(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【技術分野】
【0001】
本発明は地下水の収集およびチャネリングのための装置および方法に関し、特には地中からの水を吸収するための抽出装置を備えた水管理ユニット、導管に液体を転送する方法、および異なる構成要素の必要性のない水を除去する導管システムに関する。
装置は排水または潅漑システムとして使用できる。
【0002】
関連技術の説明
従来、例えば農場、スポーツ分野、ゴルフ場、およびトンネル、道床、および土留壁のような土木プロジェクトでの水管理に使用されるほとんどの排水システムは、多くの小径開口または孔をパイプの上部に有する透過性の排水管を使用し、水が上部を通して入って、パイプの下部に集まることができるようにしたものから成っていた。しかしながら、そのようなシステムは土粒子で詰まるようになる傾向があり、収集能力は急速に減少する。汚れがパイプにはいるのを防ぐためにフィルタなどの様々な追加施設の試みがあった。しかしながら、閉そくは、依然として起こる傾向があった。
【0003】
これに打ち勝つために、米国特許No.5934828に開示され、Capiphon排水ベルトとして販売される排水ベルトが開発された。この排水ベルトは排水装置内に土粒子を転移することのない地下水収集のための効率的な方法である。したがって、排水ベルトは詰まらなく、収集能力は時間がたっても減少しない。さらに、システムはパイプのつまりを取り除く保守を必要としない。そのような排水ベルト10は
図1に図式的に示されている。ベルト10の表面には、ベルト10の長さ方向に沿って伸びるほぼ長方形の切断面の複数の平行なスロット12がある。それぞれのスロット12はほぼ円形の切断面を有する対応するノッチまたはチャンネル11と連通し、一緒になって鍵孔形状の切断面を形成し、ベルト10の長さ方向に沿ってベルトの内部に伸びる。スロット12とチャンネル11は、毛管作用によりスロット12を通してチャンネル11内に水が引き込まれるようなサイズにされる。そしてベルト10の長さ方向に沿って流され次いでパイプ内に配送され、排水される。ベルト10が土壌中に設置され、土壌で満たされる時、水は土粒子の間の空間を満たし、毛管作用で排水ベルト10のチャンネルを満たす。
【0004】
図2aは乾いた土壌中の排水ベルト10の端面図を示している。空気はスロット12とチャンネル11を満たす。
図2bは飽和土壌中の排水ベルト10を示す。水は土粒子と、スロット12およびチャンネル11の間を満たす。水はベルト10のチャンネル11に沿って流れ、排出されることができる。排水ベルト10構造手段は、それが設置されるすべての飽和土壌から水を集めることができる。
【0005】
図3は排水ベルト10の幅方向の収集部位について図説する。排水ベルトのすぐ近くの水はスロット12を通ってチャンネル11内に動いて除去されるので、集められた水によって空けられた領域を満たすために入って来る追加の水と置き替えられる。収集領域に向かった水移動の速度は土粒子間の細孔の空間のサイズ(土壌の透水係数)と圧力(ヘッド)によって制限される。
【0006】
収集と排出量が、土壌の収集のために水を提供する能力より大きいときに、排水装置の効率は改良される。排水ベルトの長さを増加または減少させることにより、排水ベルトの回収速度は増加または減少する。長さが長くなるとより大きい表面積が収集に提供されるからである。集められた追加水が、チャンネル11を通して容易に流れて、収集と同じ速度で排出される場合にだけ、収集容量を増加させることは有効である。チャンネル11のサイズを小さくすると、ベルトの長さに沿って流れることへの抵抗を生じる。排水ベルトは片端から排水を放出しなければならないので、収集能力を増加しても排水能力は若干減少する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
機能的な排水システムは水の効率的な収集と、排出ポイントへの効率的な輸送能力も必要とする。チャンネル11のサイズを小さくすることは、集めた水の実用的な輸送機構でなく、排水ベルトは配管ネットワークに接続されなければならない。水の収集のための排水ベルトと水を移動するためのパイプネットワークの組み合わせは、有効な排水システムを形成するが、複雑で、高価で、仕上がりに誤りが生ずる傾向がある。
【0008】
