(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6157359
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】動作制御装置
(51)【国際特許分類】
F16H 1/06 20060101AFI20170626BHJP
【FI】
F16H1/06
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-548565(P2013-548565)
(86)(22)【出願日】2012年1月6日
(65)【公表番号】特表2014-503774(P2014-503774A)
(43)【公表日】2014年2月13日
(86)【国際出願番号】US2012020439
(87)【国際公開番号】WO2012094570
(87)【国際公開日】20120712
【審査請求日】2015年1月5日
(31)【優先権主張番号】61/430,663
(32)【優先日】2011年1月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500146093
【氏名又は名称】ネクセン・グループ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Nexen Group, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100068021
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 信雄
(72)【発明者】
【氏名】ハイン,デイブ
(72)【発明者】
【氏名】キルバー,アンソニー
【審査官】
岩本 薫
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭62−001940(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/143814(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の形状を有すると共に平行に軸方向に離間された第1の平面及び第2の平面を有する取付板と、
第1の輪と第2の輪との間に配置される回転要素を含み、前記第1の輪が前記取付板の前記第1の平面に接続される軸受と、
前記第2の輪が接続される目盛板と、
前記取付板と前記目盛板の中間の前記第2の輪に接続される環状歯車と、
の組み合わせを備え、
前記第1の輪は、環状の形状であると共に第1の端と前記第1の端から離間された第2の端とを有し、
前記第1の端は、平坦であると共に前記取付板の前記第1の平面に接し、
前記第2の輪は、環状の形状であると共に離間された第1の終端と第2の終端とを有し、
前記第2の輪は、L字形状、前記第1の終端を含み径方向に延在する第1の辺、及び前記第2の終端を含み軸方向に延在すると共に前記第1の辺から分離不可能な単体部分として全体的に延在する第2の辺を含む径断面を有し、
前記第1の辺は、前記第2の辺から径方向外側に延在し、
前記第1の辺及び前記第2の辺は、前記環状歯車のための取付案内を定義し、
前記環状歯車は、前記第1の辺及び前記第2の辺にそれぞれ当接するようにして、前記第2の輪に固定される、
動作制御装置。
【請求項2】
前記環状の形状は、一般に円形の形状であり、
前記第1の輪の前記第2の端は、平坦であり、
前記第1の終端及び前記第2の終端は、平坦であると共に離間されて互いに平行であり、
前記第1の輪は、矩形の径断面を有し、
前記取付板は、前記第1の輪を通って前記第2の端から前記第1の端に延在すると共に前記取付板に螺合されるボルトによって固定され、
前記第1の辺は、前記第1の終端と前記第2の終端の中間にこれらに平行であると共にこれらから離間された平面を含み、
前記第2の辺は、一般に前記平面と前記第2の終端との間に延在すると共に一般に前記平面に垂直である環状面を含み、
前記回転要素は、前記第2の輪の前記第1の終端と前記第1の輪の前記第2の端の中間に配置され、
前記目盛板は、環状の形状であると共に平行に離間された平面を有する、
請求項1に記載の動作制御装置。
【請求項3】
前記環状歯車と直接的に歯車結合される小歯車の組み合わせを更に備える、
