特許第6155787号(P6155787)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6155787
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/34 20060101AFI20170626BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20170626BHJP
   B65D 77/12 20060101ALI20170626BHJP
   B65D 77/20 20060101ALI20170626BHJP
【FI】
   B65D81/34 U
   B65D77/04 E
   B65D77/12 A
   B65D77/20 R
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-85986(P2013-85986)
(22)【出願日】2013年4月16日
(65)【公開番号】特開2014-208537(P2014-208537A)
(43)【公開日】2014年11月6日
【審査請求日】2016年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 剛史
(72)【発明者】
【氏名】桃川 公一
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭53−036400(JP,B2)
【文献】 特開平10−095471(JP,A)
【文献】 特開2007−204134(JP,A)
【文献】 特開2008−302982(JP,A)
【文献】 特開2009−254303(JP,A)
【文献】 実開昭57−193663(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/00−33/38
B65D 67/00−79/02
B65D 81/18−81/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を収容可能な包装体であって、
前記被加熱物を収容する収容空間が形成された収容部、および、前記収容部に形成された開口部を含むトレーと、
前記トレーを収容する袋内空間を含む外装袋と、
前記開口部を閉じるように前記トレーと前記外装袋とがシールされた部分であり、前記被加熱物から発生した水蒸気により前記収容空間の圧力が上昇した場合に剥離するように構成された内シール部と、
前記袋内空間が閉じられるようにシールされた前記外装袋の部分である袋外方シール部とを備え、
前記袋外方シール部は前記被加熱物から発生した水蒸気により前記内シール部が剥離したことにより前記袋内空間の圧力が上昇した場合に剥離するように構成される通蒸シール部を含む
包装体。
【請求項2】
前記シール部は前開口部に沿って設けられる
請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
前記内シール部のシール強度は前記袋外方シール部のシール強度よりも低い
請求項1または2に記載の包装体。
【請求項4】
前記袋外方シール部は前記通蒸シール部よりもシール強度の高い把持シール部を含む
請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装体。
【請求項5】
前記外装袋は前記把持シール部が形成されている箇所の説明、および前記把持シール部を把持することを促す説明の少なくとも一方を表示する説明表示部を含む
請求項に記載の包装体。
【請求項6】
前記通蒸シール部は通蒸促進部を含み
前記通蒸促進部のシール幅は前記把持シール部のシール幅よりも小さい
請求項4または5に記載の包装体。
【請求項7】
前記外装袋は前記外装袋を構成するシートが山折りされた山折部分を含み
前記把持シール部は前記山折部分を構成する前記シートのうちの山折り線を挟んで対向する部分が前記山折り線に沿ってシールされた部分である
請求項〜6のいずれか一項に記載の包装体。
【請求項8】
前記外装袋は前記袋内空間を含む袋本体部、および、前記袋本体部から切り離されることにより前記袋内空間を開放する開封部を含み
前記通蒸シール部は前記開封部に設けられる
請求項1〜のいずれか一項に記載の包装体。
【請求項9】
前記収容空間に収容された前記被加熱物を含む
請求項1〜のいずれか一項に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレーおよび外装袋を有する包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、包装体の一例を開示している。
図15は、特許文献1の包装体300を示している。
包装体300は、トレー310および外装袋320を有する。
【0003】
トレー310は、収容部311およびトップシール312を有する。収容部311は、収容空間311Aおよび開口311Bを有する。収容空間311Aは、内容物400を収容している。トップシール312は、収容部311の縁と溶着している。トップシール312は、開口311Bを覆うことにより、内容物400が収容空間311Aからトレー310の外部に漏れることを抑制している。外装袋320は、トレー310を収容する空間を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−54644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
包装体300は、トップシール312により密閉されたトレー310を外装袋320により包み、この外装袋320を密閉している。このため、包装体300は、使用する材料の数が多い。
【0006】
