特許第6159114号(P6159114)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6159114通知システム、通知方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6159114
(24)【登録日】2017年6月16日
(45)【発行日】2017年7月5日
(54)【発明の名称】通知システム、通知方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20170626BHJP
   B61L 25/02 20060101ALI20170626BHJP
【FI】
   G06Q50/30ZJT
   B61L25/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-64257(P2013-64257)
(22)【出願日】2013年3月26日
(65)【公開番号】特開2014-191437(P2014-191437A)
(43)【公開日】2014年10月6日
【審査請求日】2015年7月23日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】399040405
【氏名又は名称】東日本電信電話株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000174884
【氏名又は名称】三井ホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 国彦
(72)【発明者】
【氏名】峰下 恭平
(72)【発明者】
【氏名】森本 健一
(72)【発明者】
【氏名】越湖 淳
(72)【発明者】
【氏名】池澤 仁志
(72)【発明者】
【氏名】辻村 行雄
(72)【発明者】
【氏名】高山 佳宣
(72)【発明者】
【氏名】堀江 麻衣子
【審査官】 関 博文
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−056358(JP,A)
【文献】 特開2004−314725(JP,A)
【文献】 特開2009−186324(JP,A)
【文献】 特開2005−121575(JP,A)
【文献】 特開2006−13563(JP,A)
【文献】 特開2004−5388(JP,A)
【文献】 特開2002−267487(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
B61L 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通機関の運行情報を取得する運行情報取得部と、
運行情報取得部によって取得された前記運行情報に基づいて通知を制御する通知制御部と、
前記通知制御部による制御にしたがって通知を行う通知部と
を備え、
前記通知制御部は、所定のユーザによって使用される経路の前記運行情報に基づいて、前記所定のユーザが所定の条件を満たす経路上に位置していることを条件として、前記所定の条件が満たされた時刻が、予め設定された通勤時間帯である場合には前記ユーザの勤務先に対して前記所定のユーザが遅れる可能性があることを通知すると判定し、前記所定の条件が満たされた時刻が、予め設定された帰宅時間帯である場合には前記ユーザの自宅の住人に対して前記所定のユーザが遅れる可能性があることを通知すると判定し、
前記通知部は、前記通知制御部の判定に応じて前記所定の通知先に対して通知を行う通知システム。
【請求項2】
運行情報取得部が、交通機関の運行情報を取得し、
通知制御部が、取得された前記運行情報に基づいて通知を制御し、
通知部が、前記通知制御部による制御にしたがって通知を行い、
前記通知制御部が、所定のユーザによって使用される経路の前記運行情報に基づいて、前記所定のユーザが所定の条件を満たす経路上に位置していることを条件として、前記所定の条件が満たされた時刻が、予め設定された通勤時間帯である場合には前記ユーザの勤務先に対して前記所定のユーザが遅れる可能性があることを通知すると判定し、前記所定の条件が満たされた時刻が、予め設定された帰宅時間帯である場合には前記ユーザの自宅の住人に対して前記所定のユーザが遅れる可能性があることを通知すると判定し、
前記通知部が、前記通知制御部の判定に応じて前記所定の通知先に対して通知を行う通知方法。
【請求項3】
交通機関の運行情報を取得する運行情報取得ステップと、
運行情報取得ステップにおいて取得された前記運行情報に基づいて通知を制御する通知制御ステップと、
前記通知制御ステップによる制御にしたがって通知を行う通知ステップと
をコンピュータに実行させ、
前記通知制御ステップにおいて、所定のユーザによって使用される経路の前記運行情報に基づいて、前記所定のユーザが所定の条件を満たす経路上に位置していることを条件として、前記所定の条件が満たされた時刻が、予め設定された通勤時間帯である場合には前記ユーザの勤務先に対して前記所定のユーザが遅れる可能性があることを通知すると判定し、前記所定の条件が満たされた時刻が、予め設定された帰宅時間帯である場合には前記ユーザの自宅の住人に対して前記所定のユーザが遅れる可能性があることを通知すると判定し、
