特許第6155887号(P6155887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6155887
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】照明制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20170626BHJP
【FI】
   H05B37/02 T
   H05B37/02 H
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-128855(P2013-128855)
(22)【出願日】2013年6月19日
(65)【公開番号】特開2015-5368(P2015-5368A)
(43)【公開日】2015年1月8日
【審査請求日】2016年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】臼井 郁敦
【審査官】 杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−066585(JP,A)
【文献】 特表2013−514624(JP,A)
【文献】 特開2007−311155(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/057626(WO,A2)
【文献】 特開2012−069423(JP,A)
【文献】 特開2007−265766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明空間に配置され、それぞれに照明器具が取り付けられた複数の照明バトンと;
前記複数の照明バトンを撮影する撮影装置と;
前記撮影装置で撮影された撮像データを解析する画像解析部と;
前記画像解析部で解析された撮像データから前記複数の照明バトンに取り付けられた前記照明器具の配置位置を検出するとともに、前記照明器具の配置図を生成し、表示部に表示する照明制御部と;
前記複数の照明バトンの昇降を制御する昇降制御装置と;
を備え
前記撮影装置は、前記昇降制御装置の制御により前記複数の照明バトンを全て同じ高さに設定した後、撮影を行う照明バトンのみ上または下に移動させ、順次撮影することを特徴とする照明制御システム。
【請求項2】
前記照明制御部は、前記画像解析部で解析された撮像データから前記照明器具の方位及び角度を検出し、前記配置図に反映させることを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、舞台等に使用される調光システムにおいては、舞台等の照明を調光操作卓により一括制御する方法が一般的である。例えば、調光操作卓によって、舞台照明として演出された照明状態が得られるように調光器を制御するための調光制御情報を生成する。調光操作卓は、この調光制御情報を、例えば、DMX512(1990)(米国劇場技術協会(USITT)規格)の規格に沿った形式のDMX信号として調光盤に伝送する。
【0003】
調光盤には各照明器具用の位相制御式の調光器が設けられており、調光操作卓からの調光制御情報によって各調光器が制御されることで、各調光器に対応した照明器具が一括して調光制御されるようになっている。
【0004】
ところで、調光操作卓において照明空間の照明を自由に制御するためには、調光操作卓から制御する各照明器具が照明空間のいずれの位置に夫々配置されているかを把握する必要がある。ハロゲン機器等の照明器具については、照明器具を取り付ける昇降バトンの取付口と、調光盤における調光器とを1対1に対応付けることで、照明器具の位置を判断する。
【0005】
即ち、昇降バトンには各調光器の負荷回路に夫々接続される複数の接続端子(負荷コンセント)が設けられており、各接続端子に各照明負荷の負荷線を夫々接続する。昇降バトンの接続端子と調光器とは1対1に対応しており、昇降バトンの接続端子に対応する照明器具の取付口の照明空間における位置は既知であるので、調光操作卓において、いずれの調光器を制御すればいずれの位置の照明器具を調光制御できるかを把握することができる。
【0006】
しかし、近年、LED照明機器のように、調光器の負荷回路を必要とすることなく、内蔵する点灯制御手段によって、100V商用電源とDMX等の制御線を接続することで調光点灯制御可能な照明器具も増えてきた。このような照明器具は、調光器とは無関係に配置されることになり、負荷コンセントの場所や数に依存することなく何処にでも設置することができる。このため、このような照明器具については、調光器と対応付けてその設置位置を特定することはできない。
