(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記文字再配置部は、前記文章領域が跨る位置における3以上のディスプレイ装置の間の第1のベゼルおよび前記第1のベゼルと直交する第2のベゼルの各々の幅の大きさの関係に基づき、前記分割により得られた文字列の各々を、前記第1のベゼルまたは前記第2のベゼルのいずれを横切る方向で順序が連続するように配置するかを判断する、
請求項1に記載の情報処理装置。
前記文字再配置部は、前記分割により得られた文字列の各々を配置する前記異なるディスプレイ装置の表示領域に、前記分割により得られた文字列の各々の間の読む方向を示すオブジェクトを配置する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
前記文章領域再配置部は、前記分割により得られた文章領域の各々を、前記文章領域が跨る位置における前記2以上のディスプレイ装置の間のベゼルから離隔して、前記異なるディスプレイ装置の表示領域に配置する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
前記文章領域が跨る位置における前記2以上のディスプレイ装置の間のベゼルの幅の前記文章領域に含まれる文字列の文字の大きさに対する割合が所定の割合より小さい場合、
前記文字再配置部は、前記文章領域に含まれる文字列の分割は行わず、前記文章領域に含まれる文字列の文字が前記2以上のディスプレイ装置を跨がない位置に前記文章領域に含まれる文字列を配置する、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
前記文字再配置部は、前記文章領域に含まれる文字列を前記異なるディスプレイ装置の表示領域に前記変更されたカラム数で配置する際の前記カラム幅が所定の値より大きい場合、前記カラム数を増やし、前記文章領域に含まれる文字列を前記文章領域が跨る2以上のディスプレイ装置の表示領域に増やされたカラム数で配置する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0031】
<1.本発明の実施形態による情報処理装置の概要>
図1は、本発明の実施形態による情報処理装置の概要を示す説明図である。
図1に示したように、情報処理装置100は、タイルドディスプレイ1に係る複数の個別ディスプレイ装置2A〜2Dに接続されている。なお、以降の説明では、個別ディスプレイ装置2A〜2Dの各々を特に区別する必要が無い場合、個別ディスプレイ装置2A〜2Dを単に個別ディスプレイ装置2と総称する。
【0032】
個別ディスプレイ装置2の各々は、所定の大きさの表示画面を有し、表示画面を囲むようにベゼル200を有する。ベゼル200は、所定の幅および高さを有する。上記のようなタイルドディスプレイ1に関する情報は、
図2に示したようなディスプレイ装置情報10として情報処理装置100に保持される。ディスプレイ装置情報10としては、例えば、個別ディスプレイ装置2の各々の表示画面の位置およびサイズ(DISPLAY AREA)およびベゼル200の高さ(BEZEL HEIGHT)等を有する。ディスプレイ装置情報10の詳細については後述する。
【0033】
図1に示したように、情報処理装置100からコンテンツ300がタイルドディスプレイ1に係る個別ディスプレイ装置2に供給されて、タイルドディスプレイ1にコンテンツ300が表示されている。コンテンツ300は、文字列を含む文章領域400を有する。ここで、上記コンテンツ300の画像中の位置および画像内における大きさによっては、コンテンツ300に含まれる文章領域400がベゼル200に跨って表示される場合があり、視聴者が文字列の行または列ごとに何度もベゼル200を跨いで文字列を読むことになる。
【0034】
そこで、情報処理装置100は、文章領域400に含まれる文字列を文章領域400が跨るベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2と同数の連続する文字列に分割し、分割により得られた文字列の各々を2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の表示領域に配置するように処理を行う。
【0035】
例えば、
図1に示したように、文章領域400が4個の個別ディスプレイ装置2A〜2Dの各々の間のベゼル200に跨る場合、情報処理装置100は、文章領域400に含まれる文字列を4つの連続する文字列に分割し、分割により得られた文字列の各々を、個別ディスプレイ装置2A〜2Dのうちの異なる個別ディスプレイ装置2の表示画面に配置するようにコンテンツ300を変更する。そして、情報処理装置100は、個別ディスプレイ装置2A〜2Dの各々に変更されたコンテンツ300を分割して供給し、個別ディスプレイ装置2の各々は、供給されたコンテンツ300を表示する。
【0036】
これにより、視聴者が個別ディスプレイ装置2を跨いで文字列を読む回数を低減させ、2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200を跨ぐコンテンツ300に含まれる文字列の可読性を向上させることが可能となる。以下、このような本発明の第1および第2の実施形態による情報処理装置100について順次詳細に説明する。なお、説明の便宜上、第1および第2の実施形態による情報処理装置100の各々を、情報処理装置100−1および情報処理装置100−2のように、末尾に実施形態に対応する番号を付することにより区別する。また、説明の便宜上、文章領域400に含まれる文字列が横書きである場合について説明する。
【0037】
<2.本発明の第1の実施形態>
[2−1.本発明の第1の実施形態による情報処理装置の構成]
以上、本発明の実施形態による情報処理装置100について説明した。次に、本発明の第1の実施形態による情報処理装置100−1について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態による情報処理装置100−1の機能ブロック図である。
【0038】
図3に示したように、情報処理装置100−1は、コンテンツ取得部102、記憶部104、文章領域再配置部106、文字再配置部108および出力部110を備える。
【0039】
コンテンツ取得部102は、タイルドディスプレイ1に表示されるコンテンツ300を生成するためのコンテンツ情報20−1を記憶部104から取得する。なお、コンテンツ取得部102は、記憶部104の代わりに、ネットワーク入力装置からコンテンツ情報20−1を取得してもよい。
