【文献】
View of NCT01441635 on 2011_09_27,ClinicalTrials.gov archive,2011年 9月27日,pp.1-6,検索日:平成28年3月2日,URL,http://clinicaltrials.gov/archive/NCT01441635/2011_09_27
【文献】
J. Clin. Endocrinol. Metab.,2009年 2月,Vol.94, No.2,pp.545-551
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも28日間、毎日投与される、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも56日間、毎日投与される、請求項9に記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも84日間、毎日投与される、請求項10に記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも168日間、毎日投与される、請求項11に記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、約168日間から約1年間、毎日投与される、請求項12に記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも28日間、毎日投与される、請求項15から21のいずれかに記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも56日間、毎日投与される、請求項22に記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも84日間、毎日投与される、請求項23に記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、少なくとも168日間、毎日投与される、請求項24に記載の組成物。
4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸が、約168日間から約1年間、毎日投与される、請求項25に記載の組成物。
【背景技術】
【0003】
子宮類線維腫(平滑筋腫)は女性で最も一般的な良性腫瘍である。子宮類線維腫は、出産年齢の女性によく見られ、35から50歳の間の女性の50%超で確認される。発症率は年齢と共に増加し、子宮摘出の最も一般的な理由である(Buttram VC Jr,Reiter RC.、「Uterine leiomyomata:etiology,symptomatology,and management.」、Fertil Steril.、1981;36(4):433−45頁;Day Baird D,Dunson DB,Hill MC,ら、「High cumulative incidence of uterine leiomyoma in black and white women:ultrasound evidence.」、Am J Obstet Gynecol.、2003;188(1):100−7頁)。
【0004】
症候性子宮類線維腫の直接的費用(手術、入院、外来および薬剤服用)の年間推定額は、41から94億ドルである。失われた労働時間の推定額は、毎年15.5から172億ドルの範囲となる。類線維腫に起因する産科的帰結は、毎年2億3800万ドルから77億6000万ドルの費用に至る。全体として、子宮類線維腫は、米国で年間59から344億ドルの費用がかかると推定された(Cardozo ER,Clark AD,Banks NK,ら、「The estimated annual cost of uterine leiomyomata in the United States.」、Am J Obstet Gynecol、2012;206:211.el−9)。
【0005】
類線維腫は、多くの場合は無症候性であるが、女性の20%から50%において治療が確実に必要となるほど重度な症状を引き起こし得る。類線維腫に最も一般的に伴う症状として、重いまたは長期の月経出血、骨盤圧迫および骨盤臓器圧縮、背部痛ならびに生殖上の有害事象が挙げられる。月経出血過多(heavy menstrual bleeding、HMB;月経過多、1月経周期当たり80mL超として定義)(The Menorrhagia Research Group、「Quantification of menstrual blood loss.」、The Obstetrician & Gynaecologist.、2004;6:88−92頁)は不快であり、鉄欠乏性貧血、子宮類線維腫の主要症状および外科的介入、例えば子宮摘出の主因となる場合がある。他の症状、特に圧迫症状は、腫瘍の大きさ、数および位置に大きく依存する。
【0006】
子宮類線維腫は非常に不均一な腫瘍であり、成長速度および総体症状は様々である。したがって、処置の選択は、個々の症状、患者の嗜好ならびに受胎能もしくは子宮またはこれら両方の温存への希望に基づく。歴史的に、子宮摘出または筋腫摘出が、症候性子宮類線維腫を有する女性にとって優先的な処置選択肢であった(Stewart EA.、「Uterine fibroids.」、Lancet、2001;357:293−8頁;Myers ER,Barber MD,Gustilo−Ashby T,ら、「Management of uterine leiomyomata:what do we really know?」、Obstet Gynecol.、2002:100(1):8−17頁)。しかしながら、手術は、感染症、出血性合併症、血栓塞栓作用、瘢痕/癒着さらに死亡率の増加などのリスクを伴う(Maresh MJA,Metcalfe MA,McPherson K,ら、「The VALUE national hysterectomy study:description of the patients and their surgery.」、Br J Obstet Gynaecol.、2002;109(3):302−12頁)。良性の徴候に対して子宮摘出の死亡率は、1,000例当たりおよそ0.38である(Maresh MJA,Metcalfe MA,McPherson K,ら、「The VALUE national hysterectomy study:description of the patients and their surgery.」、Br J Obstet Gynaecol.、2002;109(3):302−12頁)。さらに多くの女性が、文化的または生殖的理由により、子宮摘出を行わないことを選択する。子宮摘出の長期的な副作用として、若い女性では鬱、60歳以上の女性では尿失禁の割合がより高くなる可能性がある(Brown JS,Sawaya G,Thom DH,ら、「Hysterectomy and urinary incontinence:a systematic review.」、Lancet、2000;356:535−39頁;Carlson KJ,Miller BA,Fowler F J Jr.、「The Maine Women’s Health Study:I.Outcomes of hysterectomy.」、Obstet Gynecol.、1994;83(4):556−65頁)。30代および40代へと分娩を遅らせる女性が増えるにつれて、外科的処置、特に子宮摘出の代替手段への要望が高まっている。この要求を満たすために、過去20年間に、多くの新しい子宮温存療法、例えば、子宮動脈塞栓術および核磁気共鳴画像(MRI)ガイド高密度焦点式超音波アブレーション処置法などの半侵襲法ならびに非外科的医学的処置が、提唱および研究されてきた。留意すべきことに、類線維腫は処置後しばしば再発することから、これらの子宮温存療法は決定的な治癒をもたらすものではない。
【0007】
病因は未だ完全には解明されていないが、子宮類線維腫の成長はエストロゲンおよびプロゲストーゲンの両方に大きく依存することが知られている。卵巣ホルモンへのこの依存性は、類線維腫の自発的なサイズ縮小が、自然な無排卵性のエストロゲン低下状態である閉経後によく観察されることにより証拠づけられる。これに基づき、症候性子宮類線維腫を有する女性の医学的処置のほとんどは、ホルモン遮断またはホルモン調整戦略のいずれかに向けられている。
【0008】
症候性子宮類線維腫のための理想的な医学的処置は、外科的介入の代わりとして、月経出血過多を制御し、類線維腫および子宮の体積を縮小し、生活の質を改善し、長期療法として安全で忍容性のあることが証明されるものである。不幸にも、現在利用可能な医学的選択肢は、症状の短期的改善を提供するものにすぎず、したがって単に手術前に適用されるまたは副作用により長期使用が制限されている。子宮摘出または他の外科的介入の代わりとなる、症候性子宮類線維腫のための安全で有効な長期的薬物療法は、まだ承認されていない。
【0009】
現在、症候性子宮類線維腫に伴う大量の月経量を長期間制御するために承認されている長期的処置法はない。但し、米国では、酢酸リュープロリド(リュプロン(Lupron)(登録商標))と鉄との組み合わせが、子宮類線維腫を有する女性の血液学的パラメータを改善のために手術前短期間処置用に承認されている(Stovall TG.、「Gonadotropin−releasing hormone agonists:utilization before hysterectomy.」、Clin Obstet Gynecol.、1993;36(3):642−9頁;Lupron Depot(デポー懸濁液用の酢酸リュープロリド)注射剤、粉末、懸濁液用の凍結乾燥物[添付文書]、North Chicago,IL;Abbott、2011年1月;Lethaby A,Vollenhoven B,Sowter MC.、「Pre−operative GnRH analogue therapy before hysterectomy or myomectomy for uterine fibroids.」、Cochrane Database of Syst Rev.、2009;1:1−97頁)。手術前処置に加えて、子宮類線維腫に伴う月経出血過多の制御のために様々な医学的処置、例えば、トラネキサム酸、複合経口避妊薬、レボノルゲストレル子宮内システム(LNG−IUS)、高用量プロゲスチン、アンドロゲン(ダナゾール)、プロゲストーゲン受容体調節剤、GnRHアゴニストおよびGnRHアンタゴニストなどが使用されてきた(Heavy Menstrual Bleeding.、Welsh A,編、London:RCOG Press at Royal College of Obstetricians and Gynaecologists;2007;Stewart A,Cummins C,Gold L,ら、「The effectiveness of levonorgestrel−releasing intrauterine system in menorrhagia:a systematic review.」、BJOG.、2001;108(l):74−86頁;Lethaby A,Vollenhoven B,Sowter MC.、「Pre−operative GnRH analogue therapy before hysterectomy or myomectomy for uterine fibroids.」、Cochrane Database of Syst Rev.、2009;1:1−97頁;Carr BR,Marshburn PB,Weatherall PT,ら、「An evaluation of the effect of gonadotropin releasing hormone analogs and medroxyprogesterone acetate on uterine leiomyomata volume by magnetic resonance imaging:a prospective,randomized,double−blind,placebo−controlled,crossover trial.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993;76(5):1217−23頁;Friedman AM,Daly M,Juneau−Norcross M,ら、「A prospective,randomized trial of gonadotropin−releasing hormone agonist plus estrogen progestin or progestin アドバック regimens for women with leiomyomata uteri.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993 ;76(6):1439−45頁;Adamson GD.Treatment of uterine fibroids:current findings with gonadotropin−releasing hormone agonists.Am J Obstet Gynecol.、1992;166:746−51頁;Stovall TG.、「Gonadotropin−releasing hormone agonists:utilization before hysterectomy.」、Clin Obstet Gynecol.、1993;36(3):642−9頁)。これらの処置はすべて月経出血過多の軽減に様々な効果を示すが、ほんの少数(つまり、GnRHアゴニスト、アンドロゲン、アロマターゼ阻害薬)が類線維腫および子宮の体積も縮小させるにすぎない。
