(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6158085
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】窓を備えるパッケージ及びその中の単位用量物品
(51)【国際特許分類】
B65D 77/00 20060101AFI20170626BHJP
B65D 30/16 20060101ALI20170626BHJP
B65D 33/04 20060101ALI20170626BHJP
B65D 65/46 20060101ALI20170626BHJP
【FI】
B65D77/00 C
B65D30/16 C
B65D33/04
B65D65/46
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-529207(P2013-529207)
(86)(22)【出願日】2011年9月9日
(65)【公表番号】特表2013-540659(P2013-540659A)
(43)【公表日】2013年11月7日
(86)【国際出願番号】US2011051026
(87)【国際公開番号】WO2012039963
(87)【国際公開日】20120329
【審査請求日】2013年3月19日
【審判番号】不服2015-3845(P2015-3845/J1)
【審判請求日】2015年2月27日
(31)【優先権主張番号】12/885,793
(32)【優先日】2010年9月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】グスタボ、ホセ、カマルゴ‐パロディ
(72)【発明者】
【氏名】ブレット、テイラー、リード
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー、ロバート、コプロス
【合議体】
【審判長】
久保 克彦
【審判官】
井上 茂夫
【審判官】
渡邊 豊英
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭62−90331(JP,U)
【文献】
特表2010−503586(JP,A)
【文献】
特開2006−290466(JP,A)
【文献】
特許第4530404(JP,B2)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0088730(US,A1)
【文献】
特開平7−187200(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第102006018742(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D77/00
B65D30/16
B65D33/04
B65D65/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の少なくとも部分的に水溶性の単位用量物品を収容する可撓性の封止されたバッグであって、
前面パネル、及び防水バリアとしての機能を果たすシールを有する閉じたバッグを形成するように、対面する関係の少なくとも2つの対向する端部に沿って前面パネルに周縁部で結合された後面パネルであって、易破壊性シールが破壊されない第1の閉じた状態で前記バッグを封止する易破壊性シールによって上部で結合され、かつ前記易破壊性シールが破壊された第2の閉じた状態で前記バッグを封止する再封止可能な閉止部によって上部で結合される、前面パネル及び後面パネルと、
前記前面パネル及び前記後面パネルの中間にあり、前記前面パネル及び前記後面パネルのそれぞれに結合された、底面パネルと、を備え、
前記前面パネルが、前記複数の物品の少なくとも一部を陳列するための少なくとも1つの透明窓及び少なくとも1つの不透明部分を備え、
前記物品が、前記バッグの前記底面からその中のある高さまで分配され、前記易破壊性シールが破壊されない第1の閉じた状態で、前記物品の前記高さの上部に空間を提供し、それによって、前記前面パネルの前記透明窓が、前記物品及び前記空間を横切り、
前記少なくとも1つの透明窓が、変化する幅を有し、前記透明窓が、前記バッグの前記底面に近付くにつれてより広くなるように拡がり、前記バッグの前記底面が透明であり、 前記物品が、同等のサイズ及び形状であり、液体洗濯洗剤又は洗剤組成物の単位用量を含む、複数の単位用量物品を収容する可撓性の封止されたバッグ。
【請求項2】
前記バッグが、全体にわたって高分子フィルムを含み、前記バッグの前記前面パネルが、略長方形の形状であり、その間に幅を画定する離間配置された側端部を備え、前記前面パネルの前記側端部が、前記後面パネルの対応する側端部に熱封止される、請求項1に記載の可撓性バッグ。
【請求項3】
