特許第6158432号(P6158432)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6158432
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】超薄型LEDライトエンジン
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/503 20150101AFI20170626BHJP
   F21V 29/508 20150101ALI20170626BHJP
   F21V 29/87 20150101ALI20170626BHJP
   F21V 15/01 20060101ALI20170626BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20170626BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20170626BHJP
   H01L 33/64 20100101ALI20170626BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20170626BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20170626BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170626BHJP
【FI】
   F21V29/503 100
   F21V29/508 100
   F21V29/87
   F21V15/01 100
   F21S2/00 110
   H01L33/00 H
   H01L33/64
   H05K7/20 E
   H05K7/20 F
   F21V17/00 250
   F21Y115:10
【請求項の数】17
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-517152(P2016-517152)
(86)(22)【出願日】2014年6月6日
(65)【公表番号】特表2016-528665(P2016-528665A)
(43)【公表日】2016年9月15日
(86)【国際出願番号】CN2014079381
(87)【国際公開番号】WO2014198200
(87)【国際公開日】20141218
【審査請求日】2015年12月4日
(31)【優先権主張番号】201320332617.4
(32)【優先日】2013年6月9日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201310488314.6
(32)【優先日】2013年10月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515290413
【氏名又は名称】四川新力光源股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲龍▼ 文涛
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ 超
(72)【発明者】
【氏名】唐 超
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲東▼明
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−90972(JP,A)
【文献】 特開2011−119206(JP,A)
【文献】 特開2012−243766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/503
F21S 2/00
F21V 15/01
F21V 17/00
F21V 29/508
F21V 29/87
H01L 33/00
H01L 33/64
H05K 7/20
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護カバー(106)と、駆動回路基板(101)と、アルミニウム基板(103)と、少なくとも1つのLEDモジュール(104)と、を備えるLEDライトエンジン(100)であって、
前記アルミニウム基板(103)の第1表面は、両面粘性熱伝導シート(102)に被覆され、前記両面粘性熱伝導シート(102)によって前記駆動回路基板(101)を固定し、
前記少なくとも1つのLEDモジュール(104)は、前記第1表面上に固定され、前記第1表面上に位置する絶縁層(200)によって前記アルミニウム基板(103)との絶縁を保持し、
前記絶縁層(200)の上には、前記少なくとも1つのLEDモジュール(104)と前記駆動回路基板(101)とを電気的に接続するための導電配線が設けられており、
前記第1表面上に位置する前記両面粘性熱伝導シート(102)が少なくとも局部で前記保護カバー(106)を固定するように、前記アルミニウム基板(103)のサイズは、少なくとも外周領域の局部で前記駆動回路基板(101)のサイズよりも大きくなることを特徴とするLEDライトエンジン(100)。
【請求項2】
前記アルミニウム基板(103)の、両面粘性熱伝導シート(102)被覆されている外周領域は、前記駆動回路基板(101)の外周縁をはみだし、前記保護カバー(106)の外壁の下辺縁は、前記両面粘性熱伝導シート(102)の、前記駆動回路基板(101)の外周縁をはみだす領域に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項3】