請求項1又は2に記載の動作制御装置。
【請求項4】
出力を含むモータの組み合わせを更に備え、
前記小歯車は、前記出力と前記モータとの間及び前記出力と前記小歯車との間の他の型のトルク伝達装置を伴わずに前記出力に接続される、
請求項3に記載の動作制御装置。
【請求項5】
環状の形状を有すると共に平行に軸方向に離間された第1の平面及び第2の平面を有する取付板と、
第1の輪と第2の輪との間に配置される回転要素を含み、前記第1の輪が前記取付板の前記第1の平面に接続される軸受と、
前記第2の輪が接続される目盛板と、
前記取付板と前記目盛板の中間の前記第2の輪に接続される環状歯車と、
前記環状歯車と直接的に歯車結合される小歯車と、
出力を含むモータと、
の組み合わせを備え、
前記小歯車は、前記出力と前記モータとの間及び前記出力と前記小歯車との間の他の型のトルク伝達装置を伴わずに前記出力に接続され、
前記取付板は、環状の形状から径方向外側に延在すると共に前記第1の平面と前記第2の平面との間に延在する貫通口を含む取付タブを含み、
前記モータは、前記第2の平面に接続され、
前記出力は、前記貫通口を通って延在する、
動作制御装置。
【請求項6】
前記モータは、直結トルクモータであり、
前記出力は、前記直結トルクモータに摺動可能に収容され、
前記出力は、スタブ軸の形状である、
請求項4又は5に記載の動作制御装置。
【請求項7】
前記取付板は、環状の形状から径方向外側に延在すると共に前記第1の平面と前記第2の平面との間に延在する貫通口を含む取付タブを含み、
前記モータは、前記第2の平面に接続され、
前記出力は、前記貫通口を通って延在する、
請求項4に記載の動作制御装置。
【請求項8】
前記モータに固定される環状取付板と前記環状取付板から全体的に延在する環状スペーサとを含み、前記環状スペーサが前記貫通口を通って延在し、前記出力が前記環状スペーサと前記環状取付板とを通って延在し、前記環状取付板が前記取付板の前記第2の平面と接するモータ取付台と、
前記環状スペーサに接すると共に固定され、前記取付板の前記第1の平面に接し、前記取付タブに異なる径方向位置で調整可能に接続される取付環と、
の組み合わせを更に備える、
請求項5又は7に記載の動作制御装置。
【請求項9】
前記取付環は、細長穴を含み、
前記動作制御装置は、前記細長穴を通って延在すると共に前記取付タブに前記異なる径方向位置で調整可能に前記取付環を接続するために前記取付タブに接続される固定具を更に備える、
請求項8に記載の動作制御装置。
【請求項10】
前記小歯車は、一組の環状板と円周方向に一定の間隔で互いに平行に回転可能に配置されると共に前記一組の環状板の間に配置される複数のローラとを含み、
前記複数のローラは、前記環状歯車の対応する歯と同時に歯合する、
請求項4から9の何れか一項に記載の動作制御装置。
【請求項11】
前記一組の環状板のそれぞれは、前記一定の間隔の複数の受口を含み、
ローラ支持軸受は、前記複数の受口のそれぞれに収容され、前記複数のローラの一つを回転自在に支持する、
請求項10に記載の動作制御装置。
【請求項12】
前記一組の環状板を通って延在すると共に前記出力に螺合されるボルトの組み合わせを更に備え、
前記ボルトは、前記環状歯車に干渉しない位置で前記複数のローラの径方向内側に配置され、
前記ボルトは、前記小歯車を前記出力に接続する、
請求項10又は11に記載の動作制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
動作制御装置、特に2つの要素の間の正確な位置調整を提供する装置、具体的には2つの要素の間の正確な回転位置調整を提供する装置が示されると共に説明される。
【背景技術】
【0002】
2つの要素の間の正確な位置調整は、身体検査、半導体製造、衛星追跡、及び溶接の分野を含み、これらに限定されない多くの運用に必要である。因習的に、正確な位置調整は、カムに基づいた駆動系を利用して達成された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなカムに基づいた駆動系は、複雑であること、遊び(backlash)を有すること、及び多くの電力を必要とすること等、或いは製造、運用、及び整備に多くの費用が掛かることを含むいくつかの欠点を有していた。従って、解決策は、正確な位置調整の提供及び従来のカムに基づいた駆動系の欠点を解消するために要求されている。