【0007】
このような場合、照明器具の配置位置の特定は、各照明器具に固有のIDを用いて行うことが考えられる。即ち、照明バトンの設置位置とその位置に取り付ける照明器具のIDとの対応を、全ての位置の照明器具毎に登録するのである。しかしこの登録作業は、極めて煩雑である。更に、光源の寿命時には、ハロゲンランプ器具であれば単にランプ交換だけでよいが、LED照明器具の場合には照明器具全体の交換が必要になることが多く、従って、その後にIDの再登録作業が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−66585号公報
【特許文献2】特開2007−265766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本実施形態は、外付けの調光器と対応付けられていない照明器具であっても、簡単に設置位置を把握することができる照明制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施の形態に係る照明制御システムは、照明空間に配置され、それぞれに照明器具が取り付けられた複数の照明バトンと;前記複数の照明バトンを撮影する撮影装置と;前記撮影装置で撮影された撮像データを解析する画像解析部と;前記画像解析部で解析された撮像データから前記複数の照明バトンに取り付けられた前記照明器具の配置位置を検出するとともに、前記照明器具の配置図を生成し、表示部に表示する照明制御部と;前記複数の照明バトンの昇降を制御する昇降制御装置と;を備え、前記撮影装置は、前記昇降制御装置の制御により前記複数の照明バトンを全て同じ高さに設定した後、撮影を行う照明バトンのみ上または下に移動させ、順次撮影する
【発明の効果】
【0011】
実施形態によれば、外付けの調光器と対応付けられていない照明器具であっても、簡単に設置位置を把握することができる照明制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施の形態に係る照明制御システムを示す説明図である。
図2】照明バトンの詳細な構成を説明するための図である。
図3】照明バトンの撮影方法の他の例を説明するための図である。
図4】照明バトンの撮影方法の他の例を説明するための図である。
図5】照明器具H,Lの配置図の例を説明するための図である。
図6】照明制御部3の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態の照明制御システムは、照明空間に配置され、それぞれに照明器具が取り付けられた複数の照明バトンと;前記複数の照明バトンを撮影する撮影装置と;前記撮影装置で撮影された撮像データを解析する画像解析部と;前記画像解析部で解析された撮像データから前記複数の照明バトンに取り付けられた前記照明器具の配置位置を検出するとともに、前記照明器具の配置図を生成し、表示部に表示する照明制御部と;を備える。
【0014】
また、照明制御システムは、前記複数の照明バトンの昇降を制御する昇降制御装置を有し、前記撮影装置は、前記昇降制御装置の制御により前記複数の照明バトンを全て同じ高さに設定した後、撮影を行う照明バトンのみ上または下に移動させ、順次撮影する。
【0015】
また、照明制御システムは、前記照明制御部は、前記画像解析部で解析された撮像データから前記照明器具の方位及び角度を検出し、前記配置図に反映させる。
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る照明制御システムを示す説明図であり、図2は、照明バトンの詳細な構成を説明するための図である。
【0018】
図1において、照明制御システム1は、テレビスタジオ、劇場、ホール、舞台等の照明空間10に設置されるものである。照明制御システム1は、照明空間10を照明する照明部2、照明部2の点消灯、調光、調色、照明方向等の照明を制御する照明制御部3及び照明部2の調光を行う調光盤4、バトン制御部5、表示装置6、画像解析部7、後述する照明バトン15に取り付けられている照明器具を撮影するカメラ等の撮影装置20によって構成される。通常、調光盤4及びバトン制御部5は、照明空間10とは異なる設置場所に設置されている。調光盤4は、図2に示すように、複数の調光器9a1,9a2,…,9b1,9b2,…,…(以下、代表して調光器9という)を有している。
