(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6155307
(24)【登録日】2017年6月9日
(45)【発行日】2017年6月28日
(54)【発明の名称】音楽ボックス用の振動プレート
(51)【国際特許分類】
G10F 1/06 20060101AFI20170619BHJP
G04B 21/08 20060101ALI20170619BHJP
【FI】
G10F1/06 P
G04B21/08 Z
G10F1/06 K
【請求項の数】17
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-166532(P2015-166532)
(22)【出願日】2015年8月26日
(65)【公開番号】特開2016-75895(P2016-75895A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2015年8月26日
(31)【優先権主張番号】14187634.2
(32)【優先日】2014年10月3日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504341564
【氏名又は名称】モントレー ブレゲ・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ポリクロニス・ナキス・カラパティス
(72)【発明者】
【氏名】ユヌス・カドミリ
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィデ・サルチ
【審査官】
上田 雄
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭61−119192(JP,U)
【文献】
特開2011−123083(JP,A)
【文献】
特開平10−222159(JP,A)
【文献】
特開2003−295859(JP,A)
【文献】
特開2012−118067(JP,A)
【文献】
実開昭62−179795(JP,U)
【文献】
実開昭62−120793(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10F 1/06
G04B 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽腕時計又は音楽ボックスの打撃機構用の振動プレート(1)であって、
当該振動プレート(1)は、少なくとも2種類の材料で作られた少なくとも2つの部分を有し、前記部分のそれぞれは、前記部分の他のものと連結しており、
前記部分のうちの第1の部分(10)は、第1の周波数範囲内の音を発生させるように、第1の材料(M1)で作られた第1の細長片のセット(11、12、13、14)を形成し、
前記部分のうちの少なくとも第2の部分(20)は、前記第1の周波数範囲内の音よりも低い第2の周波数範囲内の音を発生させるように、第2の材料(M2)で作られた第2の細長片のセット(21、22、23、24)を形成し、
前記第1の材料(M1)の機械的強度は、前記第2の材料(M2)の機械的強度よりも高い、
ことを特徴とする振動プレート(1)。
【請求項2】
前記第1の材料(M1)は、ヤング率が150GPa〜250GPaである
ことを特徴とする請求項1に記載の振動プレート(1)。
【請求項3】
前記第1の材料(M1)は、密度が4000kg/m3〜10000kg/m3である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の振動プレート(1)。
【請求項4】
前記第1の材料(M1)は、硬度が300HVよりも大きい
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項5】
前記第1の材料(M1)は、引っ張り強さが800MPaよりも大きい
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項6】
前記第2の材料(M2)は、ヤング率が70GPa〜120GPaである
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項7】
前記第2の材料(M2)は、密度が14000kg/m3〜20000kg/m3である
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項8】
前記第2の材料(M2)は、硬度が300HV未満である
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項9】
前記第2の材料(M2)は、引っ張り強さが600MPa未満である
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項10】
前記第2の材料(M2)における音の速さは、前記第1の材料(M1)における音の速さよりも少なくとも40%低い
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項11】
前記第1の部分(10)及び第2の部分(20)は、一体部品の振動プレート(1)を得るように、はんだ付け、ろう付け又は圧入操作によって、互いに連結される
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項12】
前記第1の部分(10)、前記第2の部分(20)及び前記第1の部分(10)と前記第2の部分(20)とを接続する第3の部分(30)を含む少なくとも3つの部分を有する
