特許第6156244号(P6156244)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6156244
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】操業支援装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20170626BHJP
【FI】
   G05B23/02 X
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-88415(P2014-88415)
(22)【出願日】2014年4月22日
(65)【公開番号】特開2015-207210(P2015-207210A)
(43)【公開日】2015年11月19日
【審査請求日】2016年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(72)【発明者】
【氏名】松本 克徳
【審査官】 黒田 暁子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−102647(JP,A)
【文献】 特開2005−352806(JP,A)
【文献】 特開昭62−084308(JP,A)
【文献】 特開平08−161029(JP,A)
【文献】 特開平09−062341(JP,A)
【文献】 特開2006−330879(JP,A)
【文献】 特開2010−108079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00 − 23/02
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動制御が行われる製造プラントで操業を支援するための操業支援装置であって、
表示装置と、
前記表示装置の表示を制御する監視制御装置と、
前記監視制御装置に接続された入力装置と、
を備え、
前記監視制御装置は、
手動介入を行うことが可能な機器の情報を前記表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
前記第1表示制御手段によって前記表示装置に表示された画面から前記入力装置を使用して機器が選択されると、その選択された機器に対して行うことが可能な手動介入の操作内容を前記表示装置に表示させる第2表示制御手段と、
前記第1表示制御手段によって前記表示装置に表示された画面から前記入力装置を使用して機器が選択されると、その選択された機器に対して手動介入を行う時の注意事項と過去に行われた手動介入の操作履歴とを前記表示装置に表示させる第3表示制御手段と、
手動介入を行う旨の情報を前記入力装置を使用して入力させるための画面を前記表示装置に表示させる第4表示制御手段と、
前記製造プラントで行われる工程の情報を前記表示装置に表示させる第5表示制御手段と、
を備え
前記第4表示制御手段は、前記第5表示制御手段によって前記表示装置に表示された画面から前記入力装置を使用して工程が選択された場合にのみ、手動介入を行う旨の情報を前記入力装置を使用して入力させるための画面を前記表示装置に表示させ、
前記第1表示制御手段は、前記第4表示制御手段によって前記表示装置に表示された画面から手動介入を行う旨の情報が前記入力装置を使用して入力された場合にのみ、その選択された工程において手動介入を行うことが可能な機器の情報を前記表示装置に表示させる操業支援装置。
【請求項2】
前記監視制御装置は、
手動介入を行うことが可能な各機器について、手動介入を行う時の注意事項と過去に行われた手動介入の操作履歴とが記憶された記憶装置と、
前記第2表示制御手段によって前記表示装置に表示された画面から前記入力装置を使用して手動介入の操作内容が入力されると、その入力された手動介入の操作内容を新規履歴として前記記憶装置に記憶させる登録手段と、
を更に備えた請求項1に記載の操業支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、製造プラントにおいて操業を支援するための操業支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動制御が行われる製造プラントでは、従来から、操業従事者を支援する種々の方法が提案されている。例えば、過去の操業事例データから様々なアルゴリズムを介して次の操業を決定し、その決定した内容をガイダンスすることが行われる。