【実施例】
【0040】
以下の態様は、本発明の詳細な情報を示す。本発明の方法は、広く適用可能であり、マウスβ−アクチン遺伝子、そのNCBI Genbank番号は、NM_007393.2;配列番号5:5’−CTTCTCTTTGATGTCACGCATATGGAATCCTGTGGCATC−3’として示されるマウスβ−アクチン遺伝子の一部;炭疽菌のゲノムDNAの特異的配列断片、そのNCBI Genbank番号は、AF_360750.1;コレラ菌CTX−A遺伝子、そのNCBI Genbank番号は、EU_546136.1等のいくつかの代表的な標的核酸を検出する。炭疽菌及びコレラ菌のゲノムDNAは、Academy of Military Medical Sciencesによって贈与された。
【0041】
装置、試薬及び条件としては以下のものが挙げられる:TECNAI G2 F30 TEM;トレース紫外可視蛍光分光光度計e−SPECT;オリゴヌクレオチド配列(従来物及び5’スルフヒドリル修飾物を含む)はInvitrogenにより合成される;Nap−5精製カラムはGEから購入される; Promega DNA ポリメラーゼ;Promega polymerase Promega PCR Mix(2×)により供給されるPCRバッファ;非対称PCR及び従来のPCRにおけるマウスβ−アクチン遺伝子配列及びその断片のクローニング条件:94℃、2分;94℃、20秒;55℃、20秒;70℃、20秒、32サイクル、70℃、3分;非対称PCRにおける炭疽菌の炭疽病配列断片のクローニング条件:94℃、3分;94℃、30秒;40℃、30秒;72℃、30秒;40サイクル、72℃、5分;非対称PCRにおけるコレラ菌CTX−Aのクローニング条件:94℃、3分;94℃、25秒;60℃、20秒;72℃、25秒;40サイクル;72℃、5分;Promega 全RNA抽出キットを用いて、マウス肝臓からマウス全RNAを分離し、逆転写によりcDNAを得る。本発明に含まれる従来の化学試薬は、分析グレードであり、ナノグレード水は、Millipore Corporation,USAのMilli−Q純水システムにより処理される。他の操作は、試薬の説明書及び“Molecular Cloning”(第3版)に従う。
【0042】
調製例1
本調製は、およそ13nmの粒子直径を有するAuNPの合成に関するものである。
【0043】
AuNPは、古典的な塩化金酸−クエン酸ナトリウム還元方法を用いて調製される。全てのガラス容器を王水に浸し、ナノスケール水で洗浄し、乾燥させる。50mLの三角フラスコにおいて、40mLのナノスケール水及び0.4mLの1g/mL HAuCl
4(塩化金酸)を添加する。マグネットスターラーを用いて激しく攪拌し、沸騰するまで加熱する。次に1.2mLの1g/mLのクエン酸ナトリウムを一度に全てを迅速に添加し、溶液を淡黄色から暗赤色に次第に変化させ、15分間加熱し続け、次に加熱を停止し、攪拌を続けて室温まで冷却させる。溶液を密閉し、遮光して4℃で保存し、紫外可視分光光度計を使用し、520nmの最大吸収ピークを測定する。濃度は3nMである。銅メッシュ上に10μLの分析物を落とし、真空下で乾ききり、TEMを行う。結果を
図1に示す。AuNPの直径は、およそ13nmであり、丸く、均一であり、良好な単分散である。
【0044】
調製例2
マウスβ−アクチンのcDNA配列により、適切なハイブリッド部位を選択し、律速プライマーP1、非律速プライマーP2、後の分子ハイブリダイゼーションのOligo1及びOligo2オリゴヌクレオチドを設計する。配列は以下の通りである:
P1:5’−GATGCCACAGGATTCCATA−3’(配列番号:6);
P2:5’−CTTCTCTTTGATGTCACGCA−3’(配列番号:7);
Oligo1:5’−TGCGTGACATCAAAGAGAAG−3’(配列番号:8);
Oligo2:5’−GATGCCACAGGATTCCATA−3’(配列番号:9);
