(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ベースフィルムがポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタラート(PEN)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、シリカ(Si)−堆積フィルム、アルミニウム(Al)−堆積フィルム、およびポリ塩化ビニル(PVC)フィルムからなる群から選択される請求項1〜6のいずれかに記載のガラス散乱防止フィルム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の上記および他の目的および特徴は、添付の図面と併せて以下の本発明の説明から明確になるであろう。
以下、図面を参照して本発明の詳細な説明がなされる。
【0011】
本発明の実施形態に従って、ガラス散乱保護フィルムは剥離層13、接着剤層12、ベースフィルム層10および帯電防止層11を含み、これらは逐次的に積層されており、接着剤層はアクリル接着剤を含む。
【0012】
接着剤層
ガラス散乱防止フィルムにおいては、望まれる接着を確実にするために接着剤層12は好ましくはアクリル接着剤を含む。
【0013】
アクリル接着剤は(a)接着剤コポリマーを得るための開始剤を使用するモノマー、コモノマーおよび官能基含有モノマーの共重合;並びに、次いで(b)アクリル接着剤を得るための架橋剤および添加剤で接着剤コポリマーを架橋する;ことにより作成されうる。
【0014】
接着剤コポリマーにおいては、モノマーはアクリル酸エチル、アクリル酸ブチルおよびこれらの混合物からなる群から選択されうる。好ましくは、モノマーの量は、接着剤コポリマーの重量を基準にして60〜80重量%である。この量が上記範囲内にある場合には、アクリル接着剤はより迅速に適用されることができ、かつ加工性がより向上されうる。
【0015】
コモノマーは酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチルおよびこれらの混合物からなる群から選択されうる。好ましくは、コモノマーの量は、接着剤コポリマーの重量を基準にして15〜35重量%である。この量が上記範囲を満足する場合には、接着剤層の接着力が増強されうる。
【0016】
官能基含有モノマーはメタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸無水物、メサコン酸無水物およびこれらの混合物からなる群から選択されうる。好ましくは、官能基含有モノマーの量は接着剤コポリマーの重量を基準にして1〜5重量%である。この量が上記範囲内にある場合には、基体への接着力がより向上されることができ、および時間の経過による接着力の変化が低下しうる。
【0017】
開始剤はアゾベースの化合物、例えば、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、および2,2−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)スルファート;過酸化物、例えば、過硫酸塩、ジ−N−オクタノイルペルオキシドおよびt−ブチルヒドロペルオキシド;並びにこれらの混合物からなる群から選択されることができ、好ましくは2,2−アゾビスイソブチロニトリルでありうる。好ましくは、開始剤の量は接着剤コポリマーの重量を基準にして0.01〜0.5重量%である。この量が上記範囲内にある場合には、成分の良好な可溶性のせいでコーティング加工性が向上されることができ、かつ貯蔵弾性率の増大のせいで接着剤層の凝集性が増強されうる。
【0018】
架橋反応のために使用される架橋剤は、耐熱性、接着力および凝集性を増大させるようにも機能し、その結果、高い温度/湿度の条件下での接着力の変化が低下し、かつ外部衝撃によってガラス基体が壊される場合にガラス散乱が効果的に妨げられうるという利点を接着剤層が有する。架橋剤はポリイソシアナート、メラミン、エポキシ化合物、アジリジン、金属キレート化合物およびこれらの混合物からなる群から選択されうる。より具体的には、架橋剤は、キシレンジイソシアナート、イソシアナート、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、フタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物、ピロメリット酸二無水物、コハク酸無水物、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリエチレンメラミン、ヘキサメチロールメラミン、およびこれらの混合物からなる群から選択されうる。金属キレート化合物はAl、Sn、Fe、TiおよびNiのような金属とアセト酢酸メチルおよび乳酸エチルのようなキレート化剤とからなることができる。架橋剤は1種以上のこの金属キレート化合物を含む。
