特許第6160255号(P6160255)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社島津製作所の特許一覧

特許6160255太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法
<>
  • 特許6160255-太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法 図000002
  • 特許6160255-太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法 図000003
  • 特許6160255-太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法 図000004
  • 特許6160255-太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法 図000005
  • 特許6160255-太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法 図000006
  • 特許6160255-太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法 図000007
  • 特許6160255-太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6160255
(24)【登録日】2017年6月23日
(45)【発行日】2017年7月12日
(54)【発明の名称】太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/956 20060101AFI20170703BHJP
【FI】
   G01N21/956 A
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-113998(P2013-113998)
(22)【出願日】2013年5月30日
(65)【公開番号】特開2014-232079(P2014-232079A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2016年4月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100101753
【弁理士】
【氏名又は名称】大坪 隆司
(72)【発明者】
【氏名】永井 正道
【審査官】 佐々木 龍
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−127989(JP,A)
【文献】 特開2013−053973(JP,A)
【文献】 特開2011−253376(JP,A)
【文献】 特開2002−280288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84−21/958
G01B 11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽電池セルを撮影することにより太陽電池セルの検査を行う太陽電池セル検査装置であって、
前記太陽電池セルの裏面に向けて赤外光を照射する赤外光照射部と、
前記赤外光照射部から照射され前記太陽電池セルを透過した赤外光による画像を撮影する第1カメラと、
前記太陽電池セルの表面に向けて可視光を照射する可視光照射部と、
前記可視光照射部から照射され前記太陽電池セルの表面で反射した可視光による画像を撮影する第2カメラと、
多数の基準マークを有する基準板を、前記第1カメラおよび前記第2カメラにより撮影したときに、前記第1カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置と、前記第2カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置とに対して最小二乗法を適用することにより、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心X0、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心Y0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心x0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心y0、前記第1カメラと前記第2カメラとの角度差θ、前記第1カメラと前記第2カメラのX方向の倍率の比αX、前記第1カメラと前記第2カメラのY方向の倍率の比αY、を算出する算出部と、
標準補正計算式に、前記X0、Y0、x0、y0、θ、αX、αYの値を代入することにより、前記第2カメラにより撮影した画像の位置を前記第1カメラにより撮影した画像の位置に対応させて補正する補正部と、
を備えたことを特徴とする太陽電池セル検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載の太陽電池セル検査装置において、
前記標準補正計算式は、前記第1カメラの座標をX、Yとし、前記第2カメラの座標をx、yとしたときに、下記の式で表される太陽電池セル検査装置。
x=αX(X−X0)cosθ−αY(Y−Y0)sinθ+x0
