(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の紹介サイトでは、マッチングする際の条件に、ユーザと相手との好み(嗜好)が一致することを含めている。つまり、好みを共有できる相手を優先して紹介するという考え方である。確かに、好みが一致するユーザ同士は、話が合いやすく、紹介によって、交際や結婚に発展するケースが数多く生じている。
【0006】
しかしながら、交際や結婚に発展しても、その関係を長期的に持続できない男女が多いのも事実である。これは、例えば、交際等に発展した後に、それまで知らなかった相手の好みが明らかとなり、その好みがどうしても許容できない(一例として、生理的に受け入れられない)ケースなどが挙げられる。つまり、従来のように、ユーザと好みが一致する候補者をマッチングするという手法では、長期的な関係を維持する上で適切でない場合が少なくなかった。
【0007】
このため、長期的な関係を維持する上でも、ユーザに対して、より適切な候補者を紹介することのできる技術が求められていた。
【0008】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、ユーザに対して、より適切な候補者を紹介することのできるマッチング装置、マッチング方法、プログラム、ならびに、非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係るマッチング装置は、
ユーザに紹介可能な候補者群に含まれる候補者のそれぞれについて、当該候補者の商品購入履歴に基づいて、当該候補者との関連性が高い商品を選定する選定部、
前記選定された商品を前記ユーザに提示する提示部、
前記提示された商品に対する前記ユーザの回答に従って、前記ユーザの嫌悪度が高い商品を特定する特定部、
前記特定された商品との関連性が高い候補者を除いた候補者群に含まれる候補者についての情報を前記ユーザに通知する通知部、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係るマッチング装置において、
前記選定部は、前記候補者の商品購入履歴に基づいて、当該候補者に対して推奨されるべき商品を選定してもよい。
【0011】
また、上記観点に係るマッチング装置において、
前記選定部は、前記候補者の商品購入履歴に従って、購入した商品の購入金額が同一カテゴリの商品の平均金額と比べて所定割合以上高い場合に、当該購入した商品を選定してもよい。
【0012】
また、上記観点に係るマッチング装置において、
前記選定部は、前記候補者の商品購入履歴に従って、商品の購入日が、当該商品の発売日の一定日後よりも以前である商品を選定してもよい。
【0013】
また、上記観点に係るマッチング装置において、
前記提示部は、前記選定部によって選定された商品の中から、前記ユーザに、所定数の商品をランダムに提示して、許容できない商品を除外させ、
前記特定部は、前記提示部によって提示された商品のうち、前記ユーザによって除外された商品を特定してもよい。
【0014】
本発明の第2の観点に係るマッチング方法は、
マッチング装置におけるマッチング方法であって、
前記マッチング装置が、ユーザに紹介可能な候補者群に含まれる候補者のそれぞれについて、当該候補者の商品購入履歴に基づいて、当該候補者との関連性が高い商品を選定する選定ステップ、
前記マッチング装置が、前記選定された商品を前記ユーザに提示する提示ステップ、
前記マッチング装置が、前記提示された商品に対する前記ユーザの回答に従って、前記ユーザの嫌悪度が高い商品を特定する特定ステップ、
前記マッチング装置が、前記特定された商品との関連性が高い候補者を除いた候補者群に含まれる候補者についての情報を前記ユーザに通知する通知ステップ、
を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
ユーザに紹介可能な候補者群に含まれる候補者のそれぞれについて、当該候補者の商品購入履歴に基づいて、当該候補者との関連性が高い商品を選定する選定部、
前記選定された商品を前記ユーザに提示する提示部、
前記提示された商品に対する前記ユーザの回答に従って、前記ユーザの嫌悪度が高い商品を特定する特定部、
前記特定された商品との関連性が高い候補者を除いた候補者群に含まれる候補者についての情報を前記ユーザに通知する通知部、
として機能させることを特徴とする。
【0016】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
【0017】