【0004】
米国特許第6023989号明細書は、商業上の成功を収めた伝動装置(transmission device)を提供する。必要とするものは、米国特許第6023989号明細書に示される形状等の伝動装置の応用、即ち要素の間の正確な位置調整の分野における相乗効果をもたらす方式である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
動作制御の分野におけるこの必要及び他の問題は、環状取付板(annular mounting plate)と目盛板(dial plate)との間の軸受(bearing)、及びその軸受の第2の輪(race)に接続された環状歯車(annular gear)の提供によって解決される。軸受の第2の輪は、L字形状、径方向に延在する第1の辺(leg)、及び軸方向に延在すると共に環状歯車のための取付案内(mounting pilot)を定義するために第1の辺から分離不可能な単体部分として全体的に延在する第2の辺(leg)を含む径断面(radial cross sections)を有する。
【0006】
別の態様では、直結(direct coupled)トルク型等のモータの出力は、出力とモータとの間及び出力と小歯車(pinion)との間の他の型のトルク伝達装置を伴わずに小歯車に接続され、小歯車は、環状取付板と目盛板との中間に接続された軸受の第2の輪に接続された環状歯車と直接的に歯車結合(gearing engagement)される。
【0007】
その他の態様では、モータは、環状取付板から径方向に延在する取付タブ(mounting tab)の貫通口(through passage)を通って全体的に(integral)延在する環状スペーサ(annular spacer)を更に有するモータ取付台(motor mount)の環状の取付板(mount plate)に固定される。取付環(mount ring)は、環状スペーサに接すると共に固定され、取付板の反対側の異なる径位置(radial positions)で取付タブに調整可能に接続される。モータの出力は、環状スペーサ及び環状の取付板を通って延在する。
【0008】
実例となる実施の形態は、図面に関連する以下の詳述に照らしてより明確となる。
【0009】
実例となる実施の形態は、添付図面に対する参照によって最も良く説明される:
【発明を実施するための形態】
【0011】
全図は、基本的な教示のみの説明の軽減のために描かれる;実例となる実施の形態を形成するための一部の数、位置、関係、及び寸法に関しての図の拡張は、以下の説明が読み取られ理解された後、説明されるか又は技術分野の技量内にある。更に、以下の説明が読み取られ理解された後、特定の力、重量、強度、及び同様の要求に順応させるための正確な寸法及び寸法の比率は、同様に技術分野の技量内にある。
【0012】
図面の様々な図で同一の数字が使用された場合には、同一又は類似の部品を明示する。更に、「上部」、「下部」、「第1」、「第2」、「前方」、「後方」、「裏」、「表」、「背」、「高さ」、「幅」、「長さ」、「端」、「側」、「水平」、「垂直」の用語、及び同様の用語が使用されるとき、それが図面を観察する者に見え、実例となる実施の形態を説明することを容易にするためだけに利用されるように、これらの用語が図面で示される構造にのみ関係のあることが理解されるに違いない。
【0013】
動作制御装置Aは、2つの要素の間の正確な位置調整を提供し、特に正確な回転位置調整を提供して示される。特に、示された形状では、装置Aは、一般に、平行に離間された平面14a及び14bを有する取付板38を含む。示された形状では、取付板38は、環状の形状であり、一般に、円形の形状である。取付板38は、環状の形状の外周から径方向外側に延在し、一般に、平面14a及び14bの間に延在する貫通口18を含む取付タブ16を含む。
【0014】
装置Aは、内輪30と外輪32との間に配置された回転要素28を含む軸受26を更に含む。内輪30は、環状の形状で示され、平行に離間された第1の平面端30aと第2の平面端30bとを有する。第1の平面端30aは、表面14aに接し、内輪30は、内輪30を通って第2の平面端30bから第1の平面端30aに延在すると共に取付板38に螺合(threadably)されるボルト33等によって取付板38に固定される。示された形状では、ボルト33の頭部は、第2の平面端30bの皿穴に埋没される。示された形状では、内輪30は、矩形の径断面を有する。