結合のための、Oligo1及びOligo2の5’末端のC6は、メルカプト修飾される。本発明の実施例に使用されるオリゴヌクレオチドプローブが市販されていることは言及されるべき事である。
【0045】
調製例3
本調製例は、プローブを含む液体の調製に関するものである。
【0046】
80μLのジスルフィド溶解物(170mMリン酸バッファ、pH8.0)中に5ODメルカプト変性オリゴヌクレオチド乾燥粉末を溶解し、完全な溶液とした後、オリゴヌクレオチドの溶液を得る。4つのチューブに溶液を分け、それぞれは20μLを含む。ジスルフィド溶解物にDTT(ジチオスレイトール)を溶解し、新たに調製された0.1M DTT溶液を得る。80μLのDTT溶液を20μLのオリゴヌクレオチド溶液に添加し、100μLのDNA DTT還元溶液を得る。これをアルミホイルで包み、室温で1時間置き、30分ごとに5秒間ボルテックスを行う。同時に、少なくとも10mLの上記ナノグレード水で、Nap−5カラムを予め洗浄する。100μLのDNA DTT還元溶液をNap−5精製カラムに供給し、400μLのMilli−Q水を添加してカラムを洗浄し、最終的に500μLのMilli−Q水を添加して、溶出し、メルカプト基含有オリゴヌクレオチド分析物を得る。1.5mlの遠心チューブに分析物を回収し、紫外可視分光光度計を使用し、OD
260の定量的測定を行う。9000×g、4℃で、15分間遠心し、17nMまでAuNPを濃縮し、Au−NPS=200:1のモル比でメルカプト基含有オリゴヌクレオチドと混合する。混合物をアルミホイルで包み、室温で16時間又は37℃で8時間、低速で水平に震とうする。リン酸バッファ溶液を0.1MのNaCl濃度及び10mMのリン酸濃度(pH=7.0)に調節し、連続する結合のために室温で40時間インキュベートする。得られた複合物を14000rpmで25〜40分間遠心分離し、上清を除去し、0.1M NaCl、10mM リン酸(pH=7.0)を含むリン酸バッファで懸濁し、3回遠心分離し、洗浄し、沈殿し、十分に未結合ssDNAを除去する。最終的に、0.3MのNaCl、0.01%アジ化ナトリウム、10mMリン酸(pH=7.0)のリン酸バッファ溶液中に複合物を溶解し、4℃の暗所で保存する。正常機能のAuNPの色は、凝集せずにルビーレッドであり、修飾前と同じである。
【0047】
上記方法により、それぞれOligo1及びOligo2とAuNPとの複合物に対応するプローブ1及びプローブ2を含む液体を調製する(即ち、メルカプト変性オリゴヌクレオチド粉末は、それぞれOligo1及びOligo2である)、参照としてプローブを含有する液体量を考慮すると、プローブ1及びプローブ2は1.5μMの濃度を有する。
【0048】
実施例1
非対称PCRを行い、50μLの非対称PCR反応システムを確立し、添加される物質を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
鋳型は、マウスcDNA又は配列番号5のDNA等のマウスcDNAの断片であり得る。本実施例に使用される鋳型は、配列番号5に示されるDNA配列であり、市販されている。
【0051】
実施例2
非対称PCRを行い、添加される物質を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
本実施例に使用される鋳型は、配列番号5に示されるDNA配列である。
【0054】
実施例3
非対称PCRを行い、添加される物質を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】
本実施例に使用される鋳型は、マウスcDNAである。
【0057】
比較例1
非対称PCRを行い、添加される物質を表4に示す。
【0058】
【表4】
【0059】
非対称PCRシステムには、ネガティブ対照として作用する鋳型を添加しない。
【0060】
比較例2
