(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6158843
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】モバイル支払い方法およびそのためのシステム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20170626BHJP
G07G 1/14 20060101ALI20170626BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20170626BHJP
【FI】
G07G1/12 321P
G07G1/14
G06Q20/20 330
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-555527(P2014-555527)
(86)(22)【出願日】2013年1月15日
(65)【公表番号】特表2015-508201(P2015-508201A)
(43)【公表日】2015年3月16日
(86)【国際出願番号】SE2013000006
(87)【国際公開番号】WO2013115700
(87)【国際公開日】20130808
【審査請求日】2016年1月7日
(31)【優先権主張番号】1200074-1
(32)【優先日】2012年2月3日
(33)【優先権主張国】SE
(31)【優先権主張番号】61/595,843
(32)【優先日】2012年2月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515358296
【氏名又は名称】セキュア・グループ・アクチボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 健一
(72)【発明者】
【氏名】シグナルソン,ミカエル
【審査官】
永安 真
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−34980(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 − 1/14
G06Q 20/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラーデバイス(16)を使用して小売店での購入を完了させる、小売店の販売時点情報管理端末(22)を介した商品の支払いに適合された方法であって、前記端末(22)が、カードリーダー(24、26)機能を備える方法において、
前記端末(22)および小売店に属する一意のカードコードを有する端末カード(28)を、前記端末に提供するステップであって、前記カードコードの発行者(PSP)が前記カードに、既存の発行者カードコードとは異なるその一意の発行者コードを提供し、顧客が購入を完了させようとするとき、前記端末(22)を操作する店員によって使用される前記端末(22)が、前記端末カード(28)のデータの読み取りを可能にする、ステップと、
トランザクション/支払いスイッチ(32)により前記カード(28)のデータを送信するステップであって、前記トランザクション/支払いスイッチ(32)が、前記一意の発行者コードを認識し、前記小売店および前記一意の端末(22)を識別するために、前記端末(22)が前記店員によって使用されるとき、既存の端末(22)のバックエンドネットワーク(12)を通じて前記カード(28)のデータを支払い決済スイッチ(36)に送信する、ステップと、
前記端末(22)に端末コードタグ(30)を提供するステップであって、前記端末コードタグ(30)が、前記端末に固有のものであり、前記端末カード(28)の前記コードの少なくとも一部に一致し、前記セルラーデバイス(16)を使用する顧客によって読み取られ(42)て、前記セルラーデバイス(16)に格納された支払いアプリケーション、および前記セルラーデバイス(16)に取り付けられた手段により、前記セルラーデバイスに前記端末コードタグ(30)のコードを登録し、購入を完了させるとき、前記セルラーデバイス(16)を介して前記顧客が同意すると前記セルラーデバイス(16)が、前記セルラーデバイス(16)と関連するセルラーネットワーク(20、40)を通じて前記読み取られた(42)一意の端末コードタグ(30)のコードを前記支払い決済スイッチ(36)に送信する、ステップと、
前記一意のカードコードを前記端末コードタグ(30)のコードと照合し、送信された前記2つのコードの間に少なくとも部分的に一致があるとき、前記バックエンドネットワーク(12)を通じて前記販売時点情報管理端末(22)に精算票を送信すること、したがって既存の販売時点情報管理端末(22)の利用を可能にすることによって前記購入を完了させる、ステップと、
前記支払い決済スイッチ(36)が、前記小売店および顧客にそれぞれ属する口座(38)を用いて前記購入を決済するステップと
