特許第6158761号(P6158761)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6158761照明具を付帯したデッキ構造体、及び、照明具付きデッキ材用連結材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6158761
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】照明具を付帯したデッキ構造体、及び、照明具付きデッキ材用連結材
(51)【国際特許分類】
   E04F 15/02 20060101AFI20170626BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20170626BHJP
【FI】
   E04F15/02 U
   E04F15/02 J
   F21S2/00 631
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-137233(P2014-137233)
(22)【出願日】2014年7月2日
(65)【公開番号】特開2016-14279(P2016-14279A)
(43)【公開日】2016年1月28日
【審査請求日】2016年2月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】512194879
【氏名又は名称】株式会社KSサプライ
(74)【代理人】
【識別番号】100107375
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 明広
(72)【発明者】
【氏名】上田 舞子
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−049526(JP,A)
【文献】 特開2003−105950(JP,A)
【文献】 特開2001−140439(JP,A)
【文献】 特開平08−167308(JP,A)
【文献】 実開昭59−051939(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0007526(US,A1)
【文献】 国際公開第2012/056074(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0266010(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0162593(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 15/00−15/22
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定間隔をおいて配置された複数本の根太材の上に、多数のデッキ材が、根太材の長手方向と交差する向きで所定幅の隙間をおいて並列配置されるとともに根太材上に固定され、隣り合う二つの根太材の間の位置において、隣接するデッキ材の側縁同士が連結材によって連結されてなるデッキ構造体において、
デッキ材は、各側縁にそれぞれ少なくとも1条ずつ溝が形成され、
連結材は、装着時において、隣接するデッキ材の側縁間に挟持される挟持部を有し、
連結材の挟持部は、上下方向へ所定幅で延在するセンター部を有するとともに、センター部から側方へ向かって突出する突条を、左右両側にそれぞれ少なくとも1条ずつ有し、
連結材の挟持部の突条は、装着時において、デッキ材の側縁の溝内にそれぞれ嵌合するように構成され、
連結材は、内部に発光手段が配置されており、給電ケーブルを介して電力を供給することにより頂部が発光するように構成され
連結材は、装着時において、隣接するデッキ材の側縁間に挟持される挟持部と、デッキ材の下面に当接する下側サポート部とによって構成され、
連結材の下側サポート部は、センター部の下方において左右の側方へ向かってそれぞれ突出し、装着時において各デッキ材の下面に当接して密着する当接面をそれぞれ有する左右のサポートによって構成されていることを特徴とするデッキ構造体。
【請求項2】
デッキ材は、各側縁にそれぞれ少なくとも2条ずつ、かつ、デッキ材の厚さ寸法の中間位置を基準として、その上方及び下方に少なくとも1条ずつ溝が形成され、
連結材の挟持部は、上下方向へ所定幅で延在するセンター部を有するとともに、センター部から側方へ向かって突出する突条を、左右両側にそれぞれ少なくとも2条ずつ有し、
デッキ材の側縁の溝のうち、デッキ材の厚さ寸法の中間位置を基準として、その上方及び下方に位置する溝に嵌合する連結材の挟持部の突条が、装着時において、当該溝の奥まで突き当たるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のデッキ構造体。
【請求項3】
デッキ材の各側縁に、1条の大溝、及び、少なくとも2条の小溝が形成され、
大溝は、デッキ材の厚さ方向の中間位置に形成され、小溝は、大溝の上方及び下方にそれぞれ少なくとも1条ずつ形成され、
連結材の挟持部に、デッキ材の側縁の大溝に嵌合する大突条、及び、小溝に嵌合する小突条が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデッキ構造体。