前記駆動回路基板(101)は、中間開口を有する板状を呈し、前記少なくとも1つのLEDモジュール(104)は、前記駆動回路基板(101)の中間開口に位置決めされ、前記保護カバー(106)は平面図においてリング状、楕円リング状又は矩形リング状を呈し、前記少なくとも1つのLEDモジュール(104)の給電インターフェースは、前記保護カバー(106)に収容されていることを特徴とする請求項2に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項4】
記保護カバー(106)は、前記駆動回路基板(101)を収納するのに適する構造高さを有することを特徴とする請求項3に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項5】
前記保護カバー(106)は、内孔、前記内孔から外周へと延在する反射斜面及び前記外壁を有し、前記内孔のサイズは、前記少なくとも1つのLEDモジュール(104)とマッチされ、前記内孔の下エッジは、前記少なくとも1つのLEDモジュール(104)寄りの箇所において前記両面粘性熱伝導シート(102)に固定され、前記外壁の下辺縁は、前記両面粘性熱伝導シート(102)の、前記駆動回路基板(101)の外周縁をはみだす領域に固定されていることを特徴とする請求項4に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項6】
前記アルミニウム基板(103)上の導電配線上には、凸状パッド(202)が設けられ、前記駆動回路基板(101)上には、前記凸状パッド(202)に対応するスルーホールパッド(201)が設けられ、前記凸状パッド(202)と前記スルーホールパッド(201)とは、溶接によって導電接続されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項7】
前記保護カバー(106)の反射斜面(105)の勾配は、保護カバー(106)が少なくとも前記駆動回路基板(101)を収納可能な高さによって決められることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項8】
前記保護カバー(106)上の係合接続部は、脱着可能なリング状スナップに属し、
前記保護カバー(106)の係合接続部の表面には、少なくとも2つの切欠が均一に分布され、前記少なくとも2つの切欠は、光学素子における対応する少なくとも2つのフランジと係合することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項9】
前記LEDライトエンジン(100)上の少なくとも2つの取付孔は、前記LEDライトエンジン(100)の外周縁領域に均一に分布され、
前記少なくとも2つの取付孔は、前記保護カバー(106)、前記駆動回路基板(101)及び前記アルミニウム基板(103)を貫通するスルーホールであり、
前記スルーホールの内表面には、ねじ山が分布されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項10】
前記保護カバーの平面視で、前記保護カバー(106)の前記外壁の下辺縁は、前記アルミニウム基板(103)の側辺と重なっていることを特徴とする請求項5に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項11】
前記LEDライトエンジン(100)は平面図が矩形であり、
前記保護カバー(106)の外壁の下辺縁における第1下エッジ、第2下エッジ及び第3下エッジはそれぞれ、前記アルミニウム基板(103)の第1側辺、第2側辺及び第3側辺と重なっていることを特徴とする請求項10に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項12】
前記保護カバー(106)の外壁の下辺縁における第1下エッジ、第2下エッジはそれぞれ、前記アルミニウム基板(103)の第1側辺、第2側辺と重なっていることを特徴とする請求項10に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項13】
前記保護カバー(106)の外壁の下辺縁における第1下エッジは、前記アルミニウム基板(103)の第1側辺と重なっていることを特徴とする請求項10に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項14】
前記アルミニウム基板(103)のサイズは、前記内孔を含む前記保護カバー(106)の所在する領域より1%大きいことを特徴とする請求項11〜13の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項15】
前記アルミニウム基板(103)の外周縁に、上方へ膨らむ下向きU型状返し素子が配置され、前記保護カバー(106)の外壁の下端に、前記下向きU型状返し素子とマッチされる上向きU型状返し素子が配置されることで、前記下向きU型状返し素子と前記上向きU型状返し素子とが嵌め込み式で互いに接続されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項16】
前記両面粘性熱伝導シート(102)は、0.1〜0.5mmの厚さを有する弾性材であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【請求項17】