【0010】
抗線維素溶解薬であるトラネキサム酸は、米国以外の地域では20年を超えて月経出血過多の制御のために広く使用されており、そして2009年には米国において子宮類線維腫を有するまたは有しない女性の月経出血過多の制御のために承認された(FDAがLystedaを月経出血過多の処置用に承認[プレス・リリース]。Silver Spring,MD;US Food and Drug Administration、2009年11月13日、http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm190551.htm.から利用可能、アクセス日、:2012年6月19日)。
【0011】
複合経口避妊薬(OC)は、無排卵性出血を訴える女性の処置のために広く使用されているが、今日までに、子宮類線維腫に伴う月経出血過多におけるそれらの使用を支持する適正な比較研究はない。それにもかかわらず、複合OCは、月経出血過多の一時的制御のためによく使用されている。疫学的研究は、複合OCが、類線維腫の成長または広がりに対して特定の効果を有しないことを示す。
【0012】
レボノルゲストレル子宮内システム(「LNG−IUS」)は、妊娠予防のための方法として子宮内避妊具を用いる女性の月経出血過多の制御のために承認されてきた。但し、LNG−IUSは、子宮腔にひずみを有していない女性にのみ使用され得る。さらに、経口高用量プロゲスチンが、子宮類線維腫と関連していない月経出血過多の短期的な制御のために最も一般に処方される治療法である。しかしながら、子宮類線維腫を有する場合のプロゲスチンの使用を支持する証拠はほとんどなく、高用量のプロゲスチンは、単独療法としてまたはGnRHアゴニストと組み合わせたアドバック(アドバック)療法として連続的に使用されるとき、類線維腫の成長を刺激する可能性もある(Carr BR,Marshburn PB,Weatherall PT,ら、「An evaluation of the effect of gonadotropin releasing hormone analogs and medroxyprogesterone acetate on uterine leiomyomata volume by magnetic resonance imaging:a prospective,randomized,double−blind,placebo−controlled,crossover trial.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993;76(5):1217−23頁;Friedman AM,Daly M,Juneau−Norcross M,ら、「A prospective,randomized trial of gonadotropin−releasing hormone agonist plus estrogen progestin or progestin アドバック regimens for women with leiomyomata uteri.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993 ;76(6):1439−45頁)。さらに、プロゲスチンの連続的使用は、正常な子宮内膜血管形成への負の効果を介して破錠出血および点状出血を実際に引き起こし(Hickey M,Dwarte D,Fraser IS.Superficial endometrial vascular fragility in Norplant users and in women with ovulatory dysfunctional uterine bleeding.」、Hum Reprod、2000;15:1509−14頁)、子宮内膜の血管脆弱性を増加させる可能性がある(38 Simbarら、2004)。
【0013】
酢酸リュープロリド(Lupron Depot(登録商標))(Lupron Depot(登録商標)(デポー懸濁液用の酢酸リュープロリド)注射剤、粉末、懸濁液用の凍結乾燥物を用いた登録研究からの臨床データ(添付文書)および文献の調査は、GnRHアゴニストが、無月経状態を誘導し、症候性子宮類線維腫を有する女性の貧血を改善し、実質的に子宮および類線維腫体積を縮小する効果があることを示している。GnRHアゴニストは、3カ月以内の処置により、類線維腫体積を30%から50%縮小させる(Carr BR,Marshburn PB,Weatherall PT,ら、An evaluation of the effect of gonadotropin releasing hormone analogs and medroxyprogesterone acetate on uterine leiomyomata volume by magnetic resonance imaging:a prospective,randomized,double−blind,placebo−controlled,crossover trial.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993;76(5):1217−23頁;Friedman AM,Daly M,Juneau−Norcross M,ら、「A prospective,randomized trial of gonadotropin−releasing hormone agonist plus estrogen progestin or progestin アドバック regimens for women with leiomyomata uteri.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993;76(6):1439−45頁)。さらに、エストロゲン欠乏、本来的骨密度(BMD)の減少および重度の顔面潮紅の副作用は、GnRHアゴニストの使用を制限する。実際、外科的に引き起こされた閉経(GnRHアゴニスト誘導閉経に類似)を有する女性の更年期症状は、自然に閉経となった女性の症状よりも重い(Treatment of menopause−associated vasomotor symptoms:position statement of The North American Menopause Society、Menopause、2004:11(1):11−33頁;Hendrix S.、「Bilateral oophorectomy and premature menopause.」、Am J Med.、2005;118(12 Suppl 2):131−5頁)。さらに子宮に対する影響は可逆的であり、処置停止後、数カ月以内に、類線維腫の漸増的再成長が生じる。
【0014】
GnRHアゴニスト単独療法の骨損失および乏しい忍容性に対する懸念からいくつかの研究が行われ、これにより様々な有望なアドバック療法がGnRHアゴニストレジメンに対して加えられた。子宮内膜症の制御とは対照的に、子宮類線維腫を有する女性に対するGnRHアゴニストの使用についてFDAが承認したアドバック療法はない。初期の試みは、プロゲスチン単独のアドバック療法、例えば酢酸メドロキシプロゲステロン(15から20mg/日、経口)またはノルエチンドロン(10mg/日、経口)が中心であったが、顔面潮紅は軽減されるものの、子宮または子宮類線維腫の体積縮小は著しく制限されていた(Carr BR,Marshburn PB,Weatherall PT,ら、「An evaluation of the effect of gonadotropin releasing hormone analogs and medroxyprogesterone acetate on uterine leiomyomata volume by magnetic resonance imaging:a prospective,randomized,double−blind,placebo−controlled,crossover trial.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993:76(5):1217−23頁)。プロゲスチン単独のアドバック療法の子宮出血に対する効果はこれらの研究では報告されなかったが、高用量のプロゲスチンを用いた処置は破綻出血および点状出血を伴うことが知られている。
【0015】
プロゲストーゲン受容体調節剤(ミフェプリストン、アソプリスニル、酢酸ウリプリスタル)をこの集団で用いた研究(Chwalisz K,Perez MC,DeManno D,ら、「Selective progestogen receptor modulator development and use in the treatment of leiomyomata and endometriosis.」、Endoc Rev、2005;26(3):423−38頁)および高用量プロゲスチンを用いた従前の研究(Carr BR,Marshburn PB,Weatherall PT,ら、「An evaluation of the effect of gonadotropin releasing hormone analogs and medroxyprogesterone acetate on uterine leiomyomata volume by magnetic resonance imaging:a prospective,randomized,double−blind,placebo−controlled,crossover trial.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993;76(5):1217−23頁;Friedman AM,Daly M,Juneau−Norcross M,ら、「A prospective,randomized trial of gonadotropin−releasing hormone agonist plus estrogen progestin or progestin アドバック regimens for women with leiomyomata uteri.」、J Clin Endocrinol Metab.、1993;76(6):1439−45頁)は、子宮類線維腫が高度にプロゲストーゲン依存性であることを示している。他の子宮組織とは対照的に、高用量のプロゲスチンは子宮類線維腫に増殖作用を及ぼすことが示されており、これらのデータは、子宮類線維腫を有する女性においてプロゲスチンに基づくアドバック療法が成功しないことを説明する(Tiltman A.、「The effects of progestins on the mitotic activity of uterine fibromyomas.」、Int J Gynecol Pathol.、1985;4:89−96頁;Maruo T,Matsuo H,Samoto T.ら、「Effects of progestogen on uterine leiomyoma growth and apoptosis.」、Steroids.、2000;65:585−92頁)。高用量プロゲスチン処置は、破錠出血および点状出血などの子宮出血異常ならびに体重増加および代謝的影響を含む全身性副作用も伴う(Hickey M,Dwarte D,Fraser IS.Superficial endometrial vascular fragility in Norplant users and in women with ovulatory dysfunctional uterine bleeding.Hum Reprod、2000;15:1509−14頁;Simbar M,Manconi F,Markham,R,ら、「A three−dimensional study of endometrial microvessels in women using the contraceptive subdermal levonorgestrel implant system,norplant.」、Micron.、2004;35:589−95頁)。
【0016】
より最近、アドバック療法としてGnRHアゴニストと組み合わせて使用するときの低用量のE2の有効性が、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を有する185人の女性で実証された(Daniels A,Pike MC,ら;Balance Pharmaceuticals Uterine Fibroids Study Group、「Treatment with the GnRH agonist (GnRHa) desorelin (D) and low−dose アドバック estradiol (E2) is effective in reducing pain,bleeding,and uterine volume (UV) while maintaining BMD in women with symptomatic uterine fibroids (UF).」、Fertil Steril.、2002;78(3,Suppl 1):O−170)。これらの知見は、GnRHアゴニストであるデスロレリンの効果(子宮出血の減少および体積の縮小)は、低用量の経皮的E2と共に投与したときに維持される一方、6カ月の処置を通じて顕著なBMD損失を緩和することを示した。しかしながら、アドバック療法としてのエストロゲン単独(プロゲスチンを伴わない)長期使用は、子宮内膜に対する非相反的なエストロゲンの作用により子宮内膜増殖症につながる恐れがあるために、実現可能ではない。
