特許第6154346号(P6154346)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トーヨーベンディング株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6154346-ベッドサイドテーブル 図000002
  • 特許6154346-ベッドサイドテーブル 図000003
  • 特許6154346-ベッドサイドテーブル 図000004
  • 特許6154346-ベッドサイドテーブル 図000005
  • 特許6154346-ベッドサイドテーブル 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6154346
(24)【登録日】2017年6月9日
(45)【発行日】2017年6月28日
(54)【発明の名称】ベッドサイドテーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 23/00 20060101AFI20170619BHJP
   A47B 9/00 20060101ALI20170619BHJP
【FI】
   A47B23/00 Z
   A47B9/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-53826(P2014-53826)
(22)【出願日】2014年3月17日
(65)【公開番号】特開2015-173896(P2015-173896A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2016年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】500302404
【氏名又は名称】トーヨーベンディング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111442
【弁理士】
【氏名又は名称】小原 英一
(72)【発明者】
【氏名】片田 益男
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/098351(WO,A1)
【文献】 特開2002−199941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 23/00
A47B 7/00
A47B 9/00
A47B 13/00
A47B 13/02
A47B 17/00
A47B 31/00
A47B 31/06
A47B 91/06
A47B 97/04
A61G 12/00
A61B 8/00
B62B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱側脚部と連結枠に取り付け、ベッドの下に挿入する挿入側脚部が平面H字状に配置されたベッドサイドテーブルにおいて、
前記挿入側脚部の先端部と連結枠体との間に、ベッドの脚部に引っ掛からないように、ベッドの脚部を案内する案内部材であって、該案内部材は、半円状の案内板状体を前記挿入側脚部の両先端部に掛け渡したことを特徴とするベッドサイドテーブル。
【請求項2】
支柱側脚部と連結枠に取り付け、ベッドの下に挿入する挿入側脚部が平面H字状に配置されたベッドサイドテーブルにおいて、
前記挿入側脚部の先端部と連結枠体との間に、ベッドの脚部に引っ掛からないように、ベッドの脚部を案内する案内部材であって、該案内部材は、半円状の湾曲案内ポールを前記挿入側脚部の両先端部に掛け渡したことを特徴とするベッドサイドテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院のベッド等に配置するサイドテーブルに関し、さらに詳しくは、ベッドサイドテーブルの脚部をベッド下に配置し、サイドテーブルをベッドの外に移動する際に脚部がベッドの脚に引っ掛かないようにしたサイドテーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1に開示されているように、病院のベッド等にはサイドテーブルが配置され、このベッドサイドテーブルの脚部は、平行に2本の枠体を配置し、それぞれの枠体の端部に2個のキャスターが設けられ、合計で4つのキャスターが配置されているが、この脚部の一方をベッドの下の空間に差し入れて配置し、テーブルがベッドの上部空間に位置するようにし、食事等のテーブルとして用いるものである。
また、ベッドサイドテーブルをベッドから離す場合は、キャスターのロック解除レバーを操作して、キャスターを自由に回動させてベッドの下から脚部を引出し、ベッドサイドテーブルを移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−182896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した特許文献1(特開2011-182896号公報)に開示されるベッドサイドテーブルaは、外観は一般的なもので、図1に示すように、ベッドサイドテーブルaは、テーブル支柱bの支柱側脚部cと連結枠体dに取り付け、ベッドBの下に挿入する挿入側脚部eが平面(底面)H字状に配置されている。