前記アルミニウム基板(103)の外周縁における前記保護カバー(106)の領域をはみだす部分は、折断するための溝を有し、前記溝は、V型溝であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のLEDライトエンジン(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明分野における集積式LED照明装置に関し、特に、LEDライトエンジン(Light Engine)に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDライトエンジン(LED Light Engine)とは、LEDパッケージ素子或いはLEDアレイ(モジュール)、LEDドライバ及び他の光度、熱学、機械並びに電気的素子を含む集積式光源を指す。当該集積式光源は、LEDランプとマッチされる従来のコネクタを介して分岐回路に直接接続可能である。よって、LEDライトエンジンは、LEDランプとLED光源との間に介在するデバイスであり、LED光源との相違点は、標準ソケットを含んでおらず、分岐回路と直接接続できないことにあり、LEDランプとの一致点は、設定された配光及び放熱機能を具備できることにある。当該製品は、LED室内ランプの安定性を有効に向上させ、各性能パラメータ(例えば、演色性、システム照明効果など)を高めることができるため、現在の各大手LED照明メーカが将来的に開発及びプッシュする目玉製品である。
【0003】
現在のランプの開発設計では、LEDライトエンジンを使い始める。ライトエンジンの使用により、ランプの開発時間が短くなり、ランプの取付時間が短くなり、システムの確実性が向上することができる。しかしながら、従来のライトエンジン(例えば、特許文献1)は、放熱及び美観の必要に応じて、一般的に過大な構造高さ及び重量を有し、取付不便となる。また、特許文献2は、超薄という主張の下で、ある程度でLEDモジュールの取付交換課題を解決したスプリット型設計案を開示したが、まだまだ超薄の解決手段を実現していない。ライトエンジン自体は駆動回路とLEDモジュールとを有し、特に、更に放熱機構を有するため、重量が大きくなる。よって、現在で使用されているライトエンジンには、多くの場合、LEDライトエンジンの各構成部分を固定するための機械式固定機構、例えば、ネジが設けられている。しかし、ネジ自体はかなり長い構造高さを有し、ねじ山構造は必ず機構全体の増大を招いてしまう。したがって、超薄の目的を達成するには、例えば、特許文献3に開示されている技術案のように、側方向にねじ山ネジ固定機構を設けざるを得ない。側方向で増大される構造は単純に固定用のものであるため、小型化の目的を実現していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中華人民共和国特許出願公開第200780042271.1号明細書
【特許文献2】中華人民共和国特許出願公開第201010157844.9号明細書
【特許文献3】中華人民共和国特許出願公開第201220329399.4号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の従来技術の不足に鑑み、本発明は、保護カバーと、駆動回路基板と、アルミニウム基板と、少なくとも1つのLEDモジュールと、を備える超薄型LEDライトエンジンであって、前記アルミニウム基板の第1表面は、両面高粘度熱伝導シートに被覆され、前記両面高粘度熱伝導シートによって前記駆動回路基板を固定し、前記少なくとも1つのLEDモジュールは、前記第1表面上に固定され、前記第1表面上に位置する絶縁層によって前記アルミニウム基板と絶縁を保持し、前記絶縁層の上には、前記少なくとも1つのLEDモジュールと前記駆動回路基板とを電気的に接続するための導電配線が設けられており、前記第1表面上に位置する前記両面高粘度熱伝導シートが少なくとも局部で前記保護カバーを固定するように、前記アルミニウム基板のサイズは、少なくとも外周領域の局部で前記駆動回路基板のサイズよりも大きくなる超薄型LEDライトエンジンを提供する。
【0006】
ある好ましい実施形態によれば、前記アルミニウム基板の、両面高粘度熱伝導シートが被覆されている外周領域は、前記駆動回路基板の外周縁をはみだし、かつ、前記保護カバーの下辺縁は、前記両面高粘度熱伝導シートの、前記駆動回路基板の外周縁をはみだす領域に固定されている。
【0007】
ある好ましい実施形態によれば、前記駆動回路基板は、中間開口を有する板状を呈し、前記少なくとも1つのLEDモジュールは、前記駆動回路基板の中間開口に位置決めされ、前記少なくとも1つのLEDモジュールの給電インターフェースは、前記保護カバーの中に位置する。
【0008】
ある好ましい実施形態によれば、前記保護カバーは平面図においてリング状、楕円リング状又は矩形リング状を呈し、かつ、前記保護カバーは、前記駆動回路基板を収納するのに適する構造高さを有する。
【0009】
ある好ましい実施形態によれば、前記保護カバーは、内孔、前記内孔から外周へと延在する反射斜面及び外壁を有し、前記内孔のサイズは、前記少なくとも1つのLEDモジュールとマッチされ、前記内孔の下エッジは、前記少なくとも1つのLEDモジュール寄りの箇所において前記両面高粘度熱伝導シートに固定され、前記外壁の下エッジは、前記両面高粘度熱伝導シートの、前記駆動回路基板の外周縁をはみだす領域に固定されている。
