(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書においては、明確に別段の言及がない限り、単数形の「1つの(a又はan)」及び「その(the)」は複数の参照を含む。本明細書においては、2つ以上の部分又は構成要素が「結合されている」とは、関連が存在する限り、直接にであっても間接的に(即ち1つ以上の中間部分又は構成要素を介して)であっても、これら部分が接合され又は共に動作することを意味する。本明細書においては、「直接に結合された」とは、2つの要素が互いに直接に接触していることを意味する。本明細書においては、「固定的に結合された」又は「固定された」とは、2つの構成要素が、互いに対して一定の向きを維持しながら、一体として動くように結合されていることを意味する。
【0010】
本明細書においては、「単体の(unitary)」なる語は、構成要素が単一の部品又はユニットとして生成されていることを意味する。即ち、別個に生成され次いで1つのユニットとして互いに結合された部品を含む構成要素は、「単体の」構成要素又は部品ではない。本明細書においては、2つ以上の部品又は構成要素が互いに「係合する(engage)」とは、これら部品が、直接にであっても、1つ以上の中間部品又は構成要素を通してであっても、互いに力を及ぼすことを意味する。本明細書においては、「数」なる語は、1又は1よりも大きい整数(即ち複数)を意味する。
【0011】
本明細書においては、例えば、これらに限るものではないが、上、底部、左、右、下、前、後及びこれらの派生語のような向きを示す語句は、図面に示された要素の向きに関連するものであり、明確に言及されない限りは請求の範囲を限定するものではない。
【0012】
ここで説明されるシステム及び方法は、一般的な睡眠障害の診断処理の回避を可能とする。これらシステム及び方法は、コスト、便利さ、時間及びその他の利点に関して、従来の処理に比べて利点を持つ睡眠障害のスクリーニング手順を提供する。例えば、ここで議論されるように、一般的な睡眠障害のスクリーニングは、患者に装着された目立つセンサと、しばしば「睡眠外来」への訪問(例えばセンサの装着及び取り外し並びに入院監視のための)とを必要とする。患者が歩行可能なスクリーニングは患者にとってあまり便利ではない。なぜなら、患者が睡眠ポリグラフセンサ(PSG)及び/又はその他のセンサの配線を(一般的には臨床医によって)つないでもらう必要があるからである。これら手順は、睡眠臨床医にとって時間及び労力の掛かる(例えば深夜シフトを必要とする)ものであり、患者についても同様(例えば不快で不慣れなセンサ及び睡眠設定)である。
【0013】
ここで提供されるシステム及び方法は、睡眠障害を診断するための容易な全体的なスクリーニングに対するニーズに対応するものである。既存の方法は、時間及び労力を要するものであり、複数の障害を同時にスクリーニングするものではない。ここで説明されるシステム及び方法は、睡眠を妨害するいずれの身体装着型センサをも伴わずに自然な睡眠環境においてユーザが睡眠することを可能とする、家庭での(又はその他の便利な睡眠領域での)スクリーニングの間の鑑別診断を提供する。
【0014】
例えば一般的な医療関係者(GP、医師)のような複数の団体が、ここで説明されるシステム及び方法から利益を導出できる。睡眠問題の診断は、クライアントの主観的なデータに頼ること及び/又は診断のための睡眠検査の実行の必要性のため、困難であり得る。GPは通常は睡眠の専門家ではなく、深刻な問題の場合には、診断のため睡眠専門施設に患者を差し向けることとなる。ここで説明されるシステム及び方法は、睡眠専門施設での診断の必要性を低減し、GPによる睡眠専門施設への委託の質を改善し、それ故順番待ちリストにおける患者の数を削減し得る。
【0015】
睡眠外来自体も、ここで説明されるシステム及び方法から利益を受け得る。専門施設での設定における従来の家庭用スクリーニングのための準備は、多くの身体装着型センサ(利用のためには施設の専門家を必要とする)が利用されるため、時間及びコストの掛かるものである。ここで提供されるシステム及び方法により可能とされる目立たない家庭でのテストは、初期スクリーニングとして利用されることができ、非身体装着型センサの使用により小さな準備の労力及び低いコストを提供し得る。加えて、鑑別診断に到るための時間及び労力は、自動コンピュータ実装型解析を利用することにより低減され得る。更に、建物内での(外来での)検査のために分類されない患者が施設及びスタッフを占有しないため、順番待ちリストが短縮され得る。
【0016】