y=αX(X−X0)sinθαY(Y−Y0)cosθ+y0
【請求項3】
第1カメラおよび第2カメラで太陽電池セルを撮影することにより太陽電池セルの検査を行う太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法であって、
多数の基準マークを有する基準板を検査を行う太陽電池セルの設置場所に設置する設置工程と、
前記基準板の裏面に向けて赤外光を照射し、前記基準板を透過した赤外光を前記第1カメラで測定することにより、前記基準板における多数の基準マークを前記第1カメラで撮影するとともに、前記基準板の表面に向けて可視光を照射し、前記基準板の表面で反射した可視光を第2カメラで測定することにより、前記基準板における多数の基準マークを前記第2カメラで撮影する基準マーク撮影工程と、
前記第1カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置と、前記第2カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置とに対して最小二乗法を適用することにより、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心X0、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心Y0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心x0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心y0、前記第1カメラと前記第2カメラとの角度差θ、前記第1カメラと前記第2カメラのX方向の倍率の比αX、前記第1カメラと前記第2カメラのY方向の倍率の比αY、を算出する算出工程と、
前記第1カメラの座標をX、Yとし、前記第2カメラの座標をx、yとしたときに、前記X0、Y0、x0、y0、θ、αX、αYの値を下記の標準補正計算式に代入することにより、前記第2カメラにより撮影した画像の位置を前記第1カメラにより撮影した画像の位置に対応させて補正する補正工程と、
を備えたことを特徴とする太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法。
x=αX(X−X0)cosθ−αY(Y−Y0)sinθ+x0
y=αX(X−X0)sinθαY(Y−Y0)cosθ+y0
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、反射防止膜成膜後の太陽電池セルを検査する太陽電池セル検査装置およびこの太陽電池セル検査装置において画像の位置を補正する太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池セルの生産工程においては、太陽電池セルの形状の欠陥、表面の欠陥、あるいは、内部の欠陥の検査が実行される。
【0003】
特許文献1には、レーザ光源により半導体ウエハに対してレーザ光を照射するとともに、半導体ウエハの表面において反射した光学像を撮像装置により撮像し、欠陥検出部により撮像された半導体ウエハの画像データから欠陥を抽出することにより、半導体ウエハの表面に存在する欠陥を検査する欠陥検査装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、赤外線光源から半導体ウエハに対して赤外線を照射するとともに、半導体ウエハを透過した赤外線を赤外線カメラにより撮像する赤外線検査装置が開示されている。この赤外線検査装置においては、クラック等の異常部分と多結晶シリコン基板部分とで赤外線の透過状態が異なることを利用して、半導体ウエハ内部のマイクロクラックを検出する構成となっている。
【0005】
さらに、特許文献3には、太陽電池セルの表面に向かって可視光を照射する第一照射部と、太陽電池セルで反射した可視光を受光することにより太陽電池セルの反射画像を取得する第一CCDカメラと、太陽電池セルの裏面に向かって赤外光を照射する第二照射部と、太陽電池セルを透過した赤外光を受光することにより太陽電池セルの透過画像を取得する第二CCDカメラとを備え、反射画像と透過画像とを同時に同じ位置で撮影することができる太陽電池セル検査装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−122552号公報
【特許文献2】特開2006−351669号公報
【特許文献3】特開2013−53973号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3に記載されたように、同一の太陽電池セルを複数のカメラにより撮影する太陽電池セル検査装置においては、両方のカメラにより撮影した画像の位置や倍率を、互いに一致するように調整する必要がある。従来においては、複数のカメラの配置をマニュアルで微調整することより、両方のカメラにより撮影した画像の位置や倍率を互いに一致させていた。
【0008】
