(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
退避アームは、ハンドル軸に回転自在に嵌め合わせられていて、回転規制歯車カムに連繋してある牽引バネ材によって回転規制歯車カムの回転に追随するように弾発的に牽引されて回転され、先端部に膨出形成した作動部分によって、この作動部分が停止縁に係合することでハンドル操作盤の回転作動を停止させ、当接退避縁に当接することで規制片自体の揺動退避状態を維持させるようにしてある請求項1または2に記載の商品操出装置。
回転規制歯車カムは、回転作動前における規制片がわの周縁に平滑面を、その反対がわの周縁に歯車面を有して成り、ハンドル操作盤の回転時では歯車面が規制片の噛合縁と規制片自体を退避がわに弾くように間欠的に噛み合い、回転中で平滑面が噛合縁の位置に到来すると、規制片を揺動退避前位置に揺動復帰させ、1回転の終了後まで規制片の退避前位置を維持させ、1回転の終了時では前記退避アームが停止縁に載せられ、また歯車面の始端が規制片の噛合縁に噛み合い係止することで、回転が停止されるようにしてある請求項1乃至3のいずれかに記載の商品操出装置。
前記商品繰出機構は、基台の上部に形成された操出機構格納部の内部に配置されて成り、操出機構格納部の内部に水平方向で回転可能にして支承されていて、商品操出口が開口配列されている商品操出盤と、前記ハンドル回転機構における回転に追随して商品操出盤を回転させる回転伝動手段と、操出機構格納部の底部に開口形成された商品落下口と、商品操出盤の回転によって商品操出口内に選別挿入される商品を1個のみに限定するよう商品落下口の上方に配された商品限定手段とを備える請求項1乃至5のいずれかに記載の商品操出装置。
商品限定手段は、商品落下口の上方位置で横架した商品排除バーから成り、この商品排除バーは、商品繰出盤における商品操出口に挿入された商品が滑動する操出機構格納部の底部からの商品の高さの位置にほぼ対応した高さ位置に設定されている請求項6に記載の商品操出装置。
前記商品排出機構は、商品操出機構に設けた商品落下口に連通して基台の前後方向に沿うと共に基台の正面に至るに伴い次第に下方傾斜する底部を有する商品排出路と、基台の正面に開口形成した取出操作口にスライド自在に嵌め入れられて、商品排出路に接続される商品取出スライダーとから成る請求項1乃至7のいずれかに記載の商品操出装置。
商品取出スライダーは、商品取出口が正面に開口形成されていると共に基台の正面に開口形成してある取出操作口の内形にほぼ合致する外形の筒状に形成された商品取出本体と、商品操出機構における前記商品落下口の口縁に当接する上壁と、基台の下部で左右のいずれか他方側と区画する移動側壁とを備え、上壁、移動側壁それぞれは商品取出本体と一体にして形成してある請求項8に記載の商品操出装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来のコイン投入型の商品操出装置では、不正防止のために投入されたコインの大小その他による操作許容性の可否等の正規であるか否かの判別、さらにはその保管等のための機構・装置等の組み込みが必要である。しかも、操作可能とさせるコインが貨幣価値ある硬貨そのものであると、その管理を厳重にしなければならず、また、代用コインを用意するとなれば、硬貨と交換させる交換器の設置、あるいは両替等の手間が掛かることになる。そのため、設置される遊戯場その他でも管理が十分になされる必要があって、例えばカプセル入玩具、ボール玩具等が景品として提供されるような、多数の童幼児が来店する例えばファミリーレストラン等で童幼児が手軽に楽しめるようにするには適当ではない。
【0006】
また、ハンドルの回転操作中に投入コインの大小その他の操作許容性の可否を判別させる判別機構を、例えば回転される回転盤自体内に、あるいはこの回転盤の周縁との間で設けることで判別させるように構成し、正規コインであればそのまま回転操作を可能にさせ、非正規コインであれば回転停止・その排出をさせるようにしているから、構造としても比較的に複雑となり、高価にもなる。
【0007】
一方、この種のコイン投入型の商品操出装置では、コイン投入部、その判別によって手動操作が可能となる回転操作部、回転されることでカプセル入玩具等を繰り出す商品操出部等を配装してある基台と、カプセル入玩具等が収納されていて、商品操出部の作動で商品を操出し排出するよう基台上に一体的に配されたボックス状・ケース状等の商品収納部とを備えているのが一般的である。このように基台、商品収納部が一体的に構成されているため、例えば工場における製作後では、これらが一体状に製作された状態の儘で例えば段ボール製包装箱等に収納、梱包することで出荷し、遊戯場その他に設置される。このような一体的構成は、設置現場でそのままセットし据え付ければ済む利点がある反面、商品収納部分自体が比較的に大型であるから梱包、搬送その他において嵩張るものとなり、輸送費も割高にならざるを得ない。
【0008】
そこで本発明は上述したような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、従来のような硬貨あるいは硬貨代用のコインを使用せず、ハンドル操作を可能とさせる
係止解除プレート体の強制的な押し込みによって簡単に操作でき、それによって所定の例えばカプセル入玩具、ボール形の玩具等が繰り出されるものとしてハンドル等の回転操作自体を楽しみながらこれらの玩具等を取り出しできるようにし、硬貨等を使用せずに済むことで簡単な構造として構成でき、その管理、保守、点検等をも容易にして簡単に設置、提供可能
にした商品操出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、後述する発明を実施するための形態における使用符号を付記して説明すると、例えばカプセル入玩具の如きボール形の玩具である商品Gが収納されている商品収納部80を備えた基台10と、
回転不能に停止されているハンドル軸23が、投入された
係止解除プレート体Cによって回転可能となるハンドル操作盤24によって商品繰出機構40、商品排出機構60を作動させて商品収納部80から1個毎で商品Gを繰り出し、基台10内を経て供給させるようにしたハンドル回転機構20とを備えて成り、ハンドル回転機構20は、投入される
