【課題を解決するための手段】
【0011】
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
【0012】
手段1.複数のPTPシートを所定の集積形態で積み重ねたPTPシート集積体の周囲にバンドフィルムを巻付け結束したPTPシート結束体であって、
前記PTPシートには、第1方向における所定位置において、当該第1方向と直交する第2方向に沿って、当該PTPシートをシート小片に切り離すための切離線が形成され、
前記バンドフィルムは、前記第2方向に沿って前記PTPシート集積体の周囲に巻付けられると共に、その両側縁部が前記第1方向に対し前記切離線から外れた位置に位置決めされて
おり、
前記集積形態が、前記PTPシートを2枚一組の抱き合わせ状態とした上で積み重ねる形態である構成において、
前記バンドフィルムの幅をCとし、
前記PTPシートにおける前記切離線の形成間隔をBとした場合に、
C=nB(nは1以上の自然数)の場合においては、
前記第1方向に対し前記バンドフィルムの両側縁部とそれぞれその内側で最短距離にある前記切離線との距離XがB/4となる位置に、前記バンドフィルムが位置決めされ、
C>nBの場合においては、
前記第1方向に対し前記バンドフィルムの両側縁部とそれぞれその内側で最短距離にある前記切離線との距離Xが、下記式(β)を満たす値のうち、B/4に最も近い値となる位置に、前記バンドフィルムが位置決めされていることを特徴とするPTPシート結束体。
X=(C−nB/2)/2 ・・・(β)
【0013】
ここで、バンドフィルムの「側縁部」とは、バンドフィルムの長手方向(巻付け方向)に沿った縁部、つまりフィルム幅方向端縁部を指す。
【0014】
上記手段1によれば、バンド掛け工程において、PTPシート集積体の周囲に巻付けたバンドフィルムの引き締めを行った際に、切離線に沿って、PTPシートの縁部が裂けてしまうといった不具合の発生を抑制することができる。結果として、PTPシートの外観品質低下を抑制することができる。
【0015】
また、上記手段
1によれば、バンドフィルムの両側縁部がそれぞれ、隣り合う2本の切離線間の中間位置に最も近い位置に位置決めされた状態となる。つまり、所定幅Cを有するバンドフィルムの両側縁部を全ての切離線からより離れた位置に位置決めすることができる。結果として、バンドフィルムやPTPシートの製造誤差や、PTPシートの集積誤差等により、PTPシート集積体の周囲にバンドフィルムを巻付ける位置が少々ずれたとしても、バンドフィルムの両側縁部が切離線と重なってしまうおそれを低減することができる。
【0016】
但し、集積形態が抱き合わせ形態の場合には、第1方向に対する切離線の位置がPTPシート1枚おきにB/2ずつ交互にずれた状態となるように集積されるため、交互にずれた2本の切離線間の中間位置に最も近い位置にバンドフィルムの両側縁部が位置決めされた状態となることが好ましい。
【0017】
手段
2.前記切離線は、前記PTPシートの厚み方向に貫通した切込みが断続的に並んだミシン目線であることを特徴とする手段
1に記載のPTPシート結束体。
【0018】
切離線が上記ミシン目線である場合には、断面略V字状のスリット(ハーフカット線)のような非貫通の切離線に比べて、上記「発明が解決しようとする課題」で述べた不具合が発生しやすい。つまり、本手段
2の構成下において、上記手段1等の構成がより奏効することとなる。
【0019】
手段
3.前記PTPシートは、内容物が充填されるポケット部が形成された容器フィルムと、その容器フィルムに対しポケット部の開口側を密封するように取着されるカバーフィルムとから構成され、
前記容器フィルム及び前記カバーフィルムがアルミニウムを主材料として形成されたものであることを特徴とする手段1
又は2に記載のPTPシート結束体。
【0020】
ここで、「アルミニウムを主材料として形成された」とは、アルミニウム単体で形成されている場合は勿論のこと、樹脂フィルム層が介在されたアルミラミネートフィルムをも含む趣旨である。
【0021】
容器フィルムがポリプロピレン(PP)やポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂素材からなる場合に比べ、アルミニウムを主成分とする素材からなる場合には、弾力性がなく塑性変形しやすいため、一旦応力により変形してしまうと元の形状に復元しにくいことから、上記「発明が解決しようとする課題」で述べた不具合が発生しやすい。つまり、本手段