本発明の第4の観点に係る非一時的なコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体は、
コンピュータを、
ユーザに紹介可能な候補者群に含まれる候補者のそれぞれについて、当該候補者の商品購入履歴に基づいて、当該候補者との関連性が高い商品を選定する選定部、
前記選定された商品を前記ユーザに提示する提示部、
前記提示された商品に対する前記ユーザの回答に従って、前記ユーザの嫌悪度が高い商品を特定する特定部、
前記特定された商品との関連性が高い候補者を除いた候補者群に含まれる候補者についての情報を前記ユーザに通知する通知部、
として機能させることを特徴とするプログラムを記録する。
【0018】
上記情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザに対して、より適切な候補者を紹介することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、結婚や交際を希望するユーザ(男性ユーザや女性ユーザ)が適切な異性を互いに見つけ合うための紹介システムについて説明するが、一例であり、他の目的の紹介システムにおいても適宜適用可能である。例えば、異性に限らず、スポーツや趣味の仲間を見つけ合うための紹介システムや、会社の人事担当者が社員やアルバイト等の人材を見つけるための紹介システムにおいても、適宜適用可能である。
また、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0022】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る紹介システム100は、
図1に示すように、マッチング装置200と、販売サーバ300と、各ユーザ端末400とがインターネット900を介して接続されて構成される。なお、図中では簡略化しているが、ユーザ端末400は、利用するユーザに応じて、多数存在しているものとする。
また、マッチング装置200と、販売サーバ300とには、共通のユーザ(ユーザ端末400のユーザ)が属しており、後述するように、販売サーバ300を利用したユーザの情報が、マッチング装置200から参照可能となっている。
【0023】
マッチング装置200は、例えば、サーバコンピュータ等からなり、結婚相手や交際相手を求めるユーザ(男性ユーザや女性ユーザ)が操作するユーザ端末400に対して、より適切な候補者をマッチングして紹介する。
例えば、マッチング装置200は、ユーザAに紹介可能なユーザB〜Z(候補者群)について、販売サーバ300における履歴情報(購入履歴)を用い、ユーザB〜Zとの関連性が高い商品B〜Zをそれぞれ選定する(なお、同じ商品が重複して選定されてもよい)。マッチング装置200は、選定した商品B〜ZをユーザAのユーザ端末400に提示し、ユーザAの回答から、ユーザAにとって好ましくない商品(ユーザAの嫌悪度が高い商品)を特定すると、その商品と関連性の高いユーザを紹介対象から除外する。一例として、ユーザAが、商品B〜Gが好ましくない(許容できない)と回答した場合、マッチング装置200は、それら商品B〜Gとの関連性が高いユーザB〜Gを除いて、ユーザH〜Zのプロフィール等を、ユーザAのユーザ端末400に通知する。
すなわち、マッチング装置200は、ユーザが許容できない(例えば、生理的に受け入れられない)商品と関連性が高い候補者を予め排除し、残った候補者の中から適宜候補者を紹介する。
【0024】
販売サーバ300は、例えば、サーバコンピュータ等からなり、ユーザ端末400に対して商品に関する情報を提供すると共に、ユーザが希望する商品を販売する。
例えば、販売サーバ300は、多くの店舗(仮想店舗)の商品を販売しており、アクセスしてきたユーザ端末400に、商品の一覧ページ等を提示する。そして、ユーザ端末400から商品が購入されると、販売サーバ300は、決済を行うなどして、ユーザが購入した商品の履歴(購入履歴)を管理する。
また、販売サーバ300は、マッチング装置200からの要求に応じて、ユーザの購入履歴等を、マッチング装置200に提供する。
【0025】
ユーザ端末400は、例えば、パソコンやスマートフォン等からなり、インターネット900を介して販売サーバ300にアクセスし、商品に関する情報を取得すると共に、ユーザの操作を受け付け、販売サーバ300から所望の商品の購入を行う。
また、ユーザ端末400は、インターネット900を介してマッチング装置200にアクセスし、自身の情報(プロフィール等)や、希望する異性の情報(条件等)を登録し、適切な候補者の紹介を受ける。
【0026】
(情報処理装置の概要構成)