【0040】
記憶部104は、ディスプレイ装置情報10およびコンテンツ情報20−1を保持する。なお、ディスプレイ装置情報10は、情報処理装置100−1の外部から記憶部104に入力されてもよい。ディスプレイ装置情報10の入力方法は、ユーザによるキーボード等を用いた手動入力でもよく、予め用意された設定ファイルの読込みであってもよい。
【0041】
ここで、ディスプレイ装置情報10は、タイルドディスプレイ1に関わる情報を有する。例えば、
図2に示したように、ディスプレイ装置情報10は、タイルドディスプレイ1の表示画面およびベゼル200を含む全体サイズ(TOTAL SIZE)、個別ディスプレイ装置2の表示画面の範囲(DISPLAY AREA)、ベゼル200の高さ(BEZEL HIGHT)、最大視聴角度(MAXIMUM VIEW ANGLE)、最小マージン(MINIMUM MARGIN)およびベゼル無視率(IGNORE BEZEL RATIO)等の情報を有する。
【0042】
例えば、DISPLAY AREAは、矩形状である個別ディスプレイ装置2の各々の表示画面の対角線上の一対の2頂点を示す。前述の一対の2頂点は、タイルドディスプレイ1の表示画面の頂点のいずれかを基準点とした、基準点からの水平方向の距離および基準点からの垂直方向の距離で示される。例えば、
図2に示したように、DISPLAY AREA#1は、距離の単位をcmで表し、基準点から水平方向に2cm、垂直方向に2cmの位置の点と、基準点から水平方向に218cm、垂直方向に138cmの位置の点とを頂点とする矩形を個別ディスプレイ装置2の表示画面として示している。
【0043】
また、ベゼルの幅は、隣接する個別ディスプレイ装置2の各々の表示画面の範囲を示すDISPLAY AREAの間の距離で示される。例えば、
図2に示したように、4行のDISPLAY AREAの情報から、タイルドディスプレイ1は水平方向および垂直方向に隣接する4個の個別ディスプレイ装置2で構成されること、および個別ディスプレイ装置の表示画面の垂直方向の長さは140であることが算出される。ここで、DISPLAY AREA#1およびDISPLAY AREA#2は、垂直方向に隣り合う個別ディスプレイ装置2の表示画面を示しており、DISPLAY AREA#1の基準点から最も遠い点が基準点から水平方向に218cm、垂直方向に138cmの位置であり、DISPLAY AREA#2の基準点から最も近い点が基準点から水平方向に2cm、垂直方向に142cmの位置であることから、両者の垂直方向の間のベゼルの幅は142と138の差の4cmとなる。なお、ディスプレイ装置情報10の上記以外の情報については、後述の関係個所にて適宜説明する。
【0044】
また、コンテンツ300は、コンテンツ情報20−1に基づいて生成される。例えば、
図4に示したように、コンテンツ情報20−1は、文章領域400の範囲(AREA)、文章領域400における一行の文字数の最小値および最大値(COLUMN LENGTH)、文字列の縦書きフラグ(VERTICAL)、字体(FONT TYPE)、文字の大きさ(FONT SIZE)、行間(LINE INTERVAL)、字間(LETTER INTERVAL)、優先度(PRIORITY RATIO)および文字列(TEXT)等の情報を有する。
【0045】
上記のコンテンツ情報20−1の一部について詳細に説明すると、AREAは、矩形状の文章領域400の対角線上の一対の2頂点を示す。前述の一対の2頂点は、タイルドディスプレイ1の表示画面の頂点のいずれかを基準点とした、基準点からの水平方向の距離および基準点からの垂直方向の距離で示される。基準点からの距離は、タイルドディスプレイ1の表示画面の幅の大きさに対する、基準点からの距離の割合で示される。例えば、
図4に示したように、AREAは、タイルドディスプレイ1のベゼル200を含まない表示画面上の基準点からの距離をパーセントで表し、基準点から水平方向に15%、垂直方向に10%の位置の点と、基準点から水平方向に85%、垂直方向に70%の位置の点とを頂点とする矩形を文章領域400の領域として示している。また、VERTICALは、「0」の場合に横書きを示し、「1」の場合に縦書きを示す。なお、コンテンツ情報20−1の上記以外の情報については、後述の関係個所にて適宜説明する。
【0046】
ここで
図3を参照して情報処理装置100−1の説明に戻ると、文章領域再配置部106は、文章領域400の分割および配置を行う。具体的には、文章領域400が2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200に跨る場合、文章領域400を、文章領域400の跨るベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2と同数に分割し、分割により得られた文章領域400xの各々を、文章領域400の跨るベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2のうちの異なる個別ディスプレイ装置2の表示領域に配置する。ここで、文章領域再配置部106は、分割により得られた文章領域400xの各々を分割前の文章領域400の範囲内で配置してもよい。かかる構成により、タイルドディスプレイ1に表示される画像の全体のレイアウト、例えば複数のコンテンツ300間の位置関係等、に影響を与えることなく、コンテンツ300に含まれる文字列の可読性を向上させることが可能となる。
【0047】
文字再配置部108は、文章領域再配置部106による分割により得られた文章領域400xの各々に対して、文章領域400に含まれる文字列を分割して配置する。具体的には、文章領域再配置部106によって文章領域400が分割された場合、分割により得られた文章領域400xの各々の大きさに基づいて分割前の文章領域400に含まれていた文字列を、文章領域400の跨るベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2と同数の連続する文字列に分割し、分割により得られた文字列の各々を、分割により得られた文章領域400xの各々のうちの異なる文章領域400に配置する。
【0048】
出力部110は、文章領域再配置部106および文字再配置部108によって変更された文章領域400を含むコンテンツ300をタイルドディスプレイ1に出力する。タイルドディスプレイ1は、出力部110から入力されたコンテンツ300を表示する。
【0049】
[2−2.本発明の第1の実施形態による情報処理装置の処理の流れ]
次に、本発明の第1の実施形態による情報処理装置100−1の処理の流れについて、
