(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6157943
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】ペットキャリーボックス
(51)【国際特許分類】
B65D 6/22 20060101AFI20170626BHJP
A01K 1/035 20060101ALI20170626BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20170626BHJP
A45C 7/00 20060101ALI20170626BHJP
B65D 6/18 20060101ALI20170626BHJP
【FI】
B65D6/22
A01K1/035 Z
A45C11/00 D
A45C7/00 Z
B65D6/18 D
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-125464(P2013-125464)
(22)【出願日】2013年6月14日
(65)【公開番号】特開2015-738(P2015-738A)
(43)【公開日】2015年1月5日
【審査請求日】2016年4月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000107066
【氏名又は名称】株式会社リッチェル
(74)【代理人】
【識別番号】100127845
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 壽彦
(72)【発明者】
【氏名】三輪 久夫
(72)【発明者】
【氏名】小林 輝十樹
【審査官】
高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3013970(JP,U)
【文献】
特開2002−159237(JP,A)
【文献】
国際公開第02/009502(WO,A1)
【文献】
米国特許第06345591(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0174841(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 6/00−13/02
A01K 1/035
A45C 7/00
A45C11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井部と、床部と、側壁部と、正面部と、背面部とを備えたペットキャリーボックスであって、
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられており、
前記扉体保持部に、前記扉体を収納する凹陥面部を設けたことを特徴とするペットキャリーボックス。
【請求項2】
前記正面側保持部と前記扉体保持部とは、前記扉体を保持する保持構造が同一であることを特徴とする請求項1に記載のペットキャリーボックス。
【請求項3】
前記正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のペットキャリーボックス。
【請求項4】
天井部と、床部と、側壁部と、正面部と、背面部とを備えたペットキャリーボックスであって、
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられており、
前記正面側保持部と前記扉体保持部とは、前記扉体を保持する保持構造が同一であることを特徴とするペットキャリーボックス。
【請求項5】
前記正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載のペットキャリーボックス。
【請求項6】
天井部と、床部と、側壁部と、正面部と、背面部とを備えたペットキャリーボックスであって、
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられており、
前記正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることを特徴とするペットキャリーボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型・中型の犬、または猫・ウサギ等のペットを入れて運搬するためのペットキャリーボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
犬・猫等の動物を入れて運搬するペットキャリーボックスとして、例えば特許文献1に開示の「折畳式ペットキャリーボックス」がある。
特許文献1に開示の「折畳式ペットキャリーボックス」は、天井部と床部とを、折曲部を介して内向きに折り畳み可能な一対の側壁部により連結すると共に、前後の扉体を揺動可能に取り付けている。
特許文献1においては、上記の構造を採用することで、簡易な動作によってコンパクトに折り畳むことができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4771347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ペットキャリーボックスは、主としてペットを収容して運搬するためのものであるが、自宅等において、ペットハウスとして利用したいという要請がある。