【0017】
したがって、症候性子宮類線維腫に伴う大量の月経量および他の症状を軽減または制御するための新規な処置方法が当該技術分野で必要とされている。
【発明を実施するための形態】
【0035】
定義
本明細書において他に定義されない限り、本発明に関連して使用される科学的用語および技術的用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。用語の意味および範囲は明白であるはずだが、何らかの潜在的な曖昧さが生じた場合には、本明細書で提供されている定義が、あらゆる辞書的または外部の定義に優先する。この出願において、「または」の使用は、他に言及されない限り「および/または」を意味する。さらに、用語「含んでいる(including)」ならびに他の形態、例えば「含む(includes)」および「含んだ(included)」の使用は、限定的でない。本特許出願(特許請求の範囲を含む)における用語「含む(comprise)」、「含む(comprises)」または「含む(comprising)」の使用に関して、本出願人は、内容が別の意味を必要としない限り、これらの用語が、排他的ではなく包括的に解釈されるものであることを基礎および明確な理解として使用されることに留意し、そして本出願人はこれらの用語のそれぞれが、下記特許請求の範囲を含めてこの特許出願を解釈する際にこのような意味で解釈されることを意図する。本発明の任意の置換体もしくは化合物または本明細書に記載の任意の他の化学式において2回以上生じる変化について、各場合における定義は、他の各場合における定義とは独立している。
【0036】
用語「エラゴリックス(Elagolix)」は、4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸または医薬として許容されるこの塩を指す。エラゴリックスは、経口的に活性な非ペプチドGnRHアンタゴニストであり、他のGnRHアゴニストおよび注射可能な(ペプチド)GnRHアンタゴニストとは異なる。エラゴリックスは、女性の脳下垂体ホルモンおよび卵巣ホルモンの用量依存的な抑制を生じる。エラゴリックスおよび医薬として許容されるこの塩の製造方法は、参照により本明細書に組み込むWO2005/007165に記載されている。
【0037】
エラゴリックスまたは4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸は、一般的に、遊離酸または遊離塩基として利用されてもよい。代替的に、エラゴリックスまたは4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸は、酸付加塩または塩基付加塩の形態として使用されてもよい。本発明の遊離アミノ化合物の酸付加塩は、当該技術分野において周知の方法で製造することができ、有機酸および無機酸から形成することができる。適切な有機酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、桂皮酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、グリコール酸、グルタミン酸またはベンゼンスルホン酸が挙げられる。適切な無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸および硝酸が挙げられる。塩基付加塩としては、カルボン酸アニオンと形成される塩を含み、有機および無機カチオン、例えば、アルカリおよびアルカリ土類金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウムおよびカルシウム)から選択されるカチオンならびにアンモニウムイオンおよびこれらの置換誘導体(例えば、ジベンジルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウムなど)と形成される塩が挙げられる。したがって、エラゴリックスまたは4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸の「医薬として許容される塩」という用語は、任意のおよびすべての許容される塩形態を包含することが意図される。
【0038】
さらに、エラゴリックスまたは4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸またはこの塩は、水または他の有機溶媒と溶媒和物を形成してもよい。このような溶媒和物は、本発明の範囲内に同様に包含される。
【0039】
用語「処置する」、「処置すること」および「処置」は、疾患および/またはそれに伴う症状を緩和または抑制する方法を指す。
【0040】
「医薬として許容される」によって、担体、希釈剤または賦形剤は、製剤中の他の成分と適合性でなければならず、このレシピエントに有害であってはならないことを意味する。
【0041】
化合物の「溶媒和物」は、溶質(化合物)と溶媒との分子複合体を指す。
【0042】
「対象」は、本明細書において、例えば哺乳動物、限定されないが、霊長類(例えば、ヒト)などの動物を包含すると定義される。好ましい実施形態および態様において、対象はヒト女性である。さらに別の実施形態または態様において、対象は更年期前のヒト女性である。
【0043】
エラゴリックスもしくは4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸もしくはこの塩、エストロゲンまたはプロゲストーゲンに関連する「有効量」または「医薬として有効な量」は、対象において、所望の生物学的、薬理学的または治療学的帰結を引き起こすために十分な量を指す。
【0044】
子宮類線維腫に伴う月経出血過多を軽減または制御するための方法
一実施形態において、本発明は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多(HMB)を、この処置を必要とする対象において軽減または制御するための方法に関する。月経出血過多は、1月経周期(1月経周期は典型的に28日)当たり80mL超の出血を生じる対象を指す。対照的に、月経出血過多を患っていない女性は、1月経周期当たり約30から40mLの出血を生じる。一態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を有する対象の月経出血過多を軽減または制御して、1周期当たりの出血を80mL未満の量にするために使用することができる。別の態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を有する対象の月経出血過多の量をベースラインから少なくとも50%まで低減するために使用することができる。
【0045】
月経量を分析するための方法は、当該技術分野で公知であり、例えば、アルカリヘマチン方法が挙げられる。アルカリヘマチン方法は、生理用品に回収された経血の計量に基づく(Hallberg L.、 Nilsoon L.、「Determination of Menstrual Blood Loss.」、Scand.J.Clin.Lab.Invest.、1964;16:244−248)。この方法は、強アルカリ溶液を使用して、血液で染まった生理用品由来のヘムを化学的にアルカリヘマチンに変換して、このアルカリヘマチンを比色定量的に測定する。対象の血清ヘモグロビン(Hgb)と比較するとき、生理用品に含まれる出血の体積を測定することができる。
【0046】
a.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の使用
一態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を、この処置を必要とする対象において軽減または制御することを含む。当該方法は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を投与することを含む。対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約600mgである。用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。
【0047】
b.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩とホルモン補充療法とを組み合わせた使用
別の態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を、この処置を必要とする対象において軽減または制御することを含む。当該方法は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。エストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて対象に投与することは、「ホルモン補充療法」または「アドバック療法」としばしば呼ばれる。「ホルモン補充療法」または「アドバック療法」は、エストロゲン低下による症状、例えば、骨密度減少および血管運動性症状などを防ぐために使用される。詳細には、対象が、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩をエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて処置されるとき、エラゴリックス単独で処置された対象と比較して、顔面潮紅(エストロゲン欠乏による血管運動性症状)を報告する対象の数が、実質的に低下することがわかった。
【0048】
対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約600mgである。有効量または用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0049】
使用することができる適切なエストロゲンとしては、例えば、エストラジオール、エチニルエストラジオールおよび結合型エストロゲンが挙げられる。
【0050】
使用することができる適切なプロゲストーゲンとしては、例えば、プロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲスチメート、ドロスピレノンおよびメドロキシプロゲストーゲン(medroxyprogestogen)が挙げられる。
【0051】
連続的に使用され、ホルモン補充療法のためのエストロゲン(estogen)およびプロゲストーゲンを含む複合経口製剤は、当該技術分野で知られており、本発明でも使用することができる。適切な製剤としては、例えば、Activella(登録商標)、Angeliq(登録商標)、FemHRT(登録商標)、Jenteli(商標)、Mimvey(商標)、Prefest(商標)、Premphase(登録商標)およびPrempro(登録商標)が挙げられる。
【0052】
本発明の一態様において、エストロゲンはエストラジオールである。別の態様において、エストラジオールの用量は0.5mgである。別の実施形態において、エストラジオールの用量は1.0mgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0053】
本発明の別の態様において、エストロゲンはエチニルエストラジオールである。別の実施形態において、エチニルエストラジオールの用量は2.5mcgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールの用量は5.0mcgである。またさらに別の態様において、エチニルエストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0054】
本発明のまたさらに別の態様において、エストロゲンは結合型エストロゲンである。別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.3mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.45mgまたは0.625mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンは1日当たり1回投与される。
【0055】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、周期的(28から30日周期の最後の12日間)に使用される経口プロゲステロンである。別の実施形態において、プロゲステロンの用量は100または200mgである。
【0056】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.1mgである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.5mgである。別の実施形態において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は1.0mgである。さらに別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンは1日当たり1回投与される。