【0015】
外輪32は、環状の形状で示され、平行に離間された第1の平面終端又は平面端32aと第2の平面終端又は平面端32bとを有する。第1の平面端32aは、内輪30の第1の平面端30a及び第2の平面端30bから軸方向に離間されて軸方向の中間に配置され、回転要素28は、外輪32の第1の平面端32aと内輪30の第2の平面端30bの中間に配置される。内輪30及び外輪32は、示された形状において、回転要素28の形状等による適切な条件によって互いに関連して軸方向に保持される。目盛板40は、第2の平面端32bに接し、外輪32は、目盛板40を通って延在すると共に外輪32に螺合されるボルト42等によって目盛板40に固定される。目盛板40は、示された形状おいて、環状の形状であり、一般に、円形の形状であり、平行に離間された平面を有する。
【0016】
示された形状では、外輪32は、L字形状、第1の平面端32aを含み径方向に延在する第1の辺34、及び第2の平面端32bを含み軸方向に延在すると共に環状歯車44のための取付案内を定義するために第1の辺34から分離不可能な単体部分として全体的に延在する第2の辺36を含む径断面を有する。環状歯車44は、環状歯車44を通じて延在すると共に第1の辺34に螺合されるボルト46等によって外輪32に固定される。環状歯車44は、取付板38と目盛板40の中間にある。
【0017】
参照によって組み込まれる米国特許第6023989号明細書の型の小歯車7は、一組の環状板11によって支持されるように整えられる。小歯車7のローラ6のそれぞれは、一組の環状板11の受口に収容された軸受10によって一組の環状板11の間に回転支持される。ローラ6は、一組の環状板11の間に、円周方向に一定の間隔で互いに平行に、環状歯車44の対応する歯4と同時に歯合するのに適するように配置される。
【0018】
小歯車7は、スタブ軸であるとして示された形状において、環状板11を通じて延在すると共に出力50に通されたボルト52等によって出力50に適切に接続され、環状歯車44の歯4に干渉しない位置でローラ6の径方向内側に配置される。出力50は、貫通口18に延在すると共に摺動可能に(slideably)収容され、直結トルクモータ54によって直接的に回転される。歯車、歯車箱(gearboxes)、又は出力50とモータ54との間及び出力50と小歯車7との間の他の型のトルク伝達装置がないことが認識されるべきである。
【0019】
適切な条件は、取付板38に取り付けられたモータ54のために提供される。示された形状では、モータ取付台56は、モータ鍔(motor flanges)を通じて延在すると共に環状板58に螺合されるボルト68等によって、モータ54に適切に固定される環状板58を含む。モータ取付台56は、環状板58から全体的に軸方向に延在すると共に貫通口18を通過するための、及び出力50の通過ためのサイズの環状スペーサ60を含む。取付環62は、取付板38の平面14aに接し、取付環62を通って延在すると共に取付タブ16に螺合され固定されるボルト64等によって、これに適切に固定される。取付環62は、環状スペーサ60の端面に接し、取付環62を通って延在すると共にモータ取付台56に螺合され固定されるボルト66等によって、これに適切に固定される。適切な条件は、取付タブ16に接続されるように延在するボルト64等の固定具(fasteners)を通す取付環62の細長穴(elongated slots)の提供等の環状歯車44と出力50の軸の径間隔(radial spacing)の調整を提供するために提供される。
【0020】
装置Aの実例となる形状が示されたので、その結果として得られた利点と相乗効果のいくつかは強調することができる。説明の目的のために、1秒で90度のために100キログラム平方メートルの慣性を回転することが望まれると仮定される。この動きのための動力学方程式では、0.5秒の間に6.2845ラジアン/秒の信号での加速度(45度回転する)、その後、0.5秒の間に同一の速さの減速度(更に45度回転する)を必要とする。これは、一般に、30rpmの最大速度を有する三角形のモーションプロファイルとして識別される。この動きを終えるのに必要なトルクは、方程式τ=i*αによって決定され、その結果、要求トルクは、加減速中の出力で628.3Nmである。