を特徴とする、方法。
【請求項2】
前記支払い決済スイッチ(36)が、購入に関するすべての詳細を、領収書として、顧客のセルラーデバイス(16)に送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末コードタグ(30)が、クイックレスポンス(QR)、2Dコード、バーコード、RFIDまたはNFCコード/タグ、または肉眼で見ることができる文字コードのタイプである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記読み取り(42)が、前記セルラーデバイス(16)に備えられたスキャナーまたはカメラによって遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記カードが、前記POS端末(22)でソフトウェアとして提供される疑似カードである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
セルラーデバイス(16)を使用して小売店での購入を完了させる、小売店の販売時点情報管理端末(22)サイト(10)を介した商品の支払いに適合されたシステムであって、前記端末(22)が、少なくとも1つのカードリーダー(24、26)スロットを備えるシステムにおいて、
そのサイト(10)で前記端末(22)に接続されたバックエンドネットワーク(12)と、
前記端末(22)および小売店に属する一意のカードコードを有する端末カード(28)であって、前記カードコードの発行者(PSP)が前記カードに、既存の発行者カードコードとは異なるその一意の発行者コードを提供し、顧客が購入を完了させようとするとき、前記端末(22)を操作する店員によって使用される前記端末(22)が、前記端末カード(28)のデータの読み取りを可能にする、端末カード(28)と、
電気通信スイッチ(32)であって、前記一意の発行者コードを認識し、前記カード(28)のデータを、
前記小売店および前記カード(28)のデータを送信している前記一意の端末(22)を識別するために、前記端末(22)が前記店員によって使用されるとき、既存の端末(22)のバックエンドネットワーク(12)を通じて支払い決済スイッチ(36)
に送信する、電気通信スイッチ(32)と、
前記セルラーデバイス(10)に取り付けられた読み取り手段を通じて、前記端末サイト(10)でタグ(30)を読み取る(42)、および前記支払い決済スイッチ(36)への通信をトリガするように適合された、前記セルラーデバイス(16)に格納された支払いアプリケーションと、
前記端末サイト(10)に置かれた端末コードタグ(30)であって、前記端末コードタグ(30)が、前記端末(22)に固有のものであり、前記端末カード(28)の前記コードの少なくとも一部に一致し、前記セルラーデバイス(16)を使用する顧客によって読み取られ(42)て、前記読み取り手段を通じて前記セルラーデバイス(16)に前記端末コードタグ(30)のコードを登録し、購入を完了させるとき、前記セルラーデバイス(16)を介して前記顧客が同意すると前記セルラーデバイス(16)が、前記セルラーデバイス(16)と関連するセルラーネットワーク(20、40)を通じて前記読み取られた(42)一意の端末コードタグ(30)のコードを前記支払い決済スイッチ(36)に送信する、端末コードタグ(30)と、
前記一意のカードコードを前記端末コードタグ(30)のコードと照合するように適合され、送信された前記2つのコードの間に少なくとも部分的に一致があるとき、前記バックエンドネットワーク(12)を通じて前記販売時点情報管理端末(22)に精算票を送信すること、したがって既存の販売時点情報管理の利用を可能にすることによって、前記購入を完了させる、照合手段であって、前記支払い決済スイッチ(36)が、前記小売店および顧客にそれぞれ属する口座(38)を用いて前記購入を決済する、照合手段と
を備えることを特徴とする、システム。
【請求項7】
支払い決済スイッチ(36)が、購入に関するすべての詳細を、領収書として、顧客のセルラーデバイス(16)に送信する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記端末コードタグ(30)が、クイックレスポンス(QR)、2Dコード、バーコード、RFIDコード、または肉眼で見ることができる文字コードのタイプである、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記読み取り手段が、前記セルラーデバイス(16)に備えられたスキャナーまたはカメラである、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記カードが、前記POS端末(22)でソフトウェアとして提供される疑似カードである、請求項6に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラーデバイス(cellular device)を使用して小売店での購入を完了させる、カードリーダー機能を備えた、小売店の販売時点情報管理端末(retailer point of sale terminal)を介した商品の支払いに適合された方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