【0057】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルゲスチメートである。別の態様において、ノルゲスチメートの用量は0.09mgである。またさらに別の態様において、ノルゲスチメートは1日当たり1回投与される。
【0058】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、メドロキシプロゲステロンである。本発明のまたさらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は1.5mgである。別の態様では、メドロキシプロゲステロンの用量は2.5mgまたは5mgである。さらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンは1日当たり1回投与される。
【0059】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはドロスピレノンである。別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.25mgである。またさらに別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.5mgである。さらに別の態様において、ドロスピレノンは1日当たり1回投与される。
【0060】
本発明の一態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり2回投与される300mgである。
【0061】
本発明のさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される300mgである。
【0062】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0063】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0064】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0065】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0066】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物ならびにこれらの組成物および製剤の投与は、エストロゲンおよびプロゲストーゲンの投与前、投与直前、投与中、投与直後または投与後であることができる。
【0067】
またさらに別の態様において、処置周期は、エストロゲンの連続的投与と組み合わせたエラゴリックスの毎日投与およびプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。例えば、処置周期は、3カ月間または6カ月間のエラゴリックスの毎日投与であり、エストロゲンおよびプロゲストーゲンは、正常な月経周期を模倣して、規則的で軽度の出血現象を引き起こすために、各月の最後の12から14日間投与される。またさらに別の態様において、処置周期は、エラゴリックスおよびエストロゲンの毎日投与ならびにプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。
【0068】
またさらなる態様において、処置周期は、エラゴリックスの毎日投与ならびにエストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンの遅延した投与から構成される。例えば、処置周期は、エラゴリックスの6カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から6カ月間、毎日投与される。代替的に、処置周期は、エラゴリックスの12カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から12カ月間、毎日投与される。
【0069】
子宮類線維腫を有する対象の類線維腫体積を縮小する方法
別の実施形態において、本発明は、子宮類線維腫を有する対象の類線維腫体積を縮小する方法に関する。一態様において、本発明の方法は、類線維腫体積を少なくとも約25%以上縮小させるために使用することができる。別の態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を有する対象の類線維腫体積を縮小するために使用することができる。より詳細には、本発明の方法は、子宮類線維腫を有する対象の類線維腫体積を少なくとも約25%以上体積を縮小させるために使用することができる。別の態様において、本発明の方法は、子宮摘出、筋腫摘出または子宮動脈塞栓手術の前に、子宮類線維腫を有する対象の類線維腫体積を縮小するために使用される。類線維腫体積を測定する方法は、当該技術分野で公知であり、例えば超音波および/またはMRIが挙げられる。
【0070】
a.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の使用
一態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を有し、この処置を必要とする対象において、類線維腫体積を縮小させることを含む。当該方法は、子宮類線維腫を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を投与することを含む。対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。
【0071】
b.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩とホルモン補充療法とを組み合わせた使用
別の態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を有し、この処置を必要とする対象において、全類線維腫体積を縮小させることを含む。当該方法は、子宮類線維腫を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。当該方法は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、エストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。
【0072】
対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。有効量または用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0073】
使用することができる適切なエストロゲンとしては、例えば、エストラジオール、エチニルエストラジオールおよび結合型エストロゲンが挙げられる。
【0074】
使用することができる適切なプロゲストーゲンとしては、例えば、プロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲスチメート、ドロスピレノンおよびメドロキシプロゲストーゲンが挙げられる。
【0075】
連続的に使用され、ホルモン補充療法のためのエストロゲン(estogen)およびプロゲストーゲンを含む組み合わせ製剤は、当該技術分野で知られており、本発明でも使用することができる。適切な製剤としては、例えば、Activella(登録商標)、Angeliq(登録商標)、FemHRT(登録商標)、Jenteli(商標)、Mimvey(商標)、Prefest(商標)、Premphase(登録商標)およびPrempro(登録商標)が挙げられる。
【0076】
本発明の一態様において、エストロゲンはエストラジオールである。別の態様において、エストラジオールの用量は0.5mgである。別の実施形態において、エストラジオールの用量は1.0mgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0077】
本発明の別の態様において、エストロゲンはエチニルエストラジオールである。別の実施形態において、エチニルエストラジオールの用量は2.5mcgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールの用量は5.0mcgである。またさらに別の態様において、エチニルエストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0078】
本発明のまたさらに別の態様において、エストロゲンは結合型エストロゲンである。別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.3mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.45mgまたは0.625mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンは1日当たり1回投与される。
【0079】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、周期的(28から30日周期の最後の12日間)に使用されるプロゲステロンである。別の実施形態において、プロゲステロンの用量は100または200mgである。
【0080】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.1mgである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.5mgである。別の実施形態において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は1.0mgである。さらに別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンは1日当たり1回投与される。
【0081】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルゲスチメートである。別の態様において、ノルゲスチメートの用量は0.09mgである。またさらに別の態様において、ノルゲスチメートは1日当たり1回投与される。
【0082】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、メドロキシプロゲステロンである。本発明のまたさらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は1.5mgである。別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は2.5mgまたは5mgである。さらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンは1日当たり1回投与される。
【0083】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはドロスピレノンである。別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.25mgである。またさらに別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.5mgである。さらに別の態様において、ドロスピレノンは1日当たり1回投与される。
【0084】
本発明の一態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり2回投与される300mgである。
【0085】
本発明のさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される300mgである。
【0086】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0087】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0088】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0089】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0090】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物ならびにこれらの組成物および製剤の投与は、エストロゲンおよびプロゲストーゲンの投与前、投与直前、投与中、投与直後または投与後であることができる。
【0091】
またさらに別の態様において、処置周期は、エストロゲンの連続的投与と組み合わせたエラゴリックスの毎日投与およびプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。例えば、処置周期は、3カ月間または6カ月間のエラゴリックスの毎日投与であり、エストロゲンおよびプロゲストーゲンは、正常な月経周期を模倣して、規則的で軽度の出血事象を引き起こすために、各月の最後の12から14日間投与される。またさらに別の態様において、処置周期は、エラゴリックスおよびエストロゲンの毎日投与ならびにプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。