【請求項4】
連結材のセンター部の左右の厚さ寸法が、連結材の左右両側のデッキ材の側縁同士の間隔寸法と一致していることを特徴とする請求項1に記載のデッキ構造体。
【請求項5】
挟持部と下側サポート部とを有し、
挟持部は、上下方向へ所定幅で延在するセンター部を有するとともに、センター部から側方へ向かって突出する突条を、左右両側にそれぞれ少なくとも1条ずつ有し、
内部に発光手段が配置され、給電ケーブルを介して電力を供給することにより頂部が発光するように構成され
下側サポート部は、センター部の下方において左右の側方へ向かってそれぞれ突出し、装着時において各デッキ材の下面に当接して密着する当接面をそれぞれ有する左右のサポートによって構成されていることを特徴とする照明具付きデッキ材用連結材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間隔をおいて平行に配置される根太材上に、根太材の長手方向と交差する向きで多数のデッキ材(床材、フロアー材を含む)を並列配置して構成されるデッキ構造体、及び、それらのデッキ材の隣接する側縁同士を連結することにより、各デッキ材の耐荷重強度を大幅に向上させることができるデッキ材用連結材に関し、特に、照明具を付帯したデッキ構造体、及び、照明具付きデッキ材用連結材に関する。
【背景技術】
【0002】
デッキ構造体は、通常、所定の間隔をおいて配置した束石、或いは、その他の基礎の上に(又は、その上に配置した大引材の上に)、複数本の根太材を平行に配置し、更にその上に、根太材の長手方向と交差する向きで多数のデッキ材を並列配置し、各デッキ材を根太材に対して固定することによって構築されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−208355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デッキ構造体においては、夜間照明、歩行者の案内或いは誘導、又は、装飾等を目的として、デッキ構成面に照明具が設置されることがある。デッキ構成面に照明具を設置する具体的な方法としては、例えば特許文献1に示されているように、デッキ材に挿入孔を形成し、この挿入孔に、取付具を介して照明具を挿入し、固定するという方法等が知られている。
【0005】
しかしながら、照明具を設置するために、デッキ材にいちいち挿入孔を形成しなければならないとすると、非常に手間がかかり、作業時の負担が大きく、また、一旦照明具を設置した後において、その設置位置を変更することは非常に難しいという問題がある。また、デッキ材に挿入孔を形成して照明具を配置した場合、歩行者、自転車、或いは、自動車の通行時において、デッキ構成面上に突出している照明具の取付枠や上面カバーが破損或いは変形するおそれがあるほか、歩行者が躓いたり、転んで怪我をしてしまうという可能性もある。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決しようとするものであって、デッキ構成面において、極めて簡単に、かつ、デッキ構成面上に突出させることなく照明具を設置することができるとともに、デッキ材の耐荷重強度を大幅に向上させることができる照明具付きデッキ材用連結材、及び、当該連結材を用いて構築した、照明具を付帯したデッキ構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るデッキ構造体(照明具を付帯したデッキ構造体)は、所定間隔をおいて配置された複数本の根太材の上に、多数のデッキ材が、根太材の長手方向と交差する向きで所定幅の隙間をおいて並列配置されるとともに根太材上に固定され、隣り合う二つの根太材の間の位置において、隣接するデッキ材の側縁同士が連結材によって連結され、デッキ材は、各側縁にそれぞれ少なくとも1条ずつ溝が形成され、連結材は、装着時において、隣接するデッキ材の側縁間に挟持される挟持部を有し、連結材の挟持部は、上下方向へ所定幅で延在するセンター部を有するとともに、センター部から側方へ向かって突出する突条を、左右両側にそれぞれ少なくとも1条ずつ有し、連結材の挟持部の突条は、装着時において、デッキ材の側縁の溝内にそれぞれ嵌合するように構成され、連結材は、内部に発光手段(LED等)が配置されており、給電ケーブルを介して電力を供給することにより頂部が発光するように構成されていることを特徴としている。
【0008】
尚、デッキ材は、各側縁にそれぞれ少なくとも2条ずつ、かつ、デッキ材の厚さ寸法の中間位置を基準として、その上方及び下方に少なくとも1条ずつ溝が形成され、連結材の挟持部は、上下方向へ所定幅で延在するセンター部を有するとともに、センター部から側方へ向かって突出する突条を、左右両側にそれぞれ少なくとも2条ずつ有し、デッキ材の側縁の溝のうち、デッキ材の厚さ寸法の中間位置を基準として、その上方及び下方に位置する溝に嵌合する連結材の挟持部の突条が、装着時において、当該溝の奥まで突き当たるように構成されていることが好ましく、また、デッキ材の各側縁に、1条の大溝、及び、少なくとも2条の小溝が形成され、大溝は、デッキ材の厚さ方向の中間位置に形成され、小溝は、大溝の上方及び下方にそれぞれ少なくとも1条ずつ形成され、連結材の挟持部に、デッキ材の側縁の大溝に嵌合する大突条、及び、小溝に嵌合する小突条が形成されていることが好ましい。また、連結材のセンター部の左右の厚さ寸法が、連結材の左右両側のデッキ材の側縁同士の間隔寸法と一致していることが好ましい。
