【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的は、互いから空間的にずらして配置された空気音を拾うための音響センサが、当該フィルタの洗浄の間に生じる関連する騒音を捕捉し、当該フィルタの洗浄が、少なくとも2つの音響センサを用いた当該騒音の捕捉によって検出される、導入部で言及した種類の方法によって、達成される。
【0015】
この目的は、固体物質の粒子を含有する第1のガスが、当該フィルタを通じて第1の流れ方向で供給でき、当該フィルタを用いて濾過でき、当該フィルタを洗浄する目的のために、第2のガスが、当該フィルタを通じて、第1の流れの方向と反対の流れの方向で供給でき、互いに対してずらして配置された空気音を拾うための音響センサであって、当該フィルタのための洗浄の間に生じる騒音を捕捉することが可能であるように用いられる音響センサを有し、当該フィルタの洗浄が、音響センサのうちの少なくとも2つを用いて関連する騒音を拾うことで検出され得るように用いられるコンピュータ装置を有する、先に言及した性質のシステムによって、さらに達成される。
【0016】
最後に、この目的は、この種類のシステムと、互いから空間的にずらして配置され、第1のガスが供給され得るように通され、第1のガスが濾過され得るように用いられるフィルタであって、当該フィルタを洗浄する目的のために、第2のガスが、当該フィルタを通じて、第1の流れの方向と反対である流れの方向で供給できる、フィルタとを有する、導入部で言及した性質のプラントによって、達成される。
【0017】
提案する方法は、とりわけ、いわゆる「洗浄衝撃音」である騒音の音響的な認識に基づいている。この騒音は、具体的には、例えば、第2のガスを、当該フィルタを通じて、第1の流れの方向と反対の流れの方向で押し込むために圧縮空気弁が開けられるとき、当該フィルタを洗浄する目的のために放出される圧縮空気の波動によって、引き起こされ得る。弁が開けられるとき、空気音として騒音が生じ、この騒音は、典型的には当該フィルタの洗浄のためであり、関連するセンサによって捕捉される。したがって、当該センサは、空気音として生じる騒音を捕捉することができるように設計される。具体的には、音響センサの各々に関して、例えばコンピュータ装置によって分析され得る音響データ流が作り出される。
【0018】
例えば管フィルタとして構成され得る当該フィルタは、圧縮空気衝撃によって膨張される。この膨張は、当該フィルタから、フィルタの作用の間に堆積した固体物質の粒子または固体物質粒子の層を取り除く。同じくこれによって、特徴的な騒音が生成される可能性があり、この騒音は当該センサによって捕捉され得る。
【0019】
センサとして、具体的には、例えば、フィルタプラント内に位置決めされ、そのためコスト効率良く調達できるマイクロフォンなど、多くの音響変換器のうちの1つが使用され得る。具体的には、音響センサのうちの一部およびフィルタは、プラントの筐体に収容されることになり、センサは、見込まれる騒音を捕捉できるような方法で固定される。
【0020】
プラントは、互いから位置的にずらして配置されたフィルタを有し、音響センサも互いから位置的にずらして配置される。これは、フィルタのうちの任意の2つ、または、適用可能な場合は、音響センサのうちの任意の2つが、互いから特定の距離に配置されることを意味している。ここでは、提案するシステムは、フィルタのうちの1つの洗浄の間に生じる騒音が音響センサのうちの少なくとも2つを用いて捕捉され得るように、設計される。騒音が生じる場所から当該センサまで騒音が伝播する当該時間の差が、検出される当該フィルタの洗浄を許可する。
【0021】
