された光は導光板123の上面または底面に備えられた出光パターン(図示せず)および導光板123の後方に配置された反射シート124の助けで導光板123の前方にガイドされ、そのガイドされた光は光学シート125によってより均一な輝度分布を有するように変化された後、液晶パネル110に提供される。
【0038】
複数の光源122の発した熱が、ヒートシンクの役割を担うボトムシャーシ140に上手く伝達されるように、光源PCB121は熱伝導性の高い金属物質(例えば、アルミニウム、ステンレススチール等)で製造されることが望ましい。
【0039】
以上で説明したバックライトユニット120の構造は単に例示的なものであり、代案としての別の実施形態でバックライトユニット120の細部構造は、ディスプレイ装置の設計条件に応じて多様な変更されてよい。なお、バックライトユニット120の一般的な構造は、既に公知となっているため、それに対する詳細な説明は省略する。
【0040】
トップシャーシ130およびボトムシャーシ140は、上述の液晶パネル110およびバックライトユニット120をはじめとする液晶ディスプレイ装置100の部品を一つのモジュールにパッケージングする。ミドルモールド150は、液晶パネル110と、光学シート125等の部品を支持し、液晶ディスプレイ装置100のパッケージングを補助する機能を具備する。
【0041】
ボトムシャーシ140は、液晶パネル110および導光板120について実質的に垂直に配列された結合部142を有する。この結合部142が、トップシャーシ130にスクリューのような締結手段によって締結されることにより、ボトムシャーシ140がトップシャーシ130に直接結合される。代案としての別の実施形態で、トップシャーシ130とボトムシャーシ140とは、互いに直接結合されずに、ミドルモールド150を媒介にして結合されてよい。すなわち、トップシャーシ130とボトムシャーシ140とは、ミドルモールド150にそれぞれ結合されることにより、相互連結されてよい。
【0042】
ボトムシャーシ140は、光源122の発する熱を外部に放出するものとしても機能する。すなわち、ボトムシャーシ140は、光源冷却のためのヒートシンクとして機能したりもする。そのために、ボトムシャーシ140は、熱伝導性の高い金属物質(例えば、アルミニウム、ステンレススチール等)で製造されることが望ましい。
【0043】
ボトムシャーシ140の内側面141に強度補強部材160が装着されており、強度補強部材160はカバー部材170によってカバーされている。ここで、強度補強部材160は、ボトムシャーシ140の強度を補強することにより、ボトムシャーシ140の変形を防止するためのものである。このような強度補強部材160によってボトムシャーシ140は良好な平坦度を保持することができる。
【0044】
強度補強部材160およびカバー部材170について、図3および図4を参照してより詳細に説明する。
【0045】
図3は、図1の液晶ディスプレイ装置に備えられたボトムシャーシおよびボトムシャーシに装着された部品を示す斜視図であり、図4は、図3に示す部品を分解して示す斜視図である。
【0046】
図3および図4を参照すると、強度補強部材160はボトムシャーシ140の中央部に配置される。よって、ボトムシャーシ140の内側面141は、強度補強部材160によって占有される占有領域141aおよび強度補強部材160によって占有されていない非占有領域141bに区分される。ここで、占有領域141aは、仮想の長方形の点線で表示されているが、占有領域141aの形状および面積は、強度補強部材160の形状および面積に応じて変更されてよい。非占有領域141bには、強度補強部材160を隔てて一対の光源PCB121が装着され、それぞれの光源PCB121には、複数の光源122が配列されている。
【0047】
強度補強部材160は、ボトムシャーシ140に付着され、例として、ホットメルト接着剤のような接着剤によって付着されてよい。図4に示すように、強度補強部材160は、複数のセル161を有し、それぞれのセル161は、六角柱状を有する。よって、強度補強部材160は、全体的にハニカム(蜂の巣)形状を有する。代案としての別の実施形態において、各セル161の形状は、多様な別の形状に変更されてよく、例として、別の柱状(例えば、四角柱状)または円柱状等に変更されてよい。