排水システムの効率は排水ベルトの頻度、その結果としての排出ポイントの頻度を増加させることによって高められる。また排水ベルトの長さを制限し、運搬距離を短くして水がパイプ内にすぐに排出されるようにすることでも高められる。
図4は、急速に水を収集および排出する排水システムを示しているが、これを組み立てて設置することは複雑で労力を要する。パイプ20と排水ベルト10は、重力により排水するために傾斜になっていて、大規模で慎重な掘削作業と埋戻しを必要とする。パイプ20と排水ベルト10を囲む領域は、排水ベルトからの水がパイプ内に排出されないようにするUベンドジョイントを防ぐために慎重に手で圧縮されなければならない。
図5aは、パイプ20に接合されたベルト10の断面図を示し、水がベルト10からパイプ20に流れることができるように配置される。
図5bは周囲の地面がUベンドジョイントとなるように配置され、パイプ20内に水が排出されるのを防いでいる断面図を示す。
【0009】
さらに、湿っていて、ぬれて、泥々の条件で排水ベルトを設置することは困難を増加する。上表面に加えられる小さな重量が、容易に柔らかな土内に下方表面を押し込んで、スロット12とチャンネル11を完全に塞ぎ、排水ベルトの効力をなくす。また、排水ベルトが水が集まる海抜の低い地域や、トレンチ内に設置されるので、ベルトの表面における歩行者の通行の見込みも避けられない。砂層の上の設置もスロット12とチャンネル11にいくつかの障害を示す。注意深い監督を必要とするので、排水ベルト方式の設置は高価である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1つの実施態様では、水の管理ユニットは以下を含む。
細長い収集部分;および抽出された水を収集部分に排出するように配置された抽出部分;ここで抽出部分は収集部分の長さ方向に沿って収集部分から横方向に延びる少なくとも1つのリブを含む。
別の実施態様では、水の管理ユニットはさらに少なくとも1つのリブの下側に位置する水の抽出構成要素を含む。
別の実施態様では、水の抽出構成要素は、毛管作用で水を抽出するように配置される。
別の実施態様では、毛管作用方法はロッドの配列を使用する。
該配列は多くの層内に配置できる。この層はお互いに対して回転させることができる。ロッドは、ユニットの収集部分に向けられるか、または収集部分に向けて傾斜をつけることができる。
別の実施態様では、抽出部分は、抽出部分に向かうそれぞれの抽出サブ部分で中断されることができる。隣接している抽出サブ部分は、実質的に互いに平行であることができ、またはそれらは反対方向に表面を傾斜させることができる。
【0011】
別の実施態様では、抽出部分構成要素は水が流れる複数のチャンネルを有する。
別の実施態様では、少なくとも1つのリブが収集部分の長さ方向に沿って延びる。
別の実施態様では、ユニットの上流端から下方に少なくとも1つのリブが傾斜する。
別の実施態様では、少なくとも1つのリブは2度−30度、好適には5度−20度、より好適には約15度の角度で収集部分に対して傾斜する。
別の実施態様では、リブは上面が角度を有し、下側がほぼ水平である三角の断面を有する。
別の実施態様では、ユニットは少なくともユニットの片側に配置された複数の平行なリブを有する。
別の実施態様では、ユニットの断面は長方形であり、比較的横方向に狭いか、またはユニットの断面は比較的低く幅広であることができる。
別の実施態様では、収集部分は10−40cmの高さ、5−15cmの幅、および20−60cmの長さの範囲内の寸法を有する。リブが幅1−5cmであり、約50cmの幅で高さは3−4cmまでであることができる。
別の実施態様では、ユニットの上流端は、2番目のユニットの下流端と協力するように形成される。
別の実施態様では、ユニットの上面は、2番目のユニットの下面と協力するように形成される。
別の実施態様では、ユニットはふたまたはカバーを有することができる。
あるいはまた、ジオテキスタイル(geotextile)でユニットをカバーできる。
【0012】
別の実施態様では、ユニットは、排水システムのインターロッキングフィッティング(interlocking fittings)に接続するように適合させられる。
別の実施態様では、ユニットは半剛性材料から作られる。
別の実施態様では、ユニットはプラスチックから作られる。
別の実施態様では、ユニットは単一の部品として成型プロセスで製造される。