係止解除プレート体Cに対するハンドル回転機構20内への強制的な押し込み操作でハンドル操作盤24を回転操作可能にしてあることを特徴とする。
ハンドル回転機構20は、基台10の正面に固定される機構ベース21と、この機構ベース21の正面上部に開口形成された
プレート投入口22と、機構ベース21の正面に配されているハンドル操作盤24が固着されて機構ベース21に回転可能に支承したハンドル軸23と、ハンドル軸23がわに
向かって弾発付勢されてい
る状態で機構ベース21の裏面に枢支されていて、強制的に押し
込み投入された
係止解除プレート体Cによってハンドル軸23から退避し
てハンドル操作盤24の回転中では退避位置を維持し、1回転終了後でハンドル操作盤24
に係止してハンドル操作盤24の回転操作を停止させる
ようにした規制片25と、
係止解除プレート体Cの押し込み後の規制片25の退避を一時的に維持するようハンドル軸23に回転自在に嵌め合わせられている退避アーム27と、この退避アーム27による規制片25の一時的退避後で、規制片25の退避位置を維持しながら間欠的に係合し、ハンドル操作盤24の1回転後では規制片25に係合して回転が停止されると共に、退避アーム27をハンドル軸23の反回転方向に弾発的に牽引している回転規制歯車カム31と、投入された
係止解除プレート体Cを機構ベース21の外方に排出させる排出案内路35とを備えることで構成することができる。
規制片25は、機構ベース21の上部位置に弾発付勢状態で揺動自在に枢支されていて、投入された
係止解除プレート体Cを一時的に停止させるよう、
プレート投入口22がわに出張っている揺動作用縁25Aを上端部に、回転規制歯車カム31に形成してある歯車面31Bに噛み合う噛合縁25Bを中央部に、回転される前記退避アーム27の先端縁にスライド可能にして当接し、この退避アーム27の回転に伴い当接を維持していることで規制片25自体を退避させる当接退避縁25Cを下部に備え、この当接退避縁25Cの上端縁面を停止縁25Dとなして構成することができる。
退避アーム27は、ハンドル軸23に回転自在に嵌め合わせられていて、回転規制歯車カム31に連繋してある牽引バネ材28によって回転規制歯車カム31の回転に追随するように弾発的に牽引されて回転され、先端部に膨出形成した作動部分によって、この作動部分が停止縁25Dに係合することでハンドル操作盤24の回転作動を停止させ、当接退避縁25Cに当接することで規制片25自体の揺動退避状態を維持させるようにして構成することができる。
回転規制歯車カム31は、回転作動前における規制片25がわの周縁に平滑面31Aを、その反対がわの周縁に歯車面31Bを有して成り、ハンドル操作盤24の回転時では歯車面31Bが規制片25の噛合縁25Bと規制片25自体を退避がわに弾くように間欠的に噛み合い、回転中で平滑面31Aが噛合縁25Bの位置に到来すると、規制片25を揺動退避前位置に揺動復帰させ、1回転の終了後まで規制片25の退避前位置を維持させ、1回転の終了時では前記退避アーム27が停止縁25Dに載せられ、また歯車面31Bの始端が規制片25の噛合縁25Bに噛み合い係止することで、回転が停止されるようにして構成することができる。
排出案内路35は、
プレート投入口22の下方でハンドル軸23を回避させて、規制片25の配置箇所と反対がわに案内する案内片35Aと、機構ベース21の底部に機構ベース21の背面がわに外出案内するよう下方に至るに伴い次第に幅広となるよう突出形成した適数条の外出案内片35Bとから構成することができる。
前記商品操出機構40は、基台10の上部に形成された操出機構格納部13の内部に配置されて成り、操出機構格納部13の内部に水平方向で回転可能にして支承されていて、商品操出口43が開口配列されている商品操出盤42と、前記ハンドル回転機構20における回転に追随して商品操出盤42を回転させる回転伝動手段45と、操出機構格納部13の底部に開口形成された商品落下口48と、商品操出盤42の回転によって商品操出口43内に選別挿入される商品Gを1個のみに限定するよう商品落下口48の上方に配された商品限定手段51とを備えることで構成することができる。
商品限定手段51は、商品落下口48の上方位置で横架した商品排除バー52Aあるいは52Bから成り、この商品排除バー52A,52Bは、商品繰出盤42における商品操出口43に挿入された商品Gが滑動する操出機構格納部13の底部からの商品Gの高さの位置にほぼ対応した高さ位置に設定されることで構成することができる。
前記商品排出機構60は、商品操出機構40に設けた商品落下口48に連通して基台10の前後方向に沿うと共に基台10の正面に至るに伴い次第に下方傾斜する底部を有する商品排出路61と、基台10の正面に開口形成した取出操作口14にスライド自在に嵌め入れられて、商品排出路61に接続される商品取出スライダー63とから構成することができる。
商品取出スライダー63は、商品取出口65が正面に開口形成されていると共に基台10の正面に開口形成してある取出操作口14の内形にほぼ合致する外形の筒状に形成された商品取出本体64と、商品操出機構40における前記商品落下口48の口縁に当接する上壁66と、基台10の下部で左右のいずれか他方側と区画する移動側壁67とを備え、上壁66、移動側壁67それぞれは商品取出本体64と一体にして形成することができる。
基台10には、ハンドル回転機構20の内部に押し込まれた
係止解除プレート体Cを保管する
プレート保管機構70が設けられており、この
プレート保管機構70は、ハンドル回転機構20に設けた排出案内路35の下方で
係止解除プレート体Cを基台10の左右部のいずれかがわに案内落下させる
プレート案内体71と、案内落下させた
係止解除プレート体Cを貯留保管するよう基台10に区画形成されている
プレート保管部72とを備えて構成することができる。
プレート保管部72は、商品排出機構60に設けた商品取出スライダー63の取出操作口14からの引き出しによって取出操作口14にて開放されるようにして構成することができる。