前記通知ステップにおいて、前記通知制御ステップによる判定に応じて前記所定の通知先に対して通知を行うためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取得された情報に応じて制御を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、技術の発展に伴い種々の情報を取得する技術が提供されている。例えば、傾きを検出するセンサー、温度を検出するセンサー、湿度を検出するセンサー等のセンサーがある。他の例として、地域や宅内の電力需要に関する情報を取得するシステムや、天候に関する情報を取得するシステムなどがある。
これらの技術を用いることによって取得された情報は、様々な場面で活用されている。例えば、周囲温度、光、音および地理的位置を知覚できるセンサーによって収集したデータを使用して、知覚された状態に相関性があるテーマを選択する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−037699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、取得された情報が活用される場面は未だに十分とは言えない。また、未だに取得することが提案されていない情報なども存在する。
上記事情に鑑み、本発明は、取得された情報を用いて利便性や安全性などを向上させる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、交通機関の運行情報を取得する運行情報取得部と、運行情報取得部によって取得された前記運行情報に基づいて通知を制御する通知制御部と、前記通知制御部による制御にしたがって通知を行う通知部とを備える通知システムである。
【0006】
本発明の一態様は、上記の通知システムであって、前記通知制御部は、複数の経路の候補のうち、前記運行情報に基づいて所定の条件を満たす経路の候補を選択し、前記通知部は、前記通知制御部によって選択された前記経路の候補を通知する。
【0007】
本発明の一態様は、上記の通知システムであって、前記通知制御部は、所定のユーザによって使用される経路の前記運行情報に基づいて、所定の通知先に対して前記所定のユーザが遅れる可能性があることを通知するか否か判定し、前記通知部は、前記通知制御部の判定に応じて前記所定の通知先に対して通知を行う。
【0008】
本発明の一態様は、上記の通知システムであって、前記通知制御部は、所定のユーザによって使用される経路の前記運行情報に基づいて、予め設定されているアラームの時刻を早めるか否か判定し、前記通知部は、前記通知制御部の判定結果に応じた時刻にアラームを鳴らす。
【0009】
本発明の一態様は、交通機関の運行情報を取得する運行情報取得ステップと、運行情報取得ステップにおいて取得された前記運行情報に基づいて通知を制御する通知制御ステップと、前記通知制御ステップによる制御にしたがって通知を行う通知ステップとを有する通知方法である。
【0010】
本発明の一態様は、交通機関の運行情報を取得する運行情報取得ステップと、運行情報取得ステップにおいて取得された前記運行情報に基づいて通知を制御する通知制御ステップと、前記通知制御ステップによる制御にしたがって通知を行う通知ステップとをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、取得された情報を用いて利便性や安全性などを向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】通知システム100のシステム構成を表すシステム構成図である。
図2】通知システム100の動作の流れを示すフローチャートの具体例である。
図3】通知システム100の第一実施形態(通知システム100a)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図4】通知システム100の第二実施形態(通知システム100b)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図5】通知システム100の第三実施形態(通知システム100c)の機能構成を表す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[概略]
図1は、通知システム100のシステム構成を表すシステム構成図である。通知システム100は、運行情報取得部11、通知制御部12、通知部13を備える。
【0014】
運行情報取得部11及び通知制御部12は、ユーザの住宅や店舗などに備えられても良いし、ネットワーク上のサーバやクラウドとして構成されても良い。運行情報取得部11及び通知制御部12は一体の装置として構成されても良いし、それぞれ異なる装置として構成されても良い。また、通知制御部12及び通知部13は一体の装置として構成されても良いし、それぞれ異なる装置として構成されても良い。運行情報取得部11、通知制御部12及び通知部13が一体の装置として構成されても良い。