図5のフローチャートを参照して説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態による情報処理装置100−1の処理のフローチャートである。
【0050】
まず、コンテンツ取得部102は、記憶部104から文章領域400を含むコンテンツ300を生成するためのコンテンツ情報20−1を取得する(ステップS602)。
【0051】
次に、文章領域再配置部106は、文章領域400がベゼル200を跨ぐか否かを判定する(ステップS604)。具体的には、文章領域再配置部106は、ディスプレイ装置情報10に含まれるDISPLAY AREAから算出されるベゼル200の範囲と、コンテンツ情報20−1に含まれるAREAから算出される文章領域400の範囲とを比較することによって、文章領域400がベゼル200を跨ぐかどうかを判定する。例えば、
図6の上段の図を参照して説明すると、文章領域再配置部106は、文章領域400の範囲とベゼル200Aおよびベゼル200Bの範囲を比較し、文章領域400がベゼル200Aおよびベゼル200Bを跨ぐと判定する。なお、文章領域400がベゼル200Aまたは200Bを跨がないと判定された場合は、ステップS606〜S610を実行せず、ステップS612の処理に遷移してよい。
【0052】
ステップS604で、文章領域400がベゼル200を跨ぐと判定された場合、文章領域再配置部106は、文章領域400に含まれる文字列を、文章領域400の跨るベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2と同数に分割し、分割により得られた文章領域400xの各々を、分割前の文章領域400が跨いでいた個別ディスプレイ装置2のうちの異なる個別ディスプレイ装置2の表示領域に分割前の文章領域400の範囲内で配置する(ステップS606)。
【0053】
具体的には、文章領域再配置部106は、コンテンツ情報20−1に含まれるAREAで示される文章領域400を、分割前の文章領域400の範囲で、かつ分割により得られた文章領域400xの各々がベゼル200の範囲と重ならないように分割前の文章領域400が跨ぐベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2と同数の文章領域400xに分割して配置する。なお、これによりコンテンツ情報20−1のAREAも分割される。以下、分割により得られるAREAの各々を総称してAREAxと呼ぶ。例えば、
図6を参照して説明すると、文章領域再配置部106は、上段の図に示されるような文章領域400の範囲内で、かつベゼル200Aおよびベゼル200Bの範囲と重ならない範囲で、中段の図に示されるような400A、400B、400C、400Dのように文章領域400を分割して配置する。
【0054】
次に、文字再配置部108は、分割前の文章領域400に含まれていた文字列を、文章領域再配置部106による分割により得られた文章領域400xの各々の大きさに基づいて連続する文字列に分割する(ステップS608)。具体的には、まず、文字再配置部108は、コンテンツ情報20−1に含まれる分割により得られたAREAxの各々で示される分割により得られた文章領域400xの各々に対し、配置可能な文字数を算出する。配置可能な文字数の算出について、分割により得られたAREAxの各々のうちの1つである文章領域400Aを示すAREA1を例としてさらに詳細に説明する。
【0055】
文字再配置部108は、コンテンツ情報20−1に含まれるAREA1から文章領域400Aの範囲を、FONT SIZEから文字の大きさを、TEXTから文字列を取得する。文字再配置部108は、取得した文字列の1文字ごとに文字数をカウントしながら改行文字か否かを判別し、合わせて文字数のカウントごとに文章領域400Aの行方向の文字数のカウントを行う。文字が改行文字であると判定されるか、または文章領域400Aの行方向の終端であると判定された場合、行方向の文字数のカウントが初期化され、列方向の文字数のカウントが行われて、上記の行方向の処理が再開される。文章領域400Aの列方向の終端であると判定された場合、文章領域400Aの終端であると判断され、カウントされた文字数が文章領域400Aの範囲における配置可能な文字数として算出される。上記の文章領域400Aの行方向の終端および文章領域400Aの列方向の終端の判定は以下のように行う。
【0056】
文章領域400Aの行方向の終端については、文章領域400Aの行方向の長さと、文章領域400Aの行方向の文字数のカウント数と文字の大きさとの積と、の間の差が、文字の大きさよりも小さい場合、文字再配置部108は文章領域400Aの行方向の終端と判定する。例えば、
図7Aを参照して説明すると、文章領域400Aの行方向の長さと、文章領域400Aの行方向の文字数のカウント数と文字の大きさとの積と、の間の差L1が、文字の大きさLよりも小さい場合に、文字再配置部108は文章領域400Aの行方向の終端であると判定する。
【0057】
また、文章領域400Aの列方向の終端については、文章領域400Aの列方向の長さと、列方向の文字数のカウント数と文字の大きさとの積と、の間の差が、1文字の大きさよりも小さい場合、文字再配置部108は文章領域400Aの列方向の終端と判定する。例えば、
図7Bを参照して説明すると、文章領域400Aの列方向の長さと、列方向の文字数のカウント数と文字の大きさとの積と、の間の差L2が、1文字の大きさLより小さい場合に、文字再配置部108は文章領域400Aの列方向の終端であると判定する。
【0058】
上記のように分割により得られた文章領域400xの各々に対して算出された配置可能な文字数に基づいて、文字再配置部108は、コンテンツ情報20−1に含まれる文字列を連続する文字列に分割する。なお、これによりコンテンツ情報20−1のTEXTも分割される。以下、分割により得られるTEXTの各々を総称してTEXTxと呼ぶ。例えば、
図6を参照して説明すると、文字再配置部108は、上段の図に示されるような文章領域400に含まれる文字列を、下段の図に示されるような文章領域400A〜400Dに配置される文字列の各々のように、文章として意味のある連続する文字列に分割する。
【0059】
次に、文字再配置部108は、分割により得られた文字列の各々を、分割により得られた文章領域400xの各々に配置する(ステップS610)。具体的には、ステップS606の処理により得られたコンテンツ情報20−1に含まれる分割により得られたAREAxの各々に示される文章領域400xに対し、ステップS608の処理により得られたコンテンツ情報20−1に含まれる分割により得られたTEXTxの各々に示される文字列を配置する。例えば、