患者もまた、ここで説明されるシステム及び方法から利益を受け得る。患者に装着される「配線」の使用のない現実の家庭環境におけるテストは、睡眠外来への往復がもはや必要なくなり、配線が接続された状態での睡眠や、睡眠外来において睡眠を試みることも必要なくなるため、患者にとってはより便利である。更に、睡眠外来での睡眠は、患者自身の睡眠環境において体感される睡眠とは逸脱することが良く知られている。ユーザの側からは、睡眠の困難に苦しむ人は、睡眠への洞察を欲することが知られている。患者は、該患者の睡眠が、該患者が考えるのと同様に悪質であるという確認を求め、(主観的に)悪質な睡眠の理由を理解したいと欲する。更に、患者は、該患者が睡眠の間に該患者のパートナーが妨害されている理由であるという確認を欲する。患者はまた、睡眠の間に何が起こっているのかを知り、医師(GP又は睡眠専門家)の助けを求めるか否かを評価することを欲する。
【0017】
幾つかの実施例において、非接触型睡眠障害診断/スクリーニングのためのシステムが提供される。
図1は、非接触型睡眠障害診断/スクリーニングのためのシステムの一例である、システム100を示す。システム100は、制御アプリケーション101、音声入力装置103、動き検出器105、表示装置107及び/又はその他の要素を含んでも良い。
【0018】
制御アプリケーション101は、データ受信、データ処理、データ出力、及びここで説明されるその他の特徴及び機能を可能とするコンピュータアプリケーションであっても良く、又は斯かるコンピュータアプリケーションを含むものであっても良い。制御アプリケーションは、例えばコンピュータ実装装置109のような、1つ以上のコンピュータ実装装置により実行されるか、又は斯かるコンピュータ実装装置によりサポートされても良い。コンピュータ実装装置109は、1つ以上の処理装置(例えばマイクロプロセッサ)、1つ以上の関連するメモリ装置(例えばメモリ111)、複数の入力及び/又は出力ポート、及び/又は計算機能を可能とするその他の要素を含んでも良い。
【0019】
音声入力装置103は、患者が寝ている環境からの音声の受信、及び当該音声の電気的及び/又は電磁気的信号への変換を可能とする、マイクロフォン又はその他の装置であっても良いし、斯かるマイクロフォン又はその他の装置を有しても良い。幾つかの実施例においては、音声入力装置103は、患者からの音声及び/又はここで説明される患者の睡眠環境を最適に又は正確に取得するように配置された、複数のマイクロフォン又はその他の音声受信装置を含むか又は有しても良い。
【0020】
動き検出器105は、光検出カメラ又はその他の光学センサ、レーダ装置、赤外線検出装置、熱検出装置、超音波装置、及び/又は患者と接触することなく睡眠環境における患者の動きを検出することが可能な他のいずれかのセンサであっても良いし、又はこれらを有しても良い。検出される動きは、目の動き、胸部の動き、口の動き、脚及び/又は腕の動き、胴の動き、及び/又はその他の身体の動きを含んでも良い。幾つかの実施例においては、動きセンサは、ここで説明されるように患者から動き情報を最適に又は正確に取得するように、複数の動き検出器(例えばカメラ、レーダ装置等)を含む又は有するものであっても良い。幾つかの実施例においては、動き検出器105は、患者の動きのより優れた可視化を実現する光源を含んでも良いし、又は斯かる光源と共に利用されても良い。
【0021】
幾つかの実施例においては、光源は患者に対して構造化された光を投射しても良い。構造化された光の使用は、被験者が動く/呼吸するときに変形する赤外線のパターンを患者に対して投射することを含んでも良い。この場合、微視的な動き(例えば呼吸)による変形が容易に測定されることができる。
図5は、センサ505により検出される赤外光のパターンを患者503に投射する構造化光源501を含む、動き検出器の例500を示す。動きを検出するために使用される方法は、深度の定量化のために使用される位相シフト干渉法と同様のものであっても良い。構造化光源と、患者から反射された該構造化光源からの光を感知するセンサとの間の基線距離を生成することにより、高い動き検出が実現される。
図6A及び6Bは、患者の動きの検出において使用される光線(構造化光源及び対応するセンサが十分に互いから離隔されていることを仮定して平行な束により近似されている)の幾何の一例を示す。
図6Aは、患者の表面における点のAからA'までの動きを示す。角度βでセンサにより観測される場合、距離Δz'だけの明確なシフトが記録される。
図6Bは、入射光が角度αで投射され角度βで観測される例を示す。表面からの垂直方向のシフトΔzの場合、投射される点Aは、点A''まで距離Δxだけシフトし、センサの方向に投射されるΔx'だけの明確なシフトとして観測される。距離Δx'はΔz'よりもかなり大きいことは明らかであり、そのため小さな垂直方向の動きが検出されることができる。
