(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電源プラグが商用電源に接続されてから前記第1の時間よりも短い第2の時間以内に、前記操作部が出力する電圧の出力パターンが前記第1の電圧範囲又は前記第2の電圧範囲を起点とするときに、前記運転モード移行判定手段が前記第1の運転モードへの移行が指令されたことを判定することを特徴とする請求項2記載の電気掃除機。
前記第1の運転モードは、前記操作部のスライド操作に対応して前記電動送風機が制御され前記吸込具から空気を吸引する掃除運転モードであることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の電気掃除機。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明に係る電気掃除機について図面に基づいて説明する。ここでは、一例として、手元操作部を有する手元ホースがホースにより掃除機本体と接続されるキャニスタータイプの電気掃除機について説明するが、操作部が掃除機本体に配設されるスティックタイプの電気掃除機にも適用できる。
実施の形態1.
[電気掃除機の構成]
図1はこの発明の実施の形態1に係る電気掃除機の外観斜視図である。
図1に示すように、電気掃除機100は、下面に吸込口(図示せず)が開口する吸込具1と、延長パイプ2と、手元ホース3と、ホース4と、掃除機本体5とを備えている。吸込具1は、床面上等の塵埃を空気とともに吸い込む。
【0011】
吸込具1の出口側にはまっすぐな円筒状の延長パイプ2の一端が接続されている。延長パイプ2の他端には、電気掃除機100の運転を制御する手元操作部8(操作部)が設置された取手が設けられた手元ホース3の一端が接続されている。手元操作部8は電動送風機9が発生する吸引風の強・中・弱と停止を切り替える。手元ホース3の他端には、可撓性を有する蛇腹状のホース4の一端が接続されている。さらに、ホース4の他端には掃除機本体5が接続されている。
【0012】
掃除機本体5の後部には車輪6を備えており、掃除機本体5の前方下面に備えた前キャスター(図示せず)と車輪6とにより、掃除機本体5は移動可能になっている。また、掃除機本体5の後端には、先端に商用電源に接続される電源プラグ7aを備えた電源コード7が接続されている。電源プラグ7aが商用電源に接続されることで電気掃除機本体5に電力が供給される。そして、後述する制御手段であるマイクロコンピュータ21が起動し、手元操作部8の操作に対応して電動送風機9が駆動されて吸引動作を行う。吸込具1、延長パイプ2、手元ホース3及びホース4は、塵埃を含む空気である含塵空気を掃除機本体5の外から内部に流入させるための吸引経路の一部を構成する。
【0013】
手元操作部8を操作し、電動送風機9を駆動させることで、吸込具1により被掃除面の塵埃は吸い込まれ、延長パイプ2、手元ホース3、ホース4および掃除機本体5へと搬送され、掃除機本体5に内蔵された塵埃を集塵する集塵室(図示せず)に集塵される。そして、吸引風は掃除機本体5より排出される。
【0014】
図2は、この発明に係わる実施の形態1の手元操作部8の拡大図である。スライドレバー10をスライド操作し、電動送風機9が発生する吸引風の強・中・弱と停止、を切り替える。手元操作部8の内部には、
図3に記すように、スライドレバー10のスライド操作に連動して抵抗値が変化するスライド型の可変抵抗器VRと並列接続でR1が配置された電子基板が設置されている。ここではスライド型の可変抵抗器として説明するが、回転タイプの可変抵抗器を用いても良い。
【0015】
スライドレバー10は、可変抵抗器VRにおいて、可動端子の固定抵抗への接触位置を可変させるレバーである。手元操作部8は、スライドレバー10の位置に連動して、スライド型の可変抵抗器VRの抵抗値が変化し、スライド型の可変抵抗器VRの抵抗値と抵抗R1の合成抵抗値と本体側の抵抗R2の抵抗値との分圧(5V)で決まる電圧が出力される。すなわち、スライドレバー10の連続的なスライド操作に対応して、出力電圧が連続的に可変される。この電圧が、マイクロコンピュータ(制御手段)21の運転モード移行判定手段21aに入力される。運転モード移行判定手段21aは、入力された手元操作部8の出力電圧の出力パターン(出力電圧の変化パターン)に基づき、スライドレバー10の操作により、どの運転モードに移行するように指令されたかを判定する。運転モード移行判定手段21aが判定した運転モードに基づいて、位相角制御手段21cは、電動送風機9駆動用のトライアック22(双方向サイリスタ)により、電動送風機9に印加される交流電圧の点弧位相角を制御する。その結果、電動送風機9に流れる電流が制御されて電動送風機9の単位時間当たりの回転数が制御され、電動送風機9の吸引する風量が「強」・「中」・「弱」、又は電動送風機9が停止する「切」の運転を行う。
【0016】