図6を参照して説明すると、文字再配置部108は、下段の図に示されるような分割により得られた文章領域400A〜400Dの各々に対して、分割により得られた文字列の各々のうちの異なる文字列を配置する。
【0060】
なお、文字再配置部108は、分割により得られた文字列の各々を配置する各個別ディスプレイ装置2の表示領域に、分割により得られた文字列の各々の間の次に読む方向および前の文字列からの方向を示すオブジェクト500を配置してもよい。例えば、
図6の下段の図に示したように、視聴者が次に読む文字列の方向を示す矢印500A、500C、500Eおよび前の文字列からの方向を示す矢印500B、500Dのようなオブジェクトを配置してもよい。これにより、分割により得られた文字列の各々の読む順序を視聴者が知ることができ、可読性を向上させることが可能となる。
【0061】
出力部110は、ステップS606〜S610で変更されたコンテンツ300をタイルドディスプレイ1に出力する(ステップS612)。
【0062】
このように、第1の実施形態によれば、情報処理装置100−1は、2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200に跨る文章領域400を分割し、分割前の文章領域400に含まれていた文字列を、分割により得られた文章領域400xの各々の大きさに基づいて連続する文字列に分割して、分割により得られた文字列の各々を、2以上の個別ディスプレイ装置2の各々に配置するように表示を制御する。このため、視聴者がベゼル200を何度も跨いで文章を読まずにすむようになり、2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200を跨ぐコンテンツ300に含まれる文字列の可読性を向上させることが可能となる。
【0063】
[2−3.本発明の第1の実施形態の変形例]
(第1の変形例)
本実施形態では、文字再配置部108は、文章領域400が跨る位置における3以上の個別ディスプレイ装置2の間の第1のベゼルおよび第1のベゼルと直交する第2のベゼルの各々の幅の大きさの関係に基づき、分割により得られた文字列の各々を、第1のベゼルまたは第2のベゼルのいずれを横切る方向で順序が連続するように配置するかを判断してもよい。この点について、
図8Aおよび
図8Bを参照してより具体的に説明する。
【0064】
図8Aは、ベゼル200Aの幅よりもベゼル200Bの幅が狭い場合の例を示す。文字再配置部108は、ベゼル200Aの幅W1およびベゼル200Bの幅W2を、ディスプレイ装置情報10に含まれるDISPLAY AREAから算出する。また、文字再配置部108は、コンテンツ情報20−1に含まれるPRIORITY RATIOの値を取得し、W1に対するW2の割合と、PRIORITY RATIOとを比較する。ここでは、W1に対するW2の割合が、PRIORITY RATIOよりも小さいため、文字再配置部108は、縦方向を優先し、分割により得られた文字列の各々を、左上、左下、右上、右下の順にベゼル200Aまたは200Bを横切る方向で順序が連続するように配置する。
【0065】
図8Bは、ベゼル200Aの幅よりもベゼル200Cの幅が広い場合の例を示す。
図8Aの場合と同様に、文字再配置部108は、ベゼル200Aの幅W1およびベゼル200Cの幅W3を算出する。また、文字再配置部108は、PRIORITY RATIOの値を取得し、W1に対するW3の割合と、PRIORITY RATIOとを比較する。ここでは、W1に対するW3の割合が、PRIORITY RATIOよりも大きいため、文字再配置部108は、横方向を優先し、分割により得られた文字列の各々を、左上、右上、左下、右下、の順にベゼル200Aまたは200Bを横切る方向で順序が連続するように配置する。
【0066】
このように、文字再配置部108は、PRIORITY RATIOで設定した直交する2本のベゼル200の幅の割合に基づいて、直交する2本のベゼル200のいずれを横切る方向で順序が連続するように文字列を配置するかを判断する。このため、ベゼル200による視聴者の視線の移動距離を減らすようにPRIORITY RATIOを設定することで、コンテンツ300の文字列の可読性を向上させることが可能となる。
【0067】
(第2の変形例)
本実施形態では、文章領域再配置部106は、分割により得られた文章領域400xの各々を、文章領域400が跨る位置における2以上の個別ディスプレイ装置2の間のベゼル200から離隔して、各個別ディスプレイ装置2の表示領域に配置してもよい。
【0068】
具体的には、
図9Aに示したように、文章領域再配置部106は、ベゼル200Aおよびベゼル200Bから距離D1だけ離隔して分割により得られた文章領域400xの各々を配置してもよい。距離D1は、ディスプレイ装置情報10に含まれる最小マージン(MINIMUM MARGIN)と、コンテンツ情報20−1に含まれる文字の大きさ(FONT SIZE)との積で算出され得る。
【0069】
また、
図9Bに示したように、文章領域再配置部106は、ベゼル200から距離D2だけ離隔して分割により得られた文書領域400の各々を配置してもよい。距離D2は、ディスプレイ装置情報10に含まれるベゼル200の高さ(BEZEL HIGHT)と、最大視聴角度(MAXIMUM VIEW ANGLE)の正接との積で算出され得る。
【0070】
このように、文章領域再配置部106は、ベゼル200から離隔して文章領域400を配置する。このため、文字列とベゼル200との間に余白が生まれて斜めから視聴者がタイルドディスプレイ1を視聴した場合でも文字がベゼル200によって隠れることがなく、文章領域400に配置される文字列の可読性を向上させることが可能となる。
【0071】
(第3の変形例)
本実施形態では、情報処理装置100−1は、文章領域400を分割し文字列を分割により得られた文章領域400xの各々に分割配置すると、かえって文字の可読性を低下させるおそれのある場合は、文章領域400の分割および文字列の分割を行わず、代わりに文章領域400に含まれる文字列の文字がベゼル200を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置してもよい。
【0072】
例えば、文章領域400が跨る位置における2以上の個別ディスプレイ装置2の間のベゼル200の幅の文章領域400に含まれる文字列の文字の大きさに対する割合が所定の割合より小さい場合、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列の分割は行わず、文章領域400に含まれる文字列の文字が2以上の個別ディスプレイ装置2を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置してもよい。
