(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを備えて、回転テーブル上に供給した原料を回転テーブルと粉砕ローラとの間で粉砕し、回転テーブルの下方から機内に供給したガスによって吹き上げることにより竪型粉砕機の上方から取り出す竪型粉砕機であって、
該ガスとして熱ガスを供給するガス供給口と、該熱ガスの温度を調整するための調整ガスを供給する調整ガス供給口を備えて、
該ガス供給口を複数箇所に配して、該ガス供給口の中の少なくとも1つに前記調整ガスの供給量を制御するダンパを備えた調整ガス供給口を設けるとともに、
該調整ガス供給口を設けたガス供給口の上方で回転テーブル側方の下部ケーシング部分に温度測定器を配して、該調整ガス供給口を設けたガス供給口から供給されるガスの温度が所望の温度になるように該ダンパの開度を制御して調整ガスの供給量を調整して、複数箇所に配されたガス供給口から供給されるガスの温度が均一になるように調整する竪型粉砕機。
回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを備えて、回転テーブル上に供給した原料を回転テーブルと粉砕ローラとの間で粉砕し、回転テーブルの下方から機内に供給したガスによって吹き上げることにより竪型粉砕機の上方から取り出す竪型粉砕機の運転方法であって、
機内に熱ガスを供給するためのガス供給口を複数個所備えて、該ガス供給口の中の少なくとも1つを調整ガス供給口が設けられた第1のガス供給口とし、該ガス供給口の中の少なくとも1つを排出シュートが隣接された第2のガス供給口とし、
該第1及び第2のガス供給口の上方で回転テーブル側方の下部ケーシング部分にそれぞれ温度測定器を配するとともに、該調整ガス供給口に調整ガスの供給量を制御する流量制御機構を配して、
該第2のガス供給口から供給されるガスの温度と、該第1のガス供給口から供給されるガスの温度が同一になるように調整ガスの供給量を制御する竪型粉砕機の運転方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、竪型粉砕機に対する大型化要求のニーズが高まっており、竪型粉砕機の製作メーカの多くは、大型化の要求に対して、回転テーブル径及び粉砕ローラ径のサイズアップ、又粉砕ローラ個数の増加等によって対応するとともに、大型化した機内の雰囲気を均一化するために、例えば、ガス供給口の設置位置等に対して工夫を凝らしている。
【0006】
ここで、
図6にローラ数の増加に伴うガス供給口(ガスダクトと称することもある)の配置例を記載する。竪型粉砕機を大型化するに際して、大型化した機内のガス雰囲気の均一性を確保するために、複数のガス供給口から均等な温度でガス供給されることが好ましいとされている。
【0007】
というのは、仮に、複数個所にある複数個のガス供給口から相違する温度のガスが供給された場合に、回転テーブル上にある原料性状(湿分状態等)が、その置かれた位置によってそれぞれ相違する状態となり、その結果として、複数個ある粉砕ローラによる原料噛み込みの状態が、それぞれの粉砕ローラの位置により、それぞれ異なる状態となって、安定した運転が困難となる危険性があるという理由からによる。
【0008】
また、複数個あるそれぞれの粉砕ローラにおいて、運転中、噛み込み状態が異なるまま原料を粉砕し続ければ、それぞれの粉砕ローラで摩耗の進行度合いが異なった状況になる。通常、粉砕ローラは、一番摩耗した粉砕ローラの交換時期に合わせて、同時に全ての粉砕ローラを交換する。そのため、摩耗の進行度合いが粉砕ローラでそれぞれ相違すれば、一番摩耗した粉砕ローラの交換時期に合わせて、交換が必要なほど摩耗していない粉砕ローラも取り替えることになり、非効率である。
【0009】
さらに言えば、複数個所にある複数個のガス供給口から、それぞれ相違する温度のガスが供給されると、高温のガスを供給する側の位置にある機構への影響、例えば、粉砕ローラのベアリングの寿命低下(高温により潤滑油の効果が低下)、又、オイルシール等の寿命の低下等、が問題となる可能性が高くなる。
【0010】
ところで、近年、エネルギー削減の観点から、竪型粉砕機の機内を通過するガス量の削減が求められており、機内に供給するガス量を削減する方法の1つとして、粉砕した原料の中で比較的径の大きなものを竪型粉砕機の下方に設けた排出シュート(排石シュートと称されることもある)より、一旦、抜き出してから、ベルトコンベヤ等の機械的搬送装置を利用し、再度、竪型粉砕機に投入して粉砕するという原料の再供給システムが、一般的に広く使用されている。
【0011】
前述した原料の再供給システムは、機外に配した搬送装置を利用して原料を下方から上方に持ち上げるシステムであるから、排出シュートより抜き出された原料については、再度、機内に投入されるまでの工程において、機内を流れるガスを利用しない。