手元操作部8において、電動送風機9の吸引する風量が「強」の位置11は、電動送風機9の出力が約1000W一定で運転する場合にスライドレバー10を合わせる位置である。電動送風機9の吸引する風量が「中」の位置12は、電動送風機9の出力が約600W一定で運転する場合にスライドレバー10を合わせる位置である。電動送風機9の吸引する風量が「弱」の位置13は、電動送風機9の出力が約300W一定で運転する場合にスライドレバー10を合わせる位置である。手元操作部8において、「切」の位置14は、電動送風機9の停止を行う場合にスライドレバー10を合わせる位置である。
【0017】
[電気回路の構成]
図3はこの発明の実施の形態1に係わる電気掃除機の回路構成図である。本実施の形態1に係る電気掃除機の電気回路構成は、電気掃除機本体5、手元ホース3+ホース4、の2つのブロックで構成されている。
【0018】
図3において、15は商用交流電源、16は15A電流ヒユーズであり、電動送風機9がロック等になった場合や回路短絡にて異常となった場合の保護装置である。17は4A電流ヒユーズであり、回路短絡にて異常となった場合の保護装置である。
【0019】
掃除機本体5のブロックにおいて、18は、入力側が電解コンデンサC1に接続され、出力側から所定の直流電圧を出力する直流電源装置である。D1は、商用交流電源15の出力を整流するダイオード、19は、入力側が電解コンデンサC2に接続され、出力側から所定の定電圧を出力する定電圧電源、C2は定電圧電源19の発振を押さえるための電解コンデンサである。C3は定電圧電源19の出力を安定化させるための電解コンデンサである。定電圧電源19は、マイクロコンピュータ(制御手段)21と手元操作部8へ5V電圧を供給している。22は、掃除機本体5に内蔵された電動送風機9駆動用のトライアック(双方向サイリスタ)であり、電動送風機9と直列に接続される。20は商用電源15のゼロクロスポイント(電圧が0Vとなる位相角)を検出するゼロクロス検出手段である。位相角制御手段21cは、検出したゼロクロスポイントを基準としてサイリスタをON(点弧)する点弧位相角を制御することにより、電動送風機9に流れる電流を制御して電動送風機の回転数を制御する。
【0020】
ホース4+手元ホース3のブロックには、手元操作部8が含まれている。ホース4には2本のピアノ線が内蔵されており、ホース4の剛性の補強部材として機能するほか、手元操作部8と電気掃除機本体5のマイクロコンピュータ21とを接続する信号線を兼ねている。
【0021】
図4は、この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の手元操作部8の操作位置に対応する出力電圧値のテーブルデータである。「強」の位置11として検出する電圧範囲(第2の電圧範囲)は、4.3V以上5V未満である。「中」の位置12として検出する電圧範囲は、2.5V以上4.3V未満である。「弱」の位置13として検出する電圧範囲は、1.5V以上2.5V未満である。「切」の位置14として検出する電圧範囲(第1の電圧範囲)は、0.9V以上1.5V未満である。なお、ホースが接続されていない状態を検出する電圧範囲は、0.9V未満である。この出力電圧値のテーブルデータに基づき、運転モード移行判定手段21aは手元操作部8の出力電圧の出力パターンを検知して、第1の運転モード又は第2の運転モードへの移行が指令されたかを判定する。
【0022】
図5は、この発明に係わる位相角制御方法を説明する図である。商用電源の電圧波形と電動送風機9のモータに印加される電圧波形(モータON波形)を示している。商用電源の周波数は50Hzである。横軸は時間であり、電圧波形の位相角と対応して示している。位相角制御は、商用電源電圧のゼロクロスポイントから電動送風機9の動作ポイント(サイリスタをON(点弧)する点弧位相角)までの位相角(ディレイ時間)を制御する。
図5では、ディレイ時間が5m秒で、点弧位相角が90度の例を示す。商用電源のゼロクロスポイントから電動送風機9の動作ポイントまでのディレイ時間は、下記のように算出される。
ディレイ時間(m秒)=(位相角カウンタ値)×32μ秒
位相角カウンタ値はディレイ時間を決定するパラメータであり、32μ秒を1単位として、0から255の数値をとる。32μ秒は、マイクロコンピュータ21のディレイ時間を決定するための単位時間(ディレイ時間計算用タイマー値)であり、周波数60Hzの電源波形の半周期を256分割した時間にほぼ相当する。
モータON波形において、斜線が施されていない部分は電動送風機9に印加される電源電圧が0V(動作OFF)の範囲で、斜線が施されている部分は電動送風機9に電源電圧印加される状態(動作ON)の範囲である。
【0023】
次に、本実施の形態1に係る電気掃除機の動作について
図6を用いて説明する。
図6は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の動作を示すフローチャートである。
掃除機本体5に接続された電源コード7の電源プラグ7aを商用電源15に接続すると(ステップS101)、電気掃除機本体5に電力が供給され、マイクロコンピュータ21が起動する。そして、手元操作部8から、抵抗VRと抵抗R1の合成並列抵抗値と掃除機本体5側の抵抗R2の抵抗値との分圧(5V)された電圧が運転モード移行判定手段21aに出力される。運転モード移行判定手段21aは手元操作部8から出力される電圧を検出する(ステップS102)。