別の実施態様では、水の管理システムは少なくとも1つの水の管理ユニット、および少なくとも1つのユニットの下流に配置される排水パイプを含む。
別の実施態様では、排水システムはさらに複数の連結されたユニットを含む。
別の実施態様では、複数のユニットは、垂直に積み重ねることによって連結される。
別の実施態様では、複数のユニットが水平に連結され、第1のユニットの上流端と2番目のユニットの下流端が接続される。
別の実施態様では、水管理ユニットまたは水の管理システムを設置する方法であって、水管理ユニットが配管ネットワークに接続されて溝内に配置され、溝が埋め戻される方法が開示される。
【0013】
本発明の態様は独立形式請求項で定義される。本発明は、効果的で、耐久性があり、設置が簡単で、大きな収集および排水能力を有し、別個のパイプネットワーク無しで操作することができる。望ましくは、設置の間または使用の間、残骸により詰まることなく、設置後の保守を必要としない。本発明の実施態様は以下において説明されるが、これらは例示のためにのみにされる。添付図面に関して同一参照番号は同様の部分を表現するのに使用される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
図面を参照して本発明の実施態様について説明する。
本発明の実施態様は
図11に示されている。配置は交互の毛管作用による水の収集方法を使用し、水の管理ユニットは、比較的広くて低いかまたは平坦な断面を有する。ユニット200は、主要な水の流路210、多くの収集部分212、および多くの抽出部分またはサブ部分214を有する。抽出部分214は主要な水の流路210から延びるリブを有する。水の抽出材料はリブの下側に配置される。収集部分212も主要な水の流路210から延び、抽出部分214の下に平行に延び、水を抽出部分214から収集部分212に集積することができる。抽出部分214は傾斜が付けられ、抽出部分の間のトラフ内に配置された収集部分212内に直接抽出水が向けられる。
図11に示される実施態様では、抽出部分214は隣接している収集部分212の間にピークを形成し、抽出部分214がユニット200の長さ方向に対して2つの相対する方向に傾斜する。他の実施態様では、隣接する抽出サブ部分は実質的に平行である。間隔を置いて抽出部分214は中断され、直接収集部分212内に放出するようにする。その場合には抽出された水は短距離だけを移動する。
【0016】
示された実施態様においてはユニット200では、上流または下流の方向を定義していないし、必要ではない。これは主要な水の流路210の水流方向により、ユニット200の設置の間に決定することができる。また、収集部分212はユニット200の足と同様のサポートを提供する。これは設置の際に直接トレンチ内に置くことができる。他の実施態様において、水の管理ユニットの設置に関するより詳細な説明を以下に行う。
【0017】
収集部分212は抽出部分214の下に延びる。トレンチ内に置かれた時には、収集部分または足は水の管理ユニットがサポートされることを保証し、抽出部分214を高くする。これは、抽出部分が土壌から離れ、水とともに土壌が抽出されることを防止することを保証するのを助ける。また、収集部分212によって水管理をユニットが上げられることは、水が容易に抽出される領域に流れることを許容する。
【0018】
カバー216でユニット200をカバーできる。カバー216は準硬質プラスチック材料、または等価材料からで作ることができ、抽出ユニットの本体に結合される。あるいは、カバーはスナップフィットによるカバーであることができる。あるいは、SubAir用途での使用に適した、ジオテキスタイル材218でユニットをカバーできる。カバー216またはジオテキスタイル218はユニットへの剛性の付与に寄与し、同時に抽出部分214の毛細管収集構造に土壌が詰まることを防止することを助ける。当業者はSubAirシステムに詳しいであろう。SubAirシステムでは、圧搾空気またはガスがサブグレードに挿入されて、ユニットの上下を通して拡散される。ジオテキスタイルカバーの使用はユニットの先端を通ったより簡単な拡散を許容し、多孔管アレンジメントを使用する場合と比べると、より少ない圧力しか必要としない。
【0019】
本発明の実施態様で使用される水の毛管作用抽出の方法は、抽出材料内にすでに存在する水の抵抗により影響されないので、先行技術と関連して説明した方法より効果的である。