複数の垂直に配設された窓を備え、少なくとも1つの窓が、前記物品の前記高さより下にある、請求項1又は2に記載の複数の単位用量物品を収容する可撓性の閉じたバッグ。
【請求項4】
前記窓が、斜めに配向され、前記バッグの前記底面に近付くにつれて、単調に幅が増大する、請求項3に記載の複数の単位用量物品を収容する可撓性の封止されたバッグ。
【請求項5】
前記窓が、前記前面パネルの最下部まで延び、前記窓が、前記前面パネルの前記最下部で、前記物品の主要寸法を超える幅を有する、請求項3又は4に記載の複数の単位用量物品を収容する可撓性の封止されたバッグ。
【請求項6】
(a)開いた可撓性バッグを提供する工程であって、
前記可撓性バッグは、
前面パネル、及び閉じたバッグを形成するように、対面する関係の少なくとも2つの対向する端部に沿って前面パネルに周縁部で結合された後面パネルであって、易破壊性シールによって上部で結合された、前面パネル及び後面パネルと、
前記前面パネル及び前記後面パネルの中間にあり、前記前面パネル及び前記後面パネルのそれぞれに結合された、底面パネルと、を備え、
前記前面パネルが、少なくとも1つの透明窓及び少なくとも1つの不透明部分を備える、工程と、
(b)前記物品が前記バッグの前記底面からその中のある高さまで分配されるように、複数の少なくとも部分的に水溶性の単位用量物品で前記バッグを充填する工程と、
(c)前記物品の前記高さの上部に空間を提供し、それによって前記前面パネルの前記透明窓が、前記物品及び前記空間を横切る工程と、
(d)前記バッグを封止する工程と、を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の可撓性の封止されたバッグを提供する方法。
【請求項7】
店頭での消費者による購入のために、前記可撓性の封止されたバッグを陳列する工程を更に含む、請求項6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、単位用量物品のパッケージ化、特に洗濯組成物を含む単位用量物品に関する。洗濯組成物としては、数ある中でも、洗浄及び/又はすすぎサイクルに使用するための添加剤、洗剤、柔軟剤、及び香料が挙げられ得るが、これらに限定されない。これらの単位用量物品は、固体、ペースト、ゲル、液体、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない、任意の好適な形態である組成物を含み得る。非固体の洗濯組成物は、少なくとも部分的に水溶性であるフィルム材に通常封入される。
【背景技術】
【0002】
生活は、かつてないほど慌ただしくなっている。我々は現在、ボタンに触れるだけで世界的な情報にアクセスし、あらゆる事態のために携帯電話を手近に置き、消費者として、今すぐに手に入れる生活様式に慣れてきた。洗剤のような家庭用組成物が、この風潮によって影響を受けてきた。例えば、過去15年間の間に、製造者は、従来の大箱の洗濯及び食器用洗剤から圧縮洗剤に、ごく最近では単位用量洗剤に製造を移してきた。単位用量は一般的に、計量する煩わしさ又は混乱がなく、洗濯機の中に直接加えられ得るタブレット又は水溶性パウチである。この単位用量は、洗浄サイクル中に水中で溶解するように設計される。
【0003】
水溶性の単位用量物品は、水分との偶発的又は意図的ではない接触の影響を受けやすい。結果的に、移送及び保管の間を含むライフサイクルの様々な段階の間に、物品を水分から保護することが重要である。パッケージ化は、そのような保護を提供する1つの手段である。また、パッケージ化は、製品の必須部分を形成し、消費者の、ブランドとの最初の接点になる場合がある。したがって、単位用量物品を損傷から保護することは別としても、パッケージは、審美的に美しく、ブランド化及び使用情報のためのスペースを消費者に提供する必要がある。要するに、理想的なパッケージは、機能的、情報伝達的、かつ魅力的なものである。
【0004】
これらの要求に対応する1つの試みは、可撓性バッグに単位用量物品をパッケージ化することであった。無駄を防ぎ、満ちているように見えるバッグを提供するために、バッグは、その中に収容される単位用量物品の容量によって一般的にサイズ決めされる。バッグの高さは、多くの場合、良好な棚上の陳列を提供するように処理される。多くの場合、これらの考慮の結果、小さな占有面積、及び結果的に高い重心を有する丈のあるバッグになるこれらのバッグは、商品棚上で転がる傾向がある。
【0005】
いくつかのバッグは、消費者が購入前に製品を見ることができる窓を有する。窓のサイズ及び配置は、バッグが製品で満ちているように見えるようになっている。満ちているように見えるバッグは、費やした金額に見合うものを得ようとしていることを消費者に伝えるための重大な要素と考えられる。
【0006】