しかしながら、複数のカメラの配置をマニュアルで微調整する作業は、極めて煩雑であるばかりではなく、複数のカメラの配置をそれらにより撮影した画像の位置や倍率が完全に一致する状態とすることは困難である。このため、複数のカメラにより撮影した画像を重ね合わせる画像処理を実行しても、両画像の微小な位置ずれや倍率の差異に基づいて、適切な画像処理がなされないという問題が生ずる。例えば、太陽電池セルを透過した透過画像に基づいて太陽電池セルにおけるマイクロクラックの画像と結晶粒界の画像とを検出するとともに、太陽電池セルの反射画像に基づいて太陽電池セルの結晶粒界の画像を検出し、これらの画像を利用することによりマイクロクラックの画像のみを抽出する場合には、透過画像による結晶粒界の画像と反射画像による結晶粒界の画像の位置が完全に一致しないと、結晶粒界の画像を消去してマイクロクラックの画像のみを抽出することが困難となる。
【0009】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、複数のカメラで太陽電池セルを撮影することにより太陽電池セルの検査を行う場合においても、それらのカメラにより撮影した画像の位置と倍率とを容易に一致させることが可能な太陽電池セル検査装置および太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、陽電池セルを撮影することにより太陽電池セルの検査を行う太陽電池セル検査装置であって、前記太陽電池セルの裏面に向けて赤外光を照射する赤外光照射部と、前記赤外光照射部から照射され前記太陽電池セルを透過した赤外光による画像を撮影する第1カメラと、前記太陽電池セルの表面に向けて可視光を照射する可視光照射部と、前記可視光照射部から照射され前記太陽電池セルの表面で反射した可視光による画像を撮影する第2カメラと、多数の基準マークを有する基準板を、前記第1カメラおよび前記第2カメラにより撮影したときに、前記第1カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置と、前記第2カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置とに対して最小二乗法を適用することにより、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心X0、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心Y0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心x0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心y0、前記第1カメラと前記第2カメラとの角度差θ、前記第1カメラと前記第2カメラのX方向の倍率の比αX、前記第1カメラと前記第2カメラのY方向の倍率の比αY、を算出する算出部と、標準補正計算式に、前記X0、Y0、x0、y0、θ、αX、αYの値を代入することにより、前記第2カメラにより撮影した画像の位置を前記第1カメラにより撮影した画像の位置に対応させて補正する補正部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記標準補正計算式は、前記第1カメラの座標をX、Yとし、前記第2カメラの座標をx、yとしたときに、下記の式で表される。
x=αX(X−X0)cosθ−αY(Y−Y0)sinθ+x0
y=αX(X−X0)sinθαY(Y−Y0)cosθ+y0
【0012】
請求項に記載の発明は、第1カメラおよび第2カメラで太陽電池セルを撮影することにより太陽電池セルの検査を行う太陽電池セル検査装置の画像位置補正方法であって、多数の基準マークを有する基準板を検査を行う太陽電池セルの設置場所に設置する設置工程と、前記基準板の裏面に向けて赤外光を照射し、前記基準板を透過した赤外光を前記第1カメラで測定することにより、前記基準板における多数の基準マークを前記第1カメラで撮影するとともに、前記基準板の表面に向けて可視光を照射し、前記基準板の表面で反射した可視光を第2カメラで測定することにより、前記基準板における多数の基準マークを前記第2カメラで撮影する基準マーク撮影工程と、前記第1カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置と、前記第2カメラにより撮影した画像における前記各基準マークの位置とに対して最小二乗法を適用することにより、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心X0、前記第1カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心Y0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのX方向の重心x0、前記第2カメラにより撮影した多数の基準マークのY方向の重心y0、前記第1カメラと前記第2カメラとの角度差θ、前記第1カメラと前記第2カメラのX方向の倍率の比αX、前記第1カメラと前記第2カメラのY方向の倍率の比αY、を算出する算出工程と、前記第1カメラの座標をX、Yとし、前記第2カメラの座標をx、yとしたときに、前記X0、Y0、x0、y0、θ、αX、αYの値を下記の標準補正計算式に代入することにより、前記第2カメラにより撮影した画像の位置を前記第1カメラにより撮影した画像の位置に対応させて補正する補正工程と、を備えたことを特徴とする。
x=αX(X−X0)cosθ−αY(Y−Y0)sinθ+x0
y=αX(X−X0)sinθαY(Y−Y0)cosθ+y0
【発明の効果】
【0013】