【0019】
照明部2は、照明空間10に配置される複数の照明バトン15a,15b,…(以下、代表して照明バトン15という)を有している(図1では、照明バトン15cに関して、代表して照明部2の符号を付している)。図2に示すように、照明バトン15aは、配線等が収納された照明ボックス16a及び照明ボックス16aに支持された吊り具14aによって構成される。照明バトン15aは、図示しない支持部材に支持されて照明空間10の天井10a等に昇降自在に取り付けられることが一般的である。
【0020】
バトン制御部5は、図示しない支持部材を制御することで、照明バトン15aの昇降を行うようになっている。なお、図2では1つの吊り具14a及び照明ボックス16aによって構成される照明バトン15aのみを示しているが、他の照明バトン15b,…の構成も照明バトン15aと同様である。
【0021】
また、図1では、調光盤4及びバトン制御部5からの配線を照明バトン15aに関する照明部2に対してのみ表しているが、これは図の簡略化を図るためであり、必要に応じて他の照明部2に対しても配線されるものである。
【0022】
図1及び図2に示すように、各照明バトン15には、複数の照明器具H1,H2,…,L1,L2,…,が取り付けられている。なお、図1及び図2では、照明バトン15に7個の照明器具H1〜H3,L1〜L4が取り付けられることを示しているが、取り付け個数等は自由に設定可能である。
【0023】
照明器具H1〜H3(以下、代表して照明器具Hという)の光源は、調光器9によって夫々調光制御される例えばハロゲンランプ等であり、照明器具L1〜L4(以下、代表して照明器具Lという)の光源は調光器9から電力の供給を受ける必要が無く、照明器具Lに内蔵される点灯制御手段により制御される、例えばLED等である。
【0024】
各照明器具H,Lには、照明バトン15aに取り付けるための取り付け器具8a1〜8a7(以下、代表して取り付け器具8という)が必要に応じて設けられている。また、照明バトン15aには、照明器具Hに負荷線17を介して調光器9からの電力を供給するための接続端子D1〜D3と、照明器具Lに電源線18を介して商用交流電源100Vを供給するための接続端子E1〜E4と、制御線11を介して伝送される調光信号を照明器具Lに供給するための接続端子F1〜F3とが配設されている。
【0025】
照明器具H1〜H3の各コネクタH1a〜H3aは、夫々接続端子D1〜D3に接続されており、各照明器具Hは各調光器9から夫々電力の供給を受けて点灯制御される。一方、照明器具L1〜L4は、夫々電源コネクタL1b〜L4bを有しており、これらの電源コネクタL1b〜L4bを夫々接続端子E1〜E4に接続することで、照明器具L1〜L4への電源供給が行われる。また、照明器具1〜L3は夫々制御コネクタL1a〜L3aを有しており、これらの制御コネクタL1a〜L3aを夫々接続端子F1〜F3に接続することで、照明器具L1〜L3に制御信号が供給されるようになっている。なお、照明器具L4は、制御線L4cが照明器具L3に接続され、照明器具L3の制御コネクタL3a及び制御線L4cを介して制御信号が供給されるようになっている。
【0026】
本実施の形態においては、撮影装置20により全ての照明器具H,Lを撮影し、画像解析部7で画像解析された画像から各照明器具H,Lの配置位置を認識するようになっている。
【0027】
図1に示すように、照明空間10の側面10bの所定の位置には、全ての照明バトン15を撮影することができる撮影装置20が取り付けられている。なお、撮影装置20の取り付け位置は、照明空間10の側面10bに限定されるものではなく、全ての照明バトン15を撮影できる位置であれば、例えば天井10aであってもよい。また、撮影装置20の取り付け個数は、1つに限定されることなく、2つ以上の撮影装置を取り付けるようにしてもよい。例えば、照明空間10の規模が大きい、あるいは、照明バトン15の配置が複雑である場合等、1つの撮影装置20で全ての照明バトン15を撮影することができないことがある。この場合、複数の撮影装置を用いて全ての照明バトン15を撮影するようにする。また、1つの撮影装置20で全ての照明バトン15を撮影することができる場合であっても、複数の撮影装置を用いて全ての照明バトン15を撮影することで、画像解析の精度を高くすることができる。
【0028】