この構成は、当該フィルタの洗浄の具体的に信頼できる検出を許可し、いわゆる「マトリックスエラー」を具体的に認識することが可能である。この種類のエラーは、フィルタが特定の流れで次々に洗浄され、そのために、適切な弁が、例えば次々に作動されるといったプラントで生じる。具体的には、PLC出力においてできるだけ節約するために、フィルタ構築におけるすべての弁が、リレーマトリックスを用いて作動される。つまり、一部のリレーが弁の正極を切り替え、さらにいくつかのリレーが弁の負極を切り替える。リレーが失敗した場合、リレーの接点が溶着する可能性があり、その結果、続く洗浄運転の間、いくつかのリレーが洗浄となるか、または、間違った弁が作動される。「マトリックスエラー」は、誤った配線の結果としても原理的に可能性があり、その結果、間違った弁が作動され、それによって間違ったフィルタが洗浄される。しかしながら、この種類のエラーは、試運転の間に認められ、排除することができる。具体的には、間違って作動された弁の異常があるとき、正しく洗浄されるフィルタが明らかに洗浄されておらず、洗浄されていないフィルタまたは間違って洗浄されているフィルタが明らかに洗浄にされているという誤った結末に至る可能性がある。
【0022】
当該フィルタの正しい洗浄が、確実かつ比較的容易に認識され得ることは、提案する方法、提案するシステム、および提案するプラントの特有の利点である。これは、正しい洗浄の認識が、少なくとも2つの音響センサの使用によって、当該フィルタの洗浄の間に生じる騒音の捕捉だけに基づかれるためである。具体的には、適切であるとして、当該フィルタの洗浄の正確な時点、または、必要に応じて、適切な弁の作動の正確な時点が、あらかじめ知らされることは、認識にとって必ずしも必要ではない。
【0023】
本発明の有利な実施形態では、当該フィルタの洗浄は、関連する騒音が音響センサのうちの少なくとも2つ、好ましくは3つ以上の各々に到達する時点の比較によって検出される。
【0024】
音響センサが、互いから空間的にずらされて、または、空間において互いから分離されて配置されるため、フィルタのうちの1つの洗浄の間に生じる騒音は、通常、当該センサの場所に到達するまでに異なる時間の長さを取る。少なくとも2つ、好ましくは3つ以上の音響センサが当該騒音を捕捉するために用いられるという事実の結果として、騒音がどこで生じるかを確実に結論付けることが可能であり、その手段によって、当該フィルタの成功した洗浄処理を検出することが可能である。具体的には、騒音の起点の場所には、各々の場合で、第2のガスが当該フィルタへと流れるのに通る弁、または、当該フィルタのいずれかがある。
【0025】
プラントの大きさに依存して、または、プラントにおけるフィルタの数に依存して、適用可能な場合は、より多くの数のまたはより少ない数の音響センサが、具体的に信頼できる結果を実現するために必要とされることになる。音響センサは、好ましくは、関連する騒音が生じる場所と当該センサとの間を辿る経路が、当該筐体を当該フィルタの成功した洗浄に一義的に与えることができるような方法で、好ましくは配置されることになる。例えば、フィルタの対称的な配置がある場合、センサの非対称的な配置は有利であると判明できる。
【0026】
本発明のさらなる有利な実施形態の場合では、音響センサのうちの少なくとも2つ、好ましくは3つ以上に関して、当該騒音の到達についての関連する時点を比較することで、少なくとも1つ、好ましくは2つ以上の差分間隔が決定され、決定された差分間隔が、関連した保存されている差分間隔と比較される。
【0027】
フィルタのうちの1つが第2のガスにより衝突される場合、これは、音響センサによって捕捉され得る騒音を当然ながらもたらす。例えば、3つのセンサがそれぞれ時点t
iにおいて騒音を捕捉すると仮定する。ここで、i=1、2、3である。3つの時点t
iから、3つの差分間隔δ
i,i'=t
i-t
i'まで、つまり、δ
1,2、δ
1,3、およびδ
2,3を決定することがそのため可能である。当該時点t
iは、ここでは、関連する指標時点として解釈でき、この関連する指標時点は、例えば、関連する前述の音響データ流から推定される。
【0028】
決定された差分間隔は、好ましくはあらかじめ決定されて保存されている、対応する差分間隔と比較され、それによって、当該騒音の起点の場所を決定することが最終的に可能である。したがって、具体的には、適用可能な場合は、各々の弁または各々のフィルタに関して、プラントにおける弁またはフィルタのそれぞれの配置の位置決めの結果として、音響センサの各々の組み合わせについて見込まれる差分間隔が保存される。ここで、音の速さ、および、マイクロフォンの適切な位置決めのため、各々の通路で異なった関連する指標時点であっても、同じ音の事象を特定することになる。