本発明の実施形態に係るマッチング装置200、販売サーバ300、及び、ユーザ端末400が実現される典型的な情報処理装置500について説明する。
【0027】
情報処理装置500は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM503と、NIC(Network Interface Card)504と、画像処理部505と、音声処理部506と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ507と、インターフェース508と、外部メモリ509と、コントローラ510と、モニタ511と、スピーカ512と、を備える。
【0028】
CPU 501は、情報処理装置500全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0029】
ROM 502には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、所定のプログラムをRAM 503に読み出してCPU 501による当該プログラムの実行が開始される。また、ROM 502には、情報処理装置500全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0030】
RAM 503は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0031】
NIC 504は、情報処理装置500をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 501との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)等により構成される。
【0032】
画像処理部505は、DVD−ROM等から読み出されたデータをCPU 501や画像処理部505が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部505が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、モニタ511に出力される。これにより、各種のページ表示が可能となる。
【0033】
音声処理部506は、DVD−ROM等から読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ512から出力させる。また、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で発生させるべき音を生成し、これに対応した音声をスピーカ512から出力させる。
【0034】
DVD−ROMドライブ507に装着されるDVD−ROMには、例えば、実施形態に係るマッチング装置200等を実現するためのプログラムが記憶される。CPU 501の制御によって、DVD−ROMドライブ507は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 503等に一時的に記憶される。
【0035】
インターフェース508には、外部メモリ509、コントローラ510、モニタ511、及びスピーカ512が、着脱可能に接続される。
【0036】
外部メモリ509には、ユーザの個人情報に関するデータなどが書き換え可能に記憶される。
【0037】
コントローラ510は、情報処理装置500の各種の設定時などに行われる操作入力を受け付ける。情報処理装置500のユーザは、コントローラ510を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ509に記憶することができる。
【0038】
モニタ511は、画像処理部505により出力されたデータを情報処理装置500のユーザに提示する。
【0039】
スピーカ512は、音声処理部506により出力された音声データを情報処理装置500のユーザに提示する。
【0040】
この他、情報処理装置500は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 502、RAM 503、外部メモリ509、DVD−ROMドライブ507に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0041】
以下、上記情報処理装置500において実現されるマッチング装置200の構成等について、図面を参照して説明する。情報処理装置500に電源が投入され、例えば、ユーザ端末400からのアクセスを受け付けると、本実施形態に係るマッチング装置200として機能させるそれぞれのプログラムが実行され、本実施形態に係るマッチング装置200が実現される。