請求項1から請求項に記載の発明によれば、複数のカメラで太陽電池セルを撮影することにより太陽電池セルの検査を行う場合においても、それらのカメラにより撮影した画像の位置と倍率とを容易に一致させることが可能となる。これにより、太陽電池セルの検査をより正確に実行することが可能となる。
【0014】
そして、赤外光による透過画像と可視光による反射画像を利用して太陽電池セルの各種の欠陥を検査する場合において、その検査をより正確に実行することが可能となる。このため、透過画像と反射画像とを利用して太陽電池セルの画像から結晶粒界を除去することによりマイクロクラックの検査を行う場合に、結晶粒界を確実に除去してマイクロクラックの検査をより正確に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】この発明に係る太陽電池セル検査装置の概要図である。
図2】第1光照射部11、第2光照射部12および第3光照射部13を太陽電池セル100等とともに示す概要図である。
図3】太陽電池セル100と、第1光照射部11と、拡散反射板22と、第2光照射部12との配置関係を示す平面図である。
図4】この発明に係る太陽電池セル検査装置の制御系を示すブロック図である。
図5】太陽電池セル100の赤外線透過画像を示す模式図である。
図6】太陽電池セル100の青色光反射画像を示す模式図である。
図7】この発明に係る画像位置補正方法に使用する基準板200の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る太陽電池セル検査装置の概要図である。
【0017】
この太陽電池セル検査装置は、前段の成膜工程においてその表面に反射防止膜が成膜された太陽電池セル100を検査するためのものである。なお、この発明に係る太陽電池セル検査装置により検査される太陽電池セル100は、電極等が形成され反射防止膜が成膜された状態の太陽電池セル100のみではなく、電極等の形成や反射防止膜の成膜等がなされる前の基板状態の太陽電池セル100をも含む。
【0018】
この太陽電池セル検査装置は、太陽電池セル100の裏面に向けて赤外光を照射する第1光照射部11と、この第1光照射部11から照射された赤外光の照射方向を太陽電池セル100の端縁方向に向ける指向性変更部材としてのフレネルレンズ21と、このフレネルレンズ21により指向性を変更された赤外光が通過可能な開口部23が形成された額縁状の形状を有する拡散反射板22と、この拡散反射板22に対して可視光のうちの赤色光を照射する第2光照射部12と、太陽電池セル100の表面に対して可視光のうちの青色光を照射する第3光照射部13と、太陽電池セル100の表面に対して可視光(赤色光、青色光および緑色光)を照射する第4光照射部14と、赤外光を観察するための第1CCDカメラ31と、可視光を観察するための第2CCDカメラ32と、太陽電池セル100を裏面側から表面側に向かって透過した赤外光を反射させて第1CCDカメラ31に導くとともに、太陽電池セル100の表面で反射した可視光および太陽電池セル100の端縁付近を通過した可視光を通過させて第2CCDカメラ32に導くダイクロイックミラーからなるビームスプリッタ33とを備える。
【0019】
この図に示すように、第4光照射部14は、その波長が470nm程度の青色光を出射する青色光源41と、その波長が525nm程度の緑色光を出射する緑色光源42と、その波長が640nm程度の赤色光を出射する赤色光源43と、太陽電池セル100の上部を覆い、太陽電池セル100の表面を均一な光強度で照射するためのドーム型の反射型拡散板44とを備える。青色光源41と緑色光源42と赤色光源43とは、太陽電池セル100と平行な平面内において、円周上に等間隔をあけて配置されている。また、反射型拡散板44の上方には、開口部45が形成されている。
【0020】
この第4光照射部14においては、青色光源41を点灯させた場合には、青色光が反射型拡散板44で反射された後、太陽電池セル100の表面全域を均一に照射する。また、緑色光源42を点灯させた場合には、緑色光が反射型拡散板44で反射された後、太陽電池セル100の表面全域を均一に照射する。さらに、赤色光源43を点灯させた場合には、赤色光が反射型拡散板44で反射された後、太陽電池セル100の表面全域を均一に照射する。
【0021】
図2は、上述した第1光照射部11、第2光照射部12および第3光照射部13を太陽電池セル100等とともに示す概要図である。
【0022】
第1光照射部11は、太陽電池セル100と対向する領域に列設された赤外光を出射する複数のLED素子51を備える。この第1光照射部11の上面には、第1光照射部11における各LED素子51から照射された赤外光の照射方向を太陽電池セル100の端縁方向に向けるフレネルレンズ21が配設されている。そして、このフレネルレンズ21の上方には、額縁状の拡散反射板22が配設されている。この拡散反射板22は、フレネルレンズ21からの赤外光が通過可能な開口部23が形成された額縁状の形状を有し、開口部23以外の領域では第1光照射部11における各LED素子51から出射された赤外光を遮断する構成を有する。そして、この拡散反射板22の上面は、そこに照射された光を拡散する光拡散面となっている。
【0023】
第2光照射部12は、額縁状の拡散反射板22の上方に拡散反射板22と対向するように列設されたその波長が640nm程度の赤色光を出射する複数のLED素子52を備える。第2光照射部12における各LED素子52から出射された赤色光は、拡散反射板22の表面に照射されて拡散され、太陽電池セル100の端縁付近に照射される。