【0010】
ある好ましい実施形態によれば、前記アルミニウム基板上の導電回線上には、凸状パッドが設けられ、前記駆動回路基板上には、前記凸状パッドに対応するスルーホールパッドが設けられ、前記凸状パッドと前記スルーホールパッドとは、溶接によって導電接続されている。
【0011】
ある好ましい実施形態によれば、前記保護カバーの反射斜面の勾配は、保護カバーが少なくとも前記駆動回路基板を収納可能な高さによって決められる。
【0012】
ある好ましい実施形態によれば、前記保護カバー上の係合接続部は、脱着可能なリング状スナップに属し、前記保護カバーの係合接続部表面には、少なくとも2つの切欠が均一に分布され、前記少なくとも2つの切欠は、前記光学素子において対応する少なくとも2つのフランジとともにスナップジョイントを形成する。
【0013】
ある好ましい実施形態によれば、前記LEDライトエンジン上の少なくとも2つの取付孔は、前記ライトエンジンの外周縁領域に均一に分布され、前記少なくとも2つの取付孔は、前記保護カバー、前記駆動回路基板及び前記アルミニウム基板を貫通するスルーホールであり、前記スルーホールの内表面には、ねじ山が分布され、前記ねじ山は、B型ねじ山であり、前記B型ねじ山の山型は、三角山である。
【0014】
ある好ましい実施形態によれば、前記保護カバーの下辺縁は、前記アルミニウム基板の側辺と重なっている。
【0015】
ある好ましい実施形態によれば、前記LEDライトエンジンは平面図が矩形であり、前記保護カバーの第1下エッジ、第2下エッジ及び第3下エッジはそれぞれ、前記アルミニウム基板の第1側辺、第2側辺及び第3側辺と重なっている。
【0016】
ある好ましい実施形態によれば、前記保護カバーの第1下エッジ、第2下エッジはそれぞれ、前記アルミニウム基板辺の第1側辺、第2側辺と重なっている。
【0017】
ある好ましい実施形態によれば、前記保護カバーの第1下エッジは、前記アルミニウム基板の第1側辺と重なっている。
【0018】
ある好ましい実施形態によれば、前記アルミニウム基板のサイズは、前記保護カバーの所在する領域より1%大きい。
【0019】
ある好ましい実施形態によれば、前記アルミニウム基板の外周縁に、上方へ膨らむ下向きU型状返し素子が配置され、前記保護カバーの外壁の下端に、前記下向きU型状返し素子とマッチされる上向きU型状返し素子が配置されることで、前記下向きU型状返し素子と前記上向きU型状返し素子とが嵌め込み式で互いに接続される。
【0020】
ある好ましい実施形態によれば、前記両面高粘度熱伝導シートは、0.1〜0.5mmの厚さを有する弾性材である。
【0021】
ある好ましい実施形態によれば、前記アルミニウム基板の外周縁における前記保護カバーの領域をはみだす部分は、折断するための溝を有し、前記溝は、V型溝である。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、少なくとも下記のメリットを有する。
1、超薄設計と共に、駆動及び制御装置の内蔵集積を図る。
2、高粘度両面テープの利用により、熱伝導を図ると共に、PCBと保護カバーを固定する。
3、PCBとアルミニウム基板との間で溶接ポイントによる溶接を用いることで、一度での機械固定および電気接続を図る。
4、LED光射出側を、斜面付き方式として設計する。必要に応じて、適切な保護カバーを選択して光射出角度を調整することができる。
5、本発明は、多種の輪廓形状を図るのに便利である。
6、保護カバーに使用される材料は、放熱に有利な軽量の熱伝導材であり、かつ、保護カバーの反射斜面は、同じ高さでの垂直面面積よりも大きいため、放熱面積を大きくし、放熱効率を更に向上させる。
7、係合接続には、脱着可能なリング状スナップが利用されるため、繰り返して脱着取付可能であり、使用が簡単、便利で快速である。
【0023】
本発明のLEDライトエンジンによれば、超薄の需要に適用されると共に、駆動及び制御を内蔵する必要がある案に応じて設計され、スポットライト、ダウンライトなどの場合に広く応用され得る。体積が小さく、厚さが薄い。小型化製品に属し、軽薄でサイズも小さく、コストパフォーマンスが高く、外付け駆動回路がない。特に、本発明のLEDライトエンジンによれば、全体厚さが6ミリメートルよりも小さい技術案が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の超薄型LEDライトエンジンの断面図である。
図2】本発明の超薄型LEDライトエンジンの詳細図である。
図3】本発明の一実施形態による超薄型LEDライトエンジンの平面図である。
図4】本発明の一実施形態による超薄型LEDライトエンジンの平面図である。
図5】本発明の一実施形態による超薄型LEDライトエンジンの平面図である。
図6(a)】本発明の一実施形態による超薄型LEDライトエンジンの平面図である。
図6(b)】本発明の一実施形態による超薄型LEDライトエンジンの平面図である。
図6(c)】本発明の一実施形態による超薄型LEDライトエンジンの平面図である。
図7】本発明の超薄型LEDライトエンジンの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、図を参照して本発明を詳細に説明する。
【0026】