【0092】
またさらなる態様において、処置周期は、エラゴリックスの毎日投与ならびにエストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンの遅延した投与から構成される。例えば、処置周期は、エラゴリックスの6カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から6カ月間、毎日投与される。代替的に、処置周期は、エラゴリックスの12カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から12カ月間、毎日投与される。
【0093】
子宮類線維腫を有する対象の全子宮体積を縮小する方法
別の実施形態において、本発明は、子宮類線維腫を有する対象の全子宮体積を縮小する方法に関する。「全子宮体積」は、子宮全体の体積である。一態様において、本発明の方法は、全子宮体積を少なくとも約25%以上縮小させるために使用することができる。別の態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を有する対象の全子宮体積を縮小するために使用することができる。より詳細には、本発明の方法は、子宮類線維腫を有する対象の全子宮体積を少なくとも約25%以上縮小させるために使用することができる。全子宮体積を測定する方法は、当該技術分野で公知であり、例えば超音波および/またはMRIが挙げられる。
【0094】
a.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の使用
一態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を有し、この処置を必要とする対象において、全子宮体積を縮小させることを含む。当該方法は、子宮類線維腫を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を投与することを含む。対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。
【0095】
b.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩とホルモン補充療法とを組み合わせた使用
別の態様において、本発明の方法、子宮類線維腫を有し、この処置を必要とする対象において、子宮体積を縮小させることを含む。当該方法は、子宮類線維腫を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。当該方法は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。
【0096】
対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。有効量または用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0097】
使用することができる適切なエストロゲンとしては、例えば、エストラジオール、エチニルエストラジオールおよび結合型エストロゲンが挙げられる。
【0098】
使用することができる適切なプロゲストーゲンとしては、例えば、プロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲスチメート、ドロスピレノンおよびメドロキシプロゲストーゲンが挙げられる。
【0099】
連続的に使用され、ホルモン補充療法のためのエストロゲン(estogen)およびプロゲストーゲンを含む組み合わせ製剤は、当該技術分野で知られており、本発明でも使用することができる。適切な製剤としては、例えば、Activella(登録商標)、Angeliq(登録商標)、FemHRT(登録商標)、Jenteli(商標)、Mimvey(商標)、Prefest(商標)、Premphase(登録商標)およびPrempro(登録商標)が挙げられる。
【0100】
本発明の一態様において、エストロゲンはエストラジオールである。別の態様において、エストラジオールの用量は0.5mgである。別の実施形態において、エストラジオールの用量は1.0mgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0101】
本発明の別の態様において、エストロゲンはエチニルエストラジオールである。別の実施形態において、エチニルエストラジオールの用量は2.5mcgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールの用量は5.0mcgである。またさらに別の態様において、エチニルエストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0102】
本発明のまたさらに別の態様において、エストロゲンは結合型エストロゲンである。別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.3mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.45mgまたは0.625mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンは1日当たり1回投与される。
【0103】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、周期的(28から30日周期の最後の12日間)に使用されるプロゲステロンである。別の実施形態において、プロゲステロンの用量は100または200mgである。
【0104】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.1mgである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.5mgである。別の実施形態において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は1.0mgである。さらに別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンは1日当たり1回投与される。
【0105】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルゲスチメートである。別の態様において、ノルゲスチメートの用量は0.09mgである。またさらに別の態様において、ノルゲスチメートは1日当たり1回投与される。
【0106】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、メドロキシプロゲステロンである。本発明のまたさらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は1.5mgである。別の態様では、メドロキシプロゲステロンの用量は2.5mgまたは5mgである。さらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンは1日当たり1回投与される。
【0107】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはドロスピレノンである。別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.25mgである。またさらに別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.5mgである。さらに別の態様において、ドロスピレノンは1日当たり1回投与される。
【0108】
本発明の一態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり2回投与される300mgである。
【0109】
本発明のさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される300mgである。
【0110】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールと0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0111】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0112】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0113】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0114】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物ならびにこれらの組成物および製剤の投与は、エストロゲンおよびプロゲストーゲンの投与前、投与直前、投与中、投与直後または投与後であることができる。
【0115】
またさらに別の態様において、処置周期は、エストロゲンの連続的投与と組み合わせたエラゴリックスの毎日投与およびプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。例えば、処置周期は、3カ月間または6カ月間のエラゴリックスの毎日投与であり、エストロゲンおよびプロゲストーゲンは、正常な月経周期を模倣して、規則的で軽度の出血事象を引き起こすために、各月の最後の12から14日間投与される。またさらに別の態様において、処置周期は、エラゴリックスおよびエストロゲンの毎日投与ならびにプロゲストーゲンの周期的投与で構成される。
【0116】
またさらなる態様において、処置周期は、エラゴリックスの毎日投与ならびにエストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンの遅延した投与から構成される。例えば、処置周期は、エラゴリックスの6カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から6カ月間、毎日投与される。または、処置周期は、エラゴリックスの12カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から12カ月間、毎日投与される。
【0117】
外科的または半侵襲性介入後の子宮類線維腫の再成長または再発を予防する方法
またさらに別の実施形態において、本発明は、外科的(例えば、子宮摘出)または半侵襲性介入(例えば、子宮動脈塞栓術、MRIガイド高密度焦点式超音波法など)により対象から1つ以上の子宮類線維腫を除去した後の対象における子宮類線維腫の再成長または再発を予防するための方法に関する。
【0118】
a.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の使用
一態様において、本発明の方法は、外科的または半侵襲性介入により対象から1つ以上の子宮類線維腫を除去した後の対象の子宮類線維腫の再成長または再発を予防することを含む。本方法は、1つ以上の子宮類線維腫を(例えば外科的または半侵襲性介入により)除去した対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を投与することを含む。
【0119】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩は、この必要のある対象に手術直後に投与されてもよい。「手術直後」とは、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の、手術後1日、手術後2日、手術後3日、手術後4日、手術後5日、手術後6日または手術後7日の投与を指す。エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩は、対象に、毎日(つまり、連続的に)、手術後、例えば少なくとも6カ月間、少なくとも12カ月間、少なくとも18カ月間、少なくとも24カ月間、投与することができる。対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。
【0120】
b.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩とホルモン補充療法とを組み合わせた使用
さらに別の態様において、本発明の方法は、外科的または半侵襲性介入により対象から1つ以上の子宮類線維腫を除去した後の対象の子宮類線維腫の再成長または再発を予防することを含む。本方法は、1つ以上の子宮類線維腫を(例えば外科的または半侵襲性介入により)除去した対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。
【0121】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩と1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンの組合せは、この必要のある対象に手術直後に投与されてもよい。「手術直後」とは、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の、手術後1日、手術後2日、手術後3日、手術後4日、手術後5日、手術後6日または手術後7日の投与を指す。エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩は、対象に、毎日(つまり連続的に)、手術後、例えば少なくとも6カ月間、少なくとも12カ月間、少なくとも18カ月間、少なくとも24カ月間、投与することができる。