ところで、病院や養護施設では、ベッドサイドテーブルaをベットBの足元の脚B1の近傍に配置してあることが多く、取り出したい時にキャスターfや挿入側脚部eがベッドBの脚B1に引っ掛かるといったことが多く、看護業務に支障をきたしていた。これを図1で具体的に説明すると、ベッドサイドテーブルaの挿入側脚部eをベッドBの下に配置して食事等に使用するが、使用後等にサイドテーブルaをベッドBの外に移動する際には、キャスター操作部の操作レバーgを操作して、キャスターfのロックを解除して、ベッドサイドテーブルaを移動可能にして、挿入側脚部eもベッドBの下から引き出すが、往々にして、図1の矢印xの部分に示すように、挿入側脚部eと連結枠体dとが直角に交差しているため、このx部分がベッドBの脚B1に引っ掛かってしまうことがあり、ベッドサイドテーブルaがスムースにベッドBの外に出せないので、これを解消するため、一旦元に戻す等のベッド使用者や介護者や看護師等にとって煩わしい作業をしなければならないことがあった。
【0005】
本発明の課題は、前記の不都合に鑑みてなされたもので、ベッドサイドテーブルをベッドから離して移動する際に、ベッドの脚にベッドサイドテーブルの脚部が引っ掛かることがなく、スムースにベッドから脚部が出し入れできるベッドサイドテーブルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、 支柱側脚部と連結枠に取り付け、ベッドの下に挿入する挿入側脚部が平面H字状に配置されたベッドサイドテーブルにおいて、前記挿入側脚部の先端部と連結枠体との間に、ベッドの脚部に引っ掛からないように、ベッドの脚部を案内する案内部材であって、該案内部材は、半円状の案内板状体を前記挿入側脚部の両先端部に掛け渡したことを特徴とするベッドサイドテーブルである。
請求項2の発明は、 支柱側脚部と連結枠に取り付け、ベッドの下に挿入する挿入側脚部が平面H字状に配置されたベッドサイドテーブルにおいて、前記挿入側脚部の先端部と連結枠体との間に、ベッドの脚部に引っ掛からないように、ベッドの脚部を案内する案内部材であって、該案内部材は、半円状の湾曲案内ポールを前記挿入側脚部の両先端部に掛け渡したことを特徴とするベッドサイドテーブルである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1のベッドサイドテーブルの発明によれば、ベッドサイドテーブルをベッドから離して移動する際に、ベッドの脚にベッドサイドテーブルの脚部が引っ掛かることがなく、スムースにベッドから脚部が出し入れでき、ベッド使用者や介護者や看護師等にとって、脚部の位置をずらす等の煩わしい作業をしなくて済む。
請求項2のベッドサイドテーブルの発明によれば、半円状の枠体は木工で制作することができ、安価で温もりある製品とすることができる。
請求項3のベッドサイドテーブルの発明によれば、半円状のポールで制作したので、スッキリとしたデザインの製品とすることができる。
請求項4のベッドサイドテーブルの発明によれば、案内部材をベッドの脚部に合わせて制作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】従来のベッドサイドテーブルの外観斜視図、
図2】実施例1のベッドサイドテーブルの外観斜視図、
図3図2のベッドサイドテーブルにおける脚部の裏面の底面図、
図4】実施例2のベッドサイドテーブルの外観斜視図、
図5】実施例3のベッドサイドテーブルの外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、本発明の好適なベッドサイドテーブル固定装置の実施例を図面に沿って説明する。
[実施例1]
図2図3は、本発明のベッドサイドテーブルの実施例1であるが、ベッドサイドテーブル1のテーブル部2の上面は平坦で水平に保たれ、食事等に使用されるようになっており、テーブル部2は一本の支柱部12によって片側を支持され、この支柱部12は、通常、ベッド上に位置するテーブル部2の高さを調整するため、伸縮自在になっており、高さ調節レバー13(図3)によって、支柱部12の長さを調整している。
【0010】
この支柱部12は、基礎部を構成する脚部3に固定され、脚部3は、大凡、H字状で平行な二本のキャスター付き支柱側脚部31,挿入側脚部32と、これを連結する連結枠体33とから構成され、ベッドサイドテーブル1が転倒しないような形状をしている。前記H字状で平行な二本の支柱側脚部31,挿入側脚部32は、通常、手前の支柱側脚部31が ベッドBの外側に配置され、主に支柱部12を支持し、挿入側脚部32はベッドBの下の空間に差し込んでベッドサイドテーブル1が倒れないような位置にするように構成されている。