図1は、保護カバー106と、駆動回路基板101と、アルミニウム基板103と、少なくとも1つのLEDモジュール104と、を有する超薄型LEDライトエンジン100を示す。図に示すように、当該超薄型LEDライトエンジン100は、上方へ向かうのが光射出表面であり、下方がアルミニウム基板である。保護カバー106は、駆動回路基板101を被覆保護するためのものであり、外部からの駆動回路基板101に対する破損を防止し、湿気などの影響を受けないようにする。アルミニウム基板103と少なくとも1つのLEDモジュール104とは、両面高粘度熱伝導シート102を介して互いに密着される。
【0027】
アルミニウム基板103の第1表面は、両面高粘度熱伝導シート102に被覆され、両面高粘度熱伝導シート102によって駆動回路基板101を固定する。両面高粘度熱伝導シートは、熱伝導シリコーンシート、難燃性シリコーンシート又は高性能熱伝導絶縁シートである。熱伝導シリコーンシートは、高性能隙間充填熱伝導材であり、主に電子機器と放熱シート又は製品ケースとの間の伝達界面に用いられる。一部の熱伝導シリコーンシートは、機械強度を強くするように、ガラス繊維(又は炭素繊維)が更に追加される。もう一部の熱伝導シリコーンシートは、耐温感圧接着剤が更に塗布される。難燃性シリコーンシートは、熱伝導、絶縁、振動防止の性能を有し、材質が柔らかく表面が粘性を有し、取り扱いが容易で、各種の不規則な部品表面と放熱器、ケースなどとの間に適用されて、熱伝導充填の作用を発揮する。熱伝導絶縁シートは、特別な薄膜を基材とする高性能弾性体絶縁材であり、良好な耐切断能力と優れた熱伝導性能とを有し、電子電器などの産業界に広く用いられる。両面高粘度熱伝導シート102は、良好な粘性、柔軟性、良好な圧縮性能及び優れた熱伝導率を有する。使用中において、電子素子と放熱片との間の接触を十分にして、十分な放熱効果を達成できると共に、発熱界面の大きさ及び隙間高さに応じて、異なる高さの両面高粘度熱伝導シートを選択して切り込みを行うことができる。また、両面高粘度熱伝導シート102は、脱落しにくく、取付操作が容易であり、放熱できることに加えて、ライトエンジン中の他の部材、例えば、保護カバーを粘着することができ、ネジ固定に代わり、製品構造を大幅に小さくする。本発明で使用される両面高粘度熱伝導シート102の物理特性は、下記表の通りである。
【0028】
【表1】
【0029】
少なくとも1つのLEDモジュール104は、第1表面に固定され、第1表面上に位置する絶縁層200によってアルミニウム基板103との絶縁を保持する。絶縁層200の上には、少なくとも1つのLEDモジュール104と駆動回路基板101とを電気的に接続するための導電配線(図示せず)が設けられている。導電配線は、少なくとも1つのLEDモジュール104へ給電するためのLED給電インターフェースを有する。第1表面上に位置する両面高粘度熱伝導シート102が少なくとも局部で保護カバー106を固定するように、アルミニウム基板103のサイズは、少なくとも外周領域の局部で駆動回路基板101のサイズよりも大きくなる。両面高粘度熱伝導シート102を用いて保護カバー106を固定することにより、ネジ又はボルトを用いて固定することなく、空間が節約された。
【0030】
ある好ましい実施形態によれば、アルミニウム基板103の、両面高粘度熱伝導シート102被覆されている外周領域は、駆動回路基板101の外周縁をはみだし、かつ、保護カバー106の下辺縁は、両面高粘度熱伝導シート102の、駆動回路基板101の外周縁をはみだす領域に固定されている。
【0031】
ある好ましい実施形態によれば、駆動回路基板101は、中間開口を有する板状を呈し、少なくとも1つのLEDモジュール104は、駆動回路基板101の中間開口に位置決めされ、少なくとも1つのLEDモジュール104の給電インターフェースは、保護カバー106の中に位置する。
【0032】
ある好ましい実施形態によれば、保護カバー106は平面図においてリング状、楕円リング状又は矩形リング状を呈し、かつ、保護カバー106は、駆動回路基板101を収納するのに適する構造高さを有する。駆動回路基板101が小さい構造高さを有するため、全体で小さい構造高さを図る。保護カバー106それ自体も、熱伝導性が優れた軽量材料で製作されたものである。よって、アルミニウム基板103は、両面高粘度熱伝導シート102によって保護カバー106と共に放熱構造を構成する。このような放熱構造は、ライトエンジンの各種ケース部分を十分に利用したため、超薄と放熱とを両立させる。
【0033】
ある好ましい実施形態によれば、保護カバー106は、内孔、内孔から外周へと延在する反射斜面105及び外壁を有し、内孔のサイズは、少なくとも1つのLEDモジュール104とマッチされ、内孔の下エッジは、少なくとも1つのLEDモジュール104寄りの箇所において両面高粘度熱伝導シート102に固定され、外壁の下エッジは、両面高粘度熱伝導シート102の、駆動回路基板101の外周縁をはみだす領域に固定されている。換言すれば、保護カバー106は、内孔の下エッジ及び外壁の下エッジのみにおいてアルミニウム基板へ固定される。このような固定は、両面高粘度熱伝導シート102によって実現され、ケースを十分に利用して放熱を行うのに便利である。
【0034】
図示しない好ましい技術案によれば、導電配線は印刷回路であり、導電配線は、外部電源から給電を取得するための電源ポートを有し、かつ、導電配線は、前記少なくとも1つのLEDモジュール104へ給電するLED給電インターフェースを有する。印刷回路を使用するメリットは、回路基板において何度も溶接を行う必要がなく、大量複雑な手動配線操作が省略され、高精度を達成し、回路基板の生産効率を大幅に向上することができる。生産時、ただ導体パターンを印刷手段によりアルミニウム基板103の絶縁層200にエッチング又は感光させるだけで、生産が簡単で容易となり、電子機器の性能も一定となり、品質が安定で、構造がコンパクトである。導電配線は、電源ポートを介して外部から電源を取得し、それから、少なくとも1つのLEDモジュール104のLED給電インターフェースを介して電源を少なくとも1つのLEDモジュールへ供給することで、電気接続を図る。