しかしながら、特許文献1の折畳式ペットキャリーボックスは、扉体を開閉できるが取り外すことができないため、ハウスとして利用する際には、扉を開けた状態で、紐等で扉を保持して扉が閉まらないようにする必要がある。しかし、扉を開けた状態にすることで、扉の分だけ場所を占有することになるし、見栄えもわるい。
このように、特許文献1のものは、ペットを運搬するよりもハウスとして利用する期間が圧倒的に長いにも関わらず、見栄えが悪く、場所も取るという問題がある。
【0005】
仮に、扉体を着脱自在にして、ハウスとして利用するとしても、取り外した扉体を保管しておく必要がある。
しかしながら、ハウスとして利用する期間が長くなると、取り外した扉体をどこに保管したかを忘れてしまうという問題もある。
このように、従来のペットキャリーボックスは、ハウスとして兼用するには必ずしも好適でない。
【0006】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、ペットの運搬用のボックスとして利用でき、かつペットハウスとしても好適なペットキャリーボックスを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係るペットキャリーボックスは、天井部と、床部と、側壁部と、正面部と、背面部とを備えたペットキャリーボックスであって、
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記扉体保持部に、前記扉体を収納する凹陥面部を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記正面側保持部と前記扉体保持部とは、前記扉体を保持する保持構造が同一であることを特徴とするものである。
【0010】
(4)また、上記(1)乃至(3)に記載のものにおいて、前記正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明においては、正面部の扉体を着脱自在にして、取り外した扉体を背面部又は天井部の扉体保持部に着脱自在に保持できるようにしたので、ペットハウスとして利用する際には扉体を取り外し、該扉体を背面部又は天井部に保持しておくことができる。
そのため、ペットハウスとしての利用にも好適である。
【0012】
また、正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることにより、ペットキャリーボックスが折畳可能になり、折畳時においてはコンパクトになる。しかも、正面部に扉体を着脱可能に保持する正面側保持部を枠体によって構成したことにより、ハウスとして利用する場合において、扉体を取り外しても、枠体が側壁部の折れ曲がりを防止する支持部材として機能するので、折畳可能でありながら、ハウスとしての形状を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの斜視図である。
【
図2】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスに取り付ける扉体の斜視図である。
【
図3】
図2の扉体の一部の内部構造の説明図である。
【
図4】
図1のペットキャリーボックスの正面部から扉体を取り外した状態の斜視図である。
【
図5】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの扉体の開閉動作についての説明図である。
【
図6】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの正面部の枠体の回動についての説明図である(その1)。
【
図7】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの正面部の枠体の回動についての説明図である(その2)。
【
図8】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの背面部の説明図である。
【
図9】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの背面部に扉体を取り付けた状態の説明図である。
【
図10】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの背面部の回動についての説明図である。
【
図11】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの側壁部の折り畳みについての説明図である。
【
図12】本発明の一実施の形態に係るペットキャリーボックスの折り畳み状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施の形態のペットキャリーボックス1は、
図1に示すように、略矩形皿状の天井部3と、天井部3と同様の略矩形皿状の床部5と、天井部3と床部5とを連結する一対の側壁部7と、正面部9と、背面部11(
図9参照)とを有している。
ペットキャリーボックス1は、天井部3と床部5と側壁部7とで全体が所定の筒状に形成され、該筒状の両端の開口に正面部9と背面部11とが設けられている。
各部の構造を詳細に説明する。
なお、以下の説明において、正面部9の幅方向をペットキャリーボックス1の左右方向とする。
【0015】
<天井部>
天井部3の左右両側の中央には、ペットキャリーボックス1の折り畳み状態(詳細は後述する)を保持するためのスライド片13が設けられている。スライド片13は、一端に開口部13aを有する断面コ字状の有底枠体からなり、ペットキャリーボックス1の長手方向(