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項13】
前記第1の部分(10)は、第1の材料(M1)で作られ、
前記第2の部分(20)は、第2の材料(M2)で作られ、
前記第3の部分(30)は、第3の材料(M3)で作られ、
これらの3種類の材料(M1、M2、M3)における音の速さどうしは互いに、少なくとも30%他とは異なっている
ことを特徴とする請求項12に記載の振動プレート。
【請求項14】
前記第1の材料(M1)は、鋼又は金属性ガラスであり、
前記第2の材料(M2)は、金又は鋳鉄であり、
前記第3の材料(M3)は、白金、黄銅、アルミニウム、メタライズドサファイア、Phynox(登録商標)又はキュプロニッケルである
ことを特徴とする請求項13に記載の振動プレート。
【請求項15】
各細長片(11、12、13、14、21、22、23、24)の弾性エネルギーに相当する活性化エネルギーは、20マイクロワット以上である
ことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の振動プレート(1)。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の振動プレート(1)を少なくとも1つと、及び音楽を発生させるために細長片に弾性力を付与するための活性化アセンブリーとを備える音楽モジュールを有する
ことを特徴とする音楽ボックス。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれかに記載の振動プレート(1)を少なくとも1つと、及び音楽を発生させるために細長片に弾性力を付与するためための活性化アセンブリーとを備える音楽モジュールを有する
ことを特徴とする音楽腕時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小さな寸法の音楽腕時計及び音楽ボックスの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的には、音楽ボックスの打撃機構は、いくつかの細長片を備える振動プレートと、及びこの振動プレートの細長片を活性化するシステムで形成されている。この活性化システムは、回転シリンダー又は回転ディスクの形態をとることができる。このような打撃機構を腕時計に取り付けるためには、良好な音質を保持しつつ、部品の機械的強度を考慮に入れて、部品の大きさを小さくすることが必要である。
【0003】
現在、振動プレートの材料は、主として、製造のしやすさ、耐摩耗性、及び耐疲労性に基づいて選択されている。実際に、振動プレートの細長片には、繰り返し弾性力を与えられ、したがって、許容可能な寿命を有するためには耐久性が高い必要がある。
【0004】
また、振動プレートの細長片の製造時には、細長片の活性化エネルギーの基準を考慮に入れなければならない。最短の細長片が長い細長片よりも高い活性化エネルギーを必要とすることが知られている。このように、短い細長片には、大きな弾性力が与えられるため、耐摩耗性及び耐疲労性が高くなければならない。
【0005】
このように、現在の打撃機能付き腕時計の振動プレートには、大きな課題がある。なぜなら、振動プレート細長片を製造するために単一の材料が用いられるからである。このことは、製造業者が材料選定において、短い細長片と長い細長片の両方のために許容可能な振動特性を有する細長片を作るために妥協しなければならないことを意味する。このような妥協をしなければならないと、高いピッチや低いピッチの音を再生することに対して最適な結果をもたらすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、細長片の長さにかかわらず機械的強度と振動特性の制約に同時に対応するような振動プレートを提供することによって、上記課題のすべて又は一部を克服することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、高いピッチと低いピッチの音の音響レベルを発生させる振動プレートを提供することを目的とする。
【0008】
さらに、本発明は、少なくとも1つの特定の実施形態において、細長片の摩耗及び変形を制限することができる振動プレートを提案することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、小型の振動プレートを提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、製造か経済的な単純な設計の振動プレートを提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このために、本発明は、少なくとも2つの部分を有する振動プレートであって、前記部分のそれぞれは、前記部分の他のものと連結しており、前記部分のうちの第1の部分は、第1の周波数範囲内の音を発生させるように、第1の材料で作られた第1の細長片のセットを形成し、前記部分のうちの少なくとも第2の部分は、第2の周波数範囲内の音を発生させるように、第2の材料で作られた第2の細長片のセットを形成するものに関する。
【0012】
これらの特徴の結果、この二材料系の振動プレートによって、典型的にはピッチが高い音である第1の周波数範囲の音を再生する細長片に適した材料を機械的強度に応じて選択することが可能になり、他方では、典型的にはピッチが低い音である第2の周波数範囲の音を再生する細長片に適した材料を必要な活性化エネルギーに応じて選択することが可能になる。このように、振動プレートの所望の一又は複数の周波数範囲にわたる音の再生に最適な特性を与える振動プレートが得られた。
【0013】
本発明の他の有利な変種によると、