【0035】
ある好ましい実施形態によれば、アルミニウム基板103と保護カバー106とは、互いにマッチする円形状(図3)、楕円形状又は矩形状(図4)を有する。図5に示すように、アルミニウム基板103と保護カバー106とは、正方形であってもよい。アルミニウム基板103と保護カバー106とは形状が互いにマッチされて、ライトエンジンの全体式造型構造を実現すること便利となり、後に当該ライトエンジン100を他の照明機構へ取り付けるのに寄与する。
【0036】
ある好ましい実施形態によれば、保護カバー106上には、光学素子を固定するための係合接続部が設けられている。保護カバー106の内孔上方の光射出領域には、各種の光学効果を図るための光学素子が設けられても良い。これは別に本発明の構造高さに影響を及ぼさない。
【0037】
図2を参照すると、アルミニウム基板103上には、凸状パッド202が設けられ、駆動回路基板101上には、凸状パッド202に対応するスルーホールパッド201が設けられ、はんだワイヤを用いてアルミニウム基板103上の凸状パッド202と駆動回路基板101上の対応するスルーホールパッド201とを溶接することができ、これによって、アルミニウム基板103と駆動回路基板101とを強固に固定できると共に、電気接続が成された。
【0038】
ある好ましい実施形態によれば、LEDライトエンジン100上には、少なくとも2つの取付孔が設けられ、取付孔は、外部固定機構によりLEDライトエンジン100を照明機器に固定できるように、保護カバー106、駆動回路基板101及びアルミニウム基板103を貫通する。
【0039】
ある好ましい実施形態によれば、保護カバー106の反射斜面105の勾配は、保護カバー106が少なくとも駆動回路基板101を収納可能な高さによって決められる。駆動回路基板は、一定立体空間を占用する電器素子(例えば、コンデンサ)を有するため、一定構造空間を必要とする。このような構造空間を形成するために、保護カバー106は一定立体構造を有する必要がある。このため、本発明は、優れた構造設計を規定することで、保護カバー106が収納保護の効果を発揮すると共に、反射の作用をも果たす。
【0040】
ある好ましい実施形態によれば、保護カバー106の反射斜面には、反射膜が設けられ、前記反射膜を構成する材料は、ミラーアルミニウム、噴砂酸化アルミニウム、プラスチック表面、ホワイトコーティング又は高反射率ナノ拡散反射コーティングである。この技術的特徴により、光射出効果が更に向上する。反射率又は反射効果が異なる各種の材料を採用することで、当該ライトエンジンは、様々な発光効果を有することができる。また、LED灯の使用中における最も大きい障害は、光源利用率が大きくなく、グレアが発生することにある。よって、LEDランプを生産するとき、LEDグレアを回避可能な反射コーティングを増加し、又は、リフレクタを取り付けることで、光源が反射面によって二次面光源を形成して、LEDグレアの課題が解決され、光源の利用率が高められる。例えば、本発明の超薄型LEDライトエンジンの光射出面周囲の保護カバーが平らで滑らかな反射斜面を有し、当該反射斜面には、スターライト効果を有する反射コーティングを塗布する。このようなLEDライトエンジンは、低光の場合、スターライト効果を発生することができ、装飾効果を奏する。別の例としては、保護カバー106は、COBパッケージ及びLED発光部分の周囲に位置決めされ、反射斜面105には、取付ベースが設けられ、当該取付ベースによれば、ユーザは具体的な応用場合に応じて、様々な光学リフレクタを取り付けること便利となり、各種の個性化要求が満足される。
【0041】
ある好ましい実施形態によれば、保護カバー106上の係合接続部は、脱着可能なリング状スナップに属し、保護カバー106の係合接続部表面には、少なくとも2つの切欠が均一に分布される。切欠は、鉤形状であり、光学素子において対応する少なくとも2つのフランジと組み合わせてスナップジョイントを形成する。フランジは、梁と保持素子とからなる。係合(バックル(buckle))は、1つの部品と別の部品との嵌め込み接続又は全体閉鎖に用いられる機構であり、通常は、プラスチック部品の接続に用いられ、その材料は通常、一定柔軟性を有するプラスチック材料から構成される。保護カバー106の材料は、軽量の熱伝導複合材料であり、一定弾性変形の能力を有し、取付脱着便利であり、ツールなしで脱着可能である。また、保護カバー106上の係合接続部は、LEDライトエンジン100と他の照明機器とを接続できることに加えて、本発明で採用されるのが脱着可能なリング状スナップであるため、更に、LEDライトエンジン又は照明機器の交換にも便利であり、使用時に非常に便利となり、リソースの無駄がなく、1つの部材の破損によって全体のLED照明機器を廃棄することはない。
【0042】