【0020】
図18は
図11のA−A線での断面を示す。抽出部分214と収集部分212の詳細を示している。抽出部分は
図19に示されているように、平行に配置された毛細管ロッド284の配列を含む。ロッドの片端を樹脂内に配置するか、オープンフレームに固定するか、または他の方法でロッドを層内の所定位置に保持する。
図18では、ロッドが互いに90度で配置される2つの層を示す。上側の層のロッドは収集部分212に向けられる。一般に、ロッド284のそれぞれの層は、例えば90度または45度回転させた、異なった配向を有するべきである。1つの層のロッドだけが必要とされるが、2つ以上の層は付加的な利益を提供する。水の管理ユニットが直接地面に置かれるので、ロッドの下側は土壌213に露出される。破線282によって示される飽和土壌の中の上昇している水は毛管作用によりロッドによって吸収される。
【0021】
図20は詳細なロッドの端面図を示している。ロッド284は適切な距離で離され、水285がロッド284の間に引き込まれるようにされる。ロッド284が傾斜されている時、水285は、
図21に示されているようにロッド284の間を流れることができる。抽出部分214内のロッド284の傾斜に従って、水は流れる。したがって、水を周辺土壌から抽出して、直接水の管理ユニットの収集部分212に集積できる。
【0022】
毛細管収集方法は1つ以上の層の毛細管ロッドが存在していることによる利益を得る。増加する数の層が増加する水収集能力を提供する。さらに、単一層が使用されている場合には、水は毛細管ロッドを通して噴出することがある。2番目の層は、これを妨ぐことを助ける。さらに、土粒子は増加した数のロッド層では水の管理ユニットに入る事が少なくなる。
【0023】
それぞれの層のロッドには排水能力があるので、ロッドのそれぞれの層を収集部分に向けるのは望ましい。例えば、2つの層のロッドを収集部分の端に45度で配置し、両方の層が収集部分に向けられるようにすることができる。
【0024】
硬質プラスチック、重いゲージ銅線または他の適当な材料から毛細管抽出ロッドを作ることができる。
【0025】
再び
図11を参照する。水は収集部分212の間のギャップ213中および隣接した領域の土壌から抽出される。この実施態様では、水が周辺土壌からいったん抽出されると、毛細管チャンネルの長い距離を通して輸送される必要はない。水はすばやく収集部分212のより大きなチャンネル、および主要な水の流路210中に集積される。したがって、抽出部分214を通る水の流れはユニット200の水の抽出能力を制限しない。水の抽出は既に収集部分212または主要な水の流路210に存在する水の影響を受けない。ユニット200または主要な水の流路210を排水システムに接続することによって、集まっている水を取り除くことができる。
【0026】
図13に示された実施態様は、水の管理ユニットが比較的広くて平坦なプロファイルを有する、
図11のものと同様のアレンジメントを示している。しかしながら、この実施態様は異なった毛管作用収集方法を使用する。ユニット300は、主要な水の流路240、多くの収集部分242と多くの抽出部分244を有する。抽出部分244は主要な水の流路240から延びるリブを形成する。収集部分242も、主要な水の流路240から延び、抽出部分244と平行である。この実施態様では、直接収集部分242内に水を集積するために抽出材料は傾斜する必要が無く、抽出部分244は実質的に水平である。カバー246またはジオテキスタイル248でユニット300をカバーできる。ポイント247でカバー246をユニット300に取り付けることができる。設置する時に、水は収集部分242の間のギャップ243中および隣接した領域の土壌から抽出される。また、一方、収集部分242はユニット300のサポートを提供できる。設置の際、直接トレンチ内にユニットを置くことができる。
【0027】
図12は
図13の抽出部分214のB−B線の断面を詳細に示す。抽出の方法は毛管作用を使用する。しかしながら、アレンジメントは先に本明細書に記載されたものと異なっている。本アレンジメントでは、水はリブの下側に位置する「m」形をしているミニチャンネルの間のスロット220を通して、リブの下の土壌から抽出される。それぞれのチャンネルの間に、ギャップを有して多くのミニチャンネルがリブの幅方向に沿って位置している。水が毛管作用で抽出部分214に入るように、それを通って水が抽出されるスロット220は適当な大きさにされる。次に、抽出された水は「m」形をしているミニチャンネルの「U」字型の曲げ部分220内に集積され、ミニチャンネルに沿ってユニット200の収集部分212に移動することができる。ユニットの収集部分212は破線224によって示され、ミニチャンネルの端に位置しているのが示される。したがって、水は、矢226で示した方向で環境からユニットに流れることができる。