【0019】
架橋剤の量は接着剤コポリマー100重量部を基準にして0.1〜5.0重量部である。架橋剤が上記範囲を満足する場合には、接着剤層の凝集性を増大させるのに充分な架橋が起こることができ、接着剤が目的物の表面から完全に取り除かれることができ、かつ濡れ性が向上されることができ、よって当初接着力を増大させうる。
【0020】
接着剤コポリマーに添加される添加剤はUV防止剤、光安定化剤、酸化防止剤およびこれらの混合物からなる群から選択されうる。より具体的には、UV防止剤はベンゾトリアゾール、トリアジン、ベンゾフェノンおよびこれらの混合物からなる群から選択されることができ、並びに光安定化剤はアミン、ベンゾアートおよびこれらの混合物からなる群から選択されうる。添加剤の量は接着剤コポリマー100重量部を基準にして0.1〜3.0重量部であるが、添加剤が接着剤層の特性を悪化させない限りはこの量は特に限定されない。
【0021】
アクリル接着剤を製造するために溶媒が使用されうる。溶媒はメチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、シクロヘキサン、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、水およびこれらの混合物からなる群から選択されうる。
【0022】
接着剤層は目標基体の表面上にアクリル接着剤を適用することによって形成されうる。アクリル接着剤を基体に適用するために、ロールコーティング、グラビアコーティング、逆コーティング、スプレイコーティング、ディップコーティング、ナイフコーティング、スロットダイコーティングなどが使用されうる。好ましくは、安定なコーティング層を形成するために、ダイコーティングが使用される。
【0023】
薄フィルムを提供するために、接着剤層12の厚さは3〜10μm、好ましくは4〜7μmであることができる。この厚さが上記範囲内にある場合には、凝集を確実にし、かつ所望の接着を達成するのがより容易であり、かつディスプレイのためのガラス基体を切断するプロセス中のフィルムの脱離のような欠点が少なくなりうる。
【0024】
さらに、接着剤層は、ガラス基体から180°で剥離させられる場合に、1〜10N/インチ、好ましくは3〜7N/インチの接着力を有することができる。接着剤が上記範囲内にある場合には、ガラス基体切断中のエッジの脱離、およびガラス基体へのその膜の貼り付けの際の不純物の導入のような欠陥が低減されうる。また、これら欠陥のせいで再生プロセスが行われるとしても、この接着剤はガラスの表面から完全に除去されることができ、そしてベースフィルムへのダメージが低減されうる。
【0025】
剥離層
ガラス散乱防止フィルムにおいては、剥離層13は剥離フィルムを含むことができ、この剥離フィルムはこのフィルムがディスプレイのためのガラス基体に貼り付けられて、接着剤層を保護するように機能する場合に、容易に取り外される。剥離フィルムはシリコーンベース剥離組成物でコーティングされたあらゆるフィルムであり得る。
【0026】
このシリコーンベース剥離組成物はシリコーン材料、シリコーン硬化剤、触媒などを含むことができる。シリコーン材料はビニルポリシロキサン、ビニル基を含むヘキセニルポリシロキサンなどでありうる。シリコーン硬化剤は水素ポリシロキサンなどでありうる。触媒は当該技術分野で知られているもの、例えば、Ptキレート化合物でありうる。
【0027】
シリコーンベース剥離組成物は付加、縮合、およびUV硬化タイプのような任意のタイプのものであることができ、どれか1つのタイプに特に限定されない。その分子構造は線状および分岐構造のいずれかまたは両方でありうる。
【0028】
シリコーンベース剥離組成物は、ベースフィルム上に適用されるように、溶媒で0.5〜3重量%の全固形分量に希釈されることができる。固形分がベースフィルム上に適用されるのに充分に分散されている限りは溶媒は限定されない。全固形分量が上記範囲内にある場合には、均質なシリコーンコーティング層が形成されることができ、接着剤層の剥離が起こらずかつコーティング層のレベリングが均一であり、よって均一な厚さを達成する。
【0029】
シリコーンベース剥離組成物を含む剥離層の剥離強度は好ましくは、3〜8gf/インチである。典型的な剥離層は日東電工株式会社から入手可能な31Bテープ、またはSKCハースディスプレイフィルムズカンパニーリミテッドから入手可能なRF02Nである。
【0030】
ベースフィルム層
ガラス散乱防止フィルムにおいては、ディスプレイデバイスを製造した後での検査プロセスを効率的に行うために、ベースフィルム層10は透明であることができる。ベースフィルム層はポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタラート(PEN)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、シリカ(Si)−堆積フィルム、アルミニウム(Al)−堆積フィルム、およびポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、好ましくはPETフィルムからなる群から選択されうる。