これら、並びに単位用量物品が様々な数で販売されることを考慮すると、製造者は、単一の最終製品のために一連の非常に多くのバッグを製造することが必要になる場合がある。これは、製造コストを増大させるため、不利益である可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、金額に見合う価値を得ようとしていることを消費者に依然として伝えつつ、単位用量物品を水分から保護し、ブランド及び使用情報を消費者に提供し、様々な物品数をパッケージ化するために利用され得る、魅力的なバッグの要求が残る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は前述の要求に対応する。一連の異なるサイズのバッグを提供するのではなく、単一サイズの可撓性バッグが、様々な数の単位用量物品をパッケージ化するために使用される。そのバッグは、安定性のための大きな占有面積を有し得る。消費者が単一サイズのバッグ内に収容された様々な数の充填線又は「高さ」を見ることができる、透明窓が提供される。本明細書で使用するとき「透明」とは、単位用量物品の高さが窓を通して見えることを意味する。結果的に、「透明」は、「半透明」と互換的に使用される。本バッグはまた、内部の単位用量物品のブランド化及び使用が消費者に明確に伝えられ得るように、パッケージの前面上の「ビルボードスペース」を提供してもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、可撓性バッグは、複数の少なくとも部分的に水溶性の単位用量物品を収容する。バッグは、前面パネル、及び閉じたバッグを形成するように、対面する関係の少なくとも2つの対向する端部に沿って前面パネルに周縁部で結合された後面パネルを含む。前面パネル及び後面パネルは、易破壊性シールによって上部で結合され、再封止可能な閉止部と上部で任意に更に結合され得る。本明細書で使用するとき「易破壊性シール」とは、破壊され得るシールを意味する。バッグは、前面パネル及び後面パネルの中間にある底面パネルを備え、前面パネル及び後面パネルのそれぞれに結合される。前面パネルは、少なくとも1つの透明窓及び少なくとも1つの不透明部分を備える。単位用量物品は、バッグの底面からその中のある高さまで分配される。前面パネルの透明窓が単位用量物品及び空間を横切るように、バッグは、物品の高さの上に空間を提供する。
【0010】
いくつかの実施形態では、バッグは、主要寸法で針差し形状を有する単位用量物品を収容する。バッグは、単位用量物品の高さの上に空間を提供する。前面パネルの透明窓は、単位用量物品及び空間を横切る前面パネルの垂直方向に取る高さを有する。透明窓の幅は、その高さで単位用量物品の主要寸法を超えてもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、単位用量物品は、少なくとも部分的に水溶性であるフィルム材に封入される液体洗濯組成物を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、本発明は、複数の単位用量物品を収容する可撓性の封止されたバッグを提供する方法を目的とする。開いた可撓性バッグを提供する工程であって、この可撓性バッグは、
前面パネル、及び閉じたバッグを形成するように、対面する関係の少なくとも2つの対向する端部に沿って前面パネルに周縁部で結合された後面パネルであって、易破壊性シールによって上部で結合された、前面パネル及び後面パネルと、
前面パネル及び後面パネルの中間にあり、前面パネル及び後面パネルのそれぞれに結合された、底面パネルと、を備え、
前面パネルは、少なくとも1つの透明窓及び少なくとも1つの不透明部分を備える、工程と、
物品がバッグの底面からその中のある高さまで分配されるように、複数の少なくとも部分的に水溶性の単位用量物品でバッグを充填する工程と、物品の高さの上に空間を提供し、それによって前面パネルの透明窓が、物品及び空間を横切る工程と、バッグを封止する工程と、を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する請求項をもって結論とするが、本発明は、添付図面と併せた以下の好ましい実施形態の説明から更なる理解が得られると考えられる。
【
図1】本発明による物品を収容するバッグの斜視図。
【
図3a】本発明による物品を収容するバッグの代替的実施形態の正面図。
【
図3b】本発明による物品を収容するバッグの代替的実施形態の正面図。
【
図3c】本発明による物品を収容するバッグの代替的実施形態の正面図。
【
図3d】本発明による物品を収容するバッグの代替的実施形態の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の製造の物品は、複数の単位用量物品を収容する可撓性バッグである。可撓性バッグは、移送及び保管の前及び/又は間に物品を水分にさらすことを低減及び/又は阻止し得る。可撓性バッグは、バッグが店頭での購入のために消費者に対して陳列されるとき、消費者が単位用量物品の充填線又は「高さ」を見ることができる透明窓を備え得る。更に、可撓性バッグは、ブランド化及び使用説明等の表示部が消費者に明確に伝えられ得るように、バッグの前面上の「ビルボードスペース」を提供してよい。