【0024】
次に、ステップS103では、運転モード移行判定手段21aは、手元操作部8から出力される電圧が、次の第1の運転モードへの移行を指令する条件、すなわち、(1)手元操作部8の「切」の位置13として検出される電圧範囲(0.9V以上1.5V未満)か、(2)手元操作部8の「強」の位置11として検出される電圧範囲(4.3V以上5V未満)か、に合致するか否かを判定する。この条件は、電気掃除機の使用者が、前回の掃除動作を終了するときに、スライドレバー10を「切」の位置14に合わせた状態で電源プラブ7aを商用電源から外したか、スライドレバー10を「強」の位置11に合わせた状態で電源プラブ7aを商用電源から外したかのいずれかの場合が多いと考えられるためである。そして、今回の掃除動作を開始する際に、スライドレバー10は、「切」の位置14か、「強」の位置11に合わされた状態で、電源プラブ7aが商用電源に接続されるので、手元操作部8から出力される電圧が、上記(1)または(2)の条件となっているとき、今回も通常の掃除動作である第1の運転モードが指令されたものと判定する。
【0025】
ステップ手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件と判定した場合(ステップS103でYの場合)、ステップS104へ進み、第1の運転モードへ移行し、第1の運転モードの処理を実行する。その後、ステップS102に戻る。ステップS102に戻ることにより、常時、手元操作部8から出力される電圧パターンを検出することで、第1の運転モードで動作している場合でも、後述する電圧出力ポターンを運転モード移行判定手段21aが検出した場合は、第1の運転モードとは異なる他の運転モードへ移行可能とした。
【0026】
第1の運転モードは、吸込具1から延長パイプ2、手元ホース3、ホース4を経由して祖掃除機本体5に空気が吸引され、スライドレバー10のスライド操作に対応して制御手段が電動送風機9の回転数を制御することにより、電動送風機9の発生する吸引風を「強」、「中」、「弱」に自在に切り替えて、掃除運転を行うものである。具体的には、スライドレバー10が「強」の位置11に対応する出力電圧値が運転モード移行判定手段21aに入力された場合は、位相角制御手段21bは本体駆動用トライアック22に対し電動送風機9の出力が約1000W一定で運転するように、位相角カウンタ値(ディレイ時間が小さくなるように0に近い値)を設定する。スライドレバー10が「中」の位置12に対応する出力電圧値が運転モード移行判定手段21aに入力された場合は、電動送風機9の出力が約600W一定で運転する。スライドレバー10が「弱」の位置13に対応する出力電圧値が入力された場合は、電動送風機9の出力が約300W一定で運転するように、位相角カウンタ値(ディレイ時間が大きくなるように255に近い値)を設定する。スライドレバー10が「切」の位置14に対応する出力電圧が入力された場合は、電動送風機9の停止を行う掃除機の通常の動作処理である。掃除を終了するときは、スライドレバー10を「切」の位置14に合わせて、電動送風機9を停止した後、電源プラグ7aを商用電源から外すか、または、スライドレバー10を「強」の位置11に合わせて、電動送風機9が動作中のまま、電源プラグ7aを商用電源から外す。
【0027】
ステップS103において、手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件に一致しない場合(ステップS103でNの場合)、ステップS105に進み、運転モード移行判定手段21aは、次の第2の運転モードへの移行を指令する条件に合致するかを判定する。この第2の運転モードへの移行を指令する条件とは、電気掃除機の使用者がスライドレバー10を操作して、手元操作部8が出力する電圧の出力パターンが第1の電圧範囲(「切」の位置14として検出する電圧範囲、0.9V以上1.5V未満)又は第2の電圧範囲(「強」の位置11として検出する電圧範囲、4.3V以上5V未満)のいずれでもない電圧(「中」の位置12として検出する電圧範囲、2.5V以上4.3V未満)を起点として、連続的に変化する場合である。手元操作部8から出力される電圧がこの条件の出力電圧パターンと一致することを検出した場合、運転モード移行判定手段は第2の運転モードへの移行が指令されたものと判定し(ステップ105でYの場合)、ステップS106へ進む。
手元操作部8から出力される電圧が第2の運転モードへの移行を指令する条件の出力電圧パターンと一致しないことを検出した場合(ステップS105でNの場合)、ステップS102へ戻る。
【0028】
ステップ105でYの場合の例として、「中」の位置12を起点として、例えば、「中」→「強」→「中」→「弱」と連続的に変化する場合は、運転モード移行判定手段21aは、第2の運転モードとして、検査機能モードへの移行が指令されたと判定する。機能検査モードとは、例えば電動送風機9の運転を