【0009】
更に、連結材は、装着時において、隣接するデッキ材の側縁間に挟持される挟持部と、デッキ材の下面に当接する下側サポート部とによって構成され、連結材の下側サポート部は、センター部の下方において左右の側方へ向かってそれぞれ突出し、装着時において各デッキ材の下面に当接して密着する当接面をそれぞれ有する左右のサポートによって構成されていることが好ましい。
【0010】
本発明に係る照明具付きデッキ材用連結材は、挟持部を有し、挟持部は、上下方向へ所定幅で延在するセンター部を有するとともに、センター部から側方へ向かって突出する突条を、左右両側にそれぞれ少なくとも1条ずつ有し、内部に発光手段が配置され、給電ケーブルを介して電力を供給することにより頂部が発光するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
尚、このデッキ材用連結材は、挟持部のほかに下側サポート部を有していることが好ましく、この下側サポート部は、センター部の下方において左右の側方へ向かってそれぞれ突出し、装着時において各デッキ材の下面に当接して密着する当接面をそれぞれ有する左右のサポートによって構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のデッキ構造体においては、隣接するデッキ材の間に、照明手段が内蔵された連結材を配置することにより、デッキ構成面の上方へ光を照射して、デッキ構成面の照明を行うことができる。連結材は、根太材の間のいずれの位置においても自由に配置することができる。従って、夜間照明、歩行者の案内或いは誘導、又は、装飾等の目的に応じて、様々なデザインのデッキ面照明を構成することができる。しかも、従来方法のようにデッキ構成面に挿入孔を形成する必要がなく、デッキ材の側縁の間に挟持させるだけで固定することができるため、極めて簡単に照明具を設置することができるほか、一旦設置した後においても、簡単に位置変更を行うことができる。
【0013】
また、デッキ材に挿入孔を形成して照明具を配置した場合、歩行者、自転車、或いは、自動車の通行時において、デッキ構成面に露出している照明具の本体又はケースが破損或いは変形するおそれがあるほか、歩行者が躓いたり、転んで怪我をしてしまうという可能性もあるが、本発明のデッキ構造体においては、デッキ構成面よりも上方へ突出させることなく照明具を配置することができるため、照明具本体又はケースの破損、変形といった問題を好適に回避することができるほか、歩行者の躓き、転倒という問題も好適に回避することができる。
【0014】
更に、隣接するデッキ材の側縁同士が、連結材によって連結されることにより、一つのデッキ材或いは隣接する二つのデッキ材の目地部(連結部)に荷重が集中的に掛かった場合でも、一つのデッキ材だけが沈み込んだり、或いは、隣接するデッキ材同士が相対的に傾斜しない状態が維持され、一つのデッキ材或いは目地部に掛かった荷重が、隣接するデッキ材へ効果的に伝達、分散されることになり、その結果、集中荷重や衝撃荷重に対する強度(耐荷重強度)の飛躍的な向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明に係るデッキ構造体1の部分的な平面図である。
図2図2は、図1に示す連結材21の正面図である。
図3図3は、図1に示すデッキ材11の側縁12付近の断面、及び、装着前の連結材21を示す図である。
図4図4は、図1に示すデッキ材11の側縁12間に連結材21を装着した状態を示す図である。
図5図5は、図1に示す連結材21の分解斜視図である。
図6図6は、図5に示すベース41a,41bの接合状態を示す図である。
図7図7は、根太材の上に所定幅の隙間15を空けて並列配置した状態の従来のデッキ材81,82の断面図である。
図8図8は、本発明に係るデッキ構造体1において使用される連結材21によって側縁同士が連結されたデッキ材11の断面図である。
図9図9は、根太材の上に所定幅の隙間15を空けて並列配置した状態の従来のデッキ材81,82の断面図である。
図10図10は、本発明に係るデッキ構造体1において使用される連結材21によって側縁同士が連結されたデッキ材11の断面図である。
図11図11は、本発明に係るデッキ構造体1において使用される連結材21の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面に沿って本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明に係るデッキ構造体1(照明具を付帯したデッキ構造体)の部分的な平面図である。このデッキ構造体1においては、所定間隔をおいて平行に配置された根太材20の上に、デッキ材11が、根太材20の長手方向と直交する向きで並列配置され、根太材20上に固定されている。
【0017】