販売時点情報管理(POS)における従来のクレジットカードによる支払いは、クレジットカードによる支払いを処理するためのクレジットカード処理支払いサービスプロバイダ(PSP)のプラットフォームに接続された商店/小売店の既存のPOSで行われる。バックエンド/バックボーンのPSPプラットフォームは、POS端末に接続される。Visa(登録商標)、MasterCard(登録商標)、およびその他のような支払いPSPのネットワークは、バックエンドプラットフォーム中で動作する支払い処理システムを使用して、カード発行者によって発行されたカードを提供されたエンドユーザー/衣装屋によって行われる支払いを決済し、エンドユーザーが小売店で購入を行うとき、このカードは、スマートカードである場合、スロットに通され、または挿入され、POS端末によって読み取られる。
【0003】
知られているカード発行者(銀行または金融機関)によって発行されたカードは、PSPに接続され、PSPが、発行者識別番号、カードの識別情報発行者コード(identity issuer code)により、エンドユーザーと小売店との間の勘定を決済して、決済スイッチを介して正しいPSPおよびカード発行者に支払いを命令する。
【0004】
PSPの発行者コードは、プレフィックス、すなわちデビット/クレジットカードの最初の数字で特徴付けられ、例えばVisa(登録商標)は、6つの数字およびダイヤルアッププレフィックス[4539 03]、発行識別番号(IIN)で識別することができ、MasterCard(登録商標)は、数字[5412 56]で識別することができる。
【0005】
バックエンドプラットフォームシステムは、支払い決済に、知られている電子データ交換(EDI)メッセージシステムを使用することができる。EDIは、電気通信ネットワークを使用した、コンピューターシステム間の直接通信である。EDIメッセージは、注文書およびインボイスと同様に簡易なものであるが、支払い決済に対してはより複雑な情報交換とすることができる。
【0006】
支払いのための他の知られているメッセージシステムは、電子資金振替(Electronic Funds Transfer(EFT))であり、これにより、単一金融機関内の、または複数の機関にわたって、コンピューターベースのシステムを通じて、ある口座から別の口座への金銭の電子交換または振替えが可能になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
モバイル支払い方法およびそのためのシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特に1つの目的は、支払い方法およびシステムを導入して、販売時点情報管理(POS)を介して、電子POS端末自体に変更を行うことなく、ソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアによって、セルラー無線データを転送することができる、例えば携帯電話/セルラー電話などのような、モバイルデバイス/セルラーデバイスによる支払いを可能にすることである。カードプレフィックスのリスト、ホワイトリストに、限られた努力を要するが、これは接続されたスイッチ端子を介してPOSによってリモートで実行されることが可能である。さらに、カードが、POS端末でソフトウェアとして提供される疑似カードであり、モバイル支払いが、疑似カードによって遂行されることになる場合、POS端末のソフトウェアがコピーされ、カードがPOSに通されるまたは挿入される必要があるステップが削除される。その後、わずかに変更されたソフトウェアは、POS端末に復元される。
【0009】
ゆえに、本発明は、セルラーデバイスを使用して小売店での購入を完了させる、カードリーダー機能を備えた、小売店の販売時点情報管理端末を介した商品の支払いに適合された方法を示す。本発明は、端末および小売店に属する一意のカードコードを有する端末カードを端末に提供し、カードコード発行者(PSP)は、現在の発行カードコードとは異なるその一意の発行コードをカードに提供し、端末は、端末(22)を操作する店員によって使用されて、顧客が購入を完了させるとき、端末カードデータの読み取りを可能にし、
トランザクションスイッチ/取得スイッチ/POSスイッチ)により、カードデータを送信し、トランザクションスイッチは、一意の発行コードを認識し、店員によって使用されて小売店および一意の端末を識別するとき、既存の端末のバックエンドネットワークを通じてカードデータを支払い決済スイッチに送信し、