【0015】
透明窓は、一定又は変化する幅を有してよい。本明細書で使用するとき「一定幅」は、垂直寸法全体にわたって同等の幅を有する窓を参照する。本明細書で使用するとき「変化する幅」は、垂直寸法の点で異なる幅を有する窓を参照する。
【0016】
図1及び2〜3dは一般に、本発明による複数の単位用量物品100を収容する可撓性バッグ10を示す。バッグが図に記載され、図示されるが、単位用量物品の区画を含む提供されたこれらの特定のパネル構成を有する必要はない。例えば、バッグは、側面に沿ったガセットを含み得る。バッグは、前面パネル及び後面パネルに結合された1つ以上の側面パネルを更に含み得る。更なる例では、バッグは、内部区画を更に含み得る。更に、図に記載され、図示されるようにバッグの前面パネルが略長方形であるが、他の好適な形状を成してよい。例えば、前面パネルは、略円形であり得る。
【0017】
図1に図示されるように封止された可撓性バッグ10は、前面パネル30、後面パネル50、及び底面パネル(図示せず)を含む。この実施形態の前面パネル30は、長方形の形状であり、その間に幅を画定する離間配置された側端部35a、35bを備える。前面パネルは、対面する関係の少なくとも2つの対向する端部に沿って後面パネル50に周縁部で結合される。
図1は、周縁部で共に結合される2つの対向する端部を示し、前面パネル及び後面パネルの対向する端部のそれぞれが35a、55aである。底面パネル(図示せず)は、前面パネル30及び後面パネル50の中間にあり、それぞれに結合される。前面パネル30及び後面パネル50は、易破壊性シール20によって上部で結合される。
【0018】
様々な材料が、本発明のバッグのパネル、シール、及び他の要素を形成するために使用され得る。製造のコスト及び容易さと同様に、防水及び製品との互換性等の技術要件は、これらの材料を選択するときに考慮するいくつかの要素である。
【0019】
1つ以上の材料が、バッグ10の1つ以上のパネル30、50を形成するために使用され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のパネル30、50は、材料の層を含む。いくつかの実施形態では、この層は、共に積層される。使用する材料には、フィルム形成プラスチックが含まれるがこれに限定されない。フィルム形成プラスチックは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ナイロン(商標)、Barex(商標)、Evoh(商標)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。いくつかの実施形態では、パネル30、50は、共に積層された層を含んでよい。
【0020】
バッグ10のパネル30、50は、防水バリアとしての機能を果たすシールを提供する任意の好適な方法を使用して、端部35a、35bに沿って結合され得る。非限定的な例としては、超音波溶接、自己接着、圧力封止、接着封止、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0021】
前面パネル及び後面パネルを共に結合する易破壊性シールを作成する任意の好適な手段が有用である。非限定的な例としては、穿孔すること、脆弱線、可剥性シール、再封止可能な閉止部、及びこれらの組み合わせを適用することが挙げられる。
【0022】
図1に示されるように、前面パネル30は、少なくとも1つの不透明部分31及び少なくとも1つの透明窓32を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの不透明部分31は、使用説明、広告、性能情報等を含むが、これらに限定されない情報を含んでよい。この実施形態の透明窓32は、幅において変化し、即ち、バッグ10の底面に近付くにつれて、より広くなるように拡がる。
【0023】
物品100は、バッグ10の底面からその中のある高さ110まで分配され、透明窓32が物品100及び空間33を横切るように、単位用量物品100の高さ110の上に空間33を提供する。
図1に示される可撓性バッグ10は、易破壊性シール20が破壊された後、閉じた状態でバッグ10を固定するための任意の追加の閉止部25を含む。
【0024】