【0015】
運行情報取得部11は、交通機関の現在の運行状態を示す情報(以下、「運行情報」という。)を取得する。運行情報には、例えば交通機関が正常運転をしているか否かを示す情報、交通機関に遅延が生じている場合には遅延の時間を示す情報、などが含まれる。運行情報取得部11は、例えばネットワークを介して交通機関の運行情報を提供するサーバー(以下、「運行情報サーバ」という。)と通信することによって、運行情報を取得する。なお、運行情報取得部11の構成は、上述した具体例に限定されない。
【0016】
通知制御部12は、通知部13によってユーザに対して行われる通知を制御する。例えば、通知制御部12は、運行情報取得部11によって取得された運行情報に基づいて、通知部13によってユーザに対し情報の通知をすべきか否か判定する。通知制御部12は、通知をすべきと判定した場合、取得された運行情報に基づいて、通知部13によってユーザに対しどのような態様で通知が行われるかを示す情報(以下、「通知制御情報」という。)を生成する。
【0017】
通知制御部12は、例えばバスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、通知制御プログラムを実行することによって機能する。なお、通知制御部12は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。通知制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive、フラッシュメモリ)等の記憶装置である。通知制御プログラムは、電気通信回線を介して提供されても良い。
【0018】
通知部13は、通知制御部12による制御に従って、ユーザに対し通知を行う。通知部13は、例えばバスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、通知プログラムを実行することによって機能する。なお、通知部13は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。通知プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。通知プログラムは、電気通信回線を介して提供されても良い。
【0019】
図2は、通知システム100の動作の流れを示すフローチャートの具体例である。まず、運行情報取得部11が運行情報を取得する(ステップS101)。次に、通知制御部12が、運行情報に基づいて通知を行うか否か判定する(ステップS102)。通知制御部12は、通知を行わないと判定した場合(ステップS102−NO)、処理を終了する。一方、通知を行うと判定した場合(ステップS102−YES)、通知制御部12は、通知制御情報を生成する。そして、通知制御部12は、通知制御情報を含む通知指示を生成し、通知部13に通知指示を出力する(ステップS103)。通知部13は、通知指示を受けると、通知指示に含まれる通知制御情報に基づいて通知処理を行う(ステップS104)。
【0020】
このように構成された通知システム100では、ユーザは運行情報取得部11によって取得された運行情報に応じて通知部13による通知を受けることが可能となる。そのため、利便性や安全性が向上する。例えば、ユーザが普段から使用している交通機関の運行状態に変化が生じた場合に通知が行われることによって、利便性を向上させることが可能となる。
【0021】
通知システム100は、運行情報取得部11によって取得された運行情報に基づいてユーザに対し通知することが可能であれば、他のどのような構成によって実現されても良い。
以下、本発明の一実施形態である通知システム100の複数の具体例について詳細に説明する。
【0022】
[第一実施形態]
図3は、通知システム100の第一実施形態(通知システム100a)の機能構成を表す概略ブロック図である。通知システム100aは、運行情報取得部11a、通知制御部12a及び通知部13aを備える。通知システム100aは、端末装置20aに対して、複数の経路の候補の中から、正常に運行が行われている経路の候補を通知する。以下、通知システム100aの詳細について説明する。
【0023】
まず、通知システム100aに接続される装置(運行情報サーバ30a及び端末装置20a)について説明する。
運行情報サーバ30aは、交通機関の運行情報を提供する。運行情報サーバ30aは、交通機関によって設置されるサーバであっても良いし、交通機関から提供された情報を公開するサーバであっても良いし、複数人から寄せられた情報に基づいて運行情報を生成し提供するサーバであっても良い。運行情報サーバ30aは、運行情報取得部11aに対して運行情報を提供可能であればどのような態様で構成されても良い。
【0024】