また、必要に応じて、前記商品収納部80は、商品収納部分の中心位置で立脚固定される支持柱81と、収納する商品G群の周囲を円周に沿って囲繞する壁帯板状に形成されていて、基台10の上部周縁に形成した嵌合溝12に着脱自在に嵌合されるシート枠82と、このシート枠82における重ね合わせた端縁の相互を止着固定する止着手段85と、円枠状に囲繞したシート枠82の上部開口に施蓋される蓋板87と、この蓋板87を支持柱81に固定する固定キャップ88とを備えて構成することができる。
シート枠82は、商品収納部分の周囲を囲繞するよう所定高さ幅員で、内部を透視可能にした帯板材によって、巻回可能に形成して構成することができる。
止着手段85は、シート枠82の端縁それぞれに所定間隔で開穿してある止着孔83と、シート枠82自体の円枠形成によって止着孔83を合致させた状態で重ね合わせられる端縁相互の内外に配される一対の止着バー86と、合致された止着孔83のそれぞれ
に貫挿させるよう止着バー86のいずれか一方に突設した連結ピン86Aと、止着孔83を貫挿した連結ピン86A
を嵌め入れ連結するよう止着バー86のいずれか他方に開穿した連結孔86Bとを備えることで構成することができる。
【0010】
以上のように構成された本発明に係る商品操出装置にあって、基台10上に配装されている商品収納部80内に収納された例えばカプセル入玩具、ボール玩具等のボール形の商品Gは、基台10に設けられたハンドル回転機構20の
プレート投入口22に投入され、強制的に内部に押し込まれた
係止解除プレート体Cによってハンドル回転機構20を手動にて回転操作可能とし、この回転が商品操出機構40,商品排出機構60を作動させ、基台10の正面から所定の商品Gを操出、供給させる。
プレート投入口22に投入される
係止解除プレート体Cは、強制的に押し込み可能とさせれば足り、硬貨あるいは硬貨代用であるか、その大小の相違等による操作可能とさせるための正規性を判別させないから、その判別機構、手段を備えさせずに済む。
ハンドル回転機構20における規制片25は、投入される
係止解除プレート体Cの強制的押し込みによってハンドル回転機構20の回転作動を可能にさせるようハンドル操作盤24の係止状態を解除させるようハンドル軸23がわから揺動退避させられる。ハンドル操作盤24、ハンドル軸23の回転は回転規制歯車カム31を回転させ、この回転規制歯車カム31に連繋してある退避アーム27をも回転させ、これらの回転中は規制片25の揺動退避状態を維持してハンドル操作盤24を回転可能にさせている。
商品操出機構40では、ハンドル操作盤24の回転によって回転伝動手段45を介して商品操出盤42が回転されることで商品操出口43を旋回状に移動させ、この商品操出口43に商品収納部80内から挿入された商品Gを商品落下口48の位置に移動させて商品排出機構60に落下させる。
商品落下口48の上方に配してある商品限定手段51では商品操出口43に挿入された商品Gの1個のみに限定させ、この商品G上に載せられている他の商品Gを商品落下口48に案内させず、商品落下口48の上方をそのまま移動させる。
商品排出機構60では、商品操出機構40から操出落下された商品Gを基台10の正面に設けられた商品取出スライダー63の商品取出口65に案内させ、取り出し可能にさせる。
一方、
プレート保管機構70では、ハンドル回転機構20の
プレート投入口22に強制的に押し込まれて規制片25を揺動退避させ、その後、ハンドル回転機構20における排出案内路35を経て基台10の内部に落下案内された
係止解除プレート体Cを貯留保管させる。また、商品排出機構60における商品取出スライダー63は、取出操作口14からの引き出しで取出操作口14を経て
プレート保管部72を開放させ、
係止解除プレート体Cの取り出しを可能にさせる。
商品収納部80において、シート枠82は商品収納部分を囲繞するように円枠状にして止着手段85にて固定された状態で基台10の上部の嵌合溝12に本発明商品操出装置の設置現場で着脱自在に嵌合し、組立可能にされており、基台10とは別にした状態で巻回させることでコンパクトに梱包させて設置現場に搬入させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は以上説明したように構成されているため、従来のような硬貨あるいは硬貨代用のコインを使用しなくても、商品Gの取り出しのためのハンドル回転機構20におけるハンドル操作盤24の手動による回転操作を可能とさせる
係止解除プレート体Cの投入、強制的押し込みによって簡単に操作することができる。しかも回転操作を許容させるための
係止解除プレート体Cの大小の相違その他の操作の許容性の可否等を判別する必要がないから、簡単な構造にして機構を簡素化できることで安価な提供を可能にし、
係止解除プレート体C自体の管理も容易であることから、例えばファミリーレストラン等においても手軽に設置できる。また童幼児に景品として
係止解除プレート体Cを提供することによって、童幼児でも簡単に操作でき、所定のカプセル入玩具その他のボール形の玩具等の商品Gが繰り出されるのを期待させたハンドル操作盤24の回転操作自体を楽しみながら各種の商品Gを入手できる。このように硬貨あるいは代用硬貨等を使用しないことでその管理、保守、点検等を容易にして簡単に設置、提供可能
にできるのである。
【0012】
すなわち、これは本発明において、基台10と、商品繰出機構40、商品排出機構60を作動させて商品収納部80内の商品Gを基台10内を経て供給させるように操作されるハンドル回転機構20とを備えて成り、ハンドル回転機構20は、投入される
係止解除プレート体Cに対するハンドル回転機構20内への強制的な押し込み操作でハンドル操作盤24を回転操作可能にしてあるからである。これによって、
係止解除プレート体Cの押し込みによるハンドル回転機構20の回転操作を可能にさせ、簡単な構造としたことによる機構の簡素化、製造コストの低減化等を図れる。
【0013】
また、ハンドル回転機構20が機構ベース21、
プレート投入口22、ハンドル操作盤24を備えたハンドル軸23、規制片25、退避アーム27、回転規制歯車カム31、排出案内路35を備えて成ることで、投入した