端末に端末コードタグを提供し、端末コードタグは、端末に固有のものであって、端末カードのコードであり、セルラーデバイスに格納された支払いアプリケーション、およびセルラーデバイスに取り付けられた手段により、顧客がセルラーデバイスを使用して、セルラーデバイスにコードを登録することによって読み取られ、セルラーデバイスは、購入を完了させるとき、顧客が同意すると、セルラーデバイスを通じて、読み取られた一意の端末コードを、セルラーデバイスに関連するセルラーネットワークを通じて決済スイッチに送信し、
一意のカードコードを端末コードと照合し、送信された2つのコードの間に少なくとも部分的に一致があるとき、バックエンドネットワークを通じて販売時点情報管理端末に精算票(clearance note)を送信すること、したがって端末にいかなる主要な変更も行われることなく、既存の販売時点情報管理端末を利用できるようにすることによって購入を完了させ、
スイッチは、小売店および顧客にそれぞれ属する口座で購入の決済をする。
【0010】
本発明の一実施形態では、支払い決済スイッチは、顧客のセルラーデバイスへスイッチによって起動される領収書として、購入に関するすべての詳細を顧客のセルラーデバイスに送信する。
【0011】
別の実施形態は、コードタグは、クイックレスポンス(QR)、2Dコード、バーコード、RFIDまたはNFCコードまたは同様のもの、または肉眼で見ることができる文字コード、すなわち数字またはアルファベットのコードのタイプである。
【0012】
さらなる実施形態では、読み取りは、セルラーデバイスに備えられたスキャナーまたはカメラによって遂行される。
【0013】
さらなる実施形態では、カードは、POS端末でソフトウェアとして提供される疑似カードである。さらに、本発明は、セルラーデバイスを使用して小売店での購入を完了させる、少なくとも1つのカードリーダースロットを備えた、小売店の販売時点情報管理端末サイトを介した商品の支払いに適合されたシステムを示す。このシステムは、
そのサイトで端末に接続されたバックエンドネットワークと、
端末および小売店に属する一意のカードコードを有する端末カードであって、カードコード発行者(PSP)がそのカードに、現在の発行者カードコードとは異なる一意の発行者コードを提供し、端末は、顧客が購入を完了させるとき、端末を操作する店員によって使用されて端末カードデータの読み取りを可能にする、端末カードと、
トランザクションスイッチであって、一意の発行者コードを認識し、カードデータを、
店員によって使用されて、小売店およびカードデータを送信している一意の端末を識別するとき、既存の端末のバックエンドネットワークを通じて支払い決済スイッチ
に送信する、トランザクションスイッチと、
セルラーデバイスに取り付けられた読み取り手段を通じて端末サイトでタグを読み取る、および決済スイッチとの通信をトリガするように適合された、セルラーデバイスに格納された支払いアプリケーションと、
端末サイトに置かれた端末コードタグであって、端末コードタグは、端末に固有のものであり、端末カードのコードに一致し、セルラーデバイスを使用する顧客によって読み取られて、読み取り手段を通じてセルラーデバイスにコードを登録し、購入を完了させるとき、セルラーデバイスを介して顧客が同意するとセルラーデバイスは、セルラーデバイスに関連するセルラーネットワークを通じて読み取られた一意の端末コードを決済スイッチに送信する、端末コードタグと、
一意のカードコードを端末コードと照合するように適合され、送信された2つのコードの間に一致があるとき、バックエンドネットワークを通じて販売時点情報管理端末に精算票を送信すること、したがって、端末にいかなる変更も行うことなく既存の販売時点情報管理端末の利用を可能にすることによって、購入を完了させる、照合手段であって、スイッチは、小売店および顧客にそれぞれ属する口座を用いて購入を決済する、照合手段と
を備える。
【0014】
本発明の一実施形態は、支払い決済スイッチを備え、支払い決済スイッチは、顧客のセルラーデバイスへスイッチによって起動される領収書として、購入に関するすべての詳細を顧客のセルラーデバイスに送信する。
【0015】
さらなる実施形態は、コードタグが、クイックレスポンス(QR)、2Dコード、バーコード、RFIDコード、NFCコード、または他の同様の非接触方式、または肉眼で見ることができる文字コードのタイプであることを含む。
【0016】
さらなる実施形態は、読み取り手段が、セルラーデバイスに備えられたスキャナーまたはカメラであることを含む。
【0017】
さらなる実施形態は、カードは、POS端末でソフトウェアとして提供される疑似カードであることを含む。