図5に示す位相角θを0度(遅延時間0秒)のフルパワーで動作させて位相制御は行わず、電動送風機9の消費電力のバラツキ確認を行う動作モードである。
【0029】
また、「中」の位置12を起点として、「中」→「強」→「中」→「切」→「中」と連続的に変化する場合は、運転モード移行判定手段21aは、第2の運転モードとして、デモモードへの移行が指令されたと判定する。デモモードとは、店頭にて電動送風機9の動作をON・OFFさせたり、後述する報知部23にデモンストレーション用のパターン表示や報知動作をさせる動作モードである。
【0030】
さらに、「中」の位置12を起点として、「中」→「弱」→「中」→「弱」→「中」と連続的に変化する場合は、ダニなどの害虫駆除モードへの移行が指令されたと判定する。
【0031】
このように、手元操作部8が出力する電圧の複数の出力パターンに対応して複数の第2の運転モードへ移行できるので、専用のスイッチ等を設けることなく、簡単な構成で複数の運転モードへ移行できる電気掃除機が得られる。
【0032】
ステップS106を実行した後、ステップS102に戻る。ステップS102に戻ることにより、常時、手元操作部8から出力される電圧パターンを検出することで、第2の運転モードで動作している場合でも、電圧出力ポターンを運転モード移行判定手段21aが検出した場合は、第2の運転モードとは異なる他の運転モードへ移行可能とした。
【0033】
以上のように実施の形態1によれば、操作部が出力する電圧の出力パターンに基づき、第1の運転モード又はこの第1の運転モードとは別の運転モードである第2の運転モードへの移行が指令されたことを判定する運転モード移行判定手段を備えたので、機能検査運転を行う専用ホースを用いないで、掃除機本体に付属のホースで検査モードへの移行が可能となる為、検査用専用ホースを作製する必要がなく、また、掃除機本体に検査モード検出用のスイッチを設ける必要もないので、回路構成が簡単でかつ低コストな電気掃除機を提供することができる。
【0034】
また、手元操作部が出力する電圧の複数の出力パターンに対応して複数の第2の運転モードへ移行できるので、専用のスイッチ等を設けることなく、簡単な構成で複数の運転モードへ移行できる電気掃除機が得られる。
【0035】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る電気掃除機の動作について
図7を用いて説明する。
図7は本発明の実施の形態2に係る電気掃除機の動作を示すフローチャートである。実施の形態1に係る電気掃除機の動作と異なる点は、運転モード移行判定手段21aが手元操作部8から出力される電圧を検出するステップS204(実施の形態1におけるステップS102)を、掃除機本体5に接続された電源コード7の電源プラグ7aを商用電源15に接続されてから所定の時間(第1の時間)内に行うようにしたことである。
【0036】
掃除機本体5に接続された電源コード7の電源プラグ7aを商用電源15に接続すると(ステップS201)、電気掃除機本体5に電力が供給され、マイクロコンピュータ21が起動する。そして、電源プラグ7aが商用電源15に接続されてからの経過時間を計時するためのタイマーが計時を開始する(ステップS202)。
【0037】
ステップS203では、タイマーが計時する経過時間が時間T1(第1の時間)を経過したか否かを判定する。ここで時間T1は1.5秒である。
【0038】
ステップS203では、タイマーが計時する経過時間が時間T1を経過するまでに、手元操作部8から、抵抗VRと抵抗R1の合成並列抵抗値と掃除機本体5側の抵抗R2の抵抗値との分圧(5V)された電圧が運転モード移行判定手段21aに出力される。運転モード移行判定手段21aは手元操作部8から出力される電圧を検出する(ステップS204)。このとき、タイマーが計時する経過時間が時間T1を経過するまでは、運転モード移行判定手段21aは、位相角制御手段21bに対し、トライアック22による電動送風機9に印加される交流電圧の点弧位相角の制御を禁止するよう指令する。
【0039】
次に、ステップS205では、運転モード移行判定手段21aは、実施の形態1と同様に、手元操作部8から出力される電圧が、次の第1の運転モードへの移行を指令する条件、すなわち、(1)手元操作部8の「切」の位置13として検出される電圧範囲(0.9V以上1.5V未満)か、(2)手元操作部8の「強」の位置11として検出される電圧範囲(4.3V以上5V未満)か、に合致するか否かを判定する。この条件は、電気掃除機の使用者が、前回の掃除動作を終了するときに、スライドレバー10を「切」の位置14に合わせてから電源プラブ7aを商用電源から外したか、スライドレバー10を「強」の位置11に合わせてから電源プラブ7aを商用電源から外したかのいずれかの場合が多いと考えられるためである。そして、今回の掃除動作を開始する際に、スライドレバー10は、「切」の位置14か、「強」の位置11に合わされた状態で、電源プラブ7aが商用電源に接続されるので、手元操作部8から出力される電圧が、上記(1)または(2)の条件となっているとき、今回も通常の掃除動作である第1の運転モードが指令されたものと判定する。