図1aは、本発明の例示的な単位用量物品100を示す。単位用量物品100は好ましくは、洗濯、食器、又は硬質面洗浄組成物を含むが、これらに限定されない家庭用ケア組成物の統合用量である。そのような物品100は様々な形態、形状、及び組成を有し得るが、そのような添加剤の一般的な特徴は、長時間及び/又は高レベルの水分にさらされるとき、劣化されやすく、不活性化されやすく、不安定化されやすく、又は溶解されやすいことである。例として、温水及び冷水の両方の条件下で速溶性であるように設計される高分子フィルムに封入される洗濯添加剤は、大気中の水分に長時間さらされることから保護されない場合に、べとつき、不安定になり、更に時期尚早に溶解される可能性がある。そのような物品が、米国特許公開第2010/0192986A1号及び米国特許第6995126号に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
図1aに示されるように、単位用量物品は、1つの側面に沿った主要寸法101で針差し形状を有し得る。本明細書で使用するとき、「主要寸法」は、単位用量物品100の最大線寸法を定義する。単位用量物品100が実質的に円形である場合に、「主要寸法」は、その直径を定義する。バッグ10が異なる形状及びサイズを有する複数の単位用量物品100を収容する実施形態では、主要寸法101は、単位用量物品100のうち最大の主要寸法に相当する。
【0026】
図2は、
図1の物品100を収容するバッグ10の底面図である。この実施形態では、バッグの底面パネル40は、その中に収容された物品100のうちの少なくとも一部分がそれを通して可視的であるように透明である。底面パネル40は、前面パネル30及び後面パネル50の中間にあり、それらに結合する。前面パネル30は、対面する関係の2組の対向する端部に沿って後面パネル50に周縁部で結合される。
図2は、35a及び55aとして第1の組の反対側の端部を示し、35b及び55bとして第2の組の反対側の端部を示す。
【0027】
図3a〜3dは、本発明による物品100を収容する可撓性バッグ10の代替的実施形態の正面図である。
図3aは、異なるサイズ及び形状を有する複数の物品100を収容する可撓性バッグ10の実施形態を示す。バッグ10の前面パネル30の透明窓32は、バッグが店頭での購入のために消費者に対して陳列されるとき、バッグ10内の物品100の高さ110で窓の最大幅を有するように拡がる。
【0028】
図3bは、実質的に同等の形状及びサイズを有する複数の物品100を収容する可撓性バッグ10の実施形態を示す。バッグ10の前面パネル30の透明窓32は、主軸320を有する。主軸320は、長方形の形状の前面パネル30に対して斜めに配向される。
【0029】
図3cは、実質的に同等の形状及びサイズを任意に有する複数の物品100を収容する可撓性バッグ10の実施形態を示す。2つの透明窓、上部窓32a及び下部窓32bは、バッグ10の前面パネル30内である。上部透明窓32aは、物品100及び空間33を横切る。
【0030】
図3dは、実質的に同等の形状及びサイズを任意に有する複数の物品100を収容する可撓性バッグ10の実施形態を示す。3つの透明窓、32a、32b、及び32cは、バッグ10の前面パネル30内である。1つの透明窓32aは、物品100及び空間33を横切る。透明窓32b及び32cは、物品の高さ110より下にある。
【0031】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきでない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法はそれぞれ、記載された値及びその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0032】
相互参照されるか又は関連するすべての特許又は特許出願を含む、本願に引用されるすべての文書を、特に除外又は限定することを明言しないかぎりにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求されるすべての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、あるいは、こうした文献が、単独で、又は他のすべての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、ある用語の任意の意味又は定義の範囲が、援用文献中の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中でその用語に与えられる意味又は定義が優先するものとする。
【0033】
以上、本発明の特定の実施形態を例示、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び改変を行いうる点は、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲に含まれるそのようなすべての変更及び改変を添付の「特許請求の範囲」において網羅するものとする。