これ以降、本発明の実施形態、および所与の例をよりよく理解するために、説明全体にわたって添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に従ってセルラーデバイスを用いてPOSで購入するためのシステムを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、商店/小売店における既存のクレジットカード支払い端末でモバイル支払いトランザクションを行う方法およびシステムに関するものであり、本発明は、POSにおける既存のソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアのいかなる追加の設備投資または開発/カスタマイズも必要としない。
【0020】
本発明によれば、一実施形態は、エンドユーザーが、ソフトウェアを通じて既存のモバイル支払いシステムを介してモバイル支払いを行うことを可能にするモバイルデバイス/セルラーデバイスを有することを含む。本発明に従って、カード、スワイプカード、および/またはスマートカード、またはPOS端末におけるソフトウェアとして提供される疑似カードが、商店の/小売店のPOSに発行される。モバイル支払いが疑似カードにより遂行されることになるとき、POS端末のソフトウェアはコピーされ、カードがPOSに通される、または挿入されなければならないステップは削除される。その後、わずかに変更されたソフトウェアは、POS端末に復元される。
【0021】
このカードは、カード番号および/または、例えば磁気ストリップもしくはコンピューターチップなどのカードのメモリ領域の数字により、小売店において1つの特定のPOS端末を一意に識別し、このカードは、支払い決済会社によって発行され、一例として例えばIIN 9999 99−− −−−− −−−−のような、固有の支払いサービスプロバイダ(PSP)リリース識別情報を有し、数字[−−−−]が例えば小売店、一意のPOS端末、および他の関連する銀行取引データを識別し、すなわちカードは、知られているPSPカード発行者と同様であるが、この例では数字[9999 99]から、発行者識別情報、IINが異なる。これは、POSを既存のEDIメッセージシステムと自動的に統合し、POS端末自体の変更を必要としない。POS端末で唯一必要であるのは、例示の発行者識別情報[9999 99]に対して、すなわち、POS端末が識別情報を認識するように、POS端末を設定することであり、これは簡単に遂行されるものである。
【0022】
さらに、POSのサイトは、本発明に従ってカードを有するセルラーデバイスを通じてエンドユーザーによって非接触で行われる購入に対して、対象のPOSを識別する一意のコードでタグ付けされる。
【0023】
小売店で購入を行うための本発明の方法は、1つの例示的実施形態では次のようである。小売店が、エンドユーザーによって支払われるべき額をPOS端末に入力する。その後、小売店は、この特定のPOSに発行されたカードをPOSスロットに通して、またはスロットに置いて、これがスマートカードである場合、カード上のコンピューターチップによりカードを読み取る。これにより端末をトリガして、エンドユーザーの資格情報を知ることなく、決済スイッチに対してモバイル支払い処理プラットフォームに特定額を引き落とす。端末は、認証および支払いの確認のために保留される。
【0024】
一実施形態では、POS端末によって応答が受信されない場合、または、POS端末の店員によってキャンセルされた場合、処理は、例えば30秒後にタイムアウトすることになる。同時に、カードがソフトウェアによって通される、読み取られる、またはトリガされるよりも前に、またはこれらの後に、エンドユーザーは、ステッカー/タグ/ラベル/無線通信(RFID)、または同様の近距離無線通信(NFC)からコードをスキャンし/読み取り、これを用いてPOSは、エンドユーザーのセルラーデバイスのソフトウェアを通してタグ付けされ、または小売店の識別情報を明らかにする特定の店舗のコードを入力し、これによりコードは、使用中のセルラーネットワークを通じて決済スイッチに送信される。これにより、POS端末は、特定の販売時点情報管理のいかなる未払いに関する情報を要求できるようになり、POSの支払い要求をエンドユーザーのセルラーデバイスが送信したコードと照合して、決済スイッチで支払いを遂行する。したがって、POSからの支払い要求、およびPOS端末に入力された額を支払うよう求める要求は、次に、一意のPOS識別情報を使用することによって決済スイッチで照合されることが可能である。
【0025】
照合が行われると、エンドユーザーは、受取人名、すなわち小売店を含む未払いの請求書、および未払い額を受け取る。依然として小売店は、支払い確認の待機中に、エンドユーザーの識別を意識せず、エンドユーザーは、それでも支払いトランザクションの同意または拒否を選択することができる。エンドユーザーが、支払いに同意することを選択する場合、エンドユーザーは、個人識別コード(PIN)を入力して支払いに同意することを要求され、それによって支払いが処理され、関連する支払額がエンドユーザーに請求されることになる。支払いが完了されると、POSは、決済スイッチを通じて、支払いが処理されたことを通知され、支払いの詳細付きの領収書のプリントアウトが行われる。しかし、依然としてエンドユーザーの識別情報は、明らかにされていない。