本発明は、以上の背景をもとに創作されたものであり、トレーから内容物が漏れることを抑制し、かつ包装体を構成する材料の数を削減できる包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
()被加熱物を収容可能な包装体であって、前記被加熱物を収容する収容空間が形成された収容部、および、前記収容部に形成された開口部を含むトレーと、前記トレーを収容する袋内空間を含む外装袋と、前記開口部を閉じるように前記トレーと前記外装袋とがシールされた部分であり、前記被加熱物から発生した水蒸気により前記収容空間の圧力が上昇した場合に剥離するように構成された内シール部と、前記袋内空間が閉じられるようにシールされた前記外装袋の部分である袋外方シール部とを備え、前記袋外方シール部は前記被加熱物から発生した水蒸気により前記内シール部が剥離したことにより前記袋内空間の圧力が上昇した場合に剥離するように構成される通蒸シール部を含む、包装体
【0008】
上記包装体の開口部は、内シール部が形成されていることにより、外装袋により閉じられている。包装体のトレーは、外装袋の袋内空間に収容されている。すなわち、外装袋は、開口部を閉じる役割、およびトレーを包む役割を有する。このため、上記包装体は、開口部を閉じる蓋と、トレーを包む袋とが個別に形成される構造と比較して、包装体を構成する材料の数が削減される。このように、包装体は、トレーから内容物が漏れることを抑制し、かつ包装体を構成する材料の数を削減することができる。
【0009】
()前シール部は前開口部に沿って設けられる、(1)に記載の包装体
【0010】
()前記内シール部のシール強度は前記袋外方シール部のシール強度よりも低い、(1)または(2)に記載の包装体。
被加熱物は、加熱されることにより水蒸気を発生する。トレーの収容空間は、水蒸気の発生により圧力が上昇する。外装袋は、トレーの収容空間の圧力の上昇によりトレーから剥離する。外装袋は、内シール部のシール強度が高くなるにつれてトレーから剥離しにくくなる。一方、包装体は、外装袋がトレーから剥離するとき、音を発生することがある。この音は、外装袋がトレーから剥離するときのトレーの収容空間の圧力が高いときほど大きくなる。
【0011】
上記包装体の内シール部は、袋外方シール部よりも低いシール強度を有する。このため、内シール部が袋外方シール部よりも高いシール強度を有すると仮定した構成と比較して、外装袋がトレーから剥離するときの音が小さくなる。このため、上記包装体は、この音により使用者が不快感を覚えるおそれが低くなる。
【0012】
()前記袋外方シール部は前記通蒸シール部よりもシール強度の高い把持シール部を含む、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の包装体。
()前記外装袋は前記把持シール部が形成されている箇所の説明、および前記把持シール部を把持することを促す説明の少なくとも一方を表示する説明表示部を含む、(4)に記載の包装体。
【0013】
のため、上記包装体は、使用者が誤って高温の通蒸シール部を把持することを抑制できる。
【0014】
()前記通蒸シール部は通蒸促進部を有し、前記通蒸促進部のシール幅は前記把持シール部のシール幅よりも小さい、(4)または(5)に記載の包装体。
のため、上記包装体は通蒸促進部のシールが剥離しやすくなる。このため、上記包装体は、袋内空間の圧力が上昇したときに、より適切に蒸気を排出することができる。
【0016】
(7)前記外装袋は前記外装袋を構成するシートが山折りされた山折部分を含み前記把持シール部は前記山折部分を構成する前記シートのうちの山折り線を挟んで対向する部分が前記山折り線に沿ってシールされた部分である、(4)〜(6)のいずれか一項に記載の包装体。
【0017】
袋内空間の圧力が上昇したとき、山折部分は外装袋を形成するシートの縁どうしが互いにシールされた箇所よりも破れにくい。このため、上記包装体は、電子レンジ等で加熱したときに破れにくい箇所、すなわち高温となりにくい箇所を把持することができる。
【0018】
()前記外装袋は前記袋内空間を含む袋本体部、および、前記袋本体部から切り離されることにより前記袋内空間を開放する開封部を含み前記通蒸シール部は前記開封部に設けられる、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の包装体。
【0022】
(9)前記収容空間に収容された前記被加熱物を含む、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の包装体。
【発明の効果】
【0023】
発明に関する包装体によれば、トレーから内容物が漏れることを抑制し、かつ包装体を構成する材料の数を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態の包装体の平面図。
図2】実施形態の包装体の側面図。
図3】実施形態の包装体に関する図であって、図1のD3−D3線において破断された包装体の断面図。
図4】実施形態の包装体の平面図。
図5】実施形態のトレーの平面図。
図6】実施形態のトレーの側面図。
図7】実施形態のトレーの底面図。
図8】実施形態の包装体に関する図であって、トレーに内容物が収容された状態の包装体の平面図。
図9】実施形態の包装体に関する図であって、内シール部が剥離した状態を示す包装体の平面図。
図10】実施形態の包装体に関する図であって、図9のD10−D10線において破断された包装体の断面図。
図11】実施形態の包装体に関する図であって、第2通蒸促進部が剥離した状態を示す包装体の平面図。
図12】実施形態の包装体に関する図であって、図11のD12−D12線において破断された包装体の断面図。
図13】実施形態の包装体に関する図であって、開封部が袋本体部から分離されている最中の包装体の平面図。