図6A及び6Bに示されるように、投射されるパターンがないと、観測される垂直方向のシフトΔz'と実際の垂直方向のシフトΔz(AからA'までの)との間の関係は、Δz'= Δz・sinβにより与えられる。点Aの場合、角度αからの投射の結果、観測される水平方向のシフトΔx'と実際の垂直方向のシフトΔz(AからA''までの)との間の関係は、Δx'= Δz・tanα・cosβにより与えられる。角度のある投射の利点は、センサにおいて観測されるシフト現象の距離の増大により表現されることができる。この場合、利得は、古い変位に対する新しい変位の比、即ちG=Δx'/ Δz'=(Δz・tanα・cosβ)/(Δz・sinβ)=tanα/tanβとなる。明らかに、投射される光パターンからの利得Gは、投射角αが可能な限り大きく、ほとんど表面に平行であり、観測角βが可能な限り小さく、好適にはセンサの光学軸が表面に垂直である場合に、最大化される。しかしながら、一実施例においては、カメラと光源との間の小さな距離が既に、呼吸の動きを監視するのに十分である。
【0022】
幾つかの実施例においては、光源と動き検出器105を形成するセンサとは、単一の筺体内にあっても良い。幾つかの実施例においては、動き検出器105は、光源が必要とされないようなもの(例えばレーダ、熱検出器、超音波装置等)であっても良い。幾つかの実施例においては、動き検出器は、動きデータを導出するために使用され得る付加的な検出器を含んでも良い。例えば、幾つかの実施例においては、動き検出器105は、身体の動きを検出するために使用される第1の動き検出器と、顔の動きを検出するために使用される第2の動き検出器と、を含んでも良い。その他の構成が利用されても良い。幾つかの実施例においては、表示装置107は、例えば液晶表示(LCD)画面、発光ダイオード(LED)表示画面、陰極線ベースの表示画面、又はその他のタイプの表示装置のような表示画面であっても良いし、斯かる表示画面を含んでも良い。幾つかの実施例においては、表示装置107は、制御アプリケーション101により受信された及び/又は決定されたデータに関する情報を出力することが可能な他の装置であっても良いし、又は斯かる装置を含んでも良い。例えば、幾つかの実施例においては、表示装置は、印刷又は音声出力を介して情報を提供するプリンタ又はスピーカであっても良い。患者の睡眠に関するデータの再生が可能とされる幾つかの実施例においては、スピーカが表示装置107としての視覚表示装置(例えば表示画面)と組み合わせられても良い。
【0023】
幾つかの実施例においては、音声入力装置103と、動きセンサ105と、表示装置107と、はコンピュータ実装装置109及び/又は制御アプリケーション101に動作可能に接続されても良い。これら接続は、有線、無線又はこれらの組み合わせであっても良い。幾つかの実施例においては、音声入力装置103、動きセンサ105及び/又は表示装置107は、コンピュータ実装装置109又は制御アプリケーション101と一体化される必要はないが、それぞれが音声及び/又は動きデータを収集する(それぞれのローカルのメモリに保存することを含む)モジュール式装置であっても良い。該データは次いで、後に制御アプリケーション101と接続された後に、制御アプリケーション101に通信されても良い。幾つかの実施例においては、コンピュータ実装装置109(制御アプリケーション101及び/又はメモリ111を含む)、音声入力装置103、動き検出器105、表示装置107及び/又はその他の要素が、単一の装置として共に一体化されても良い。幾つかの実施例においては、コンピュータ実装装置(制御アプリケーション101を含む)、音声入力装置103、動きセンサ105、表示装置107及び/又はその他の要素のうち1つ以上が、単一の筺体に一体化されても良い。幾つかの実施例においては、コンピュータ実装装置109(制御アプリケーション101及び/又はメモリ111を含む)と動き検出器105とが単一の筺体に一体化され、音声入力装置103が、睡眠中の患者の近くに配置されることができ、制御アプリケーション101及び/又はメモリ111に有線接続、無線接続又は後のコンピュータ実装装置109との結合を介してデータを提供することができる、別個の要素を含んでも良い。
【0024】
制御アプリケーション101は、1つ以上のモジュール113a乃至113nを含んでも良い。1つ以上のソフトウェアモジュール113a乃至113nは、コンピュータ実行可能な命令、ルーチン、アルゴリズム、又はその他のここで説明される種々の特徴及び機能を実現するデータを有する1つ以上のソフトウェアモジュールであっても良い。例えば、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、音声入力装置103から患者(及び/又は患者の睡眠環境)からの音声に関するデータを受信及び保存(例えばメモリ111に)し、動き検出器105から患者の動きに関するデータを受信及び保存(例えばメモリ111に)し、受信された音声及び/又は動きデータを用いて1つ以上の計算、比較又は決定を実行し、1つ以上の睡眠障害診断又はその他のデータを出力(例えば表示装置107に)し、及び/又はその他の特徴又は機能を実行しても良い。モジュール113a乃至113nの命令は、ハードディスク、EPROM、EEPROM、その他の不揮発性メモリ、又はその他の、制御アプリケーション101をサポートする/実行するコンピュータ実装装置109の1つ以上のプロセッサ及び/又はその他のプロセッサに動作可能に接続された又は斯かるプロセッサと通信するメモリ/記憶装置(例えばメモリ111)に保存されても良い。