【0040】
ステップS205において、手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件と判定した場合(ステップS205でYの場合)、ステップS206へ進み、第1の運転モードへ移行し、第1の運転モードの処理を実行する。
【0041】
第1の運転モードは、吸込具1から延長パイプ2、手元ホース3、ホース4を経由して祖掃除機本体5に空気が吸引され、スライドレバー10のスライド操作に対応して制御手段が電動送風機9の回転数を制御することにより、電動送風機9の発生する吸引風を「強」、「中」、「弱」に自在に切り替えて、掃除運転を行うものである。具体的には、スライドレバー10が「強」の位置11に対応する出力電圧値が運転モード移行判定手段21aに入力された場合は、位相角制御手段21bは本体駆動用トライアック22に対し電動送風機9の出力が約1000W一定で運転するように、位相角カウンタ値(ディレイ時間が小さくなるように0に近い値)を設定する。スライドレバー10が「中」の位置12に対応する出力電圧値が運転モード移行判定手段21aに入力された場合は、電動送風機9の出力が約600W一定で運転する。スライドレバー10が「弱」の位置13に対応する出力電圧値が入力された場合は、電動送風機9の出力が約300W一定で運転するように、位相角カウンタ値(ディレイ時間が大きくなるように255に近い値)を設定する。スライドレバー10が「切」の位置14に対応する出力電圧が入力された場合は、電動送風機9の停止を行う掃除機の通常の動作処理である。掃除を終了するときは、スライドレバー10を「切」の位置14に合わせて、電動送風機9を停止した後、電源プラグ7aを商用電源から外すか、または、スライドレバー10を「強」の位置11に合わせて、電動送風機9が動作中のまま、電源プラグ7aを商用電源から外す。
【0042】
ステップS205において、手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件に一致しない場合(ステップS205でNの場合)、ステップS207に進み、運転モード移行判定手段21aは、次の第2の運転モードへの移行を指令する条件に合致するかを判定する。この第2の運転モードへの移行を指令する条件とは、実施の形態1と同様に、使用者がスライドレバー10を操作して、手元操作部8が出力する電圧の出力パターンが第1の電圧範囲(「切」の位置14として検出する電圧範囲、0.9V以上1.5V未満)又は第2の電圧範囲(「強」の位置11として検出する電圧範囲、4.3V以上5V未満)のいずれでもない電圧(「中」の位置12として検出する電圧範囲、2.5V以上4.3V未満)を起点として、連続的に変化する場合である。手元操作部8から出力される電圧がこの条件の出力電圧パターンと一致することを検出した場合、運転モード移行判定手段は第2の運転モードへの移行が指令されたものと判定し(ステップ207でYの場合)、ステップS208へ進む。ここで、ステップ207でYの場合の例としては、実施の形態1で説明した内容と同じである。
手元操作部8から出力される電圧が第2の運転モードへの移行を指令する条件の出力電圧パターンと一致しないことを検出した場合(ステップS207でNの場合)、ステップS203へ戻る。
【0043】
ステップS203において、タイマーが計時する経過時間が時間T1を経過している場合は(ステップ203でYの場合)、ステップS206に進み、運転モード移行判定手段21aは、手元操作部8が出力する電圧を検出することなく、第1の運転モードへ移行する。
【0044】
以上のように実施の形態2によれば、商用電源に接続される電源プラグを備え、制御手段は、電源プラグが商用電源に接続されてから第1の時間以内では操作部による操作に基づく電動送風機の制御を禁止するとともに、第1の時間以内に操作部が出力する電圧の出力パターンに基づき、運転モード移行判定手段が、第1の運転モード又は第2の運転モードへの移行が指令されたことを判定するようにしたので、機能検査運転を行う専用ホースを用いないで、掃除機本体に付属のホースで検査モードへの移行が可能となる為、検査用専用ホースを作製する必要がなく、また、掃除機本体に検査モード検出用のスイッチを設ける必要もないので、回路構成が簡単でかつ低コストな電気掃除機を提供することができる。
【0045】
また、手元操作部が出力する電圧の複数の出力パターンに対応して複数の第2の運転モードへ移行できるので、専用のスイッチ等を設けることなく、簡単な構成で複数の運転モードへ移行できる電気掃除機が得られる。
【0046】
さらに、時間T1を経過後に第1の運転モードに移行後、第1の運転モードで掃除動作をしているときに、スライドレバー10のスライド操作が第2の運転モードへ移行する指令に相当する場合であっても、第2の運転モードへ移行することがなく、使い勝手のよい電気掃除機が得られる。