係止解除プレート体Cの押し込みによる回転操作を可能にさせ、商品操出機構40、商品排出機構60を作動させることで商品Gの操出、供給ができる。
【0014】
規制片25は、揺動作用縁25A、噛合縁25B、当接退避縁25C、停止縁25Dを備えることで、
係止解除プレート体C
の強制的な押し込みで揺動退避されることで、退避アーム27、回転規制歯車カム31における平滑面31A、歯車面31B等との噛み合い、当接、係止等によるハンドル軸23、ハンドル操作盤24による回転作動を可能にし、また1回転終了後では回転を停止させ、次動作に備えるものとなる。
【0015】
排出案内路35は、案内片35A、外出案内片35Bを機構ベース21に備えることで、押し込まれた
係止解除プレート体Cを機構ベース21の内部を経て機構ベース21の外部にスムーズに排出落下させ、
プレート保管機構70内に確実に保管させることができる。
【0016】
商品操出機構40は、商品操出口43が開口されている商品操出盤42、商品落下口48、商品限定手段51を備えることで、ハンドル回転機構20に対する回転操作で回転している商品操出盤42が商品落下口48から商品排出機構60に商品Gの1個毎で落下繰り出すことができる。
【0017】
商品排出機構60は、商品排出路61、商品取出スライダー63を備えることで、商品落下口48から落下された商品Gを商品取出スライダー63から取り出させることができ、しかも、商品取出スライダー63の引き出しによって、基台10の正面に開口形成した取出操作口14を経て
プレート保管機構70における開放された
プレート保管部72から
係止解除プレート体Cを取り出し、再使用可能にする。
【0018】
また、基台10の上部に配装される商品収納部80は、支持柱81、シート枠82、止着手段85、蓋板87、固定キャップ88から成り、基台10に対して嵌合等で円筒ケース状となして組立配置するようにしてあることで、組立前では設置場所に基台10とは別にして梱包搬入でき、しかもコンパクトな態様で輸送でき、設置場所で組み立て配置すれば済むことでそのコスト削減に大きく寄与できる。
【0019】
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(概要)
以下、図面を参照して本発明を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号10は所定の場所に載置する等で設置できるようにしてある中空ボックス状の基台である。この基台10上にはカプセル入玩具、ボール玩具等の外形が例えばボール形である各種の商品Gを収納している商品収納部80が設けられており、商品収納部80自体は基台1に対して着脱可能な組立式のものとしてあって、組立後には円筒ケース状となって多数の商品Gを覆うようにしている。
【0022】
(基台)
基台10には、
プレート投入口22が開口形成されていて、投入される
係止解除プレート体Cの強制的押し込みによって手動の回転操作が可能となるよう正面上部に設けられたハンドル回転機構20と、このハンドル回転機構20の回転操作に伴い基台10の上部でほぼ水平面に沿って回転されることで、商品収納部80内の商品Gを1個ずつ繰り出す商品操出機構40と、繰り出された商品Gを基台10の正面下部に排出させる商品排出機構60と、投入された
係止解除プレート体Cを収納保管する
プレート保管機構70とが配装されている。
【0023】
基台10自体は、
図1乃至
図3に示すように、正面がわの両側が角隅状になっている平面から見てほぼ円形状を呈すると共に下部では裾拡がり状になっていて設置安定性を向上させており、基台10の正面上部には、ハンドル回転機構20を固定させる取付固定口11が開口形成されている。基台10の上部端縁面には商品収納部80における後述のシート枠82さらにはディスプレイ表示板84を着脱自在に嵌め入れる嵌合溝12が円周上に沿って設けられている。また基台10の上部には、底部に商品落下口48が開口形成されていて、基台10の上部縁を開口部とする全体が凹部状に形成されている操出機構格納部13が設けられている。基台10の正面下部には、商品操出機構40から操出落下される商品Gを留め置く商品排出機構60における商品取出スライダー63をスライド自在にして嵌め入れさせる取出操作口14が開口形成されていて、この商品取出スライダー63自体は基台10の内部と連通させた状態で取出操作口14に常時嵌め入れられている。
【0024】
(ハンドル回転機構)
前記ハンドル回転機構20は、
図4乃至
図10に示すように、前記取付固定口11に例えばねじ止めによって固定される機構ベース21と、この機構ベース21の正面上部に開口形成された
プレート投入口22と、機構ベース21の正面に配されているハンドル操作盤24が固着されて機構ベース21に回転可能に支承したハンドル軸23と、ハンドル軸23がわに弾発付勢されてい
て強制的に押し込まれた
係止解除プレート体Cによってハンドル軸23から退避し、ハンドル操作盤24の回転中では退避位置を維持し、1回転終了後でハンドル操作盤24の回転操作を停止させるよう機構ベース21の裏面に枢支された規制片25と、
係止解除プレート体Cの押し込み後の規制片25の退避を一時的に維持するようハンドル軸23に回転自在に嵌め合わせられている退避アーム27と、この退避アーム27による規制片25の一時的退避後で、規制片25の退避位置を維持しながら間欠的に係合し、ハンドル操作盤24の1回転後では規制片25に係合して回転が停止されると共に、退避アーム27をハンドル軸23の反回転方向に弾発的に牽引している回転規制歯車カム31と、投入された
係止解除プレート体Cを機構ベース21の外方に排出させる排出案内路35とを備える。
【0025】
尚、このハンドル回転機構20によるハンドル操作盤24による手動回転によって、後述するように、回転伝動手段45すなわちハンドル軸23に固着されている操出駆動歯車46に噛合している商品操出盤42の操出従動歯車47によって、商品操出機構40を作動させることで所定の商品Gの排出操出が行われる。
【0026】
前記機構ベース21は、正面から見てほぼ矩形状を呈していて、規制片25、回転規制歯車カム31等を収納するに足りる程度の奥行長さ(深さ)を有する皿盤状に形成されている(