【0011】
このベッドサイドテーブル1、特に脚部3の底部には、図3に示すように、その底面はほぼH字状で、通常、ベッドBの外側に位置する支柱側脚部31の底面の両端部に位置する2箇所に、一対の比較的車輪直径が大きく、旋回ロック機構と車輪回転のロック機構とを有する大型の双輪キャスター41が取付けられ、支柱部12から離れ、通常、ベッドBの下の空間に差し込む挿入側脚部32の底面の両端部に位置する2箇所にも一対の比較的車輪の直径が小さく、車輪回転のロック機構を有する小型の双輪キャスター42が取付けられており、移動の際には、これら双輪キャスター4のロック状態が操作レバー43の操作によって一斉に全部解除され、容易に移動することができる。
【0012】
脚部3は、支柱側脚部31と連結枠体33に取り付け、ベッドBの下に挿入する挿入側脚部32が平面H字状に配置され、挿入側脚部32の先端部321と連結枠体33の中間部331の適宜の位置との間に、ベッドBの脚B1に引っ掛からないように、ベッドBの脚B1を案内する案内部材5を設けている。
実施例1の案内部材5は、図2、3に示すように、前記挿入側脚部32の両先端部321と連結枠体33の中間部331の間に半円状の案内板状体51を掛け渡したしている。
【0013】
[作用]
したがって、図2に示すように、ベッドサイドテーブル1のベッドBの下の挿入側脚部32を矢印Y1方向に引出そうとする場合に、通常は挿入側脚部32がベッドBの脚B1が引っ掛かるが、本実施例1では案内部材5の半円状の案内板状体51の外周y1に沿って、挿入側脚部32が矢印y11のように移動し、脚B1に引っ掛かることなくベッドBの外に移動し、ベッドサイドテーブル1はスムースにベッドBから移動することができる。
【0014】
[実施例2]
実施例2は、案内部材5が異なるだけなので、他の構成は実施例1の説明と同じなので省略し、図4に沿って、案内部材5を説明する。
実施例2の脚部3は、支柱側脚部31と連結枠体33に取り付け、ベッドBの下に挿入する挿入側脚部32が平面H字状に配置され、挿入側脚部32の先端部321と連結枠体33の中間部331の適宜の位置との間に、ベッドBの脚B1に引っ掛からないように、ベッドBの脚B1を案内する案内部材5として、半円状の湾曲案内ポール52を挿入側脚部32の両先端部321、及び、連結枠体33の中間部331に掛け渡したものである。
【0015】
[作用]
したがって、図4に示すように、ベッドサイドテーブル1のベッドBの下の挿入側脚部32を矢印Y2方向に引出そうとする場合に、通常は挿入側脚部32がベッドBの脚B1に引っ掛かるが、本実施例2では案内部材5の湾曲案内ポール52の外周y2に沿って、挿入側脚部32が矢印y21のように移動し、脚B1に引っ掛かることなくベッドBの外に移動し、ベッドサイドテーブル1はスムースにベッドBから移動することができる。
【0016】
[実施例3]
実施例3は、案内部材5が異なるだけなので、他の構成は実施例1の説明とおなじなので省略し、図5に沿って、案内部材5を説明する。
実施例5の脚部3は、支柱側脚部31と連結枠体33に取り付け、ベッド下に挿入する挿入側脚部32が平面H字状に配置され、挿入側脚部32の先端部321と連結枠体33の中間部331の適宜の位置との間に、ベッドBの脚B1に引っ掛からないように、ベッドBの脚B1を案内する案内部材5として、直線状の直線案内ポール53を挿入側脚部32の両先端部321、及び、連結枠体33の中間部331に掛け渡し、全体として三角形状したものである。
【0017】
[作用]
したがって、図5に示すように、ベッドサイドテーブル1のベッドBの下の挿入側脚部32を矢印Y3方向に引出そうとする場合に、通常は挿入側脚部32がベッドBの脚B1が引っ掛かるが、本実施例3では案内部材5の直線案内ポール53の外周y3に沿って、挿入側脚部32が矢印y31のように移動し、脚B1に引っ掛かることなくベッドBの外に移動し、ベッドサイドテーブル1はスムースにベッドBから移動することができる。
なお、実施例3の案内部材は直線状直線ポールとしたが、実施例1と同じように、枠体として三角形状を構成してもよい。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論である。
【符号の説明】
【0018】
B・・ベッド、B1・・ベッドの脚、
Y1,Y2,Y3・・矢印、y1,y2,y3・・外周、
y11,y21,y31・・矢印
1・・ベッドサイドテーブル、12・・支柱部、
13・・高さ調節レバー、
2・・テーブル部、
3・・脚部、31・・支柱側脚部、32・・挿入側脚部、
321・・先端部、33・・連結枠体、331・・中間部、
4,41,42・・双輪キャスター 、43・・操作レバー
5・・案内部材、51・・案内板状体、52・・(湾曲)案内ポール、
53・・(直線)案内ポール
図1
図2
図3
図4
図5