【課題を解決するための手段】
【0009】
「展開型」という用語は、本発明の建築構造物が分解可能且つ再組立可能な組立式部品の組み立てから建設されることを意味するためのものである。本発明の展開型建築構造物は、家族の展開に応じた必要に合わせて、又は新規所有者に合わせて容易に変更することができる。特に窓、ドア、及び内壁は、建築構造物内で移動させることができる。外的状況では、展開型建築構造物全体を分解し、移動させ、他の場所で異なる構成又は同じ構成に組み立て直すことができる。本発明の展開型構造物は、展開型建築構造物の建設に用いられ得るモジュールを構成するためにそのような組立式部品から予め組み立てることができる。
【0010】
第1実施形態では、分解可能且つ再組立可能な建築構造物を施工するための測定不要システムであって、
複数の取り外し可能なアタッチメントを係入する複数の規則的に離間したアタッチメント受け要素を有する複数の束柱及び根太を備えた、複数の組立式建築構成要素を、第1構成の建築構造物に組み立て、アタッチメントは、複数の束柱及び根太を分解可能に接合し、
規則的に離間したアタッチメント受け要素の規則的な位置決めにより、測定不要アセンブリを提供し、建築構造物は、部分的又は完全に分解可能且つ第1構成又は異なる構成に再組立可能である測定不要システムを開示する。
【0011】
根太は、相互に接続されて根太梁を形成する少なくとも1つの細長の根太セクションを備え得る。
【0012】
根太は、少なくとも2つの細長の根太セクションを相互に接合して根太を形成する少なくとも1つの固定部材をさらに備え得る。
【0013】
束柱及び根太はそれぞれ、配管、配線、暖房、換気、空調(HVAC)ダクティング、及び/又はセントラルバキュームダクティングを受ける少なくとも1つの開口をさらに備え得る。
【0014】
さらに別の実施形態では、分解可能且つ再組立可能な建築構造物を施工するためのキットであって、
第1外壁パネルアタッチメント及び第2外壁パネルアタッチメントを備えた、構造物の内部及び外部を画定する外壁パネルと、
少なくとも2つの略細長の束柱であり、第1壁パネルアタッチメント及び第2壁パネルアタッチメントの一方をそれぞれ受け止める少なくとも1つのアタッチメント受け要素をそれぞれが備えることにより、第1壁パネルアタッチメント及び第2壁パネルアタッチメントがアタッチメント受け要素に受け止められると、壁パネルが少なくとも2つの束柱から離間してパネルと束柱それぞれとの間に空間が画定される少なくとも2つの略細長の束柱と、
壁パネルに隣接して束柱それぞれの間に係合するよう構成した絶縁材と
を備え、空間は、構造物の内部と外部との間の熱橋効果を実質的に低減し、建築構造物を、部分的又は完全に分解されて第1構成又は異なる構成に組み立て直されるよう構成したキットを開示する。
【0015】
絶縁材は、絶縁パネル、絶縁繊維、絶縁フォーム、吹き付け絶縁フォーム、ミネラルウール、セルロース、又はそれらの組み合わせから選択され得る。
【0016】
絶縁パネルは、束柱それぞれの上に突出するリップをさらに備え得る。
【0017】
第1壁パネルアタッチメント及び第2壁パネルアタッチメントはそれぞれ、絶縁パネルを所定位置に固定する固定要素をさらに備え得る。
【0018】
固定要素は少なくとも1つの舌部であり得る。
【0019】
さらに別の実施形態では、分解可能な外壁パネルアタッチメントであって、
適合するアタッチメント受け要素に受け止められる第1分解可能アタッチメント部材と、
適合する外壁パネルを受け止める第2分解可能アタッチメント部材と、
第1アタッチメント部材及び第2アタッチメント部材を接続するスペーサと
を備えた分解可能な外壁パネルアタッチメントを開示する。
【0020】