【0028】
図12に示されるように、カバー228がユニット200に、「m」形をしているミニチャンネルの側に位置する多くのサポート上で取り付けられる。
【0029】
図14は、「m」形をしているミニチャンネルの2つの端により作られるスロットの拡大部分を示す。スロットは実質的に平行な細長い側面を有し、それぞれの側面は互いに離れてカーブを描く。水がスロットの幅方向を通して毛管作用によって抽出され、「m」形をしているミニチャンネルの「U」形をしている曲がり部分に集積されるとき、丸い形状は、より簡単なアクセスを収集部分に許容する。ユニット300の収集部分242内に流れる前に、水が増えることができないので、抽出部分244を傾斜させる必要はない。
【0030】
当業者は、本明細書に記載された水の管理ユニットのすべてにおいて、本明細書に記載された抽出方法と材料のすべてを使用できることを理解するであろう。
【0031】
別の実施態様は
図15に示され、抽出部分254を有する。抽出部分254は、下側に抽出材料を有するリブを含む。抽出材料は、先の実施態様において説明されたすべての抽出材料であることができ、またいかなる他の適当なアレンジメントであることができる。傾斜された抽出部分254は、傾斜されたリブの間に配置された収集部分を介してユニットの長さ方向に沿って主要な水の流路250内へ排出される。先の実施態様と同様、水は傾斜されたリブの下側とその周辺の土壌から集められ、抽出部分を介してユニット内部へ移され、主要な水の流路250を介して排出される。この実施態様でも、土粒子がユニットに入るのを防ぐためにスナップフィットカバー256が提供される。
【0032】
図16は
図15に示された実施態様のリブ部の細部を示している。抽出材料260は、下側のリブ262の上に位置し、リブ262の端の上を通り過ぎ、水の管理ユニット264内に水を集めることができるようにする。別法では、
図17に示されたように、リブ272でスロットを切ることができ、抽出材料270がリブ272を通り過ぎ、ユニット274内に水を集めることができるようにする。
【0033】
これらの低い断面の実施態様は、トレンチなしで排水を必要とする場所に設置することができるが、トレンチはより良好な高率と性能を与える。一般に、これらの実施態様は、水の管理ユニットが3または4cmの高さに過ぎない断面を有し、浅いトレンチを必要とし、したがって掘削作業をほとんど必要としない。そのようなトレンチは、容易に手で掘削できて、埋め戻しのために最小量の材料しか必要としない。これは労働力およびの材料で両方の大きなコスト削減をもたらす。ユニットは任意の適当な長さまたは幅で作ることができる。たとえば、長さ約1m、および幅50cmであることができる。
【0034】
別の実施態様は
図6に示され、水の管理ユニット4に関する概要図を提供する。水の管理ユニット4は、細長い収集部分16と抽出部分18を有する。抽出部分18は収集部分16の1以上の側に位置できる。収集部分16は外部に配置される複数のリブ8を有し、隣接した領域から水を抽出する。
【0035】
水は、複数のリブ8で作られる、水の管理ユニット4の抽出部分18によって周囲の地面から抽出される。抽出された水は収集部分16の外部をリブ8に沿って流れる。収集部分16は抽出された水のための導管を提供する。水は抽出部分18から収集部分16に移され、次いで水は排水システムに移される。
【0036】
収集部分16は、上流端6、下流端5を有し、いくつかの実施態様ではほぼ長方形の幅の狭い断面を有し、平面図では細長くT字形であり、下流端5にクロスバー7がある。それは箱形であり、リブ8が側面に沿って好都合に位置できる。飽和した地面に設置されると、水はリブ8に沿って周囲の地面から抽出されて、リブ8に沿って流れ、より広いセクション7で収集部分16に流れる。
【0037】