特許文献1には、今後どのように操業に係る設備機器の操作を行っていけば良いのかをガイダンスする装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−265697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造プラントでは、自動制御が行われている時に操業従事者による手動介入が行われることがある。従来は、定常的な操業における次作業のガイダンスを行うことに主眼が置かれ、操業従事者が手動介入する際に適切なガイダンスを行うことができなかった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされた。この発明の目的は、自動制御が行われる製造プラントにおいて、操業従事者が手動介入する際に適切なガイダンスを行うことができる操業支援装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る操業支援装置は、自動制御が行われる製造プラントで操業を支援するための操業支援装置であって、表示装置と、表示装置の表示を制御する監視制御装置と、監視制御装置に接続された入力装置と、を備える。監視制御装置は、手動介入を行うことが可能な機器の情報を表示装置に表示させる第1表示制御手段と、第1表示制御手段によって表示装置に表示された画面から入力装置を使用して機器が選択されると、その選択された機器に対して行うことが可能な手動介入の操作内容を表示装置に表示させる第2表示制御手段と、第1表示制御手段によって表示装置に表示された画面から入力装置を使用して機器が選択されると、その選択された機器に対して手動介入を行う時の注意事項と過去に行われた手動介入の操作履歴とを表示装置に表示させる第3表示制御手段と、手動介入を行う旨の情報を入力装置を使用して入力させるための画面を表示装置に表示させる第4表示制御手段と、製造プラントで行われる工程の情報を表示装置に表示させる第5表示制御手段と、を備える。第4表示制御手段は、第5表示制御手段によって表示装置に表示された画面から入力装置を使用して工程が選択された場合にのみ、手動介入を行う旨の情報を入力装置を使用して入力させるための画面を表示装置に表示させる。第1表示制御手段は、第4表示制御手段によって表示装置に表示された画面から手動介入を行う旨の情報が入力装置を使用して入力された場合にのみ、その選択された工程において手動介入を行うことが可能な機器の情報を表示装置に表示させる。

【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、自動制御が行われる製造プラントにおいて、操業従事者が手動介入する際に適切なガイダンスを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1における操業支援装置を備えた製造プラントの構成を示す図である。
図2】製造プラントの一例を示す図である。
図3】監視画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面を参照し、本発明を詳細に説明する。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図では、同一又は相当する部分に、同一の符号を付している。
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における操業支援装置を備えた製造プラントの構成を示す図である。
【0011】
製造プラントは、現場の機器1、制御装置2、監視装置3を備える。
機器1は、ある製品を製造するために使用される装置である。ここで言う製品とは、製品の途中の段階のもの(半製品)を含む。制御装置2は、機器1を制御する。制御装置2は、機器1とケーブル等によって接続される。制御装置2は、機器1に対して動作指令を出力し、機器1を動作させる。また、制御装置2は、機器1から動作及び/或いは状態に関する情報を受信する。
【0012】
監視装置3は、操業従事者が操業を監視するための装置である。監視装置3は、制御LAN4を介して制御装置2に接続される。監視装置3は、制御装置2と双方向通信を行う。図1には、3台の制御装置2と3台の監視装置3とが制御LAN4に接続されている場合を一例として示している。製造プラントに備えられる制御装置2の台数と監視装置3の台数とは、プラントの規模に応じて適宜設定される。
【0013】
製造プラントでは、自動制御が行われる。自動制御とは、製品を製造するために、予め設定されたプログラム通りに機器1を動作させる制御である。自動制御を開始するための指令は、監視装置3から出力される。制御装置2は、自動制御を開始するための指令を監視装置3から受信すると、機器1を所定のプログラム通りに動作させる。