【0048】
強度補強部材160は、強度に優れたアルミニウムで製造される。それに制限されることなく、強度補強部材160は、別の金属物質または非金属物質(例えば、プラスチック)で製造されてよい。
【0049】
このようなハニカム形状を有する強度補強部材160がボトムシャーシ140に装着されることで、ボトムシャーシ140の強度が顕著に強化されてよい。よって、自重、外力または熱によるボトムシャーシ140の変形量が最小限化でき、よって、ボトムシャーシ140が良好な平坦度を保持することができる。そのため、ボトムシャーシ140の変形によって液晶パネル110によって表示される映像の品質が低下することが防止することができる。
【0050】
なお、ボトムシャーシ140の強度改善のために、ボトムシャーシ140そのものの厚さを増加させないため、さらに、強度補強部材160を接着剤を通じて比較的に簡単にボトムシャーシ140に付着させるため、低い製造コストおよび高い生産性でボトムシャーシ140の強度を向上させることができる。
【0051】
液晶ディスプレイ装置100が、55インチ以上の大型ディスプレイ装置(例えば、テレビ)に適用されるとしても、上述の強度補強部材160によってボトムシャーシ140の良好な平坦度を保持することができる。このような大型ディスプレイ装置の場合、ボトムシャーシ140の面積が相当広くなるため、ボトムシャーシ140の変形を防止し、その平坦度を良好に保持することが特に重要であることを理解することができる。
【0052】
カバー部材170は、強度補強部材160が露出しないように強度補強部材160をカバーする。それに、カバー部材170は、強度補強部材160の上側をカバーする上面部171および強度補強部材160の周縁をカバーする側面部172で構成される。例として、側面部172は、ベンディング加工を通じて形成されてよい。カバー部材170は、強度補強部材160と同様の材質を有してよい。よって、カバー部材170は、例として、アルミニウムで製造されてよい。そして、カバー部材170は、強度補強部材160に付着され、例としてホットメルト接着剤のような接着剤を通じて強度補強部材160に付着されてよい。
【0053】
カバー部材170によって強度補強部材160がカバーされることで、強度補強部材160に存在し得る汚染物質が液晶ディスプレイ装置100内へ流入することが防止できる。例として、強度補強部材160の加工時に発生したパーティクルがそのような汚染物質であってよい。そのような汚染物質によって液晶ディスプレイ装置100の性能が低下するおそれがある。一方、図2を参照すると、カバー部材170は、その上側に配置される導光板120等の部品等を支持するものとしても機能することができる。
【0054】
図5は、図1の液晶ディスプレイ装置に備えられる強度補強部材の代案としての実施形態を概略に示す斜視図であり、図6は、図1の液晶ディスプレイ装置に備えられる強度補強部材の別の代案としての実施形態を概略に示す斜視図である。
【0055】
図5を参照すると、代案としての強度補強部材160Aは波状を有する。具体的に、強度補強部材160Aは、凸部163と凹部164とが交互に繰り返される構造を有する。ここで、凸部163および凹部164は、強度補強部材160Aの幅方向または長手方向に沿って伸長されている。言い換えると、二つの凸部163の間に一つの凹部164が配置され、二つの凹部164の間に一つの凸部163が配置される。
【0056】
図6を参照すると、別の代案としての強度補強部材160Bは、エッグプレート(egg plate)形状を有する。具体的に、強度補強部材160Bは、規則的に繰り返される複数の凸部165および複数の凹部166を含み、4つの凸部165の間に1つの凹部166が配置され、4つの凹部166の間に1つの凸部165が配置される構造を有する。
【0057】
本明細書では、互いに異なる形状を有するたった3種の強度補強部材160、160A、160Bを紹介するが、ボトムシャーシ140の強度向上に寄与できるものなら、別の形状の強度補強部材も適用可能である。
【0058】
図7は、図2の類似図として、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第2実施形態を示す断面図である。
【0059】