そのため、竪型粉砕機の運転において、機内に供給するガス量の削減が図れ、エネルギー削減につながるという作用効果を有している。
【0012】
排出シュートは、原料を機外に抜き出す際において、機内に大気などが流れ込んでくるのを防ぐために、通常、気密性の高いダンパ構造等を採用している。しかし、その気密性には限界があり、ダンパ等を利用したシール機構では、大気などがリークガスとして機内に流れ込んでくるのを完全には防止できないというのが実状である。
【0013】
そのため、排出シュートを、前述したガス供給口に隣接(近傍に設けた場合等を含む)して設けた場合に、排出シュートに隣接したガス供給口から機内に供給する熱ガスは、前述したリークガスと混合されて、温度低下を引き起こす可能性がある。
そして、排出シュートに隣接したガス供給口から機内に供給されるガスと、排出シュートに隣接しないガス供給口から機内に供給されるガスとで熱ガスの温度に差がついてしまい、極端なケースにおいては、100℃程度の温度差が生じる場合もあった。
その結果、ガス供給口から異なる温度のガスが供給されることにより、前述した複数のガス供給口から異なる温度のガスが供給された場合の問題を引き起こす。
【0014】
本発明は、以上、説明したような問題点に鑑みてなされたものであり、機内の雰囲気を均一にして原料を効率良く粉砕するに好適な竪型粉砕機及び竪型粉砕機の運転方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するため、本発明による竪型粉砕機は、
(1) 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを備えて、回転テーブル上に供給した原料を回転テーブルと粉砕ローラとの間で粉砕し、回転テーブルの下方から機内に供給したガスによって吹き上げることにより竪型粉砕機の上方から取り出す竪型粉砕機であって、該ガスとして熱ガスを供給するガス供給口と、該熱ガスの温度を調整するための調整ガスを供給する調整ガス供給口を備えて、
該ガス供給口を複数箇所に配して、該ガス供給口の中の少なくとも1つに前記調整ガスの供給量を制御するダンパを備えた調整ガス供給口を設けるとともに、該調整ガス供給口を設けたガス供給口の上方で回転テーブル側方の下部ケーシング部分に温度測定器を配して、該調整ガス供給口を設けたガス供給口から供給されるガスの温度が所望の温度になるように該ダンパの開度を制御して調整ガスの供給量を調整して、複数箇所に配されたガス供給口から供給されるガスの温度が均一になるように調整する。
【0017】
(
2)(
1)に記載の竪型粉砕機において、前記温度測定器の上方に隣接して、該温度測定器を上方から覆う摩耗防止板を配する。
【0018】
上記の目的を達成するため、本発明による竪型粉砕機の運転方法は、
(
3) 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを備えて、回転テーブル上に供給した原料を回転テーブルと粉砕ローラとの間で粉砕し、回転テーブルの下方から機内に供給したガスによって吹き上げることにより竪型粉砕機の上方から取り出す竪型粉砕機の運転方法であって、機内に熱ガスを供給するためのガス供給口を複数個所備えて、該ガス供給口の中の少なくとも1つを調整ガス供給口が設けられた第1のガス供給口とし、該ガス供給口の中の少なくとも1つを排出シュートが隣接された第2のガス供給口とし、該第1及び第2のガス供給口の上方
で回転テーブル側方の下部ケーシング部分にそれぞれ温度測定器を配するとともに、該調整ガス供給口に調整ガスの供給量を制御する流量制御機構を配して、該第2のガス供給口から供給されるガスの温度と、該第1のガス供給口から供給されるガスの温度が同一になるように調整ガスの供給量を制御する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数のガス供給口から異なる温度のガスが供給されることを防止して、機内の雰囲気を均一にして原料を効率良く粉砕する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面等に基づき本発明による好ましい実施形態の1例について説明する。
図1から
図7は、本発明の実施形態に係わりその好ましい1例を示したものであって、
図1は竪型粉砕機の全体構成を説明する概念図であり、
図2はガス供給口、調整ガス供給口の配置を説明する図であり、
図3は温度測定器の構成を説明する図である。また、
図4は、熱ガス、リークガス、及び、調整ガスの挙動を説明する概念図であり、
図5は排石の挙動を説明する概念図である。
図6は粉砕ローラの個数とガス供給口の配置例を説明するための参考図であり、