【0073】
具体的には、まず、
図5を参照して説明したステップS606の処理の前に、文章領域再配置部106は、ディスプレイ装置情報10に含まれるDISPLAY AREAからベゼル200の幅を算出し、コンテンツ情報20−1に含まれるFONT SIZEから文字の大きさを取得する。次に、文章領域再配置部106は、ディスプレイ装置情報10に含まれる閾値(IGNORE BEZEL RATIO)を取得して、ベゼル200の幅の文字の大きさに対する割合と上記の閾値とを比較した結果、ベゼル200の幅の文字の大きさに対する割合が上記の閾値を下回る場合は、文章領域400の分割を行わない。代わりに、ステップS610において、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列の文字がベゼル200を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置する処理を行う。さらに
図10Aを参照して説明する。
【0074】
図10Aでは、文章領域400がベゼル200を跨いで表示されている。ベゼル200の幅がW4で、文章領域400に含まれる文字列の文字の大きさがLであり、Lに対するW4の割合がIGNORE BEZEL RATIOよりも小さい場合、文章領域再配置部106は、文章領域400を分割する処理を行わない。代わりに、文字再配置部108は、「あ」と「い」の間の字間をLETTER INTERVALの値よりも大きくする等して、文字「あ」がベゼル200を跨がない位置に文字列「あいう」を配置する。
【0075】
また、他の例として、分割により得られた文字列の各々を各個別ディスプレイ装置2の表示領域に配置する際の一行の文字数が所定の値より少ない場合、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列の分割は行わず、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列の文字が2以上の個別ディスプレイ装置2を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置してもよい。
【0076】
具体的には、まず、
図5を参照して説明したステップS606の処理において、文章領域再配置部106は、コンテンツ情報20−1に含まれるFONT SIZEから文字の大きさを取得し、AREAから文章領域400の範囲を取得し、またディスプレイ装置情報10に含まれるDISPLAY AREAからベゼル200の範囲を取得する。そして、文章領域再配置部106は、文章領域400の範囲およびベゼル200の範囲からベゼル200によって分断される文章領域400の各々において一行に配置可能な文字数を算出する。文字数の算出方法は、ステップS608の文字数の算出方法と同一であるため説明を省略する。
【0077】
次に、文章領域再配置部106は、コンテンツ情報20−1に含まれるCOLUMN LENGTHから一行の文字数の最小値を取得して、文章領域400ごとに算出した一行に配置可能な文字数と取得した一行の文字数の最小値とを比較し、一行に配置可能な文字数が上記の最小値を下回る場合は、文章領域400の分割を行わない。代わりに、ステップS610において、文章領域再配置部106は、文章領域400に含まれる文字列の文字がベゼル200を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置する処理を行う。さらに
図10Bを参照して説明する。
【0078】
図10Bでは、文章領域400がベゼル200を跨いで表示されている。ベゼル200を跨いで左側の文章領域400における一行に配置可能な文字数がN1で、ベゼル200を跨いで右側の文章領域400における一行に配置可能な文字数がN2であり、N1がCOLUMN LENGTHの一行の文字数の最小値よりも小さい場合、文章領域再配置部106は、文章領域400を分割する処理を行わない。代わりに、文字再配置部108は、ベゼル200を跨ぐ文字と次の文字との字間をLETTER INTERVALの値よりも大きくする等して、文章領域400に含まれる文字列の文字がベゼル200を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置する。
【0079】
このように、文章領域再配置部106は、文字の大きさに対してベゼル200の幅が小さい場合、または分割により得られた文章領域400xの領域が文字の大きさに対して小さい場合、文章領域400の分割を行わない。このため、文章領域400の分割により可読性が低下することを防ぐことが可能となる。
【0081】
以上、本発明の第1の実施形態による情報処理装置100−1について説明した。次に、本発明の第2の実施形態による情報処理装置100−2について説明する。本実施形態では、コンテンツ情報20−2はカラム情報を含み、情報処理装置100−2は、文章領域400がベゼル200を跨ぐ場合、カラム情報を変更することによって、文章領域400に含まれる文字列を配置する。
[3−1.本発明の第2の実施形態による情報処理装置の構成]
まず、本発明の第2の実施形態による情報処理装置100−2の構成について、
図11を参照して説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態による情報処理装置100−2の機能ブロック図である。なお、
図11において第1の実施形態と同一の構成については詳細な説明を省略する。
【0082】
図11に示したように、情報処理装置100−2は、コンテンツ取得部102、記憶部104、文字再配置部108、出力部110に加え、文章領域再配置部106の代わりにカラム再構成部120を備える。
【0083】
記憶部104は、コンテンツ300を生成するためのコンテンツ情報20−2を保持する。例えば、
図12に示したように、コンテンツ情報20−2は、文章領域400の位置および大きさ(AREA)、一行の文字数の最小値および最大値(COLUMN LENGTH)、文字列の縦書きフラグ(VERTICAL)、字体(FONT TYPE)、文字の大きさ(FONT SIZE)、行間(LINE INTERVAL)、字間(LETTER INTERVAL)、優先度(PRIORITY RATIO)および文字列(TEXT)等に加え、カラム(COLUMN)の情報を有する。