【0025】
幾つかの実施例においては、非接触型睡眠障害診断/スクリーニングのための処理が提供される。
図2は、非接触型睡眠障害診断/スクリーニングのための処理の一例である、処理200を示す。処理200は、1つ以上のセンサが患者の睡眠環境に配置される、動作201を含む。例えば、一実施例においては、システム100の音声入力装置103及び動き検出器105が、患者の家庭の寝室に配置されても良い。幾つかの実施例においては、音声入力装置103が、患者からの音声及び睡眠環境からの音声(例えば屋外のノイズ、換気等)が検出されることができるように(例えば患者により)配置され、動き検出器105が、睡眠環境における患者の動きが検出されることができるように配置されても良い。例えば、幾つかの実施例においては、音声入力装置103は、患者による音声を記録するように、患者が寝ているベッドの近くに配置されても良い。幾つかの実施例においては、音声入力装置103は例えば、患者のベッドサイドのテーブルに配置されても良く、又はそうでなくても患者の睡眠環境における音声を検出できるように配置される。幾つかの実施例においては、動き検出器105は、患者が完全に視野の中に入るように(例えば、ベッドサイドのテーブル、患者の寝室の天井又は壁、戸棚/化粧台、専用のスタンド、又はその他の位置において)配置されても良い。ここで説明されるように、幾つかの実施例においては、動きセンサは、構造化された光を患者に投射する光源を含んでも良いし、又は斯かる光源と共に使用されても良い。該光源は、動き検出器105に近接して配置されても良く、そうでなくとも、動き検出器105がここで説明されたような患者の動きを最適に検出するように患者に対して光を投射するように配置される。
【0026】
動作203において、1つ以上のセンサが、睡眠環境における患者の音声及び動きデータを受信しても良い。幾つかの実施例においては、該データは、複数の夜のデータを含んでも良い。従って、該センサは、データ記録処理の間に、複数回スイッチオン及びオフされても良い(又はデータ記録がスイッチオン及びオフされても良い)。例えば、幾つかの実施例においては、音声入力装置103、動きセンサ105、及び/又はコンピュータ実装装置109が、1つ以上のボタン、トグルスイッチ、又はその他の、患者若しくはその他のユーザがデータ記録をオン又はオフにすることを可能とする入力装置を含んでも良い。幾つかの実施例においては、1つ以上のモジュール113a乃至113nが、音声入力装置103からの睡眠環境における患者に関する音声データ、動き検出器105からの睡眠環境における患者に関する動きデータを、受信及び保存(例えばメモリ111に)しても良い。
【0027】
動作205において、受信された音声及び/又は動きデータが解析され、患者の睡眠の間の1つ以上のイベントの出現に関するデータ及び/又はその他の患者の睡眠に関する1つ以上のパラメータを抽出する。睡眠イベントは例えば、鼾イベント(継続時間及び深刻度を含む)、発話、歯ぎしり、呼吸の停止(各事象の長さを含む)、睡眠/覚醒サイクル、眼球運動、身体の動き(例えば腕、胴、脚)、呼吸数、呼吸流量及び/又はその他のイベント又は特性を含んでも良い。例えば、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、受信された音声データを利用して、鼾イベント、発話、歯ぎしり等を決定しても良い。別の例においては、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、受信された動きデータを利用して、四肢の動きイベントを決定しても良い。幾つかの実施例においては、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、音声及び動きデータを利用して、呼吸(及びそのパラメータ)、睡眠/覚醒サイクル及び/又はその他のイベント/パラメータを決定しても良い。
【0028】
ここで説明されるように、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、受信された音声及び動きデータを利用して、例えば呼吸数、呼気/吸気遷移、及び呼気停止、及び/又はその他のパラメータを決定しても良い。これらパラメータは、患者の呼吸の空気流に類似する呼吸波形の近似を生成するために利用されても良い。
図3は、うつ伏せに寝た人物について生成された典型的な呼吸波形を近似する、胸郭拡大(即ち動きデータ)の時間経過のプロットである、グラフ300を示す。該波形及び該波形から抽出されるデータは、例えばここで記載されたような1つ以上の睡眠障害の診断を提供するのに利用されることができる。
【0029】