収集部分16の下流端5には、より広いセクション7がある。リブの端8はより広いセクション7であるT字形のクロスバーで収集部分16と接触し、リブ8はより広いセクション7の外側のフレーム内に入るように成形される。水の抽出材料14は、より広いセクション7の壁を通って延び、水の抽出材料14で集められた水はより広いセクション7の内部に移され、収集部分16によって排出される。
【0038】
任意に、収集部分16の下流端5は、隣接している収集部分16の上流端6と協力できるように賦形される。2番目のユニット4の上流端6内に第1のユニット4の下流端5を挿入できる。したがって、いくつかのユニット4が、より広大な地域にわたって水を抽出するために一緒に接続できる。2つの水の管理ユニット4が互いに接続された概要図を
図7に示す。第1のユニット4の下流端5は、2番目のユニット4の上流端6内に挿入できるようなサイズと形状にされる。
【0039】
排水システムのパイプ20を接続するために、ユニット4の端5、6を形成できる。あるいはまた、排水システムの終点としてユニット4の上流端6にふたをすることができる。したがって、排水システム中の任意の位置にユニット4を置くことができる。例えば、もう1つのユニット4の隣、パイプ20ブランチの端、パイプ20の長さ方向またはパイプの合流点の任意の位置におくことができる。
【0040】
それが地中に入れられる前の、水の管理システムの例が
図8に示される。2個のユニット4はそれらのそれぞれの上流端6と下流端5で接続される。また、第1のユニット4は下流端5でパイプ20に接続される。2番目のユニット4の上流端6はふたをされる。
【0041】
図には示されないが、収集部分16の上部および下部は、第1のユニット4が2番目のユニット4と協力するように賦形され、垂直にユニット4を積み重ねることができる。例えば、土留壁に対する使用のためにユニットを積み重ねてシステムの全高を上げることができる。
【0042】
図8に示された例によると、ユニット4は10−40cmの高さ、5−15cmの幅、および20−60cmの長さの範囲内で、リブは1−5cmの幅であることができる。収集部分16のどちらかの側の抽出部分18の間の幅(図示せず)は約5cmであることができる。しかしながら、すべての適当な寸法を使用でき、上記は単に適当な寸法の示唆である。
【0043】
望ましくは、ユニット4とパイプ20、および排水システムの他の部分の間の継手は水が漏れないようにされる。例えば、それらはシールが形成される締りばめリブを有するゴム部分を有することができる。しかしながら、部品の間の何らかの漏出が起こっても、水は再びユニット4の抽出部分18によって集められる。
【0044】
さらに、ユニット4は排水システムの他の部分に接続する追加の開口部を持つことができる。例えば、横または上部の開口部は、ユニット4の有効水収集面積を増加させるために追加の排水ベルトとの接続を形成するのに適当であるかもしれない。したがって、排水ベルトはユニットの収集部分16内に排水できる。
【0045】
ユニット4の水の抽出部分18は収集部分16の長さ3(
図6を参照)に沿って配置された少なくとも1つのリブ8を含む。任意に、収集部分16の横側に配置された複数の平行なリブ8を有する。リブ8は収集部分16の1つまたは両方の垂直な面の長さ方向3に沿って配置され、任意に収集部分16の上流端6から、リブ8の端で収集部分16のより広いポイント7の収集ポイントへ傾斜させることができる。リブ8の下流端では、収集部分16のより広いセクション7に接触し、リブ8は外側のフレーム内に入るように成形される。水の抽出材料14は、より広いセクション7の壁を通って延び、集められた水は収集部分16内に排出される。
【0046】
図9を参照する。上で説明したタイプの構成要素または水の抽出材料14はリブ8の下部に位置している。水の抽出材料14は、リブ8の長さに沿って延びる複数のスロット12である。それぞれのスロット12は、リブ内に延びる対応するノッチ11を有する。チャンネル11は、材料14の中に水を保持するようにスロット12より広い。スロット12とチャンネル11は、水が隣接した領域からスロット12を通して毛管作用によってチャンネル11内に引き上げられて抽出されるような大きさにされる。隣接した領域から抽出された水は、チャンネル11に沿って流れる。リブ8の下流端では、水の抽出材料14の端が解放され、水はチャンネル11から流れ出ることができる。
【0047】