端末装置20aは、通知部13aとネットワークを介して通信することによって、通知部13aから候補経路を受信する。端末装置20aは、受信した候補経路をユーザに対して出力する。出力の態様はどのように行われても良い。例えば、端末装置20aは、文字を画面に表示することによって候補経路を出力しても良いし、文字及び画像を画面に表示することによって候補経路を出力しても良いし、音声によって候補経路を出力しても良い。端末装置20aの具体例として、携帯電話機、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、腕時計等の装着型端末、ゲーム機器、家電機器(テレビや電話機等)等がある。
【0025】
次に、通知システム100aに含まれる機能部について説明する。
運行情報取得部11aは、ネットワークを介して運行情報サーバ30aと通信可能に接続されている。運行情報取得部11aは、通知制御部12aによって指定された経路の候補(以下、「候補経路」という。)に関する運行情報を運行情報サーバ30aから取得する。候補経路は、経路を示すことが可能な情報であればどのような態様でも良い。候補経路は、例えば乗車駅と降車駅と経由駅と路線との組み合わせを含む情報である。
【0026】
通知制御部12aは、ユーザによって指定された経路に関する情報(以下、「経路指定情報」という。)に基づいて、候補経路を複数決定する。経路指定情報は、例えば乗車駅及び下車駅の組み合わせとして指定されても良いし、乗車駅、下車駅及び経由駅の組み合わせとして指定されても良いし、出発地及び目的地の組み合わせとして指定されても良いし、他の態様で指定されても良い。経路指定情報は、端末装置20aを用いて通知制御部12aに対して設定されても良いし、通知システム100aに設けられた入出力装置をユーザが操作することによって設定されても良いし、他の態様で設定されても良い。
【0027】
通知制御部12aは、候補経路を運行情報取得部11aに対して出力し、運行情報取得部11aから各候補経路の運行情報を取得する。通知制御部12aは、候補経路のうち、運行情報が所定の条件を満たす候補経路を選択する。所定の条件とは、例えば正常運転であることであっても良いし、正常運転又は遅延時間が所定時間未満であることであっても良いし、ユーザにとって不都合が生じないことを示す条件であればどのように設定されても良い。
【0028】
通知制御部12aは、選択された候補経路を端末装置20aへ通知することを示す通知制御情報を生成する。そして、通知制御部12aは、生成した通知制御情報を通知部13aに出力する。
【0029】
通知部13aは、通知制御部12aによって生成された通知制御情報に従って、所定の条件を満たす候補経路を端末装置20aに対して通知する。通知部13aが端末装置20aに対して行う通知はどのような態様で行われても良い。通知部13aは、端末装置20aに対して電子メールを送信することによって通知しても良いし、端末装置20aの画面に表示されるデータを送信することによって通知しても良いし、他の態様で通知しても良い。例えば、端末装置20aにおいて実行されるアプリケーションプログラムに対応したデータを送信することによって通知が行われても良い。
【0030】
通知システム100aが処理を行うタイミングはどのように設定されても良い。例えば、通知システム100aは、端末装置20aから通知の要求が受信されたタイミングで処理を行っても良い。例えば、通知システム100aは、予め設定された日時(例えば、日曜日午前10時、毎朝9時など)に処理を行っても良い。
【0031】
このように構成された通知システム100aでは、所定の条件を満たす候補経路が端末装置20aを介してユーザに通知される。そのため、ユーザは、所定の条件を満たす候補経路に基づいて経路を決定することが可能となる。すなわち、ユーザは、ユーザにとって不都合が生じない経路(例えば、正常運転している経路、遅延時間が所定時間未満である経路など)の中から経路を選択することが可能となる。
【0032】
<変形例>
通知制御部12aは、複数の条件に基づいて処理を行っても良い。例えば、第一の条件は正常運転であることであり、第二の条件は正常運転ではないが遅れて運転継続中であることである。第一の条件及び第二の条件のいずれにも該当しない場合には、運行が見合わされている(停止中である)ことがわかる。通知制御部12aは、各候補経路を条件毎に通知しても良い。その場合、通知制御部12aは、第一の条件を満たしている候補経路が高い優先順位で通知され、第二の条件を満たしている候補経路が低い優先順位で通知されるように制御しても良い。
【0033】
運行情報に関する所定の条件は、ユーザによって適宜設定可能であっても良い。
運行情報取得部11a、通知制御部12a及び通知部13aが、端末装置に一体的に実装されても良い。この場合、通知部13aは、端末装置20aに対して通知を行うのではなく、自身がユーザに対して選択された候補経路を通知する。すなわち、通知部13aは、画面に候補経路を示す情報を表示しても良いし、スピーカーから候補経路を示す音声を出力しても良い。
【0034】
[第二実施形態]
図4は、通知システム100の第二実施形態(通知システム100b)の機能構成を表す概略ブロック図である。通知システム100bは、運行情報取得部11b、通知制御部12b、メール送信部13b(通知部)、位置取得部14b、時刻取得部15bを備える。通知システム100bは、通知部13の具体例としてメール送信部13bを備える。すなわち、通知システム100bは、メールを送信することによって通知を行う。通知システム100bは、ユーザによって使用が予定されている交通機関に障害が生じた場合、予め設定された連絡先アドレスに対してメールを送信する。