なお、販売サーバ300やユーザ端末400も同様に情報処理装置500において実現されるが、これらの構成については省略し、本実施形態において最も特徴的なマッチング装置200について、以下説明する。
【0042】
(マッチング装置の概要構成)
図3は、本実施形態に係るマッチング装置200の概要構成の一例を示すブロック図である。図示するように、マッチング装置200は、受付部210と、記憶部220と、制御部230と、出力部240とを備える。
【0043】
受付部210は、インターネット900を介して各ユーザ端末400から送られる種々の情報を受け付ける。
例えば、受付部210は、後述するアンケート画面に提示される商品に対するユーザのフリック操作(画面を指等ではじくように動かす操作)を受け付ける。
この他にも、受付部210は、マッチング装置200に登録するためのユーザ情報等を受け付ける。
上述したNIC 504等が、このような受付部210として機能しうる。
【0044】
記憶部220は、マッチングに必要な各種の情報を記憶する。
例えば、記憶部220は、
図4に示すようなユーザ情報221を記憶する。このユーザ情報221には、一例として、ユーザID221a、氏名221b、プロフィール221c、及び、相手への希望221dといった情報が含まれている。
【0045】
また、記憶部220には、ユーザ情報221等を基に、
図5に示すような候補者群情報222が生成される。この候補者群情報222は、あるユーザに候補者を紹介する際に、そのユーザの希望に沿った候補者の情報がユーザ情報221から収集され、更に、各候補者との関連性の高い商品が、販売サーバ300の購入履歴から収集されて生成される。
この候補者群情報222には、一例として、ユーザID222a、関連性が高い商品222b、及び、購入金額222cといった情報が含まれている。なお、
図5において、関連性が高い商品222bを名称にて示しているが、これは、説明を分かり易くするためであり、実際には、商品ID等が設定される。また、この関連性が高い商品222b等がどの様に収集されるのかについては、後述する制御部230と共に説明する。
上述したRAM 503や外部メモリ509等が、このような記憶部220として機能しうる。
【0046】
図3に戻って、制御部230は、マッチング装置200全体を制御する。この制御部230は、選定部231、提示部232、特定部233、及び、通知部234を含んでおり、ユーザに対して、適切な候補者を紹介する。
【0047】
選定部231は、ユーザに紹介可能な候補者群に含まれる候補者のそれぞれについて、候補者の商品購入履歴に基づいて、その候補者との関連性が高い商品を選定する。その際、ある候補者に対して、他の候補者と同じ商品が重複して選定されもよい。
例えば、選定部231は、ユーザの希望に沿った候補者を、上述した
図4のユーザ情報221から収集し、候補者との関連性が高い商品を、販売サーバ300の購入履歴(候補者の購入履歴)に基づいて選定することで、上述した
図5の候補者群情報222を生成する。
【0048】
一例として、選定部231は、候補者が購入した商品の購入金額が同一カテゴリの商品の平均金額と比べて所定割合以上高い場合に、その商品を選定する。この場合、候補者が、わざわざ高い商品を購入していることから、その候補者にとってこだわりが強い商品であると言える。
また、選定部231は、商品の購入日がその商品の発売日の一定日後(一例として、3日後)よりも以前である場合に、その商品を選定する。この場合、発売後すぐに購入(予約購入も含む)していることから、その候補者にとってこだわりが強い商品であると言える。
この他にも、選定部231は、同一カテゴリの商品を複数回購入している場合に、その中の商品(一例として、最も高額な商品)を選定してもよい。
【0049】
選定部231は、このようにして選定した商品及びその購入金額を、
図5の候補者群情報222における、関連性が高い商品222b、及び、購入金額222cにセットして、候補者群情報222を完成させる。
【0050】
図3に戻って、提示部232は、選定部231によって選定された商品を、ユーザ(より詳細には、対象となるユーザのユーザ端末400)に提示する。
例えば、提示部232は、
図6Aに示すようなアンケート画面601を生成し、選定部231によって選定された商品(つまり、上述した
図5の候補者群情報222における関連性が高い商品222b)を、対象のユーザ端末400に提示する。なお、選定された商品の数が多い場合には、所定の数(一例として、50個)の商品を、ランダムに選んで提示するようにしてもよい。