図5参照)。
【0027】
プレート投入口22は、図示にあっては機構ベース21の上端縁に開口形成されており、投入された
係止解除プレート体Cは規制片25の上縁に当接して停止されるようにしてあって、停止された
係止解除プレート体Cを上方から機構ベース21内
に、例えば操作者の手指によって強制的に押し込むようにすることで規制片25を揺動退避させ、揺動退避後はそのまま機構ベース21内の排出案内路35を経て機構ベース21の下方に落下するようにしてある。規制片25の揺動退避は、商品Gを繰り出させるようハンドル回転機構20の回転操作を可能にするようにしてあり、そのため
係止解除プレート体Cは作動開始を制御するいわばONスイッチの役割を有す
るのであり、押し込み投入前までは回転が停止されていたハンドル軸23のロック状態を解除するのである。
【0028】
すなわち、この
係止解除プレート体Cは、規制片25を揺動退避させるように規制片25自体を押圧するに足りるようにしてあれば良く、図示にあっては所定径の円盤状で、ある程度の剛性を有する素材、例えば金属製、合成樹脂製、厚紙製等によって擬似的硬貨のものとして形成されている。もとより、硬貨そのものであっても良いのは勿論であるも、いわゆる手軽に利用可能となるように、例えば表面にキャラクター、設置場所名称、店名その他を表示した合成樹脂製円盤としたり、一層安価な厚紙製円盤としたりとすることが可能であり、場合によっては矩形その他の形状とすることも可能である。
【0029】
ハンドル軸23は、機構ベース21に例えばその中央位置で貫挿支承されており、
図5に示すように、機構ベース21の正面がわの端部にはハンドル軸23自体を回転させるよう波形突部状の摘まみを有するハンドル操作盤24が固着されており、このハンドル軸23は正面から見て時計方向に回転されるものとしてある。機構ベース21の背面がわ、すなわち内部がわでは、回転規制歯車カム31が固着され、退避アーム27が回転可能にして支承されており、また
図4に示すように、商品操出機構40における商品操出盤42に連繋される後述する操出駆動歯車46が固着されている。
【0030】
規制片25は、
図6に示すように、機構ベース21における正面から見て右上部位置に揺動支点が設定されて枢支されており、その揺動支点軸に巻装したバネ材26によってハンドル軸23がわに
向かって弾発付勢されている
状態となって設けられている。そして、投入された
係止解除プレート体Cを一時的に停止させるよう、
プレート投入口22がわに出張っている揺動作用縁25Aを上端部に、回転規制歯車カム31における歯車面31Bに噛み合う三角形状・山形状等の噛合縁25Bを中央部に、回転される前記退避アーム27の先端縁にスライド可能にして当接し、この退避アーム27の回転に伴い当接を維持していることで規制片25自体を退避させる当接退避縁25Cを下部に備え、この当接退避縁25Cの上端縁面を停止縁25Dとなして成る。また、当接退避縁25Cは、規制片25自体の下部において段部状に膨出されていて、揺動退避前位置にある規制片25における段部上面には退避アーム27の先端がフリーな状態で載せられている前記の停止縁25Dとなっており、規制片25が揺動退避すると、退避アーム27は自重によってこの停止縁25Dから外れ、落下揺動して当接退避縁25C面に当接するようになっている(
図7、
図8参照)。
【0031】
退避アーム27は、これの基部に設けたリング部分によってハンドル軸23の周囲で旋回するようにハンドル軸23に回転自在に嵌め合わせられていて、回転規制歯車カム31に連繋してあるコイルスプリング製の牽引バネ材28によって回転規制歯車カム31の回転に追随するように弾発的に牽引されて回転(旋回)されるようにしてある。そして、先端部に膨出形成した作動部分によって、この作動部分が停止縁25Dに係合することでハンドル操作盤24の回転作動を停止させ、当接退避縁25Cに当接することで規制片25自体の揺動退避状態を維持させるようにしている。
【0032】
回転規制歯車カム31は、回転作動前における規制片25がわの周縁では平滑面31Aとし、その反対がわの周縁では歯車面31Bとしてある。そして、規制片25の揺動退避によってハンドル操作盤24、ハンドル軸23の回転操作が開始されるときに歯車面31Bが規制片25の噛合縁25Bと規制片25自体を退避がわに弾くように間欠的に噛み合い、またこの噛み合いあるいは解除を交互に繰り返しながら回転する。この回転規制歯車カム31自体の半回転がほぼ終了して平滑面31Aが噛合縁25Bの位置に到来すると、規制片25を揺動退避前位置に揺動復帰させ、1回転の終了後まで規制片25の退避前位置を維持させ、回転規制歯車カム31の1回転が終了すると、この回転規制歯車カム31の回転と共に回転する前記退避アーム27が停止縁25Dに載せられ、また歯車面31Bの始端が規制片25の噛合縁25Bに噛み合い係止して、停止することで回転規制歯車カム31自体の回転が停止されるようになっている(
図10、
図6参照)。
【0033】
尚、図中符号32は逆転防止アームであり、この逆転防止アーム32は機構ベース21の底部上で、押圧バネ33によってハンドル軸23がわに弾発付勢傾向にして揺動自在に枢支されていて、回転規制歯車カム31における歯車面31Bに逆転を阻止して噛み合う係止爪32Aを備えて成る。
【0034】
排出案内路35は、
プレート投入口22から投入された
係止解除プレート体Cを、この
係止解除プレート体Cに対する強制的な押し込み操作によって規制片25を揺動退避させた後、機構ベース21内を経由して機構ベース21の下方から、基台10内に区画形成されている
プレート保管機構70に案内落下させるようにしている。この排出案内路35は、図示のように、
プレート投入口22の下方でハンドル軸23を回避させて、規制片25の配置箇所と反対がわに案内する案内片35Aと、機構ベース21の底部に機構ベース21の背面がわに外出案内するよう下方に至るに伴い次第に幅広となるよう突出形成した適数条の外出案内片35Bとから成る。
【0035】
以上のように構成されたハンドル回転機構20の作動を以下に説明すると、