−第1の材料は、ヤング率が150GPa〜250GPa、密度が4000kg/m
3〜10000kg/m
3、硬度が300HVよりも大きく、引っ張り強さが800MPaよりも大きい。これによって、材料の耐久性を増すことが可能になる。
−第2の材料は、ヤング率が70GPa〜120GPa、密度が14000kg/m
3〜20000kg/m
3、硬度が300HV未満、引っ張り強さが600MPa未満である。これによって、材料の活性化エネルギーを大きくすることが可能になる。
−第2の材料における音の速さは、第1の材料における音の速さよりも少なくとも40%低く、これによって、これらの2つの部分の間の振動転移が制限される。
−はんだ付け、ろう付け又は圧入操作によって、第1の部分と第2の部分は互いにつながれ、これによって、一体部品の振動プレートを得て、振動プレートと放射部品の間の振動転移が最適化される。
−振動プレートは、第1の部分、第2の部分及び第3の部分を含む少なくとも3つの部分を有する。
−第1の部分は第1の材料で作られ、第2の部分は第2の材料で作られ、第3の部分は第3の材料で作られ、これらの3種類の材料における音の速さどうしは、少なくとも30%他とは異なっている。これによって、2つの部分の間の振動転移が制限される。
−第1の材料は、鋼又は金属性ガラスであり、第2の材料は、金又は鋳鉄であり、第3の材料は、白金、黄銅、アルミニウム、メタライズドサファイア、Phynox
(登録商標)又はキュプロニッケル(白銅)である。
−各細長片の活性化エネルギーは、20マイクロワット以上である。これによって、効率的な放射を達成することができる。
【0014】
本発明は、さらに、本発明に係る振動プレートを少なくとも1つと、及び音楽を発生させるために細長片を活性化するための活性化アセンブリーとを備える音楽モジュールを有する音楽ボックスに関する。
【0015】
本発明は、さらに、本発明に係る振動プレートを少なくとも1つと、及び音楽を発生させるために細長片を活性化するための活性化アセンブリーとを備える音楽モジュールを有する音楽腕時計に関する。
【0016】
単に例(これに制限されない)として与えられている本発明の特定の実施形態についての以下の説明及び添付の図面を読むことで、本発明の他の特徴及び利点をより明解に理解することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1の実施形態による本発明に係る振動プレートの平面図である。
【
図2】第2の実施形態による本発明に係る振動プレートの斜視図である。
【
図3】第3の実施形態による本発明に係る振動プレートの斜視図である。
【
図4】
図4a及び4bは、別の実施形態による本発明に係る振動プレートの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、
図1、2、3、4a及び4bを組み合わせて参照して、小型の音楽ボックス用の振動プレートについて説明する。
【0019】
本発明は、少なくとも2種類の材料で作られ、互いにつながれた少なくとも2つの部分を有する振動プレート1に関し、第1の部分10は、第1の周波数範囲内の音を発生させるように第1の材料M1で作られた第1の細長片のセット11、12、13、14を形成し、少なくとも第2の部分20は、第2の周波数範囲内の音を発生させるように第2の材料M2で作られた第2の細長片のセット21、22、23、24を形成する。
【0020】
第1の周波数範囲は、例えば、1600Hzから20kHzまで及ぶことができる。これによって、ピッチが高い音を再生することが可能になる。第2の周波数範囲は、20Hzから400Hzまで及ぶことができる。これによって、ピッチが低い音を再生することが可能になる。また、ピッチが中程度の音を再生するために、400Hzから1600Hzまで及ぶ周波数範囲を考えることができる。
【0021】
本発明によると、第1の材料M1は、ヤング率が150GPa〜250GPa、密度が4000kg/m
3〜10000kg/m
3、硬度が300HVよりも大きく、引っ張り強さが800MPaよりも大きい。
【0022】
これらの基準を満たす材料の一例は、鋼である。このような材料は、ピッチが高い音を再生する細長片を機械的に強くすることができる。もちろん、これらの基準を満たす他の材料も第1の細長片のセット11、12、13、14を作るために使用してもよい。
【0023】
第2の材料M2は、ヤング率が70GPa〜120GPa、密度が14000kg/m
3〜20000kg/m
3、硬度が300HV未満、引っ張り強さが600MPa未満である。
【0024】
これらの基準を満たす材料の一例は、金である。このような材料によって、ピッチが低い音を発生させる細長片が、活性化された時に、20マイクロワット以上のエネルギー量を格納することを可能にする。もちろん、これらの基準を満たす他の材料も、第2の細長片のセット21、22、23、24を作るために使用してもよい。
【0025】
特に有利な態様によると、2つの異なる材料を使用してピッチが低い音及びピッチが高い音を再生することによって、ピッチが高い音及びピッチが低い音を発生させる細長片の活性化エネルギーどうしが相対的に近くなるような材料を選択することが可能になる。
【0026】
本発明によると、第2の材料M2における音の速さは、第1の部分10と第2の部分20の間の振動転移を制限するように、第1の材料M1における音の速さよりも少なくとも40%低い。
【0027】
本発明によれば、第1の部分10と第2の部分20は、はんだ付け、ろう付け又は圧入操作、又は一体部品の生産のために当業者に知られている他の方法によって、互いに連結される。これによって、一体部品の振動プレートを得ることができる。