図7は粉砕ローラの動作機構を説明する参考図である。なお、
図8は本発明の従来技術に係り熱ガスとリークガスの挙動を説明する概念図である。
【0022】
以下、本実施形態に係る竪型粉砕機1の好ましい構成について説明する。
本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、
図1或いは
図7に示すように、竪型粉砕機1の外郭を形成する上部ケーシング1B、下部ケーシング1A、竪型粉砕機1の下部に設置された減速機2Bと駆動モータ2Mによって駆動される回転テーブル2、及び、回転テーブル2に従動して回転するコニカル型の粉砕ローラ3を備えている。
また、
図1に示した竪型粉砕機1は、駆動モータ2Mの駆動用電源として図示しないインバータ電源を備えており、運転中、回転テーブル2の回転速度が任意に変更可能な可変速式の竪型粉砕機1である。
【0023】
次に、竪型粉砕機1の内部構造等について説明する。
図1に示した竪型粉砕機1は、回転テーブル2の上方に形状が略逆切頭円錐型の内部コーン19を備えるとともに、内部コーン19の上部に固定式の一次分級羽根14と、内部コーン19の上方で一次分級羽根14の内側に回転式の分級羽根を備えた回転式分級機15を有している。なお、回転式分級機15が備えた回転式羽根は、竪型粉砕機1の上部に設置された図示しない駆動モータにより駆動されて自在に回転する構成となっている。
【0024】
さらに、
図1に示した竪型粉砕機1は、回転テーブル2の下方にガスを導入するためのガス供給口として第1のガス供給口33A(第1ガス供給口33Aと称することもある)と第2のガス供給口33B(第2ガス供給口33Bと称することもある)、粉砕された原料の中で所望の粒径になるまで粉砕されていない一部の原料を排石として取り出すための排出シュート34(排石シュート34と称することもある)を備え、又、回転テーブル上方にはガスと共に粉砕後の原料(製品)を取り出すことのできる上部取出口39を備えている。なお、排出シュート34から取り出された原料は、ベルトコンベヤ61等を介して搬送されて、再度、竪型粉砕機1の原料投入口13から機内に投入される構成となっている。
【0025】
以下、機内に熱ガスを供給する第1ガス供給口33A及び第2ガス供給口33B、及び熱ガスの温度を調整するための調整ガスを供給する調整ガス供給口50について詳細を説明する。
ここで、本実施形態においては、
図6(2)に示すように2つのガス供給口が対向するケースであって、調整ガス供給口50が設けられた第1ガス供給口33Aと、排出シュート34が下方に隣接された第2ガス供給口33Bとが、
図2に示すように回転テーブル2の軸心を中心として対向するように配されている。
【0026】
なお、本実施形態においては、
図6(2)に示すような形のガス供給口配置又配列を好ましい例の1つとして説明するが、本発明の適応の範囲はこれに限るものではなく、例えば、
図6(1)、(3)、又(4)に示した他の配置又配列について、排出シュート34が隣接されたガス供給口を第2ガス供給口33Bとして、その他のガス供給口を第1ガス供給口としても良く、ガス供給口の配置又配列は、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で特に限定されない。
【0027】
また、本実施形態において、第1ガス供給口33Aに設けた調整ガス供給口50は、内部に開閉自在な調整ガス用ダンパ50Aを備えており、調整ガス用ダンパ50Aは図示しない制御装置からの指令信号により、その開度を変化させて調整ガス供給口50から機内に供給するガスの供給量を調整することができる。
【0028】
詳細は後述するが、本実施形態においては、所謂、負圧型の竪型粉砕機1を使用しており、上部取出口39に接続された吸引ファンにより竪型粉砕機1の機内のガスを吸い込むことにより、ガス供給口から熱ガス(本実施形態においては熱空気)や調整ガス(本実施形態においては常温の空気)を機内に吸引して導入する構成となっている。そして、本実施形態においては、図示しない前述の制御装置からの指令信号により調整ガス用ダンパ50Aの開度を調整することにより、所望する量の大気を機内に吸い込んで導入することにより、常温の空気を調整ガスとして機内に供給することができる。
【0029】
また、本実施形態においては、
図2に示すように、第1ガス供給口33Aの上方には第1の温度測定器51A(第1温度測定器51Aと称することもある)、第2ガス供給口33Bの上方には第2の温度測定器51B(第2温度測定器51Bと称することもある)が配されており、第1温度測定器51A及び第2温度測定器51Bには、それぞれ
図3に示すように第1摩耗防止板53A又は第2摩耗防止板53Bが設けられている。
【0030】