リブ8は平らであるか、または収集部分16の側面に沿って傾けることができる。リブ8が上流端6から下流端5へ傾いている場合、重力により水はチャンネル11に沿って流れ、収集部分16内に入る。設置される場合でも、水がリブ8に沿って流れるための水圧が十分である場合、抽出部分18の傾斜はない。
【0048】
好都合には、傾斜は複数のリブ8が収集部分16の半面の上に配置され、水の十分な流れを提供するようにされる。例えば傾斜が2度−30度の範囲内にあってもよく、望ましくは5度−20度の範囲内であり、より望ましくは15度である。
【0049】
ユニット4の設置は平らなトレンチ内にされる。いくつかの実施態様では、リブ8の傾斜は抽出部分18内に、下り坂を上流端6から下流端5まで提供し、排水系網により水が集められて、除去することができるようにされる。リブ8の傾斜はネットワークの傾斜から独立している。
【0050】
さらに、リブ8の傾斜はユニット4が例えば、トレンチの底が平らではないトレンチ内に設置される場合、たとえばトレンチのセクションがシステムの上流端から下流端に傾斜している時には、リブ8の傾斜が設置されるトレンチのネガチブ傾斜を補うことができる。収集ユニット4のリブ8の傾斜のため、設置されるトレンチの傾斜は重要でない。したがって、水の管理ユニット4を設置するのは非常に簡単であり、それはリブ8の傾斜が、より大きい許容度をユニット4を与えるからである。
【0051】
再び
図6を参照する。リブ8は、水管理ユニット4の長さ方向に沿って位置していて、ユニット4の側面から横に延びる。リブの幅2は重要でない。しかしながら、寸法は、ユニット4の全体的なプロファイルを狭く維持するため、および希望の除去能力を提供するように選ばれる。適当な寸法は先に記載された。しかしながら、当業者は制限がないことを理解するであろう。
【0052】
図9は水の管理ユニット4の断面図を示している。リブ8は収集部分16の側面から横に延びる。リブ8は、三角の断面を有し、上部が角度を有し、それぞれのリブ8のほぼ水平な底部の上に水の抽出材料14が配置される。
図10は水の抽出材料14の広げられた様子を示している。排水ベルト10と同様に、材料はスロット12と毛管作用で水を抽出するチャンネル11を有する。
【0053】
任意に、リブ8は三角形の断面を有し、水の抽出材料14が三角形の下部の上にある。リブ8の断面は抽出部分18に増加した剛性を提供し、設置および埋戻しの圧縮の間に抽出材料14が適所に残り、下を向いているようにする。また、リブ8は増加する剛性を収集部分に提供できる。設置の間、リブ8の上面の傾斜は、抽出材料14からの土粒子の偏りを助け、小粒子がスロット12に入り流路をふさぐというリスクをほとんどなくす。
【0054】
複数のリブ8が収集部分16の側面に位置している場合、結果は抽出材料14の薄い片の別々のスタックにより、効果的に得られる。したがって、抽出材料14の効果的な幅は、ユニットの細長いプロファイルを維持しつつ、十分な水の除去能力を提供できるような大きさである。さらに、抽出材料の総有効幅が増加されるか、または水の管理ユニット4の高さが増加されると、除去能力が増加する。
【0055】
収集部分16内の排出ポイントへ、リブ8に沿って水が流れなければならない最大距離は、収集部分16の長さ3によって制限される。抽出材料14の片の長さは、収集部分16上のリブ8の長さに制限される。その結果、望ましくは、抽出材料14の片はチャンネル11を通る水の流れがチャンネル11の小さな形による抵抗で顕著に妨害されないほど短く、そして最適には、水流と排出は抽出材料14の除去能力に見合うようにされる。
【0056】
より大きい長さの水抽出が、より大きい長さに沿って必要であるなら、先に説明したようにいくつかのユニット4が結合できる。水抽出ユニット4の長さに沿って、水は定期的にユニット4の収集部分に集められる。収集部分16は満タンになることが無いほど大きく、水の抽出を妨害しない。したがって、粗い砂の場合に1メートル当たり最大毎分20ltの水を抽出することが可能である。限定因子は砂の飽和透水係数であり、比較的小さくて狭い水の管理ユニット4で可能である。
【0057】