撮影装置20は、照明制御部3の制御に基づいて、全ての照明バトン15を撮影し、撮影データを画像解析部7に送信する。なお、本実施の形態では、撮影装置20が全ての照明バトン15を撮影するが、この撮影方法に限定されるものではない。
【0029】
図3は、照明バトンの撮影方法の他の例を説明するための図である。図3は、照明バトン15aを他の照明バトン15b〜15fより下に移動させ、撮影を行っている例である。この後、照明バトン15b〜15fについても同様の撮影処理を行い、画像解析部7で解析する。
【0030】
このように、照明バトン15が同じ高さのまま撮影すると、照明バトン15同士が重なってしまう場合、照明バトン15を同じ高さに設定した後、1つの照明バトン15毎に、昇降制御装置としてのバトン制御部5の制御により上または下に移動させる。そして、他の照明バトン15と重ならない位置に移動させた後、照明バトン15を順次撮影し、その撮影データが画像解析部7で解析される。
【0031】
図4は、照明バトンの撮影方法の他の例を説明するための図である。図4は、複数の撮影装置20a〜20fにより照明バトン15a〜15fを撮影する例である。撮影装置20a及び20bは、例えば照明空間10の天井10aや側面10bに取り付けられ、あるいは、天井10aからロープ等で吊り下げられおり、それぞれ照明バトン15a及び15bを撮影する。
【0032】
また、撮影装置20c及び20dは、照明バトン15a及び15bに取り付けられており、それぞれ照明バトン15c及び15dを撮影する。さらに、撮影装置20e及び20fは、照明バトン15c及び15dに取り付けられており、それぞれ照明バトン15e及び15fを撮影する。このように撮影装置20a〜20fで撮影された照明バトン15a〜15fの撮影データは、画像解析部7で解析される。
【0033】
画像解析部7は、撮影装置20から送信された撮影データから、照明バトン15に吊り下げられている照明器具の画像を解析する。そして、画像解析部7は、どの照明バトン15のどの位置に照明器具が吊り下げられているかを検出する。
【0034】
照明器具の判別方法は、予め登録されている器具番号(個別IDやDMXアドレス等)に対して、撮影時に照明制御部3から順番に照明器具に対して調光信号を送信して、照明させる。なお、照明制御部3と照明器具Lとは、RDM(リモートデバイスマネージメント)やLANを使用して双方向の通信を行う。また、制御線11を無線伝送路により構成することも可能である。なお、RDMはESTAで正式に定義されるプロトコル(ANSI/ESTA 1.20, Entertainment Technology - Remote Device Management )であり、演出空間照明で使用されているDMX512信号のラインを使用して双方向の通信を確立するオープンなプロトコルである。
【0035】
そして、照明制御部3が点灯指示を送信している器具番号と点灯している照明器具とを認識することにより判別する、あるいは、撮影装置20で認識できる番号、例えば、図2に示す番号19a〜19gを照明器具に取り付けることにより判別する。
【0036】
照明制御部3は、このように検出された照明器具H,Lの配置図を生成し、表示装置6に表示する。また、画像解析部7による画像解析の精度を上げることにより、照明器具H,Lの方向や角度を検出することができる。照明制御部3は、このように検出された照明器具H,Lの方向や角度を配置図に反映する。
【0037】
従来では、モータ制御の搭載していない照明器具の方向や角度は判らなかったが、画像解析の精度を上げて、配置図に反映することにより、照明器具の方向や角度を照明制御部3側で簡単に判断できるようになる。この結果、照明バトン15に照明器具を吊り込んだ後の確認作業時間を大幅に短縮することができる。
【0038】
図5は、照明器具H,Lの配置図の例を説明するための図である。
【0039】
図5に示すように、照明制御部3は、上述したように検出された照明器具H,Lの配置位置、方向、角度を反映させて、表示装置6の表示部6aに表示する。ユーザは、表示部6aに表示された照明器具を例えばマウスや画面をタッチする等で選択し、点消灯、調光レベル、調色レベル等の入力することで、選択した照明器具の制御することができる。
【0040】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図6を参照して説明する。図6は、照明制御部3の制御を示すフローチャートである。