【0029】
具体的には、コンピュータ装置が、決定された各々の差分間隔を、あらかじめ決定された関連する差分間隔と比較し、絶対的な期間または相対的な期間において、適切な差分間隔同士の間の差が、適用可能な場合は、所定の範囲を上回るか下回る場合に、警告が出力されることが行われ得る。
【0030】
差分間隔を決定するとき、当該騒音が生じる正確な時点の知識、具体的には、事前の知識が、必ずしも必要ではない。具体的には、当該差分間隔は、当該騒音が生じる正確な時点と無関係であり、これは、提案する方法を、よりエラーにさせにくくし、非常に信頼できるものにする。
【0031】
本発明の1つのさらなる有利な実施形態の場合では、関連する音響センサにおける当該騒音の到達に関する関連する時点を決定する目的のために、騒音の最大振幅の時点が決定される。
【0032】
当該音響センサに関して、最大騒音振幅の適用可能な時点の決定、または、最も大きい音の強さの関連する時点の決定は、当該騒音の到達についての関連する時点の特に矛盾のない決定、または、適用可能な場合は、差分間隔の特に矛盾のない決定を、適用可能な場合は、可能にする。それによって、検出の正確性および信頼性がさらに高められる。
【0033】
本発明のさらなる有利な実施形態の場合では、捕捉された関連する騒音が、フーリエ変換を用いて分析される。
【0034】
フーリエ変換を用いると、捕捉された当該騒音のスペクトル分析を作ることが可能であり、そのスペクトル分析は、当該フィルタの洗浄の検出の信頼性をさらに高めるために使用できる。具体的には、先に説明した当該差分間隔は、フーリエ変換の支援で決定されてもよい。具体的には、制御装置は、この目的のために、音響センサからの個々の信号において、または、関連する音響データ流において、適用可能な場合は、当該区分同士の間の時間のずれが関連する差分間隔として特定される同様の区分を探すことになる。
【0035】
本発明の1つのさらなる有利な実施形態では、捕捉された当該騒音の、第1の所定周波数範囲内でのエネルギーが、適用可能な場合は、第1の所定値を上回るか下回る場合、第1のメッセージが作成される。
【0036】
当該エネルギーが、具体的には、適用可能な場合は、第1の周波数範囲内、つまり、あらかじめ定められ得る下限周波数と上限周波数との間の当該騒音についてのエネルギーの積分または合計によって、決定される。累積したエネルギーが、適用可能な場合は、あらかじめ定められ得る第1の値を下回るか上回る場合、例えば、適用可能な場合は、当該フィルタが正しく洗浄されないように、当該フィルタまたは当該弁の異常があり得る。ここで、第1の所定値は、例えば、事前に実施される試験によって決定でき、保存できる。この第1の所定値は、成功した洗浄作業の間に生じる騒音を特徴付ける。
【0037】
作成される第1のメッセージは、具体的には、適用可能な場合は、調べられた過大または過小についての注記を含み、例えば、コンピュータ装置に、または、プラントの運転に対して責任のある個人へと直接的に、通信される。
【0038】
本発明の1つのさらなる有利な実施形態の場合では、第2の所定周波数範囲内で捕捉された当該騒音のエネルギーの、第2の所定周波数範囲外で捕捉された当該騒音のエネルギーに対する割合が、適用可能な場合は、第2の所定値を上回るか下回る場合、第2のメッセージが作成される。
【0039】
第2の所定周波数範囲内または範囲外の当該エネルギーは、適用可能な場合は、具体的には、第2の所定周波数範囲内または範囲外のそれぞれの当該騒音のエネルギーが、適用可能な場合は、積分または合計されることで、決定され得る。そのようにするとき、第2の所定周波数範囲内のエネルギーの、第2の所定周波数範囲外のエネルギーに対する割合は、決定された割合が、適用可能な場合は、第2の所定値を上回るか下回る場合に第2のメッセージが生成される状態で、設定される。