【0024】
第3光照射部13は、太陽電池セル100の斜め上方に列設されたその波長が470nm程度の青色光を出射する複数のLED素子53を備える。第3光照射部13における各LED素子53より出射された青色光は、太陽電池セル100の表面全域に照射される。
【0025】
図3は、太陽電池セル100と、第1光照射部11と、拡散反射板22と、第2光照射部12との配置関係を示す平面図である。
【0026】
この図に示すように、第1光照射部11およびフレネルレンズ21と、太陽電池セル100とは、互いに相似する矩形状をしており、第1光照射部11およびフレネルレンズ21のサイズは、太陽電池セル100のサイズより若干小さくなっている。また、拡散反射板22は、その開口部23のサイズが第1光照射部11およびフレネルレンズ21のサイズより小さく、外周部のサイズが太陽電池セル100より大きくなっている。そして、第2光照射部12は、拡散反射板22を取り囲むように配置されている。
【0027】
図4は、この発明に係る太陽電池セル検査装置の制御系を示すブロック図である。
【0028】
この太陽電池セル検査装置は、論理演算を実行するCPUや、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROMおよび制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM等の記憶装置を有するコンピュータから構成され、装置全体を制御する制御部60を備える。この制御部60は、上述した第1光照射部11、第2光照射部12、第3光照射部13、第4光照射部14,第1CCDカメラ31および第2CCDカメラ32と接続されている。
【0029】
この制御部60は、第3光照射部13から照射され太陽電池セル100の表面で反射した青色光を第2CCDカメラ32で測定した可視光の画像と、第1光照射部11から照射され太陽電池セル100を透過した赤外光を第1CCDカメラ31で測定した赤外光の画像とを比較することにより、太陽電池セル100の内部の欠陥を判定する内部欠陥判定部61を備える。また、この制御部60は、第2光照射部12より照射されて拡散反射板22で反射された後に太陽電池セル100の端縁付近を通過した赤色光を第2CCDカメラ32で測定した可視光の画像に基づいて、太陽電池セル100の端縁付近の形状の欠陥を判定する形状欠陥判定部62を備える。また、この制御部60は、第4光照射部14から照射され太陽電池セル100の表面で反射した赤色光を第2CCDカメラ32で測定した可視光の画像に基づいて、太陽電池セル100の表面の欠陥を測定する表面欠陥判定部63を備える。さらに、この制御部60は、第4光照射部14から照射された太陽電池セル100の表面で反射した赤色光と緑色光と青色光とを第2CCDカメラ32で測定した可視光の画像に基づいて、太陽電池セル100の表面に形成された反射防止膜の膜厚を測定する膜厚測定部64を備える。
【0030】
また、この制御部60は、後述するように、第1CCDカメラ31により撮影した画像における各基準マークの位置と、第2カメラ32により撮影した画像における各基準マークの位置とに対して最小二乗法を適用することにより、第1CCDカメラ31により撮影した多数の基準マークのX方向の重心X0、第1CCDカメラ31により撮影した多数の基準マークのY方向の重心Y0、第2CCDカメラ32により撮影した多数の基準マークのX方向の重心x0、第2CCDカメラ32により撮影した多数の基準マークのY方向の重心y0、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32との角度差θ、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32のX方向の倍率の比αX、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32のY方向の倍率の比αY、を算出する算出部65と、標準補正計算式に対してX0、Y0、x0、y0、θ、αX、αYの値を代入することにより、第2CCDカメラ32により撮影した画像の位置を第1CCDカメラ31により撮影した画像の位置に対応させて補正する補正部66とを備える。
【0031】
以上のような構成を有する太陽電池セル検査装置において太陽電池セル100の検査を実行する場合においては、図示しない搬送機構により、図1に示すように、太陽電池セル100を検査位置に搬送する。この状態において、第1光照射部11による太陽電池セル100の裏面全域への赤外光の照射と、第2光照射部12による拡散反射板22を介しての太陽電池セル100の端縁付近への赤色光の照射と、第3光照射部13による太陽電池セル100の表面全域への青色光の照射と、第4光照射部14による太陽電池セル100の表面全域への青色光、緑色光、赤色光の照射とを順次実行するとともに、ビームスプリッタ33で反射された赤外光を第1CCDカメラ31により、また、ビームスプリッタ33を通過した可視光を第2CCDカメラ32により、各々、観察する。これにより、後述するように、太陽電池セル100における内部欠陥判定、形状欠陥判定、表面欠陥判定および反射防止膜の膜厚の測定が実行される。
【0032】