係止解除プレート体Cの投入前においては、規制片25がその噛合縁25Bによって回転規制歯車カム31の歯車面31Bに噛み合っていて、退避アーム27が規制片25の停止縁25D上に位置されていることで、ハンドル操作盤24は回転不能な状態となっている。また、逆転防止アーム32の係止爪32Aが回転規制歯車カム31の歯車面31Bに噛み合い、ハンドル操作盤24の逆回転も阻止している(
図6参照)。
係止解除プレート体Cが
プレート投入口22に投入されると規制片25の揺動作用縁25Aに係止して停止されるも、強制的に押し込まされるとこの揺動作用縁25Aによって規制片25自体を揺動させることでハンドル軸23がわから
離れるように機構ベース21の外側に向かって規制片25が退避される。この規制片25の揺動退避は、回転規制歯車カム31との噛み合いを解除させると同時に停止縁25D上の退避アーム27を停止縁25Dから外れさせて自然落下するよう揺動可能にさせる(
図7参照)。
【0036】
すると、揺動落下した退避アーム27は規制片25の当接退避縁25Cに当接して、規制片25の揺動退避状態を維持させ、ハンドル操作盤24によるハンドル軸23の回転操作を可能とさせる。また逆転防止アーム32の係止爪32Aと回転規制歯車カム31の歯車面31Bとの噛み合いも維持されていて、ハンドル操作盤24の逆回転も阻止している(
図8参照)。ハンドル操作盤24の正方向(図示にあっては基台10の正面から見て時計方向、
図6乃至
図10にあっては反時計方向)の回転は、回転規制歯車カム31の歯車面31Bに噛み合うようになる規制片25の噛合縁25Bを退避がわに弾かせ、また逆転防止アーム32の係止爪32Aも同様に弾かせながら、続行される。この間、退避アーム27も、回転規制歯車カム31に連繋されている牽引バネ材28によって回転規制歯車カム31に追随して回転する(
図9参照)。
【0037】
そして、ハンドル操作盤24による1回転操作が終了するときには、回転規制歯車カム31の平滑面31Aが規制片25の噛合縁25Bの位置に到来することで噛み合わなくなり、規制片25がハンドル軸23がわに弾発的に復帰揺動する。一方、歯車面31Bは逆転防止アーム32の係止爪32Aに噛み合っていて回転規制歯車カム31の逆転を阻止させていて、ハンドル操作盤24の回転操作をそのまま続行させる(
図10参照)。こうしてハンドル操作盤24の1回転が終了すると、規制片25の噛合縁25Bが回転規制歯車カム31の歯車面31Bに噛み合い、退避アーム27が規制片25の停止縁25D上に位置されることで、ハンドル操作盤24の回転を不能にして次動作に対する待機状態となる(
図6参照)。
【0038】
尚、
プレート投入口22に投入され、押し込まれた後の
係止解除プレート体Cは、規制片25を揺動退避させることでハンドル操作盤24の回転操作を可能にさせると、前述したように排出案内路35を経て機構ベース21、すなわちハンドル回転機構20の外部に排出され、ストックされるようになっている。
【0039】
(商品操出機構)
前記商品操出機構40は、基台10における前記操出機構格納部13の内部に配置構成されており、
図3、
図11乃至
図13に示すように、操出機構格納部13における底部の中心に形成された中心軸受部41に水平方向で回転可能にして支承されていて、商品操出口43が開口配列されている商品操出盤42と、前記ハンドル回転機構20における回転に追随して商品操出盤42を回転させるよう商品操出盤42の周縁に沿って形成されている回転伝動手段45と、操出機構格納部13の底部に開口形成された商品落下口48と、商品操出盤42の回転によって商品操出口43内に選別挿入される商品Gを1個のみに限定するよう商品落下口の上方に配された商品限定手段51とを備えて成る。
【0040】
商品操出盤42は、平面から見て円盤状を呈していて、中心部には前記中心軸受部41に回転自在に嵌め合わせられる中心孔を備えると共に周縁には下方に垂れ下がり状になっている周壁が設けられている。そして、
図12、
図13に示すように、ほぼ扇形状に形成した3個の商品操出口43が開口されていて、商品収納部80内に投入収納されている商品Gが上方から常時挿入されている状態にあり、挿入された商品Gを操出機構格納部13の底部上面で滑動させながら回転・旋回されることで商品落下口48に案内し繰り出すようにしている(
図3参照)。
【0041】
商品操出口43は、後述するように商品収納部80に収納される商品Gが、その外形状に大小があるもののいずれでも選択して収納可能とされていることを考慮して、大形の商品Gが十分に挿入されるに足りる大きさに設定されている。もとより、小形の商品Gのみとするのであればこれに対応して小形の商品操出口43とされることもある。
【0042】
回転伝動手段45は、前記ハンドル回転機構20におけるハンドル軸23に固着された操出駆動歯車46と、この操出駆動歯車46に噛合するよう商品操出盤42における周壁の下面に形成された操出従動歯車47とから成る。そして、ハンドル回転機構20の1回転操作、すなわち操出駆動歯車46の1回転で商品操出盤42における1個の商品操出口43のみが商品落下口48の位置に旋回移動するようにしてある。図示のように商品操出口43が3個で構成されている場合は、操出駆動歯車46の歯数は操出従動歯車47の歯数の1/3に設定される。この回転伝動手段45は、ハンドル回転機構20の回転作動が商品操出盤42の間欠旋回作動として伝達されれば良いから、図示のように歯車伝動構造として構成することなく、他の伝動構造を採用することは可能である。
【0043】
商品落下口48は、図示にあっては操出機構格納部13の底部における基台10の背部がわに位置させて底部の下方に突出させた筒状に開口形成されており、商品操出盤42の回転によって旋回移動する商品操出口43が到来してほぼ合致すると、その商品操出口43内に挿入されている商品Gのみを下方に落下案内するようにしている(
図3、
図13参照)。
【0044】