【0041】
図6のステップS1において、照明制御部3は、完成された配置図が構築されているか否かを判定する。配置図は完成されていない場合(ステップS1:NO)には、照明制御部3は、撮影装置20により全ての照明バトン15を撮影させる(ステップS2)。なお、ステップS1において、配置図があると判定された場合は、ステップS5に進む。
【0042】
次に、照明制御部3は、画像解析部7での画像解析結果から照明バトン15に取り付けられた照明器具H,Lの配置位置を検出する(ステップS3)。そして、照明制御部3は、照明器具H,Lの配置図を完成させる(ステップS4)。
【0043】
照明制御部3は、以後完成させた配置図を利用して、例えば配置用の照明器具を選択することで、所望の位置の照明器具H,Lを調光制御する(ステップS5)。この場合、配置図上またはその周辺に照明器具の点消灯、調光レベル、調色レベル、照明方向等の器具情報を表示するようにしてもよい。
【0044】
このように本実施の形態においては、全ての照明器具について、撮影装置20で撮影された撮影データを画像解析部7で解析することで配置位置を特定する。この結果、照明制御システム1は、調光器9と対応付けられていない照明器具であっても、照明制御部3において、自動的に各照明器具の配置位置を把握することができる。
【0045】
(変形例)
上述した実施の形態では、撮影装置20に全ての照明器具H,Lを撮影し、その撮影データを画像解析することにより全ての照明器具H,Lを検出するようにしていたが、照明器具Hについては、以下のように配置位置を検出するようにしてもよい。
【0046】
照明器具H,Lの配置位置を規定する取り付け器具8a1〜8a7に対応して、接続端子D1〜D3,E1〜E4,F1〜F3が設けられている。
【0047】
各照明器具Hの配置位置は、照明バトン15a〜15fの取り付け器具8の位置によって規定されるようになっている。照明制御部3は、照明バトン15aの取り付け器具8a1〜8a7の位置にそれぞれアドレス#a1〜#a7を割当て、照明バトン15bの取り付け器具8b1〜8b7の位置にアドレス#b1〜#b7を割当てる。照明制御部3は、照明バトン15c〜15fについても同様にアドレスを割当て、これらのデータを保持する。
【0048】
照明器具Hについては、電力供給用の接続端子D1〜D3と各調光器9a1〜9a3とが1対1に対応している。また、接続端子D1〜D3と取り付け器具8a1,8a3,8a5とを対応付けて照明器具H1〜H3を設置する。これにより、照明制御部3は、取り付け器具8a1,8a3,8a5に取り付けられた照明器具H1〜H3に、アドレス#a1,#a3,#a5を割当てる。接続端子D1〜D3は、調光器9a1〜9a3に対応しており、照明制御部3は、アドレス#a1,#a3,#a5の照明器具を調光制御する場合には、制御線12を介して調光器9a1〜9a3に対する調光制御信号を出力すれば良い。
【0049】
全ての照明バトンの接続端子D1〜D3には、対応する取り付け器具8に取り付けられた照明器具Hのコネクタが接続されて、対応する調光器9から電力が供給されるようになっており、照明制御部3は、各照明器具Hの設置位置を調光器9に対応付けて把握することができる。
【0050】
なお、配置位置を規定する取り付け器具8を設けることなく、予め接続端子D1〜D3の位置を認識しておき、接続端子D1〜D3と調光器9a1〜9a3との対応関係から照明器具Hの設置位置を把握するようにしてもよい。
【0051】
なお、上記実施の形態及び変形例において、調光器を必要とする照明器具を採用しない場合には、調光盤及び調光器に接続するための接続端子は省略することができる。
【0052】
また、点灯制御手段を内蔵する照明器具の他の例としては、レーザーダイオード、有機EL素子等の半導体発光素子を光源とするもの、蛍光灯光源器具等が挙げられる。
【0053】
さらに、本実施の形態における各手順の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
1…照明制御システム、2…照明部、3…照明制御部、4…調光盤、5…バトン制御部、6…表示装置、6a…表示部、7…画像解析部、8…取り付け器具、9…調光器、10…照明空間、10a…天井、11,12…制御線、15…照明バトン、20,20a〜20f…撮影装置、H1〜H3,L1〜L4…照明器具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6