図7に示す液晶ディスプレイ装置100’の構成は、上述の図1に示す液晶ディスプレイ装置100の構成とほぼ同様である。ただ、上述の液晶ディスプレイ装置100の場合、強度補強部材160がボトムシャーシ140に直接接着される一方で、液晶ディスプレイ装置100’の場合、強度補強部材160は更なる下側カバー部材175を通じてボトムシャーシ140に装着されることで相違している。
【0060】
このような液晶ディスプレイ装置100’は、上側のカバー部材170の他に下側カバー部材175を更に備え、強度補強部材160は、上側および下側カバー部材170、175によって囲まれる。この場合、ボトムシャーシ140上に下側カバー部材175と、強度補強部材160および上側カバー部材170が順次に接着されてよいが、これらの部材175、160、170は相互接着され、一つの強度補強ユニット101で製造された後、接着テープのような接着手段によってボトムシャーシ140に一度に付着することもできる。後者の場合、液晶ディスプレイ装置100’の製造工程がより簡単になるという利点があった。
【0061】
図8は、図2の類似図として、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第3実施形態を示す断面図である。
【0062】
図8を参照すると、代案としての液晶ディスプレイ装置100Aは、図1に示す上述の液晶ディスプレイ装置100とほぼ類似している。特に、ボトムシャーシ140Aに強度補強のための強度補強部材160が装着されることで類似している。液晶ディスプレイ装置100Aが上述の液晶ディスプレイ装置100と相違していることについて説明すると、以下のようになる。
【0063】
液晶ディスプレイ装置100Aは、光源PCB121とボトムシャーシ140Aとの間に配置されるヒートシンク180を更に含む。ヒートシンク180は、高い熱伝導性を有する物質(例えば、アルミニウム)で製造され、光源122が発生させる熱をボトムシャーシ140Aでより効果的に伝達する。
【0064】
このようなヒートシンク180は、光源PCB121を支持する胴体部181およびその胴体部181に実質的に垂直した結合部182を含む。結合部182がスクリューのような締結手段(図示せず)を通じてトップシャーシ130に締結されることで、ヒートシンク180はトップシャーシ130に直接結合される。代案としての実施形態で、ヒートシンク180はミドルモールド150に直接結合されて設計されてよい。
【0065】
図9は、図2の類似図として、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第4実施形態を示す断面図である。
【0066】
図9を参照すると、更に別の代案としての液晶ディスプレイ装置100Bは、図1に示す上述の液晶ディスプレイ装置100とほぼ類似している。特に、ボトムシャーシ140Bに強度補強のための強度補強部材160が装着されることで類似している。液晶ディスプレイ装置100Bが上述の液晶ディスプレイ装置100と異なる点について説明する。
【0067】
液晶ディスプレイ装置100Bは、ボトムシャーシ140Bの後方に配置されるヒートシンク190を更に含む。ヒートシンク190は、高い熱伝導性を有する物質(例えば、アルミニウム)で製造され、光源122は発生させた熱を外部により効果的に伝達する。
【0068】
このようなヒートシンク190は、胴体部191と結合部192とを含む。胴体部191は、光源PCB121だけでなく、ボトムシャーシ140Bを支持する。光源PCB121がボトムシャーシ140Bに支持されないため、以前の実施形態に比べて、ボトムシャーシ140Bの面積(または、幅)が減少する。例として、ボトムシャーシ140Bの面積は、カバー部材170の面積と同様になるように減少してよい。一方、結合部192が、トップシャーシ130にスクリューのような締結手段(図示せず)によって締結されることにより、ヒートシンク190はトップシャーシ130に直接結合する。代案としての実施形態において、ヒートシンク190は、ミドルモールド150に直接締結されるように設計されてよい。
【0069】
図10は、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の第5実施形態を概略に示す断面図であり、図11は、図10に示す液晶ディスプレイ装置の右側端部領域を拡大した断面図である。