【0047】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る電気掃除機の動作について
図8を用いて説明する。
図8は本発明の実施の形態3に係る電気掃除機の動作を示すフローチャートである。実施の形態2に係る電気掃除機の動作と異なる点は、電源プラグ7aが商用電源15に接続されてからの経過時間を計時するためのタイマーが計時を開始し、タイマーが計時する経過時間が時間T1(第1の時間)よりも短い時間T2(第2の時間)を経過するまでに、運転モード移行判定手段21aは、手元操作部8が出力する電圧を検出し、スライドレバー10の位置が「切」の位置14又は「強」の位置11に対応する電圧範囲であるとき、第1の運転モードへの移行が指令されたものと判定するようにしたことである(実施の形態1、2と同様の、第1の運転モードへの移行指令を判定する条件)。
【0048】
掃除機本体5に接続された電源コード7の電源プラグ7aを商用電源15に接続すると(ステップS301)、電気掃除機本体5に電力が供給され、マイクロコンピュータ21が起動する。そして、電源プラグ7aが商用電源15に接続されてからの経過時間を計時するための第1のタイマーが計時を開始する(ステップS302)。同時に、第2のタイマーが計時を開始する(ステップS303)。
【0049】
ステップS304では、第2のタイマーが計時する経過時間が時間T2(第2の時間)を経過したか否かを判定する。ここで時間T2は0.5秒である。
【0050】
ステップS304では、第2のタイマーが計時する経過時間が時間T2を経過するまでに、手元操作部8から、抵抗VRと抵抗R1の合成並列抵抗値と掃除機本体5側の抵抗R2の抵抗値との分圧(5V)された電圧が運転モード移行判定手段21aに出力される。運転モード移行判定手段21aは手元操作部8から出力される電圧を検出する(ステップS305)。このとき、第2のタイマーが計時する経過時間が時間T2を経過するまでは、運転モード移行判定手段21aは、位相角制御手段21bに対し、トライアック22による電動送風機9に印加される交流電圧の点弧位相角の制御を禁止するよう指令する。
【0051】
次に、ステップS306では、運転モード移行判定手段21aは、手元操作部8から出力される電圧が、次の第1の運転モードへの移行を指令する条件、すなわち、(1)手元操作部8の「切」の位置13として検出される電圧範囲(0.9V以上1.5V未満)か、(2)手元操作部8の「強」の位置11として検出される電圧範囲(4.3V以上5V未満)か、に合致するか否かを判定する。
【0052】
ステップ手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件と判定した場合(ステップS306でYの場合)、ステップS307へ進み、第1の運転モードへ移行し、第1の運転モードの処理を実行する。第1の運転モードの処理は、実施の形態1で説明した内容と同じである。このように、第1の時間より短い第2の時間の経過前に第1の運転モードに移行するので、電気掃除機の使用者は電源プラグ7aを商用電源に接続してからすぐにスライドレバー10を操作しても掃除動作を行なうことができ、使い勝手のよい電気掃除機を得ることができる。
【0053】
ステップS306において、手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件に一致しない場合(ステップS306でNの場合)、ステップS304へ戻る。
【0054】
ステップS304において、第2のタイマーが計時する経過時間が時間T2を経過している場合は(ステップ304でYの場合)、ステップS308に進み、第1のタイマーが計時する経過時間が時間T1を経過したか否かを判定する。ステップS308以降の処理は実施の形態2と同様である。
【0055】
ステップS308では、第1のタイマーが計時する経過時間が時間T1を経過するまでに、手元操作部8から、抵抗VRと抵抗R1の合成並列抵抗値と掃除機本体5側の抵抗R2の抵抗値との分圧(5V)された電圧が運転モード移行判定手段21aに出力される。運転モード移行判定手段21aは手元操作部8から出力される電圧を検出する(ステップS309)。このとき、第1のタイマーが計時する経過時間が時間T1を経過するまでは、運転モード移行判定手段21aは、位相角制御手段21bに対し、トライアック22による電動送風機9に印加される交流電圧の点弧位相角の制御を禁止するよう指令する。
【0056】
次に、ステップS310では、運転モード移行判定手段21aは、手元操作部8から出力される電圧が、次の第1の運転モードへの移行を指令する条件、すなわち、(1)手元操作部8の「切」の位置13として検出される電圧範囲(0.9V以上1.5V未満)か、(2)手元操作部8の「強」の位置11として検出される電圧範囲(4.3V以上5V未満)か、に合致するか否かを判定する。手元操作部8から出力される電圧が、上記(1)または(2)の条件となっているとき、今回も通常の掃除動作である第1の運転モードが指令されたものと判定する。
【0057】