【0040】
形成された割合が、適用可能な場合は、第1の所定値を上回るか下回る場合、例えば、当該フィルタの異常があると考えられ、そのため、当該フィルタは正しく洗浄されていない。ここで、第2の所定値は、例えば、事前に実施される試験によって決定でき、保存できる。この第2の所定値は、好ましくは、成功した洗浄処理の間に生じる騒音を特徴付けることになる。
【0041】
作成される第2のメッセージは、具体的には、適用可能な場合は、調べられた過大または過小についての注記を含み、例えば、コンピュータ装置に、または、プラントの運転に対して責任のある人へと直接的に、通信される。
【0042】
本発明の1つのさらなる有利な実施形態の場合では、捕捉された関連する騒音が、高域フィルタを用いてフィルタリングされる。
【0043】
高域フィルタは、具体的には、電子フィルタ回路であり、電子フィルタ回路を用いることで、低周波数を弱めることができ、洗浄処理の検出の信頼性を高めることができる。
【0044】
さらに、捕捉された関連する騒音は、1つまたは複数の増幅器を介してアナログ/デジタル(A/D)変換器へと送ることができ、高域フィルタは、具体的には、A/D変換器の前で回路に接続されている。最後に、A/D変換器は、騒音をデジタル化された形態でコンピュータ装置に提供することができる。
【0045】
デジタル化された騒音は、評価アルゴリズムを用いるコンピュータ装置によって評価できる。この評価アルゴリズムは、例えば、以下の原理に基づき得る。
- 基準値との音響レベルの比較。
- 基準曲線との音響レベルの時間履歴の比較。
- 例えば高速フーリエ変換(FFT)を用いた、特性周波数の評価。
- 機械学習を用いたレベルおよび周波数の時間履歴の評価。
【0046】
コンピュータ装置では、いくつかの評価アルゴリズムが、捕捉された騒音のセットを評価するために用いられてもよい。総合的な結果が、例えば、加重「投票」アルゴリズムによって、生成され得る。ここで、個々の評価アルゴリズムは、それらの予測能力に応じて、異なる重み付けで割り当てられる。
【0047】
したがって、本発明の方法がもたらす利点は、具体的には、正しい洗浄による当該フィルタの洗浄性能の増加を、例えばマイクロフォンの形態における当該音響センサなど、非常にコスト効率の高い測定機器によるコスト上の利点と共に達成することが可能である、当該洗浄処理の信頼できる検出である。
【0048】
任意の関連するセンサ信号を通信する目的のために、当該センサは、電気的リンクを用いてコンピュータ装置へとつながれ得る。また、具体的には光学的なものといった、センサ信号の無線通信も考えられる。
【0049】
本発明の1つのさらなる有利な実施形態の場合では、音包囲体が設けられ、音包囲体では、音響センサのうちの一部が配置され、関連する弁が配置でき、関連する弁を用いて、第2のガスが、当該フィルタを通じて第1の流れ方向と反対の流れの方向において供給され得る。
【0050】
音包囲体は、例えば、外部からの雑音障害を抑制または低減する一種の箱として構成できる。音包囲体によって、音包囲体の外部からの障害となる雑音が当該音響センサから効果的に遠ざけられ得るため、洗浄の検出の信頼性をさらに高めることができる。同時に、当該音響センサは、関連する弁によって引き起こされる騒音を特に良好に検出できることが保証される。それによって、具体的には、当該音響センサを用いて、当該フィルタを洗浄する目的のために関連する弁が開くのを確実に捕捉することが可能である。
【0051】
具体的には、さらなる音響センサが音包囲体の外部に設けられてもよく、したがってそれら音響センサは、当該弁から音響的に遮蔽され、洗浄処理の間、当該フィルタからの騒音を捕捉できる。これらのさらなる音響センサは、例えば、当該フィルタが収容されるプラントにおいて筐体内に配置され得る。ここで、音包囲体は、筐体内部または筐体外部に配置され得る。
【0052】
本発明は、例えば、コンピュータ装置が、基準センサ信号とのセンサ信号の比較を用いて、当該フィルタおよび/または当該弁に関する状況を決定することなど、さらなる態様を網羅している。