【0014】
図2は製造プラントの一例を示す図である。図2では、製造プラントにおいて自動制御が行われる範囲を点線で囲んで示している。具体的に、図2は、原料と添加物とを混合して製品A及び製品Bを製造するプラントを示す。
【0015】
原料タンク5は、原料が入れられたタンクである。添加物タンク6は、添加物が入れられたタンクである。原料タンク5からの原料と添加物タンク6からの添加物とは、ミキサ7によって混合される。原料タンク5とミキサ7との間は配管8によって接続され、配管8の途中にバルブ9とポンプ10とが設けられる。バルブ9及びポンプ10は、制御装置2からの動作指令によって動作される。また、添加物タンク6とミキサ7との間は配管11によって接続される。配管11に設けられたバルブ12及びポンプ13も、制御装置2からの動作指令によって動作される。
【0016】
原料タンク5に、吸気用のバルブ14が設けられる。バルブ14は、制御装置2からの動作指令によって動作される。
【0017】
製品タンク15は、製品Aが入れられたタンクである。製品Aは、原料と添加物とが混ぜられることによって製造される。即ち、ミキサ7において出来上がった製品Aは、製品タンク15に移送される。製品タンク16は、製品Bが入れられたタンクである。製品Bは、原料と添加物とが混ぜられることによって製造される。即ち、ミキサ7において出来上がった製品Bは、製品タンク16に移送される。ミキサ7と製品タンク15との間は配管17によって接続される。配管17の途中に設けられたバルブ18は、制御装置2からの動作指令によって動作される。また、ミキサ7と製品タンク16との間は配管19によって接続される。配管19の途中に設けられたバルブ20は、制御装置2からの動作指令によって動作される。
【0018】
監視装置3は、例えば、監視制御装置21、表示装置22及び入力装置23を備える。
表示装置22は、例えば、液晶モニタからなる。表示装置22は、監視制御装置21に接続される。入力装置23は、例えば、マウス及びキーボードからなる。入力装置23は、監視制御装置21に接続される。表示装置22に、監視画面が表示される。操業従事者は、表示装置22に表示される監視画面から入力装置23を使用して種々の情報を入力する。例えば、操業従事者は、表示装置22に表示される監視画面から自動制御を開始する旨の情報を入力する。操業が開始されると、操業従事者は、表示装置22に表示される監視画面を見て、操業を監視する。また、操業従事者は、必要に応じて、表示装置22に表示される監視画面から機器1に対する手動介入を行う。操業従事者は、入力装置23を操作することにより、手動介入を行うための情報を入力する。
【0019】
監視制御装置21は、ハードウェア資源として、例えば入出力インターフェースとCPUと記憶装置24とを含む回路を備える。記憶装置24は、例えば、大容量のハードディスクを含む。監視制御装置21は、種々の機能を有する。例えば、監視制御装置21は、表示装置22の表示を制御する。また、監視制御装置21は、制御装置2に対して、機器1を動作及び停止させるための指令を出力する。監視制御装置21は、記憶装置24に記憶されたプログラムをCPUによって実行することにより、上述した各機能を実現する。監視制御装置21が有する各機能の一部又は全部をハードウェアによって実現しても良い。
【0020】
次に、図3も参照し、監視装置3が備える各機能について具体的に説明する。図3は監視画面の一例を示す図である。
【0021】
上述したように、操業従事者は、表示装置22に表示される監視画面から自動制御を開始する旨の情報を入力する。なお、図3に示す監視画面は、操業従事者が実際に手動介入を行う時のものである。自動制御状態表示画面25は、自動制御が開始される前から表示装置22に表示される。一方、工程操作画面26、機器操作画面27及び手動介入ガイダンス画面28は、自動制御が開始される前は表示装置22に表示されない。符号26〜28に示す各画面は、自動制御が開始された後に必要に応じて表示装置22に表示される。各画面25〜28の表示は、監視制御装置21によって制御される。
【0022】
自動制御状態表示画面25には、製造プラントで自動制御が行われる各工程の情報が含まれる。また、自動制御状態表示画面25には、各工程の状態を示す情報が含まれる。自動制御が開始される前の各工程の状態は「待機中」である。操業従事者は、自動制御状態表示画面25から入力装置23を使用して自動制御を開始させる工程の情報を入力する。例えば、製造工程Aを行いたい場合、操業従事者は、マウスを使用して「製造工程A」が表示されたボタン25aを選択する。
