(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6158946
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】熱交換器ボトル、特に自動車空調回路凝縮器のための固定クランプ
(51)【国際特許分類】
F28F 9/26 20060101AFI20170626BHJP
F25B 39/04 20060101ALI20170626BHJP
B60H 1/32 20060101ALI20170626BHJP
【FI】
F28F9/26
F25B39/04 S
B60H1/32 613F
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-548375(P2015-548375)
(86)(22)【出願日】2013年12月12日
(65)【公表番号】特表2016-500435(P2016-500435A)
(43)【公表日】2016年1月12日
(86)【国際出願番号】EP2013076408
(87)【国際公開番号】WO2014095578
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2015年7月22日
(31)【優先権主張番号】1262450
(32)【優先日】2012年12月20日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【弁理士】
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】ガエル、デュルベク
【審査官】
横溝 顕範
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−267467(JP,A)
【文献】
特開平08−334294(JP,A)
【文献】
特開平08−169226(JP,A)
【文献】
特開平09−303906(JP,A)
【文献】
特開2003−314928(JP,A)
【文献】
特開平07−117494(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02236958(EP,A1)
【文献】
特開2009−264657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 9/26
B60H 1/32
F25B 39/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器、特に自動車空調回路凝縮器のボトル(3)のためのクランピングフランジ(1)であって、前記フランジは、前記ボトル(3)を前記交換器に対して強固に保持するように構成され、前記フランジ(1)は、前記熱交換器に保持するための第1の部分(13)と、前記ボトル(3)に保持するための第2の部分(15)とを備える固定タブ(11)を備え、前記フランジは、前記ボトル(3)が前記交換器から離間できるおよび/または前記交換器に近づくことができるようにする曲げ自由度を伴って前記ボトルが片持ち態様で前記交換器に対して保持されるようにするために前記保持部分(13,15)間で延びており、
前記保持部分(13,15)は、前記ボトル(3)の軸Δに関して角度が互いに対してオフセットされ、
前記保持部分(13,15)は、前記第1の保持部分(13)で前記ボトル(3)の軸Δに中心付けられる円にほぼ接するようになっている方向性と、前記第2の保持部分(15)の位置で前記ボトル(3)の前記軸Δと平行になるようになっている方向性とを有するように前記ボトルに掛け回される分岐部によって接続され、
前記分岐部は、前記ボトル(3)に整合するようになるために上端付近で丸み付けられるように適合され、
前記第2の保持部分(15)は、前記ボトル(3)の前記軸Δと平行となる方向で、前記ボトル(3)を密閉する閉塞キャップ(6)に固定されている、クランピングフランジ(1)。
【請求項2】
前記丸み付けが半円(17)の形態を成し、前記丸み付けの半円の半径Rが1〜5mmである請求項1に記載のクランピングフランジ(1)。
【請求項3】
前記第1の保持部分(13)の主要部分と前記丸み付けの内端(19)との間の高さh’が5〜20mmである請求項1または請求項2に記載のクランピングフランジ(1)。
【請求項4】
前記第1の保持部分(13)が5〜15mmの高さhを有する請求項1から3のいずれか一項に記載のクランピングフランジ(1)。
【請求項5】
前記第2の保持部分(15)の幅eが5〜15mmである請求項1から4のいずれか一項に記載のクランピングフランジ(1)。
【請求項6】
前記タブ(11)がねじれたS形状の外形を有する請求項1から5のいずれか一項に記載のクランピングフランジ(1)。
【請求項7】
前記第1の保持部分(13)がS形状における基部に対応する請求項6に記載のクランピングフランジ(1)。
【請求項8】