【0026】
本発明をPOS端末に関連させるために、小売店は、第三者によって支給された、支払い決済スイッチに接続されて提供されるPOS端末を有すると仮定される。同様にモバイル支払いアプリケーションまたはサービスは、エンドユーザーのセルラーデバイスに事前に提供されている。本発明に従った支払いトランザクションシステムは、いかなる支払い手段の処理にも利用できること、すなわち、クレジットカード、銀行預金口座に対して購入の支払い合計額を変更できることが理解される。さらに、ランチクーポンまたは他のタイプのクーポン、ギフトカードなどの、いかなる他の支払い手段も、現在考えられるPOS端末によって処理されることが可能である。
【0027】
本発明は、POS端末において現在知られているセルラーデバイス支払いソリューションを実行時に知られている多くの重要な問題を解決する。例えば、慎重な扱いを要する支払証明書(sensitive payment credentials)は、POS端末でエンドユーザーによって使用されない。ユーザーの支払証明書は、明らかにされない、または匿名のままであって、POS端末のサイトにおける詐欺行為またはスキミングの可能性を最小限にする。また、重要な新しいソフトウェアは、小売店に置かれたPOS端末でインストールされる必要はなく、ステッカー/NFCタグ、またはコードのみが必要とされる。そうであった場合は、現在のPOS端末において膨大な費用を要することになる。さらに、知られている既存のPOS支払い端末およびそのバックエンドネットワークに、電子支払いフローまたはプロセスへの変更は行われない。したがって、エンドユーザーによるPOS端末支払いは、Visa(登録商標)、MasterCard(登録商標)などのような現在のPSP関連カードなど、エンドユーザーの所有するカードを使用する代わりに、使用中のPOSに固有の小売店カードを通されること以外は、伝統的な支払いと全く同じである。
【0028】
エンドユーザーは、カメラもしくはスキャナーを使用してモバイル支払いアプリケーションで、または商店、および特定のPOS端末の一意の支払いコードを入力することによって本人であることを確認する。本発明の支払い革新はさらに、本明細書に記載する同じ技術を使用して支払いの複数の手段を処理することができる。本発明は、POS端末にいかなる修正も必要としないので、既存のすべてのレポート、勘定調整表(reconciliation)などは、現在の既存のPOS端末と同様に、完全にトランスペアレントに機能する。
【0029】
セルラーデバイスによるモバイル支払いは、POSがセルラーデバイスの識別情報を知ることなく、代わりに特定のトランザクションの識別により合計金額の支払いを要求することによって、POS端末において行うことができ、トランザクションをルーティングして特定の顧客の支払い機器を実行すること、およびエンドユーザーの識別情報またはエンドユーザーの支払い口座を明らかにすることはない。本発明に従って、POSは単に、支払いプロセスに単一の要求を送信し、支払い額を要求する。
【0030】
これ以降、本発明を、添付の
図1を参照することによって説明する。
【0031】
図1は、本発明の方法を行うために使用される本発明のシステムを示し、それにより、小売店におけるPOS端末サイト10が破線および点線で示され、バックネットワーク/バックボーンネットワーク12が概略的に示される。POS端末サイトおよびバックネットワーク12は、
図1に二重矢印で示すように、電子的に通信している。本発明に従ってデバイス16を使用することによって、買い求めた商品の購入を実際に完了させるときの、表示画面18を備えたセルラー電話16を握っている購入者/エンドユーザーの手14が示される。デバイス16とセルラーネットワークとの間の無線通信が、フラッシュ記号20で概略的に示される。通信が、2G、2.5G、3G、または4Gのセルラーネットワークを介して確立されるかにかかわらず、モバイルデバイス/セルラーデバイス16は、従来の携帯電話、iPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、携帯情報端末(PDA)などのような、セルラー無線通信が可能であるいかなるタイプとすることもできることが理解される。また、小売店は、本発明の要点において、商店または会社、大型店、専門店、またはPOS端末22を介して支払われる任意の種類の商品を販売する、もしくはサービスを提供されるビジネスとすることができる。
図1に示されるPOS端末は、カード読み取り能力を有する金銭登録器のような、多くのうちの一例にすぎず、したがって、本発明は
図1に示されるタイプに限定されない。
【0032】