なお、本実施形態においては、温度測定器として熱電対式の温度センサーを使用し、
図3に示すように、温度測定器51A又51Bの上方に断面L型の鋼材を配して、温度測定器51A又51Bを上方から覆うようにしてカバーすることにより、温度測定器51A又51Bを保護する摩耗防止板53A又摩耗防止板53Bを構成した。
しかし、本発明による摩耗防止板の構成は、これに限るものではなく、例えば、断面コの字型或いは断面半円型等の部材を利用しても良く、上方から落下してくる原料より温度測定器51A又は51Bの測定部を保護することができ、下方から上昇してくるガスが該測定部に流れ込んできて温度測定できる構造であれば良く、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で特に限定されない。
【0031】
本実施形態においては、前述の構成によって、運転中に、第1及び第2のガス供給口33A及び33Bより熱ガス(本実施形態においては熱空気)を導入することによって、回転テーブル2の下方から一次分級羽根14及び回転式分級機15を通過して上部取出口39へと流れる熱ガスの気流が生じる構成となっている。
【0032】
以下、粉砕ローラ3の動作機構について簡略に説明する。
本実施形態に使用した竪型粉砕機1の粉砕ローラ3は、
図6(2)に示すように回転テーブル2の上面に4個が配されて、回転テーブル2の方向に押圧されるよう構成されており、回転テーブル2が回転することにより、回転テーブル2に対して原料を介して従動して回転する。
【0033】
また、本実施形態に使用した粉砕ローラ3は、
図7に示すように、スイングレバーに取り付けられて、下部ケーシング1Aに取り付けられた軸を中心として回動自在に軸支されており、スイングレバーのアームには油圧シリンダが取り付けられている。なお、油圧シリンダには図示しない油圧ラインを介して油圧ユニットが接続されている。
そして、本実施形態においては、油圧ユニットを作動させることによって作動油の油圧を昇圧することにより、油圧シリンダを作動させてアームを駆動することにより、スイングレバーを動かして、粉砕ローラ3を所望する加圧力で回転テーブル2側に押し付けることができる構成となっている。
【0034】
次に、竪型粉砕機1内における原料の流れについて簡略に説明する。
原料投入口13から投入されて回転テーブル2上で粉砕された原料は、熱ガスの流れにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、一次分級羽根14方向に流れるが、径が大きく重量の大きな原料は一次分級羽根14まで到達できずに落下して、回転テーブル2上で再度粉砕される。
また、一次分級羽根14を到達通過して回転式分級機15を通過できなかった原料は、内部コーン19上に落下して回転テーブル2中央部分付近に供給され、回転テーブル2上で、再度、粉砕される。そして、回転式分級機15を通過した径の小さな原料は、上部取出口39から製品として取り出される。
【0035】
ここで、本実施形態においては、粉砕された原料の中において、比較的径の大きな原料の中の一部が、環状通路30より落下して、排石として竪型粉砕機1の下部にある排出シュート34から機外に排出される構成となっている。
なお、本実施形態においては、
図1に示すように、排出シュート34の下流側に排出シュートダンパ63を配して、排石の際に大気(常温の空気)がリークガスとして機外から機内に入り込んでくるのを抑制する構成としているが、完全にリークガスを解消するには至っていない。
【0036】
以下、本実施形態による竪型粉砕機1の運転方法について、その好ましい1例を説明する。
竪型粉砕機1の運転開始時においては、上部取出口39に接続された図示しない吸引ファンを作動させることにより機内を負圧にすることにより、第1ガス供給口33A及び第2ガス供給口33Bから、それぞれ熱ガスを円滑に導入する。
なお、本実施形態においては、1本の熱ガスラインを、途中で2本に分岐して第1ガス供給口33A及び第2ガス供給口33Bに接続する構成としており、それぞれの位置から機内に導入された熱ガスは、機内を下方から上方に抜けるガスの流れを形成する。
【0037】
次に、竪型粉砕機1に原料を供給し、竪型粉砕機1の原料投入口13に投入された原料(本実施形態においては被粉砕物であるセメントクリンカ)は、回転テーブル2の中央付近に投入されて、渦巻き状の軌跡を描きながら、回転テーブル2の外周側に移動する。
そして、回転テーブル2の外周側に移動した原料は、回転テーブル2と粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕される。