図示しない好ましい技術案によれば、LEDライトエンジン100上の少なくとも2つの取付孔は、LEDライトエンジン100の外周縁領域に均一に分布される。例えば、円形又は楕円形のLEDライトエンジンは、取付孔がLEDライトエンジンの外周縁領域に等ピッチで分布される。別の例としては、LEDライトエンジン100が矩形である場合、各辺での取付孔も、等ピッチで分布されており、そのうち少なくとも2つの取付孔がLEDライトエンジン100の対角に設けられ、これによって、固定が更に堅固となる。当該少なくとも2つの取付孔は、スルーホールであり、締結作用を有するねじが保護カバー106、駆動回路基板101及びアルミニウム基板103を通るように、保護カバー106、駆動回路基板101及びアルミニウム基板103を貫通する。ねじの柱の長さは、LEDライトエンジンの厚さよりも大きく、余分の部分はちょうど、取付部品、例えばランプ上の取付孔とマッチされる。スルーホールの内表面には、ねじ山が分布され、前記ねじ山は、B型ねじ山である。前記B型ねじ山は、単線三角ねじ山であり、山型が大きく、セルフロック性能が良く、山根が厚く、強度が高く、ロック速度が速く、繰り返し使用性が良くて、可塑性プラスチックに適用され、プラスチックの焼き、破断及びロック口の破損を招くことはない。
【0043】
図3図4図5を参照すると、保護カバー106の下辺縁は、アルミニウム基板103の側辺と重なっている。このとき、LEDライトエンジンの体積が最も小さい。その他、LEDライトエンジンが矩形である場合、保護カバー106とアルミニウム基板103との相対位置は更に以下の三種類の状況がある。図6(a)を参照すると、保護カバー106の第1下エッジ、第2下エッジ及び第3下エッジはそれぞれ、前記アルミニウム基板103の第1側辺、第2側辺及び第3側辺と重なっている。図6(b)を参照すると、保護カバー106の第1下エッジ、第2下エッジはそれぞれ、前記アルミニウム基板(103)の第1側辺、第2側辺と重なっている。図6(c)を参照すると、保護カバー106の第1下エッジは、前記アルミニウム基板103の第1側辺と重なっている。具体的な状況は、LEDライトエンジンの使用状況によって決められる。図6(a)、図6(b)、図6(c)を参照すると、アルミニウム基板103のサイズは、前記保護カバー106の所在する領域より1%大きい。
【0044】
図示しない好ましい技術案によれば、LEDモジュール104は、COBパッケージ式LEDモジュールであり、LEDモジュールにおけるチップは、印刷回路に直接パッケージされる。COBパッケージとしては、複数のLEDチップを金属基板、例えば、アルミニウム基板印刷回路基板MCPCBに直接パッケージし、アルミニウム基板103によって直接放熱し、これによって、製造工程及びコストを低減するだけではなく、更に、熱抵抗を低減するという放熱メリットを有する。COBパッケージされるLEDモジュールは、底板において複数のLEDチップが設けられて、複数のチップを使用することは、輝度を向上させることができるだけではなく、LEDチップの合理配置を実現し、単一のLEDチップの入力電流量を低減して高効率を確保することにも寄与する。そして、このような面光源によれば、大きくパッケージの放熱面積を拡張し、熱量が保護カバー106に伝導し易く、軽量の熱伝導複合材料で製作された保護カバー106によって熱量を消散させる。その他、マイクロレンズを合理的に設計及びモールディングすることで、スプリット光源デバイスの組合せに存在する点光、グレアなどの弊害を有効に回避することができ、また、適切な赤いチップ組合せを加入することで、光源効率及び寿命を低減しない前提で、光源の演色性を有効に向上することができる。COB光源モジュールによれば、照明ランプの取付生産がより簡単で便利となる。
【0045】
図示しない好ましい技術案によれば、駆動回路基板は、金めっき(導電材)スルーホールと、機械固定孔と、電気接続孔と、を有する。機械固定孔は、駆動回路基板101の外周縁領域に均一に分布されて、駆動回路基板を固定するためのものである。金めっきスルーホールは、駆動回路基板101において電器素子の取付に用いられており、素子を駆動回路基板に整然と、均一で合理的に分布させるために、対応する金めっきスルーホールも合理的に配置されるべきである。電気接続孔は、素子と素子との間の電気接続に用いられる。
【0046】
ある好ましい実施形態によれば、少なくとも1つのLEDモジュール104の給電インターフェースは、バンプの形式で外に露出し、給電インターフェースバンプは、錫パッドであり、導電配線を介して駆動回路基板101と電気的に接続される。導電配線上の凸状パッドはそれぞれ、少なくとも1つのLEDモジュール104の給電インターフェースバンプ及び駆動回路基板101のスルーホールパッドに溶接ワイヤを介して電気的に接続される。
【0047】
ある好ましい実施形態によれば、アルミニウム基板103は、前記駆動回路基板に対応する電気接続スルーホールを有し、前記駆動回路基板101の電線は、前記電気接続スルーホールを通って外部電源と接続されて、電源を取得する。
【0048】
ある好ましい実施形態によれば、アルミニウム基板103底部には、両面高粘度熱伝導シート102が被覆され、LEDライトエンジン100は、前記両面高粘度熱伝導シート102を介して他の照明機器に直接固定される。
【0049】
図示しない好ましい技術案によれば、保護カバー106の反射斜面は、凹凸を呈する斜面である。凹凸を有する反射斜面は、光を均一に反射することができ、形成される光スポットはソフトで眩暈を発生することがなく、日常生活用LED照明装置に広く使用され得る。
【0050】