隣接するデッキ材11の間には、所定幅(例えば5mm)の隙間15が形成されており、デッキ構成面上から、雨水、砂、その他の塵埃等が、隙間15を介してデッキ構成面下側へ落下し、デッキ構成面上に滞留しないようになっている。また、隣接するデッキ材11は、側縁12同士が、照明具付きデッキ材用連結材21(以下、単に「連結材21」と言う)によって連結されている。尚、連結材21は、隣り合う二つの根太材20,20の間の位置に配置されている。
【0018】
図2は、図1に示す連結材21の正面図である。図示されているように、この連結材21は、デッキ材11(図1参照)への装着時において、隣接するデッキ材11の側縁12間に挟持される挟持部22と、デッキ材11の下面に当接する下側サポート部23とを有している。尚、この下側サポート部23は、省略することもできる。即ち、挟持部22のみによって構成される連結材を使用することもできる。但し、下側サポート部23を有する連結材21を用いた場合、挟持部22のみによって構成される連結材を使用した場合よりも、デッキ全体の強度アップを図ることができ、かつ、連結材21は、LED照明の強度アップにも寄与する。
【0019】
図3は、デッキ材11の側縁12付近の断面、及び、装着前の連結材21を示す図であり、図4は、それらの装着状態を示す図である。図3に示すように、本実施形態においては、デッキ構造体を構成するデッキ材11として、側縁12に、一つの大溝13、及び、二つの小溝14a,14bが形成されているものが用いられている。大溝13は、デッキ材11の厚さ方向の中間位置において、デッキ材11の厚さ寸法の1/10〜1/3(本実施形態においては約1/4)の大きさに形成されており、小溝14aは大溝13の上方に、小溝14bは大溝13の下方にそれぞれ形成されている。
【0020】
一方、連結材21は、上述の通り、挟持部22と下側サポート部23とを有しており、挟持部22は、下側サポート部23の中央から上方へ向かって所定幅で突出するセンター部24と、センター部24のほぼ中間の高さ位置から左右の側方へ向かってそれぞれ突出する大突条25と、大突条25の上方において、左右の側方へ向かってそれぞれ突出する小突条26と、大突条25の下方において、左右の側方へ向かってそれぞれ突出する小突条27とによって構成されている。下側サポート部23は、センター部24の下方において、左右の側方へ向かってそれぞれ突出するサポート29a,29bによって構成されている。尚、サポート29a,29bは、連結材21のデッキ材11への装着時において、デッキ材11の下面に当接する面(当接面28)をそれぞれ有している。
【0021】
デッキ材11への装着時において、連結材21の大突条25、及び、小突条26,27は、デッキ材11の側縁12に形成されている大溝13、及び、小溝14a,14b内にそれぞれ進入し、嵌合するような位置及び大きさに形成されている(図4参照)。また、上下の小突条26,27は、各先端がそれぞれ小溝14a,14bの奥まで突き当たるような大きさ及び形状となっている。また、連結材21のサポート29a,29bは、大突条25、及び、小突条26,27が、大溝13、及び、小溝14a,14b内にそれぞれ進入し、嵌合した状態において、左右の当接面28がそれぞれデッキ材11の下面に密着するような構成となっている。
【0022】
また、連結材21は、内部に発光手段(LED、発光ダイオード)が配置されており、給電ケーブルを介して電力を供給することにより頂部が発光するようになっており、デッキ構成面における照明機能を有している。この点について具体的に説明すると、図5(連結材21の分解斜視図)に示すように、連結材21は、左右一対のベース41a,41b、LED基盤42、上部カバー43、前後一対の遮光カバー44a,44b、オスメス一対のケーブルコネクタ45a,45bとによって構成されている。遮光カバー44a,44bは、発光部の大きさを調整したり、デッキ目地サイド57(図5参照)からの光漏れを防止する。
【0023】
左右一対のベース41a,41bは、それぞれ垂直接合面46a,46bを有しており、垂直接合面46a,46bには、接合用突起47と接合用孔48がそれぞれ形成されており、垂直接合面46a,46bを向かい合わせ、ベース41aの接合用突起(図示せず)をベース41bの接合用孔48内へ嵌合させ、ベース41bの接合用突起47をベース41aの接合用孔(図示せず)内へ嵌合させることにより一体化できるようになっている。
【0024】
ベース41a,41bが接合され、一体化されると、図6(接合状態のベース41a,41bの斜視図)に示すように下側サポート部23が構成されるとともに、その上方にセンター部24(図3参照)の下半部24aが構成される。センター部24の下半部24aにおいては、小突条27が左右側方へそれぞれ突出した状態となり、それらの上方に、図3に示す大突条25を構成する基盤固定部49が形成される。基盤固定部49は、周囲に側壁50が立設され、その内側にLED基盤42(図5参照)が配置される。
【0025】
LED基盤42は、図5に示すように、中央にLED52が搭載されており、給電ケーブル53の一端側が接続される。尚、図5に示すように、ベース41a,41bの内部には、給電ケーブル53を挿通させる孔(挿通孔51)が形成されており、基盤固定部49(側壁50の内側)の底面には、挿通孔51の開口部51aが形成されている。一端側がLED基盤42に接続された給電ケーブル53は、挿通孔51内を通ってベース41a,41bの外側まで延在し、他端側がケーブルコネクタ45a,45bにそれぞれ接続される。