【0021】
従来の駆動系は、高精度の遊星歯車箱(planetary gearbox)を有するサーボモータを利用した。サーボモータが3000rpmのときに最も効率的であるので、系のための最適な歯車比は、
【0023】
である。所定のトルク及び歯車比を使用すると、最大加速度トルクは、
【0025】
として測定することができる。最も高精度な遊星歯車箱は、95%の効率であり、典型的には1分の確度を有する。これは系に以下の結果を与える:
要求トルク:6.59Nm
系遊び:1分
平均電力:1035ワット
【0026】
10:1の歯車比を有する小歯車7及び環状歯車44では、動作制御装置Aのための最大加速度トルクは、
【0028】
であるが、モータ54は最大300rpmで動作する。これらと小歯車7及び環状歯車44の99%の効率とを適用すると、動作制御装置Aは以下の結果を与える:
要求トルク:63.46Nm
系遊び:0分
平均電力:996.82ワット
【0029】
先の一例は、トルクモータ54及び小歯車7と環状歯車44との組み合わせの利用によって、遊び、所定のトルク、及び効率における利得を証明する。これらの利得だけが従来の駆動系に対する実質的な改善である。更に、直接駆動(direct drive)トルクモータ54は、以下に含まれるより多くの利点を提供する:
1.単純度:歯車箱を取り外すことによって、組立品の部品が一つ減る。
2.耐久度:歯車箱を取り外すことによって、歯車箱が有する従来の駆動系の短所であった故障点が一つ減る。
3.速度:直結トルクモータ54は、あらゆる系の最も高速な応答時間を有する。歯車箱の追加は、内部構成の結末(windup)のために応答時間を遅らせる。
4.精度:直接駆動トルクモータ54は、実質的に機械系より高い精度を有する。
【0030】
示された形状では、環状歯車44は、軸受26に組み込まれて機能する渡り板(transition plate)を利用すること無しに外輪32の取付案内に直接的に取り付けられる。従って、渡り板の費用及び損失が排除される。更に、軸受を渡り板に固定するために、ねじの頭部のために隙間を形成する必要がある。この隙間は、従来の取付板に対する工程の追加によって形成される。これは、従来の取付板の簡単な特徴であるが、大量の材料の除去が必要であるので、製造することは非常に高価である。更に、大規模な研削を実施されたレリーフ(large milled relief)は、小歯車及び歯車に対して歯車箱を適切に配置するように要求される。これらの2つの特徴は、従来の取付板を従来の系の最も高価な部品の一つにする。
【0031】
軸受26は、一つの平板から取付板38が製造されることを可能にし、従って、動作制御装置Aは、因習的に利用される取付板を特に形成する工程と比較したとき、取付板38の全費用及び複雑性を劇的に低減することが認識されるべきである。軸受26に特徴を設計すると共に他の部品を再配置することによって、全ての特別な特徴が取付板38から取り除かれ、形成することが非常に単純化され設計が高価でなくなる。具体的には、軸受26の内輪30と外輪32との間にオフセットを組み込むことによって、取付板38における高価な工程は除去される。更に、取り付けられるべき環状歯車44のための軸受26の外輪32に正確に配置された取付案内が形成される。これは、小歯車、スペーサ、及びプレローダ板の積層が、取付板38の取付表面が研削された位置調整の特徴を必要としないことを可能にする。軸受26に特徴を追加することは、その部品に費用を追加する。しかしながら、軸受26に対する機械加工が既に終了しているとき、追加される費用は、ドリル穴を除いた取付板38の全ての機械加工された特徴を除去することによって実現される節約ほど大きくはない。
【0032】
従って、ここに開示される本発明は、精神及び全体的な特徴から外れること無しに他の特定の形態で実現され、いくつかの形態は示され、ここに説明される実施の形態は、全ての例示である点を考慮し限定されない。本発明の範囲は、前述の説明によるのではなく、添付された特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の等価の意味及び範囲において行われる全ての変更は、それに包含されるように意図される。