また、前記商品限定手段51は、商品落下口48の上方位置の前記操出機構格納部13における背部がわで左右の相互間に横架した商品排除バー52Aあるいは52Bから成る。そして、操出供給する商品Gの大きさ、すなわち操出機構格納部13の底部上面からの商品Gの高さに比し高くはない高さ位置で横架状に配してあって、商品操出口43内に挿入された商品G、さらにはその上に適数個の商品Gが載って複数個が同時に商品落下口48に移動されても1個の商品Gのみが商品限定手段51の下方をくぐり、他の商品Gはそのまま商品限定手段51の上方で移動し旋回されるようにしている。この商品限定手段51は、落下繰り出すべき商品G以外の商品Gを商品落下口48に落下させ、挿入させないようにする、いわば屋根、蓋等の役割を担っている。
【0045】
図示にあって商品限定手段51である商品排除バー52Aあるいは52Bは、前後に位置をずらして上下の2段にして配してあって、下段位置の商品排除バー52Aは小形の商品Gの1個のみに限定する場合であり、上段位置の商品排除バー52Bは大形の商品Gの1個のみに限定する場合である。もとより、小形の商品Gである場合には2本の商品排除バー52A,52Bを配してあるも差し支えない(
図3参照)。
【0046】
尚、図示にあっての商品排除バー52A,52Bは、操出機構格納部13における周壁の左右部に形成してある柱状のバー支持体53A,53Bの相互間に弾発的に架け渡し可能にしてある棒状のコイルスプリングとしてあるも、これに限定されるものではない。
【0047】
(商品排出機構)
前記商品排出機構60は、基台10の背部がわで商品操出機構40から操出排出された商品Gを基台10の正面がわに送り出すのであり、前記商品落下口48に連通して基台10の前後方向に沿うと共に基台10の正面に至るに伴い次第に下方傾斜する底部を有する商品排出路61と、前記取出操作口14にスライド自在に嵌め入れられて、商品排出路61に接続される商品取出スライダー63とから成る。
【0048】
商品排出路61は、図示にあっては基台10の正面がわに向かう一方の側壁は基台10の下部で左右のいずれか一方側と区画するよう商品落下口48と取出操作口14との間に設けられた閉塞側壁62を有する。
【0049】
商品取出スライダー63は、商品取出口65が正面に開口形成されていると共に取出操作口14の内形にほぼ合致する外形を備えて筒状に形成された商品取出本体64と、前記操出機構格納部13の底部下方に配置されて前記商品落下口48の口縁に当接する上壁66と、基台10の下部で左右のいずれか他方側と区画する移動側壁67とを備え、上壁66、移動側壁67それぞれは商品取出本体64と一体に形成して成る。図中符号68は、商品取出スライダー63を取出操作口14に嵌め入れ案内させる嵌合ガイドであり、図中符号69は嵌め入れたときに係止させる係脱自在なストッパーである。
【0050】
この商品取出スライダー63を取出操作口14に嵌め入れることで、商品落下口48に連通する商品排出路61が、上壁66、閉塞側壁62、移動側壁67によってほぼ筒状に囲繞されたものとなって、操出落下される商品Gが商品取出口65に至るように確実に案内されるようにしている。また、移動側壁67は、
プレート保管機構70を区画形成し、商品取出スライダー53の取出操作口14内への嵌め入れ時では
プレート保管機構70を閉塞して
係止解除プレート体Cの取り出しはできないようにしている。
【0051】
(
プレート保管機構)
この
プレート保管機構70は、ハンドル回転機構20における
プレート投入口22に投入され、押し込まれることでハンドル回転機構20を回転させて商品操出機構40によって商品Gを操出供給させた
係止解除プレート体Cを格納保管する。図例における
プレート保管機構70は、ハンドル回転機構20における前記排出案内路35の下方で、例えば前記取付固定口11の口縁内部に、
係止解除プレート体Cを基台10の左右部の他方がわに案内落下させるよう設けられた
プレート案内体71と、同じく基台10の左右部の他方がわに区画形成されている
プレート保管部72とを備えて成る。
【0052】
尚、前記したように図示の商品取出スライダー63を取出操作口14に嵌め入れることで、この商品取出スライダー63の移動側壁67が
プレート保管部72を基台10の下部において区画形成するのであり、投入後の
係止解除プレート体Cは
プレート案内体71を経て
プレート保管部72の内部に貯留保管されるようにしてある。取り出しに際しては、商品取出スライダー63を取出操作口14から引き出し、開放した
プレート保管機構70から
係止解除プレート体Cを直接に取り出すことができるようにしている。
【0053】
(商品収納部)
基台10上に配装されている前記商品収納部80は、商品収納部分の中心位置で立脚固定される支持柱81と、収納する商品G群の周囲を円周に沿って囲繞する壁帯板状に形成されていて、基台10の上部周縁に形成した前記嵌合溝12に着脱自在に嵌合されるシート枠82と、このシート枠82における端縁の相互を止着固定する止着手段85と、円枠状に囲繞したシート枠82の上部開口に施蓋される蓋板87と、この蓋板87を支持柱81に固定する固定キャップ88とを備える。
【0054】
支持柱81は、前記繰出機構格納部13における中心軸受部41にねじ止めさせるオネジ部を下端に、また固定キャップ88をねじ止めさせるオネジ部を上端にそれぞれ形成した所定径の棒材から成り、所定数の商品Gを収納させるに足りる容積となる高さに設定されている。この支持柱81は、
図3に示すように商品操出機構40における前記商品操出盤42の中心部を貫挿して、商品操出盤42の下方に存する前記中心軸受部41にねじ込まれるものとしてある。
【0055】
シート枠82は、商品収納部分の周囲を囲繞するよう所定高さ幅員で帯状を呈する板材を、この帯板材の端縁の相互間を止着手段85によって止着固定することで平面から見て円枠状に構成されるようにしてある。このシート枠82自体は例えば所定肉厚で、内部を透視可能にした、例えば透明な巻回可能な帯板状の軟質性の例えばポリ塩化ビニル樹脂(PVC)等にて形成してあって、組立前では巻回されていて小径な筒状となってコンパクトに纏められるような軟質性を備えたものとしてある。
【0056】