従来のPCRを行い、添加される物質を表5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】
鋳型は配列番号5のDNA配列である。
【0063】
比較例3
非対称PCRを行い、添加される物質を表6に示す。
【0064】
【表6】
【0065】
鋳型は配列番号5のDNA配列である。
【0066】
実施例4〜5
添加されるP1の最終濃度が、それぞれ0.0025μM及び0.006μMであることを除き、実施例1に記載される方法に従って非対称PCR反応を行う。
【0067】
実施例6〜10
添加される鋳型の最終濃度が、それぞれ2ng/μL、0.2ng/μL、0.02ng/μL、0.002ng/μL、0.0002ng/μLであることを除いて、実施例1に記載される方法に従って、非対称PCR反応を行う。
【0068】
試験例1
実施例1〜5の産物及び比較例1〜3の産物から各5μLを取り、アガロースゲル電気泳動を行い、結果を
図2に示す。レーンMは、マーカーであり、下部から上部のバンドは、それぞれ50bp、100bp、150bp、200bp、300bp、400bp及び500bpを表示する。レーン1〜5は、実施例1〜5の産物であり、レーン6は、鋳型なしのネガティブ対照、即ち比較例1の産物であり、レーン7は従来PCRの対照、即ち比較例2の産物であり、レーン8は、律速プライマーとしてP1及び非律速プライマーとしてP2を用いる対照、即ち比較例3の非対称PCR産物である。
【0069】
試験例2
実施例3の産物及び比較例1〜3の産物から各5μLを取り、プローブを含む調製例3から10μLを取り、室温(25℃)で2分間4μLの4M NaClと混合し、観察し、写真を撮る。結果を
図3に示す。チューブ1〜4はそれぞれ実施例3と比較例1〜3に対応する。産物の吸収ピーク波長及び吸光度を測定する。実施例3及び比較例1〜3の産物の吸収ピーク波長及び吸光度はそれぞれ(575nm,1.52)、(524nm,0.74)、(524nm,0.69)、(524nm,0.79)である。
【0070】
試験例3
実施例6〜10の産物及び比較例1の産物から各5μLを取り、プローブを含む調製例3から10μLを取り、室温(25℃)で10分間4μLの4M NaCl溶液と混合し、観察し、写真を撮る。結果を
図4に示す。チューブ1〜6は、それぞれ実施例6〜10及び比較例1に対応する。産物の吸収ピーク波長及び吸光度を測定する。実施例6〜10の産物の吸収ピーク波長及び吸光度は(575nm,1.63)、(575nm,1.51)、(575nm,1.39)、(575nm,1.26)、(575nm,0.92)である。
【0071】
試験例4
実施例1〜2の産物並びに比較例1及び3の産物から各5μLを取り、プローブを含む調製例3から10μLを取り、室温(25℃)で2分間4μLの4M NaClと混合し、観察し、写真を撮る。結果を
図5に示す。チューブ1〜3は、それぞれ実施例1並びに比較例1及び3に対応する。産物の吸収ピーク波長及び吸光度を測定する。実施例1〜2及び4〜5の産物の吸収ピーク波長及び吸光度は、(575nm,1.59)、(575nm,1.56)、(575nm,1.43)及び(575nm,1.40)である。
【0072】
調製例4
炭疽菌のゲノムDNA配列断片により、適切なハイブリダイゼーション部位を選択し、律速プライマーP3、非律速プライマーP4、後の分子ハイブリダイゼーションのためのOligo3及びOligo4オリゴヌクレオチドを設計する。配列は以下の通りである:
P3:5’−CGTAACAAGAGGAAAGAGCA−3’(配列番号:1);
P4:5’−CTGCTACTATTGTAGGAGGA−3’(配列番号:2);
Oligo3:5’−TCCTCCATCTAGGACAGCT−3’(配列番号:3);
Oligo4:5’−AATTCGATTGCGATAGGAGT−3’(配列番号:4)
【0073】
調製例5