【0028】
2つの部分10及び20の連結によって、特に、ディスク又はシリンダーのような活性化メンバーに対する正確な位置合わせが可能になる。2つの部分の連結によって、さらに、振動プレートと、音楽ボックス又は音楽腕時計の放射部品との間の振動転移を最適化することが可能になる。
【0029】
本発明の特定の実施形態によると、振動プレートは、各部分と共に、第1の部分10と、第2の部分20と、及び第3の細長片のセット31、32を形成することができる第3の部分30とを有することができる。これらの部分は、別々の材料で作ることができる。もちろん、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、所望の結果を得るために振動プレート1の当該部分の数を変えることができる。
【0030】
説明用のみのために示す第1の例によると、第1の部分10と第2の部分20は、材料M1で作られており、材料M2で作られた第3の部分30によって互いに接続されている。この実施形態によると、第3の部分30は、第1の部分10と第2の部分20の間にはさまれる。
【0031】
別の例によれば、第1の部分10と第2の部分20は、材料M2で作られており、材料M1で作られた第3の部分30によって互いに接続される。また、第3の部分30は、第1の部分10と第2の部分20の間にはさまれる。
【0032】
図4a及び4bに示す更なる別の例によれば、第1の部分10は第1の材料M1で作られ、第2の部分20は第2の材料M2で作られ、第3の部分30は第3の材料M3で作られている。
【0033】
本発明の特に有利な態様によると、3種類の材料M1、M2及びM3における音の速さどうしは、2つの部分の間の振動転移を制限するように、少なくとも30%互いと異なる。この実施形態によって、3つの部分で振動プレートを作ることを可能にし、これらの部分のそれぞれは、別個の周波数範囲の音を再生することができる。
【0034】
好ましいことに、第3の部分30を作るために用いられる第3の材料M3は、第1の部分10と第2の部分20の隣どうしの細長片の間の振動転移を制限するように又はさらには防ぐように選択される。
【0035】
図3aに示す本発明の一実施形態によると、第1の部分10と第2の部分20の間のリンクを形成する第3の部分30は、さらなる音を再生するように、細長片31及び32を有することができる。
図4bに示す別の実施形態によると、第3の部分30は、細長片を持たず、単に第1の部分10と第2の部分20の間の接続要素としてはたらくことができる。
【0036】
本発明によると、第1の材料M1は、鋼、チタン、金属性ガラス、青銅又はマグネシウムの材料のうちの1つであることができる。第2の材料M2は、金、鋳鉄又はパラジウムの材料のうちの1つであることができる。第3の材料M3は、白金、黄銅、アルミニウム、メタライズドサファイア、Phynox又はArcapの材料のうちの1つであることができる。
【0037】
例えば、第1の部分10は金で、第2の部分20は鋼で、第3の部分30は黄銅で作ることができる。もちろん、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱せずに、所望の結果を得るために望むあらゆる組み合わせを作ることができる。
【0038】
各部分10、20、30の各細長片は、長方形、円形などの断面を有するまっすぐな形とすることができる。この断面は、細長片の長さ全体にわたって同じとすることができる。また、この断面は、各細長片の長さに沿って徐々に又は不連続的に変化していてもよい。さらに、各細長片の長さ及び厚みは、異なる音を発生させるために、異なる寸法であることができる。各部分10、20及び30の各細長片は、異なる幅を有することができる。
【0039】
振動プレート1の各細長片は、一般的には、音楽モジュールの特定の活性化メンバーによって細長片が活性化されると各細長片に対して異なる音を発生させるような寸法を有する。しかし、同じ特定の音を発生させることができる1対の細長片を有することもできる。
【0040】
図1〜3にて観察することができるように、細長片の数は、部分10、20、30の間で異なることができる。振動プレート1の部分10、20、30はそれぞれ、振動プレート1を形成し所望の音を再生させるための当業者の要求に応じて、偶数又は奇数の細長片を有することができる。
【0041】
本発明は、さらに、本発明に係る少なくとも1つの振動プレート1と、及び音楽を発生させるように細長片を活性化するための活性化アセンブリー(例、突起が嵌められたディスク又はシリンダー)とを備える音楽モジュールを有する音楽ボックスに関する。
【0042】
本発明は、さらに、本発明に係る少なくとも1つの振動プレート1と、及び音楽を発生させるように細長片を活性化するための活性化アセンブリー(例、突起が嵌められたディスク又はシリンダー)とを備える音楽モジュールを装備した音楽腕時計に関する。
【0043】
これらの本発明の複数の態様によって、単純な設計の振動プレートが得られ、これによって、高い音や低い音の音響レベルを発生させつつ、良好な機械的強度及び良好な振動効率を享受することが可能になる。
【0044】
もちろん、本発明は、図示した例に制限されず、当業者が思い描く様々な変種及び改変が可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 振動プレート、
10 振動プレートの第1の部分
11、12、13 第1の部分の細長片
20 振動プレートの第2の部分
21、22、23 第2の部分の細長片
30 振動プレートの第3の部分
31、32 第3の部分の細長片
M1 第1の材料
M2 第2の材料
M3 第3の材料