【0023】
ボタン25aが選択されると、表示装置22に工程操作画面26が表示される。工程操作画面26は、自動制御を行う旨の情報と手動介入を行う旨の情報とを操業従事者が入力装置23を使用して入力するための画面である。記憶装置24に、製造プラントで実施される工程毎の工程操作画面26が予め記憶される。監視制御装置21は、操業従事者が自動制御状態表示画面25から入力装置23を使用してある工程を選択すると、その選択された工程の工程操作画面26を表示装置22に表示させる。例えば、「製造工程A」が表示されたボタン25aが選択されると、監視制御装置21は、製造工程Aに対応する工程操作画面26を表示装置22に表示させる。操業従事者は、工程操作画面26から入力装置23を使用して、自動制御を開始させる旨の情報を入力する。例えば、操業従事者は、マウスを使用して実行ボタン26aを選択する。
【0024】
実行ボタン26aが選択されると、監視制御装置21は、製造工程Aの自動制御を開始するための指令を制御装置2に出力する。制御装置2は、上記指令を受信すると、製造工程Aの自動制御を開始する。また、実行ボタン26aが選択されると、監視制御装置21は、自動制御状態表示画面25の表示を変更し、製造工程Aの状態を「実行中」にする。
【0025】
自動制御が行われている間、制御装置2は、機器1から動作及び/或いは状態に関する情報を受信する。制御装置2は、受信した機器1に関する情報を監視制御装置21に送信する。監視制御装置21は、制御装置2から機器1に関する情報を受信すると、現在動作中の機器1が分かるように監視画面の表示を変更する。例えば、監視制御装置21は、監視画面に表示されている機器1の色を変更し、監視画面を見た操業従事者がその機器1が動作中であることを認識できるようにする。
【0026】
工程操作画面26に備えられた手動操作ボタン26bは、操業従事者が手動介入を行うためのボタンである。自動制御が開始されると、操業従事者は、監視画面を見て操業を監視する。操業従事者は、監視中に製造プラントの異常状態を発見すると、手動介入を行って異常状態の解消を試みる。手動介入を行う場合、操業従事者は、工程操作画面26から入力装置23を使用して、手動介入を行う旨の情報を入力する。例えば、操業従事者は、マウスを使用して手動操作ボタン26bを選択する。
【0027】
手動操作ボタン26bが選択されると、監視制御装置21は、手動介入を行うことが可能な機器1の情報を表示装置22に表示させる。操業従事者は、監視画面から入力装置23を使用して、手動介入を行う機器1の情報を入力する。例えば、操業従事者は、マウスを使用して、監視画面に表示されている機器1を選択する。図3は、手動介入を行う機器1として吸気用のバルブ14が選択された場合を一例として示している。
【0028】
監視画面には、製造プラントに備えられた各機器1が表示されている。手動操作ボタン26bが選択される前は、入力装置23を使用しても、手動介入を行う機器1を選択できない。監視制御装置21は、手動操作ボタン26bが選択された場合のみ、現在自動制御が行われている工程において手動介入を行うことが可能な機器1の情報を表示装置22に表示させる。例えば、監視制御装置21は、監視画面に表示されている機器1の色を変更し、監視画面を見た操業従事者が手動介入を行うことができる機器1であることを認識できるようにする。なお、監視画面の表示そのものは変更せず、入力装置23を使用して選択可能な状態にするだけでも良い。
【0029】
また、現在自動制御が行われている工程に関連しない機器1については、手動操作ボタン26bが選択されても手動介入を行う機器1として選択することはできない。例えば、原料タンク洗浄工程では、ポンプ13は動作されない。原料タンク洗浄工程の工程操作画面26から手動介入を行う旨の情報を入力しても、ポンプ13を手動介入を行う機器1として選択することはできない。このような機能を実現するため、記憶装置24には、手動介入を行うことが可能な機器1の情報が製造プラントで実施される工程毎に予め記憶されている。
【0030】
手動介入を行う機器1としてバルブ14が選択されると、表示装置22に機器操作画面27が表示される。機器操作画面27は、手動介入の操作内容を操業従事者が入力装置23を使用して入力するための画面である。記憶装置24に、製造プラントに備えられた機器1毎の機器操作画面27が予め記憶されている。監視制御装置21は、手動介入を行う機器1が選択されると、その選択された機器1の機器操作画面27を表示装置22に表示させる。例えば、手動介入を行う機器1としてバルブ14が選択されると、監視制御装置21は、開ボタン27aと閉ボタン27bとを備えた機器操作画面27を表示装置22に表示させる。