なお、第2CCDカメラ32は、第2光照射部12から出射され太陽電池セル100端縁付近を通過した赤色光の画像と、第3光照射部13から出射され太陽電池セル100の表面で反射された青色光の反射画像と、第4光照射部14から出射され太陽電池セル100の表面で反射した可視光の反射画像を測定することになる。この場合においては、制御部60により、第2光照射部12、第3光照射部13および第4光照射部14の青色光源41、緑色光源42、赤色光源43を順次点灯させるとともに、その点灯と同期させて第2CCDカメラ32による画像の取り込みを制御することにより、各種のデータを識別して取得する構成となっている。
【0033】
上述した内部欠陥判定は、次のようにして実行される。すなわち、第1光照射部11の各LED素子51から出射された赤外光が、フレネルレンズ21によりその照射方向を太陽電池セル100の端縁方向に向けられ、また、その照射領域を額縁状の形状を有する拡散反射板22により制限されて太陽電池セル100の裏面に照射される。この場合においては、第1光照射部11から照射された赤外光の太陽電池セル100に対する照射領域は、拡散反射板22における開口部23の形状を適正なものとすることにより、太陽電池セル100の裏面全域と正確に一致させることが可能となる。そして、この赤外光は、その指向性を太陽電池セル100の外側に向かう方向とされている。これらにより、太陽電池セル100の端縁付近に照射された赤外光が、太陽電池セル100の端縁から表面側に回り込むことを防止することができる。このため、第1CCDカメラ31によりこの赤外線透過画像を撮影した場合に、太陽電池セル100の端縁付近画像をも正確に認識することが可能となる。
【0034】
すなわち、太陽電池セル100の端縁付近に照射された赤外光が、太陽電池セル100の端縁から表面側に回り込んだ場合には、第1CCDカメラ31によりこの赤外線透過画像を撮影した場合に、太陽電池セル100の端縁付近の画像がハレーション等により認識できなくなるという問題が生ずる。このため、太陽電池セル100の端縁付近に照射された赤外光の強度を弱くする対応も考えられるが、このような対応を取った場合には、第1光照射部11から太陽電池セル100に照射された赤外光が対応電池セルの裏面側から表面側に透過しないという問題が生ずる。このため、この太陽電池セル検査装置においては、太陽電池セル100に照射する赤外光を、フレネルレンズ21により指向性を太陽電池セル100の外側に向かう方向とするとともに、額縁状の形状を有する拡散反射板22によりその照射領域を適切に管理することで、上述した赤外光の回り込みによる問題の発生を防止している。
【0035】
図5は、このようにして撮影された太陽電池セル100の赤外線透過画像を示す模式図である。
【0036】
この図に示すように、太陽電池セル100の赤外線透過画像には、マイクロクラック103が映し出されている。一方、太陽電池セル100は多数の結晶粒101から構成されていることから、赤外線透過画像には、その結晶粒界102も映し出される。このため、この結晶粒界102とマイクロクラック103との識別が困難となる場合がある。このような問題に対応するため、この太陽電池セル検査装置においては、第3光照射部13から出射された青色光の反射画像を利用してマイクロクラック103を正確に抽出して認識する構成を採用している。
【0037】
図6は、太陽電池セル100の青色光反射画像を示す模式図である。
【0038】
太陽電池セル100の表面に第3光照射部13の各LED素子53から青色光を照射してその反射画像を測定した場合には、図6に示すように、反射画像に結晶粒101と結晶粒界102とが映し出される。このため、図5に示す太陽電池セル100の赤外線透過画像と図6に示す青色光による反射画像とを比較することにより、マイクロクラック103等の内部欠陥の有無を、正確に判定することが可能となる。この赤外光による透過画像と可視光による反射画像とを比較することによる太陽電池セル100の内部の欠陥の判定は、図4に示す制御部60における内部欠陥判定部61により実行される。
【0039】
なお、太陽電池セル100の内部の欠陥の判定を行う場合に、可視光のうち、特に、青色光を利用しているのは、強度の強い青色光を利用することにより、短時間で結晶粒界102を鮮明に映し出すことが可能となるためである。
【0040】
また、上述した形状欠陥判定は、次のようにして実行される。すなわち、第2光照射部12の各LED素子52から出射された赤色光が拡散反射板22により反射および拡散された後、太陽電池セル100の端縁付近を通過する。この赤色光を第2CCDカメラ32により測定することで、太陽電池セル100の端縁付近に発生する割れや欠け等の形状の欠陥を検査することが可能となる。この形状欠陥判定は、図4に示す制御部60における形状欠陥判定部62により実行される。
【0041】
このとき、太陽電池セル100の端縁付近に照射された赤色光が太陽電池セル100の端縁から表面側に回り込んだ場合には、太陽電池セル100の端縁付近の画像がハレーション等により認識できなくなるという問題が生ずる。このため、この形状欠陥判定時においては、第2光照射部12より照射される赤色光の強度をハレーションを生じない程度の強度とすることにより、このような問題の発生を防止している。このとき、第2光照射部12の各LED素子52より照射される赤色光の強度を小さなものとした場合には、これらのLED素子52の像がそのまま第2CCDカメラ32により認識されてしまう場合がある。しかしながら、この太陽電池セル検査装置においては、第2光照射部12から出射された赤色光を拡散反射板22により拡散して反射した後に、太陽電池セル100の端縁付近に照射することから、このような問題の発生を効果的に防止することが可能となる。