【0026】
基盤固定部49の上には、透明な合成樹脂によって形成された上部カバー43が被せられる。上部カバー43は、図3に示す大突条25を構成するカバー部43aと、その左右方向の中央において上方に立設された中央立設部43b(図3に示すセンター部24を構成する部分)と、中央立設部43bの前後方向の中央に形成された発光部43cとによって構成されている。カバー部43aは、基盤固定部49の側壁50の外側及び上方を覆うように装着され、これにより、LED基盤42が配置されている基盤固定部49の側壁50内の空間内への雨水や塵埃等の浸入が回避される。
【0027】
中央立設部43bの上部(発光部43cに隣接する位置)には、長手方向に沿って係合突条54が形成されており、これらの係合突条54には、遮光カバー44a,44bがそれぞれ装着される。遮光カバー44a,44bは、不透明な合成樹脂によって形成されており、LED52を光源とする光の照射を、発光部43cのみに限定するためのものである。
【0028】
遮光カバー44a,44bは、図3に示す小突条26を構成する平板状の部分と、その外側端部から下方へ向かって延在する目地サイドカバー55を有しているほか、平板状部分の下側面に、係合突条54の輪郭形状に対応した形状の蟻溝56が形成されている。遮光カバー44a,44bは、上部カバー43の係合突条54を、遮光カバー44a,44bの蟻溝56内に進入させるようにして、遮光カバー44a,44bの内側の端部が上部カバー43の発光部43cに当接するまでスライドさせることにより、上部カバー43に装着される。
【0029】
図1に示すように、隣接するデッキ材11の間に連結材21を配置し、図5に示す各連結材21のケーブルコネクタ45a,45bを直列的に接続するとともに、電源に接続すると、連結材21内においてLED52が発光する。上部カバー43は透明な合成樹脂によって形成されているため、LED52の光を透過し、遮光カバー44a,44bによって遮光されていない発光部43cからデッキ構成面の上方へ光が照射され、デッキ構成面の光の演出(照明)を行うことができる。
【0030】
尚、連結材21は、隣り合う根太材20,20(図1参照)の間のいずれの位置においても自由に配置することができる。従って、夜間照明、歩行者の案内或いは誘導、又は、装飾等の目的に応じて、様々なデザインのデッキ面照明を構成することができる。例えば、デッキ面上に仮想同心円を投影した場合において、それらの同心円とデッキ材11の目地(図1に示す、隣接するデッキ材11,11間の隙間15)との交差位置に連結材21を配置して照明を行うことにより、デッキ面上に同心円の図形を表出させたり、直線、ジグザグ模様、ダイヤモンド図形、アルファベット、数字、その他の文字等を表出させることができる。
【0031】
しかも、従来方法のようにデッキ構成面に挿入孔を形成する必要がなく、デッキ材11の側縁12の間に挟持させるだけで固定することができるため、極めて簡単に照明具を設置することができるほか、一旦設置した後においても、デッキ目地内において簡単に位置変更を行うことができる。
【0032】
また、発光部43cは、図4に示すように、デッキ材11a,11bの間に装着された際、上面がデッキ構成面の上方へ突出しない寸法となっている。従来方法(デッキ材に挿入孔を形成し、この挿入孔に、取付具を介して照明具を挿入し、固定するという方法)による場合、取付具の枠或いは上面カバーが、デッキ構成面の上方へわずかに突出していることが多く、このため、歩行者が躓いたり、引っ掛かって、歩行者の障害となっていたところ、本実施形態においては、上述の通り、発光部43cがデッキ構成面の上方へ突出しない構成となっているため、歩行者の障害になったり、或いは、移動中の物体或いは落下物の衝突等に起因する破損といった問題も、好適に回避することができる。
【0033】
また、従来方法による場合、デッキ材に挿入孔が形成されることにより、デッキ材自体の強度が低下し、デッキ材の撓み、割れ、折損等が発生する可能性があるが、本実施形態のデッキ構造体1においては、照明具(連結材21)は隣接するデッキ材11間に装着されるため、デッキ材11に挿入孔を形成する必要がない。このため、本実施形態のデッキ構造体1においては、デッキ材11における強度低下という問題が生じないばかりか、反対に、デッキ材11の強度を向上させることができるという利点を有している。具体的には、隣接するデッキ材11の側縁12同士が、隣り合う二つの根太材20,20の間の位置において連結材21によって連結されているため、一つのデッキ材11或いは隣接する二つのデッキ材11の目地部(連結部)に荷重が集中的に掛かった場合でも、一つのデッキ材11だけが沈み込んだり、或いは、隣接するデッキ材11同士が相対的に傾斜しない状態が維持され、一つのデッキ材11或いは目地部に掛かった荷重が、隣接するデッキ材11へ効果的に伝達、分散されることになり、その結果、従来のものと比べ、集中荷重や衝撃荷重に対する強度(耐荷重強度)の飛躍的な向上が期待できる。