図1中太矢印参照)にスライド可能になっている。
天井部3の上面には、吊り下げ用のハンドル15が設けられている。
【0016】
<床部>
床部5の外側壁における中央部には、天井部3のスライド片13と係合するロック片17が設けられている。ロック片17は長手方向に沿って設けられた小片部からなり、一端がスライド片13の開口部13aに挿入可能になっている。
【0017】
<側壁部>
側壁部7は、
図1、
図4、
図8、
図9等に示すように、中央折曲部19を介して連結される上側壁7aと下側壁7bからなる。
上側壁7aの上端部は、天井部3の左右縁部の下面に上側折曲部25によって連結されている。同様に、下側壁7bの下端部は、床部5の左右縁部の上面に下側折曲部27によって連結されている。
このように、側壁部7は中央折曲部19、上側折曲部25、下側折曲部27によって内側に向かって折り畳み可能に構成されている。この点については後述する。
【0018】
<正面部>
正面部9は、開閉自在かつ着脱自在の扉体31と、扉体31を保持する正面側保持部33を有している。
扉体31と正面側保持部33について
図1〜
図7に基づいて詳細に説明する。
【0019】
≪扉体≫
扉体31は、
図2に示すように、複数の線部材を有する格子状からなり、左右両側に一対の係止機構35が設けられている。
係止機構35は左右同一であるので一方の係止機構35について詳細に説明する。
係止機構35は、上下に対向配置された一対の操作部35aと、縦向き配置され一端が操作部35aに固定されて他端が扉体31から出没可能に設けられた係止棒35bと、一対の操作部35a間に配置されて操作部35aを付勢するバネ35c(
図3参照)と、操作部35aの一部やバネ35c等の収納スペースを形成する操作部カバー35dおよび操作部ベース35eを有している。
なお、
図3は
図2の操作部カバー35dを取り外した状態を示したものである。
【0020】
操作部カバー35dおよび操作部ベース35eは、扉体31の前後に配置され、扉体31を挟み込むようにして取り付けられている(
図2参照)。
操作部35aは操作部ベース35eに上下動可能に設けられており、操作部35a同士は、バネ35cによって上下方向に離されるように付勢されている。この状態において、係止棒35bは、先端が扉体31から突出するような長さに設定されている(出状態)。
操作部35a同士を近づける方向に指で押し縮めれば、係止棒35bの先端が扉体31内に収まる位置に移動する(没状態)。
【0021】
≪正面側保持部≫
正面側保持部33は、
図1に示すように、矩形状の枠体からなり枠内に扉体31を取り付け可能になっている。
図1の正面側保持部33から扉体31を取り外した状態を
図4に示す。
図4に示すように、正面側保持部33の枠内周面における上辺および下辺には、扉体31の係止棒35bの先端の位置に対応して、係止棒35bが挿入される係止孔33aが左右に一つずつ設けられている。
扉体31は、各係止棒35bを対応する係止孔33aに挿入することで正面側保持部33に保持される。この状態で一方の係止機構35を操作して係止棒35bによる係止を解除すれば、
図5に示すように、他方の係止機構35の係止棒35bを軸として扉体31が回動可能になっており、扉体31の開閉が行われる。
【0022】
また、両方の係止機構35の係止状態を解除すれば、正面側保持部33から扉体31を外すことができる。
このとき、扉体31がなくとも枠体からなる正面側保持部33が、側壁部7が折れ曲がらないように支持する支持部材として機能するので、ペットハウスとしての形状を保持することができる。
また、従来品のように扉を開けた状態で扉が閉まらないように紐等で保持しておくような必要がないため、ペットハウスとして見栄えもよく、場所を取ることもない。
【0023】
正面側保持部33の下端には、
図6に示すように、床側ヒンジ部37が設けられており、下辺を軸として内側に回動可能に床部5に取り付けられている。
正面側保持部33の上辺には、天井側シャフト39が左右方向にスライド可能に設けられており、天井側シャフト39の先端が天井部3に設けられた天井側係止片41と係止して正面側保持部33の回動を止められるようになっている。
天井側シャフト39は天井側操作部43を
図4中太矢印の方向にスライドさせることで係止状態を解除可能になっており、係止状態を解除すれば、
図6および
図7に示すように、正面側保持部33を内側に倒すことができる。
【0024】
<背面部>
次に背面部11について、
図8〜
図10に基づいて説明する。
背面部11は、
図8に示すように壁体からなる。
背面部11には、正面部9から取り外した扉体31を着脱自在に保持する背面側保持部45が設けられている。背面側保持部45は本発明の扉体保持部の一態様である。
背面側保持部45は、扉体31を収納可能な矩形状に凹陥してなる凹陥面部となっており、該凹陥面部の内周面における上辺および下辺には、扉体31の係止棒35bの先端の位置に対応して、係止棒35bが挿入される係止孔45aが左右に一つずつ設けられている。
このように、背面側保持部45を、扉体31を収納可能な凹陥面部にしたことにより、扉体31が外方に大きく突出することがなく、保持状態の扉体31が邪魔にならず、また見栄えもよい。
また、背面側保持部45における扉体31の保持構造を、正面側保持部33の保持構造と同一にしたので、扉体31の背面側保持部45への着脱方法が、正面側保持部33への着脱方法と同様となり、操作性に優れる。