【0122】
対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は、1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。有効量または用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0123】
使用することができる適切なエストロゲンとしては、例えば、エストラジオール、エチニルエストラジオールおよび結合型エストロゲンが挙げられる。
【0124】
使用することができる適切なプロゲストーゲンとしては、例えば、プロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲスチメート、ドロスピレノンおよびメドロキシプロゲストーゲンが挙げられる。
【0125】
連続的に使用され、ホルモン補充療法のためのエストロゲン(estogen)およびプロゲストーゲンを含む組み合わせ製剤は、当該技術分野で知られており、本発明でも使用することができる。適切な製剤としては、例えば、Activella(登録商標)、Angeliq(登録商標)、FemHRT(登録商標)、Jenteli(商標)、Mimvey(商標)、Prefest(商標)、Premphase(登録商標)およびPrempro(登録商標)が挙げられる。
【0126】
本発明の一態様において、エストロゲンはエストラジオールである。別の態様において、エストラジオールの用量は0.5mgである。別の実施形態において、エストラジオールの用量は1.0mgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0127】
本発明の別の態様において、エストロゲンはエチニルエストラジオールである。別の実施形態において、エチニルエストラジオールの用量は2.5mcgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールの用量は5.0mcgである。またさらに別の態様において、エチニルエストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0128】
本発明のまたさらに別の態様において、エストロゲンは結合型エストロゲンである。別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.3mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.45mgまたは0.625mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンは1日当たり1回投与される。
【0129】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、周期的(28から30日周期の最後の12日間)に使用されるプロゲステロンである。別の実施形態において、プロゲステロンの用量は100または200mgである。
【0130】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.1mgである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.5mgである。別の実施形態において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は1.0mgである。さらに別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンは1日当たり1回投与される。
【0131】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルゲスチメートである。別の態様において、ノルゲスチメートの用量は0.09mgである。またさらに別の態様において、ノルゲスチメートは1日当たり1回投与される。
【0132】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、メドロキシプロゲステロンである。本発明のまたさらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は1.5mgである。別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は2.5mgまたは5mgである。さらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンは1日当たり1回投与される。
【0133】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはドロスピレノンである。別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.25mgである。またさらに別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.5mgである。さらに別の態様において、ドロスピレノンは1日当たり1回投与される。
【0134】
本発明の一態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり2回投与される300mgである。
【0135】
本発明のさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される300mgである。
【0136】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0137】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0138】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールおよび0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0139】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールおよび0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0140】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物ならびにこれらの組成物および製剤の投与は、エストロゲンおよびプロゲストーゲンの投与前、投与直前、投与中、投与直後または投与後であることができる。
【0141】
またさらに別の態様において、処置周期は、エストロゲンの連続的投与と組み合わせたエラゴリックスの毎日投与およびプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。例えば、処置周期は、3カ月間または6カ月間のエラゴリックスの毎日投与であり、エストロゲンおよびプロゲストーゲンは、正常な月経周期を模倣して、規則的で軽度の出血事象を引き起こすために、各月の最後の12から14日間投与される。またさらに別の態様において、処置周期は、エラゴリックスおよびエストロゲンの毎日投与ならびにプロゲストーゲンの周期的投与で構成される。
【0142】
またさらなる態様において、処置周期は、エラゴリックスの毎日投与ならびにエストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンの遅延した投与から構成される。例えば、処置周期は、エラゴリックスの6カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から6カ月間、毎日投与される。代替的に、処置周期は、エラゴリックスの12カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から12カ月間、毎日投与される。
【0143】
子宮類線維腫に関連していない月経出血過多を軽減または制御するための方法
一実施形態において、本発明は、月経出血過多(HMB)を、この処置を必要とする対象において軽減または制御するための方法に関し、ここで月経出血過多は、子宮類線維腫に関連せず、他の状態、例えば、腺筋症、遺伝性出血性疾患、特発性月経出血過多など、の結果である。一態様において、本発明の方法は、月経出血過多を軽減または制御して、1周期当たりの出血を80mL未満の量にするために使用することができる。別の態様において、本発明の方法は、対象の月経出血過多の量をベースラインの50%まで低減するために使用することができる。
【0144】
a.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の使用
一態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫以外の状態に伴う月経出血過多を、この処置を必要とする対象において軽減または制御することを含む。本方法は、子宮類線維腫以外の状態に伴う月経出血過多を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を投与することを含む。一態様において、対象は、子宮類線維腫を何ら有しない場合がある。別の態様において、対象は、子宮類線維腫を有するが、月経出血過多は子宮類線維腫の結果ではない場合がある。
【0145】
対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0146】
b.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩とホルモン補充療法とを組み合わせた使用
別の態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫以外の状態に伴う月経出血過多を、この処置を必要とする対象において軽減または制御することを含む。当該方法は、子宮類線維腫以外の状態に伴う月経出血過多を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。当該方法は、子宮類線維腫に伴う月経出血過多を患っている対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、エストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。一態様において、対象は、子宮類線維腫を何ら有しない場合がある。別の態様において、対象は、子宮類線維腫を有するが、月経出血過多は子宮類線維腫の結果ではない場合がある。
【0147】
対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。有効量または用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0148】
使用することができる適切なエストロゲンとしては、例えば、エストラジオール、エチニルエストラジオールおよび結合型エストロゲンが挙げられる。
【0149】
使用することができる適切なプロゲストーゲンとしては、例えば、プロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲスチメート、ドロスピレノンおよびメドロキシプロゲストーゲンが挙げられる。
【0150】
連続的に使用され、ホルモン補充療法のためのエストロゲン(estogen)およびプロゲストーゲンを含む組み合わせ製剤は、当該技術分野で知られており、本発明でも使用することができる。適切な製剤としては、例えば、Activella(登録商標)、Angeliq(登録商標)、FemHRT(登録商標)、Jenteli(商標)、Mimvey(商標)、Prefest(商標)、Premphase(登録商標)およびPrempro(登録商標)が挙げられる。
【0151】
本発明の一態様において、エストロゲンはエストラジオールである。別の態様において、エストラジオールの用量は0.5mgである。別の実施形態において、エストラジオールの用量は1.0mgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0152】
本発明の別の態様において、エストロゲンはエチニルエストラジオールである。別の実施形態において、エチニルエストラジオールの用量は2.5mcgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールの用量は5.0mcgである。またさらに別の態様において、エチニルエストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0153】
本発明のまたさらに別の態様において、エストロゲンは結合型エストロゲンである。別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.3mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.45mgまたは0.625mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンは1日当たり1回投与される。