前記第2の保持部分(15)がS形状における上部である請求項6または請求項7に記載のクランピングフランジ(1)。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載のクランピングフランジ(1)を備えるボトル(3)であって、前記ボトル(3)は、交換器のヘッダタンク(5)に固定されて前記ヘッダタンク(5)に対して平行に隣接して位置されるようになっており、前記タブ(11)は、前記第1の保持部分(13)によって前記ヘッダタンク(5)と前記ボトル(3)との間に介挿されるようになっている、ボトル(3)。
【請求項10】
請求項9に記載のボトル(3)を備える、熱交換器、特に自動車空調回路凝縮器。
【請求項11】
前記ヘッダタンク(5)がコレクタプレートとカバーとを備え、前記カバーは、前記コレクタプレートの側縁部によって覆われる側縁部と、前記側縁部を接続する後面とを有し、前記タブの前記第1の保持部分(13)が前記後面に少なくとも部分的にくっつく請求項10に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器、特に自動車空調回路凝縮器のボトルのためのクランピングフランジ、そのようなクランピングフランジを備えるボトル、および、そのようなボトルを備える熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
空調回路凝縮器ボトルが一般にそれらの基部で凝縮器に対して例えば凝縮器のヘッダタンクと平行に固定されることが知られている。
【0003】
そのようなボトルのための閉塞蓋が知られており、該蓋は、ボトルの上端開口を覆うとともにそれぞれがヘッダタンクの一方側に係止される2つの対向する側方突起を用いて凝縮器に固定されるカップの形態を成している。そのような蓋は、凝縮器により受けられる動き、振動、および、ノックに対する抵抗が低く、また、これは、凝縮器とボトルとの間の接続部が破損する危険、あるいは更に、不完全なシールの危険を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのような接続部は改良される必要があり、このため、熱交換器、特に自動車空調回路凝縮器のボトルのためのクランピングフランジであって、前記フランジが、前記ボトルを交換器に対して強固に保持するように構成され、フランジが、熱交換器に保持するための第1の部分と、ボトルに保持するための第2の部分とを備える固定タブを備え、前記フランジは、ボトルが交換器から離間できるおよび/または交換器に近づくことができるようにする曲げ自由度を伴ってボトルが片持ち態様で交換器に対して保持されるようにするために前記保持部分間で延びる、クランピングフランジが提案される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
言い換えると、前記クランピングフランジは、従来技術のクランピングフランジの様々な保持部分ではなく、交換器に保持するための単一の部分を備える。これは、既知の解決策がボトルと交換器との間の接続を非常に強固にし、それにより、特に車両の長手方向軸と平行であって交換器のコアバンドルと直交する方向に対応するX方向と称される方向で交換器により受けられる動き、振動、および、ノックの作用下でクランピングフランジの弱体化がもたらされることを出願人が発見したからである。他方では、本発明に係る片持ち支持体が、ある程度の弾力性を特にX方向でクランピングフランジに与え、それにより、前記動き、振動、または、ノックの吸収が促される。
【0006】
前記ボトルは、例えば、全体が管状の形態を成す。ボトルは、その基部が第1の固定ポイントで交換器に固定されてもよい。このとき、前記クランピングフランジは、第1の固定ポイントから離れた第2の固定ポイントで前記ボトルを凝縮器に対して強固に保持するように構成される。
【0007】
好適には、前記保持部分は、例えば5°〜175°または−175°〜−5°の角度αだけボトルの軸に関して角度が互いに対してオフセットされる。前記角度αは、前記保持部分の中間にその辺を有するとともにボトルの軸上にその頂点を有すると見なされる。
【0008】
前記角度αは、好適には、30°〜60°または−60°〜−30°を成し、好ましくは40°〜50°または−50°〜−40°を成し、特に45°または−45°に近い。後者の値では、X方向での歪みがグッドマン基準(Goodman criterion)にしたがって約35%だけ減少される。
【0009】
言い換えると、前記保持部分間で延びる単一のタブによるそのような接続は、特にX方向における車両の前記方向で、クランピングフランジが横方向に屈曲できるようにし、それにより、この方向で振動が制振されるとともに、接続部が破壊することが防止される。
【0010】
一体にあるいは別々に考慮されてもよい本発明の様々な実施形態によれば、
− 前記保持部分は、前記第1の保持部分でボトルの軸Δに中心付けられる円にほぼ接するようになっている方向性と、前記第2の保持部分の位置でボトルの前記軸Δと平行になるようになっている方向性とを有するように前記ボトルの周囲に掛け回される分岐部によって接続される、
− 前記分岐部は、角度αの大きさにしたがって多かれ少なかれ前記ボトルを取り囲むように構成される、
− 前記分岐部は、前記ボトルに整合するようになるために上端付近で丸み付けられるように適合される、
− 前記丸み付けが半円の形態を成し、前記丸み付けの半円の半径Rが1〜5mmである、
− 第1の保持部分と前記丸み付けの内端との間の高さh’が5〜20mmである、