図14】実施形態の包装体に関する図であって、袋本体部からトレーが取りだされている最中の包装体の平面図。
図15】従来の包装体の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1図3を参照して、包装体1の構成について説明する。なお、図1図4図8図9図11図13、および図14に示されるドットは、包装体1の袋外方シール部50および内シール部60を示している。また、包装体1は、図4を除いて、説明表示部80の図示が省略されている。
【0026】
包装体1は、前後方向ZA、幅方向ZB、および上下方向ZCを規定している。
前後方向ZAは、包装体1の平面視において、前側および後側を規定する方向を示している。前後方向ZAは、前方向ZA1および後方向ZA2を有する。前方向ZA1は、前後方向ZAにおいて、第1側方縁15から第2側方縁16に向かう方向を示している。後方向ZA2は、前後方向ZAにおいて、第2側方縁16から第1側方縁15に向かう方向を示している。
【0027】
幅方向ZBは、包装体1の平面視において、右側および左側を規定する方向を示している。幅方向ZBは、右方向ZB1および左方向ZB2を有する。右方向ZB1は、幅方向ZBにおいて、下縁18から上縁17に向かう方向を示している。左方向ZB2は、幅方向ZBにおいて、上縁17から下縁18に向かう方向を示している。
【0028】
上下方向ZCは、包装体1の側面視において、上側および下側を規定している(図2参照)。上下方向ZCは、上方向ZC1および下方向ZC2を有する。上方向ZC1は、上下方向ZCにおいて、底壁140からトレーシール部160に向かう方向を示している。下方向ZC2は、上下方向ZCにおいて、トレーシール部160から底壁140に向かう方向を示している。
【0029】
包装体1は、平面視において長方形状を有する。包装体1は、外装袋10、袋外方シール部50、内シール部60、切断補助部70、説明表示部80(図4参照)、およびトレー100を有する。
【0030】
外装袋10は、1枚の積層シートにより形成されている。積層シートは、最外層、中間層、および最内層(いずれの層も図示略)を有する。最外層は、ポリエチレンテレフタレート層により形成されている。
【0031】
中間層は、最外層と最内層とを互いに接着させる機能を有する。中間層は、印刷層、第1接着層、低密度ポリエチレン層、および第2接着層により形成されている。印刷層は、最外層の内側に形成されている。印刷層は、外面に絵柄および商品の説明等、すなわち説明表示部80(図4参照)を有する。第1接着層は、印刷層の内側に形成されている。低密度ポリエチレン層は、第1接着層の内側に形成されている。第2接着層は、低密度ポリエチレン層の内側に形成されている。
【0032】
最内層は、第2接着層の内側に形成されている。最内層は、混合樹脂層により形成されている。混合樹脂層は、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、およびポリブテン−1により形成されている。混合樹脂層は、直鎖状低密度ポリエチレンを20重量%含んでいる。混合樹脂層は、低密度ポリエチレンを60重量%含んでいる。混合樹脂層は、ポリブテン−1を20重量%含んでいる。
【0033】
外装袋10は、第1角部11、第2角部12、第3角部13、第4角部14、第1側方縁15、第2側方縁16、上縁17、下縁18、袋本体部20、開封部30、および把持形成部40を有する。
【0034】
第1側方縁15は、外装袋10における第1角部11から第3角部13までの縁を形成している。第2側方縁16は、外装袋10における第2角部12から第4角部14までの縁を形成している。上縁17は、外装袋10において第1角部11から第2角部12までの縁を形成している。下縁18は、外装袋10において第3角部13から第4角部14までの縁を形成している。
【0035】
第1側方縁15および上縁17は、第1角部11において互いに連続している。第1側方縁15および下縁18は、第3角部13において互いに連続している。第2側方縁16および上縁17は、第2角部12において互いに連続している。第2側方縁16および下縁18は、第4角部14において互いに連続している。
【0036】
袋本体部20は、切断補助部70を介して開封部30と連続して形成されている。袋本体部20は、袋内空間21および袋内方シール部22を有する。袋本体部20は、袋内空間21においてトレー100を収容している。袋内方シール部22は、トレー100のトレーシール部160(図3参照)とシールされることにより内シール部60を形成している。
【0037】
開封部30は、切断補助部70を介して袋本体部20と連続して形成されている。開封部30は、袋本体部20との分離が可能な構造を有する。開封部30は、袋本体部20から分離されることにより、袋本体部20の袋内空間21を開放する機能を有する。
【0038】
把持形成部40は、袋本体部20と連続して形成されている。把持形成部40は、山折部分41および谷折部分42を有する。山折部分41は、外装袋10が前方向ZA1に折り返されることに形成されている。谷折部分42は、外装袋10が後方向ZA2に折り返されることにより形成されている。谷折部分42は、山折部分41よりも前方向ZA1に形成されている。
【0039】
袋外方シール部50は、外装袋10の縁に形成されている。袋外方シール部50は、外装袋10の一部と別の一部とが互いにシールされることにより形成されている。袋外方シール部50は、外装袋10の積層シートのうちの最内層同士を互いにシールしている。袋外方シール部50は、第1把持シール部51、第2把持シール部52、第3把持シール部53、および通蒸シール部54を有する。
【0040】