ここでは、アンケートという形をとって、不要な先入観をユーザに抱かせない状態で、商品の好き/嫌い(許容できる/許容できない)をシンプルに回答してもらう。なお、
図6Aの例では、ユーザ端末400がスマートフォンやタブレットの場合のアンケート画面601を示しており、他に、ユーザ端末400がパソコン等であれば、他の表示手法や操作手法により、商品の好き/嫌いを回答してもらうものとする。
そして、ユーザは、
図6Bに示すように、アンケート画面601に対して、フリック操作で、提示された商品をそれぞれ左右に振り分ける。つまり、ユーザは、許容できる商品であれば、左にフリックし、一方、許容できない商品であれば、右にフリックする。
なお、
図6A,6Bにおけるアンケート画面601の例では、商品を許容できる/許容できないの何れかを回答させる場合について説明しているが、更に、細かく回答できるようにしてもよい。例えば、許容できる/どちらとも言えない/許容できないの何れかを回答できるようにする場合に、どちらとも言えない商品であれば、下や上にフリックするようにしてもよい。
【0051】
図3に戻って、特定部233は、提示した商品に対するユーザの回答に従って、ユーザの嫌悪度が高い商品を特定する。
例えば、上述した
図6A,6Bにおけるアンケート画面601の例において、特定部233は、右にフリックされた商品を、そのユーザの嫌悪度が高い商品として特定する。なお、
図6A,6Bのようなアンケート画面601を、時期等をずらして、複数回提示して回答してもらう際には、ユーザの気分等によって、同じ商品に対して、回答が異なる(許容できる回答と許容できない回答とが生じる)場合もある。この場合、特定部233は、許容できないとの回答がより多い商品を、ユーザの嫌悪度が高い商品として特定する。
【0052】
通知部234は、特定部233によって特定された商品との関連性が高い候補者を除いた候補者群に含まれる候補者についての情報をユーザに通知する。
例えば、通知部234は、
図7に示すような紹介画面602を生成し、対象のユーザ端末400に通知する。なお、通知の方法は、メール等により別途通知してもよく、また、
図6A,6Bのようなアンケート画面601に回答してもらった後に、ページを遷移させて、通知してもよい。
図7に示すような紹介画面602により、ユーザが許容できない(例えば、生理的に受け入れられない)商品と関連性が高い候補者が排除されている。そのため、この紹介画面602が動機付けとなり、交際や結婚に発展した後であっても、許容できない相手の好みが明らかとなるような事態を低減でき、長期的な関係を維持することが期待できる。
【0053】
この他にも、制御部230は、例えば、
図7に示すような紹介画面602を通知したユーザから、所望の候補者への連絡等が要求された場合には、メールやSNSのアドレス等を通知する。
上述したCPU 501等が、このような構成からなる制御部230として機能しうる。
【0054】
図3に戻って、出力部240は、インターネット900を介してユーザ端末400に種々の情報を出力する。
例えば、出力部240は、上述した
図6A,6Bのアンケート画面601や
図7の紹介画面602等を、対象のユーザ端末400に出力する。
上述したCPU 501及びNIC 504等が、このような出力部240として機能しうる。
【0055】
(マッチング装置の動作)
以下、このような構成のマッチング装置200の動作について図面を参照して説明する。
図8は、マッチング装置200が実行するマッチング処理の流れを示すフローチャートである。このマッチング処理は、例えば、ユーザ端末400から、候補者の紹介が要求される度に実行される。
【0056】
まず、マッチング装置200は、ユーザの希望に沿った候補者群を収集する(ステップS11)。
すなわち、制御部230は、ユーザの希望に沿った候補者を、上述した
図4のユーザ情報221から収集する。
【0057】
マッチング装置200は、候補者との関連性が高い商品をそれぞれ選定する(ステップS12)。
すなわち、制御部230は、候補者との関連性が高い商品を、販売サーバ300の購入履歴(候補者の購入履歴)に基づいて選定する。
一例として、制御部230は、候補者が購入した商品の購入金額が同一カテゴリの商品の平均金額と比べて所定割合以上高い場合に、その商品を選定する。また、制御部230は、商品の購入日がその商品の発売日の一定日後(一例として、3日後)よりも以前である場合(予約購入も含む)に、その商品を選定する。この他にも、制御部230は、同一カテゴリの商品を複数回購入している場合に、その中の商品(一例として、最も高額な商品)を選定してもよい。