− 第1の保持部分が5〜15mmの高さhを有する、
− 第2の保持部分の幅eが5〜15mmである、
− 前記タブがねじれたS形状の外形を有する、
− 前記第1の保持部分がS形状における基部に対応する、
− 前記第2の保持部分がS形状における上部である、
− 前記タブは、ボトルを蝋付けによって交換器に装着できるようにするべく、ボトルと同様、アルミニウム系金属からあるいは更にはアルミニウム合金から形成される。
【0011】
なお、タブの上部の前記丸み付け形態は、Z方向または垂直方向で屈曲できる能力と機械的な応力に対する抵抗とをクランピングフランジに与え、それにより、X方向に屈曲できるクランピングフランジの能力が増大する。
【0012】
単独であるいは前述したことと組み合わせて使用されてもよい本発明の1つの態様によれば、前記クランピングフランジは、ボトルを密閉するキャップ、特にボトルの上端開口を密閉するためのキャップを備える。このキャップは、ボトルの開口に嵌め込まれることが好ましい。前記第2の保持部分が前記キャップに固定される。好適には、前記タブおよび前記キャップが同じ材料から一体に形成される。
【0013】
タブの前記丸み付けは、シールキャップの1つの縁部と連続する1つの端部を有してもよい。このようにして、前記タブは、前記ボトル開口に装着されるシールキャップを介してボトルを保持する。
【0014】
また、本発明は、前述したクランピングフランジを備えるボトルにも関連する。
【0015】
前記ボトルは、例えば、好ましくは前記ヘッダタンクが接続されるあるいは近接する交換器の熱交換コアバンドルの平面内で、交換器のヘッダタンクに固定されて前記ヘッダタンクに対して平行に隣接して位置されるようになっている。前記タブは、例えば、前記第1の保持部分によってヘッダタンクとボトルとの間に介挿されるようになっている。
【0016】
更に、本発明は、前述したボトルを備える、熱交換器、特に自動車空調回路凝縮器に関する。好適には、前記フランジは、交換器のヘッダタンクに固定される。
【0017】
前記ヘッダタンクは、例えば、コレクタプレートとカバーとを備え、前記カバーは、コレクタプレートの側縁部によって覆われる側縁部と、前記側縁部を接続する後面とを有する。前記第1のタブ保持部分は、特に湾曲されることにより、前記後面に少なくとも部分的にくっついていてもよい。
【0018】
本発明のこれらの特徴および他の特徴は、添付図面を検討することによって更に明確に理解できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態に係る空調回路凝縮器ボトルのためのクランピングフランジの斜視図である。
【
図2】シールキャップがボトルの上端開口を覆って装着された、ボトルと凝縮器のヘッダタンクとの間に装着されるこのクランピングフランジの上側の図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の説明において、同一の参照符号は、類似または同一の要素を示すために使用される。
【0021】
図1に示されるように、本発明は、とりわけ自動車用の熱交換器、特に空調回路凝縮器のボトル3を保持するためのクランピングフランジ1に関する。
【0022】
交換器は、空気との交換を可能にするタイプのものであり、このことは、例えば交換器が流体、特に冷媒の循環のための複数のチューブからなる図示しないコアバンドルを備え、チューブ間に挿入体が介挿され、チューブを通じて循環する流体と熱を交換するために、特に流体を凝縮するために使用される流入空気の流れが挿入体を通過することを述べようとしている。前記コアバンドルは、例えば車両ラジエータグリル開口と平行に配置されるようになっており、したがって、車両の長手方向平面に対して、すなわち、X方向と称される方向に対して垂直であるように意図される。
【0023】
前記コアバンドルは1つ以上のヘッダタンク5を更に備えてもよく、例えば目に見えないオリフィスを介してコアバンドルのチューブがヘッダタンク内へ出現する。
【0024】
ボトル3は、例えば、空調回路内の冷媒液のバッファを形成する冷媒の貯留部である。ボトルは、冷媒の液相と気相とを分離するように更に構成されてもよい。
図2により示されるように、ボトルは、例えば、その基部が、破線で示す第1の固定ポイント4で凝縮器に対して、特に凝縮器のヘッダタンク5に対して固定される管状形状を成してもよい。より具体的には、ボトル3は、コアバンドルの平面内またはその付近で、前記ヘッダタンク5に平行に隣接して位置される。
【0025】
ボトルは、交換器のための支持体としての役目を果たす構造体に対してボトルを、したがって交換器を固定するようになっている接続手段を備えてもよい。例えば、そのような接続手段は、ボトルを越えて径方向に延びる少なくとも1つの固定タブ(図示せず)のタイプを成す。
【0026】
この特定の場合において、これは、特にボトルをその基部で開放できるようにする取り外し可能なプラグの使用によって交換器の寿命の過程中に交換され得るフィルタカートリッジおよび/または乾燥剤カートリッジが取り付けられたボトルである。
【0027】
クランピングフランジ1には、例えば、ボトルの上端開口7を密閉するとともに第1の固定ポイント4とは別個の第2の固定ポイント9で前記ボトルが前記凝縮器に対して強固に保持される状態を保つためのキャップ6が設けられる。