ステップS310において、手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件と判定した場合(ステップS310でYの場合)、ステップS311へ進み、第1の運転モードへ移行し、第1の運転モードの処理を実行する。
【0058】
第1の運転モードは、吸込具1から延長パイプ2、手元ホース3、ホース4を経由して祖掃除機本体5に空気が吸引され、スライドレバー10のスライド操作に対応して制御手段が電動送風機9の回転数を制御することにより、電動送風機9の発生する吸引風を「強」、「中」、「弱」に自在に切り替えて、掃除運転を行うものである。具体的には、スライドレバー10が「強」の位置11に対応する出力電圧値が運転モード移行判定手段21aに入力された場合は、位相角制御手段21bは本体駆動用トライアック22に対し電動送風機9の出力が約1000W一定で運転するように、位相角カウンタ値(ディレイ時間が小さくなるように0に近い値)を設定する。スライドレバー10が「中」の位置12に対応する出力電圧値が運転モード移行判定手段21aに入力された場合は、電動送風機9の出力が約600W一定で運転する。スライドレバー10が「弱」の位置13に対応する出力電圧値が入力された場合は、電動送風機9の出力が約300W一定で運転するように、位相角カウンタ値(ディレイ時間が大きくなるように255に近い値)を設定する。スライドレバー10が「切」の位置14に対応する出力電圧が入力された場合は、電動送風機9の停止を行う掃除機の通常の動作処理である。掃除を終了するときは、スライドレバー10を「切」の位置14に合わせて、電動送風機9を停止した後、電源プラグ7aを商用電源から外すか、または、スライドレバー10を「強」の位置11に合わせて、電動送風機9が動作中のまま、電源プラグ7aを商用電源から外す。
【0059】
ステップS310において、手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件に一致しない場合(ステップS310でNの場合)、ステップS312に進み、運転モード移行判定手段21aは、次の第2の運転モードへの移行を指令する条件に合致するかを判定する。この第2の運転モードへの移行を指令する条件とは、使用者がスライドレバー10を操作して、手元操作部8が出力する電圧の出力パターンが第1の電圧範囲(「切」の位置14として検出する電圧範囲、0.9V以上1.5V未満)又は第2の電圧範囲(「強」の位置11として検出する電圧範囲、4.3V以上5V未満)のいずれでもない電圧(「中」の位置12として検出する電圧範囲、2.5V以上4.3V未満)を起点として、連続的に変化する場合である。手元操作部8から出力される電圧がこの条件の出力電圧パターンと一致することを検出した場合、運転モード移行判定手段は第2の運転モードへの移行が指令されたものと判定し(ステップ312でYの場合)、ステップS313へ進む。ここで、ステップ312でYの場合の例としては、実施の形態1で説明した内容と同じである。
手元操作部8から出力される電圧が第2の運転モードへの移行を指令する条件の出力電圧パターンと一致しないことを検出した場合(ステップS312でNの場合)、ステップS308へ戻る。
【0060】
ステップS308において、第1のタイマーが計時する経過時間が時間T1を経過している場合は(ステップ308でYの場合)、ステップS311に進み、運転モード移行判定手段21aは、手元操作部8が出力する電圧を検出することなく、第1の運転モードへ移行する。
【0061】
以上のように実施の形態3によれば、商用電源に接続される電源プラグを備え、電源プラグが商用電源に接続されてから第1の時間よりも短い第2の時間以内に、操作部が出力する電圧の出力パターンが第1の電圧範囲又は第2の電圧範囲を起点とするときに、運転モード移行判定手段が第1の運転モードへの移行が指令されたことを判定するようにしたので、機能検査運転を行う専用ホースを用いないで、掃除機本体に付属のホースで検査モードへの移行が可能となる為、検査用専用ホースを作製する必要がなく、また、掃除機本体に検査モード検出用のスイッチを設ける必要もないので、回路構成が簡単でかつ低コストな電気掃除機を提供することができる。
【0062】
また、手元操作部が出力する電圧の複数の出力パターンに対応して複数の第2の運転モードへ移行できるので、専用のスイッチ等を設けることなく、簡単な構成で複数の運転モードへ移行できる電気掃除機が得られる。
【0063】
また、時間T1を経過後に第1の運転モードに移行後、第1の運転モードで掃除動作をしているときに、スライドレバー10のスライド操作が第2の運転モードへ移行する指令に相当する場合であっても、第2の運転モードへ移行することがなく、使い勝手のよい電気掃除機が得られる。
【0064】
さらに、第1の時間より短い第2の時間の経過前に第1の運転モードに移行するので、第1の運転モードに移行する処理が早くなり、運転動作までの待ち時間が短くなり、使い勝手のよい電気掃除機を得ることができる。
【0065】
実施の形態4.