【0058】
マッチング装置200は、選定した商品をユーザに提示し、好みについての回答を依頼する(ステップS13)。
例えば、制御部230は、上述した
図6Aのアンケート画面601を生成し、ステップS12にて選定された商品を、対象のユーザ端末400に提示する。なお、選定された商品の数が多い場合には、所定の数(一例として、50個)の商品を、ランダムに選んで提示するようにしてもよい。
ここでは、アンケートという形をとって、不要な先入観をユーザに抱かせない状態で、商品の好き/嫌い(許容できる/許容できない)をシンプルに回答してもらう。そして、ユーザは、上述した
図6Bに示すように、アンケート画面601に対して、フリック操作で、提示された商品をそれぞれ左右に振り分ける。つまり、ユーザは、許容できる商品であれば、左にフリックし、一方、許容できない商品であれば、右にフリックする。
【0059】
マッチング装置200は、回答に従って、ユーザの嫌悪度が高い商品を特定する(ステップS14)。
例えば、上述した
図6A,6Bにおけるアンケート画面601の例において、制御部230は、右にフリックされた商品を、そのユーザの嫌悪度が高い商品として特定する。なお、
図6A,6Bのようなアンケート画面601を、時期等をずらして、複数回提示して回答してもらう場合において、例えば、制御部230は、許容できないとの回答がより多い商品を、ユーザの嫌悪度が高い商品として特定する。
【0060】
マッチング装置200は、特定した商品との関連性が高い候補者を候補者群から排除する(ステップS15)。
すなわち、制御部230は、ステップS14にて特定された商品との関連性が高い候補者を、上述した
図5の候補者群情報222から削除する。
【0061】
マッチング装置200は、候補者群に残った候補者についての情報をユーザに通知する(ステップS16)。
例えば、制御部230は、上述した
図7のような紹介画面602を生成し、対象のユーザ端末400に通知する。なお、通知の方法は、メール等により別途通知してもよく、また、上述した
図6A,6Bのようなアンケート画面601に回答してもらった後に、ページを遷移させて、通知してもよい。
【0062】
このようなマッチング処理によって、ユーザが許容できない(例えば、生理的に受け入れられない)商品と関連性が高い候補者が排除された上で、
図7に示すような紹介画面602によって、ユーザに候補者が紹介される。そのため、この紹介画面602が動機付けとなり、交際や結婚に発展した後であっても、許容できない相手の好みが明らかとなるような事態を低減でき、長期的な関係を維持することが期待できる。
【0063】
この結果、ユーザに対して、より適切な候補者を紹介することができる。
【0064】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、制御部230(選定部231)が、候補者が実際に購入した商品の中から、候補者との関連性が高い商品を選定する場合について説明したが、個人情報を保護する観点から、購入した商品そのものの代わりに、購入した商品と関連する商品を選定するようにしてもよい。
例えば、選定部231は、候補者の商品購入履歴に基づいて、その候補者に対して推奨されるべき商品(いわゆる、レコメンド商品)を選定する。
この場合、ユーザに提示される商品は、候補者が実際に購入した商品ではないため、個人が特定されるなどのおそれが低くなる。また、推奨されるべき商品は、販売サーバ300における候補者の閲覧実績なども考慮されるため、実際には購入に至らなかった商品も加味されて、候補者との関連性が高い商品が選定されることになる。
【0065】
上記の実施形態では、結婚や交際を希望するユーザに候補者を紹介する紹介システムを一例として説明したが、他の目的の紹介システムおいても適宜適用可能である。例えば、異性に限らず、スポーツや趣味の仲間を見つけ合うための紹介システムや、会社の人事担当者が社員やアルバイト等の人材を見つけるための紹介システムにおいても、適宜適用可能である。
選定部(231)は、ユーザに紹介可能な候補者群に含まれる候補者のそれぞれについて、候補者の商品購入履歴に基づいて、その候補者との関連性が高い商品を選定する。提示部(232)は、選定部(231)によって選定された商品をユーザに提示する。特定部(233)は、提示部(232)によって提示された商品に対するユーザの回答に従って、ユーザの嫌悪度が高い商品を特定する。通知部(234)は、特定部(233)によって特定された商品との関連性が高い候補者を除いた候補者群に含まれる候補者についての情報をユーザに通知する。