【0028】
クランピングフランジ1は、前記ヘッダタンク5に取り付くための単一のタブ11を備え、このタブは、ボトル3が交換器から離間できるおよび/または交換器に近づくことができるようにする屈曲自由度を伴って前記フランジが片持ち態様でボトルを交換器に対して保持するように構成される。このようにすると、タブは、X軸に沿って方向付けられる機械的作用に直面されるときにバネ効果に晒されるバックスイープ(back sweep)を形成するように構成され得る。
【0029】
前記タブ11は、クランピングフランジ1およびシールキャップ6を蝋付けによって前記ヘッダタンク5およびボトル3に対して取り付けることができるようにするべく、ボトルと同様、アルミニウム系金属あるいは更にはアルミニウム合金から形成される。また、タブは、キャップ6と一体に形成されており、それにより、例えばプレス加工によって全体の製造がより簡単となる。
【0030】
前記タブは、ヘッダタンク5に保持するための第1の部分13と、ボトルに保持するための第2の部分15とを備え、また、タブは前記保持部分13,15間で延び、それにより、前述した張り出し態様でボトルを交換器に固定する選択肢がタブに与えられる。
【0031】
前記タブ11は、ここでは、ボトル3とヘッダタンク5との間に形成される空間内で、その第1の保持部分13を介してヘッダタンク5とボトル3との間に介挿される。
【0032】
前記第1および第2の部分13,15は、5°〜175°または−175°〜−5°の角度αだけボトルの軸Δに対して角度がオフセットされる。前記角度αは、前記保持部分13,15の中間を通るその辺によって規定されるとともに、
図2に鎖線で示すように水平面内の軸Δの投影をその頂点として有する。
【0033】
したがって、ボトル3の上部に対する前記クランピングフランジの接続部は、ボトルの軸Δから横方向にオフセットされ、それにより、特に車両の長手方向平面に対して平行な方向またはX方向で車両における動き、衝撃、および、振動に耐えるための相対的な可撓性が接続部に与えられる。
【0034】
前記角度αは、好適には、30°〜60°または−30°〜−60°を成す。前記角度は、好ましくは40°〜50°または−50°〜−40°を成し、特にこの場合のように45°に近い、または、−45°に近い。45°のこの値で、接続部に印加される横方向の機械的な応力は、グッドマン基準にしたがって約35%だけ減少される。
【0035】
タブの第2の保持部分15は、それをボトル3に押し付けることができるが、好適にはキャップ6に保持する。第2の保持部分は、この場合には上側半円17(
図4)を成す上端の丸み付けを伴って構成されることが好適であり、その内側に戻される端部19がキャップ6の縁部21に結合される。
【0036】
第2の保持部分15の半円の半径Rは1〜5mmである。この曲率半径Rは、接続部のZ方向で、すなわち、ボトルの軸Δも延在する垂直方向で、前記可撓性と機械的な応力に対する抵抗とに寄与する。
【0037】
キャップ6は、液密の態様でボトルの開口7内に嵌め込まれる。このようにして、前記タブ11は、閉塞蓋を前記開口に装着された状態に保つとともに、この形態により、Z方向で屈曲して機械的応力に抵抗できる能力を有する。
【0038】
前記タブ11は、ねじれたS形状(
図3)へとカットされ、
図2に示されるように前記保持部分13,15間で前記ボトル3を部分的に取り囲むように構成される。
【0039】
ヘッダタンク5上の第1の保持部分13はS形状における基部に対応する。この第1の保持部分は、ここでは、ヘッダタンク5の外壁23をその外周の一部にわたって押圧するように湾曲される。第1の保持部分は5〜15mmの高さhを有する。この高さは、ヘッダタンクに対する接続部の剛性を決定する。
【0040】
この場合、前記カバーは、コレクタプレートの側縁部によって覆われる側縁部と、前記側縁部を接続する後面とを有する。タブの前記第1の保持部分13は、前記後面に少なくとも部分的にくっつく。より具体的には、第1の保持部分は、カバーおよびコレクタプレートの側縁部間に挟まれる先端縁部を有する。第1の保持部分は、前記先端縁部から少なくとも前記コレクタの中央平面の所まで前記後面に当て付いて延びる。前記タブ11は、その後、前記保持部分13,15を接続する分岐部を介して前記ボトル3に掛け回されるように前記後面から次第に分かれる。
【0041】
第2の保持部分15は、キャップ6に結合される半円状の丸みを帯びた上部17に対応する。
【0042】
この第2の保持部分15の幅eは5〜15mmであり、この値は、ヘッダタンクに対する接続部の剛性と可撓性との間の兼ね合いを規定する。
【0043】
同じことが第1の保持部分13と第2の保持部分15の前記内端19との間の高さh’にも当てはまり、この高さは5〜20mmであることが好ましい。
【0044】
このように、本発明は、熱交換器のため、特に空調回路凝縮器のボトルのためのクランピングフランジであって、特に車両の長手方向平面またはX方向平面と平行またはそれに近い方向で車両における動き、振動、および、ノックに耐えるために凝縮器とボトルとの間のその接続部が可撓性を有するクランピングフランジを提供する。