第1把持シール部51は、20N/15mmのシール強度を有する。第1把持シール部51は、使用者により把持される部分として機能する。第1把持シール部51は、下縁18を含む部分をシールしている。
【0041】
第1把持シール部51は、本体シール部51A、山折部分側方シール部51B、谷折部分側方シール部51C、および連続部分51Dを有する。
本体シール部51Aは、下縁18のうち袋本体部20に対応する部分をシールしている。本体シール部51Aは、第1シール幅XAを有する。
【0042】
山折部分側方シール部51Bは、山折部分41の側方をシールしている。山折部分側方シール部51Bは、第1シール幅XAと等しいシール幅を有する。
谷折部分側方シール部51Cは、谷折部分42の側方をシールしている。谷折部分側方シール部51Cは、第1シール幅XAと等しいシール幅を有する。本体シール部51A、山折部分側方シール部51B、および谷折部分側方シール部51Cは、連続部分51Dにおいて互いに連続して形成されている。
【0043】
第2把持シール部52は、20N/15mmのシール強度を有する。第2把持シール部52は、使用者により把持される部分として機能する。第2把持シール部52は、上縁17を含む部分をシールしている。第2把持シール部52は、第2シール幅XBを有する。第2シール幅XBは、第1シール幅XAと等しい。なお、第2把持シール部52は、第1把持シール部51と同様の構成、すなわち、本体シール部51A、山折部分側方シール部51B、谷折部分側方シール部51C、および連続部分51Dに相当する構成を有する(図示略)。
【0044】
第3把持シール部53は、20N/15mmのシール強度を有する。第3把持シール部53は、使用者により把持される部分として機能する。第3把持シール部53は、第1側方縁15を含む部分をシールしている。第3把持シール部53は、山折部分41の最内層が互いにシールされることにより形成されている。第3把持シール部53は、第3シール幅XCを有する。第3シール幅XCは、第1シール幅XAおよび第2シール幅XBと等しい。
【0045】
通蒸シール部54は、15N/15mmのシール強度を有する。通蒸シール部54は、袋内空間21で発生した蒸気を外部へ排出する機能を有する。通蒸シール部54は、第4シール幅XDを有する。第4シール幅XDは、第1シール幅XA、第2シール幅XB、および第3シール幅XCのシール幅と等しい。通蒸シール部54は、第1通蒸促進部54A、第2通蒸促進部54B、および第3通蒸促進部54Cを有する。
【0046】
第1通蒸促進部54Aは、第5シール幅XEを有する。第5シール幅XEは、第1シール幅XA〜第4シール幅XDのいずれのシール幅よりも小さい。
第2通蒸促進部54Bは、第6シール幅XFを有する。第6シール幅XFは、第1シール幅XA〜第4シール幅XDのいずれのシール幅よりも小さい。
【0047】
第3通蒸促進部54Cは、第7シール幅XGを有する。第7シール幅XGは、第1シール幅XA〜第4シール幅XDのいずれのシール幅よりも小さい。
内シール部60は、トレーシール部160および袋内方シール部22(ともに図3参照)が互いにシールされていることにより形成されている。内シール部60は、6N/15mmのシール強度を有する。
【0048】
切断補助部70は、開封部30が袋本体部20から分離されることを補助する機能を有する。切断補助部70は、ノッチ71およびガイド線72を有する。
ノッチ71は、開封部30が袋本体部20から分離されるときの始点となる位置を規定している。ノッチ71は、下縁18のうち、袋本体部20と開封部30との境界部分に形成されている。ガイド線72は、ノッチ71から右方向ZB1に延伸している。
【0049】
トレー100は、内容物を収容する形状を有する。
図4を参照して、説明表示部80の構成について説明する。
説明表示部80は、包装体1の使用方法等を含む様々な説明を表示している。説明表示部80は、外装袋10の印刷層にこれらの説明が印刷されることにより、包装体1の外観において視認できる構成を有する。説明表示部80は、第1説明表示部81、第2説明表示部82、および第3説明表示部83を有する。
【0050】
第1説明表示部81は、包装体1において、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53が形成されている箇所を表示している。第1説明表示部81は、加熱された包装体1を把持するときに、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53の少なくとも一箇所を把持する旨の説明を表示している。第1説明表示部81は、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53の近傍に表示されている。
【0051】
第2説明表示部82は、開封部30が形成されている箇所を表示している。第2説明表示部82は、包装体1の加熱後に開封部30を袋本体部20から分離する旨を表示している。
【0052】
第3説明表示部83は、内容物が収容された包装体1を電子レンジで加熱して使用する手順を表示している。
図5図7を参照して、トレー100の構成について説明する。
【0053】
トレー100は、混合樹脂材料を真空成形することにより形成されている。混合樹脂材料は、ポリプロピレンおよびタルクを含んでいる。混合樹脂材料は、ポリプロピレンを70重量%含んでいる。混合樹脂材料は、タルクを30重量%含んでいる。
【0054】
図5および図6に示されるように、トレー100は、トレー本体部110および取手部170を有する。
トレー本体部110は、取手部170と同一の材料により一体的に形成されている。トレー本体部110は、収容部120およびトレーシール部160を有する。
【0055】
収容部120は、内容物を収容する構造を有する。収容部120は、側壁130、底壁140、および収容空間150を有する。