【0042】
また、上述した表面欠陥判定は、以下のようにして実行される。すなわち、第4光照射部14における赤色光源43から赤色光を出射させ、この赤色光を反射型拡散板44で反射させて太陽電池セル100の表面全域に均一に照射する。そして、太陽電池セル100の表面で反射した赤色光を第2CCDカメラ32によって撮影することにより、太陽電池セル100の表面欠陥を検査することが可能となる。なお、この表面欠陥判定は、図4に示す制御部60における表面欠陥判定部63により実行される。
【0043】
なお、太陽電池セル100の表面の欠陥の判定を行う場合に、可視光のうち、特に、赤色光を利用しているのは、表面欠陥の判定時に、可視光の反射画像に太陽電池セル100における結晶粒界102が映し出されることを防止するためである。
【0044】
さらに、上述した膜厚測定は、以下のようにして実行される。すなわち、第4光照射部14における青色光源41と、緑色光源42と、赤色光源43とを順次点灯させて、太陽電池セル100の青色光による反射画像と、太陽電池セル100の緑色光による反射画像と、太陽電池セル100の赤色光による反射画像とを得る。そして、このようにして得られた3枚の反射画像の相対強度比(スペクトル)に基づいて反射防止膜の膜厚を演算する。なお、この膜厚測定は、図4に示す制御部60における膜厚測定部64により実行される。
【0045】
以上のような構成を有する太陽電池セル検査装置においては、太陽電池セル100を第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32の両方により撮影する構成であることから、正確な検査を実行するためには、両方のカメラにより撮影した画像の位置や倍率を、互いに一致するように調整する必要がある。例えば、図5に示すように、太陽電池セル100を透過した透過画像に基づいて太陽電池セル100におけるマイクロクラック103の画像と結晶粒界102の画像とを検出するとともに、太陽電池セル100の反射画像に基づいて太陽電池セル100の結晶粒界101の画像を検出し、これらの画像を利用することによりマイクロクラック103の画像のみを抽出する場合には、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32の相互間で画像の位置と倍率を正確に一致させる必要がある。また、太陽電池セル100の位置を確認する時には、通常は、第4光照射部14等から照射される光を第2CCDカメラ32により撮影しているが、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32の相互間で画像の位置と倍率が異なった場合には、太陽電池セル100の全域に対して第1光照射部11からの透過光による検査が行われない可能性がある。さらに、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32の相互間で画像の位置と倍率が異なった場合には、上述した内部欠陥検査、形状欠陥検査、表面欠陥検査および膜厚測定の結果を相関的に正確に認識できないことになる。このため、この発明に係る太陽電池セル検査装置においては、以下の画像位置補正方法を実行している。
【0046】
図7は、この発明に係る画像位置補正方法に使用する基準板200の平面図である。
【0047】
この基準板200は、ガラス等からなる透光板あるいは反透光板の表面に多数の検出対象マーカを印刷等により形成した構成を有する。図7においては、多数の検出対象マーカを黒丸で示している。各検出対象マーカは、互いに同一の形状を有し、X、Y方向に一定のピッチで配置されている。この基準板200は、検査対象である太陽電池セル100よりも大きなサイズを有する。
【0048】
第1CCDカメラ31および第2CCDカメラ32により撮影した画像の画像位置補正を行う場合には、最初に、多数の基準マークを有する基準板200を、図1に示す検査実行時の太陽電池セル100の設置場所に設置する。
【0049】
次に、第1CCDカメラ31および第2CCDカメラ32により、基準板200における多数の基準マークを撮影する。このときには、最初に、第1光照射部11から基準板200の裏面に向けて赤外光を照射し、基準板200の裏面側から表面側に向かって透過した赤外光をビームスプリッタ33により反射させることにより、基準板200における多数の検出対象マーカの画像を第1CCDカメラ31により撮影する。また、これに引き続いて、あるいはこれと同時に、第3光照射部13から基準板200の表面に向けて青色光を照射するか、第4光照射部14から基準板200の表面に向けて青色光、緑色光、赤色光のいずれか、あるいは、全てを照射し、基準板200の表面で反射しビームスプリッタ33を通過した光により、基準板200における多数の検出対象マーカの画像を第2CCDカメラ32により撮影する。
【0050】
次に、制御部60における算出部65により、第1CCDカメラ31により撮影した画像における各基準マークの位置と、第2CCDカメラ32により撮影した画像における各基準マークの位置とに対して最小二乗法を適用することにより、第1CCDカメラ31により撮影した多数の基準マークのX方向の重心X0、第1CCDカメラ31により撮影した多数の基準マークのY方向の重心Y0、第2CCDカメラ32により撮影した多数の基準マークのX方向の重心x0、第2CCDカメラ32により撮影した多数の基準マークのY方向の重心y0、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32との角度差θ、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32のX方向の倍率の比αX、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32のY方向の倍率の比αYを、各々、算出する。この最小二乗法による上記X0、Y0、x0、y0、θ、αX、αYの算出は、周知の演算方法を用いて実行される。