【0154】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、周期的(28から30日周期の最後の12日間)に使用されるプロゲステロンである。別の実施形態において、プロゲステロンの用量は100または200mgである。
【0155】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.1mgである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.5mgである。別の実施形態において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は1.0mgである。さらに別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンは1日当たり1回投与される。
【0156】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルゲスチメートである。別の態様において、ノルゲスチメートの用量は0.09mgである。またさらに別の態様において、ノルゲスチメートは1日当たり1回投与される。
【0157】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、メドロキシプロゲステロンである。本発明のまたさらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は1.5mgである。別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は2.5mgまたは5mgである。さらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンは1日当たり1回投与される。
【0158】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはドロスピレノンである。別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.25mgである。またさらに別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.5mgである。さらに別の態様において、ドロスピレノンは1日当たり1回投与される。
【0159】
本発明の一態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールと0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり2回投与される300mgである。
【0160】
本発明のさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される300mgである。
【0161】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールと0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0162】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0163】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールと0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0164】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0165】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物ならびにこれらの組成物および製剤の投与は、エストロゲンおよびプロゲストーゲンの投与前、投与直前、投与中、投与直後または投与後であることができる。
【0166】
またさらに別の態様において、処置周期は、エストロゲンの連続的投与と組み合わせたエラゴリックスの毎日投与およびプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。例えば、処置周期は、3カ月間または6カ月間のエラゴリックスの毎日投与であり、エストロゲンおよびプロゲストーゲンは、正常な月経周期を模倣して、規則的で軽度の出血事象を引き起こすために、各月の最後の12から14日間投与される。またさらに別の態様において、処置周期は、エラゴリックスおよびエストロゲンの毎日投与ならびにプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。
【0167】
またさらなる態様において、処置周期は、エラゴリックスの毎日投与ならびにエストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンの遅延した投与から構成される。例えば、処置周期は、エラゴリックスの6カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から6カ月間、毎日投与される。または、処置周期は、エラゴリックスの12カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から12カ月間、毎日投与される。
【0168】
子宮類線維腫を、この処置を必要とする対象において処置する方法
一実施形態において、本発明は、子宮類線維腫を有し、この処置を必要とする対象を処置する方法に関する。子宮類線維腫を有し、本方法にしたがって処置された対象は、月経出血過多を生じないが、他の子宮類線維腫の症状、例えば、骨盤圧迫、骨盤痛、腫れおよび泌尿器症状などの症状は示す可能性もある。
【0169】
a.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の使用
一態様において、本発明の方法は、月経出血過多を示していないが子宮類線維腫を有し、この処置を必要とする対象を処置することを含む。当該方法は、子宮類線維腫を有する(そして月経出血過多を示していない)対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を投与することを含む。対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0170】
b.エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩とホルモン補充療法とを組み合わせた使用
別の態様において、本発明の方法は、子宮類線維腫を、この処置を必要とする対象において処置することを含む。当該方法は、子宮類線維腫を患っている(そして月経出血過多を示していない)対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を、エストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。当該方法は、子宮類線維腫を有する(そして月経出血過多を示していない)対象に、有効量のエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩を1種以上のエストロゲンおよびプロゲストーゲンと組み合わせて投与することを含む。
【0171】
対象に投与され得るエラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩の有効量または用量は、1日当たり300から600mgの範囲である。本発明のさらなる態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mg、約400mgまたは約600mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約300mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約400mgである。本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物の有効量または用量は1日当たり約600mgである。有効量または用量は1日当たり1回または1日当たり2回投与されることができる。エストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンは、経口投与、経皮投与また膣内投与されることができる。
【0172】
使用することができる適切なエストロゲンとしては、例えば、エストラジオール、エチニルエストラジオールおよび結合型エストロゲンが挙げられる。
【0173】
使用することができる適切なプロゲストーゲンとしては、例えば、プロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲスチメート、ドロスピレノンおよびメドロキシプロゲストーゲンが挙げられる。
【0174】
連続的に使用され、ホルモン補充療法のためのエストロゲン(estogen)およびプロゲストーゲンを含む組み合わせ製剤は、当該技術分野で知られており、本発明でも使用することができる。適切な製剤としては、例えば、Activella(登録商標)、Angeliq(登録商標)、FemHRT(登録商標)、Jenteli(商標)、Mimvey(商標)、Prefest(商標)、Premphase(登録商標)およびPrempro(登録商標)が挙げられる。
【0175】
本発明の一態様において、エストロゲンはエストラジオールである。別の態様において、エストラジオールの用量は0.5mgである。別の実施形態において、エストラジオールの用量は1.0mgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0176】
本発明の別の態様において、エストロゲンはエチニルエストラジオールである。別の実施形態において、エチニルエストラジオールの用量は2.5mcgである。さらに別の実施形態において、エストラジオールの用量は5.0mcgである。またさらに別の態様において、エチニルエストラジオールは1日当たり1回投与される。
【0177】
本発明のまたさらに別の態様において、エストロゲンは結合型エストロゲンである。別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.3mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンの用量は0.45mgまたは0.625mgである。またさらに別の実施形態において、結合型エストロゲンは1日当たり1回投与される。
【0178】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、周期的(28から30日周期の最後の12日間)に使用されるプロゲステロンである。別の実施形態において、プロゲステロンの用量は100または200mgである。
【0179】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.1mgである。別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は0.5mgである。別の実施形態において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンの用量は1.0mgである。さらに別の態様において、ノルエチンドロンまたは酢酸ノルエチンドロンは1日当たり1回投与される。
【0180】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはノルゲスチメートである。別の態様において、ノルゲスチメートの用量は0.09mgである。またさらに別の態様において、ノルゲスチメートは1日当たり1回投与される。
【0181】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンは、メドロキシプロゲステロンである。本発明のまたさらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は1.5mgである。別の態様において、メドロキシプロゲステロンの用量は2.5mgまたは5mgである。さらに別の態様において、メドロキシプロゲステロンは1日当たり1回投与される。
【0182】
本発明のまたさらに別の態様において、プロゲストーゲンはドロスピレノンである。別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.25mgである。またさらに別の態様において、ドロスピレノンの用量は0.5mgである。さらに別の態様において、ドロスピレノンは1日当たり1回投与される。
【0183】
本発明の一態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールと0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり2回投与される300mgである。
【0184】
本発明のさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される300mgである。