1つ以上のモジュール113a乃至113nは、動きセンサ105からの情報を用いて、患者(及び例えば該患者のパートナー)についての身体動き推定を実行しても良い。低い計算の複雑さしか伴わない種々の動き推定アルゴリズムが利用されることができる。幾つかの実施例においては、動きベクトルの符号化された(例えば色符号化又はその他の符号化)示唆を提供する、動き検出器105により検出されたデータから導出される画像が構築されても良い。これらベクトルは、患者の動きの方向及び振幅の正確な示唆を与える。動きベクトルは、(1)眠っている人物の向き、(2)眠っている人物の身体部分の粗いセグメント化、(3)ベッド上のパートナーからの患者の区別、(4)セグメント化された領域における動きベクトルを解析することによる局所的な動き(例えばPLM検出に重要である)の解析、といった情報を抽出するために利用されることができる。動き情報から、動き情報及び/又はその他の情報に関連する時間データ、覚醒対睡眠比といった睡眠パラメータ、睡眠効率、睡眠開始までの時間及び睡眠開始後の覚醒、及び/又はその他のパラメータが導出されることができる。
【0030】
動作207において、該1つ以上の決定されたイベント/特徴が利用されて、患者についての少なくとも1つの診断(予備診断であっても良い)を決定する。幾つかの実施例においては、該決定は、所与の睡眠障害が患者に存在する可能性(例えばパーセンテージ)の算出であっても良いし、又は斯かる算出を含んでも良い。動作207の決定は、相関、モデル、ルーチン又はその他の睡眠障害に関して知られている情報に基づくものであっても良い。例えば、幾つかの実施例においては、動作207の算出/決定は、コンピュータ実装装置109の1つ以上のプロセッサを用いて、1つ以上のモジュール113a乃至113nにより実行されても良い。幾つかの実施例においては、モジュール113a乃至113nにアクセス可能なメモリ111又はその他のデータ記憶部は、使用され得る相関、モデル、ルーチン又はその他の情報と共に、睡眠障害の診断及び/又は確率を提供するための動作205の決定されたイベント/パラメータを保存しても良い。ここで議論されるように、患者の睡眠の種々のイベント/パラメータに関する情報は、診断を提供するため、種々のモデル、ルーチン等と共に利用されることができる。
【0031】
例えば、睡眠の間の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)を検出するために使用される一般的な方法は、睡眠ポリグラフ(PSG、「睡眠検査」とも呼ばれる)を利用する。OSAのためのPSGに含まれる測定は一般に、頭蓋骨における接着されたセンサによる脳の活動の記録、皮膚における接着されたセンサによる眼球運動及びその他の筋肉の活動の記録、(接触型センサによる)呼吸数及び心拍数の記録、鼻孔の横に載置されたセンサによる呼吸流量の記録、血液飽和度レベル(SpO2)の記録、及び(一般に臨床医及び/又は睡眠の専門家により観測される)睡眠位置の観測を含む。睡眠の間のOSAの従来の診断は更に、動脈の酸素飽和度における2乃至4%の降下が付随する、空気の流れの停止(例えば少なくとも10秒間の完全な閉塞)の検出を含む。従来のOSAの診断はまた、酸素飽和度の降下を伴う少なくとも30乃至50%の空気の流れの低下である、呼吸低下の検出を含み得る。標準的な睡眠ポリグラフの間に報告されるOSAパラメータは、睡眠における1時間毎の無呼吸(呼吸の停止)及び呼吸低下の平均数である、無呼吸−呼吸低下指数(AHI)を含む。次いで、OSAの深刻度が、患者のAHIスコアに基づいて3つのカテゴリ、即ち軽度(AHIスコアが5乃至15)、中度(AHIスコアが15乃至30)及び重度(AHIスコアが30よりも高い)に分類される。
【0032】
ここで説明されるシステム及び方法は、ここで記載された非接触センサの使用により、睡眠の間のこれらセンサからのデータの自動的な(コンピュータ実装された)解析を通して、例えば呼吸時の空気の流れ(決定された呼吸パラメータを用いて推定されることができる。例えば
図3を参照)及び呼吸努力のような種々のパラメータ/イベントを検出することにより、従来のPSG装置及びOAS又は鼾検出のための手順を回避する。幾つかの実施例においては、呼吸努力は、呼吸波形(例えば
図3を参照)及び患者の胸部領域の動き解析から決定されることができる。例えば、動作205に関して以上に説明されたように、音声入力装置103及び動き監視器105からの受信データは、1つ以上のモジュール113a乃至113nにより解析され、患者の呼吸パラメータについての十分な情報を決定し(例えば
図3を参照)、睡眠障害の呼吸(例えばOSA)に関する初期鑑別診断に到達する。再び処理200を参照すると、患者の睡眠に関する決定されたパラメータ/イベントは、動作207において1つ以上のモジュール113a乃至113nにより使用されて、患者に対する睡眠障害診断を提供する。例えば、患者のOSAの深刻度を分類するために利用され得る該患者の無呼吸−呼吸低下指数を決定するため、呼吸パラメータが利用され得る。OSA診断のためには、音声データも利用され得る。例えば、呼吸停止がいつ起こるかを決定するため、睡眠の間の患者の呼吸ノイズの振幅における変化が利用されても良い。