【0034】
この点について具体的に説明すると、例えば、図4に示す二つのデッキ材11a,11bのうち、左側のデッキ材11aに集中的に荷重が掛かった場合、各デッキ材11a,11bの大溝13、小溝14a,14b(図3参照)内に、連結材21の大突条25、及び、小突条26,27(図3参照)が進入し、嵌合しているため、また、連結材21の左右のサポート29a,29bの各当接面28(図3参照)がそれぞれデッキ材11a,11bの下面に密着するような構成となっているため、左側のデッキ材11aの下方への変位(上下方向へのずれ)が許容されず、左側のデッキ材11aに掛かった荷重が、右側のデッキ材11bへ効果的に伝達、分散されることになる。
【0035】
また、左側のデッキ材11aに集中的に荷重が掛かった場合において、右側のデッキ材11bが左下がりの傾斜状態となると、つまり、右側のデッキ材11bにおける左側の側縁12bが右側の側縁12b’を基点として下方へ回動することによって、水平な左側のデッキ材11aと左下がりの右側のデッキ材11bとの目地部が谷状に屈曲することが許容されると、左側のデッキ材11aが、右側のデッキ材11bの左側の側縁12bとともに下方へ変位してしまうことになるが、本実施形態においては、上述の通り、連結材21の小突条26(デッキ材11の厚さ方向の中間位置よりも上方の小突条)の先端が、デッキ材11の小溝14a(デッキ材11の厚さ方向の中間位置よりも上方の小溝)の奥まで突き当たるように構成されているため、左右のデッキ材11a,11bの側縁12a,12bの上部(デッキ材11の厚さ方向の中間位置よりも上方の部分)同士の間隔を、図4に示す状態よりも狭めることができず、このため、左側のデッキ材11aに集中的に荷重が掛かった場合でも、右側のデッキ材11bが左下がりの傾斜状態となることが回避され、その結果、左側のデッキ材11a(及び、右側のデッキ材11bの左側の側縁12b)の下方への変位が許容されず、左側のデッキ材11aに掛かった荷重が、右側のデッキ材11bへ効果的に伝達、分散されることになる。
【0036】
また、左側のデッキ材11aに集中的に荷重が掛かった場合において、左側のデッキ材11aが左下がりの傾斜状態となると、つまり、左側のデッキ材11aにおける左側の側縁12a’が右側の側縁12aを基点として下方へ回動することによって、水平な右側のデッキ材11bと左下がりの左側のデッキ材11aとの目地部が山状に屈曲することが許容されると、左側のデッキ材11aの左側の側縁12a’が、更にその左側に位置するデッキ材(図示せず)とともに下方へ変位してしまうことになるが、本実施形態においては、上述の通り、連結材21の小突条27(デッキ材11の厚さ方向の中間位置よりも下方の小突条)の先端が、デッキ材11の小溝14b(デッキ材11の厚さ方向の中間位置よりも下方の小溝)の奥まで突き当たるように構成されているため、左右のデッキ材11a,11bの側縁12a,12bの下部(デッキ材11の厚さ方向の中間位置よりも下方の部分)同士の間隔を、図4に示す状態よりも狭めることができず、このため、左側のデッキ材11aに集中的に荷重が掛かった場合でも、左側のデッキ材11aが左下がりの傾斜状態となることが回避され、その結果、左側のデッキ材11aの左側の側縁12a’(及び、更にその左側の図示しないデッキ材)の下方への変位が許容されず、左側のデッキ材11aに掛かった荷重が、右側のデッキ材11bへ効果的に伝達、分散されることになる。
【0037】
更に、左右のデッキ材11a,11bの目地部(連結材21が装着されている部位)に集中的に荷重が掛かった場合において、左右のデッキ材11a,11bがV字状(谷状)に屈曲することが許容されると、目地部が下方へ変位してしまうことになるが、上述の通り、連結材21の小突条26の先端が、デッキ材11の小溝14aの奥まで突き当たるように構成されているため(図3参照)、左右のデッキ材11a,11bの側縁12a,12bの上部同士の間隔を狭めることができず、このため、左右のデッキ材11がV字状に屈曲してしまうことが回避され、その結果、目地部の下方への変位が許容されず、荷重が周囲へ効果的に伝達、分散されることになる。
【0038】
このように本実施形態においては、一つのデッキ材11或いは目地部に荷重が集中的に掛かった場合でも、それらの荷重が好適に伝達され、周囲へ分散されることになり、その結果、集中荷重や衝撃荷重に対する強度を、従来技術と比べ極めて効果的に向上させることができる。
【0039】
図7は、根太材(図示せず)の上に所定幅の隙間15を空けて並列配置した従来のデッキ材81,82の、根太材の中間位置における断面図であり、荷重が掛かっていない場合と、中央のデッキ材81,82に一定の荷重が掛かった場合の変形態様の例を示す図である。より詳細には、図7(1)は、側縁に溝が形成されていない従来のデッキ材81において、荷重が掛かっていない状態を示す図、図7(2)は、従来のデッキ材81において、中央のデッキ材81に荷重が掛かった状態を示す図、図7(3)は、連結材91(比較例)によって側縁同士が連結された従来のデッキ材81のうち、中央のデッキ材81に荷重が掛かった状態を示す図、図7(4)は、連結材92(比較例)によって側縁同士が連結された従来のデッキ材82のうち、中央のデッキ材82に荷重が掛かった状態を示す図である。