細いプロファイルは、地面へのユニット4の設置を簡単にする。細いプロファイルは、ユニット4および連結された他のユニット4またはパイプ20よりわずかだけ広いトレンチに1以上のユニット4を挿入できるので、地面の最小量の分断を許容する。トレンチはついで掘削された汚れまたは砂で埋め戻される。リブの剛性と固有の角度を考慮すると正確な位置決めの必要性はない。上記から明らかなように、水管理ユニット4は設置するのが簡単である。ほとんどの実施態様では、ユニット4は細いプロファイルを有する。さらに、リブ8がユニット4から長い距離で延びないので、抽出部分18を収容するために広い領域を掘削する必要は全くない。ユニット4はドレインパイプ20とほぼ同じサイズのトレンチ内に設置することができる。
【0058】
抽出材料14の片は、水の管理ユニット4の高さで互いに配向し、抽出材料14面の片が下向きの状態で、水管理ユニット4は狭いトレンチ内に、埋戻し砂とは逆方向に向けて置かれる。抽出材料14が表面への圧力、歩行者の通行、または埋戻し操作によりつまることは、ありえそうでない。
【0059】
また、トレンチの制作も他の排水または水の管理システムより簡単である。ユニット4内に抽出部分18の傾斜が組み込まれるので、トレンチがユニット4の上流端から下向きの方向に傾斜することは必要でない。通常、ユニット4は、収集部分16を排水させるように緩やかな斜面を有するトレンチに設置されるが、水平なトレンチ内に設置することもできる。ユニット4の高さが収集部分16の実質的な排水を許容し、抽出部分18がトレンチの傾斜にかかわらず傾斜しているからである。
【0060】
実際、ユニット4が右上がり傾斜の上に設置されても、ユニットの抽出部分18の傾斜は十分に水平であり、すなわち、トレンチがユニット4の下流端5から上り坂になっても、ユニット4は水を抽出することが可能であり、ユニット4の収集部分16に水を供給できる。
【0061】
ユニット4の端は、ふたをされるかまたは排水システムのパイプ20に接続される。また、お互いに隣接してトレンチに沿ってユニット4を設置することができる。一旦設置されると、トレンチは掘削された土壌、砂または他の材料で埋め戻される。従来のシステムで必要とされるフィルタとして排水岩石(drain rock)を使用することは必要でない。水が毛管作用で水の抽出材料14に入る前に、土粒子が重力によって水から分離されるからである。
【0062】
さらに、抽出部分18と収集部分16の間のジョイントがユニット4自体によって固定され、リブ8が延長された剛性を提供するので、ユニット4の周りに土壌を慎重に圧縮することは必要でない。したがって、設置から起こる欠陥はありそうもない。
【0063】
明らかであるように、ユニット4は、水管理が必要である多くの状況における使用に適している。例えば、運動場や土留壁の横で水を管理するために多くの位置に設置されることができる。ユニットが直接土留壁の横で使用される状況では、リブ8は収集部分16の半面にのみ位置できる。
【0064】
設置後のユニット4の操作が、設置の周りの地面が沈下したかどうかによらないので、小さい地盤変位は水の収集に作用しない。さらに、設置の下の地面が沈下して、ユニット4がもう平らでなくても、上で述べたように、ユニット4の許容度が大きいので、ユニット4は希望の態様で作動し続ける。
【0065】
さらに、ユニット4の設計は土粒子が水の抽出材料14と収集部分16に入ることがありえないようにされる。したがって、水流経路が妨げられることは生じ得ない。これは、設置の後にユニット4が、保守の必要なしで作動し続けることを意味する。これは重要な利点を表す。排水システムが地面に設置されると、その領域を再掘削することがなく、その場所への非常に限られたアクセスしかない。
【0066】
ユニット4は、プラスチックなどの耐久性のある半剛性の材料を使用して製造される。いくつかの部品を組み立てるか、または単一の部品でユニットを形成することができ、一つの部品に異なった特徴のすべてを備えさせることができる。
【0067】
集めた水は再使用するか、または排出することができ、他の目的のためにそれを格納できる。あるいはまた、水の潅漑システムにユニット4を使用できる。この場合リブ8は開口部から収集部分16へ下向きになることができ、水は収集部分16から抽出部分18に流れる。
【0068】
本発明の実施態様は例示としてのみ説明される。説明した実施態様のその変化を作ることができ、それは本発明の範囲の中にあることが理解されるであろう。例えば、収集部分の寸法を変えることができる。収集部分16のどんな適当な形状も想定できる。また、リブの幅と数を変えることができる。どんな適当な材料からもユニットを構成し、作ることができる。