【0033】
睡眠の間の周期的四肢運動(PLM)の障害に関しては、従来の診断手法は、PLMのために特に設計された付加的なセンサと組み合わせられた睡眠ポリグラフ(PSG)を含む。例えば、幾つかの例においては、動きセンサ及び/又は筋電図(EMG)センサが、患者の四肢に装着される。筋電図検査は、骨格筋により生成される電気的活動を評価及び記録するための手法である。該手法は、筋細胞が電気的又は神経学的に活性化されたときに、これら筋細胞により生成される電位を記録する。EMG測定は、殆どの一般的なPSG装置によって実行されることができる。一般的なPLMの記録は、1つ以上の前脛骨筋に配置されたEMG表面電極及び/又は加速度測定法による脚部の動きの記録を含む。他の例においては、従来のPLMのためのPSGは、頭蓋骨における接着されたセンサによる脳の活動の記録、皮膚における接着されたセンサによる眼球運動及びその他の筋肉の活動の記録、脚部における接着されたセンサによる脚部における筋肉の活動の記録、脚部に装着されたセンサによる脚部の動きの記録、及び/又はその他のセンサ/方法の使用を含み得る。従来の睡眠の間のPLM(PLMS)の診断は、5乃至90秒の間隔を持つ、4つ以上の動きの連続で発生する、0.5乃至5秒の継続時間を持つ、睡眠の間の筋肉活動のバーストの存在を決定することを含む。幾つかの実施例においては、それぞれの動きは、EMG較正信号の振幅の少なくとも25%である必要がある。例えばPMLSの回数(睡眠の間の周期的四肢運動の総数)、覚醒に伴う周期的四肢運動(PLMA)の回数、呼吸イベントに関連する周期的四肢運動の回数、といった、標準的な睡眠ポリグラフの間に報告されるPLMパラメータもまた利用される。PLM指標(睡眠時の1時間当たりの周期的四肢運動の回数)及びPLM覚醒指標(睡眠時の1時間当たりの覚醒に伴う周期的四肢運動の回数)が、患者について生成されPLMの診断のために利用されても良い。
【0034】
ここで説明されるシステム及び方法は、これらの従来の要素及び手順を回避する。例えば、PLM指標は診断のための重要なパラメータであるため、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、動作207において、動作205において解析された動き及び音声データに基づいて、患者についての自動的なPLM指標決定を実行しても良い。例えば、記録される動き及びこれらの動きに付随する音声は、動作205において、四肢運動の頻度及び深刻度及び/又は斯かる運動が覚醒に帰着しているか否かを決定するために利用されても良い。当該データは、患者についての、それ故診断のための、PLM又はPLMA指標を生成するために利用されても良い(例えば動作207において)。睡眠の間の患者の音声及び動きに関する他の情報が、斯かる診断のために利用されても良い。例えば、PLMは浅い眠りの間に最も一般的であり、深い眠りの間にはあまり頻繁ではなく、REM(急速眼球運動)睡眠の間にはまれである。この知識を用いて、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、音声及び動きデータ(例えば夜間に生じた場合及び覚醒イベントに関連したものの両方の時間的特性を含む)を利用して、四肢運動、呼吸特性及び/又はその他のデータに基づく、患者が浅い眠り(例えばより明確な動きイベント)の状態にあるか深い眠り(例えば低減した動きイベント)の状態にあるかREM睡眠(例えば眼球運動)の状態にあるか又はその他の睡眠段階にあるかの情報又は決定を利用して、所与の運動がPLMの実例であるか可能性が高いか否かを決定することができる。ここで説明されたシステムを用いて測定可能な現象を利用することにより、睡眠段階が決定されることができる。
図7は、種々の生理学的に測定可能な現象及びこれら現象の睡眠段階決定に対する関係を示す図表700を示す。浅い眠りは、比較的多い動きの出現回数により特徴付けられ得る(一般に睡眠時間の約40%であり、概ね深い眠りの出現とREM睡眠の出現との間)。深い眠りは、動きのないことの比較的多い出現回数により特徴付けられ得る(一般に睡眠時間の前半に顕著であり、概ね浅い眠りの出現により先行及び後続される)。REM睡眠は、眼球運動の出現及び身体の動きのないことにより特徴付けられ得る(一般に睡眠時間の後半に顕著であり、概ね浅い眠りの出現により先行及び後続される)。
【0035】