回転テーブル2と粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕された原料は、回転テーブル2の外縁部に周設されたダムリングを乗り越えて、回転テーブル上面2の外周部とケーシングとの隙間である環状通路30(環状空間部30と称することもある)へと向かう。
【0038】
環状通路30に達した原料は、前述した熱ガスの流れにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、一次分級羽根14方向に流れるが、径が大きく重量の大きな原料は一次分級羽根14まで到達できずに落下して、回転テーブル2上で再度粉砕される。
また、一次分級羽根14を到達通過して回転式分級機15を通過できなかった原料は、内部コーン19上に落下して回転テーブル2中央部分付近に供給され、回転テーブル2上で、再度、粉砕される。そして、回転式分級機15を通過した径の小さな原料は、上部取出口39から製品として取り出される。
【0039】
なお、
図5に示すように、環状通路30へと向かった原料の中で、比較的重量の重いものの一部が、回転テーブル2の下方に落下して、排出シュート34から排出シュートダンパ63を介して機外に排出される。
【0040】
ここで、本実施形態では、竪型粉砕機1の運転中、排出シュート34から機外に排石を排出する際において、大量の空気が機内に入り込まないよう排出シュートダンパ63を介して機外に排出する。
しかし、排出シュートダンパ63のシール性には限界があり、排石をしている間どうしても、機外のガスが、機内にリークガスとして流れ込んでくることが避けられない。
そのため、第1ガス供給口33Aと第2ガス供給口33Bに、1本の熱ガスラインを分岐して同じ温度のガスを供給しても、実際に機内に供給される熱ガスの温度が異なってしまう可能性がある。
【0041】
そのため、本実施形態においては、竪型粉砕機1の運転を行うに際して、第1ガス供給口33A及び第2ガス供給口33Bから供給される熱ガスの温度を、それぞれの上方に配した第1温度測定器51A又第2温度測定器51Bで測定して、図示しない制御装置に送信している。
【0042】
そして、第2温度測定器51Bで測定した温度(第2ガス供給口33Bの熱ガス温度)が、排出シュート34から流入した常温のリークガスの影響により低下した場合に、図示しない制御装置から指令信号を発信して、第1ガス供給口33Aに設けた調整ガス用ダンパ50Aを開動作する。これにより、
図4に示すように、第1ガス供給口31Aに調整ガス供給口50から大気(常温の空気)を導入して供給することにより、第1ガス供給口31Aから供給される熱ガスの温度を下げて、第2ガス供給口33Bから供給される熱ガスの温度に近づけ、好ましくは同一とすることができる。
なお、ベアリングの保護の観点などから考えた場合に、前述の温度差は、30℃以内にすることが好ましく、さらに同一(温度差が10℃以内の範囲)とすることがさらに好ましい。
【0043】
図8に参考にして従来技術の例を説明すれば、前述したように、排出シュート134に隣接したガス供給口133Bから機内に供給される熱ガスは、常温のリークガスと混ざりあうことによって、著しい温度低下を引き起こし、その結果、粉砕ローラによる原料噛み込みの状態が、それぞれの粉砕ローラにおいて、それぞれ異なる状態となって、安定的な粉砕が困難となる。
【0044】
なお、第2ガス供給口133Bから送付する熱ガスの温度を補おうとして、熱源から供給される熱ガスラインの元温度を上げたとすれば、同じラインから分岐して流れる第1ガス供給口133Aから供給される熱ガスの温度が、必要以上に高温になってしまい、例えば、粉砕ローラ3のベアリングの寿命低下等の問題を生じる。
【0045】
それに対して、本実施形態においては、第1ガス供給口31Aから供給される熱ガスの温度を下げて第2ガス供給口33Bから供給される熱ガスの温度と同一にすることにより、これらの問題を抑制することができる。
また、本実施形態の運転方法であれば、リークガスの流れ込みによる第2ガス供給口33Bの熱ガス温度低下を補うために熱源から供給される熱ガスラインの元温度を、例え上げたとしても、第1ガス供給口33Aの熱ガス温度を自在に調整できるので前述の問題を抑制することができる。
【0046】
なお、本実施形態では、好ましい装置構成の1例として、調整ガス供給口50が設けられた第1ガス供給口33A、及び、排出シュート34が下方に隣接された第2ガス供給口33B、を備えた竪型粉砕機1を説明した。
しかし、本発明の装置形態はこれに限るものではなく、例えば、配管ラインの長さや熱源の相違などにより、複数個のガス供給口に対して、元々異なるガス温度の熱ガスが供給された場合等についても適応可能である。
また、調整ガス供給口50から供給されるガスも大気だけではなく、不活性ガスなどを使用することも可能である。したがって、本発明の技術思想の範囲を逸脱しない範囲で変更が可能である。