POS端末22は、カード上のコンピューターチップと共に備え付けられる、PSPが発行したスマートカードを読み取るためのスロット24と、PSPが発行したカードを通すためのスロット26とを備え付けられる。これは、単にスマートカードスロット24、またはスワイプスロット26を有するPOS端末22のどちらかで、スマートカードが利用できるとき、このようなPOS端末22を除外するものではない。上述のように、カードは、POS端末22で提供される疑似カードとすることができる。次の説明では、カードを使用して本発明を説明するが、本発明はこのような物理的カード28に限定されない。これは、一実施形態では疑似カードとすることができる。
【0033】
PSPは、エンドユーザーと共に購入中にPOS店員によって通されるとき、特定のPOS端末22を一意に識別し、したがって、少なくとも金額をPOS端末に送信し、小売店識別情報をバックエンドネットワーク12に送信するカード28を小売店に提供している。小売店にカード28を提供するPSPは、例えば特定のPOS識別情報を含む、および/またはカードの磁気ストリップおよび/またはコンピューターチップ上にも提供される、例えば9999 −−−− −−−− −−−−のような、独自のカード発行者識別情報の4つの数字/ダイヤルアッププレフィックスを有する。いくつかのPOS端末22を備えた小売店が、各端末22用の一意のPSP発行カード28を受け取り、PSP発行カードが発行されている端末22のみを識別することに注意すべきである。既存のPOS端末22における現在知られている物理的カード読み取り機能は、本発明によってすべて利用することができる。
【0034】
POS端末サイト10とバックエンドネットワーク12との間の通信は、
図1では二重矢印29で概略的に示される。この通信は、
図1には示していないセルラーネットワーク、インターネットを介して、ならびにPSTNダイヤルアップまたは他の同様のもしくは関連の通信方法を介して、無線で行われることが可能であることが理解される。
【0035】
エンドユーザーが、購入の間に、
図1に破線42で概略的に示すタグ30をスキャンする/読み取る/撮影するとき、タグは、POS端末22および小売店の少なくとも識別情報を含み、それによってエンドユーザーは、使用中のセルラーデバイス16にタグ30を記録するモバイルアプリケーションに関連するPINコードを入力することにより、エンドユーザーの購入を確認することができ、POS識別情報付きのタグ30情報は、購入を確定して完了させるために、バックエンドネットワーク12に送信される。
【0036】
一例として、カード28は、POS端末22識別情報および小売店識別情報、例えばコード[zzzz 01]を含む。同じまたは関連するコード[zzzz 01]は、タグ30に提供される。これにより、POS端末22によって送信される識別情報[zzzz 01]は、スキャンされた、または読み取られたタグ30を通じてセルラーデバイス16によって送信される識別情報[zzzz 01]と照合される。したがって、一実施形態においてこれらの2つの識別情報が、少なくとも一部一致する場合、購入が許可されて、完了される。当然ながら、購入が完了される前に、エンドユーザーの口座もまた、勘定残高を調べられ、過振りされないようにして、POS端末22から送信された金額の支払いができるようにする。
【0037】
タグ30は、クイックレスポンスコード(QP)30、全種類の2Dコード、バーコードおよび/またはRFID、NFCタグおよび/または肉眼で見ることができる文字コードなど、いくつかのタイプとすることができる。タグ30が、肉眼で見ることができる文字コードである場合、本発明の一実施形態では、セルラーデバイス16に、そのキーパッドを介して入力される、または他のコードのように、読み取られる/スキャンされる/撮影画面による(by footage)ことが可能である。
【0038】
さらに、
図1は、前述のように、POS端末22からの支払いの決済のためのバックエンド/バックボーンネットワークを概略的に示す。これにより、トランザクション/支払いスイッチ32が、POS端末22から送信された情報を受信し、具体的には4つのコードのカード発行者の数字、この例ではPSP(34)のコード[9999 99]を調べ、このカードがPSP34によって発行されていると認識し、購入情報メッセージを支払いおよび決定スイッチ36に向かわせ、2つの同一コード[zzzz 01]間の照合が遂行され、購入を完了させ、銀行、金融機関36などと精算する。金融機関36は、標準的な統合インターフェイスを介してPOS22と通信する。例えば、現在のように、Visa(登録商標)カードが通される場合、スイッチ32はこれをVisa(登録商標)決済システム(
図1には示さず)に向かわせる。
【0039】
また、購入の照合を遂行するためにエンドユーザーのセルラーデバイス16によって行われる、アンテナを備えたセルラーネットワークの基地局40を介した通信20が、概略的に示される。
【0040】
添付の特許請求の範囲は、本発明の技術分野の当業者に、本発明の他の可能な実施形態を定めるものである。