【0053】
例えば、当該フィルタに関するこのような状況は、適用可能な場合は、当該フィルタが裂けた、または、当該フィルタが重度に損傷されたといった形のものであり得る。これは、圧縮空気波動が、ある長さの時間を取るが比較的素早く起こる当該フィルタの膨張をもたらさないことによって、確立され得る。決定された状況は、例えば、固体物質の粒子が当該フィルタに永久的に固定されてしまったため、当該フィルタが圧縮空気波動によってもはや洗浄できないということも、考えられる。決定され得るさらなる状況は、フィルタが固体物質の粒子で目詰まりされる度合いであり、それによって、このフィルタの次の洗浄がいつ必要であるかが結論付けられる。
【0054】
追加または代替で、当該フィルタにおける洗浄運転のために開けなければならない関連する弁の状況を捕捉することが可能である。このような状況は、例えば、関連する弁がもはや十分に開いていないか欠陥があることである可能性があり、これは、基準センサ信号として保存でき、それによって後で認識することができる。
【0055】
具体的には、関連するフィルタまたは関連する弁のそれぞれの状況は、コンピュータ装置によって決定されることが可能であり、これは、当該フィルタまたは当該弁のそれぞれの状況を、例えば、所定の尺度に置く。先に説明したように、尺度は、ここでは2つ以上の状況を含み得る。
【0056】
適用可能な場合は、当該フィルタまたは当該弁に関するこの種類の状況を決定できるようにするために、フィルタまたは弁は、それぞれ事前に適切に準備されて通常の高圧空気波動に曝すことができ、さらにそれによって生じる騒音が、関連する音響センサによって捕捉され、当該状況の騒音特性についての基準センサ信号として保存される。
【0057】
適用可能な場合は、監視されるプラントの状況を決定するために、当該フィルタまたは当該弁の様々な状況を特徴付けるこれらの基準センサ信号にアクセスすることが、後に可能である。
【0058】
本発明のさらなる態様によれば、センサ信号、および/または、必要であれば、当該フィルタの状況が、記憶装置に保存され、記憶装置では、センサ信号の傾向、および/または、必要であれば、当該フィルタの状況の傾向が、センサ信号の時間履歴、および/または、必要であれば、適用可能な場合は、当該フィルタもしくは当該弁の状況の時間履歴を用いて、決定される。
【0059】
センサ信号、および/または、必要であれば、当該フィルタまたは当該弁のそれぞれの状況は、関連する時間履歴を記憶装置に保存させることができ、そのため、後の時間においても、データのこれらの項目にアクセスできる。これは、具体的には、保存された時間履歴に基づいて決定される傾向の決定のために、必要である。この目的のために、現在の方法が用いられ得る。
【0060】
傾向の決定によって、例えば、適用可能な場合は、当該フィルタまたは当該弁が、適切であるとして、いつ保守または交換される必要があるかを予測することが可能である。この手段によって、具体的には、このような手作業の介入に、例えば、定期的なサイクルの一部として実行される保守作業が含まれ得るため、プラントの利用可能性を高めることができる。この手段によって、適用可能な場合は、追加の保守作業またはプラントの停止を回避することが可能である。
【0061】
具体的には、そのため、コンピュータ装置は、適用可能な場合は、時間履歴を形成できるようにするために、センサ信号の履歴、または、当該フィルタもしくは当該弁のそれぞれの状況も保管できる。これは、構成部品の摩耗を認識するために、延いては、完全な不具合の前にメッセージを発するために、用いることができる。したがって、決定される状況は、1つまたは複数の警告システムへと、測定の時点を選択的に含む、当該フィルタまたは当該弁のそれぞれの特有の識別子と共に通信できる。警告システムは、例えば、プロセス可視化システム、プロセス管理システム、または状態監視システムなど、自動システムの形態をとり得る。選択的に、例えば、音響センサによって受信されたセンサ信号または図式評価といった、さらなる項目のデータも警告システムへと通信される。そして、警告システムは、適切であるとして、プラントの運転者または保守技術者に、画面上に、または、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)を介して、または、スマートフォンもしくはタブレットコンピュータなどの携帯操作端末における電子メール、SMS、もしくは報告によって、メッセージを与えることができる。