【0084】
上記のCOLUMNについて詳細に説明すると、COLUMNは、文章領域400におけるカラムの配置を示す。カラムの配置は、文章領域400における行の開始位置を基準とし、行の開始位置からカラムの開始位置までのカラムの配置方向の距離と行の開始位置からカラムの終了位置までのカラムの配置方向の距離で示される。行の開始位置からの距離は、文章領域400のカラムの配置方向の幅に対する、行の開始位置からの距離の割合で示される。例えば、
図12に示したように、COLUMNは、行の開始位置からの距離をパーセントで表し、最初のカラムの開始位置が文章領域400の行の開始位置から0%の位置であり、最初のカラムの終了位置が行の開始位置から49%の位置であり、次のカラムの開始位置が行の開始位置から51%の位置であり、次のカラムの終了位置が行の開始位置から100%の位置である文章領域400のカラムの配置を示している。なお、配置されるカラムの各々との間の距離がカラム間の隙間として示される。具体的には、カラム間の隙間は、前のカラムの終了位置と次のカラムの開始位置との間のカラムの配置方向の距離である。例えば、
図12に示したように、最初のカラムの行の開始位置から49%の終了位置と次のカラムの行の開始位置から51%の開始位置との間の2%がカラム間の隙間となる。
【0085】
カラム再構成部120は、文章領域400が跨る位置における2以上の個別ディスプレイ装置2の間のベゼル200がカラムの配置方向に直交する場合、カラム数を、カラムの配置方向に直交するベゼル200を有する個別ディスプレイ装置2と同数に変更する。
【0086】
具体的には、カラム再構成部120は、ディスプレイ装置情報10に含まれるDISPLAY AREAからベゼル200の位置を算出し、コンテンツ情報20−2に含まれるAREA、VERTICALから文章領域400の位置およびカラムの配置方向を算出する。そして、カラム再構成部120は、ベゼル200の位置および文章領域400の位置から、文章領域400がベゼル200を跨ぐか否かを判定する。文章領域400がベゼル200を跨ぐと判定された場合は、カラム再構成部120は、文章領域400に対するベゼル200の配置方向を算出して、カラムの配置方向と直交するかを判定する。ベゼル200がカラムの配置方向に直交すると判定された場合は、カラム再構成部120は、DISPLAY AREAおよびAREAから算出される文章領域400が跨ぐベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2の数と同数のカラム数となるように、コンテンツ情報20−2に含まれるCOLUMNの値を変更する。なお、上記の処理は文字再配置部108で行われてもよい。
【0087】
文字再配置部108は、カラム再構成部120によって変更されたカラム数に基づいて文章領域400に含まれる文字列を分割し、分割により得られた文字列の各々を文章領域400におけるカラムに配置する。具体的には、文字再配置部108は、カラム再構成部120によって変更されたコンテンツ情報20−2に含まれるCOLUMNの開始位置および終了位置の組合せの数をカラム数として算出する。そして、文字再配置部108は、算出されたカラム数に基づいて、文章領域400に含まれる文字列を分割し、分割により得られた文字列の各々を、COLUMNで示される各カラムに配置する。なお、文字列の分割の処理は、第1の実施形態の文字再配置部108の処理における文章領域400をカラムに置き換えたものと実質的に同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0088】
[3−2.本発明の第2の実施形態による情報処理装置の処理の流れ]
次に、本発明の第2の実施形態による情報処理装置100−2の処理の流れについて、
図13のフローチャートを参照して説明する。
図13は、本発明の第2の実施形態による情報処理装置100−2の処理のフローチャートである。なお、
図13において第1の実施形態と同一の構成については詳細な説明を省略する。
【0089】
図5を参照して説明したステップS602の処理の後、カラム再構成部120は、文章領域400が跨る位置における2以上の個別ディスプレイ装置2の間のベゼル200がカラムの配置方向に直交するかどうか判定する(ステップS702)。例えば、
図14の上段の図に示したように、ベゼル200Dおよびベゼル200Eが縦方向にあり、文章領域400に含まれる文字列がカラムに配置され、カラムの配置方向が横方向であり、文章領域400がベゼル200Dおよびベゼル200Eに跨る位置にあるため、カラム再構成部120は、ベゼル200Dおよびベゼル200Eがカラムの配置方向に直交すると判定する。
【0090】
なお、ベゼル200Dおよび200Eがカラムの配置方向に直交すると判定されない場合は、情報処理装置100−2は処理を終了してもよい。
【0091】
ステップS702でベゼル200がカラムの配置方向に直交すると判定された場合、カラム再構成部120は、カラム数を、カラムの配置方向に直交するベゼル200を有する個別ディスプレイ装置2と同数に変更する(ステップS704)。例えば、
図14の上段の図に示したように、文章領域400がベゼル200Dおよび200Eを跨ぐ、すなわち文章領域400が3の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200Dおよび200Eを跨ぐ場合、カラム再構成部120はカラム数を3に変更する。カラム数の変更については、具体的には、カラム再構成部120は、ディスプレイ装置情報10に含まれるDISPLAY AREAからベゼル200Dおよびベゼル200Eの範囲を取得し、コンテンツ情報20−2に含まれるAREAおよびCOLUMNからカラムの範囲を取得し、カラムの範囲とベゼル200Dおよびベゼル200Eの範囲とが重ならないようにCOLUMNのカラムの開始位置および終了位置の組合せ数、すなわちカラム数を4から3に変更する。
【0092】
次に、文字再配置部108は、ステップS704でカラム再構成部120によって変更されたカラム数に基づいて文章領域400に含まれる文字列を分割する(ステップS706)。例えば、
図14の上段の図に示したように、ステップS704でカラム数が3に変更されるため、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列をカラム数と同数の3の連続する文字列に分割する。
【0093】
次に、文字再配置部108は、ステップS706における分割により得られた文字列の各々をカラムに配置する(ステップS708)。例えば、