【0025】
扉体31を背面側保持部45へ装着した状態を
図9に示す。このように、ペットハウスとして利用する際に、取り外した扉体31を背面部11に保持しておくことができるため、ペットハウスとして利用が長期間にわたっても扉体31を紛失する心配がない。
【0026】
背面部11の上端には、
図10に示すように、天井側ヒンジ部47が設けられており、上辺を軸として内側に回動可能に天井部3に取り付けられている。
背面部11の下辺には、正面側保持部33と同様に、床側シャフト49が左右方向にスライド可能に設けられており、床側シャフト49の先端が床部5に設けられた床側係止片51と係止して背面部11の回動を止められるようになっている(
図8参照)。
床側シャフト49は、床側操作部53を
図8中太矢印の方向にスライドさせることで係止状態を解除可能になっており、係止状態を解除すれば、
図10に示すように、背面部11を内側に回動させることができる。
【0027】
以上のように構成された本実施の形態に係るペットキャリーの使用方法の一例を、ペットキャリーの動作と共に説明する。
図1に示す状態では、ペットキャリーとして使用できる。ペットキャリーとして使用する場合、扉体31は、係止機構35の一方のみの係止状態を解除すれば、他方の係止機構35の係止棒35bを軸に扉体31が回動可能になる(
図5参照)。このようにして、扉体31が開閉される。
両方の係止機構35を操作して扉体31を取り外せば、ペットハウスとして使用できる(
図4参照)。取り外した扉体31は、
図9に示すように、背面部11の背面側保持部45に取り付けておけば、扉体31を紛失する心配がない。
【0028】
ペットキャリーボックス1を折り畳む場合は、天井側操作部43を操作して正面側保持部33を内側に倒し(
図6および
図7参照)、さらに床側操作部53を操作して背面部11を内側に回動させる(
図10)。こうすることで、側壁部7は中央折曲部19、上側折曲部25、下側折曲部27によって内側に向かって折り畳むことができる(
図11参照)。完全に折り畳んだ後は、スライド片13をスライドさせて、スライド片13の開口部13aにロック片17の一端を挿入する。こうすることで、天井部3と床部5がロックされて、折り畳み状態を保持することができる。
【0029】
以上のように、本実施の形態においては、正面部9の扉体31を着脱自在にして、取り外した扉体31を背面部11の背面側保持部45に着脱自在に保持できるようにしたことにより、従来品のように扉を開けた状態で扉が閉まらないように紐等で保持しておくような必要がないため、見栄えもよく、また場所も取ることもないため、ペットハウスとして好適である。
【0030】
また、本実施の形態では、正面側保持部33と背面部11が内側に回動可能に取り付けられており、側壁部7は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることにより、ペットキャリーボックス1をコンパクトに折り畳むことができる。
【0031】
また、正面部9に扉体31が取り付けられていない状態においては、枠体からなる正面側保持部33が、側壁部7が折れ曲がらないように支持する支持部材として機能するので、ペットハウスとしての形状を保持することができる。
【0032】
なお、上記の説明では、取り外した扉体31を保持する扉体保持部として背面部11に背面側保持部45を設ける例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、扉体保持部を天井部3に設けてもよい。天井部3に扉体保持部を設ける場合にも、背面側保持部45と同様に凹陥面部を設けるのが好ましい。また、天井部3に扉体保持部を設けた場合にも、扉体31の保持構造を正面側保持部33と同様の保持構造にするのが好ましい。
【0033】
上記の説明では、正面側保持部33は下辺を軸として回動可能に取り付けられている例(
図6参照)を示したが、上辺を軸として回動可能に取り付けてもよい。また、同様に、上記では背面部11は上辺を軸として回動可能に取り付けられている例(
図10参照)を示したが、下辺を軸として回動可能に取り付けてもよい。
【0034】
また、上記の説明では、扉体31を保持する背面側保持部45の保持構造と正面側保持部33の保持構造を同じ構造にした例を示したが、例えば背面側保持部45における保持構造を正面側保持構造とは別の構造のものにしてもよい。もっとも、保持構造が同一である場合は、着脱方法も同じであるので、取扱いが簡便である。
さらに、上記の説明では、背面部11は壁体としたが、正面部9と同様に枠体と扉体31を設け、背面部11を開閉自在の構造にしてもよい。
また、ペットキャリーボックス1は、折畳構造のものを説明したが折畳構造は必須ではない。
【符号の説明】
【0035】
1 ペットキャリーボックス
3 天井部
5 床部
7 側壁部
7a 上側壁
7b 下側壁
9 正面部
11 背面部
13 スライド片
13a 開口部
15 ハンドル
17 ロック片
19 中央折曲部
25 上側折曲部
27 下側折曲部
31 扉体
33 正面側保持部
33a 係止孔
35 係止機構
35a 操作部
35b 係止棒
35c バネ
35d 操作部カバー
35e 操作部ベース
37 天井側ヒンジ部
39 天井側シャフト
41 天井側係止片
43 天井側操作部
45 背面側保持部
45a 係止孔
47 床側ヒンジ部
49 床側シャフト
51 床側係止片
53 床側操作部