【0031】
ベースフィルムの厚さは4〜10μmであることができる。この厚さが上記範囲を満足する場合には、ベースフィルムの強度が確実にされ、よって製造プロセスにおける所望の収率を達成するのを容易にし、かつ剥離層を除いて15μm未満の全厚さを有するガラス散乱防止フィルムを製造するのを容易にする。
【0032】
ベースフィルム層のヘイズは好ましくは7%未満、より好ましくは1〜7%であり、その結果、ガラス散乱防止フィルムの全ヘイズは5%未満、好ましくは1〜5%でありうる。
【0033】
帯電防止層
ガラス散乱防止フィルムは好ましくは帯電防止層11を含む。この帯電防止層はガラス散乱防止フィルムをガラス基体に貼り付けるおよびガラス基体を切断する際の不純物の混入のせいで起こりうる欠陥を防止するように働く。帯電防止層は接着剤でコーティングされた表面の反対側の基体表面上に形成されうる。
【0034】
帯電防止層が充分な帯電防止特性を有する限りは、帯電防止層は特に限定されない。好ましくは、帯電防止層は、コーティング厚さを最小限にするように、導電ポリマーを含む帯電防止組成物をコーティングすることにより形成されうる。この導電ポリマーは、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、およびこれらの混合物からなる群から選択されうる。
【0035】
帯電防止組成物は、導電ポリマーに加えて、加工性を増大させるために、水性ポリウレタン樹脂、アルコールおよび/または蒸留水をさらに含むことができる。帯電防止組成物は水性または有機バインダー樹脂も含むことができ、この樹脂はアクリル基、ウレタン基、アミド基、ヒドロキシル基およびシラン基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する。帯電防止組成物は防水剤または防汚剤をさらに含むことができる。
【0036】
特性および効果
薄型ディスプレイデバイスが継続的に増大しており、かつガラス散乱防止フィルムはそのデバイスに組み込まれるように適合されるので、剥離層を除いたガラス散乱防止フィルムの全厚さは好ましくは15μm未満である。
【0037】
また、ガラス散乱防止フィルムは、透明性を確実にするために、好ましくは5%未満のヘイズを有する。この透明フィルムがディスプレイデバイスに組み込まれる場合には、検査が容易に行われうる。
【0038】
本発明のガラス散乱防止フィルムは帯電防止層のせいで、不純物の吸着を妨げるのに効果的である。
【0039】
また、接着剤層がアクリル接着剤を含み、それにより、高い透明性を確実にし、基体への良好な接着を示し、かつ耐湿性および耐熱性を向上させる。
【0040】
また、剥離層を除いたガラス散乱防止フィルムの全厚さが15μm未満なので、ガラス散乱防止フィルムはディスプレイに搭載されうる。
【0041】
ガラス散乱防止フィルムが、ディスプレイのためのガラス基体の、外部衝撃による破損を軽減することができ、かつこのガラスの破損の際でさえガラスが散乱するのを防ぐことができる。
【0042】
また、ガラス散乱防止フィルムが5%未満の低ヘイズを有するので、それがディスプレイデバイスに組み込まれた後でさえ、検査プロセスが効率的に行われうる。
【0043】
以下は本発明の具体例の説明である。この実施例においては、これら特性は以下の方法によって測定された。結果は以下の表1に示される。
【実施例】
【0044】
1)接着力(剥離強度)および信頼性の評価
ガラス散乱防止フィルムがマザーガラス基体に貼り付けられ、次いで2kgロールを用いた1回の相互運動によって押し付けられ、25℃で50%R.H.の条件下で30分間置いておかれた。次いで、接着試験装置(AR−1000、ケムインスツルメンツ)を用いて、このガラス散乱防止フィルムが300mm/分の剥離速度で180°の剥離角の条件下で剥離させられた場合の接着力(N/インチ)が測定された。マザーガラス上に残った接着剤が肉眼で観察された。
【0045】
信頼性を試験するために、このフィルムを60℃および90%R.H.の条件下で500時間にわたって置いておいた後に接着力が測定され、そしてこの接着剤層の耐性/耐湿性が評価された。
【0046】
2)ヘイズおよび全光線透過率の測定
剥離フィルムが取り除かれた後で、その接着剤層が積分球に向くようにガラス散乱防止フィルムがヘイズメーター(NDH−5000、日本電色工業)に取り付けられ、そしてベースラインがエアコンディションに設定され、次いでヘイズおよび全光線透過率が測定された。
【0047】
製造例1:接着剤コポリマーの製造