プローブ3及びプローブ4を含む溶液を、調製例3に記載の方法に従って調製する。プローブ3及びプローブ4は、それぞれOligo3及びOligo4の複合物である。プローブを含む液体量に対して、上記プローブ3及びプローブ4の濃度は同様に1.9μMである。
【0074】
実施例11
非対称PCRを行い、50μLの非対称PCR反応システムを確立し、添加される物質を表7に示す。
【0075】
【表7】
【0076】
鋳型は、炭疽菌のゲノムDNA、又は炭疽菌の遺伝子配列の特別な部分であってもよい。実施例の鋳型は、炭疽菌のゲノムDNAである。
【0077】
実施例12〜15
非対称PCRを行い、50μLの非対称PCR反応システムを確立し、添加される物質を表8に示す。
【0078】
【表8】
【0079】
鋳型は炭疽菌のゲノムDNAである。
【0080】
試験例5
実施例11〜15の産物及び比較例1の産物から各5μLを取り、プローブを含む調製例5から10μLを取り、室温(25℃)で2分間4μLの4M NaClと混合し、観察し、写真を撮る。結果を
図6に示す。チューブ1及び2はそれぞれ、実施例11及び比較例1に対応する。産物の吸収ピーク波長及び吸光度を測定する。実施例11〜15の産物の吸収ピーク波長及び吸光度は、(537nm,2.97)、(537nm,3.27)、(537nm,2.91)、(537nm,2.79)及び(537nm,2.53)である。
【0081】
調製例6
炭疽菌のゲノムDNA配列断片により、適切なハイブリダイゼーション部位を選択し、非律速プライマーP5、律速プライマーP6、後の分子ハイブリダイゼーションのためのOligo5及びOligo6オリゴヌクレオチドを設計する。配列は以下の通りである:
P5:5’−TGGTGCTCTTTCCTCTTG−3’(配列番号:10);
P6:5’−GTCCGAATGCGATTGATT−3’(配列番号:11);
Oligo5:5’−GGAAGGCGCTTTATGACCAA−3’(配列番号:12);
Oligo6:5’−AATTAAAGAGCGCCTTTGGA−3’(配列番号:13).
【0082】
調製例7
プローブ5及びプローブ6を含む溶液を、調製例3に記載の方法に従って調製する。プローブ5及びプローブ6は、それぞれOligo5及びOligo6の複合物である。プローブを含有する液体量に対して、上記プローブ3及びプローブ4の濃度は、同様に1.2μMである。
【0083】
実施例16
非対称PCRを行い、50μLの非対称PCRシステムを確立し、添加される物質を表9に示す。
【0084】
【表9】
【0085】
鋳型は炭疽菌のゲノムDNAである。
【0086】
実施例17〜20
非対称PCRを行い、添加される物質を表10に示す。
【0087】
【表10】
【0088】
前記鋳型は、炭疽菌のゲノムDNAである。
【0089】
試験例6
実施例16〜20の産物から各5μLを取り、プローブを含む調製例7から10μLを取り、室温(25℃)で2分間4μLの4M NaClと混合する。産物の吸収ピーク波長及び吸光度を測定する。実施例16〜20の産物の吸収ピーク波長及び吸光度は、(537nm,2.92)、(537nm,3.11)、(537nm,2.83)、(537nm,2.66)及び(537nm,2.51)である。
【0090】
調製例8
コレラ菌CTX−A遺伝子配列により、適切なハイブリダイゼーション部位を選択し、非律速プライマーP7、律速プライマーP8、後の分子ハイブリダイゼーションのためのOligo7及びOligo8オリゴヌクレオチドを設計する。配列は以下の通りである:
P7:5’−TCAAACTAATTGAGGTGGAAACATATCC−3’(配列番号:14);
P8:5’−ATGCCAAGAGGACAGAGTGAGT−3’(配列番号:15);
Oligo7:5’−GGAACTCAGACGGGATTTGT−3’(配列番号:16);
Oligo8:5’−CCTTTATGATCATGCAAGA−3’(配列番号:17).