不眠症に関しては、従来の診断手法は、「眠れない」及び「日中疲れた感じがする」といった主観的な訴えに基づくものが多い。しかしながら、正確な不眠症の診断は、例えば睡眠履歴、問題の継続時間、及び/又は挙動的及び認知的な要因といった、より多くの情報を必要とする。診断は客観的なパラメータにのみ基づくものでなくても良いが、これらパラメータは、不眠症の実際の睡眠構造及び睡眠状態の誤認の出現に対する洞察を与え得る(即ち、睡眠状態の誤認は、客観的な気づきのない主観的な不眠症の訴え及び客観的な気づきのない主観的な睡眠についての訴えという、以前に利用されていた睡眠障害の2つの診断分類を置き換える、睡眠障害国際分類(International Classification of Sleep Disorders)(米睡眠障害協会(American Sleep Disorders Association)、1990年)において採用された診断用語である)。しかしながら、不眠症の客観的な検出はしばしば睡眠ポリグラフ(PSG)を含み、ここで記載されたように、皮膚における接着されたセンサによる眼球運動及びその他の筋活動の記録、及び装着されたセンサによる呼吸及び心拍数の記録を含むものである。不眠症に対して睡眠ポリグラフにおいて利用される一般的な睡眠パラメータは、総睡眠時間(TST)、睡眠開始までの時間(SOL)、夜間覚醒の回数(NOW)、夜間の覚醒又は睡眠開始の後の覚醒の時間(WASO)、及び睡眠効率(SE、ベッドで寝ている時間に対する総睡眠時間の比)を含む。
【0036】
ここで説明されるシステム及び方法は、客観的な不眠症解析のための従来のPSG装置及び手順を回避する。例えば、睡眠効率、睡眠開始までの時間、及び睡眠開始の後の覚醒は重要なパラメータとなり得るため、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、動作207において、動作205において解析された動き及び音声データに基づいてこれらのパラメータの自動的な睡眠定量化を実行しても良い。これらのパラメータは、音声及び/又は動きデータの時間的なパラメータ及び特定のイベント(例えば睡眠開始や覚醒等)の出現を用いて決定されても良い。無呼吸及び下肢静止不能を除外した、睡眠定量化パラメータについての低いスコアの出現は、不眠症の示唆と考えられることができ、それ故客観的な不眠症解析の間に利用されることができる。
【0037】
睡眠時随伴症は、入眠時、睡眠中、睡眠段階間、又は睡眠からの覚醒のときに生じる、異常な及び不自然な動き、挙動、感情、知覚及び夢を含む、睡眠障害のカテゴリである。睡眠の間の動き及び/又は呼吸に関連する睡眠時随伴症の範囲が存在する。夢遊症状(夢遊病)は睡眠時随伴症の一例であり、小児期に1乃至17%の有病率を持ち、11乃至12歳に最も頻繁な出現がある。約4%の成人が夢遊病を経験する。
【0038】
睡眠時随伴症の他の例は夜驚症(夜間恐怖)であり、大きな叫びやパニックを含み得るものであり、極端な場合では(例えば走りまわることや壁を叩くことによる)身体的危害又は物的損傷に帰着し得るため、最も混乱を生じる覚醒障害である。
【0039】
歯ぎしりは、睡眠時随伴症の他の例である。歯ぎしりは、患者が睡眠の間に歯をきしらせる一般的な睡眠障害である。該障害は、患者及びパートナーに対する睡眠の途絶、歯の摩耗及び破損、顎痛、並びにその他の問題を引き起こし得る。
【0040】
他の睡眠時随伴症は、急速眼球運動(REM)睡眠行動障害である。REM睡眠行動障害は、筋の弛緩(即ち睡眠による筋肉の麻痺)が存在しなくなる、最も一般的なREM睡眠時の随伴症である。REM睡眠障害は、個人に夢を身体的な行動に移させ、自身に対する又は他人に対する反復される負傷(例えば打撲、裂傷及び骨折)に帰着し得る。患者は、自身をベッドに拘束することによって、枕元のバリケードを用いることによって、又は何もない部屋でマットレスの上で寝ることによって、自己防衛することがある。睡眠時うなり(catathrenia)は、睡眠の間の呼吸停止及び呼気時のうなりから成る急速眼球運動睡眠時の随伴症である。該症状は、寝言や閉塞性睡眠時無呼吸とは区別される。音声は、吸気の間に生じる鼾とは異なり、呼気の間に発生する。該音声を発する人物によっては通常は認知されないが、寝ているパートナーを著しく妨害し得る(患者もまた自身のうなりにより起こされる傾向がある)。パートナーは一般に、該人物が深い呼吸をし、息を止め、次いで、しばしば高いピッチの声又はうなる音を伴って、ゆっくりと息を吐くのを聞いたことを報告する。
【0041】
幾つかの実施例においては、ここで説明されるシステム及び方法は、これらの又はその他の睡眠時随伴症を診断するために使用されても良い。例えば、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、動作207において、動作205において決定された大きな及び小さな動き(例えば動きデータ)、及び睡眠の間に集められたオーディオ情報を解析しても良い。該情報は、例えば大きな叫び声、夢遊病、夢を行動に移すこと、歯ぎしり、又はその他の示唆のような、上述した睡眠時随伴症を示すパラメータを特定するために使用され得る。
【0042】