70重量部のアクリル酸ブチル、25重量部のメタクリル酸メチル、および5重量部のメタクリル酸が、酢酸エチルおよびトルエン(1:1 v/v)の溶媒混合物に添加され、そしてこれに0.2重量部の2,2−アゾビスイソブチロニトリルが開始剤として添加された。得られた混合物は攪拌しつつ65℃で7時間窒素雰囲気下で反応にかけられて接着剤コポリマーを得た。
【0048】
製造例2:接着剤コポリマーの製造
70重量部のアクリル酸2−エチルヘキシル、25重量部のメタクリル酸イソデシル、および5重量部のクロトン酸が、酢酸エチルおよびトルエン(1:1 v/v)の溶媒混合物に添加され、そしてこれに0.2重量部の2,2−アゾビスイソブチロニトリルが開始剤として添加された。得られた混合物は攪拌しつつ65℃で7時間窒素雰囲気下で反応にかけられて接着剤コポリマーを得た。
【0049】
実施例1:ガラス散乱防止フィルムの製造
製造例1において得られた接着剤コポリマー100重量部、架橋剤としてトリエチレンメラミン0.5重量部、およびUV防止剤としてベンゾフェノン1重量部が混合され、30分間攪拌されてアクリル接着剤を得た。このアクリル接着剤がシリコーンコーティングされた剥離フィルム(RF02N、SKCハースディスプレイフィルムス)上に適用され、次いで100℃で2分間乾燥させられて、4μmの厚さを有する乾燥接着剤層を得た。
【0050】
この接着剤層が、5.6μmの厚さを有するPETベースフィルム(SC42、SKC)の表面上に積層された。3.5重量%の固形分を有し、かつPEDOTを含む100重量部の水性ポリウレタン樹脂溶液(Ecoat P−1030、EChem Tech)、3重量部のアジリジンベース架橋剤(CX−100、マグテック)、45重量部の蒸留水および160重量部のメタノールを含む帯電防止組成物でこのベースフィルムの別の表面がコーティングされた。
【0051】
帯電防止層は90℃で2分間乾燥させられて、剥離層を除いて9.6μmの全厚さおよび10
7Ω/m
2の表面抵抗を有するガラス散乱防止フィルムを得た。
【0052】
実施例2:ガラス散乱防止フィルムの製造
乾燥接着剤層の厚さが7μmに設定されて、剥離層を除いて12.6μmの全厚さおよび10
7Ω/m
2の表面抵抗を有するガラス散乱防止フィルムを得た以外は、実施例1の手順が繰り返された。
【0053】
実施例3:ガラス散乱防止フィルムの製造
乾燥接着剤層の厚さが9μmに設定されて、剥離層を除いて14.6μmの全厚さおよび10
7Ω/m
2の表面抵抗を有するガラス散乱防止フィルムを得た以外は、実施例1の手順が繰り返された。
【0054】
比較例1:ガラス散乱防止フィルムの製造
製造例2において得られた接着剤コポリマー100重量部、トルエンジイソシアナート(AL、サイデン(Saiden)ケミカルカンパニーリミテッド)0.2重量部、およびベンゾフェノン1重量部が混合され、30分間攪拌されてアクリル接着剤を得た。このアクリル接着剤がシリコーンコーティングされた剥離フィルム(RF02N、SKCハースディスプレイフィルムス)上に適用され、次いで100℃で2分間乾燥させられて、7μmの厚さを有する乾燥接着剤層を得た。
【0055】
この接着剤層が、5.6μmの厚さを有するPETベースフィルム(SC42、SKC)の一方の表面上に積層されて、剥離層を除いて12.6μmの全厚さを有するガラス散乱防止フィルムを得た。
【0056】
比較例2:ガラス散乱防止フィルムの製造
接着剤コポリマーとして製造例2において得られた接着剤コポリマーを用い、架橋剤として0.2重量部のトルエンジイソシアナート(AL、サイデンケミカルカンパニーリミテッド)を用い、かつ乾燥接着剤層の厚さを10μmに設定して、剥離層を除いて15.6μmの全厚さおよび10
7Ω/m
2の表面抵抗を有するガラス散乱防止フィルムを得た以外は、実施例1の手順が繰り返された。
【0057】
【表1】
【0058】
表1に示されるように、本発明に従う実施例1〜3のガラス散乱防止フィルムは信頼性試験後の接着力にわずかな変化しか示さず、また、このガラス散乱防止フィルムをデバイスに組み込んだ後でさえ、その高い全光線透過率および低いヘイズのせいで検査が行われることができた。さらに、接着剤層の厚さが増大するにつれて、当初接着力が増大した。
【0059】
一方、比較例1および2のガラス散乱防止フィルムは低いガラス転移温度を有し、かつヒドロキシル基を含む官能基含有モノマーを有するモノマーを使用するので、所望の接着力が得られることができず、よってこのフィルムはマザーガラスの切断の際に望ましくなく剥がれる場合があった。さらに、比較例1のガラス散乱防止フィルムは、ベースフィルムの表面粗さに基づく光の散乱のせいで、低い全光線透過率および高いヘイズを示すが、これはPET基体の反対側に帯電防止コーティングが形成されなかったからであり、それは検査プロセスを行うのを困難にし、よってこのフィルムはディスプレイデバイスに適用されることができない。
【0060】
よって、本発明に従う実施例1〜3のガラス散乱防止フィルムは、その優れた光学特性および接着特性のせいで、ディスプレイのためのマザーガラスを保護するのに非常に有効である。