側壁130は、底壁140およびトレーシール部160と連続して形成されている。
【0056】
図3図5に示されるように、底壁140は、側壁130と連続して形成されている。底壁140は、底壁本体141、内側凹凸加工部142、および外側凹凸加工部143を有する。
【0057】
底壁本体141は、収容空間150に配置された内容物を支持する機能を有する。
内側凹凸加工部142は、収容空間150に配置された内容物の滑り止めの機能を有する。内側凹凸加工部142は、底壁本体141の内周面の全体に形成されている。内側凹凸加工部142は、凸部142Aを有する。凸部142Aは、収容空間150に配置された内容物に水分および油分が付着することを抑制する。凸部142Aは、底壁本体141から上方向ZC1に突出している。
【0058】
外側凹凸加工部143は、外装袋10からトレー100が取り出されるときに、水分により外装袋10とトレー100とが密着することを抑制する機能を有する。外側凹凸加工部143は、底壁本体141の外周面に形成されている。外側凹凸加工部143は、凹部143Aを有する。凹部143Aは、底壁本体141の外周面の一部を収容空間150側に押し出すことにより形成されている。
【0059】
収容空間150は、内容物を収容する機能を有する。収容空間150は、側壁130および底壁140により形成されている。収容空間150は、開口部151を有する。開口部151は、トレーシール部160の一部において開口している。開口部151は、内シール部60(図1参照)が形成されていることにより、外装袋10により閉じられる。
【0060】
トレーシール部160は、側壁130と連続して形成されている。トレーシール部160は、収容部120の全周に形成されている。トレーシール部160は、主壁161およびトレーシール面162を有する。
【0061】
トレーシール面162は、主壁161と連続して形成されている。トレーシール面162は、外装袋10の内周面と対向している(図2参照)。トレーシール面162は、袋内方シール部22と溶着している(図2参照)。
【0062】
取手部170は、トレー100が外装袋10から取り出されるときに、使用者により把持される機能を有する。取手部170は、トレー100のうちの開封部30に面する箇所に形成されている。取手部170は、主壁161から開封部30に向けて突出している。取手部170は、取手本体171および凸部172を有する。
【0063】
取手本体171は、トレーシール部160と連続して形成されている。取手本体171は、トレーシール面162よりも下方向ZC2に位置している。取手本体171は、R部171Aを有する。取手本体171は、滑り止め加工が施されている。凸部172は、取手本体171から上方向ZC1に突出している。
【0064】
図8図14を参照して、包装体1の作用について説明する。
図8に示されるように、包装体1は、外装袋10、トレー100、および内容物200を有する。内容物200は、トレー100の収容部120に収容されている。内容物200は、シューマイを示している。包装体1は、袋外方シール部50および内シール部60がシールされた状態で電子レンジを用いて加熱される。内容物200は、包装体1の加熱にともない、水蒸気が発生する。このため、トレー100の収容部120の内圧が上昇する。
【0065】
図9および図10に示されるように、収容部120の内圧の上昇にともない、内シール部60が袋外方シール部50よりも先に剥離する。
内シール部60の剥離後、トレー100の開口部151を介して水蒸気が袋内空間21に排出される。内シール部60の剥離後においても袋外方シール部50はシールされている。すなわち、トレー100および内容物200は、外装袋10により密封されている。このため、包装体1の内圧は内シール部60の剥離後においても上昇する。
【0066】
図11および図12に示されるように、包装体1の内圧の上昇にともない、一例として、第2通蒸促進部54Bが剥離する。このため、袋内空間21で発生した水蒸気は、剥離した第2通蒸促進部54Bを介して外部へ排出される。なお、一例として、第2通蒸促進部54Bが剥離する状態を示したが、第1通蒸促進部54A、第3通蒸促進部54C、および連続部分51D(図2参照)の少なくとも一箇所が剥離することにより、袋内空間21で発生した水蒸気は外部へ排出される。
【0067】
包装体1の加熱の終了後、包装体1は、使用者により、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53の少なくとも一箇所が把持されることにより電子レンジから取り出される。
【0068】
図13に示されるように、包装体1が電子レンジから取り出された後、開封部30は、ノッチ71およびガイド線72を介して袋本体部20から切り離される。
図14に示されるように、開封部30が袋本体部20から切り離された後、トレー100は、使用者により取手本体171が把持された状態で袋本体部20から取り出される。
【0069】
包装体1は、以下の効果を奏する。
(1)包装体1は、トレー100を有する。トレー100は、開口部151を有する。開口部151は、内シール部60が形成されていることにより、外装袋10により閉じられている。包装体1のトレー100は、外装袋10の袋内空間21に収容されている。すなわち、外装袋10は、開口部151を閉じる役割、およびトレー100を包む役割を有する。このため、包装体1は、開口部151を閉じる蓋と、トレー100を包む袋とが個別に形成される構造と比較して、包装体1を構成する材料の数が削減される。このように、包装体1は、トレー100から内容物200が漏れることを抑制し、かつ包装体1を構成する材料の数を削減することができる。
【0070】