図14の下段の図に示したように、文字再配置部108は、分割して得られた3の連続する文字列の各々を、文字数がN3、N4、N5である各々のカラムのうちの異なるカラムに配置する。
【0094】
このように、第2の実施形態によれば、情報処理装置100−2は、文章領域400が跨る位置における2以上の個別ディスプレイ装置2の間のベゼル200がカラムの配置方向に直交する場合、カラム数を変更し、文章領域400に含まれる文字列を、カラム数に基づいて連続する文字列に分割して、分割により得られた文字列の各々を、変更されたカラム数のカラムに配置するように表示を制御する。このため、カラムという一般的なテキスト関連情報に基づいて処理を行うことにより、特別な情報を必要としないで、2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200を跨ぐコンテンツ300に含まれる文字列の可読性を向上させることが可能となる。
【0095】
また、本実施形態では、情報処理装置100−2は、第1の実施形態の文章領域再配置部106をさらに備え、文章領域400が跨る位置における2以上の個別ディスプレイ装置2の間のベゼル200がカラムの配置方向に対して平行である場合に、文章領域再配置部106に文章領域400を分割させて処理を行わせてもよい。
【0096】
[3−3.本発明の第2の実施形態の変形例]
(第1の変形例)
本実施形態では、文字再配置部108は、変更されたカラム数に応じて文字列を変更されたカラムに分割配置すると、文字の可読性を低下させるおそれがある場合は、カラム数を減らし、文章領域400に含まれる文字列の文字がベゼル200を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置してもよく、カラム数を増やし、カラム数に基づいて文字列を分割してもよい。
【0097】
例えば、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列を各個別ディスプレイ装置2の表示領域に変更されたカラム数で配置する際のカラム幅が所定の値より小さい場合、カラム数を減らし、文章領域400に含まれる文字列の文字が2以上の個別ディスプレイ装置を跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置してもよい。なお、カラム幅とは、カラムの開始位置から終了位置までのカラムの配置方向の距離を指すが、第1の変形例では、カラムに配置可能な文字数を用いてカラム幅を算出して処理を行う。
【0098】
具体的には、
図13を参照して説明したステップS706で、文字再配置部108は、コンテンツ情報20−2に含まれるFONT SIZEから文字の大きさを取得し、変更されたカラムにおいて、カラムの各々の一行に配置可能な文字数を算出する。文字数の算出方法は、第1の実施形態の文字数の算出方法と同一であるため説明を省略する
【0099】
次に、文字再配置部108は、コンテンツ情報20−2に含まれるCOLUMN LENGTHから一行の文字数の最小値を取得して、算出した一行に配置可能な文字数が取得した一行の文字数の最小値を下回るか否かを判定する。算出した一行に配置可能な文字数が取得した一行の文字数の最小値を下回る場合は、文字再配置部108は、カラム数を減らして後続の処理を行う。代わりに、ステップS612で出力部110がコンテンツ300を出力する前に、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列の文字がベゼル200Fを跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置する処理を行う。さらに
図15を参照して説明する。
【0100】
図15の上段の図は処理前の状態を示す。文章領域400はベゼル200Fおよびベゼル200Gを跨いで表示されている。まず、ステップS704で、カラムが変更されカラム数が3になる。次に、ステップS706で、変更されたカラムにおいて、カラムの各々の一行に配置可能な文字数N6、N7、N8が算出される。ここで、N6がCOLUMN LENGTHの一行の文字数の最小値よりも小さい場合、文字再配置部108は、変更前の左端のカラムについてはカラムを変更せず、カラム数を1減らしてN6とN7の和の幅の1のカラムとしてステップS706の処理を行う。合わせて、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列の文字がベゼル200Fを跨がない位置に文章領域400に含まれる文字列を配置する。
【0101】
また、他の例として、文字再配置部108は、文章領域400に含まれる文字列を各個別ディスプレイ装置2の表示領域に変更されたカラム数で配置する際のカラム幅が所定の値より大きい場合、カラム数を増やし、文章領域400に含まれる文字列を文章領域400が跨るベゼル200を有する2以上の個別ディスプレイ装置2の表示領域に増やされたカラム数で配置してもよい。
【0102】
前述の例と同一処理の説明は省略して具体的に説明すると、カラムの各々の一行に配置可能な文字数を算出した後、文字再配置部108は、コンテンツ情報20−2に含まれるCOLUMN LENGTHから一行の文字数の最小値および最大値を取得して、算出した一行に配置可能な文字数が取得した一行の文字数の最大値を上回るか否かを判定する。算出した一行に配置可能な文字数が取得した一行の文字数の最大値を上回る場合は、文字再配置部108は、一行の文字数が最小値と最大値の間の文字数となるようにカラム数を増やして、ステップS706の処理を行う。さらに
図15を参照して説明する。
【0103】
前述の例と同一内容の説明は省略して説明する。前述の例による文字再配置部108がカラム数を1減らしてN6とN7の和の幅の1のカラムとした後の処理において、N6とN7の和がCOLUMN LENGTHの一行の文字数の最大値よりも大きい場合、文字再配置部108は、カラム数を増やしてN6とN7の和の幅の1のカラムを分割し、
図15の下段に示されるようなCOLUMN LENGTHの一行の文字数の最大値よりも小さく最小値よりも大きいN9およびN10の幅の各々のカラムに変更してステップS706の処理を行う。
【0104】
このように、文章領域400に含まれる文字列を各個別ディスプレイ装置2の表示領域に変更されたカラム数で配置する際のカラム幅が所定の値より小さいかまたは大きい場合、文字再配置部108は、カラム数を変更して処理を行う。このため、所定の値を視聴者の可読範囲に合わせて設定することにより、コンテンツ300に含まれる文字列の可読性が、カラム数の変更によって低下することを防ぐことが可能となる。