【0070】
図10および図11を参照すると、第5実施形態に係る液晶ディスプレイ装置200は、上述の液晶ディスプレイ装置とは違って、全体的に曲率のある曲面ディスプレイ装置である。
【0071】
第1実施形態に係る液晶ディスプレイ装置100(図1および図2参照)と比較すると、液晶ディスプレイ装置200の細部構成110、120、130、140、150、160は、上述の液晶ディスプレイ装置100のものと実質的に同様に備えられるが、液晶ディスプレイ装置200が曲率を有する曲面ディスプレイであるため、液晶ディスプレイ装置200の細部構成110、120、130、140、150、160もそのような曲率に従うように形成される。
【0072】
液晶ディスプレイ装置200のボトムシャーシ140も、そのような曲率になるように形成されるが、ボトムシャーシ140の場合、その曲率を保持できるように高い強度を有することが求められる。
【0073】
液晶ディスプレイ装置200を曲面形状に製造するために、様々な方法が適用されてよい。例えば、曲面形状のボトムシャーシ140の製作後、非曲面形状のトップシャーシ130をボトムシャーシ140に組み合わせることで、トップシャーシ130等の別の部品がボトムシャーシ140の曲率になるようにする製造方法が適用されてよい。このような製造方法による場合、ボトムシャーシ140の強度が十分でない場合、液晶ディスプレイ装置200の曲面形状が保持されにくいため、ボトムシャーシ140の高い強度が特に要求される。言い換えると、曲面ディスプレイ装置の曲率がボトムシャーシ140の形状に依存する場合、ボトムシャーシ140の強度が非常に重要に作用する。
【0074】
それに、ボトムシャーシ140の内面141には、ボトムシャーシ140の強度補強のために、ハニカム形状の強度補強部材160が装着される。上述のように、ハニカム形状の強度補強部材160が付着されたボトムシャーシ140は、その強度が大きく補強されてよく、よって、液晶ディスプレイ装置200に自重、熱または外力等が作用するとしても、液晶ディスプレイ装置200は初期の曲率を安定的に保持することができる。よって、液晶ディスプレイ装置200が提供する映像の品質がボトムシャーシ140の変形によって低下することは防止できる。
【0075】
本実施形態では、強度補強部材160の形状としてハニカム形状が適用されるものとして例示しているが、上述のように、強度補強部材160の代案としての形状としては、波状またはエッグプレート形状等が適用されてよい。
【0076】
以上で説明したように、本発明によると、ボトムシャーシに強度補強部材が装着されることにより、ボトムシャーシの強度が大幅に補強でき、よって、自重、外力、熱等によってボトムシャーシが変形されることが最小限化できる。よって、本発明が平板ディスプレイ装置に適用される場合、ボトムシャーシの良好な平坦度を保持でき、本発明が曲面ディスプレイ装置に適用される場合、その初期曲率を安定的に保持することができる。結論として、ボトムシャーシの過度な変形によってディスプレイ装置が提供する映像の品質が低下することを防止することができる。
【0077】
大型の液晶ディスプレイ装置(例えば、55インチ以上のテレビ)の場合、ボトムシャーシの面積も同時に増加するため、ボトムシャーシの変形を防止することが相当重要なことになる。よって、本発明に係る液晶ディスプレイ装置は、そのような大型ディスプレイ装置に特に有効に適用できる。
【0078】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0079】
100、200 液晶ディスプレイ装置(LCD装置)
110 液晶パネル
111 上板
112 下板
120 バックライトユニット
121 光源印刷回路ボード
122 光源
123 導光板
123a エッジ面(edge surface)
124 反射シート
125 光学シート
130 トップシャーシ
140 ボトムシャーシ
141 内側面
141a 占有領域
141b 非占有領域
142 結合部
150 ミドルモールド
160、160A、160B 強度補強部材
161 セル
163、165 凸部
164、166 凹部
171 上面部
172 側面部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11