図示しない好ましい技術案によれば、前記内孔下エッジの断面は、台形状を呈し、下エッジの下表面には、下表面と両面高粘度熱伝導シート102とを密着させるように、小さなバンプが均一に分布される。断面が台形状である下エッジによれば、前記内孔下エッジと両面高粘度熱伝導シート102との接触面積を大きくし、保護カバー106をアルミニウム基板103に強固に固定することができる。その他、下エッジの下表面に均一に分布される小さなバンプによれば、下エッジと両面高粘度熱伝導シート102との接触面積を大きくし、二者の接触面も粗くなる。小さなバンプは体積が小さいため、外力作用の下で、両面高粘度熱伝導シートに嵌め込まれることができ、これによって、内孔下エッジとアルミニウム基板との組合せがより強固となる。
【0051】
模式的な図7を参照すると、アルミニウム基板103の外周縁には、上方へ膨らむ下向きU型状返し素子を有する。保護カバー106外壁下端には、下向きU型状返し素子とマッチされる上向きU型状返し素子が配置され、下向きU型状返し素子と上向きU型状返し素子とが嵌め込み式で互いに接続される。下向きU型状返し素子と上向きU型状返し素子の自由端は、平らで滑らかな曲面であっても良く、これによって、取付時、保護カバー106をアルミニウム基板103に円滑に押し入れることができる。このような接続方式によれば、保護カバー106とアルミニウム基板103とをより強固接合し、たとえ両面高粘度熱伝導シート102時間の経過に伴って粘性が低下し、ひいては、粘性がなくなっても、保護カバー106もアルミニウム基板103から脱落することはない。
【0052】
図示しない好ましい技術案によれば、アルミニウム基板の第1表面は、両面高粘度熱伝導シート102がアルミニウム基板103を緊密に被覆するように、均一に分布される小さなバンプを有する。アルミニウム基板103上の小さなバンプによれば、アルミニウム基板103と両面高粘度熱伝導シート102との接触面積を大きくするだけではなく、当該接触面が粗くなり、摩擦係数が大きくなり、両面高粘度熱伝導シート102がアルミニウム基板103を緊密に被覆する。
【0053】
ある好ましい実施形態によれば、両面高粘度熱伝導シート102は、0.1〜0.5mmの厚さを有する弾性材である。当該弾性材は、粘性及び熱伝導性を有すると共に、弾性を有し、温度に応じて、熱すれば膨張し、冷やせば縮むことができる。換言すれば、弾性を有する両面高粘度熱伝導シート102は、外部温度又はLEDの発光によって温度が変化する場合、アルミニウム基板103又は保護カバー106の下端といった、全てが両面高粘度熱伝導シートにより接続される部材の体積の変化に応じて変化し、かかる部材と同期する「熱すれば膨張し、冷やせば縮む」ことを維持できる。このように、両面高粘度熱伝導シートは、部材と隙間を発生することがなく、各部材を緊密に粘着することができる。前記両面高粘度熱伝導シートは、更に、0.1〜0.5mmの厚さを有し、これによって、前記アルミニウム基板103の第1表面上の小さなバンプは、外力作用の下で前記両面高粘度熱伝導シート102に嵌め込むことができるが、両面高粘度熱伝導シート102を通っておらず、内孔の下エッジの下表面の小さなバンプは、同様に両面高粘度熱伝導シート102に嵌め込まれ、両面高粘度熱伝導シート102をも通っていない。このように、0.1〜0.5mmの厚さを有する両面高粘度熱伝導シートは、小さなバンプの嵌め込み深さを有し、薄過ぎて粘度効果にも影響を及ぼさない。このような弾性を有する両面高粘度熱伝導シートは、熱伝導シリコーンシートであってもよい。
【0054】
図示しない好ましい技術案によれば、アルミニウム基板103の外周縁が保護カバー領域106をはみだす部分は、折断するための溝を有する。溝は、V型溝である。LEDライトエンジン100は超薄型構造であるため、取付時に握ること及び下ろすこと不便である。よって、LEDライトエンジンに予め折断するための部分(予断部を設けて、LEDライトエンジンは取付時に握ること及び下ろすこと便利となり、取付後溝に沿って折断して予断部を除去することができ、美観の効果が奏する。
【0055】
本発明は、下記の技術課題を解決する。
1、内蔵駆動回路基板がかなり大きい熱量を発しており、良好な熱伝導により、ICを駆動する発熱問題を解決しなければならない。
2、駆動回路基板とアルミニウム基板との間には、適切な電気接続方式を必要とし、熱伝導で頑固であると共に、Fly wire方式を使用してはならない。本発明のLEDライトエンジンによれば、超薄型需要に適用されると共に、駆動及び制御を内蔵する必要がある案に応じて設計され、スポットライト、ダウンライトなどの場合に広く応用され得る。体積が小さく、厚さが薄い。小型化製品に属し、軽薄でサイズも小さく、コストパフォーマンスが高く、外付け駆動回路がない。特に、本発明のLEDライトエンジンによれば、全体厚さが6ミリメートルよりも小さい技術案が得られる。
【0056】
前記実施形態は例示と見なされ、本発明の上記示唆の下、当業者は、上記実施形態を基に各種の改良や変形が可能である。これら改良や変形は、本発明の保護範囲に入っている。当業者は、上記具体的な記述は、本発明を制限するものではなく、単に本発明の目的を解釈するためのものである、と理解されるべきである。本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲及びその同等物によって限定される。
【符号の説明】
【0057】
100 LEDライトエンジン
106 保護カバー
101 駆動回路基板
103 アルミニウム基板
104 LEDモジュール
102 両面高粘度熱伝導シート
105 反射斜面
200 絶縁層
201 スルーホールパッド
202 凸状パッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図6(c)】
図7