【0091】
調製例9
プローブ7及びプローブ8を含む溶液を、調製例3に記載の方法に従って調製する。プローブ7及びプローブ8は、それぞれOligo7及びOligo8の複合物である。プローブを含有する液体量に対して、上記プローブ7及びプローブ8の濃度は、同様に1μMである。
【0092】
実施例21
非対称PCRを行い、添加される物質を表11に示す。
【0093】
【表11】
【0094】
鋳型は、コレラ菌のゲノムDNA又はコレラ菌のCTX−AのDNA断片であってもよい。実施例の鋳型は、コレラ菌のゲノムDNAである。
【0095】
実施例22〜25
非対称PCRを行い、添加される物質を表12に示す。
【0096】
【表12】
【0097】
鋳型は、コレラ菌のゲノムDNAである。
【0098】
試験例7
実施例21〜25の産物から各5μLを取り、プローブを含む調製例7から10μLを取り、室温(25℃)で2分間4μLの4M NaClと混合し、観察し、写真を撮る。結果を
図7に示す。チューブ1及び2は、それぞれ実施例21及び比較例1に対応する。産物の吸収ピーク波長及び吸光度を測定する。実施例21〜25の産物の吸収ピーク波長及び吸光度は(537nm,2.77)、(537nm,2.91)、(537nm,2.76)、(537nm,2.33)及び(537nm,2.18)である。
【0099】
図1は、調製例1により得られ、均一で良好な単分散性を有するAuNPを示す。
【0100】
図2は、実施例1〜5が非特異的なバンドがなく、マーカーと比較して正しい位置で、所定量のssDNAを含む非対称PCR産物を得ることができることを示す。比較例1のネガティブ対照において、即ちレーン6は、いかなるバンドも示さない。従来のPCRにおいて、即ちレーン7は非常に明白なバンドが現れ、実施例1〜5のものと進み方が遅い。相補的な一本鎖を得る比較例3において、即ち、レーン8は、実施例1〜5と同一の位置で明らかなバンドが見える。これらは、本発明の方法によりもたらされる良好な特異性及び安定性を示す。
【0101】
図3は、実施例3の産物の試験に関するものであり、チューブ1に示されるように2分以内に有意な色変化を示す。575nmでの紫外可視分光光度計により、1.52の強度を有する吸収ピークが見出される。一方で、比較例1〜3に対応するチューブ2〜4は、色変化を示さない。これらは、実際の状況と完全に一致し、即ち実施例3の産物は、色変化を示し得る標的核酸を本当に含み、一方で、比較例1〜3は、(二重鎖又はアンチセンス標的核酸を含み得る)標的核酸を含まず、色変化を示すことができない。これらは、本発明の方法は非常に信頼性が高いことを示す。一方で、電気泳動結果により、実施例3(即ちレーン3、
図2)の標的核酸の含有量は、比較例1(レーン1)及び比較例2(即ちレーン2)と比較して高くないが、実施例3はそれでも検出において有意な色変化を示し、本発明の方法の高い感度を示す。
【0102】
図4は、鋳型の10倍連続希釈後の非対称PCRから得られた鋳型感度の試験結果を示す。実施例6〜10の産物と、プローブ含有溶液との混合は、2〜5分以内に有意な色変化並びに0.92〜1.63の強度を有する575nmでの吸収ピークを示し、一方で比較例1の対照チューブ6は、一晩後でも有意な色変化を示さない。上記は、本発明の核酸検出方法が迅速であり、感度が高く、信頼性が高いことを示す。
【0103】
図5は、鋳型のない比較例1ではなく、又は標的核酸の相補的配列を得る比較例3ではなく、実施例1の標的核酸含有産物だけが色変化を示す点で特異性を示し、本発明の方法によりもたらされる高い特異性を示す。
【0104】
図6は、炭疽菌のゲノムDNAの配列断片に対する試験例5の結果を示し、全ての非対称PCR産物は、鋳型濃度に関らず、有意に陽性結果を示す。これにより、本発明の方法が炭疽菌のゲノムDNAの配列断片を検出するための非常に良好な感度及び安定性を有することが明らかにされる。
【0105】
試験例6は、炭疽菌のゲノムDNAの別の配列断片に対するものである。同様に、全ての非対称PCR産物は、鋳型濃度に関らず、2.51〜3.11の強度を有する537nmでの有意な陽性結果を示す。これは、本発明が広く応用できることを示す。
【0106】
図7は、コレラ菌CTX−A遺伝子のDNA配列断片に対する試験例7の結果を示し、全ての非対称PCR産物は、鋳型濃度に関らず、2.18〜2.91の吸収ピーク強度を有する537nmでの有意な陽性結果、裸眼で見えることを示す。これは、さらに本発明の方法は、迅速であり、感度が高く、信頼性が高く、広く応用できることを示す。