(2)包装体1は、袋外方シール部50を有する。袋外方シール部50は、第1把持シール部51、第2把持シール部52、第3把持シール部53、および通蒸シール部54およびを有する。通蒸シール部54は、第1把持シール部51、第2把持シール部52、第3把持シール部53よりもシール強度が低い。このため、包装体1は、加熱されることにより袋内空間21の内圧が上昇したとき、通蒸シール部54から蒸気を外部へ排出することができる。
【0071】
(3)包装体1は、トレー100を有する。トレー100は、トレーシール部160および収容部120を有する。トレーシール部160は、収容部120の全周に形成されている。このため、トレーシール部160が収容部120の一部分に形成されている構成と比較して、内シール部60は、より大きなシール面積を有する。このため、包装体1は、トレー100から内容物200が漏れることを抑制する効果が高められる。
【0072】
(4)トレー100は、内容物200を収容している。内容物200は、加熱されることにより水蒸気を発生する。トレー100は、水蒸気の発生により内圧が上昇する。袋内方シール部22は、トレー100の内圧の上昇によりトレーシール部160から剥離する。袋内方シール部22は、内シール部60のシール強度が高くなるにつれてトレーシール部160から剥離しにくくなる。一方、包装体1は、袋内方シール部22がトレーシール部160から剥離するとき、音を発生することがある。この音は、袋内方シール部22がトレーシール部160から剥離するときのトレー100の内圧が高いときほど大きくなる傾向にある。
【0073】
包装体1の内シール部60は、袋外方シール部50よりも低いシール強度を有する。このため、内シール部60が袋外方シール部50よりも高いシール強度を有すると仮定した構成と比較して、袋内方シール部22がトレーシール部160から剥離するときの音が小さくなる。このため、包装体は、袋内方シール部22がトレーシール部160から剥離するときの音により使用者が不快感を覚えるおそれが低くなる。
【0074】
(5)通蒸シール部54を介して袋内空間21の水蒸気が外部へ排出されたとき、通蒸シール部54は高温となっていることがある。包装体1は、説明表示部80を有する。説明表示部80は、第1説明表示部81を有する。第1説明表示部81は、外装袋10のうち、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53が形成されている箇所を表示している。第1説明表示部81は、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53を把持する旨を表示している。このため、包装体1は、使用者が誤って高温の通蒸シール部54を把持することが抑制される。
【0075】
(6)包装体1は、通蒸シール部54を有する。通蒸シール部54は、第1通蒸促進部54A、第2通蒸促進部54B、および第3通蒸促進部54Cを有する。第1通蒸促進部54A、第2通蒸促進部54B、および第3通蒸促進部54Cは、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53よりも小さいシール幅を有する。このため、包装体1は、通蒸シール部54のうち、より第1通蒸促進部54A〜第3通蒸促進部54Cのシールが剥離しやすくなる。このため、包装体1は、袋内空間21の内圧が上昇したときに、より適切に蒸気を外部へ排出することができる。
【0076】
(7)包装体1は通蒸シール部54を有する。通蒸シール部54は、第1通蒸促進部54A、第2通蒸促進部54B、および第3通蒸促進部54Cを有する。このため、包装体1は、通蒸促進部が一箇所の構成の包装体と比較して、第1通蒸促進部54A〜第3通蒸促進部54Cを介してより適切に蒸気を外部へ排出することができる。
【0077】
(8)包装体1の外装袋10は、平面視において長方形状を有する。外装袋10は、袋本体部20および開封部30を有する。開封部30は、袋本体部20と連続して形成されている。開封部30は、外装袋10の長辺の縁である第2側方縁16を含む。開封部30は、袋本体部20との分離が可能な構造を有する。開封部30は、袋本体部20から分離されることにより袋内空間21を開放する。
【0078】
包装体1は、外装袋10の第2側方縁16含む開封部30が袋本体部20と分離されることにより、袋内空間21が開放される。このため、使用者は、トレー100を袋内空間21から外装袋10の短辺、すなわち上縁17および下縁18が延伸する方向に引き出す。このため、包装体1は、開封部30が上縁17または下縁18を含んで形成されている構成、すなわち、袋内空間21からトレー100を外装袋10の長辺である第1側方縁15および第2側方縁16が延伸する方向に引き出す構成と比較して、トレー100が袋内空間21からとりだされやすくなる。
【0079】
(9)袋内空間21の内圧が上昇したとき、包装体1の縁のうち山折部分41は、外装袋10を形成するシートの縁どうしが互いにシールされた箇所、すなわち第2側方縁16、上縁17、および下縁18よりも破れにくい。包装体1の外装袋10は、山折部分41を有する。山折部分41は、第3把持シール部53が形成されている。このため、包装体1は、電子レンジ等で加熱したときに蒸気が抜けない箇所、すなわち高温となりにくい箇所を把持することができる。
【0080】
(10)包装体1の外装袋10は、谷折部分42を有する。谷折部分42は、山折部分41よりも外装袋10の前方向ZA1に形成されている。このため、包装体1は、前後方向ZAの寸法を小さくすることができる。
【0081】
(11)包装体1の内シール部60は、通蒸シール部54よりも低いシール強度を有する。このため、内シール部60が通蒸シール部54よりも高いシール強度を有すると仮定した構成と比較して、袋内方シール部22がトレーシール部160から剥離しやすい。このため、包装体1は、内シール部60が剥離した後に通蒸シール部54が剥離する。このため、使用者が外装袋10からトレー100を取り出すときに、剥離していない内シール部60がトレー100に残ることを抑制できる。