通知システム100bは、1台の端末装置として実現されても良い。通知システム100bは、複数台の通信可能な情報処理装置の組み合わせによって実現されても良い。
以下、通知システム100bの詳細について説明する。なお、運行情報サーバ30bの構成は、運行情報サーバ30aの構成と同様であるため説明を省略する。
【0035】
位置取得部14bは、ユーザの現在位置を取得する。位置取得部14bは、例えばユーザによって携帯される装置の機能であり、GPS(グローバル・ポジショニング・システム:Global Positioning System)衛星と通信することによって、現在位置情報を取得しても良い。位置取得部14bは、例えばユーザによって携帯される装置の機能であり、周辺の無線基地局装置と通信することによって現在位置情報を取得しても良い。位置取得部14bは、ユーザの現在位置を取得可能であればどのような態様で実現されても良い。
【0036】
時刻取得部15bは、現在時刻を取得する。時刻取得部15bは、クロックを備え、クロックから出力される信号に基づいて現在時刻を取得しても良い。時刻取得部15bは、外部装置から時刻を表す信号を受信することによって現在時刻を取得しても良い。
【0037】
運行情報取得部11bは、ネットワークを介して運行情報サーバ30bと通信可能に接続されている。運行情報取得部11bは、通知制御部12bによって指定された経路(以下、「指定経路」という。)に関する運行情報を運行情報サーバ30bから取得する。指定経路は、経路を示すことが可能な情報であればどのような態様でも良い。指定経路は、例えば乗車駅と降車駅と経由駅と路線との組み合わせを含む情報である。
【0038】
通知制御部12bは、ユーザによって指定された経路(指定経路)を運行情報取得部11bに対して出力し、運行情報取得部11bから指定経路の運行情報を取得する。通知制御部12bは、位置取得部14bによって取得されたユーザの現在位置と、時刻取得部15bによって取得された現在時刻と、指定経路における運行情報と、がそれぞれ所定の条件を満たしている場合に、通知指示を行う。所定の条件とは、予め設定された時間帯であること、時間帯に応じて設定された地域にユーザが位置していること、運行状態がユーザの移動先への到着時刻に影響を及ぼす可能性があること、である。運行状態に関する条件は、例えば、正常運転でないことであっても良いし、遅延時間が所定時間以上であることであっても良い。
【0039】
例えば、通勤時間帯(例えば午前8時〜9時)であって、ユーザが自宅から会社までの経路上の地域に位置しており、且つ、通勤経路で用いられる交通機関に障害が生じている場合に、通知制御部12bは通知指示を行う。
例えば、帰宅時間帯(例えば午後7時〜10時)であって、ユーザが会社から自宅までの経路上の地域に位置しており、且つ、帰宅経路で用いられる交通機関に障害が生じている場合に、通知制御部12bは通知指示を行う。
【0040】
指定経路は、ユーザが操作する端末装置を用いて通知制御部12bに対して設定されても良いし、通知システム100bに設けられた入出力装置をユーザが操作することによって設定されても良いし、他の態様で設定されても良い。
【0041】
通知制御部12bは、通知指示を行う場合には、メール送信部13bに対してメール送信を指示する。通知制御部12bは、現在時刻に応じて連絡先アドレスを変更しても良い。例えば、時間帯と、移動先に関連する連絡先アドレスとが対応付けて記憶されており、現在時刻に応じて移動先に関連する連絡先アドレスが選択されても良い。より具体的には以下のとおりである。例えば、通勤時間帯であれば、通知制御部12bは、ユーザの勤務先の同僚や上司などのメールアドレスを連絡先アドレスとして選択しても良い。例えば、帰宅時間帯であれば、通知制御部12bは、ユーザの自宅の住人(配偶者、両親、子供など)のメールアドレスを連絡先アドレスとして選択しても良い。
【0042】
メール送信部13bは、通知制御部12bによってメールの送信を指示されると、指示された連絡先アドレスに対してメールを送信する。送信されるメールは、ユーザが遅れる可能性があることを通知するためのメールである。メール送信部13bが送信するメールは、予め設定された固定の内容のメールであっても良いし、通知制御部12bによって指定された遅延時間の値を含むメールであっても良いし、他の態様であっても良い。
【0043】
通知システム100bが処理を行うタイミングはどのように設定されても良い。例えば、通知システム100bは、ユーザが使用する端末装置から通知の要求が受信されたタイミングで処理を行っても良い。例えば、通知システム100bは、予め設定された日時(例えば、平日の通勤時間帯の所定のタイミングなど)に処理を行っても良い。
【0044】