【0185】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールと0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0186】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される400mgである。
【0187】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、0.5mgのエストラジオールと0.1mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0188】
本発明のまたさらに別の態様において、エラゴリックスの用量は、1.0mgのエストラジオールと0.5mgの酢酸ノルエチンドロンと組み合わされて1日当たり1回または2回投与される600mgである。
【0189】
エラゴリックスまたは医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物ならびにこれらの組成物および製剤の投与は、エストロゲンおよびプロゲストーゲンの投与前、投与直前、投与中、投与直後または投与後であることができる。
【0190】
またさらに別の態様において、処置周期は、エストロゲンの連続的投与と組み合わせたエラゴリックスの毎日投与およびプロゲストーゲンの周期的投与から構成される。例えば、処置周期は、3カ月間または6カ月間のエラゴリックスの毎日投与であり、エストロゲンおよびプロゲストーゲンは、正常な月経周期を模倣して、規則的で軽度の出血現象を引き起こすために、各月の最後の12から14日間投与される。またさらに別の態様において、処置周期は、エラゴリックスおよびエストロゲンの毎日投与ならびにプロゲストーゲンの周期的投与で構成される。
【0191】
またさらなる態様において、処置周期は、エラゴリックスの毎日投与ならびにエストロゲンおよび/またはプロゲストーゲンの遅延した投与から構成される。例えば、処置周期は、エラゴリックスの6カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から6カ月間、毎日投与される。または、処置周期は、エラゴリックスの12カ月間の毎日投与であり、一方でエストロゲンおよびプロゲストーゲンは、3から12カ月間、毎日投与される。
【0192】
本発明を実施するための方法
本発明の一態様において、本方法は、エラゴリックスまたは4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸を含む医薬組成物を投与することによって実施される。投与を目的に、4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸は、医薬組成物として製剤化することができる。医薬組成物は、4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸または医薬として許容されるこの塩もしくは溶媒和物ならびに医薬として許容される担体および/または希釈剤を含む。4−((R)−2−[5−(2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−3−(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−ベンジル)−4−メチル−2,6−ジオキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル]−1−フェニル−エチルアミノ)−酪酸は、組成物中に、特定の障害を処置するために有効な量、つまりGnRH受容体アンタゴニスト活性が好ましくは患者に許容される程度の毒性で達成されるために十分な量で存在する。
【0193】
本明細書中に引用されている刊行物、特許出願および特許を含むすべての参照文献は、あたかも各参照文献が個別に具体的に参照により組み込まれていることを示し、その全体が本明細書に記載されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込む。
【0194】
本発明について記載する内容において用語「a」および「an」および「the」ならびに同様の表現の(特に以下の特許請求の範囲における)使用において、本明細書で他に言及されない限りまたは内容によって明確に矛盾が生じない限り、単数形および複数形のいずれも包含すると解釈される。用語「含む(comprising)」、「有する(having)」、「包含する(including)」および「含有する(containing)」は、他に言及されない限り、オープンエンド様式の用語(つまり、「包含するが、限定的ではない」ことを意味する。)として、解釈される。本明細書における数値範囲の引用は、本明細書で他に言及されない限り、範囲内に入るそれぞれの個別の値を個々に参照する簡略的な表記法とされることが単に意図され、それぞれの個別の値があたかも個々に本明細書で参照されているように、本明細書に組み込む。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書で他に言及されていない限りまたは内容によって明確に矛盾が生じない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書で示されている任意のおよびすべての例または例示的な言語(例えば、「など」)の使用は、本発明をより良く例証することを単に意図するものであって、他に主張されていない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。本明細書におけるいかなる言語も、任意の主張されていない要素を本発明の実施に必須の要素として特定するものとして解釈されるべきではない。
【0195】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に記載されており、それらの中には、本発明を実施するために最良の形態と発明者が考えるものも含まれる。それらの好ましい実施形態の変形は、上記説明を読むことで当業者にとって明らかになり得る。本発明者は、当業者がこのような変形を適切なものとして採用することを予期し、また本発明者は、本発明が本明細書に詳述したもの以外の方法で実施されることも意図する。したがって、本発明は、本明細書に添付の特許請求の範囲によって詳述されている主題のすべての変形および均等物を準拠法にしたがって包含する。さらに、これらのすべての可能な変形における上述の要素の任意の組合せは、本明細書で他に言及されない限りまたは内容によって明確に矛盾が生じない限り、本発明に包含される。
【実施例】
【0196】
[実施例1]
本実施例は、第2a相、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、無作為試験であり(N=280)、子宮類線維腫を有する閉経前の女性におけるActivella(登録商標)を伴ってまたは伴わずに投与されたElagolixの安全性および有効性を評価するための3カ月の処置期間を伴う。
【0197】
これは、Elagolixの6種類の用量(100mg BID、200mg BID、200mg BIDに加えて低用量Activella(登録商標)(エストラジオール0.5mgおよび酢酸ノルエチンドロン0.1mgの組合せ)、300mg BID、300mg BIDに加えてEstrace1.0mgおよびPrometrium 200mgによる周期的療法(一括して「EP」という。)、400mg QDおよび600 QD)対プラセボ(PBO)の、多量の月経出血(HMB;月経周期当たり>80mLの経血量)を有する閉経前の20から49歳の女性において、子宮類線維腫に伴う子宮出血、類線維腫体積および子宮体積を低減させることに関する安全性および有効性を評価する。前記研究は以下の6つのコホートを含んだ。
【0198】
コホート1:Elagolix 200mg BIDまたはプラセボ(PBO)。
コホート2:Elagolix 300mg BIDまたはプラセボ。
コホート3:Elagolix 200mg BIDに加えて低用量Activella(登録商標)(エストラジオール0.5mgおよび酢酸ノルエチンドロン0.1mgの組合せ)。
コホート4:Elagolix 100mg BID、400mg QDまたはプラセボ。
コホート5:Elagolix 600mg QD。
コホート6:Elagolix 300mg BIDに加えてエストロゲン(エストラジオール1.0mg(Estrace(登録商標))およびプロゲステロン200mg(Prometrium(登録商標)による周期的療法)(EP)。Estrace(登録商標)はElagolix(連続的)と共に毎日与え、Prometrium(登録商標)は各28日の月経周期の最後の12日において毎日与えた(周期的療法)。
【0199】
登録
予備データには、Elagolixを最低1回投与された170人の女性を含む。全体として、152人の女性が最低2か月間Elagolixを投与され、127人の女性がElagolixを3か月間(処置の全期間)投与された。女性の多数は黒色人種で(約80%)、19%は白色人種である。平均年齢は41.9歳(28から53歳の範囲)であり、平均肥満指数(BMI)は30.3kg/m
2である。
【0200】
登録特性は表1に示されている。
【0201】
【表1】
【0202】
ベースライン特性は表2に示されている。
【0203】
【表2】
【0204】
有効性
いくつかの有効性エンドポイントが存在するが、有効性の一つの尺度を評価するために2種類の出血評価から成る複合エンドポイントが使用された。それには、アルカリヘマチン(AH)法による測定により、最終月(処置の最後の28日間)において<80mLの経血量(MBL)を達成し、さらに、ベースラインから最終月(処置の最後の28日間)にかけてMBL量の≧50%低減を達成した対象の百分率を含んでいた。それぞれ200mg BID、300mg BIDおよびプラセボ群において、対象の85%、97%および30%が前記出血評価の複合エンドポイントを達成した(コホート1における200mg BID対プラセボおよびコホート2における300mg BID対プラセボにおいてP<0.05)。200mg BID+低用量Activella(登録商標)群(低用量Activella(登録商標)はエストラジオール0.5mgおよび酢酸ノルエチンドロン0.1mgの組合せである。)における対象の82%が前記の複合エンドポイントを達成した。子宮類線維腫および子宮体積に関しては、それぞれ200mg BID、300mg BIDおよびプラセボ群において、対象の63%、55%および29%が子宮類線維腫の体積の≧25%低減を、対象の50%、68%および9%が子宮体積の≧25%低減を達成した。200mg BID+低用量群において、対象の53%および42%がそれぞれ子宮類線維腫および子宮体積の≧25%低減を達成した。生活の質(QoL)の測定値も、「Responsiveness of the uterine fibroid symptom and health−related quality of life questionnaire」(UFS−QOL)(Harding、Gale、Coyne Karin S.、Thompson Christine L.、Spies James B、United BioSource Corporation、7101 Wisconsin Avenue、Suite 600、Bethesda、MD、20814、USA、Health and Quality Life Outcomes、2008年6号、99頁)を使用して判定された。
【0205】
結果は下記の表3および表4に加えて、
図1−5において要約されている。
表3:アルカリヘマチン(AH)法により測定された、処置期間中における総経血量(
図2も参照)。
【0206】
【表3】
【0207】
表4:アルカリヘマチン(AH)法により測定された、処置期間中における平均月間経血量(MBL)。
【0208】
【表4】
【0209】
表3および表4および
図1−3における結果は、アドバック療法を伴わないElagolix 300mg BIDが最大の出血抑制を提供することを示している(ほとんどの女性は無月経を達成した。)。この点において、Elagolix 400mg QDおよび600mg QDはわずかに効果が低かった。しかし、それらの用量は比較的高い割合の顔面潮紅を伴った(50−62.5%の女性は顔面潮紅の有害事象を報告した。)。Elagolix 200mgに加えて低用量Activella(登録商標)(E2 0.5mg/NETA 0.1mg)およびElagolix 300mg BIDに加えてEPの周期的療法のレジメン(E2 1mg/周期の最後の12日においてプロゲステロン200mg)は、HMBを正常なレベルに回復させた。両方のアドバックレジメンは顔面潮紅の率を約50%低減させた。
【0210】
図4は、すべてのElagolix処置(アドバック療法を伴うものおよび伴わないもの)が3カ月以内に子宮体積および子宮類線維腫の体積を低減させたことを示し、Elagolix 300mg BIDが最も強い効果を示した。加えて、両方のアドバック療法レジメンとも、体積低減に関するElagolixの効果を著しく低減させることはなかった。
図5は、すべてのElagolix処置(アドバック療法を伴うものも伴わないものも)が、プラセボと比較して、生活の質(QoL)の測定値を改善したことを示している。