【0040】
また、図8は、本実施形態のデッキ構造体1において使用される連結材21によって側縁同士が連結されたデッキ材11の、根太材の中間位置における断面図であり、中央のデッキ材11に、同様の荷重が掛かった場合の変形態様の例を示す図である。
【0041】
図7(1)に示すように、従来のデッキ材81を、隙間15を空けた状態で、側縁同士を連結せずに配置した場合、根太材の中間位置において所定の荷重が掛かると、例えば、図7(2)に示す程度に、荷重の掛かった中央のデッキ材81だけが下方へたわむことになる。
【0042】
また、図7(3)に示すように、従来のデッキ材81を、連結材91(比較例)(本実施形態における連結材21の挟持部22のセンター部24、及び、下側サポート部23に相当する部分を有しているが、挟持部22に相当する部分が、大突条25及び小突条26,27に相当する部分を有しておらず、挟持部22のセンター部24に相当する部分の高さ寸法が、デッキ材81の厚さ寸法と同等或いは約半分に設定されている)によって連結した場合において、中央のデッキ材81に、図7(2)の例と同じ大きさの荷重が掛かった場合、隣接するデッキ材81との連結が不完全なため、荷重がうまく伝達されず、たわみ量(標準位置Bからの沈み込み量)は図7(2)の場合と殆ど同じで、また、図7(2)の場合と同様に、デッキ材81側面のずれが生じて中央のデッキ材81だけが下方へたわむことになる。
【0043】
図7(4)に示すように、従来のデッキ材82を、連結材92(比較例)(本実施形態における連結材21の挟持部22、及び、下側サポート部23に相当する部分を有するとともに、大突条25に相当する部分を有しているが、小突条26,27に相当する部分を有しておらず、挟持部22のセンター部24に相当する部分の高さ寸法が、デッキ材82の厚さ寸法の約2/3に設定されている)によって連結した場合において、中央のデッキ材82に、図7(2)の例と同じ大きさの荷重が掛かった場合、隣接するデッキ材82に、荷重がある程度伝達されることになるが、隣接するデッキ材82の傾斜が許容される結果、たわみ量は図7(3)の場合と殆ど変わらず、依然としてたわみが発生することになり、たわみが大きくなると、デッキ材82の側面又は連結材92が破損することになる。
【0044】
これらの例に対し、本実施形態のデッキ構造体1においては、図8に示すように、中央のデッキ材11に、図7(2)の例と同じ大きさの荷重が掛かった場合、隣接するデッキ材11の傾斜及びずれが抑制され、荷重が周囲へ伝達、分散されることになる。従って、集中荷重や衝撃荷重に対する強度が向上し、荷重が集中的に掛かったデッキ材11の沈み込み(たわみの発生)を可及的に抑えることができる。
【0045】
図9は、根太材(図示せず)の上に所定幅の隙間15を空けて並列配置した従来のデッキ材81,82の、根太材の中間位置における断面図であり、荷重が掛かっていない場合と、デッキ材81,82の目地部に一定の荷重が掛かった場合の変形態様の例を示す図である。より詳細には、図9(1)は、側縁に溝が形成されていない従来のデッキ材81において、荷重が掛かっていない状態を示す図、図9(2)は、従来のデッキ材81において、デッキ材81の目地部に荷重が掛かった状態を示す図、図9(3)は、連結材91(比較例)によって側縁同士が連結された従来のデッキ材81の目地部に荷重が掛かった状態を示す図、図9(4)は、連結材92(比較例)によって側縁同士が連結された従来のデッキ材82の目地部に荷重が掛かった状態を示す図である。
【0046】
また、図10は、本実施形態のデッキ構造体1において使用される連結材21によって側縁同士が連結されたデッキ材11の、根太材の中間位置における断面図であり、デッキ材11の目地部に、同様の荷重が掛かった場合の変形態様の例を示す図である。
【0047】
図9(1)に示すように、従来のデッキ材81を、隙間15を空けた状態で、側縁同士を連結せずに配置した場合、デッキ材81の目地部に所定の荷重が掛かると、図9(2)に示すように、目地部の両側のデッキ材81が全体的にたわんで大きく沈み込み、かつ、荷重が掛かった目地部が最も深く沈み込んで、当該目地部両側のデッキ材81がいずれも谷状に傾斜した状態となる。
【0048】
また、図9(3)に示すように、従来のデッキ材81を、連結材91(比較例)(本実施形態における連結材21の挟持部22、及び、下側サポート部23に相当する部分を有しているが、挟持部22に相当する部分が、大突条25及び小突条26,27に相当する部分を有しておらず、挟持部22のセンター部24に相当する部分の高さ寸法が、デッキ材81の厚さ寸法の約半分に設定されている)によって連結した場合において、デッキ材81の目地部に、図9(2)の例と同じ大きさの荷重が掛かった場合、隣接するデッキ材81との連結が不完全なため、荷重が伝達されず、図9(2)の場合と比べると、たわみ量(標準位置Bからの沈み込み量)は小さくなるものの、図9(2)の場合と同様に、目地部の両側のデッキ材81が全体的にたわんで沈み込み、かつ、荷重が掛かった目地部が最も深く沈み込んで、当該目地部両側のデッキ材81がいずれも谷状に傾斜した状態となる。
【0049】