ここで説明されるように、動作207の決定は、診断の実行において使用される受信された音声及び/又は動きデータから決定される(動作205)異なる個々のイベント/パラメータの出現に基づくものであっても良い。
図4は、イベント/パラメータに基づく診断を提供するために(例えば1つ以上のモジュール113a乃至113nによって)利用され得る図表の一例である、表400を示す。表400において、幾つかの特徴が、幾つかの診断プロファイルを示し得ることに留意されたい。しかしながら、幾つかの実施例においては、所与の診断は、1つの特徴にのみ依存する必要はなく、それ故他の特徴が識別力を提供する。幾つかの例においては、動きに関する上述は、幾つかの診断について、識別力を急激に増大させ得る。例えば、胸部領域におけるリズミカルな動の停止の検出は、無呼吸の可能性を増大させ得る。脚部領域におけるリズム運動の検出は、PLM診断の可能性を増大させ得るものであり、睡眠時随伴症には僅かにしか関わらない。図表400に示された特徴の一覧は、網羅的なものではないことに留意されたい。他の特徴が検出され利用されても良い。
【0043】
処理200の動作209において、動作207の決定が患者及び/又は医師に出力されても良い。例えば、幾つかの実施例においては、1つ以上のモジュール113a乃至113nが、患者、医師又はその他の人物に表示装置107を介して提示され得る診断の表示を生成しても良い。幾つかの実施例においては、表示又は診断は、医師のオフィスにあるコンピュータ又はその他のリモートのコンピュータ(例えば1人以上の医師又はその他の人物と共有するために情報がダウンロードされることができるウェブアクセス可能なサーバ)に送信されることができる。幾つかの実施例においては、診断された睡眠障害及び/又は患者についての算出されたいずれかの指標(例えばAHI、PLM指標、PLMA指標)に関連する確率が提供/表示されても良い。幾つかの実施例においては、1つ以上のモジュール113a乃至113nは、潜在的な診断(例えばPLMS、無呼吸、不眠症、睡眠時随伴症等の診断)をもたらすイベント及び/又はこれら診断が導出された生データを(例えばメモリ111に)保存/ログ記録しても良い。これらイベント/データは、所望時に患者及び/又は臨床医のために(例えば表示装置107又はその他の表示装置を用いて)再生されることができる。
【0044】
幾つかの実施例においては、1つ以上のコンピュータプロセッサが、ここで記載された方法の動作を含む、ここで開示された特徴及び機能の1つ以上を実行することを可能とする、コンピュータ実行可能な命令を有する、有形のコンピュータ読み取り可能な媒体が提供され得る。
【0045】
ここで説明されるシステムは、システム構成の例である。例えばの構成も存在し得る。当業者は、ここで説明される本発明が、種々の構成においても動作し得ることを理解するであろう。従って、上述したシステム構成要素の幾分かが、種々の実施例において利用され及び/又は組み合わせられても良い。ここで説明される機能を実現するために利用される種々のソフトウェアモジュール113a乃至113nは適宜、コンピュータ実装装置109とは異なる構成要素において保持されても良い。他の実施例においては、理解されるように、ここで記載される機能は、ソフトウェアに加えて又はソフトウェアの代わりに、ハードウェア及び/又はファームウェアの種々の組み合わせで実装されても良い。更に、ここで説明される方法の種々の動作は、特定の順序で記載されているが、当業者には理解されるように、異なる順序で実行されても良い。幾つかの実施例においては、説明された動作の幾分かが使用されても良い。
【0046】
請求項において、括弧に挟まれたいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。「有する(comprising)」又は「含む(including)」なる語は、請求項に記載されたもの以外の要素又は態様の存在を除外するものではない。要素に先行する「1つの(a又はan)」なる語は、複数の斯かる要素の存在を除外するものではない。幾つかの手段を列記した装置請求項において、これら手段の幾つかは同一のハードウェアのアイテムによって実施化されても良い。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に利用されることができないことを示すものではない。
【0047】
本発明は、説明の目的のため、現在最も実用的で好適な実施例と考えられるものに基づいて詳細に説明されたが、斯かる詳細は単に当該目的のものであって、本発明は開示された実施例に限定されるものではなく、添付される請求項の精神及び範囲内である変更及び同等の構成をカバーすることが意図されることは、理解されるべきである。例えば、本発明は、可能な限りにおいて、いずれかの実施例の1つ以上の特徴は、いずれかの他の実施例の1つ以上の特徴と組み合わせられ得ることが意図されることは、理解されるべきである。