そして設置組立時では円枠状に組み立てた内側に、商品内容等を広告表示したディスプレイ表示板84が内装可能にしてあって、このディスプレイ表示板84は、前記嵌合孔12内に下端縁が、後述する蓋板87における蓋嵌合溝87A内に上端縁がそれぞれ嵌め入れられることでシート枠82の内側面にぴったりと当接するようにされる。また、後述するように固定キャップ88のねじ止め解除によって蓋板87を取り外すことで、ディスプレイ表示板84を簡単に交換でき、収納した商品Gを交換したときの内容の変更等にも簡単に対応できるようにしてある。
【0057】
止着手段85は、シート枠82の端縁それぞれに所定間隔で開穿してある止着孔83と、シート枠82自体の円枠形成によって止着孔83を合致させた状態で重ね合わせられる端縁相互の内外に配される一対の止着バー86と、合致された止着孔83のそれぞれ
に貫挿させるよう止着バー86のいずれか一方に突設した連結ピン86Aと、止着孔83を貫挿した連結ピン86A
を嵌め入れ連結するよう止着バー86のいずれか他方に開穿した連結孔86Bとを備えて成る。
【0058】
図示のように止着バー86は、シート枠82の幅員(商品収納部80自体の高さ)にほぼ対応した長さを備えており、また重ね合わせたときのシート枠82の端縁相互間の肉厚に相当する段差を考慮して重合段差部86Cを形成してある。
【0059】
尚、止着バー86において、連結ピン86Aと連結孔86Bとを一定間隔を隔てて偶数合計にして交互に突設、開穿した構成とすることで、内外に配する止着バー86は同構造のものとすることができ、便利である。
【0060】
尚、前記嵌合溝12には、シート枠82を止着した止着手段85によって肉厚構成となるのに対応して、この止着手段85部位を嵌め入れ可能にし、また嵌め入れさせることでシート枠82自体を安定的に支持できるようにしたやや広幅な装着溝部12Aを例えば基台10の背部がわに位置決めして形成してある。
【0061】
蓋板87は、円枠状に組み立てられたシート枠82の上端縁を嵌め入れさせることで、シート枠82自体の保形性を良好にする蓋嵌合溝87Aが蓋板87自体の底面周縁に形成されている。また、この蓋板87の中心部分はやや窪ませてあって、中心部に開穿した嵌合孔87Bによって前記支持柱81に嵌め合わせられている。
【0062】
固定キャップ88は、嵌合孔87Bによって支持柱81に嵌め合わせた蓋板87を支持柱81に固定するよう支持柱81の上端に形成してあるオネジにねじ止めされる。
【0063】
このように商品収納部80が、支持柱81、シート枠82、止着手段85、蓋板87、固定キャップ88から構成されることで、支持柱81のねじ止め立脚、止着手段85の止着によるシート枠82の円枠状組立、嵌合溝12内への嵌合による囲繞配置、蓋板87のシート枠82への施蓋、固定キャップ88の支持柱81へのねじ止めによる蓋板87、シート枠82の支持固定によって、基台10上で組立可能にしてある。しかも、シート枠82の上下縁部が嵌合溝12、蓋嵌合溝87Aそれぞれに嵌め入れられて円枠状となると共に、止着手段85によって端縁相互が固定止着されることで、シート枠82が軟質性素材であっても、組立後の保形性は良好であり、また収納した商品Gを外部の影響から保護することができる。
【0064】
したがって、このような組立式の商品収納部80の構造とすることで、基台10と共に設置現場に搬入されるとき、円枠状にして基台10上に予め一体状に組み立てられているのではなく、工場出荷時、運送時等では基台10とは分離された状態で例えばシート枠82は小径に巻回されていて、他の部材と共に設置現場において組み立てられるようにしてあることで、全体をコンパクトに梱包することができ、これによって輸送コスト等の低減化を図れるようにしている。そればかりでなく、シート枠82自体は、ディスプレイ表示板85と同様に簡単に交換でき、しかも安価、軽量であり、分解して格納するときにもコンパクトにできるから、便利である。
【0065】
(本発明商品操出装置の使用の一例)
次にこれの使用の一例を説明すると、設置場所において組み立てられた商品収納部80内には蓋板87の開閉によって所定数の例えばカプセル入玩具、ボール玩具等である各種の商品Gを投入収納してセットしておくのであり、例えばファミリーレストラン、飲食店等で来客者の童幼児等に
係止解除プレート体Cを景品として渡し、自由に操作させる。
【0066】
係止解除プレート体Cが
プレート投入口22に投入され、また強制的に押し込まれるとハンドル回転機構20のハンドル操作盤24の手動による回転操作が可能となり、この回転操作によって商品収納部80内で商品操出機構40が回転作動し、この商品操出機構40の回転が商品収納部80内の商品Gを適当に撹拌しながら、またその商品Gの中から1個が商品操出口43内に投入される。こうして商品操出口43内に投入された商品Gは、商品繰出盤42の回転によって商品落下口48位置に移動されると商品収納部80から落下排出され、商品排出機構60によって基台10の正面である商品取出口65に供給され、選別繰り出された商品Gを童幼児等が受け取ることができる。
【0067】
一方、投入された
係止解除プレート体Cは、ハンドル回転機構20の排出案内路35を経て基台10の下部に区画された
プレート保管機構70内に逐次貯留保管される。その後、商品取出スライダー63を取出操作口14から引き出すことで開放される
プレート保管部72から
係止解除プレート体Cを取り出し、再使用させるよう別に保管しておけば良い。
【課題】コイン体の大小その他の操作許容性の可否等を判別せずに、コイン体の強制的押し込みによって回転操作を可能にして、商品を1個毎に操出供給できるようにした商品繰出装置を提供する。
【解決手段】例えばカプセル入玩具等のボール形の各種の商品を収納した商品収納部を備えた基台と、投入したコイン体Cによって回転可能となるハンドル操作盤24によって商品繰出機構、商品排出機構を作動させて商品収納部から1個毎で商品を繰り出し、基台内を経て供給させるハンドル回転機構20とから成る。ハンドル回転機構20は、投入されるコイン体Cに対するハンドル回転機構20内への強制的な押し込み操作で揺動退避される規制片25、規制片25の揺動退避を1回転中は維持させる退避アーム27、回転規制歯車カム31をハンドル軸23に設け、規制片25を揺動退避させる押し込み後のコイン体Cを排出する排出案内路35を備える。