スペーサは固定要素をさらに備え得る。
【0021】
固定要素は少なくとも1つの舌部であり得る。
【0022】
さらに別の実施形態では、3次元軸に沿って調整可能な束柱アンカーであって、
建築基礎に埋設され、第1軸に沿って調整可能な装着部材を有するベース部材と、
保持部材であり、
装着部材に取り付け可能であり、第2軸に沿って調整可能な座部、及び
束柱を受け、第3軸に沿って調整可能な冠部
を有する保持部材と
を備え、基礎と正確に位置合わせされてそこに取り付ける束柱を水平にするよう3次元軸に沿って調整可能である束柱アンカーを開示する。
【0023】
装着部材は、第1軸に沿った座部の調整を可能にする第1調整部材を備え得る。
【0024】
装着部材は少なくとも1つのねじロッドを備え得る。
【0025】
装着部材は2つのねじロッドからなり得る。
【0026】
装着部材は装着継手を備え得る。
【0027】
装着継手は蟻継ぎであり得る。
【0028】
第1調整部材はねじロッドを挿嵌させるねじナットを備え得る。
【0029】
座部は、第2軸に沿った座部の調整を可能にする第2調整部材を備える。
【0030】
第2調整部材は少なくとも1つの開口を備え得る。
【0031】
第2調整部材は2つの開口を備え得る。
【0032】
少なくとも1つの開口は、略円形、卵形、楕円形、及び矩形の開口の少なくとも1つであり得る。
【0033】
第2調整部材は固定部材を受けるよう構成され得る。
【0034】
冠部は、第3軸に沿った冠部の調整を可能にする第3調整部材を備え得る。
【0035】
第3調整部材は少なくとも1つの開口を備え得る。
【0036】
少なくとも1つの開口は、略円形、卵形、楕円形、及び矩形の開口の少なくとも1つであり得る。
【0037】
第3調整部材は、冠部を座部に固定する少なくとも1つの固定部材を受け得る。
【0038】
少なくとも1つの固定部材は、ねじボルト及びねじナットであり得る。
【0039】
冠部は束柱受け部材を備え得る。
【0040】
束柱受け部材は締結具受け要素を備え得る。
【0041】
束柱受け部材はブラケットを備え得る。
【0042】
束柱アンカーは、建築基礎への埋設、機械的固着、及び/又は接着的固着により、上記基礎に固着され得る。
【0043】
さらに別の実施形態では、分解可能な床アンカーシステム用のキットであって、
少なくとも2つの根太であり、根太に沿った所定位置に位置付けた少なくとも1つのブリッジ要素をそれぞれが備える少なくとも2つの根太と、
ブリッジ要素に受け止められるラグを各端に備える少なくとも1つの二次根太と
を備え、二次根太は、少なくとも2つの根太のそれぞれに挿入されると、少なくとも2つの根太に対して略垂直となり、床材面を受ける平面を形成し、
分解可能な床アンカーシステムを部分的又は完全に分解して第1構成又は異なる構成に組み立て直すことができるキットを開示する。
【0044】
根太は2つ以上のブリッジ要素を備え得る。
【0045】
2つ以上のブリッジ要素は固定の規則的間隔で離間し得る。
【0046】
ラグは締結具受け要素をさらに備え得る。
【0047】
根太は少なくとも1つの締結具受け要素を備え得る。
【0048】
根太は複数の締結具受け要素を備え得る。
【0049】
二次根太は少なくとも1つの締結具受け要素を備え得る。
【0050】
二次根太は複数の締結具受け要素を備え得る。
【0051】
締結具受け要素は固定の規則的間隔で離間し得る。
【0052】
根太は、相互に接続されて根太を形成する少なくとも2つの根太セクションを備え得る。
【0053】
根太は、少なくとも2つの根太セクションを相互に接合して根太を形成する少なくとも1つの固定部材をさらに備え得る。
【0054】