実施の形態4に係る電気掃除機の構成が実施の形態1に係る電気掃除機の構成と異なる点は、第1の運転モード又は第2の運転モードへ移行することを報知する報知手段をさらに備えた点にある。
【0066】
図3に示す電気掃除機の回路構成図において、運転モード移行判定手段21aが判定する、移行が指令された運転モードの情報を報知手段21cへ出力する。報知手段21cは運転モード移行判定手段21aより入力された運転モード情報に基づき報知部23を駆動する。報知部23は、LED若しくは液晶表示部、又はスピーカ等であり、実行される運転モード情報を光若しくは文字、又は音声で報知する。
【0067】
次に、本発明の実施の形態4に係る電気掃除機の動作について、
図9を用いて説明する。
図9は本発明の実施の形態4の動作を示すフローチャートである。
掃除機本体5に接続された電源コード7の電源プラグ7aを商用電源15に接続すると(ステップS401)、電気掃除機本体5に電力が供給され、マイクロコンピュータ21が起動する。そして、手元操作部8から、抵抗VRと抵抗R1の合成並列抵抗値と掃除機本体5側の抵抗R2の抵抗値との分圧(5V)された電圧が運転モード移行判定手段21aに出力される。運転モード移行判定手段21aは手元操作部8から出力される電圧を検出する(ステップS402)。
【0068】
次に、ステップS403では、運転モード移行判定手段21aは、手元操作部8から出力される電圧が、次の第1の運転モードへの移行を指令する条件、すなわち、(1)手元操作部8の「切」の位置13として検出される電圧範囲(0.9V以上1.5V未満)か、(2)手元操作部8の「強」の位置11として検出される電圧範囲(4.3V以上5V未満)か、に合致するか否かを判定する。この条件は、電気掃除機の使用者が、前回の掃除動作を終了するときに、スライドレバー10を「切」の位置14に合わせてから電源プラブ7aを商用電源から外したか、スライドレバー10を「強」の位置11に合わせてから電源プラブ7aを商用電源から外したかのいずれかの場合が多いと考えられるためである。そして、今回の掃除動作を開始する際に、スライドレバー10は、「切」の位置14か、「強」の位置11に合わされた状態で、電源プラブ7aが商用電源に接続されるので、手元操作部8から出力される電圧が、上記(1)または(2)の条件となっているとき、今回も通常の掃除動作である第1の運転モードが指令されたものと判定する。
【0069】
ステップ手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件と判定した場合(ステップS403でYの場合)、ステップS404へ進み、運転モード移行判定手段21aは、報知手段21cへ第1の運転モードの情報を出力する。報知手段21cは報知部23を駆動し、実行される運転モードが第1の運転モードである旨、LED若しくは液晶表示部、又はスピーカ等を駆動し、報知する(ステップS404)。
【0070】
次に、ステップS405へ進み、第1の運転モードへ移行し、第1の運転モードの処理を実行する。その後、ステップS402に進む。ステップS402に進むことにより、常時、手元操作部8から出力される電圧パターンを検出することで、第1の運転モードで動作している場合でも、後述する電圧出力ポターンを運転モード移行判定手段21aが検出した場合は、第1の運転モードとは異なる他の運転モードへ移行可能とした。
【0071】
ステップS403において、手元操作部8から出力される電圧が第1の運転モードへの移行を指令する条件に一致しない場合(ステップS403でNの場合)、ステップS406に進み、運転モード移行判定手段21aは、次の第2の運転モードへの移行を指令する条件に合致するかを判定する。この第2の運転モードへの移行を指令する条件とは、使用者がスライドレバー10を操作して、手元操作部8が出力する電圧の出力パターンが第1の電圧範囲(「切」の位置14として検出する電圧範囲、0.9V以上1.5V未満)又は第2の電圧範囲(「強」の位置11として検出する電圧範囲、4.3V以上5V未満)のいずれでもない電圧(「中」の位置12として検出する電圧範囲、2.5V以上4.3V未満)を起点として、連続的に変化する場合である。手元操作部8から出力される電圧がこの条件の出力電圧パターンと一致することを検出した場合、運転モード移行判定手段は第2の運転モードへの移行が指令されたものと判定する(ステップ406でYの場合)。
【0072】
ステップ手元操作部8から出力される電圧が第2の運転モードへの移行を指令する条件と判定した場合(ステップS406でYの場合)、ステップS407へ進み、運転モード移行判定手段21aは、報知手段21cへ第2の運転モードの情報を出力する。報知手段21cは報知部23を駆動し、実行される運転モードが第2の運転モードである旨、LED若しくは液晶表示部、又はスピーカ等を駆動し、報知する(ステップS407)。
【0073】
次に、ステップS408へ進み、第2の運転モードへ移行し、第2の運転モードの処理を実行する。その後、ステップS402に戻る。ステップS402に戻ることにより、常時、手元操作部8から出力される電圧パターンを検出することで、第2の運転モードで動作している場合でも、電圧出力ポターンを運転モード移行判定手段21aが検出した場合は、第2の運転モードとは異なる他の運転モードへ移行可能とした。
【0074】
以上のように実施の形態4によれば、操作部が出力する電圧の出力パターンに基づき、第1の運転モード又はこの第1の運転モードとは別の運転モードである第2の運転モードへの移行が指令されたことを判定する運転モード移行判定手段を備えたので、機能検査運転を行う専用ホースを用いないで、掃除機本体に付属のホースで検査モードへの移行が可能となる為、検査用専用ホースを作製する必要がなく、また、掃除機本体に検査モード検出用のスイッチを設ける必要もないので、回路構成が簡単でかつ低コストな電気掃除機を提供することができる。
【0075】
また、手元操作部が出力する電圧の複数の出力パターンに対応して複数の第2の運転モードへ移行できるので、専用のスイッチ等を設けることなく、簡単な構成で複数の運転モードへ移行できる電気掃除機が得られる。
【0076】
さらに、移行する運転モードを報知手段が報知部を駆動するので、電気掃除機の使用者は現在実行中の運転モードを容易に認識することができ、使い勝手のよい電気掃除機が得られる。
【0077】
なお、実施の形態4は単独で実施してもよいし、例えば、実施の形態4を実施の形態2、3に適宜組み合わせて実施してもよいことはいうまでもない。