【0051】
なお、この明細書で述べる多数の基準マークの重心とは、多数の基準マークの全てをまとめた重心、すなわち、多数の基準マークの中央値を示す、多数の基準マークの総重心を指す。
【0052】
また、第1CCDカメラ31により撮影した画像における各基準マークの位置と、第2CCDカメラ32により撮影した画像における各基準マークの位置とに対して最小二乗法を適用する場合においては、第1CCDカメラ31により撮影した画像と第2CCDカメラ32により撮影した画像との両方で認識された基準マークのみを利用して最小二乗法を適用することとし、いずれか一方の画像のみで認識された基準マークは利用しないこととする。
【0053】
最小二乗法による第1CCDカメラ31により撮影した多数の基準マークのX方向の重心X0、第1CCDカメラ31により撮影した多数の基準マークのY方向の重心Y0、第2CCDカメラ32により撮影した多数の基準マークのX方向の重心x0、第2CCDカメラ32により撮影した多数の基準マークのY方向の重心y0、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32との角度差θ、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32のX方向の倍率の比αX、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32のY方向の倍率の比αYの算出が完了すれば、これらの値を用いて、第2CCDカメラ32により撮影した画像の位置を第1CCDカメラ31により撮影した画像の位置に対応させて補正することが可能になる。
【0054】
すなわち、第1CCDカメラ31の座標をX、Yとし、第2CCDカメラ32の座標をx、yとしたときに、算出部65により算出されたX0、Y0、x0、y0、θ、αX、αYの値を下記の標準補正計算式に代入することにより、第2CCDカメラ32により撮影した画像の位置を第1CCDカメラ31により撮影した画像の位置に対応させて補正する。言い換えれば、第2CCDカメラ32により撮影した画像の位置が、第1CCDカメラ31により撮影した画像の位置を基準として補正される。すなわち、第1CCDカメラ31における座標X、Yと、第2CCDカメラ32における座標x、yとが対応することになる。このような補正を行うことにより、第1CCDカメラ31および第2CCDカメラ32により撮影した画像の位置と倍率とに誤差があった場合においても、それらの誤差を画像処理により補正して、両画像を正確に一致させることが可能となる。
【0055】
x=αX(X−X0)cosθ−αY(Y−Y0)sinθ+x0
y=αX(X−X0)sinθαY(Y−Y0)cosθ+y0
そして、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32により撮影した画像の位置と倍率とを一致させることで、図5に示すように、太陽電池セル100を透過した透過画像に基づいて太陽電池セル100におけるマイクロクラック103の画像と結晶粒界102の画像とを検出するとともに、太陽電池セル100の反射画像に基づいて太陽電池セル100の結晶粒界101の画像を検出し、これらの画像を利用することによりマイクロクラック103の画像のみを抽出する場合においても、正確にマイクロクラック103の画像のみを抽出することができる。また、同様に、上述した内部欠陥検査、形状欠陥検査、表面欠陥検査および膜厚測定の結果を相関的に正確に認識して、正確な太陽電池セル100の検査を実行することが可能となる。
【0056】
なお、上述した実施形態においては、第1CCDカメラ31と第2CCDカメラ32という二個のカメラを使用し、第2CCDカメラ32により撮影した画像の位置を第1CCDカメラ31により撮影した画像の位置に対応させて補正している。しかしながら、3個以上のカメラを使用する場合においても、本願発明を同様に適用することが可能となる。この場合においては、いずれか一つのカメラにより撮影した画像の位置に対応させて、他のカメラにより撮影した画像の位置を補正すればよい。
【符号の説明】
【0057】
11 第1光照射部
12 第2光照射部
13 第3光照射部
14 第4光照射部
21 フレネルレンズ
22 拡散反射板
23 開口部
31 第1CCDカメラ
32 第2CCDカメラ
33 ビームスプリッタ
41 青色光源
42 緑色光源
43 赤色光源
44 反射型拡散板
45 開口部
51 LED素子
52 LED素子
53 LED素子
60 制御部
61 内部欠陥判定部
62 形状欠陥判定部
63 表面欠陥判定部
64 膜厚測定部
65 算出部
66 補正部
100 太陽電池セル
101 結晶粒
102 結晶粒界
103 マイクロクラック
200 基準板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7