【0062】
本発明の1つのさらなる態様によれば、メッセージは、センサ信号が前もって定められたセンサ信号と同じ場合、および/または、適切である場合、状況が前もって定められた状況と同じ場合、作成される。
【0063】
前もって定められたセンサ信号、および/または、適切である場合、前もって定められた状況は、例えば、裂けた当該フィルタ、または、適用可能な場合は、重度に損傷された当該フィルタもしくは当該弁の特徴であり得る。これは、圧縮空気波動が、ある長さの時間を取るが比較的素早く起こる、または、完全に起こらない当該フィルタの膨張をもたらさないことによって、確立され得る。具体的には、前もって定められた量が、例えば、固体物質の粒子が当該フィルタに永久的に固定されてしまったため、圧縮空気波動で当該フィルタを洗浄することがもはやできないという特徴でもあり得る。もはや機能していない弁が、この方法で同様に認識できる。
【0064】
例えば、当該音響センサによって発生されるセンサ信号は、騒音の音量を特徴付けることができ、そのため、具体的には、センサ信号または音量が、適用可能な場合は、前もって定められたセンサ信号または音量にそれぞれ対応する場合にメッセージが生成される。具体的には、前もって定められたセンサ信号または前もって定められた状況は、適切であるとして、メッセージを発生するために到達されなければならない基準帯域または「警告閾値」の形態であってもよい。同様に、前もって定められたセンサ信号または前もって定められた状況は、適用可能な場合は、逆の方法で定められてもよい。つまり、洗浄衝撃音がない場合、または、洗浄衝撃音が異なって聞こえる場合、前もって定められたセンサ信号または前もって定められた状況がそれぞれに存在する。結果として、この状態に関して、この洗浄衝撃音がない場合、または、洗浄衝撃音が異なって聞こえる場合、メッセージが生成される。
【0065】
具体的には、コンピュータ装置に保存された基準センサ信号は、前もって定められたセンサ信号の形態であり得る。
【0066】
本発明のさらなる態様によれば、生成されるメッセージは、プラントのITシステムおよび/または運転スタッフへと次に通信される。ITシステムは、ここでは具体的に、適切であるとして、必要な場合、決定された状況が当該フィルタまたは当該弁の特有の識別子と共に通信でき、また、適用可能な場合は、選択として1つまたは複数の警告システムにおける測定の時点と共に通信できる、先に説明した状態監視システムまたは警告システムの形態であり得る。代替または追加で、メッセージは、保守スタッフまたはシステムに対して責任のあるスタッフにも通信され得る。例えば、当該フィルタの保守または交換など、さらなる行動が、メッセージの通信によって引き起こされ得る。
【0067】
代替または追加で、メッセージは、規定され得る期間内で、先に説明したセンサ信号の傾向が、前もって定められたセンサ信号に到達する場合、および/または、必要な場合、当該フィルタまたは当該弁の状況が、適用可能な場合は、前もって定められた状況に到達する場合、同じく発生され得る。これは、例えば、決定された傾向に基づく保管方法を用いて、あらかじめ計算できる。
【0068】
概して、第2のガスは、ここでは、第1のガスと同一であってもよく、そのため、当該フィルタの洗浄の目的のために、第1のガスは、当該フィルタを、濾過処理のための流れの方向に対して反対である流れの方向で押し通される。フィルタは、ここでは、例えば管状のフィルタとして構成され得る。
【0069】
以下では、本発明は、図で示された例示の実施形態を参照することで、より詳細に記載および説明されている。