図9(4)に示すように、従来のデッキ材82を、連結材92(比較例)(本実施形態における連結材21の挟持部22、及び、下側サポート部23に相当する部分を有するとともに、大突条25に相当する部分を有しているが、小突条26,27に相当する部分を有しておらず、挟持部22のセンター部24に相当する部分の高さ寸法が、デッキ材82の厚さ寸法の約2/3に設定されている)によって連結した場合において、デッキ材82の目地部に、図9(2)の例と同じ大きさの荷重が掛かった場合、隣接するデッキ材82に荷重がある程度伝達されることになるが、当該目地部の両側のデッキ材82の傾斜が許容される結果、図9(3)の場合と比べて、たわみ量は小さくなるものの、依然としてたわみが発生することになる。
【0050】
これらの例に対し、本実施形態のデッキ構造体1においては、図10に示すように、デッキ材11の目地部に、図9(2)の例と同じ大きさの荷重が掛かった場合、目地部の両側のデッキ材11の傾斜及びずれが抑制され、荷重が周囲へ伝達、分散されることになる。従って、集中荷重や衝撃荷重に対する強度が向上し、荷重が集中的に掛かったデッキ材11の沈み込み(たわみの発生)を可及的に抑えることができる。
【0051】
尚、本実施形態のデッキ構造体1においては、図3に示すように、デッキ材11として、各側縁12に、一つの大溝13、及び、二つの小溝14a,14bが形成されているものが用いられ、連結材21として、センター部24に大突条25、及び、小突条26,27が形成されているものが用いられているが、必ずしも図3に示すような構成のものには限定されず、例えば、連結材21の挟持部22における突条は、必ずしも片側に3条ずつ形成されていなくともよく、図11に示すように、突条(大突条25)が片側に1条のみ形成されている連結材21を使用することもできる。また、デッキ材11についても、各側縁12に溝(大溝13)が1条のみ形成されているものを使用することもできる。
【0052】
但しこの場合、連結材21の左右両側のデッキ材11の側縁12の上部(大溝溝13よりも上方の部分)同士の間隔、或いは、下部(大溝13よりも下方の部分)同士の間隔が、それらの間に介在する連結材21のセンター部24が突っ張ることにより、余計な荷重が掛かっていない状態においても、また、集中的な荷重が掛かった場合においても、それ以上殆ど縮小されない、という作用を奏するように、連結材21のセンター部24の大きさ及び形状が設定されている必要がある。例えば、連結材21の左右両側のデッキ材11の側縁12同士の間隔は、3〜10mmに設定されることが好適であるところ、センター部24の左右の厚さ寸法はそれらの間隔寸法と一致していることが好ましい。尚、デッキ材11の上下の厚さ寸法は20〜50mm、大溝13の高さ寸法は3〜38mm、大溝13の奥行き寸法は、5〜15mmが好適である。
【0053】
更に、挟持部22における突条が片側に2条ずつ形成されている連結材21を使用することもでき、また、デッキ材11についても、各側縁12に溝が2条ずつ形成されているものを使用することもできる。
【0054】
但しこの場合、デッキ材11の溝は、デッキ材11の厚さ寸法の中間位置を基準として、その上方及び下方に一つずつ形成する必要があり、連結材21の突条は、連結材21の装着時において、それらの溝内にそれぞれ進入、嵌合するように構成することが好ましい。また、デッキ材11の厚さ寸法の中間位置よりも上方に形成されている溝に嵌合する突条が、溝の奥まで突き当たるような大きさ及び形状とすることが好ましく、更に、デッキ材11の厚さ寸法の中間位置よりも下方に形成されている溝に嵌合する突条についても、溝の奥まで突き当たるような大きさ及び形状とすることが好ましい。
【0055】
尚、ここに言う「奥まで突き当たるような大きさ及び形状とする」とは、連結材21の左右両側のデッキ材11の側縁12の上部の溝(側縁12の上部)同士の間隔、或いは、下方の溝(側縁12の下部)同士の間隔が、それらの内側に嵌合した突条が突っ張ることにより、余計な荷重が掛かっていない状態においても、また、集中的な荷重が掛かった場合においても、それ以上殆ど縮小されない、という作用を奏するような大きさ及び形状とする、という意味である。
【符号の説明】
【0056】
1:デッキ構造体、
11,11a,11b:デッキ材、
12,12a,12b:側縁、
13:大溝、
14a,14b:小溝、
15:隙間、
20:根太材、
21:連結材、
22:挟持部、
23:下側サポート部、
24:センター部、
24a:下半部、
25:大突条、
26,27:小突条、
28:当接面、
29a,29b:サポート、
41a,41b:ベース、
42:LED基盤、
43:上部カバー、
43a:カバー部、
43b:中央立設部、
43c:発光部、
44a,44b:遮光カバー、
45a,45b:ケーブルコネクタ、
46a,46b:垂直接合面、
47:接合用突起、
48:接合用孔、
49:基盤固定部、
50:側壁、
51:挿通孔、
51a:開口部、
52:LED、
53:給電ケーブル、
54:係合突条、
55:目地サイドカバー、
56:蟻溝、
57:目地サイド、
81,82:デッキ材、
91,92:連結材、
B:標準位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11