3の構成下において、上記手段1等の構成がより奏効することとなる。
【0022】
尚、容器フィルム及びカバーフィルムの両者がアルミニウムを主材料として形成されている場合、切離線がハーフカット線のような非貫通のものでは、PTPシートをシート小片に切離すことが難しくなるおそれがある。そのため、かかる場合には、切離線として、より切離ししやすいミシン目線が採用されることが多い。
【0023】
手段
4.複数のPTPシートを所定の集積形態で積み重ねたPTPシート集積体の周囲にバンドフィルムを巻付け結束するためのPTPシート結束装置であって、
前記PTPシート集積体の周囲にバンドフィルムを巻付け結束する位置を、当該バンドフィルムの長手方向(巻付け方向)と直交する方向に対し調整可能な調整手段を備えたことを特徴とするPTPシート結束装置。
【0024】
上記手段
4によれば、PTPシート集積体の周囲にバンドフィルムを巻付け結束する位置を調整することができる。これにより、例えばバンドフィルムの両側縁部を、PTPシートをシート小片に切り離すための切離線から外れた位置に位置決めすることが可能となる。つまり、上記手段1と同様の効果を奏するPTPシート結束体を製造することができる。結果として、PTPシートの外観品質の低下を抑制することができる。加えて、バンドフィルムの幅や切離線の形成ピッチの違いなど、多様な製品仕様に対応することが容易となる。
【0025】
手段
5.前記PTPシート結束装置は、
前記PTPシート集積体の周囲にバンドフィルムを巻付け結束するバンド機と、
前記PTPシート集積体を所定の集積装置から受取り、当該PTPシート集積体を前記バンド機まで搬送し受け渡す搬送装置とを備え、
前記調整手段として、前記搬送装置が前記バンド機に対し前記PTPシート集積体を受け渡す際に当該PTPシート集積体を停止する停止位置を調整可能な停止位置調整機構を備えたことを特徴とする手段
4に記載のPTPシート結束装置。
【0026】
上記手段
5によれば、PTPシート集積体の搬送工程を行う際に、併せて位置調整工程を行うことができる。このため、例えばバンド機にPTPシート集積体を受け渡した後段階に、バンドフィルムの巻付け位置を調整する構成等に比べ、工程数を増やす必要もなく、生産性の向上を図ることができる。
【0027】
また、バンド機側においてバンドフィルムの位置調整機構を備える場合には、例えばバンド機自体を動かすなど、バンドフィルムの繰出し機構や引締め機構、シール機構等といった一連の機構を併せて移動させる必要があり、機構が大型化するおそれがある。これに対し、本手段によれば、バンド機自体を動かすといった大掛かりな機構を備える必要もない。
【0028】
手段
6.前記搬送装置は、前記PTPシート集積体における前記バンドフィルムの巻付け方向と直交する方向(例えばシート長手方向)が当該PTPシート集積体の搬送方向となるように、当該PTPシート集積体を押し送り可能な複数の送り部材が前記搬送方向に沿って所定間隔で配列され、当該各送り部材が順次ポジションを移動させながら巡回するように設けられた巡回手段を備え、
前記送り部材の形成ピッチ(PTPシート集積体が収容される2つの送り部材間の距離)が、前記搬送方向に対する前記PTPシートの長さ(例えばシート長手方向の長さ)より長くなるように設定されていることを特徴とする手段
5に記載のPTPシート結束装置。
【0029】
仮に搬送装置として、複数のチャックが順次ポジションを移動させながら巡回するチェーンコンベアを備え、集積装置から供給されるPTPシート集積体をチャックにより把持し、これを順次ポジションを移動させながら搬送し、バンド機へ受け渡すといった構成のものを用いた場合には、集積装置からのPTPシート集積体の受取位置と、バンド機への受渡し位置との位置関係が固定的であるため、上記のようにバンド機へPTPシート集積体を受け渡す際の停止位置を調整した場合には、集積装置からPTPシート集積体を受け取るチャックの位置まで変更されてしまうおそれがある。そのため、場合によっては、搬送装置がPTPシート集積体を適切に受け取ることができないおそれも考えられる。
【0030】
これに対し、本手段によれば、送り部材の形成ピッチがPTPシート集積体の大きさよりも大きく設定され、余裕があるため、バンド機へPTPシート集積体を受け渡す際の停止位置を調整した場合であっても、集積装置からのPTPシート集積体の受渡しに支障をきたすおそれは低減される。