このように構成された通知システム100bでは、運行状態がユーザの移動先への到着時刻に影響を及ぼす可能性がある場合には、所定の連絡先アドレスに対してメールによる連絡がなされる。そのため、交通機関の運行状態の影響で移動先への到着時刻が遅くなってしまった場合であっても、予め連絡を自動的に入れておくことが可能となる。
【0045】
<変形例>
運行情報に関する所定の条件は、ユーザによって適宜設定可能であっても良い。
【0046】
[第三実施形態]
図5は、通知システム100の第三実施形態(通知システム100c)の機能構成を表す概略ブロック図である。通知システム100cは、運行情報取得部11c、通知制御部12c、アラーム装置13c(通知部)、時刻取得部15cを備える。通知システム100cは、通知部13の具体例としてアラーム装置13cを備える。すなわち、通知システム100cは、アラームを鳴らすことによって通知を行う。通知システム100cは、ユーザによって使用が予定されている交通機関に障害が生じた場合、予め設定された時刻(アラーム時刻)よりも早い時刻でアラームを鳴らす。
通知システム100cは、1台の端末装置として実現されても良い。通知システム100cは、複数台の通信可能な情報処理装置の組み合わせによって実現されても良い。
以下、通知システム100cの詳細について説明する。なお、運行情報サーバ30cの構成は、運行情報サーバ30aの構成と同様であるため説明を省略する。
【0047】
時刻取得部15cは、現在時刻を取得する。時刻取得部15cは、クロックを備え、クロックから出力される信号に基づいて現在時刻を取得しても良い。時刻取得部15cは、外部装置から時刻を表す信号を受信することによって現在時刻を取得しても良い。
【0048】
運行情報取得部11cは、ネットワークを介して運行情報サーバ30cと通信可能に接続されている。運行情報取得部11cは、通知制御部12cによって指定された経路(以下、「指定経路」という。)に関する運行情報を運行情報サーバ30cから取得する。指定経路は、経路を示すことが可能な情報であればどのような態様でも良い。指定経路は、例えば乗車駅と降車駅と経由駅と路線との組み合わせを含む情報である。
【0049】
通知制御部12cは、ユーザによって指定された経路(指定経路)を運行情報取得部11cに対して出力し、運行情報取得部11cから指定経路の運行情報を取得する。通知制御部12cは、時刻取得部15cによって取得された現在時刻と、指定経路における運行情報と、がそれぞれ所定の条件を満たしている場合に通知指示を行う。所定の条件とは、予め設定された時間帯であること、運行状態がユーザの移動先への到着時刻に影響を及ぼす可能性があること、である。運行状態に関する条件は、例えば、正常運転でないことであっても良いし、遅延時間が所定時間以上であることであっても良い。
【0050】
例えば、通勤前の時間帯(例えば午前6時〜7時)であって、且つ、通勤経路で用いられる交通機関に障害が生じている場合に、通知制御部12cは通知指示を行う。
例えば、アラーム装置13cにおいて設定されているアラーム時刻から1時間前までの時間帯であって、且つ、通勤経路で用いられる交通機関に障害が生じている場合に、通知制御部12cは通知指示を行う。
【0051】
指定経路は、ユーザが操作する端末装置を用いて通知制御部12cに対して設定されても良いし、通知システム100cに設けられた入出力装置をユーザが操作することによって設定されても良いし、他の態様で設定されても良い。
【0052】
通知制御部12cは、通知指示を行う場合には、アラーム装置13cに対して、アラーム時刻を早めることを指示する。通知制御部12cは、予め設定された時間分早めることを指示しても良い。通知制御部12cは、運行情報取得部11cによって取得された遅延時間に応じて、アラームを早める時間を変更しても良い。
アラーム装置13cは、通知制御部12cによってアラーム時刻を早める指示を受けると、指示された時間分アラーム時刻を早める。そして、アラーム装置13cは、アラーム時刻になるとアラーム動作を行う。
【0053】
通知システム100cが処理を行うタイミングはどのように設定されても良い。例えば、通知システム100cは、予め設定された日時(例えば、平日の通勤時間帯前の所定のタイミングなど)に処理を行っても良い。
【0054】
このように構成された通知システム100cでは、運行状態がユーザの移動先への到着時刻に影響を及ぼす可能性がある場合には、アラーム装置13cに設定されているアラーム時刻が早められる。そのため、ユーザは運行状態に応じて早めに起床することが可能となり、交通機関の運行状態の影響で移動先への到着時刻が遅くなってしまう可能性を低減させることが可能となる。
【0055】
<変形例>
運行情報に関する所定の条件は、ユーザによって適宜設定可能であっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0056】
100…通知システム, 11,11a,11b,11c…運行情報取得部, 12,12a,12b,12c…通知制御部, 13,13a…通知部, 13b…メール送信部, 13c…アラーム装置, 14b…位置取得部, 15b,15c…時刻取得部, 20a…端末装置, 30a,30b,30c…運行情報サーバ
図1
図2
図3
図4
図5