梁は、配管、配線、暖房、換気、空調(HVAC)ダクティング、及び/又はセントラルバキュームダクティングを受ける少なくとも1つの開口をさらに備え得る。
【0055】
さらに別の実施形態では、分解可能且つ再組立可能な床構造物を組み立てる方法であって、
a)上述の複数の根太及び複数の二次根太を備えた複数の組立式床構成要素を、複数の根太を相互に平行に配置し、二次根太の各端に設けたラグを各対向ブリッジ要素に挿入することにより、分解可能な床構造物に組み立てるステップ
を含み、根太及び二次根太は、相互に対して略垂直であり、床材面を受ける平面を形成し、床構造物は、部分的又は完全に分解可能且つ第1構成又は異なる構成に再組立可能である方法を開示する。
【0056】
本方法は、ステップa)の後に、
b)複数の二次根太を複数の根太に締結するステップ
をさらに含み得る。
【0057】
本方法は、ステップb)の後に、
c)分解可能な床構造物に床材面を重ねるステップ
をさらに含み得る。
【0058】
さらに別の実施形態では、分解可能な床を組み立てる方法であって、
a)上述の複数の根太及び複数の二次根太、並びに複数の床用タイルを備えた組立式床構成要素を、複数の根太を相互に平行に配置し、二次根太の各端に設けたラグを各対向ブリッジ要素に挿入することにより、分解可能な床構造物に組み立てることによって、複数の床用タイルを受ける平面を形成するステップと、
b)複数の床用タイルを分解可能な床構造物に重ねるステップと
を含み、根太及び二次根太は、相互に対して略垂直であり、複数の床用タイルを受ける平面を形成し、床構造物を部分的又は完全に分解して第1構成又は異なる構成に組み立て直すことができる方法を開示する。
【0059】
本方法は、ステップb)の後に、
i)床用タイルを重ねる前又は重ねた後に複数の二次根太を複数の根太に締結するステップ
をさらに含み得る。
【0060】
さらに別の実施形態では、分解可能な胴縁支持材であって、
分解可能な胴縁把持部材であり、
スペーサ、及び
スペーサの両端に接続した第1及び第2フック部材
の少なくとも一方を備えた分解可能な胴縁把持部材と、
適合するアタッチメント受け要素に受け止められて分解可能な胴縁把持部材に接続される分解可能なアタッチメント部材と
を備えた分解可能な胴縁支持材を開示する。
【0061】
胴縁支持材は一体的であり得る。
【0062】
さらに別の実施形態では、分解可能且つ再組立可能な壁支持システム用のキットであって、
少なくとも1つの胴縁と、
少なくとも2つの上記胴縁支持材と
を備えたキットを開示する。
【0063】
さらに別の実施形態では、分解可能且つ再組立可能な壁用のキットであって、
内部及び外部を画定する壁パネルと、
少なくとも1つの胴縁と、
少なくとも2つの上記胴縁支持材と、
少なくとも2つの略細長の束柱であり、胴縁支持材を受け止める少なくとも1つのアタッチメント受け要素をそれぞれが備えることにより、少なくとも1つの胴縁が少なくとも2つの胴縁支持材に受け止められると、壁パネルが少なくとも2つの略細長の束柱から離間されてパネルと略細長の束柱それぞれとの間に空間が画定される少なくとも2つの略細長の束柱と
を備え、空間は、分解可能な壁の内部と外部との間の熱橋効果を実質的に低減し、壁を部分的又は完全に分解して第1構成又は異なる構成に組み立て直すことができるキットを開示する。
【0064】
本キットは、壁パネルに隣接して束柱それぞれの間に係合するよう構成した絶縁要素をさらに備え得る。
【0065】
絶縁要素は、絶縁パネル、絶縁繊維、及び絶縁フォームの少なくとも1つであり得る。
【0066】
胴縁は消音材から作られ得る。
【0067】
さらに別の実施形態では、分解可能な胴縁支持材であって、
少なくとも1つの細長の平面部材であり、
胴縁を固定する第1及び第2フック部材を有する少なくとも1つの胴縁把持部材と、