【0031】
また、手動介入を行う機器1としてバルブ14が選択されると、表示装置22に手動介入ガイダンス画面28が表示される。手動介入ガイダンス画面28は、手動介入を行う操業従事者に対して有益な情報を提供するための画面である。手動介入ガイダンス画面28には、例えば、機器1に対して手動介入を行う時の注意事項28aと機器1に対して過去に行われた手動介入の操作履歴28bとが含まれる。記憶装置24に、製造プラントに備えられた機器1毎の手動介入ガイダンス画面28が予め記憶されている。監視制御装置21は、手動介入を行う機器1が選択されると、その選択された機器1の手動介入ガイダンス画面28を表示装置22に表示させる。
【0032】
操業従事者は、手動介入ガイダンス画面28の注意事項28aを見ることにより、どのようなことに注意して手動介入を行うべきかを知ることができる。操作履歴28bには、例えば、手動介入が行われた年月日及び時刻の情報と具体的な操作の情報とが含まれる。操業従事者は、手動介入ガイダンス画面28の操作履歴28bを見ることにより、過去にどのような操作が行われたのかを知ることができる。手動介入ガイダンス画面28にスクロールバー28cを含めることにより、多くの情報を操業従事者に提供することが可能となる。
【0033】
操業従事者は、手動介入ガイダンス画面28の表示内容を確認した後、機器操作画面27から入力装置23を使用して手動介入を実行する。例えば、操業従事者は、マウスを使用して開ボタン27aを選択する。これにより、バルブ14が開方向に開く。
【0034】
機器操作画面27から手動介入の操作内容が入力されると、監視制御装置21は、記憶装置24に記憶されている操作履歴を更新し、入力された手動介入の操作内容を新規履歴として記憶装置24に記憶させる。例えば、監視制御装置21は、開ボタン27aが選択されると、年月日及び時刻の情報を手動介入ガイダンス画面28に自動的に表示させる。操業従事者は、入力装置23を使用して備考欄28dに任意の情報を入力することができる。操業従事者が備考欄28dに情報を入力して登録ボタン28eを選択すると、新たな操作履歴が記憶装置24に記憶される。
【0035】
なお、入力装置23を使用して注意事項28aの内容を変更できるように構成しても良い。
【0036】
上記構成を有する操業支援装置であれば、自動制御が行われる製造プラントにおいて、操業従事者が手動介入する際に適切なガイダンスを行うことができる。
【0037】
また、USBメモリといった外部記憶装置29を監視制御装置21に接続可能に構成しても良い。これにより、記憶装置24に記憶されている注意事項28a及び操作履歴28bを外部記憶装置29に記憶させることができる。例えば、監視制御装置21は、入力装置23を使用して出力ボタン28fが操作されると、選択された情報をテキストデータとして外部記憶装置29に出力する。操業従事者は、外部記憶装置29に記憶させた最新情報に基づいて、手動介入の解析を行うことができる。また、その解析結果を自動制御に反映させることが可能となる。
【0038】
本実施の形態の説明では、操業従事者が自動制御状態表示画面25から工程を選択した場合にのみ、その選択された工程の工程操作画面26を表示装置22に表示させた。操作性及び視認性が多少悪化しても良いのであれば、工程操作画面26を表示装置22に常に表示させておいても良い。
【0039】
本実施の形態の説明では、工程操作画面26から手動介入を行う旨の情報を入力した場合にのみ、手動介入を行うことが可能な機器1の情報を表示装置22に表示させた。操作性及び視認性が多少悪化しても良いのであれば、手動介入を行うことが可能な機器1の情報を表示装置22に常に表示させておいても良い。
【0040】
本実施の形態では、自動制御においてバルブ及びポンプを動作させる場合について具体的な説明を行った。これは単に一例を示したものである。現場の機器1として、モータ或いはブロア等が製造プラントに備えられていても良い。
【符号の説明】
【0041】
1 機器、 2 制御装置、 3 監視装置、 4 制御LAN、 5 原料タンク、 6 添加物タンク、 7 ミキサ、 8 配管、 9 バルブ、 10 ポンプ、 11 配管、 12 バルブ、 13 ポンプ、 14 バルブ、 15 製品タンク、 16 製品タンク、 17 配管、 18 バルブ、 19 配管、 20 バルブ、 21 監視制御装置、 22 表示装置、 23 入力装置、 24 記憶装置、 25 自動制御状態表示画面、 26 工程操作画面、 27 機器操作画面、 28 手動介入ガイダンス画面、 29 外部記憶装置
図1
図2
図3