【0082】
(12)包装体1の取手部170は、トレー100のうちの開封部30に面する箇所に形成されている。このため、開封部30が袋本体部20から分離されたとき、袋本体部20に形成された開口部分を介して取手部170が露出する。このため、使用者は、取手部170をつかみやすい。このため、使用者は簡単にトレー100を取り出すことができる。よって、包装体1は、使用者が高温の部分に触れることを抑制できる。
【0083】
(13)包装体1の取手部170は、滑り止め加工が施されているため、使用者の手が取手部170に対してすべりにくい。このため、包装体1は、使用者の不快感を軽減する効果が高められる。
【0084】
(14)外装袋10は、内部に発生した水蒸気によりトレー100と密着することがある。外装袋10が取手部170と密着した場合、使用者は、外装袋10を取手部170から離す必要がある。このため、使用者の手が高温の部分に触れるおそれが高くなる。
【0085】
包装体1の取手部170は、トレーシール面162よりも下方の箇所に形成されている。このため、取手部170がトレーシール面162と同じ高さの箇所、またはトレーシール面162よりも上方向ZC1の箇所に形成されていると仮定した場合と比較して、外装袋10が取手部170に密着しにくい。このため、包装体1は、使用者が不快感を覚えるおそれが低減される。
【0086】
(15)トレー100は、内容物200を収容している。内容物200は、加熱されることにより水蒸気を発生する。発生した水蒸気は、外装袋10の底部に溜まる。このため、外装袋10の底部およびトレー100の底壁140が水分により密着することがある。外装袋10の底部およびトレー100の底壁140が密着している場合、トレー100が外装袋10から取り出しにくくなる。
【0087】
トレー100の底壁140は、外側凹凸加工部143を有する。このため、外装袋10の底部に水分が存在しているとき、外装袋10の底部およびトレー100の底壁140が密着しにくい。このため、包装体1は、外装袋10からトレー100が取り出しにくくなるおそれが低減される。
【0088】
(16)包装体1は、特開2011−240954号公報が開示する包装体(以下、「第1比較包装体」と称する)に対して有利な効果を有する。第1比較包装体は、トレーおよびトレーシールを有する。トレーは、内容物を収容する形状を有する。トレーは開口を有する。トレーシールは、トレーの開口をシールしている。
【0089】
第1比較包装体は、商品の説明等を記載できる範囲が、トレーシールの面積に限定されている。すなわち、第1比較包装体は、トレーの開口が形成されている範囲以上に商品の説明等を記載することが難しい。
【0090】
一方、包装体1は、外装袋10を有する。外装袋10は、印刷層を有する。外装袋10は、開口部151を閉じる役割、およびトレー100を包む役割を有する。このため、包装体1は、開口部151を閉じることができ、かつ開口部151が形成されている範囲よりも広い範囲に商品の説明等を記載することができる。
【0091】
(17)包装体1は、特開平11−139465号公報が開示する包装体(以下、「第2比較包装体」と称する)に対して有利な効果を有する。第2比較包装体は、外装袋およびトレーを有する。外装袋は、トレーを密封する構造を有する。トレーは、収容部を有する。収容部は、内容物を収容する構造を有する。収容部は、周壁を有する。収容部は周壁の一部において開口している。第2比較包装体の外装袋は、トレーの開口を密封することなくトレーを収容する。このため、内容物がトレーから外装袋の内部空間に漏れ出すおそれがある。
【0092】
一方、包装体1の外装袋10は、開口部151を閉じる役割、およびトレー100を包む役割を有する。このため、包装体1は、包装体1を構成する材料の数を削減し、かつトレー100から内容物200が漏れることを抑制できる。
【0093】
本包装体は、上記実施形態とは別の実施形態を含む。以下、その他の実施形態としての上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、技術的に矛盾しない範囲において互いに組み合わせることができる。
【0094】
・実施形態の包装体1の通蒸シール部54は、第4シール幅XDを有する。第4シール幅XDは、第1シール幅XA、第2シール幅XB、および第3シール幅XCと等しい。ただし、通蒸シール部54の構成は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の通蒸シール部は、第1シール幅XA、第2シール幅XB、および第3シール幅XCよりも小さいシール幅を有する。
【0095】
・実施形態の包装体1は、通蒸シール部54を有する。通蒸シール部54は、第1通蒸促進部54A、第2通蒸促進部54B、および第3通蒸促進部54Cを有する。ただし、通蒸シール部54の構成は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の通蒸シール部は、第1通蒸促進部54A、第2通蒸促進部54B、および第3通蒸促進部54Cの少なくとも一つが省略された構成を有する。
【0096】
・実施形態の包装体1は、袋本体部20、開封部30、および把持形成部40を有する。ただし、包装体1の構成は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の包装体は、把持形成部40が省略されている。
【0097】