【0105】
(第2の変形例)
本実施形態では、文字再配置部108は、カラム幅を、文章領域400が跨る位置における2以上の個別ディスプレイ装置2の間のベゼル200の幅に合わせて変更してもよい。なお、カラム幅とは、カラムの開始位置から終了位置までのカラムの配置方向の距離を指す。具体的には、文字再配置部108は、ディスプレイ装置情報10からベゼル200の幅を算出し、コンテンツ情報20−2に含まれるCOLUMNに含まれるベゼル200を跨いで隣接する前のカラムの終了位置と次のカラムの開始位置とのカラムの配置方向の差をベゼル200の幅と合うように変更する。
【0106】
このように、文字再配置部108は、カラム幅をベゼル200の幅に合わせて変更する。このため、カラム幅を最大限に広げることになり、コンテンツ300に含まれる文字列の可読性を向上させることが可能となる。
【0107】
<4.本発明のハードウェア構成>
以上、本発明の実施形態を説明した。上述した情報処理装置100の処理は、ソフトウェアと、以下に説明する情報処理装置のハードウェアとの協働により実現される。
【0108】
図16は、情報処理装置100のハードウェア構成を示した説明図である。
図16に示したように、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)132と、ROM(Read Only Memory)134と、RAM(Random Access Memory)136と、入力部141と、HDD(Hard Disk Drive)142と、ドライブ143と、ネットワークインターフェース144と、外部インターフェース145とを備える。
【0109】
CPU132は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムと協働して情報処理装置100内のコンテンツ取得部102、文章領域再配置部106、文字再配置部108、出力部110およびカラム再構成部120の動作を実現する。また、CPU132は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM134は、CPU132が使用するプログラムまたは演算パラメータ等を記憶する。RAM136は、CPU132の実行にいて使用するプログラムまたは実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。ROM134およびRAM136により、情報処理装置100内の記憶部104の一部を実現する。CPU132、ROM134およびRAM136は、CPUバスなどから構成される内部バス138により相互に接続されている。
【0110】
入力部141は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU132に出力する入力制御回路などから構成されている。情報処理装置100のユーザは、入力部141を操作することにより、情報処理装置100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0111】
HDD142は、本実施形態にかかる情報処理装置100の記憶部104の一例として構成されたデータ格納用の装置である。HDD142は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。HDD142は、CPU132が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0112】
ドライブ143は、記憶媒体用リーダライタであり、情報処理装置100に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ143は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体に記録されている情報を読み出して、RAM134に出力する。また、ドライブ143は、リムーバブル記憶媒体に情報を書込むこともできる。
【0113】
ネットワークインターフェース144は、ネットワークに接続するための通信デバイスで構成され得る。また、ネットワークインターフェース144は、無線LAN(Local Area Network)に対応してもよく、有線による通信に対応してもよい。
【0114】
外部インターフェース145は、情報処理装置100の出力部110の一例として、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置への出力を行う。さらに、外部インターフェース145は、スピーカおよびヘッドフォンなどの音声出力を行ってもよい。
【0115】
<5.むすび>
本発明の第1の実施形態によれば、2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200を跨ぐコンテンツ300に含まれる文章領域400の文字列の可読性を向上させることが可能となる。また、第2の実施形態によれば、カラムという一般的なテキスト関連情報に基づいて処理を行うことにより、特別な情報を必要としないで、2以上の個別ディスプレイ装置2の各々の間のベゼル200を跨ぐコンテンツ300に含まれる文字列の可読性を向上させることが可能となる。
【0116】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0117】
例えば、上記第1および第2の実施形態では、情報処理装置100の外部のタイルドディスプレイ1に画像を出力して表示する構成であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、複数のタブレット端末でタイルドディスプレイ1が構成され、複数のタブレット端末のうちの1のタブレット端末が、情報処理装置100として用いられてもよい。
【0118】
また、上記の実施形態のフローチャートに示されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的にまたは個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【0119】
また、本発明の各実施形態による情報処理装置100に内蔵されるハードウェアを、上述した各実施形態による情報処理装置100の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、そのコンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。