適合するアタッチメントを受ける複数の規則的に離間したアタッチメント受け要素と
を備えた少なくとも1つの細長の平面部材
を備えた分解可能な胴縁支持材を開示する。
【0068】
分解可能な胴縁支持材は、スペーサ部材により接続した2つの細長の平面部材を備え得る。
【0069】
分解可能な胴縁支持材はU字形であり得る。
【0070】
胴縁支持材は一体的であり得る。
【0071】
さらに別の実施形態では、分解可能且つ再組立可能な壁支持システム用のキットであって、
少なくとも1つの胴縁と、
少なくとも2つの上記胴縁支持材と
を備えたキットを開示する。
【0072】
さらに別の実施形態では、分解可能且つ再組立可能な壁用のキットであって、
内部及び外部を画定する壁パネルと、
少なくとも1つの胴縁と、
少なくとも2つの上記胴縁支持材と、
少なくとも2つの略細長の束柱であり、分解可能な胴縁支持材を受け止める少なくとも1つのアタッチメント受け要素をそれぞれが備えることにより、少なくとも1つの胴縁が少なくとも2つの胴縁支持材に受け止められると、壁パネルが少なくとも2つの略細長の束柱から離間されてパネルと略細長の束柱それぞれとの間に空間が画定される少なくとも2つの略細長の束柱と
を備え、空間は、分解可能な壁の内部と外部との間の熱橋効果を実質的に低減し、壁を部分的又は完全に分解して第1構成又は異なる構成に組み立て直すことができるキットを開示する。
【0073】
本キットは、壁パネルに隣接して束柱それぞれの間に係合するよう構成した絶縁要素をさらに備え得る。
【0074】
絶縁要素は、絶縁パネル、絶縁繊維、及び絶縁フォームの少なくとも1つであり得る。
【0075】
胴縁は消音材から作られ得る。
【0076】
さらに別の実施形態では、分解可能な電気接続箱支持材であって、
分解可能な胴縁把持部材であり、
スペーサ、及び
スペーサの両端に接続した第1及び第2フック部材
の少なくとも一方を備えた分解可能な胴縁把持部材と、
分解可能な胴縁支持材に接続され、少なくとも1つの電気接続箱を収容する開口を備えたハウジングと
を備えた分解可能な電気接続箱支持材を開示する。
【0077】
分解可能な電気接続箱支持材は一体的であり得る。
【0078】
分解可能な電気接続箱支持材は少なくとも1つの電装箱を内部にさらに備え得る。
【0079】
さらに別の実施形態では、分解可能且つ再組立可能なフレーム用のキットであって、
内面及び外面を有するフレームアセンブリであり、
内面に面しており、フレームアセンブリを略平行な第1及び第2束柱に固定する少なくとも2つのフレームアセンブリアタッチメント
を備え、束柱は、フレームアセンブリアタッチメントを受ける複数の規則的に離間したアタッチメント受け要素を有する、フレームアセンブリと、
第1及び第2胴縁受け棒材であり、
少なくとも1つの胴縁を受ける少なくとも1つの胴縁把持部材
を備え、略平行な第1及び第2束柱に対して略垂直に固定されてフレームアセンブリの周りに境界を形成するよう構成した、第1及び第2胴縁受け棒材と
を備えたキットを開示する。
【0080】
胴縁把持部材は、胴縁を固定する第1及び第2フック部材を備え得る。
【0081】
胴縁受け棒材は、2つの胴縁を受けるよう構成され得る。
【0082】
フレームアセンブリは、窓アセンブリ又はドアアセンブリであり得る。
【0083】
本発明の主題の特徴及び利点は、添付図面に示すように、以下の選択実施形態の詳細な説明に照らしてより明確となるであろう。認識されるように、開示し特許請求される主題は、特許請求の範囲から逸脱することなく種々の態様で変更可能である。したがって、図面及び説明は、事実上説明であって限定ではないとみなされ、主題の全範囲が特許請求の範囲に記載される。