・実施形態の包装体1は、トレー100を有する。トレー100は、トレーシール部160を有する。トレーシール部160は、収容部120の全周に形成されている。ただし、トレーシール部160の構成は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の包装体のトレーシール部は、収容部120の一部に形成されている。この構成によれば、トレーシール部が形成されていない部分よりも大きな内容物を収容したときに、トレー100から内容物200が漏れることを抑制できる。
【0098】
・実施形態の包装体1は、取手部170を有する。取手部170は、トレー100のうちの開封部30に面する箇所に形成されている。取手部170は、主壁161から開封部30に突出している。ただし、取手部170の形状は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の取手部は、側壁130から開封部30に向けて突出している。
【0099】
また、変形例の取手部は、主壁161および側壁130の少なくとも一方から開封部30に向かうにつれて下方向ZC2に傾斜している。このため、変形例の取手部は、取手部170が傾斜していないと仮定した構成、または取手部170が開封部30に向かうにつれて上方向ZC1に傾斜していると仮定した構成と比較して、外装袋10が取手部170の先端部に密着しにくい。このため、包装体1は、使用者が不快感を覚えるおそれが低減される。
【0100】
・実施形態の取手部170は、トレーシール面162よりも下方向ZC2に形成されている。ただし、取手部170の形成される位置は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の取手部は、トレーシール面162と同一平面上またはトレーシール面162よりも上方向ZC1に形成されている。
【0101】
・実施形態の袋外方シール部50は、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53を有する。第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53は、20N/15mmのシール強度を有する。ただし、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53のシール強度は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の第1把持シール部、第2把持シール部、および第3把持シール部のシール強度は、内容物200の種類等に応じて、通蒸シール部54よりも高いシール強度から適宜選択される。なお、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53のシール強度は、20N/15mm以上〜23N/15mm以下のシール強度であることが好ましい。
【0102】
・実施形態の袋外方シール部50は、通蒸シール部54を有する。通蒸シール部54は、15N/15mmのシール強度を有する。ただし、通蒸シール部54のシール強度は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の通蒸シール部のシール強度は、内容物200の種類等に応じて、第1把持シール部51、第2把持シール部52、および第3把持シール部53よりも低いシール強度から適宜選択される。なお、通蒸シール部54のシール強度は、11N/15mm以上〜18N/15mm以下のシール強度であることが好ましい。
【0103】
・実施形態の内シール部60は、6N/15mmのシール強度を有する。ただし、内シール部60のシール強度は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の内シール部のシール強度は、内容物200の種類等に応じて、適宜選択される。なお、内シール部60のシール強度は、6N/15mm以上〜10N/15mm以下であることが好ましい。
【0104】
・実施形態の外装袋10の最外層は、ポリエチレンテレフタレート層により形成されている。ただし、外装袋10の最外層を形成する材料は、実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の外装袋の最外層は、透明蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム層により形成されている。
【符号の説明】
【0105】
1…包装体、10…外装袋、11…第1角部、12…第2角部、13…第3角部、14…第4角部、15…第1側方縁、16…第2側方縁、17…上縁、18…下縁、20…袋本体部、21…袋内空間、22…袋内方シール部、30…開封部、40…把持形成部、41…山折部分、42…谷折部分、50…袋外方シール部、51…第1把持シール部、51A…本体シール部、51B…山折部分側方シール部、51C…谷折部分側方シール部、51D…連続部分、52…第2把持シール部、53…第3把持シール部、54…通蒸シール部、54A…第1通蒸促進部、54B…第2通蒸促進部、54C…第3通蒸促進部、60…内シール部、70…切断補助部、71…ノッチ、72…ガイド線、80…説明表示部、81…第1説明表示部、82…第2説明表示部、83…第3説明表示部、100…トレー、110…トレー本体部、120…収容部、130…側壁、140…底壁、141…底壁本体、142…内側ローレット加工部、142A…凸部、143…外側ローレット加工部、143A…凹部、150…収容空間、151…開口部、160…トレーシール部、161…主壁、162…トレーシール面、170…取手部、171…取手本体、171A…R部、172…凸部、200…内容物、300…包装体、310…トレー、311…収容部、311A…収容空間、311B…開口、312…トップシール、320…外装袋、400…内容物。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15